JP4387653B2 - 金属微粒子および該微粒子を使用した接着剤、フィルム、電気回路基板 - Google Patents

金属微粒子および該微粒子を使用した接着剤、フィルム、電気回路基板 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内部に空洞を有することを特徴とする金属微粒子に関する。
さらに該金属微粒子の表面にさらに絶縁性熱可塑性樹脂層を設けた異方導電性微粒子、前記金属微粒子が絶縁性熱硬化性樹脂接着剤中に分散してなる異方導電性接着剤、前記金属微粒子が絶縁性熱可塑性樹脂に分散してなる絶縁性熱可塑性樹脂フィルムに関する。
【0002】
さらに前記金属微粒子が対向する電極間に電極接続用導電性粒子として介在することを特徴とする電気回路基板に関する。
【0003】
【発明の技術的背景】
近年、エレクトロニクス実装分野において、相互に離間して配置された接続端子(電極)を電気的に接続する方法として各種の方法が知られている。
一般的な電極の接続方法として半田付けの方法があるがこの場合、小ピッチの接続端子の接続に難点があり、また接続端子の半田濡れ性が要求され、さらに高温接続によるため耐熱性の絶縁基板であることが要求される。
【0004】
また、金線により電極を接続する方法いわゆるワイヤボンディングが知られているがこの場合も、さらに微細化した電極の接続には限界があることが知られている。
特に微細な電極の接続方法として、例えば、ベア・チップLSIの電極とプリント配線基盤の電極を張り合わせて接続する方法、いわゆるフリップチップ実装が、ノートパソコンや携帯型ワープロ、PCMCIAカードなどに採用されている。
【0005】
このように、各種電子機器に対しては小型化の要求が強く、小型化しても機能が低下することのないようにする必要があり、またサイズは変わらなくても高機能化するために、内蔵する回路基板およびLSIチップをさらに小型化すると共に回路を高密度化することが望まれている。しかしながら、単に高密度化しただけでは接続不良や断線さらには横導通が起こりやすく、製造時信頼性(不良率)や使用時信頼性(故障率)が高いと言った問題があった。このような問題点を解決するために電極間に導電性微粒子、異方導電性微粒子を介在させた電気回路基板が知られている。
【0006】
さらに電極を接続するとともに電極基板間距離を一定に保つ必要がある場合、図1に示されるように、例えば液晶表示装置における液晶表示素子あるいはシール部などの上下導通用に導電性微粒子が用いられている。なお、図1は、たとえば電子回路基板に導電性微粒子が使用される状態を示す断面図である。
このような導電性粒子としては金、銀、ニッケルなどの金属粒子が用いられることがあるが、形状が不均一であったり、バインダー樹脂に比べて比重が大きく導電性ペースト中で沈降したり均一に分散させることが困難であるため、接続の信頼性に欠けるという欠点があった。
【0007】
このため、シリカ微粒子(特開昭59−28185号、特許文献1)あるいは樹脂微粒子(特公平7−95165号、特許文献2)に金属メッキ層を設けた導電性微粒子が開示されている。同様に有機質または無機質の芯材に微細な金属微粒子を被覆した導電性粉末が開示されている(特公平6−96771号、特許文献3)。
【0008】
しかしながら、このような粒子は芯材が硬すぎて電極を破損したり、圧縮変形しないために接触面積が小さく、接触抵抗を低減させることが困難であったり、熱プレス時に電極に埋まることがあり、また金属メッキ層と芯材との熱膨張係数が異なるために金属メッキ層と芯材とが剥離したり、間隙を生じることがあり、あるいは柔らかすぎて電極間距離を一定に保つことが困難な場合や、接続後圧力解放した際に経時的に反作用で導電性粒子と電極間に隙間が生じて断線することがあり、さらに粒子表面が金属層であるために高密度の回路の形成や端子の接続には横導通を生じる等の問題があった。
【0009】
本願出願人は、上記横導通の無い電気回路基板の形成に、導電性粒子表面に熱可塑性樹脂を被覆した導電性微粒子を熱硬化性樹脂接着成分に分散させた異方導電性接着剤を用いることを開示している(特開平3−46774号、特許文献4)。
ところで、最近では、回路自体の高密度化、小型化が進み、このため用いられる導電性粒子には、(1)電極間距離を高精密に制御出来ること、(2)電極を損傷しないこと、(3)散布密度を減少できること、(4)特に大画面等のソリで断線しないこと(変形による断線)、(5)熱膨張収縮で断線しないこと(熱による接続部応力吸収)(6)安価であること等が要求されている。
【0010】
しかしながら、前記のように樹脂を被覆した電気接続用異方導電材料であっても、加圧条件や加熱条件によっては電気的接続に対する信頼性に欠けるという問題点が残されている。
さらに重要な点は、使用する導電性粒子にあって、導電性粒子が金属のみあるいは絶縁性被覆層とコア金属からなる場合は、均一な粒子径の粒子が得にくかったり、均一分散性に欠けたり、さらに比重が大きいために沈降したり、遍在することがあり、このため接続ムラが生じて表示性能に劣ることがあった。
【0011】
また、コア粒子として無機酸化物粒子、例えばシリカ粒子を用いこれに導電性薄膜層を形成した導電性粒子は、コア粒子が硬くかつ柔軟性がないために電極基板を損傷したり、粒子径が不均一な場合は電極と粒子径の小さい導電性粒子の間にギャップが生じるため接触不良を生じ、表示される画質の低下や表示ムラが問題となることがあった。また、コア粒子に樹脂製粒子を用いた場合は、シリカ粒子に比較して柔らかすぎたり、応力変形に対する回復力が小さいために、電極と導電性粒子の間にギャップが生じたりするため接触不良を生じ、表示される画質の低下や表示ムラが問題となることがあった。さらにまた、コア粒子である樹脂製粒子と導電性薄膜層を構成する金属との、温度変化時の熱膨張率あるいは収縮率の違いにより薄膜層が剥離する問題があった。
【0012】
【特許文献1】
特開昭59−28185号
【特許文献2】
特公平7−95165号
【特許文献3】
特公平6−96771号
【特許文献4】
特開平3−46774号
【0013】
【発明の目的】
本発明は、前記従来技術における問題点を解決するためのものであって、昨今の電子機器の小型化、薄型化の趨勢から、これらの各種部品の高密度化の流れに伴い、多接点電極のファインピッチ化がますます進行しつつあるなかで、経済性に優れ、ファインピッチの多接点電極等の接続に対しても信頼性の高い導電性微粒子、異方導電性接着剤、異方導電性フィルムおよび信頼性の高い電気回路基板を提供することを目的としている。
【0014】
【発明の概要】
このような状況のもと、本発明者らは上記問題点を解消すべく鋭意検討した結果、新規な金属微粒子を見いだし、この金属微粒子を使用することで、上記課題を解消できることを見いだした。
すなわち、本発明に係る金属微粒子は、内部に空洞を有し、平均粒子径が5nm〜12μmの範囲にあり、殻の平均厚みが2nm〜2μmの範囲にあることを特徴としている。
【0015】
前記金属微粒子が、標準電極電位が0.85mV以上の金属から選ばれる1種または2種以上の金属、またはこれら金属に標準電極電位が0.85mV未満の金属から選ばれる1種以上の金属を含む合金からなることが好ましい。
前記空洞内に、さらに第2の金属微粒子を含んでいてもよい。
前記第2金属微粒子が、標準電極電位が0.85mV未満の金属から選ばれる1種または2種以上からなり、該金属微粒子の平均粒子径が10μm以下の範囲にあることが好ましい。
【0016】
前記空洞内に、さらに樹脂を含んでいてもよい。
本発明に係る異方導電性微粒子は、前記金属微粒子の表面に絶縁性熱可塑性樹脂層を設けてなることを特徴としている。
本発明に係る異方導電性接着剤は、前記記載の金属微粒子を絶縁性熱硬化性樹脂の接着成分中に分散したことを特徴としている。
【0017】
本発明に係る絶縁性熱可塑性フィルムは、前記記載の金属微粒子が、熱可塑性樹脂中に分散されてなることを特徴としている。
本発明に係る電気回路基板は、前記記載の金属微粒子、異方導電性粒子、異方導電性接着剤、または絶縁性熱可塑性樹脂フィルムを用いて形成されたことを特徴としている。
【0018】
【発明の具体的な説明】
以下に本発明に係る金属微粒子について具体的に説明する。
金属微粒子
本発明に係る金属微粒子は、内部に空洞を有し、平均粒子径が5nm〜12μmの範囲にあり、殻の平均厚みが2nm〜2μmの範囲にあることを特徴としている。
【0019】
金属微粒子は、平均粒子径が5nm〜12μm、さらには10nm〜10μmの範囲にあることが好ましい。
平均粒子径が3nm未満では、内部に空洞を有する金属微粒子を得ることが困難であり、得られたとしても空洞が小さいために、実質的に空洞のない中実金属微粒子と変わるところがなく、また電極の接続に用いる場合、電極基板の表面が充分に平滑でないと、たとえば溝や穴があると接続不良を起こすことがあり、12μmを越えるとファインピッチの電極の接続が困難となる。
【0020】
金属微粒子をファインピッチの電極の接続に用いる場合、金属微粒子の平均粒子径は、通常電極間距離の0.3倍以下で適宜選択されることが望ましい。
また、導電性微粒子の粒子径変動係数は20%以下であることが好ましい。粒子径変動係数が20%を越えると、電極との接触面積に違いが生じるために導通不良(ムラ)が生じたり、電極の接続に与らない粒子多くなる傾向があり、また電極間距離を一定にできないことがある。
【0021】

殻(以下、導電性薄膜層ということがある)の平均厚さは2nm〜2μm、さらには5nmから1μmの範囲にあることが好ましい。
殻(導電性薄膜層)の平均厚さが2nm未満の場合は、空洞を形成する際に殻が剥離したり、金属微粒子の強度が不充分となり、導電性微粒子として電極の接続等に用いた場合、容易に変形して回路の形成等に不向きである。
【0022】
殻(導電性薄膜層)の平均厚さが2μmを越えると、空洞を形成しても空洞の割合が低下し、粒子比重が大きいために樹脂ペースト中での分散性が低下し、均一な回路形成ができないことがある。(なお、殻の平均厚さの2倍値は平均粒径をこえることはない。また殻の厚さは内部に空洞を形成できる程度であれば、特に制限されない。)
なお、このような殻の厚さは、例えば粒子の断面の電子顕微鏡写真を撮影し観察することによって測定することができる。粒子の断面は、樹脂に粒子を埋没させ、表面を研磨することによって、露出することができる。また、金属微粒子の平均粒子径からコア粒子の平均粒子径を減じ、これを1/2倍することによっても、求めることができる。
【0023】
殻(導電性薄膜層)を構成する導電性成分としては、電極の接続等に使用できる導電性を有していれば特に制限はなく従来公知の成分を使用することができが、標準電極電位が0.85mV以上、さらには0.90mV以上の金属から選ばれる1種または2種以上の金属、またはこれら金属に標準電極電位が0.85mV未満、さらには0.8mV未満の金属から選ばれる1種以上の金属を含む合金からなることが好ましい。
【0024】
標準電極電位が0.85mV以上の金属としてはAu、Pt、Ir、Pd、Rh等が挙げられる。また標準電極電位が0.85mV未満の金属としてはAg、Cu、In、Co、Ni、Zn、Cd、Al、Sn、Ru等が挙げられる。このような金属あるいはこれら金属の合金を用いると、耐蝕性等に優れるとともに電極の接続等に使用できる導電性を有する導電性薄膜層を形成することができるが、標準電極電位0.85mV未満の金属のみを用いた場合はこのような導電性薄膜層を有する金属微粒子を得ることが困難である。
【0025】
このような導電性薄膜層は、平均粒子径が2〜200nm、好ましくは2〜100nmの範囲にある金属ナノ粒子が緻密に積層して形成されている。このため、通常、導電性薄膜層は金属ナノ粒子間隙による空隙を有している。このため、後述する殻内の空洞に、弾性のある樹脂を挿入させれば、弾性を有する金属微粒子を得ることができる。
【0026】
平均粒子径が2nm未満の金属ナノ粒子では、本発明に係る空洞を有する金属微粒子を形成することはできるが、ナノ粒子間の空隙が小さいために、空洞形成に効率が悪く、また、空隙自体が少ないため、空洞内に樹脂を充填することも困難である。
金属ナノ粒子の平均粒子径が200nmを越えると、導電性薄膜層における金属ナノ粒子同士の接点が少なく、このため得られる金属微粒子の強度が不充分となり容易に変形することがある。
【0027】
また、金属ナノ粒子の平均粒子径は、前記導電性薄膜層の厚さの概ね1/1000〜1/2、さらには1/100〜1/5の範囲にあることが好ましい。
空洞
本発明の金属微粒子の1つは、内部に空洞を有している。このような空洞を有することによって、金属微粒子が弾性を有し、このため電極の接続等に用いた場合に電極を損傷することなく電極の接続等を行うことができ、金属微粒子の粒子径が若干不均一であっても電極と粒子径の小さい金属微粒子の間にギャップが生じることもなく、このため接触不良や表示ムラの問題を解決することができる。
【0028】
また、空洞を有しているので、高価な金属の使用量を低減できるために経済性が向上し、さらに金属微粒子の比重が小さくなるので沈降したり、遍在することがなく、このため接続信頼性が向上し表示ムラ等が発生が解消される。
前記空洞内には、樹脂が充填されていてもよい。なお完全に空洞が樹脂で充填されてもまたは一部空洞が残っていてもよい。
【0029】
樹脂が充填されていると金属と樹脂の熱膨張率の違いによる導電性薄膜層と樹脂との剥離が起きることがなく、また樹脂の弾性を変更すれば金属微粒子の弾性を調節することができる。このため、電極を損傷することなく回路の接続に好適に用いることができる。
このとき用いられる樹脂としては、電極を損傷することなく確実に回路の接続ができれば特に制限はないが、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、フェノール、シリコーン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルフォン、エポキシ、メラミン、不飽和ポリエステル、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等の樹脂は好適に用いることができる。
【0030】
また、本発明では、このような空洞内には、さらに第2金属微粒子(以下、コア粒子ということがある。)を含んでいてもよい。
前記第2金属微粒子は、前記した標準電極電位0.85mV未満の金属と同様の金属からなり、該第2金属微粒子(コア粒子)の平均粒子径が1nm〜10μmの範囲にあることが好ましい(なお、コア粒子の平均粒子径は、本発明に係る金属微粒子の粒径から、殻の厚さを引いた大きさよりも大きくなることはない)。
【0031】
このようなコア粒子の平均粒子径(D2)は、本発明に係る金属微粒子の平均粒子径(D1)に対し、D2/D1が1/100〜99/100、好ましくは5/100〜80/100の範囲にあることが望ましい。
このような第2金属微粒子を含んでいる場合、第2金属微粒子と導電性薄膜層との間に樹脂が充填されている場合に、特に好適である。空洞に樹脂を充填すると、弾性を有するとともにさらに金属と樹脂の熱膨張率の違いによる導電性薄膜層と樹脂との剥離が起こりにくくなる上、また第2金属微粒子と樹脂との容積比率を変えることによって金属微粒子の弾性を調節することができる。このため、特に、電極を損傷することなく回路の接続に用いることができる。
【0032】
上記した、本発明に係る金属微粒子は、粒子径変動係数が20%以下であることが好ましい。粒子径変動係数が20%を越えると、電極との接触面積に違いが生じるために導通不良(ムラ)が生じたり、電極の接続に与らない粒子が多くなる傾向があり、また電極間距離を一定にできないことがある。
また、金属微粒子の比重は0.5〜6g/ccの範囲にあることが好ましい。さらに好ましい範囲は0.7〜5g/ccである。金属微粒子の比重が上記範囲にない場合は、樹脂ペースト、絶縁性接着性分等に分散させて使用する際に、分散媒との比重差が大きいために均一に分散しなかったり沈降することがあるので好ましくない。
【0033】
金属微粒子の製造方法
このような金属微粒子は、例えば、以下のような方法によって得ることができる。
まず、平均粒子径が1nm〜10μmの範囲にあるコア粒子を調製する。コア粒子の調製方法としては、標準電極電位が0.85mV未満の金属の微粒子が得られれば特に制限はなく、従来公知の方法によって得ることができる。また、コア粒子として用いることのできる市販の金属微粒子を用いることもできる。
【0034】
例えば、前記コア粒子用金属の塩の水溶液または水および有機溶媒溶液に還元剤水溶液または水および有機溶媒溶液を加えることによってコア粒子分散液を調製する。コア粒子用金属の塩の水溶液の温度は必ずしも限定されないが、5〜100℃の範囲が採用される。
コア粒子用金属の塩としては、前記した標準電極電位が0.85mV未満の金属の塩が使用され、具体的には、硝酸銀、硝酸銅、硝酸インジウム、硝酸ニッケル、酢酸ルテニウム等およびこれらの混合塩で水に可溶な金属塩を用いることができる。このとき、後述する導電性薄膜層の形成に用いる金属の標準電極電位とコア粒子金属の標準電極電位との差が0.1mV以上、さらには0.2mV以上有ることが好ましい。この標準電極電位差が0.1mV未満の場合は、後述する空洞を形成する際のコア粒子金属の選択的溶解、除去が困難となることがある。また、最終的に得られる金属微粒子の強度が不充分となることがある。
【0035】
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、次亜リン酸ソーダ、ヒドラジン、硫酸第一鉄、クエン酸3ナトリウム、クエン酸、L(+)-アスコルビン酸、酒石酸、アルコール類、アルデヒド類等が挙げられる。なかでも、クエン酸、L(+)-アスコルビン酸、エタノール、ホルムアルデヒド等は容易に除去でき、不純物として残存しないので好適に用いることができる。
【0036】
還元剤の使用量は、コア粒子用金属の塩1モルに対し還元剤を0.1〜10モル、さらには0.2〜6モルの範囲で用いることが好ましい。
ついで、必要に応じて概ね5〜100℃で約1〜10時間熟成することができる。
このような熟成を行うとコア粒子の粒子径がより均一になり、最終的に得られる金属微粒子の粒子径が均一になり、多接点電極等の接続に好適に用いることのできる信頼性の高い導電性微粒子、異方導電性接着剤、異方導電性フィルムおよび信頼性の高い電気回路基板を得ることができる。
【0037】
ついで、コア粒子分散液に、必要に応じて安定剤を加え、導電性薄膜層形成用金属の金属塩水溶液を加え、還元剤水溶液を添加し、必要に応じて熟成することによってコア粒子表面上に導電性薄膜層を形成した金属微粒子を得ることができる。
導電性薄膜層用の金属塩としては、前記した標準電極電位が0.85mV以上の金属の塩が使用され、具体的には、塩化金酸、亜硫酸金ナトリウム、塩化白金酸、塩化イリジウム、硝酸パラジウム、塩化ロジウム等およびこれらの混合塩で水に可溶な金属塩を用いることができる。
【0038】
金属塩の添加量は、コア粒子表面上に形成される導電性薄膜層が所望する厚みになるように添加すればよい。
還元剤としては前記と同様のものを用いることができ、また還元剤の使用量は、後述する導電性薄膜層形成用金属の金属塩1モルに対し還元剤を0.1〜10モル、さらには0.2〜6モルの範囲で用いることが好ましい。
【0039】
安定化剤としては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、蓚酸、マロン酸、グルタール酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸等およびこれらの混合物が挙げられる。
安定化剤の使用量は、コア粒子1重量部に対し安定化剤を0.005〜5重量部、さらには0.01〜0.2重量部の範囲で用いることが好ましい。
【0040】
導電性薄膜層を形成する際には、コア粒子分散液のpHが概ね4〜13、好ましくは5〜12.5の範囲となるように酸またはアルカリを添加することが好ましい。また、通常、還元剤水溶液を添加し、必要に応じて熟成することによってコア粒子表面上に導電性薄膜層を形成した金属微粒子を得ることができる。
このとき、コア粒子分散液のpHが概ね4未満の場合は、コア粒子金属の金属種によっては溶解することがあり、コア粒子の粒子径が不均一となったり、溶解した金属が、後述する殻の形成に加わり、所望しない合金組成の殻を形成してしまうことがある。
【0041】
また、コア粒子分散液のpHが概ね13を越えると、殻(導電性薄膜層)形成金属塩の還元速度が低下し、金属塩の利用率が低下したり、所望の厚みの殻を形成できないことがある。
還元剤としては前記したものと同様のものが挙げられる。
コア粒子分散液のpHが上記範囲にあると、平均粒子径が2〜200nm、好ましくは2〜100nmの範囲にある金属ナノ粒子がコア粒子表面上に緻密に積層した導電性薄膜層を形成することができる。
【0042】
ついで、必要に応じて概ね5〜100℃で約1〜10時間熟成することができる。
このような熟成を行うと、コア粒子表面上の金属ナノ粒子がより緻密に積層するとともに最終的に得られる金属微粒子の粒子径が均一になり、多接点電極等の接続に好適に用いることのできる信頼性の高い導電性微粒子、異方導電性接着剤、異方導電性フィルムおよび信頼性の高い電気回路基板を得ることができる。
【0043】
ついで、コア粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子の分散液に酸を添加し、コア粒子の一部または全部を溶解除去して空洞を形成する。このとき酸としてはコア粒子金属を溶解できる酸であれば特に制限なく用いることができ、例えば硝酸、塩酸、硫酸、フッ酸等をコア粒子金属の種類によって適宜選択して用いることができる。また、酸の添加量は所望する空洞の大きさによって異なるが、通常、除去する金属が酸と反応して金属塩を生成する化学量論的な量以上を用いるが、このとき温度と時間を調節することによって酸の反応量を調節することももできる。
【0044】
上記において、コア粒子の一部を除去することによって、本発明に係る、空洞内にコア粒子の一部が残存した第2金属微粒子を含む金属微粒子を得ることができ、またコア粒子の全部を除去することによって、本発明に係る導電性薄膜層のみからなる金属微粒子を得ることができる。なお、いずれの場合も、コア粒子の金属の種類によっては導電性薄膜層の一部にコア粒子金属と導電性薄膜層金属との合金を形成することがある。
【0045】
上記で得られた、空洞を有する金属微粒子分散液は、限外濾過膜法等で洗浄して酸、溶解したコア粒子金属の塩を除去し、必要に応じて乾燥される。
また必要に応じて空洞に樹脂層を充填することによって、本発明の空洞内に樹脂を含む金属微粒子を得ることができる。
空洞内の樹脂層の形成方法
空洞内の樹脂層の形成方法としては、金属微粒子中に弾性を有する樹脂層を形成できれば特に制限はなく従来公知の方法を応用して形成することができる。
【0046】
例えば、上記で乾燥して得た空洞を有する金属微粒子を、必要に応じて真空で脱気した後、樹脂モノマー、樹脂ラテックスまたは樹脂エマルジョン、必要に応じて硬化剤を含む樹脂モノマー、樹脂ラテックスまたは樹脂エマルジョンを空洞に吸収させ、樹脂の種類によって、熱による硬化、紫外線による硬化等により硬化させて樹脂層を形成する。
【0047】
樹脂としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、フェノール、シリコーン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルフォン、エポキシ、メラミン、不飽和ポリエステル、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等の樹脂を用いることができる。
【0048】
本発明に係る金属微粒子、これに用いるコア粒子の粒径分布は走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製:JSM−5300型)により写真を撮影し、この画像の250個の粒子について画像解析装置(旭化成(株)製:IP−100)を用いて測定される。
また、各粒子径の変動係数は250個の粒子の粒子径を用いて下記式から計算によって算出される。
【0049】
粒子径変動係数=(粒子径標準偏差(σ)/平均粒径(Dn))×100
【0050】
【数1】
Figure 0004387653
i:個々の粒子の粒子径、n=250
【0051】
異方導電性微粒子
本発明に係る異方導電性微粒子は、前記金属微粒子の導電性薄膜層の表面にさらに絶縁性熱可塑性樹脂層を設けたものである。
絶縁性熱可塑性樹脂層の厚さは、金属微粒子の直径の1%〜10%、さらには2%〜7%の範囲にあることが好ましい。絶縁性熱可塑性樹脂層の厚さが金属微粒子の直径に対して1%より小さい場合は、絶縁層が薄すぎて接続の信頼性が低下することがある。
【0052】
また、金属微粒子の直径に対して10%より大きい場合は、電気回路を接続する際の加圧によって絶縁性熱可塑性樹脂層が導電性微粒子から剥離し、剥離片が電極間の導通不良を起こしたり、ホットメルト型の瞬時加熱硬化においては絶縁性熱可塑性樹脂層の溶融が不十分となりやはり導通不良を起こすことがある。
このような絶縁性熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレンアクリル酸塩共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリブタジエン、エチルセルロース、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、天然ゴム、シリコン系ゴム、ポリクロロプレンなどの合成ゴム類、ポリビニルエーテルなどを挙げることができる。なお、金属微粒子として、空洞に樹脂層を形成した金属微粒子を用いる場合は、該樹脂層を形成する樹脂のガラス転移点よりも低いガラス転移点を有する絶縁性熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。(このような樹脂を使用すれば絶縁性熱可塑性樹脂が軟化して電極が接続される前に空洞内樹脂が軟化する。)
絶縁性熱可塑性樹脂の被覆方法としては、例えば、金属微粒子と絶縁性熱可塑性樹脂微粉末を容器に入れて混合し、摩擦によって生じる帯電の極性の相違により被覆する方法など公知の方法が採用される。
【0053】
異方導電性接着剤
本発明に係る異方導電性接着剤は、前記金属微粒子を絶縁性熱硬化性樹脂の接着成分中に分散したことを特徴としている。
本発明の異方導電性接着剤に使用される絶縁性の接着成分としては、エポキシ樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、多価アルコールのアクリル酸エステル、ポリエステルアクリレート、多価カルボン酸の不飽和エステル、などの紫外線、電子線などによる電磁波照射硬化性樹脂を挙げることができる。
【0054】
熱硬化性樹脂を用いる場合は、金属微粒子表面に被覆される絶縁性熱可塑性樹脂の軟化温度よりも高温で硬化する熱硬化性樹脂を用いるのが望ましい。絶縁性の接着成分に分散される金属微粒子は、電極のピッチに応じて小径であって、かつ、均一な粒子直径を有することが必要である。
絶縁性熱可塑性樹脂フィルム
また、本発明に係る絶縁性熱可塑性樹脂フィルムは、前記記載の金属微粒子が分散されてなることを特徴としている。
【0055】
絶縁性熱可塑性樹脂フィルムとしては、前記したと同じ熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いることができる。
絶縁性熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、5〜100μmの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは10〜50μmの範囲である。
このような絶縁性熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、従来公知の絶縁性熱可塑性樹脂フィルムの製造工程のいずれかの段階において、本願発明の導電性微粒子または絶縁性熱可塑性樹脂被覆層を設けた導電性微粒子を添加することによって製造することができる。例えば、ベント式成形機などの成形機を用いてポリマーへ練り込む方法、ポリマーの重合時に添加する方法等があるが、ポリマーの重合時に添加する方法はポリマーの中での分散性に優れるので好ましい。このようにして得られた導電性微粒子を含む樹脂を溶融押し出してシート化した後、一軸または二軸延伸を行い本願発明の絶縁性熱可塑性樹脂フィルムを製造することができる。
【0056】
また、絶縁性熱可塑性樹脂フィルムの別の形態としては、絶縁性熱可塑性樹脂被覆層を形成した導電性粒子を、樹脂を溶解しない溶媒に分散し、表面にシリコン系樹脂層を設けたベースフィルム例えばポリイミド樹脂フィルム等の上に塗り、沈降させ、乾燥して溶媒を飛ばし、絶縁性熱可塑性樹脂被覆導電性粒子が暫定的に付着したフィルムとして用いることもできる。このような絶縁性熱可塑性樹脂フィルムは、ベースフィルムに仮固定されたフィルムを電極に転写し、他方の電極と挟み、荷重をかけ、加熱することによって電極を接続することができる。
【0057】
電気回路基板
次に、本発明に係る電気回路基板は、前記導電性微粒子が対向する電極間に電極接続用導電性粒子として介在することを特徴としている。
本発明の電気回路基板に用いられる基板としては従来公知の基板を用いることができ、例えば、ガラス、ICチップ、樹脂製基板等これらにITO、アルミニウム薄膜あるいは銀、銅などのペーストを印刷して形成した電極を設けて使用される。
【0058】
以下に具体な電極の接続方法の例について説明する。
まず、図2に示されるように電極11を有する基板12と電極13を有するICチップ14を対向させ、それぞれの電極間に、本発明に係る導電性微粒子を含む異方導電性接着剤を印刷または塗布等の方法により介在させた後、接着剤中の導電性微粒子15が単層に拡散する程度まで加圧する。なお、符号16は接着成分を示す。次いで、加圧状態を維持しつつ加熱することにより、導電性微粒子が電極と接触した状態、すなわち電極間が導電性微粒子によって電気的に接続された状態で、加熱によって接着成分16が硬化して収縮し、導電性微粒子にストレスがかかるため、ICチップの電極13と基板の電極11とが導通し、かつ、緊密に接着される。
【0059】
また、表面に熱可塑性樹脂層を有する導電性微粒子を使用した異方導電性接着剤の場合、図3および4に示されるようにして、ICチップの電極と基板の電極とが接続される。まず、上記同様に、電極11を有する基板12と電極13を有するICチップ14を対向させ、それぞれの電極間に、本発明に係る導電性微粒子を含む異方導電性接着剤を印刷または塗布等の方法により介在させた後、接着剤中の導電性微粒子15が単層に拡散する程度まで加圧する(図3参照)。
【0060】
次いで、加圧状態を維持しつつ加熱することにより、導電性微粒子表面の熱可塑性樹脂層が溶融(軟化)し、さらに加圧によって導電性微粒子が電極と接触した状態、すなわち電極間が導電性微粒子によって電気的に接続された状態で、接着成分16が硬化して収縮し、導電性微粒子にストレスがかかるため、ICチップの電極13と基板の電極11とが導通し、かつ、緊密に接着される(図4参照)。このような異方導電性接着剤の用途では、表面に絶縁性熱可塑性樹脂層を有する前記異方導電性微粒子が好適である。このような異方導電性微粒子が含まれている接着剤を使用すると、加熱時に、電極と接触している導電性微粒子の表面の絶縁性熱可塑性樹脂一部融解し、電極−導電性微粒子−電極間が電気的に接続され、さらに加熱により、前記したように接着成分が硬化して収縮し、電極13と基板の電極11とが導通し、かつ、緊密に接着される。なお、接着剤成分の硬化温度は導電性微粒子を被覆した絶縁性熱可塑性樹脂の軟化温度より高いので、電極間の導通不良や、隣接する導電性微粒子間における電気的ショートといった不都合は生じない。
【0061】
また、上記接着剤の代わりに絶縁性熱可塑性樹脂フィルムを使用しても、同様に電極を接続することができる。たとえば絶縁性熱可塑性樹脂フィルムを使用してLSIベアチップの電極と基板の電極を接続する場合について、図5を参照しながら説明する。まず、図5に示されるように電極21を有する基板22と入出力パッド23および該入出力パッド23表面に設けられたバンプ24を有するLSIベアチップ25を対向させ、所定の大きさに加工した絶縁性熱可塑性樹脂フィルム27を、電極21およびバンプ間24に挟持し、さらに封止樹脂26を封入してした後、加圧する。なお、バンプ24は金や半田などの導電性材料からなる。
【0062】
次いで、加圧状態を維持しつつ加熱することにより、絶縁性熱可塑性樹脂フィルム中の導電性微粒子が電極およびバンプと接触した状態で、加熱によって封止樹脂26が硬化して、電極と入出力パッドとの間が導電性微粒子によって電気的に接続される。このような導電性微粒子、異方導電性接着剤および絶縁性熱可塑性フィルムは、上記のような電気回路基板以外に、液晶表示セルのシール用にも使用することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明の金属微粒子は、内部に空洞を有し、必要に応じて空洞に第2金属微粒子が存在したり、空洞に樹脂層が形成されており、導電性薄膜層は金属ナノ粒子が緻密に積層して形成されているので、(1)中実金属微粒子に比較して適度に弾性を有しているので金属微粒子の粒子径がある程度不均一な場合であっても、電極にある程度の凹凸があっても電極基板等を損傷することなく確実に電極を接続することができ、接続ムラが生じることがなく、また電極と導電性微粒子の接触面積を大きくすることができるので接触抵抗が小さく、(2)中実金属微粒子に比較して比重が小さいために樹脂ペースト、絶縁性接着性分等に分散させて使用する際に、分散媒との比重差が小さく、このため沈降することなく均一に分散させることができる。また、軽量化できるとともに高価な導電性金属の使用量が少なく経済性に富んでいる。
【0064】
また、本発明の異方導電性接着剤、絶縁性熱可塑性樹脂フィルムは、上記金属微粒子を含んでいるので接続信頼性が高く、極めて優れた隣接電極間絶縁率および上下導通率をもって電極間を電気的に接続することができ、IC等の微細な電極と、それらが搭載される基板上の電極とを電気的に接続するために有効に用いることができ、特に、ファインピッチの多接点電極の接続に対しても信頼性が高いという効果がある。
【0065】
本発明の金属微粒子は、内部に空洞を有し、必用に応じて空洞に第2金属微粒子が存在したり、空洞に樹脂層が形成されており、導電性薄膜層は金属ナノ粒子が緻密に積層して形成されているので、(1)中実金属微粒子に比較して適度に弾性を有しているので金属微粒子の粒子径がある程度不均一な場合であっても、電極にある程度の凹凸があっても電極基板等を損傷することなく確実に電極を接続することができ、接続ムラが生じることがなく、また電極と導電性微粒子の接触面積を大きくすることができるので接触抵抗が小さく、(2)中実金属微粒子に比較して比重が小さいために樹脂ペースト、絶縁性接着性分等に分散させて使用する際に、分散媒との比重差が小さく、このため沈降することなく均一に分散させることができる。また、軽量化できるとともに高価な導電性金属の使用量が少なく経済性に富んでいる。
【0066】
また、本発明の異方導電性接着剤、絶縁性熱可塑性樹脂フィルムは、上記金属微粒子を含んでいるので接続信頼性が高く、極めて優れた隣接電極間絶縁率および上下導通率をもって電極間を電気的に接続することができ、IC等の微細な電極と、それらが搭載される基板上の電極とを電気的に接続するために有効に用いることができ、特に、ファインピッチの多接点電極の接続に対しても信頼性が高いという効果がある。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0068】
【実施例1】
金属微粒子 (MP-1) の調製
純水4900gに、コア粒子として銀微粒子(平均粒子径:2.0μm)100gを添加して超音波により分散してAgとしての濃度が2.0重量%の銀微粒子分散液を調製した。この分散液に安定剤として濃度1.0重量%のポリビニルピロリドン水溶液2gを添加した後、亜硫酸金ナトリウム溶液(Auとしての濃度が5.0重量%)400gおよび濃度20重量%の水酸化ナトリウム水溶液10gを添加してpHを12に調整した混合水溶液を得た。その混合溶液に還元剤として濃度10.0重量%の L(+)-アスコルビン酸水溶液990gを添加し、室温にて30分間攪拌してコア粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子の分散液を得た。得られた分散液のpHは5であった。ついで、金属微粒子の分散液から固形分を濾別し、水洗した後、100℃で一昼夜乾燥してコア粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子(MPA)を得た。この金属微粒子(MPA)のAu含有量は20重量%、金属ナノ粒子の平均粒子径は10nm、導電性薄膜層の平均厚みは100nmであった。
【0069】
ついで、金属微粒子(MPA)100gを濃度10重量%の硝酸水溶液10,000gに分散し、室温で1時間攪拌して硝酸で処理した。ついで、硝酸処理した分散液を濾別し、水洗した後、100℃で一昼夜乾燥して内部に空洞を有する金属微粒子(MP-1)を得た。金属微粒子(MP-1)のAu含有量は40重量%であった。
異方導電性微粒子 (IMP-1) の調製
上記で得た金属微粒子(MP-1)80gとメチルメタクリレート粉末(綜研化学製、商品名MP-1000、粒子径0.4μm)80gとを混合して樹脂粒子を吸着させた。さらにこの混合粉末をボールミルにいれて充分に混合し、導電性微粒子表面を上記樹脂粒子で被覆して、絶縁性熱可塑性樹脂層で被覆した異方導電性微粒子(IMP-1)を得た。この微粒子(IMP-1)の平均粒子径は2.4μmで、樹脂層の厚みは約0.2μmであった。
【0070】
異方導電性接着剤 (B-1) の調製
上記で得た金属微粒子(MP-1)20gを、硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日鉄理化製、リカシッドMH−700)とペンタジルジメチルアミンを配合したエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製、EHPE150)からなる硬化温度150℃の熱硬化性樹脂80gに分散させて異方導電性接着剤(B-1)を調製した。
【0071】
異方導電性フィルム (F-1) の調製
ポリアクリレート樹脂100重量部と金属微粒子(MP-1)30重量部とからなる混合ペーストを330℃で加熱溶融し、2軸押出機を用いて暑さ50μmの異方導電性フィルム(F-1)を調製した。
隣接電極間絶縁率の測定(1)
異方導電性接着剤(B-1)を電極間距離が25μmの透明電極を形成したガラス基板上に塗布し、1cm×1cm、厚さ1mmの平板ガラスで挟み2kgの荷重をかけ180℃で5秒間加熱して電気回路基板を形成した後、隣接する電極間の抵抗を10組測定し、107Ω以上の抵抗を示す組の数の割合から隣接電極間絶縁率を求めた。
【0072】
隣接電極間絶縁率の測定(2)
異方導電性接着剤(B-1)を電極間距離が15μmの透明電極を形成したガラス基板上に塗布した以外は上記測定(1)と同様にして電極間距離が15μmの場合の隣接電極間絶縁率を求めた。
上下導通性の測定
異方導電性接着剤(B-1)を電極間距離が25μmの透明電極を形成したガラス基板上に塗布し、1cm×1cm、厚さ1mmのITO電極付ガラスで挟み、5.0kgの荷重をかけ180℃で5秒間加熱して電気回路基板を形成した。10本の電極とITO電極との間の抵抗値を測定し、5Ω以下の抵抗を示す組の数の割合を求めて上下導通性を評価した。
【0073】
同様に、1.0kgおよび0.05kgの荷重をかけて、電気回路基板を作成したものについても上下導通性を評価した。
【0074】
【実施例2】
金属微粒子 (MP-2) の調製
実施例1と同様にして得られた金属微粒子(MP-1)80gを50℃で真空脱気した後、ポリスチレンラテックス(ダウケミカル社製:平均粒子径38nm)7gを添加して混合し、ついで50℃で真空脱気して乾燥することで樹脂を充填した金属微粒子(MP-2)を得た。金属微粒子(MP-2)中の樹脂含有量は8重量%であった。
【0075】
得られた金属微粒子(MP-2)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(IMP-2)、異方導電性接着剤(B-2)、異方導電性フィルム(F-2)を調製し、異方導電性接着剤(B-2)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0076】
【実施例3】
金属微粒子 (MP-3) の調製
実施例1において、硝酸処理を12時間とした以外は同様にして金属微粒子(MP-3)を得た。金属微粒子(MP-3)のAu含有量は60重量%であった。
得られた金属微粒子(MP-3)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(IMP-3)、異方導電性接着剤(B-3)、異方導電性フィルム(F-3)を調製し、方導電性接着剤(B-3)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0077】
【実施例4】
金属微粒子 (MP-4) の調製
実施例3と同様にして得られた金属微粒子(MP-3)80gを50℃で真空脱気後、ポリスチレンラテックス(ダウケミカル社製:平均粒子径300nm)16gを添加して混合し、ついで50℃で真空脱気して乾燥することで樹脂を充填した金属微粒子(MP-4)を得た。金属微粒子(MP-4)中の樹脂含有量は17重量%であった。
【0078】
得られた金属微粒子(MP-4)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(IMP-4)、異方導電性微粒子(IMP-4)、異方導電性接着剤(B-4)、異方導電性フィルム(F-4)を調製し、異方導電性接着剤(B-4)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0079】
【実施例5】
金属微粒子 (MP-5) の調製
実施例1において、水酸化ナトリウム水溶液100gを添加してコア粒子分散液のpHを13に調整した以外は同様にしてコア粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子(MPB)を得た。なお、このときの導電性薄膜層を形成した金属微粒子分散液のpHは8であった。
【0080】
この金属微粒子(MPB)のAu含有量は3重量%、金属ナノ粒子の平均粒子径は5nm、導電性薄膜層の平均厚みは30nmであった。
ついで、金属微粒子(MPB)100gを濃度10重量%の硝酸水溶液10,000gに分散し、室温で1時間攪拌して硝酸で処理した。ついで、硝酸処理した分散液を濾別し、水洗した後、100℃で一昼夜乾燥して内部に空洞を有する金属微粒子(MPB-1)を得た。金属微粒子(MPB-1)のAu含有量は5重量%であった。
【0081】
ついで、金属微粒子(MPB-1)80gを50℃で真空脱気後、ポリスチレンラテックス(ダウケミカル社製:平均粒子径38nm)1gを添加して混合し、ついで50℃で真空脱気して乾燥することで樹脂を充填した金属微粒子(MP-5)を得た。金属微粒子(MP-5)中の樹脂含有量は8重量%であった。
得られた金属微粒子(MP-5)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(IMP-5)、異方導電性接着剤(B-5)、異方導電性フィルム(F-5)を調製し、異方導電性接着剤(B-5)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0082】
【実施例6】
金属微粒子 (MP-6) の調製
純水4900gに、コア粒子として銀微粒子(平均粒子径:2.0μm)100gを添加して超音波により分散してAgとしての濃度が2.0重量%の銀微粒子分散液を調製した。この分散液に安定剤として濃度1.0重量%のポリビニルピロリドン水溶液2gを添加した後、ジニトロジアミン白金酸水溶液(Ptとしての濃度が5.0重量%)400gおよび濃度20重量%の水酸化ナトリウム水溶液10gを添加してpHを12に調整した混合水溶液を得た。その混合溶液に還元剤として濃度10.0重量%の L(+)-アスコルビン酸水溶液9.9gを添加し、室温にて30分間攪拌してコア粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子の分散液を得た。得られた分散液のpHは5であった。ついで、金属微粒子の分散液から固形分を濾別し、水洗した後、100℃で一昼夜乾燥してコア粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子(MPC)を得た。この金属微粒子(MPC)のPt含有量は20重量%、金属ナノ粒子の平均粒子径は4nm、導電性薄膜層の平均厚みは90nmであった。
【0083】
ついで、金属微粒子(MPB)100gを濃度10重量%の硝酸水溶液10,000gに分散し、室温で1時間攪拌して硝酸で処理した。ついで、硝酸処理した分散液を濾別し、水洗した後、100℃で一昼夜乾燥して内部に空洞を有する金属微粒子(MP-6)を得た。金属微粒子(MP-6)のPt含有量は60重量%であった。
得られた金属微粒子(MP-6)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(IMP-6)、異方導電性接着剤(B-6)、異方導電性フィルム(F-6)を調製し、異方導電性接着剤(B-6)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0084】
【比較例1】
金属微粒子 (RMP-1)
シリカ粒子(触媒化成工業(株)製:SW 平均粒子径7.0μm 粒子径変動係数1.0%、10%K値4900Kgf/mm2)10gを純水300gに分散させた分散液を調製した。ついで、濃度29重量%のアンモニア水溶液23gを純水800gで希釈した液に硝酸銀15.7gを溶解させた液を撹拌しながら、これにシリカ粒子分散液を添加した。この混合溶液にホルムアルデヒドを濃度30重量%の量で含むホルマリン16.4mlを純水90gで希釈した液を添加して、シリカ粒子の表面に銀の導電性薄膜層を形成した。ついで、濾過洗浄した後、100℃で1昼夜乾燥してシリカ粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子(RMP-1)を得た。この金属微粒子(RMP-1)の銀の含有量は30重量%、導電性薄膜層の平均厚みは16nmであった。
【0085】
得られた金属微粒子(RMP-1)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(RIMP-1)、異方導電性接着剤(RB-1)、異方導電性フィルム(RF-1)を調製し、異方導電性接着剤(RB-1)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0086】
【比較例2】
金属微粒子 (RMP-2) の調製
比較例1において、シリカ粒子の代わりに平均粒子径が7.0μmのプラスチック粒子(スチレンの架橋系重合体)10gを用いた以外は同様にして金属微粒子(RMP-2)を得た。この金属微粒子(RMP-2)のAg含有量は40重量%、導電性薄膜層の平均厚みは8nmであった。
【0087】
得られた金属微粒子(RMP-2)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(RIMP-2)、異方導電性接着剤(RB-2)、異方導電性フィルム(RF-2)を調製し、異方導電性接着剤(RB-2)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0088】
【比較例3】
金属微粒子 (RMP-3) の調製
シリカ粒子(触媒化成工業(株)製:SW 平均粒子径7.0μm 粒子径変動係数1.0%、10%K値4900kgf/mm2)10gを純水300gに分散させた分散液を調製した。ついで、亜硫酸金ナトリウム水溶液(Auとしての濃度が5重量%)50gを溶解させた液を撹拌しながら、これにシリカ粒子分散液を添加した。この混合液にホルムアルデヒドを濃度30重量%の量で含むホルマリン16.4mlを純水90gで希釈した液を添加して、シリカ粒子の表面に金の導電性薄膜層を形成した。ついで、濾過洗浄した後、100℃で一昼夜乾燥してシリカ粒子に導電性薄膜層を形成した金属微粒子(RMP-3)を得た。この金属微粒子(RMP-3)のAu含有量は20重量%、導電性薄膜層の平均厚みは9nmであった。
【0089】
得られた金属微粒子(RMP-1)を用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(RIMP-1)、異方導電性接着剤(RB-1)、異方導電性フィルム(RF-1)を調製し、異方導電性接着剤(RB-1)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0090】
【比較例4】
金属微粒子 (RMP-4)
金微粒子((株)徳力本店製:平均粒子径1μm)を金属微粒子(RMP-4)として用い、実施例1と同様にして異方導電性微粒子(RIMP-4)、異方導電性接着剤(RB-4)、異方導電性フィルム(RF-4)を調製し、異方導電性接着剤(RB-4)について隣接電極間絶縁率および上下導通性を評価した。
【0091】
【表1】
Figure 0004387653

【図面の簡単な説明】
【図1】 導電性微粒子の利用状態を示す概略断面図を示す。
【図2】 本発明に係る電気回路基板の製造工程を示す概略図を示す。
【図3】 本発明に係る電気回路基板の製造工程を示す概略図を示す。
【図4】 本発明に係る電気回路基板の製造工程を示す概略図を示す。
【図5】 本発明に係る電気回路基板の製造工程を示す概略図を示す。
【符号の説明】
11・・・・・電極
12・・・・・基板
13・・・・・電極
14・・・・・ICチップ
15・・・・・導電性微粒子
16・・・・・接着成分
21・・・・・電極
22・・・・・基板
23・・・・・入出力パッド
24・・・・・バンプ
25・・・・・LSIベアチップ
26・・・・・封止樹脂
27・・・・・絶縁性熱可塑性樹脂フィルム

Claims (18)

  1. 内部に空洞を有し、平均粒子径が10nm〜10μmの範囲にあり、殻の平均厚みが2nm〜2μmの範囲にあり、
    該殻が、平均粒子径が2〜200nmの範囲にあり、標準電極電位が0.85mV以上の金属から選ばれる1種または2種以上の金属ナノ粒子が緻密に積層した導電性薄膜層からなることを特徴とする金属微粒子。
  2. 前記空洞内に、さらに標準電極電位が0.85mV未満の金属から選ばれる1種または2種以上からなり、平均粒子径が10μm以下の範囲にある(ただし、金属微粒子の粒径から、殻の厚さを引いた大きさよりも大きくなることはない)第2金属微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の金属微粒子。
  3. 標準電極電位が0.85mV以上の金属がAu、Pt、Ir、Pd、Rhから選ばれ、標準電極電位が0.85mV未満の金属がAg、Cu、In、Co、Ni、Zn、Cd、Al、Sn、Ruから選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の金属微粒子。
  4. 前記空洞内に、さらに樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属微粒子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属微粒子の表面に絶縁性熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする異方導電性微粒子。
  6. 標準電極電位が0.85mV未満の金属からなるコア金属粒子分散液に、導電性薄膜層形成用の標準電極電位が0.85mV以上の金属の塩水溶液を添加したのち、
    還元剤を添加し、コア金属粒子表面上に標準電極電位が0.85mV以上の金属の金属ナノ粒子からなる導電性薄膜層を形成したのち、
    酸を添加してコア金属粒子の一部または全部を溶解除去して空洞を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属微粒子の製造方法。
  7. 金属ナノ粒子の標準電極電位とコア金属粒子の標準電極電位との差が0.1mV以上であることを特徴とする請求項6に記載の金属微粒子の製造方法。
  8. コア金属粒子表面に導電性薄膜層を形成する際に、コア金属粒子分散液のpHを4〜13の範囲とすることを特徴とする請求項7に記載の金属微粒子の製造方法。
  9. 導電性薄膜層を形成する際に、コア金属粒子分散液に、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、蓚酸、マロン酸、グルタール酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸からなる群から選ばれる化合物またはこれらの混合物からなる安定化剤を加えることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の金属微粒子の製造方法。
  10. 還元剤を添加後、金属微粒子分散液のpHを4〜10にすることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の金属微粒子の製造方法。
  11. 還元剤を添加後、5〜100℃で1〜10時間熟成することを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の金属微粒子の製造方法。
  12. 還元剤を添加して導電性薄膜層を形成したのち、得られた内部に空洞を有する金属微粒子の空洞に、樹脂モノマー、樹脂ラテックスまたは樹脂エマルジョン、必要に応じて硬化剤を含む樹脂モノマー、樹脂ラテックスまたは樹脂エマルジョンを吸収させて、該空洞内部に樹脂層を形成することを特徴とする請求項4に記載の金属微粒子の製造方法。
  13. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属微粒子を絶縁性熱硬化性樹脂の接着成分中に分散したことを特徴とする異方導電性接着剤。
  14. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属微粒子が分散されてなることを特徴とする絶縁性熱可塑性樹脂フィルム。
  15. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属微粒子が対向する電極間に電極接続用導電性粒子として介在することを特徴とする電気回路基板。
  16. 請求項5に記載の異方導電性粒子を用いて形成された電気回路基板。
  17. 請求項13記載の異方導電性接着剤を用いて形成された電気回路基板。
  18. 請求項14記載の絶縁性熱可塑性樹脂フィルムを用いて形成された電気回路基板。
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