JP4381734B2 - ステージ装置及び電子ビーム近接露光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はステージ装置及び電子ビーム近接露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体ウエハ等の位置決めステージ装置として、x位置、y位置、z位置の位置決め、及びθz軸方向の回転位置決めを行う機構を備えたステージ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。なお、半導体ウエハの表面(処理が施される面)に平行な平面をxy平面としてx軸、y軸を設定し、xy平面に垂直な軸をz軸とする。また、z軸に平行な軸を中心とした回転をθz軸方向の回転と言い、θz軸方向の回転によって調整される半導体ウエハ位置の要素をθz位置という。このステージ装置では、ステージ装置の所定の面を基準面とし、基準面の位置を検出することによって間接的にウエハのx位置、y位置を検出している。例えば、図15(a)に例を示すように、ステージ装置201の基準面203x、203yの位置の検出は、基準面203x、203yにそれぞれミラー205x、205yを設け、レーザ干渉計207x、207yで基準面203x、203yとレーザ干渉計207x、207yとの距離を測定することにより行っている。なお、レーザ干渉計207x、207yはレーザ光Lx、Lyをミラーに照射し、反射されたレーザ光を受光することによって、基準面との距離を測定する装置である。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−353445号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ウエハのθz位置はステージ装置の所定のプレートを回転させて調整することとしているが、θz位置のズレが大きい場合には当該プレートが過剰に回転することとなり、上記基準面203x、203y及びミラー205x、205yも追従して過剰に回転することとなる(図15(b)参照)。ミラー205x、205yはレーザ干渉計207x、207yのレーザ光Lx、Lyを反射する機能を有しており、ミラー205x、205yが過剰に回転すると反射レーザ光がレーザ干渉計207x、207yの受光レンジを外れてしまうので、ウエハのx位置、y位置の検出ができなくなってしまう。このため、ウエハのθz位置のズレが大きい場合にはθz位置の調整とx位置、y位置の調整とを同時に行うことができなくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点を解決し、試料の回転方向のズレが大きい場合にも、位置の調整を適切に行うことを可能とするステージ装置及び電子ビーム近接露光装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のステージ装置は、処理対象となる試料を保持するための試料保持部と、試料の位置を検出するための位置基準面として、レーザ干渉計からのレーザ光を当該レーザ干渉計に向けて反射する反射面を有するステージプレートと、試料保持部をステージプレートに対して所定軸回りに回転させる駆動部と、を備え、ステージプレートは、試料保持部を所定軸回りに回転可能に支持し、試料保持部は、試料を搭載し搬送する試料搬送部と、試料搬送部を保持し所定軸回りに回転可能な試料回転部とを有し、試料搬送部は、試料回転部から分離可能に構成されており、レーザ干渉計は、反射面から受光した反射レーザ光に基づいて、試料の位置を検出するためのステージプレートの位置を検出することを特徴とする。
【0007】
上記ステージ装置によれば、試料を所定軸回りに回転させたいときに、ステージプレートを固定したままで、ステージプレートに対して試料保持部を回転させることによって、試料保持部ごと試料を回転させることができる。このように回転すれば試料を大きく回転させたとしても、ステージプレートが有する位置基準面は回転せず角度を変えることがない。よって、試料の回転方向のズレが大きい場合でも、位置基準面を検出不可能にすることなく試料の回転方向を調整することができる。また、試料搬送部が分離可能に構成されているのでステージ装置から離れた試料の供給部で試料を保持し、ステージ装置まで搬送するという動作が可能となる。このステージ装置によれば、試料の回転方向のズレが大きい場合でも回転方向の調整が適切に可能であるので、搬送の際のウエハ回転方向を高精度に制御する必要がない。
【0008】
また本発明のステージ装置は、駆動部がステージプレート上に設けられたことを特徴としてもよい。このようにステージプレートに直接駆動部を設けることにより、ステージ装置の小型化が可能となる。
【0011】
また、本発明のステージ装置は、処理対象となる試料を保持するための試料保持部と、試料の位置を検出するための位置基準面として、レーザ干渉計からのレーザ光を当該レーザ干渉計に向けて反射する反射面を有するステージプレートと、試料保持部をステージプレートに対して所定軸回りに回転させる駆動部と、ステージプレートを搭載し、当該ステージプレートを所定軸に平行な軸の回りに回転させる微動ステージと、を備え、ステージプレートは、試料保持部を所定軸回りに回転可能に支持し、微動ステージによる回転の位置決め精度は、駆動部による回転の位置決め精度よりも高く、レーザ干渉計は、反射面から受光した反射レーザ光に基づいて、試料の位置を検出するためのステージプレートの位置を検出することを特徴とする。
【0012】
上記ステージ装置によれば、試料を所定軸回りに回転させたいときに、ステージプレートを固定したままで、ステージプレートに対して試料保持部を回転させることによって、試料保持部ごと試料を回転させることができる。このように回転すれば試料を大きく回転させたとしても、ステージプレートが有する位置基準面は回転せず角度を変えることがない。よって、試料の回転方向のズレが大きい場合でも、位置基準面を検出不可能にすることなく試料の回転方向を調整することができる。また、上記ステージ装置によれば、微動ステージにより、試料の回転方向の調整を更に精密に行うことが可能となる。
【0013】
また、本発明のステージ装置は、ステージプレートが、位置基準面として機能する反射面を有し、反射面はレーザ光を反射可能であることを特徴としてもよい。
【0014】
本発明の電子ビーム近接露光装置は、上記ステージ装置と、ステージ装置を内部空間に収容し、内部空間が減圧可能なチャンバと、試料の表面に電子ビームを照射する電子ビーム照射部と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0016】
図1は実施形態に係るステージ装置1の斜視図である。図2はステージ装置1の分解斜視図である。図3はステージ装置1の側面図である。図1に示すようにx軸、y軸、z軸を定め、必要な場合には以下の説明に用いる。また、x軸に平行な軸を中心とした回転をθx軸方向の回転、y軸に平行な軸を中心とした回転をθy軸方向の回転、z軸に平行な軸を中心とした回転をθz軸方向の回転と言う。また、θx、θy、θz軸方向の回転によってそれぞれ調整される半導体ウエハ位置の要素をそれぞれ、θx位置、θy位置、θz位置という。
【0017】
ステージ装置1はベースプレート3、チルトプレート5、トッププレート(ステージプレート)7、レールプレート9、及びウエハパレット(試料搬送部)11を備え、下からこの順にz軸方向に重ね合わせて構成されている。レールプレート9及びウエハパレット11は試料保持部を構成する。ステージ装置1は単独でも使用可能であるが、本実施形態においてステージ装置1は、粗動ステージ13上に搭載され、ウエハステージを構成し、電子ビーム近接露光装置(図12の301)のメインチャンバ303内に格納されている。ステージ装置1は上に搭載された半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)Wをx軸方向、y軸方向及びz軸方向へ移動し、θx軸方向、θy軸方向、及びθz軸方向へ回転させることが可能であり、ウエハWの位置及び傾きを調整することができる。
【0018】
ステージ装置1の各構成部材について順に説明する。
【0019】
図4はベースプレート3の斜視図である。ベースプレート3はx軸方向に互いに平行に伸びるように配置された3本のピエゾアクチュエータ31を有している。ピエゾアクチュエータ31は電圧が加えられることによりx軸方向の長さを変化させる。ピエゾアクチュエータ31は一端31aがピエゾ固定ブロック33に固定され、他端31bがウエッジステージ35に連結されている。ピエゾ固定ブロック33はベースプレート3の下部プレート39に固定されており、下部プレートとの相対的な位置を変えないようになっているので、ピエゾアクチュエータ31が伸縮した場合には端31aは変位せず、端31bがx軸方向に変位するようになっている。ウエッジステージ35は例えば45°の直交変換機構を有しており、ピエゾアクチュエータ31の端31bのx軸方向の変位をチルトヒンジ37のz軸方向の変位に変換する。すなわち、端31bがウエッジステージ37に押し込まれる方向に変位した場合はチルトヒンジ37が上昇し、逆に端31bがウエッジステージ37から離れる方向に変位した場合はチルトヒンジ37が下降する。上記機構により、ピエゾアクチュエータ31の長さがx軸方向に伸びた場合にはチルトヒンジ37がz軸方向に上に移動することとなり、ピエゾアクチュエータ31の長さがx軸方向に縮んだ場合にはチルトヒンジ37がz軸方向に下に移動することとなる。
【0020】
ベースプレート3には上記のような機構が3組平行に備えられており、中央の1組はピエゾ固定ブロック33とウエッジステージ35の位置が逆になるように配置されている。このことによって3本のチルトヒンジ37はxy平面において3角形の頂点の位置に配置されることになる。3本のチルトヒンジ37はベースプレート3の上に設置されたチルトプレート5(後述する)を支持している。3本のチルトヒンジ37が独立して上下することによってチルトプレート5を下部プレート39に対してz軸方向に移動、θx軸方向、θy軸方向に回転させ、チルトプレートの位置及び傾きを調整できるようになっている。このことで、ステージ装置1に支持されたウエハWのz位置、θx位置、θy位置を調整することができる。
【0021】
図5はチルトプレート5の斜視図である。前述のとおりチルトプレート5はベースプレート3の上に設けられ、3本のチルトヒンジ37によって3点支持されている。チルトプレート5の中央部にはチルトプレート5をz軸方向に貫通する開口53が設けられている。開口53にはxyプレート7b(後述する)がわずかな間隙を空けて組み込まれる。チルトプレート5の側壁から開口53の内側壁へ貫通するようにx軸方向に伸びた円柱状の2つの貫通穴が設けられており、それぞれの貫通穴には円柱状のピエゾアクチュエータ55X1、ピエゾアクチュエータ55X2が差し込まれている。また、y軸方向に伸びた円柱状の貫通孔が設けられており、円柱状のピエゾアクチュエータ55Yが差し込まれている。
【0022】
それぞれ、ピエゾアクチュエータは外側の一端55aが取り付け板57に固定されており、取り付け板57はチルトプレート5に対して相対的な位置を変えないように固定されている。ピエゾアクチュエータは開口53側の一端55bが開口53の内側壁からわずかに突出しており、開口53に組み込まれたxyプレート7bの外側壁に固定される。それぞれピエゾアクチュエータは電圧が加えられることにより長さを変化させ、端55bを変位させる。それぞれのピエゾアクチュエータ55X1、55X2、55Yが独立して端55bを変位させることによりxyプレート7bをチルトプレート5に対してx軸方向、y軸方向に移動、θz軸方向に回転させ、トッププレート7の位置及び傾きを調整できるようになっている。このことで、ステージ装置1に支持されたウエハWのx位置、y位置、θz位置を調整することができる。本実施形態においては、ここでのx位置、y位置の調整量はそれぞれ±20μm程度であり、θz位置の調整量は±150マイクロラジアン程度である。
【0023】
図6はトッププレート7の分解斜視図である。トッププレート7はトップテーブル7a及びxyプレート7bからなる。xyプレート7bはトップテーブル7aの底面に密着固定されており、xyプレート7bとトップテーブル7aは互いの位置関係を変えないようになっている。xyプレート7bはチルトプレート5の開口53とほぼ同じ形状をなしており、わずかな間隙をもって開口53に嵌まるようになっている。トッププレート7の上面には3つの台座71a、71b、71cが立設されている。台座71a、71b、71cの上面には静電吸着機構が設置されている。台座71a、71b、71cはそれぞれレールプレート9(後述する)に設けられた開口91a、91b、91cを貫通し、ウエハパレット11(後述する)の底面に静電力によって吸着するようになっている。トップテーブル7aの中央部には軸受け73が設けられている。軸受け73はレールプレート9の底面に設けられた回転軸93を受け、θz軸方向に回転可能に支持している。
【0024】
また、トッププレート7上面には超音波モータ(駆動部)75が設置されている。超音波モータ75はモータブラケット75a及びLMガイド75bを有している。LMガイド75bは超音波モータ75の駆動によりモータブラケット75aにガイドされてy軸方向に沿ってモータブラケット75a内を移動する。このことによって、LMガイド75bの一端75cがy軸方向に沿って移動するようになっている。LMガイド75bの一端75cはレールプレート9の下面に設けられたプッシュロッド95に固定されており、端75cが移動することによってプッシュロッド95をy軸方向に前後させることができる。
【0025】
トップテーブル7aのyz平面に平行な縁面部及びxy平面に平行な縁面部に亘ってL字ミラー77が設けられている。L字ミラー77はyz平面及びxy平面にそれぞれ平行な2つの反射面77a、77bを有している。反射面77a、77bはそれぞれ、ウエハWのx位置、y位置を検出するための位置基準面を構成している。反射面77a、77bは例えばメインチャンバ303の内壁面に設けられたレーザ干渉計(図示しない)からレーザ光を反射する機能を有する。反射面77aに対応する第1のレーザ干渉計はx軸方向に反射面77aに向かってレーザ光を出射し反射面77aで反射されたレーザ光を受光する。第1のレーザ光干渉計は受光した光の位相に基づいて反射面77aまでの距離を測定することによって、トッププレート7のx位置を検出する。同様にして、反射面77bに対応する第2のレーザ干渉計はトッププレート7のy位置を検出する。トッププレート7のx位置、y位置を検出することにより、間接的にウエハWのx位置、y位置を検出することができる。
【0026】
図7はレールプレート9の斜視図である。レールプレート9の底面側中央部には円柱状の回転軸93が立設されている。レールプレート9は回転軸93がトッププレート7の軸受け73に組込まれることによってθz軸方向に回転可能に支持されている。レールプレート9には開口91a、91b、91cが設けられている。前述のとおり開口91a、91b、91cにはトッププレート7の台座71a、71b、71cが間隙をもって貫通している。
【0027】
レールプレート9の下面にはプッシュロッド95が設けられており、前述したLMガイド75bの端75cが固定されている。図8(a)は超音波モータ75及びプッシュロッド95付近を示した平面図である。LMガイド75bはヒンジ部75dを有しており、ヒンジ部75dはLMガイド75bの先端部をxy平面内で折れ曲がることができる機構になっている。図8(b)に端75cがy軸方向に沿って図面右方向に移動した状態の平面図を示す。端75cが図面右方向に移動すると、これに追従してプッシュロッド95が図面右方向に移動する。プッシュロッド95が図面右方向に移動することによって、レールプレート9全体がトッププレート7に対して、回転軸93を中心にして図中矢印のA方向に回転することとなる。図9(a)は回転前のトッププレート7とレールプレート9との位置関係を示し、図9(b)は回転後のトッププレート7とレールプレート9との位置関係を示す平面図である。このようにLMガイド75bがプッシュロッド95をx軸方向に移動させることによりレールプレート9をトッププレート7に対してθz方向に回転させ、レールプレートのθz位置を調整することができる。また、開口91a、91b、91cと台座71a、71b、71cとの間のそれぞれの間隙はレールプレート9がトッププレート9に対して通常のθz位置の調整量回転したとしても、開口91a、91b、91cと台座71a、71b、71cとがそれぞれ接触しない程度に設けられている。本実施形態においては、ここでのθz位置の通常の調整量は数ミリラジアン程度である。
【0028】
このとき、LMガイド75bはヒンジ部75dで折れ曲がり、端75cがプッシュロッド95接触面の傾きに追従して回転するようになっている。このことによって、プッシュロッド95と端75cとの間の接触面に応力が生じないようになっており、LMガイド75bやプッシュロッド95に歪みが生じることを防止している。
【0029】
再び図7を参照する。レールプレート9の上面にはx軸方向に平行に伸びる3本のレール97a、97b、97cが設けられている。レール97a、97b、97cはウエハパレット11の底面に設けられたガイドローラに対応する位置に設けられている。レール97bの側面には半円状の切り欠き99が対になるように2組設けられており、対応する対のガイドローラが切り欠き99に嵌まり込むことによってウエハパレット11の大まかな位置合わせが可能となっている。レールプレート9のレール97に直交する縁面には2つの給電用端子101が上面から突出するように設けられている。給電用端子101にはウエハパレット11側の給電用端子が接触し、これを介してウエハパレット11に電力が供給されるようになっている。
【0030】
図10はウエハパレット11及びウエハパレット11に保持されるウエハWを分解した斜視図である。ウエハパレット11は上面に2つの円周溝113を有している。円周溝113はウエハパレット11上面中央部に位置し、上面が同心円状に凹設されて形成されている。円周溝113の形状は何れもウエハWよりも小さな円となっている。円周溝113の底部には空気穴113aが円周溝113の形状に沿って多数配列されている。ウエハパレット11は空気穴113aを通じて外気を吸引し、ウエハWを空気の負圧によってウエハパレット11上面に吸着させる真空吸着機構を有している。また、ウエハパレット11の上面側には多数の静電吸着電極が埋め込まれており、静電力によってウエハWを吸着させる静電吸着機構を有している。
【0031】
図11はウエハパレット11を底面側から見た斜視図である。ウエハパレット11の底面側にはレール97a、97b、97cに対応する位置に、それぞれガイドローラ117a、117b、117cが設けられている。ガイドローラ117a及び117bはレール97a、97bの側面部を転がりながらx軸方向に移動可能となっている。レール97bに対応するガイドローラ117bはそれぞれ一対になるように設けられており、対になったガイドローラ同士はレール97bを挟み込みながらレール97bの側面を転がるように移動可能となっている。後述するようにウエハパレット11はレールプレート9から分離することが可能で、ウエハWをステージ装置1まで搬送する搬送台車としての機能を有している。ウエハパレット11がメインチャンバ303内をx軸方向に移動してレールプレート9の上へと移動し、ウエハWはウエハパレット11に吸着された状態でウエハパレット11ごと移動する。このとき各ガイドローラ117a、117b、117cがそれぞれレール97a、97b、97cの側面を転がることによって円滑な移動が可能となる。また、ガイドローラ117bがレール97bの切り欠き99に嵌まり込むことによってウエハパレット11の大まかな位置合わせ及び固定がなされる。ウエハパレット11が上記のように位置合わせされた時の給電用端子101に接触する部分には、ウエハパレット11の動作に必要な電力を取り入れる給電用端子119が設けられている。
【0032】
ウエハパレット11の底面側にはトッププレート7の台座71a、71b、71cに対応する位置に、静電吸着電極112a、112b、112cが設けられている。ウエハパレット11は上記のようにレールプレート9から分離可能に構成されているが、レールプレート9の開口91a、91b、91cを貫通してトッププレート9に立設された台座71a、71b、71cに静電吸着されることによりトッププレート9に固定される。まず、ステージ装置1の外部からウエハWを搬送してきたウエハパレット11が、ガイドローラ117bがレール97bの切り欠き99に嵌まり込むことによってウエハパレット11の大まかな位置合わせ及び固定がなされる。つぎに、台座71a、71b、71cの静電吸着装置が機能していない状態で、ウエハパレット11のθz位置の調整(後述する「粗θz調整」)が行われ、その後に台座71a、71b、71cの静電吸着装置を機能させ、ウエハパレット11がトッププレート9に固定される。
【0033】
ステージ装置1は、上述した構成のベースプレート3、チルトプレート5、トッププレート7、レールプレート9、及びウエハパレット11を備えているので、ウエハWのx、y、z位置、及びθx、θy、θz位置を調整することが可能である。特に、θz位置の調整については、チルトプレート5のピエゾアクチュエータによる±150マイクロラジアン程度の調整(以下「微θz調整」という)、及びトッププレート7の超音波モータ75による数ミリラジアン程度の調整(以下「粗θz調整」という)の位置決め精度が異なる2通りの調整が可能である。微θz調整の位置決め精度は0.05マイクロラジアン程度であり、粗θz調整の位置決め精度は0.3マイクロラジアン程度である。
【0034】
ステージ装置1は、電子ビーム近接露光装置301のメインチャンバ303内に格納されている。図12は電子ビーム近接露光装置(以下「露光装置」という)301の断面図である。露光装置301はメインチャンバ303と搬入チャンバ305を有している。メインチャンバ303内には底壁部に粗動ステージ13が設置され、その上にステージ装置1が設置されている。ステージ装置1のうちウエハパレット11はメインチャンバ303と搬入チャンバ305との間を移動し、ウエハWをステージ装置1上に搬入するようになっている。
【0035】
搬入チャンバ305は外部からウエハWをメインチャンバ303内に搬入するためのチャンバであり、開閉可能に設けられたチャンバ扉309を閉じることによってメインチャンバ303との間を封止し、独立して内部を真空状態及び大気圧状態にすることができる。搬入チャンバ305からチャンバ扉309付近までx軸方向に沿って3本の搬入レール307が伸びている。ウエハパレット11のガイドローラ117は搬入レール307の側面を転がってウエハパレット11を移動させるようになっている。搬入レール307はそれぞれレールプレート9のレール97に対応し、それぞれがレール97の延長線上に平行に伸びている。すなわち、搬入レール307はレール97と同じ高さ(同じz位置)に設けられている。また、搬入チャンバの側面部から搬入チャンバ内にウエハWを搬入することができるようになっている。
【0036】
メインチャンバ303は容器本体313及び上蓋315に囲まれた空間を有している。当該空間は真空排気系(図示しない)により減圧され、真空状態とすることができる。当該空間内にはウエハWを位置決め保持するためのウエハステージ317、及び所望パターンが形成されたマスクMを位置決め保持するためのマスクステージ319が収容されている。前述のとおりウエハステージ317は粗動ステージ13上にステージ装置1が搭載されて構成されている。
【0037】
ステージ装置1のウエハパレット11は搬入チャンバ305内とステージ装置1上部との間を移動できるようになっている。移動は以下のように行われる。まず、粗動ステージ13の駆動によりステージ装置1全体が−x方向(図面の左方向)へチャンバ扉309付近まで移動し、レールプレート9のレール97と搬入レール307とが接近する。そして、ウエハパレット11は+x方向(図面の右方向)へ移動する。ウエハパレット11は搬入レール307からレール97へ乗り移り、レールガイド117b(図11参照)がレールプレート9の切り欠き99(図7参照)へ嵌まり込むところまで移動する。こうしてステージ装置1の上部にウエハパレット11が配置された状態で、粗動ステージ13の駆動によりステージ装置1が元の位置である電子ビーム露光装置321の直下まで戻る。
【0038】
上蓋315の中央には電子ビームを照射するための電子ビーム照射部321が設けられている。電子ビーム照射部321は、上壁部と側壁部とを含む電子鏡筒323と、電子鏡筒323内で上壁部に設けられた電子銃325と、電子銃325から出射された電子ビームをコリメートするレンズ327と、偏光器329とを有している。これら電子銃325、レンズ327、及び偏光器329は、鉛直下方に向かってこの順に配置されており、電子銃325から出射された電子ビームは、レンズ327によりコリメートされ、偏光器329により走査されて半導体ウェハW上に照射される。
【0039】
マスクステージ319は図示しない駆動機構によりウエハWの位置、傾きを動かすことが可能で、x位置、y位置、z位置及び傾き(θx、θy、θz位置)の細かい位置決めを行う。このマスクステージ319は、メインチャンバ303の底壁部に立設された基準ベース331上に搭載されている。電子ビーム照射部321から出射された電子ビームによりマスクMの全面を走査することで、所望パターンが半導体ウエハW上のレジストに等倍で転写される。
【0040】
また、メインチャンバ303内には、マスクM上及び半導体ウエハW上に光を照射し、図示しないアライメントマークによって散乱された光を検出する白色光顕微鏡などの光検出器333が設けられている。この光検出器333は、基準ベース331上に搭載されており、マスクMの上側に位置するファイン光検出器333fとマスクMの下側に位置するコース光検出器333cの2種類がある。ファイン光検出器333fにより検出されたデータは、図示しない画像処理装置に送られて処理され、アライメントマークの重なり具合からマスクMとウエハWとの位置関係が求められる。そして、マスクMとウエハWとに位置ズレがあるときには、マスクM及び/又はウエハWの位置を修正する信号が生成され、この信号に基づいてマスクM及び/又はウエハWの位置が微修正される。このようにして、マスクMと半導体ウエハWとの精密な位置決めがなされる。なお本実施形態では、マスクMは半導体ウエハWに近接(マスクMと半導体ウエハWとの間隙が30〜100μm程度)して配置される。コース光検出器333cはファイン光検出器333fよりも分解能が低く、例えば、上記の精密な位置決めの前の粗い位置決め等に用いられる。
【0041】
続いて、図13を参照して、ウエハWが電子ビーム近接露光装置301内のステージ装置1上に搬送されてから、電子ビームの照射が行われるまでの露光装置301の動作を説明する。図13は露光装置301の動作をフロー図に示したものである。本実施形態において、ウエハWは直径200mm程度であり、ウエハW上に配列して形成される半導体チップの1チップのサイズは約23mm×23mmである。
【0042】
まず、ウエハパレット11が搬入チャンバ305内にあり、搬入扉311が開き、チャンバ扉309が閉じた状態において、外部から搬入扉311を通してウエハパレット11上にウエハWを配置する(S102)。配置は例えば周知の吸着式ロボットアーム(図示しない)等を用いて行われる。ウエハWがウエハパレット11上に配置されたら、ウエハパレット11の真空吸着機構によりウエハWがウエハパレット11上に吸着される(S104)。その後、ウエハパレット11の静電吸着機構を機能させることによりウエハWがさらに強く吸着される(S106)。次に、真空吸着機構を停止することで、ウエハWは静電吸着機構のみで吸着している状態となる(S108)。
【0043】
次に、搬入扉311を閉じ、搬入チャンバ305内を真空排気機構(図示しない)によって減圧する(S110)。搬入チャンバ305内がメインチャンバ301内と同じ真空度まで減圧されたら、チャンバ扉309を開き、粗動ステージ13の駆動によってステージ装置1をチャンバ扉309の側近まで移動させる(S112)。
【0044】
次に、ウエハパレット11が搬入レール307に沿ってレールプレート9の上へ向かって移動する。レールプレート9のレール97と、対応する搬入レール307とは一直線になるように設けられているので、ウエハパレット11は搬入レール307からレールプレート9のレール97に乗り換え、レールプレート9の上側まで移動し、ガイドローラ117bがレール97bの切り欠き99に嵌まるところで止まる(S114)。この段階においてはトッププレート7の台座71a、71b、71cに設置された静電吸着機構は機能しておらず、ウエハパレット11はトッププレート7に固定されていない状態である。よって、この段階ではレールプレート9が回転軸93を中心としてトッププレート9に対して回転可能であり、レールプレート9の回転に追従してウエハパレット11も回転可能である。次に、粗動ステージ13を再び駆動し、ステージ装置1を元の位置である電子ビーム照射部321の直下へ戻す(S116)。
【0045】
次に、ウエハWの粗θz調整を以下のようにして行う(S118)。図14(a)はウエハWの平面図である。ウエハW表面には、それぞれの半導体チップ転写位置(C1、C2、…)に対応して同じ位置に十字状のアライメントマーク(C101、C102、…)が形成されている。図14(b)、(c)、(d)はコース光検出器333cによって検出された画像を示す図である。まず、コース光検出器333cによってウエハW上に形成されたアライメントマークのうち何れかのアライメントマークCn(「第1マークM1」という)を読み取る。コース光検出器333cによって読み取られた画像は画像処理装置(図示しない)に送られて処理される(図14(b)参照)。本実施形態ではコース光検出器333cの視界はx軸方向y軸方向とも1mm程度である。
【0046】
次に、粗動ステージ13を駆動しウエハWを−x軸方向(図14の右方向)に120mm程度移動し、コース光検出器333cの視界に入ったアライメントマークCn+α(「第2マークM2」という)を読み取る(図14(c)参照)。次に、第1マークM1と第2マークM2のy位置を比較し、両者のy位置の差DyからウエハWのθz位置のズレ量を算出し、必要なθz調整量を求める。図14(d)に示すように第2マークM2の方が第1マークM1よりも+y軸方向にある場合はレールプレート9を上からみて反時計回りに所望の回転量回転させる。レールプレート9を回転させることによってレールプレート9に固定されたウエハパレット11も追従して回転することとなり、ウエハパレット11に静電吸着されたウエハWも追従して回転することとなる。上記のレールプレート9の回転は超音波モータ75を駆動することにより行う。超音波モータ75のLMガイド75bを+y軸方向に移動させることにより、プッシュロッド95を+y軸方向に押し、レールプレート9を回転軸93を中心に反時計回りに回転させる。
【0047】
第1マークM1と第2マークM2との位置比較においてy軸方向の位置関係が上記と逆の場合には超音波モータ75のLMガイド75bを−y軸方向に移動させることにより、プッシュロッド95を−y軸方向に引っ張り、レールプレート9を回転軸93を中心に時計回りに回転させる。上記の処理を繰り返し、第1マークM1と第2マークM2とのy軸方向位置の差が所定の基準以下になったところでウエハWの粗θz調整を終了する。本実施形態の場合、上記所定の基準に対応するθz位置の誤差は50マイクロラジアン程度である。なお、コース光検出器333cの検出限界は0.3μm程度であり、これに対応するθz位置の誤差は2〜3マイクロラジアンである。
【0048】
粗θz調整が終了したら、トッププレート7の台座71a、71b、71cに設置された静電吸着機構を機能させ、台座71a、71b、71cにウエハパレット11を吸着固定させる(S120)。この段階でウエハパレット11はトッププレート7に固定され、ウエハパレット11はトッププレート7及びレールプレート9に対して位置を変えないようになる。
【0049】
次に、ウエハW及びマスクMを水平に調整するレべリング、及びマスクMとウエハWとの間隙を所望の距離に調整するギャップ調整を行う(S122)。レべリング及びギャップ調整は主にベースプレート3の3本のチルトヒンジ37を上下させ、ウエハWのz位置、θx位置、θy位置を調節することで行う。
【0050】
次に、レべリング及びギャップ調整が完了したら、ウエハW上の最初の転写位置をマスクM直下へ移動する(S124)。この移動は粗動ステージ13の駆動により行う。本実施形態では所定のピッチは約23mmである。
【0051】
転写位置がマスクM直下へ移動したら、転写位置の微調整をx位置、y位置、θz位置について行う(S126)。この微調整は、チルトプレート5のピエゾアクチュエータ55X1、55X2、55Yを駆動させることにより行う。ウエハWとマスクMとの相対的な位置関係の検出はファイン光検出器333fによりマスクMに設けられたマスクアライメントマークとウエハWに設けられたウエハアライメントマークを検出することにより行う。光検出器333fは4体が設置されている。4体の光検出器333fはそれぞれ+x方向、−x方向、+y方向、−y方向を向き、視準軸を下方に傾け、マスクM上部から斜め下方にマスクM及びウエハWを見下ろす角度に設置されている。
【0052】
それぞれのファイン光検出器333fにより検出されたマスクアライメントマークとウエハアライメントマークの4組の画像データは、図示しない画像処理装置に送られ、両アライメントマークの位置関係に基づいて所定のロジックにより処理され、マスクMとウエハWとの位置関係が求められる。そして、マスクMとウエハWとに位置ズレがあるときには、マスクM及び/又はウエハWの位置を修正する信号が生成され、この信号に基づいてマスクM及び/又はウエハWの位置が微修正される。このようにして、マスクMとウエハW上の転写位置との精密な位置調整がなされる。本実施形態ではファイン光検出器333fの視界はx軸方向y軸方向とも100μm程度である。また、本実施形態において上記微調整の調整量は、x位置、y位置については10nm程度である。また、θz位置の調整量は、500ナノラジアン程度である。なお、θz位置の調整量はマスクのメンブランの大きさによって変わり、例えば、マスクのメンブランの大きさが46mmの場合であればθz位置の調整量は250ナノラジアン程度である。
【0053】
転写位置の微調整が終了したら、電子ビーム照射部321からウエハWに電子ビームを照射し、所望のパターンを転写する(S128)。転写が終了したら再び、粗動ステージ13の駆動によってウエハW上の次の転写位置をマスクM直下へ移動し、転写位置の微調整から上記の工程を所定の回数繰り返す(S130)。
【0054】
上記ステージ装置1によれば、ウエハWをθz軸方向に回転させたいときに、トッププレート7は固定したままで、トッププレート7に対してレールプレート9及びウエハパレット11を回転させることによって、ウエハWを回転させることができる。このように回転すればウエハWのθz位置誤差が大きい場合にウエハWを大きく回転させたとしても、トッププレート7に設けられたL字ミラー77の反射面77a、77bは回転せず角度を変えることがない。よって、ウエハWのθz位置のズレが大きい場合でも、反射面77a、77bによるウエハWのx位置、y位置の検出を不可能にすることなくウエハWのθz軸を調整することができる。
【0055】
またステージ装置1は、トッププレート7上にレールプレート9をθz軸方向に回転させる超音波モータ75を直接設けているので、ウエハWのθz位置調整を超音波モータという単純な機構で実現することができる。また、単純な機構ゆえに重量も小さいので、位置調整機構を小型化することができる。従って、トッププレート7自体の重量も小さく抑えることができ、ステージ装置1の小型化も可能となる。
【0056】
また、ステージ装置1は、トッププレート7の超音波モータ75の他、チルトプレート5によっても更に分解能が小さなθz位置の調整が可能となっている。よって、L字ミラー77を回転させずに粗θz調整をした後に、さらに精密な微θz調整をすることができる。なお、微θz調整によるL字ミラー77の回転はレーザ干渉計の反射レーザ光が受光レンジ内を超えない程度であるので、微θz調整によるL字ミラー77の回転によってx位置、y位置の検出が不可能になることもない。
【0057】
また、ステージ装置1は、ウエハWのθz位置のズレが大きい場合でもウエハWのx位置、y位置の検出を不可能にすることなくウエハWのθz軸の調整が適切に可能であるので、搬送の際のウエハθz位置を高精度に制御する必要がない。
【0058】
また、ウエハ搬入時にウエハWをウエハパレット11に固定する方式について、ウエハWの吸着を静電吸着機構のみで行うこととすると次のような問題が起こる。ウエハパレット11上の静電吸着電極は一つ一つの面積は狭く、一定の間隔をおいて多数配置されているので、電極に対応する点と電極がない点との間で吸引力のムラが生じ、ウエハWに反り、波打ち等の歪みが発生しやすい。しかし、ステージ装置1では、まず最初に吸着力がウエハW面に均等に働く真空吸着機構でウエハWの吸着を行ってから静電吸着を行うので歪みが発生しにくい。ウエハWを吸着させた後は真空下のメインチャンバ301内に搬入することとなるので、真空吸着機構は停止する必要があるが、一担、真空吸着による吸着を行うのでウエハWの歪みを軽減することができる。
【0059】
上記実施形態においては、本発明を電子ビーム近接露光装置に適用したが、本発明の真空装置は、真空中において処理を行う他の試料処理装置にも適用が可能である。例えば、本発明は、イオンビーム露光装置、極紫外線露光装置(EUV)等にも適用することができる。また、X線や電子ビームを利用した欠陥検査装置等にも適用が可能である。その意味で「試料の処理」には欠陥検査も含まれる。
【0060】
【発明の効果】
上述のとおり本発明によれば、試料の回転方向のズレが大きい場合にも、位置の調整を適切に行うことを可能とするステージ装置及び電子ビーム近接露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るステージ装置の斜視図である。
【図2】実施形態に係るステージ装置の分解斜視図である。
【図3】実施形態に係るステージ装置の側面図である。
【図4】ベースプレートの斜視図である。
【図5】チルトプレートの斜視図である。
【図6】トッププレートの分解斜視図である。
【図7】レールプレートの斜視図である。
【図8】(a)、(b)は超音波モータ及びプッシュロッド付近を示した平面図である。
【図9】(a)は回転前のトッププレートとレールプレートとの位置関係を示す平面図であり、(b)は回転後のトッププレートとレールプレートとの位置関係を示す平面図である。
【図10】ウエハパレット及びウエハパレットに保持されるウエハを示した斜視図である。
【図11】ウエハパレットを底面側から見た斜視図である。
【図12】電子ビーム近接露光装置の断面図である。
【図13】電子ビーム近接露光装置の動作のフロー図である。
【図14】(a)、(b)、(c)はコース光検出器によって検出された画像を示す図である。
【図15】従来のステージ装置の動作を示す平面図である。
【符号の説明】
1…ステージ装置、7…トッププレート、9…レールプレート、11…ウエハパレット、75…超音波モータ、77a…反射面、77b…反射面、95…プッシュロッド、301…電子ビーム近接露光装置、303…メインチャンバ、321…電子ビーム照射部。
Claims (4)
- 処理対象となる試料を保持するための試料保持部と、
前記試料の位置を検出するための位置基準面として、レーザ干渉計からのレーザ光を当該レーザ干渉計に向けて反射する反射面を有するステージプレートと、
前記試料保持部を前記ステージプレートに対して所定軸回りに回転させる駆動部と、を備え、
前記ステージプレートは、
前記試料保持部を前記所定軸回りに回転可能に支持し、
前記試料保持部は、
前記試料を搭載し搬送する試料搬送部と、前記試料搬送部を保持し前記所定軸回りに回転可能な試料回転部とを有し、
前記試料搬送部は、前記試料回転部から分離可能に構成されており、
前記レーザ干渉計は、
前記反射面から受光した反射レーザ光に基づいて、前記試料の位置を検出するための前記ステージプレートの位置を検出する
ことを特徴とするステージ装置。 - 処理対象となる試料を保持するための試料保持部と、
前記試料の位置を検出するための位置基準面として、レーザ干渉計からのレーザ光を当該レーザ干渉計に向けて反射する反射面を有するステージプレートと、
前記試料保持部を前記ステージプレートに対して所定軸回りに回転させる駆動部と、
前記ステージプレートを搭載し、当該ステージプレートを前記所定軸に平行な軸の回りに回転させる微動ステージと、
を備え、
前記ステージプレートは、
前記試料保持部を前記所定軸回りに回転可能に支持し、
前記微動ステージによる回転の位置決め精度は、前記駆動部による回転の位置決め精度よりも高く、
前記レーザ干渉計は、
前記反射面から受光した反射レーザ光に基づいて、前記試料の位置を検出するための前記ステージプレートの位置を検出する
ことを特徴とするステージ装置。 - 前記駆動部は、
前記ステージプレート上に設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載のステージ装置と、
前記ステージ装置を内部空間に収容し、前記内部空間が減圧可能なチャンバと、
前記試料の表面に電子ビームを照射する電子ビーム照射部と、を備えたことを特徴とする電子ビーム近接露光装置。
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