JP4377150B2 - 電波修正時計及びその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は時刻情報を有する標準電波を受信し、受信した時刻情報に基づいて時刻を計時し表示する電波修正時計に関し、特にその受信方式の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
時刻情報を有する標準電波を小型アンテナで受信し、時刻修正を自動的に行う電波修正時計は、アンテナの小型高性能化、受信装置の低消費電力化、コストダウン等の技術開発が進み、製品化が盛んに行われている。また、標準電波を送信する送信局も日本だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジアと各国各地域で建設が進み世界的な広がりを見せている。それ故、複数の送信局からの標準電波を受信できる国又は地域が増えつつあり、また、国際化が進んで電波修正時計の使用者が世界各国を移動して、その都度、各国又は各地域の標準電波を受信する場面が増えつつある。
【0003】
しかしながら、これらの標準電波は各国各地域によって送信周波数と時刻情報フォーマットが異なっているので、電波修正時計が各国各地域の標準電波を受信して時刻情報を得るには、各送信局の標準電波に対応して受信周波数と時刻情報フォーマットを解読するアルゴリズムを切り替える受信切り替え手段が必要となる。この受信切り替え手段には、手動受信切り替え方式と自動受信切り替え方式が提案されている。
【0004】
手動受信切り替え方式は、電波修正時計の使用者が自分の居る国又は地域に於いて受信可能な送信局を認識し、受信する送信局を受信切り替えスイッチ等で切り替えて受信する方式である。この場合、使用者は各国各地域の標準電波を送信する送信局を認識している必要があり、また、受信切り替えのために切り替えスイッチ等による操作が必要となるので利便性が悪く、更には、受信に適した送信局を選択できない可能性があるので、正確な時刻を常に表示出来ないと言う大きな問題を含んでいる。
【0005】
このような問題点を解決するために、標準電波ではないがラジオなどの電波を介して送られる時報信号を利用して時計の表示時刻を自動修正する技術として、複数の周波数を選択するとともに、選択された周波数間に互いに所定の優先順位を設けて記憶しておき、常時は、上記した記憶周波数にかかる時報信号を優先順位にしたがって時刻修正に使用するが、所定回数連続して時刻修正ができない場合、上記した記憶周波数を保存したまま、他の受信レベルを有する周波数を検知する時刻自動修正方法がある。更に、上記した記憶周波数は複数組あって、互いに優先順位が設定されており、優先順位の低い周波数で時刻修正が成功すると、該周波数をその組の第1優先とするとともに、該周波数を含む組の記憶周波数を全組中における第1優先とする。上記のように、複数の周波数の局に対して互いに所定の優先順位を設けて記憶し、その優先順位に従って受信し時刻修正に使用する技術がある。(例えば特許文献1参照)
【0006】
更に、手動受信切り替え方式の問題点を解決するために、本出願人は国際出願番号PCT/JP02/09188の出願にて、複数の送信局の受信順位を記憶する記憶手段と、受信の成功不成功を判別する判別手段とを備え、受信の成功不成功結果や受信成功の累積回数等によって複数の送信局の受信順位を決定し、自動的に受信切り替えを実施する受信方式を提案している。この方法によれば、過去の受信履歴情報を生かして、複数の送信局の中から受信に適した送信局を選択できるので、標準電波を確実に受信することが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平3−186790号公報(特許請求の範囲、第5図、第10図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この受信方式は受信可能な送信局数がある程度少なければ有効であるが、受信可能な送信局数が多い場合は、きめ細かく受信順位を決定できないので、最適な送信局を的確に受信できない場合がある。すなわち、前回の受信が不成功だった送信局は受信順位が最下位とされるので、次回以降受信できるチャンスが大幅に制限されてしまう。また、受信完了の累積回数だけで受信順位を決定すると、各送信局の受信の容易さ、すなわち、ノイズ成分混入の有無や電界強度の変動等の把握が出来ないので、各送信局の受信状態を正しく反映したきめ細かな受信順位の決定が出来ない。また、受信完了の累積回数が等しい複数の送信局が存在する場合等では、受信順位の決定に問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、上記課題を解決して、標準電波を送信する送信局が多数存在しても、受信に最適な送信局を的確に選択して受信順位を決定し、受信に最適な送信局の標準電波を優先して受信する電波修正時計を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の電波修正時計は、下記記載の構成と方法を採用する。
【0011】
本発明の電波修正時計は、複数の送信局の標準電波を選択的に受信して復調信号を出力する受信手段と、該復調信号を解読して時刻情報と受信情報を出力するデコード手段と、該デコード手段からの時刻情報を計時する計時手段と、該計時手段によって計時された時刻を表示する表示手段と、前記デコード手段からの受信情報を受信履歴情報として記憶する記憶手段と、前記受信履歴情報に基づき前記複数の送信局毎の平均受信処理時間を演算する演算手段と、前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定する受信順位決定手段と、該受信順位決定手段によって決定された受信順位に基づき前記受信手段を制御して受信に最適な送信局の標準電波を選択する制御手段とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明の電波修正時計により、標準電波を送信する送信局が多数存在しても、送信局毎の受信処理時間に基づいて各送信局の受信順位を決定するので、各送信局の受信状態をきめ細かく把握して受信順位を決定することが出来る。
【0013】
また、演算手段は前記記憶手段に記憶された受信履歴情報に基づき、受信された送信局毎の受信回数と累計受信処理時間とを算出し、該累計受信処理時間と前記受信回数とに基づき前記送信局毎の平均受信処理時間を演算することを特徴とする。
【0014】
これにより、送信局の受信順位を受信回数と累計受信処理時間から算出した平均受信処理時間によって決定するので、各送信局の受信状態をきめ細かく把握して受信順位を決定することが出来る。
【0015】
また、前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間と前記受信回数との組み合わせに基づいて、前記複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする。
【0016】
これにより、平均受信処理時間と受信回数の組み合わせによって各送信局の受信順位を決定できるので、更にきめ細かく受信順位の決定を実現することが出来る。
【0017】
また、前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の平均受信処理時間が複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の受信回数に基づいて前記平均受信処理時間が略等しい複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする。
【0018】
これにより、平均受信処理時間が等しい複数の送信局があっても、受信回数の頻度によって受信順位を決定できるので、更にきめ細かく受信順位の決定を実現することが出来る。
【0019】
また、前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の受信回数に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の受信回数が複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記受信回数が略等しい複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする。
【0020】
これにより、受信回数が等しい複数の送信局があっても、平均受信処理時間の長さによって受信順位を決定できるので、更にきめ細かく受信順位の決定を実現することが出来る。
【0021】
また、前記記憶手段によって記憶される受信履歴情報は、前記受信手段によって受信された前記複数の送信局の標準電波の受信レベル情報を有し、前記演算手段は該受信レベル情報に基づいて前記複数の送信局毎の平均受信レベルを算出し、前記受信順位決定手段は前記演算手段によって算出された該平均受信レベルと前記平均受信処理時間との組み合わせに基づいて、前記複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする。
【0022】
これにより、受信する標準電波のノイズ成分や電界強度変動等を直接把握できる平均受信レベルと平均受信処理時間の組み合わせによって各送信局の受信順位を決定できるので、更にきめ細かく受信順位の決定を実現することが出来る。
【0023】
また、前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の平均受信処理時間が複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信レベルに基づいて前記平均受信処理時間が略等しい複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする。
【0024】
これにより、平均受信処理時間が等しい複数の送信局があっても、平均受信レベルによって受信順位を決定できるので、更にきめ細かく受信順位の決定を実現することが出来る。
【0025】
また、前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信レベルに基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の平均受信レベルが複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記平均受信レベルが略等しい前記複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする。
【0026】
これにより、平均受信レベルが等しい複数の送信局があっても、平均受信処理時間の長さによって受信順位を決定できるので、更にきめ細かく受信順位の決定を実現することが出来る。
【0027】
また、前記表示手段は、前記受信手段によって前回受信した送信局、あるいは、前記受信順位決定手段が決定した受信順位に基づいてこれから受信する優先の送信局、あるいは、前記受信手段によって現在受信中の送信局の表示を行うように構成したことを特徴とする。
【0028】
これにより、表示手段によって前回受信した送信局、あるいは、これから受信する優先の送信局、あるいは現在受信中の送信局を表示出来るので、使用者に対してどこの送信局からの標準電波を受信しようとしているかを知らせることが出来、利便性の高い電波修正時計を提供することが出来る。
【0029】
本発明の制御方法は、複数の送信局からの標準電波を選択的に受信して復調信号を出力する工程と、該復調信号を解読して時刻情報と受信情報を出力する工程と、該時刻情報を計時する工程と、該計時された時刻を表示する工程と、前記受信情報を受信履歴情報として記憶する工程と、前記受信履歴情報に基づき前記複数の送信局毎の平均受信処理時間を演算する工程と、前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定する工程と、該決定された受信順位に基づいて受信に最適な送信局の標準電波を選択する工程とを有することを特徴とする
【0030】
本発明の制御方法により、標準電波を送信する送信局が多数存在しても、送信局毎の受信処理時間に基づいて各送信局の受信順位を決定するので、各送信局の受信状態をきめ細かく把握して受信順位を決定することが出来る。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施形態である電波修正時計と標準電波を送信する送信局との関係を示した説明図である。図1に於いて1はアナログ表示方式の電波修正時計である。2は金属等によって成る外装であり、3は表示手段としての表示部であり、秒針3a、分針3b、時針3c、及び日付を表示する日付表示部3dによって構成される。4は超小型の受信アンテナであり、好ましくは外装2の内部の12時方向に配置されている。5は時刻や日付を修正するリューズである。6は使用者(図示せず)の腕に装着するためのバンドである。
【0032】
10は標準電波を送信する送信局である。11は標準電波を放射する送信アンテナであり、12は標準時を高精度で計時する原子時計である。13は送信アンテナ11から送信される時刻情報としての標準時を搬送する標準電波である。標準電波13は通常数十KHzの長波によってなり、半径1000Km程度の範囲で受信することが出来る。尚、標準電波13の送信周波数や時刻情報フォーマットは、各国又は各地域の送信局でそれぞれ個別に設定されている。
【0033】
ここで、電波修正時計1で標準電波13を受信するには、前述した如く、受信アンテナ4が外装2の内部の12時方向に配置されているので、好ましくは電波修正時計1の12時方向を送信局10がある方向に向け、受信開始ボタン(図示せず)を操作する。電波修正時計1は標準電波13を受信すると、標準電波13の時刻情報フォーマットに対応する解読アルゴリズムを用いて解読し、秒分時や日付等の時刻情報と必要に応じて閏年やサマータイムの有無データ等を取得し、取得した時刻情報を計時して表示部3によって時刻情報や日付を表示する。尚、標準電波の受信は深夜などのノイズが少なく受信環境の良い時刻に定期的に実行させることが好ましい。
【0034】
次に図2に基づいて本発明の実施形態である電波修正時計1の回路ブロックの構成を説明する。図2に於いて、20は受信手段としての受信部であり、標準電波を受信する受信アンテナ4と、該受信アンテナ4と同調して標準電波を選択的に受信するためのコンデンサによって成る同調回路20aと、増幅、フィルタ、検波等の機能を有する受信回路20bによって構成される。受信回路20bは受信アンテナ4と同調回路20aによって受信された微弱な標準電波を入力して増幅及び検波を行い、デジタル化された復調信号P1を出力する。
【0035】
21aはデコード手段としてのデコーダ回路であり、復調信号P1を入力して内部に記憶している解読アルゴリズムによって復調信号P1の時刻情報フォーマットを解読し、秒、分、時、日等の時刻情報としての標準時データP2と、受信成功不成功フラグや受信処理期間フラグを有する受信情報としての受信情報信号P3を出力する。
【0036】
また該デコーダ回路21aは、復調信号P1に混入するノイズ成分等をデジタル処理し、受信した標準電波の受信レベルを数値化して受信レベル情報としての受信レベル信号P4を出力する。21bは演算手段としての演算回路であり、受信情報信号P3と受信レベル信号P4を入力し、受信した標準電波の送信局のコード化、受信成功不成功のコード化、受信処理時間の計時、及び受信レベル情報のコード化等の演算処理を行い、受信情報データP5として出力する。
【0037】
22は記憶手段としてのメモリ回路であり、前記受信情報データP5を入力して受信した各送信局の受信状況をコード化した受信履歴情報として記憶する。21cは受信順位決定手段としての受信順位決定回路であり、メモリ回路22に記憶された受信履歴情報を受信情報データP5を介して入力し、受信する送信局の受信順位を決定して受信順位データP6を出力する。21dは制御手段としての制御回路であり、標準時データP2を入力して時刻設定データP7を出力する。
【0038】
また、制御回路21dは受信情報データP5と受信順位データP6を入力し、優先する送信局を選択する選択信号P8を出力する。また、制御回路21dは受信情報信号P3を入力し、受信成功不成功フラグによって受信動作の成功不成功を判定する。また、制御回路21dは受信情報データP5、受信順位データP6によって、前回受信された送信局、あるいは、受信順位決定手段が決定した受信順位に基づいてこれから受信される優先の送信局、あるいは、現在受信中の送信局を表す送信局表示信号P9を出力する。
【0039】
受信部20の同調回路20aと受信回路20b及びデコーダ回路21aは制御回路21dからの選択信号P8を入力する。同調回路20aは選択信号P8によって内部のコンデンサ(図示せず)を切り替え、受信アンテナ4との同調周波数を変化させて受信する標準電波を選択する。また、受信回路20bは選択信号P8によって内部のフィルタ回路(図示せず)、検波回路(図示せず)等の回路定数を切り替え、受信アンテナ4と同調回路20aによって選択的に受信される微弱な標準電波を増幅検波する。
【0040】
また、デコーダ回路21aは選択信号P8によって前述した内部の解読アルゴリズムを切り替え、受信する標準電波の時刻情報フォーマットを解読する。23は内部に水晶発振器(図示せず)を備える基準信号源であり、基準信号P10を出力する。21eは計時手段としての計時回路であり、時刻設定データP7を入力して標準電波より得た正確な時刻情報を設定し、且つ、基準信号P10によって時刻を計時し、時刻表示信号P11を出力する。
【0041】
表示部3は前述した如く秒針3a、分針3b、時針3c、日付表示部3d等によって構成され、図示しないがモータと輪列等の機械伝達機構を有し、時刻表示信号P11を入力して時刻情報を表示する。また、表示部3は必要に応じて送信局表示信号P9を入力し、前回受信された送信局、あるいは、受信順位決定回路21cが決定した受信順位に基づいてこれから受信される優先の送信局、あるいは、現在受信中の送信局の何れかを秒針3a、分針3b等で表示する。尚、送信局の表示には、秒針3aや分針3bの代わりに小型の液晶パネル等を用いてデジタル的に表示しても良い。
【0042】
24は電源であり、一次電池又は二次電池等によって成り、図示しないが電源ラインを介して各回路ブロックに電源を供給する。尚、破線で大きく囲んだデコーダ回路21a、演算回路21b、受信順位決定回路21c、制御回路21d、計時回路21eを制御部21としてワンチップで成るマイクロコンピュータによって構成し、各機能をファームウエアによって実現させることも可能であるので、本発明は図2で示した実施形態の構成に限定されるものではない。
【0043】
また、メモリ回路22は制御部21の外部に構成したが、この構成に限定されず、制御部21に内蔵して配置することも可能である。また、標準電波の受信レベル情報を表す受信レベル信号P4は、デコーダ回路21aによりデジタル処理で生成したが、この方法に限定されるものではなく、例えば、受信回路20bによって受信した標準電波の電界強度等に基づいてアナログ処理で生成しても良い。
【0044】
次に図2に基づいて、本発明の実施形態である電波修正時計1の基本動作を説明する。電源24が電源ライン(図示せず)を介して各回路ブロックに電力を供給すると、制御回路21dは初期化処理を実行して各回路ブロックを初期化する。
この結果、計時回路21eは初期化されてAM00:00:00となり、表示部3の秒針3a、分針3b、時針3cは、時刻表示信号P11によって基準位置であるAM00:00:00に移動する。また、日付表示部3dも基準位置に移動する。
【0045】
次に計時回路21eは基準信号源23からの基準信号P10によって計時を開始し、表示部3は計時回路21eからの時刻表示信号P11によって運針を開始する。次に制御回路21dは選択信号P8を順次出力し、受信部20は選択信号P8を入力して受信する同調周波数を切り替え、デコーダ回路21aも選択信号P8を入力して解読アルゴリズムを切り替え、受信可能な送信局の標準電波を検索する。尚、初期化直後の標準電波の受信切り替えは、使用者によって手動で切り替えでも良い。
【0046】
次に標準電波の探索の結果、受信部20は受信可能な標準電波を見つけると復調信号P1を出力し、デコーダ回路21aは選択された解読アルゴリズムに従ってこの復調信号P1を解読し、復調信号P1の全ての解読に成功すると標準時データP2と受信情報信号P3と受信レベル信号P4を出力する。ここで標準電波を復調した復調信号P1は1分間の期間内に全ての時刻情報を含んでいるので、時刻情報の解読時間は1分間が必要である。
【0047】
また、デコーダ回路21aの解読アルゴリズムは、解読精度を高めるために復調信号P1を2回連続して解読に成功した場合を受信完了とすることが望ましいので、受信完了に要する受信処理時間は最小で2分間必要となる。また、デコーダ回路21aは標準電波へのノイズ成分の混入や電界強度の低下等によって、解読が完了出来ずに解読エラーとなる場合があり、この場合は1分間毎の解読動作を何度も繰り返して受信完了を試みる。
【0048】
このため、デコーダ回路21aの解読アルゴリズムは、受信完了に要する受信処理時間に制限を設け、解読動作が何度も繰り返されて受信処理時間が制限を越えた場合は受信不成功としてその標準電波の受信動作を終了させる。この結果、復調信号P1を解読するための受信処理時間の長さは、受信する標準電波のノイズ成分の有無や電界強度変動等を把握することが出来る重要な要素となり得る。
【0049】
次に受信が完了してデコーダ回路21aから標準時データP2が出力されると、制御回路21dは標準時データP2を入力して必要とする時刻情報を取得し、秒データ、分データ、時データ、日データ等によって成る時刻設定データP7を出力する。計時回路21eは時刻設定データP7を入力して時刻情報として設定し、この時刻情報を基準として計時を継続する。演算回路21bはデコーダ回路21aからの受信情報信号P3と受信レベル信号P4を入力し、前述した受信処理時間等を算出して受信情報データP5を出力し、メモリ回路22は受信情報データP5を入力して受信した送信局の受信履歴情報として記憶する。
【0050】
ここで図3は、受信情報データP5によってメモリ回路22に記憶される受信した送信局の受信履歴情報の一例を示している。すなわち、メモリ回路22にはN個の受信した送信局の受信履歴情報を記憶することが出来、その受信履歴情報は図示する如く受信した送信局名、復調信号P1の解読に要した受信処理時間、標準電波の受信レベル等によって成る。
【0051】
また、最初に受信した送信局の受信情報はアドレス1に記憶されるが、次に受信した送信局の受信情報が記憶される場合は、前回受信した送信局の受信情報が記憶されているアドレスは一つ加算されてアドレス2に移り、新しく受信した送信局の受信情報が常にアドレス1に記憶される。尚、受信した送信局の局数がN個をオーバーした場合は、N+1個目の受信情報は削除されて良く、また、Nはメモリ回路22の記憶容量に応じて任意な値を選んで良い。
【0052】
尚、図3に於いて受信を実施した送信局数は一例として延べ12個であり、その送信局はJJY福島局(日本)、JJY九州局(日本)、DCF77(ドイツ)、WWVB(アメリカ合衆国)の4カ所である。また、最も古い受信した送信局の受信情報はアドレス12に記憶されており、最も新しい受信した送信局の受信情報は前述した如くアドレス1に記憶されている。尚、アドレス4は受信が不成功に終わった場合の一例を示し、アドレス4の受信した送信局の欄には受信エラーコードが記憶され、受信処理時間と受信レベルは空欄として良い。尚、メモリ回路22に記憶される受信履歴情報は、実際にはコード化されたデータである。
【0053】
次に図4に基づいて、本発明の実施形態である電波修正時計1の受信動作の第1の具体例を説明する。図4は、電波修正時計1の受信動作の第1の具体例を示すフローチャートである。説明の前提として電波修正時計1の使用者は世界各国を移動して、日本、ドイツ、アメリカ合衆国で、電波修正時計1を使用しているとする。
【0054】
図4に於いて、電波修正時計1が使用者の操作によって、またはタイマー等によって標準電波を受信する受信モードに移行したとすると、まず、制御回路21dは受信情報データP5を介してメモリ回路22にアクセスし、標準電波の受信に前回成功したかどうかを判断する(フローS1)。ここで例えば図3に示すように、メモリ回路22のアドレス1がJJY福島局の受信情報を記憶しており前回の受信に成功したのであればフローS2に進む。また、図3のアドレス4のように受信が不成功で受信エラーコードが記憶されている場合は、フローS10に進む。
【0055】
以降、前回の受信に成功したことを前提に説明を行う。制御回路21dはメモリ回路22のアドレス1に記憶されている前回の受信に成功した送信局の受信履歴情報を受信情報データP5を介して入力し、前回の受信に成功した送信局を認識して、受信周波数と解読アルゴリズムの選択を指示する選択信号P8を出力し、前回受信した送信局を再びする選択する(フローS2)。すなわち図3で示す受信履歴情報を例とするならば、選択信号P8によってアドレス1に記憶されているJJY福島局の周波数と解読アルゴリズムが選択される。
【0056】
次に制御回路21dは、選択された受信する送信局に基づいて送信局表示信号P9を出力し、表示部3は送信局表示信号P9を入力して秒針3a、分針3b等を動作させ、これから受信する送信局の表示を行う(フローS3)。すなわちここでは、JJY福島局が表示される。
【0057】
次に受信部20は、選択信号P8を入力して同調回路20aによって同調周波数を切り替え、選択した送信局の標準電波の受信を開始する。受信回路20bは受信アンテナ4と同調回路20aによって受信した微弱な標準電波を入力して増幅し、デジタル化した復調信号P1を出力する。デコーダ回路21aは復調信号P1を入力して選択信号P8によって選択された解読アルゴリズムに従って解読を実行し、その結果を標準時データP2、受信情報信号P3、受信レベル信号P4として出力する(フローS4)。
【0058】
次に制御回路21dは受信情報信号P3を入力し、選択した標準電波の受信に成功したかを判定する(フローS5)。ここで受信に成功したのであればフローS6に進み、受信に失敗したのであればフローS20に進む。以降、受信に成功したとしてフローS6へ進む。
【0059】
次に演算回路21bは、受信情報信号P3と受信レベル信号P4を入力して受信した送信局のコード化、受信処理時間の計時、受信レベル情報のコード化等の演算処理を行い受信情報データP5を出力し、メモリ回路22は受信情報データP5を入力して図3に示すアドレス1に新しい受信履歴情報を記憶する。(フローS6)。尚、メモリ回路22のアドレス1に記憶されていた受信情報はアドレス2に移動される。
【0060】
次に制御回路21dは標準時データP2を入力して必要とする時刻情報を取得し、時刻設定データP7を出力する(フローS7)。ここで表示部3は、秒針3a、分針3b、時針3cと日付表示部3dを有するアナログ表示であるので、必要とする時刻情報は、秒、分、時、及び日データ等である。
【0061】
次に計時回路21eは時刻設定データP7を入力して時刻情報として設定し、表示部3は計時回路21eの出力である時刻表示信号P11を入力して時刻やカレンダ情報を表示し、受信動作フローは終了する(フローS8)。
【0062】
次に、フローS1に於いて前回の受信が不成功だった場合の動作フロー(S10〜S14)を説明する。演算回路21bはメモリ回路22のアドレス1〜Nに記憶されている受信した送信局の受信履歴情報を読み出し、各送信局毎に受信に成功した受信回数と、受信処理時間の合計である累積受信処理時間と、該累積受信処理時間を受信回数で割り算して得た平均受信処理時間と、受信レベルを数値化して累積した値を受信回数で割り算して得た平均受信レベルを算出し、送信局毎の受信情報をメモリ回路22の別のアドレスに記憶する(フローS10)。尚、この送信局毎にまとめた受信情報をヒストグラム受信情報と呼ぶ。
【0063】
図5(a)はフローS10に於いて算出したヒストグラム受信情報がメモリ回路22に記憶される一例を示している。図5(a)に於いて受信した送信局は4局あり、アドレス100にはJJY福島局の受信情報を記憶し、アドレス101にはJJY九州局の受信情報を記憶し、アドレス102にはWWVB局の受信情報を記憶し、アドレス103にはDCF77局の受信情報を記憶している。
【0064】
次に受信順位決定回路21cは受信情報データP5を介してメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を読み出し、そのヒストグラム受信情報の中の平均受信処理時間によって優先する受信順位を決定する(フローS11)。図5(a)を一例として説明すると、JJY福島局とJJY九州局の平均受信処理時間は共に4.5分であって最も短い時間であり、次にWWVB局が6.0分であり、最も長い送信局はDCF77局の7.0分である。この結果、受信順位決定回路21cは、WWVB局を受信順位3位、DCF77局を受信順位4位と決定できるが、JJY福島局とJJY九州局はどちらを最優先局の受信順位1位にするかを判定することが出来ない。
【0065】
次に受信順位決定回路21cはフローS11で決定した受信順位で同位受信順位があるかを判定する(フローS12)。ここで同位受信順位の送信局があればフローS13に進み、同位受信順位の送信局が無ければフローS14に進む。図5(a)のヒストグラム受信情報を一例とすれば、前述した如く、JJY福島局とJJY九州局は受信順位が同位であるので、ここではフローS13に進む。
【0066】
次に受信順位決定回路21cはメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を参照し、受信順位が同位である送信局の受信成功回数から優先する受信順位を決定する(フローS13)。ここで図5(a)に於いて、受信順位が同位であるJJY福島局とJJY九州局の受信成功回数を比較すると、JJY福島局が10回でありJJY九州局が7回であるので、JJY福島局を優先して受信順位1位とし、JJY九州局を受信順位2位と決定する。この結果、受信順位決定回路21cによって受信した全ての送信局の受信順位が決定され、その受信順位は受信順位決定回路21cの内部メモリ(図示せず)に記憶される。
【0067】
次に制御回路21dは、受信順位決定回路21cに記憶された受信順位1位の送信局情報を受信順位データP6によって入力し、受信する送信局の受信周波数と時刻情報フォーマットを解読するための解読アルゴリズムの選択を指示する選択信号P8を出力し、優先して受信する送信局を確定する(フローS14)。すなわちここでは、図5(a)のヒストグラム受信情報に基づいて受信順位1位のJJY福島局が選択され、選択信号P8が出力される。
【0068】
次に制御回路21dはフローS3に進んで受信する送信局の表示を行うが、フローS3以降の説明は重複するので省略する。次にフローS5に於いて、選択された送信局の標準電波の受信が不成功と判定された場合の動作フロー(S20〜S22)に付いて説明する。制御回路21dは受信が不成功であったので受信エラーコードをメモリ回路22のアドレス1に記憶する(フローS20)。
【0069】
次に制御回路21dは、受信順位データP6を介して受信順位決定回路21cに記憶された受信順位情報を調べ、受信順位を指定された全ての送信局の受信が実行されたかを判定する(フローS21)。ここで、全ての送信局の受信が終わっていなければフローS14に戻り、全ての送信局の受信が終了していればフローS22に進む。
【0070】
次に制御回路21dは、全ての送信局の受信動作が終了していれば、標準電波の受信が出来ないと判断してメモリ回路22に記憶させたヒストグラム受信情報を廃棄し、受信動作フローを終了する(フローS22)。尚、フローS22に於いて、ヒストグラム受信情報は破棄せずに、次の受信動作フローの中で参照しても良い。
【0071】
また、制御回路21dはフローS21に於いて全ての送信局に対して受信動作が終了していなければフローS14に戻り、受信順位決定回路21cの受信順位情報を参照して次に受信する送信局を選択し、選択信号P8を出力する。尚、フローS14以降、同じ動作フローが繰り返されるので説明は省略する。
【0072】
また、図4で示す第1の具体例である受信動作フローに於いて、最初にフローS11でヒストグラム受信情報の平均受信処理時間によって送信局の受信順位を決定したが、この動作フローに限定されることはなく、例えば、最初にヒストグラム受信情報の受信成功回数によって送信局の受信順位を決定しても良い。すなわちこの場合は、フローS11に於いて受信順位決定回路21cはメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を読み出し、受信成功回数から優先する受信順位を決定する。
【0073】
次に、フローS13に於いて受信順位決定回路21cは、受信情報データP5を介してメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を読み出し、受信順位が同位である送信局(すなわち図5(a)に於いてWWVB局とDCF77局)の平均受信処理時間から優先する受信順位を決定する。すなわち、図5(a)に於いては、WWVB局が6分でDCF77局が7分であるので、WWVB局を受信順位3位としDCF77局を受信順位4位とする。
【0074】
また、動作フローを簡単化するためにフローS12とフローS13を削除し、ヒストグラム受信情報の中から平均受信処理時間だけを参照して受信順位を決定しても良い。尚、この場合、平均受信処理時間が等しいために受信順位が同位となった送信局は、メモリ回路22のアドレスの小さい方を優先させる等、一義的に優先する送信局を決定すれば良い。また更には、ヒストグラム受信情報の中から受信成功回数だけを参照して受信順位を決定しても良い。
【0075】
以上のように本発明の実施形態での受信動作の第1の具体例によれば、標準電波を送信する送信局が多数存在しても、受信した送信局の受信履歴情報をメモリ回路に記憶し、この受信履歴情報に基づいて送信局毎にヒストグラム受信情報を作成して受信順位を決定するので、受信に最適な送信局を的確に選択することが可能となり、この結果、受信成功率が向上して常に高い精度の時刻表示を実現でき、また、受信処理時間が短縮されて受信処理で消費される電力を削減することが出来る。
【0076】
また、ヒストグラム受信情報の中から、受信する標準電波のノイズ成分や電界強度変動等を把握できる平均受信処理時間、及び、平均受信処理時間と受信成功回数との組み合わせにより受信順位を決定するので、各送信局の受信状態をきめ細かく把握してより最適な受信順位を決定することが出来る。また、表示部によって前回受信した送信局、あるいは、これから受信する優先の送信局、あるいは現在受信中の送信局を表示出来るので、使用者に対して何処の送信局からの標準電波を受信しようとしているかを知らせることが出来、利便性の高い電波修正時計を提供することが出来る。
【0077】
次に図6に基づいて、本発明の実施形態である電波修正時計1の受信動作の第2の具体例を説明する。図6は、電波修正時計1の受信動作の第2の具体例を示すフローチャートである。説明の前提として電波修正時計1の使用者(図示せず)は世界各国を移動して、日本、ドイツ、アメリカ合衆国で、電波修正時計1を使用しているとする。図6に於いて、第1の具体例の受信動作フローと全く等しい動作フローであるフローS1〜フローS8とフローS20〜フローS22は動作フロー番号を同一として説明は重複するので省略する。
【0078】
以降、第1の具体例の受信動作フローと異なる前回の受信が不成功だった場合のフローS30〜フローS34に付いて説明する。演算回路21bはメモリ回路22のアドレス1〜Nに記憶されている受信した送信局の受信履歴情報を読み出し、送信局毎に受信に成功した受信回数と、受信処理時間の合計である累積受信処理時間と、該累積受信処理時間を受信回数で割り算して得た平均受信処理時間と、受信レベルを数値化して累積した値を受信回数で割り算して得た平均受信レベルを算出し、送信局毎の受信情報をメモリ回路22の別のアドレスにヒストグラム受信情報として記憶する(フローS30)。
【0079】
図5(b)はフローS30に於いて算出したヒストグラム受信情報がメモリ回路22に記憶される一例を示している。図5(b)に於いて受信した送信局は4局あり、アドレス100にはJJY福島局の受信情報を記憶し、アドレス101にはJJY九州局の受信情報を記憶し、アドレス102にはWWVB局の受信情報を記憶し、アドレス103にはDCF77局の受信情報を記憶している。
【0080】
次に受信順位決定回路21cは受信情報データP5を介してメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を読み出し、そのヒストグラム受信情報の中の平均受信レベルよって優先する受信順位を決定する(フローS31)。図5(b)を例として説明すると、JJY福島局の平均受信レベルは“H”で最も受信レベルが高く、JJY九州局とWWVB局の平均受信レベルは共に“M”であり、DCF77局は“L”で最も受信レベルが低い。この結果、受信順位決定回路21cは、JJY福島局を受信順位1位、DCF77局を受信順位4位と決定できるが、JJY九州局とWWVB局はどちらを優先にするかを判定することが出来ない。
【0081】
次に受信順位決定回路21cはフローS31で決定した受信順位で同位受信順位があるかを判定する(フローS32)。ここで同位受信順位の送信局があればフローS33に進み、同位受信順位の送信局が無ければフローS34に進む。図5(b)のヒストグラム受信情報を一例とすれば、前述した如く、JJY九州局とWWVB局は受信順位が同位であるので、ここではフローS33に進む。
【0082】
次に受信順位決定回路21cはメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を参照し、受信順位が同位である送信局の平均受信処理時間から優先する受信順位を決定する(フローS33)。ここで図5(b)に於いて、受信順位が同位であるJJY九州局とWWVB局の平均受信処理時間を比較すると、JJY九州局が5.0分でありWWVB局が6.0分であるので、JJY九州局を優先して受信順位2位とし、WWVB局を受信順位3位と決定する。この結果、受信順位決定回路21cによって受信した全ての送信局の受信順位が決定され、その受信順位は受信順位決定回路21c内部メモリ(図示せず)に記憶される。
【0083】
次に制御回路21dは、受信順位決定回路21cに記憶された受信順位1位の送信局情報を受信順位データP6によって入力し、受信する送信局の受信周波数と時刻情報フォーマットを解読するための解読アルゴリズムの選択を指示する選択信号P8を出力し、優先して受信する送信局を確定する(フローS34)。すなわちここでは、図5(b)のヒストグラム受信情報に基づいて受信順位1位のJJY福島局が選択され、選択信号P8が出力される。
【0084】
次に制御回路21dはフローS3に進んで受信する送信局の表示を行うが、フローS3以降の説明は第1の具体例の受信動作フローと重複するので説明は省略する。
【0085】
また、図6で示した第2の具体例である受信動作フローに於いて、最初にフローS31でヒストグラム受信情報の平均受信レベルによって送信局の受信順位を決定したが、この動作フローに限定されることはなく、例えば、最初にヒストグラム受信情報の平均受信処理時間によって受信順位を決定しても良い。すなわちこの場合に於いては、フローS31に於いて受信順位決定回路21cはメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を読み出し、平均受信処理時間から優先する受信順位を決定する。
【0086】
次に、フローS33に於いて受信順位決定回路21cは、受信情報データP5を介してメモリ回路22に記憶されているヒストグラム受信情報を読み出し、受信順位が同位である送信局(すなわち図5(b)に於いてWWVB局とDCF77局)の平均受信レベルから優先する受信順位を決定する。すなわち、図5(b)に於いては、WWVB局が平均受信レベル“M”であり、DCF77局が平均受信レベル“L”であるので、WWVB局を受信順位3位としDCF77局を受信順位4位とする。
【0087】
また、動作フローを簡単化するためにフローS32とフローS33を削除し、ヒストグラム受信情報の中から平均受信レベルだけを参照して受信順位を決定しても良い。尚、この場合は、受信順位が同位となった送信局は、メモリ回路22のアドレスの小さい方を優先させる等、一義的に優先する送信局を決定すればよい。また、図5に示すヒストグラム受信情報の中から、受信成功回数と平均受信処理時間と平均受信レベルの3要素を組み合わせて受信する送信局の受信順位を決定しても良い。
【0088】
以上のように本発明の実施形態での受信動作の第2の具体例によれば、第1の具体例と同様に、受信に最適な送信局を的確に選択することが出来るので、受信成功率が向上して常に高い精度の時刻表示を実現でき、また、受信処理時間が短縮されて受信処理で消費される電力を削減することが出来る。また、ヒストグラム受信情報の中から、受信する標準電波のノイズ成分の有無や電界強度変動等を直接把握できる平均受信レベルと平均受信処理時間との組み合わせにより受信順位を決定するので、各送信局の受信状態を更にきめ細かく把握してより最適な受信順位を決定することが出来る。
【0089】
尚、本発明の実施形態ではアナログ表示方式の電波修正時計を提示したが、これに限定されることはなく、デジタル表示方式、または、アナログとデジタルの複合表示方式の電波修正時計であっても良い。また、本発明の制御方法は時計に限定されるものではなく、電波修正時計機能を有する電子機器に幅広く応用することが可能である。尚、図5で示したヒストグラム受信情報表の受信回数は、受信に成功した回数に限定されず、受信不成功の回数を加えても良い。
【0090】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかなように本発明によれば、標準電波を送信する送信局が多数存在しても、送信局毎の平均受信処理時間に基づいて受信する各送信局の受信順位を決定するので、各送信局の受信状態をきめ細かく把握して受信順位を決定する電波修正時計を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である電波修正時計と標準電波を送信する送信局との関係を示した説明図である。
【図2】本発明の実施形態である電波修正時計の回路ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態である電波修正時計のメモリ回路22に記憶される受信した送信局の受信履歴情報表である。
【図4】本発明の実施形態である電波修正時計の受信動作の第1の具体例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態である電波修正時計のヒストグラム受信情報表であり、図5(a)は受信動作の第1の具体例を説明するヒストグラム受信情報表であり、図5(b)は受信動作の第2の具体例を説明するヒストグラム受信情報表である。
【図6】本発明の実施形態である電波修正時計の受信動作の第2の具体例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電波修正時計
3 表示部
3a 秒針
3b 分針
3c 時針
3d 日付表示部
4 受信アンテナ
10 送信局
11 送信アンテナ
12 原子時計
13 標準電波
20 受信部
20a 同調回路
20b 受信回路
21 制御部
21a デコーダ回路
21b 演算回路
21c 受信順位決定回路
21d 制御回路
21e 計時回路
22 メモリ回路
23 基準信号源
24 電源
P1 復調信号
P2 標準時データ
P3 受信情報信号
P4 受信レベル信号
P5 受信情報データ
P6 受信順位データ
P7 時刻設定データ
P8 選択信号
P9 送信局表示信号
P10 基準信号
P11 時刻表示信号

Claims (10)

  1. 複数の送信局の標準電波を選択的に受信して復調信号を出力する受信手段と、該復調信号を解読して時刻情報と受信情報を出力するデコード手段と、該デコード手段からの時刻情報を計時する計時手段と、該計時手段によって計時された時刻を表示する表示手段と、前記デコード手段からの受信情報を受信履歴情報として記憶する記憶手段と、前記受信履歴情報に基づき前記複数の送信局毎の平均受信処理時間を演算する演算手段と、前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定する受信順位決定手段と、該受信順位決定手段によって決定された受信順位に基づき前記受信手段を制御して受信に最適な送信局の標準電波を選択する制御手段とを有することを特徴とする電波修正時計。
  2. 前記演算手段は前記記憶手段に記憶された受信履歴情報に基づき、受信された送信局毎の受信回数と累計受信処理時間とを算出し、該累計受信処理時間と前記受信回数とに基づき前記送信局毎の平均受信処理時間を演算することを特徴とする請求項1記載の電波修正時計。
  3. 前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間と前記受信回数との組み合わせに基づいて、前記複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする請求項2記載の電波修正時計。
  4. 前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の平均受信処理時間が複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の受信回数に基づいて前記平均受信処理時間が略等しい複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする請求項3記載の電波修正時計。
  5. 前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の受信回数に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の受信回数が複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記受信回数が略等しい複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする請求項3記載の電波修正時計。
  6. 前記記憶手段によって記憶される受信履歴情報は、前記受信手段によって受信された前記複数の送信局の標準電波の受信レベル情報を有し、前記演算手段は該受信レベル情報に基づいて前記複数の送信局毎の平均受信レベルを算出し、前記受信順位決定手段は前記演算手段によって算出された該平均受信レベルと前記平均受信処理時間との組み合わせに基づいて、前記複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする請求項記載の電波修正時計。
  7. 前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の平均受信処理時間が複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信レベルに基づいて前記平均受信処理時間が略等しい複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする請求項6記載の電波修正時計。
  8. 前記受信順位決定手段は、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信レベルに基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定し、前記送信局毎の平均受信レベルが複数の送信局に於いて略等しいときは、前記演算手段によって算出された前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記平均受信レベルが略等しい前記複数の送信局の受信順位を決定するように構成したことを特徴とする請求項6記載の電波修正時計。
  9. 前記表示手段は、前記受信手段によって前回受信された送信局、あるいは、前記受信順位決定手段が決定した受信順位に基づいてこれから受信される優先の送信局、あるいは、前記受信手段によって現在受信中の送信局の表示を行うように構成したことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の電波修正時計。
  10. 複数の送信局からの標準電波を選択的に受信して復調信号を出力する工程と、該復調信号を解読して時刻情報と受信情報を出力する工程と、該時刻情報を計時する工程と、該計時された時刻を表示する工程と、前記受信情報を受信履歴情報として記憶する工程と、前記受信履歴情報に基づき前記複数の送信局毎の平均受信処理時間を演算する工程と、前記送信局毎の平均受信処理時間に基づいて前記複数の送信局の受信順位を決定する工程と、該決定された受信順位に基づいて受信に最適な送信局の標準電波を選択する工程とを有することを特徴とする電波修正時計の制御方法。
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