JP4376392B2 - 洗浄用ドライアイススノー噴射装置とそれを使用した洗浄方法 - Google Patents

洗浄用ドライアイススノー噴射装置とそれを使用した洗浄方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライアイススノーを噴射して被洗浄物を洗浄するためのドライアイススノーを適切に噴射するよう特にドライアイススノ噴射ノズルを改良したドライアイススノー噴射装置に関するものであり、そして、複写機のリサイクル部品、半導体ウエハー(エッチング時のバリ)、電気基板、MRヘッド(ディスク読み取り装置)、プラスチック成形のバリ及び精密部品等に付着した有機物、酸、炭化水素、金属薄膜、コネクター及びパーティクル等の除去するために有効に活用し得る洗浄用ドライアイススノー噴射装置とそのドライアイススノー噴射装置を使用した洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドライアイスを用いて鋼板のスケール除去などの洗浄を行うためのドライアイスブラスト用の噴射ガンについて、例えば実開平5−49258号公報の如き考案が提案されている。これは、噴射ガン内部に微小オリフィスを配し、液化炭酸ガスがこの微小オリフィスを通過する時に生じる断熱膨張によりドライアイススノーを発生させる系統と、噴射ガンの中を二重配管構造とし、このドライアイススノ−を発生させる系統とは別に噴射ガスを供給する噴射ガス系統を配して、この噴射ガスの圧力により、前記ドライアイススノー発生系統で発生したドライアイススノ−を加速制御して、ドライアイススノーを被洗浄面に吹き付ける構造としたものである。そして、この噴射ガンにおいては、噴射ガン先端噴出口の形状を、被洗浄物の形状に合わせて形成せしめて使用することが開示されている。例えば広幅の被洗浄物を洗浄する場合には、ガンの先端噴出口の形状を幅広形状にすることが有効であることが開示されている。
【0003】
しかし、このガンの先端噴出口形状を幅広形状としても、ドライアイススノ−と同時に噴射される噴射ガスの噴射は、若干広がるものの噴射ガスの広がりには限度があり、特に噴射ガスの流量が少ないときには、その効果は殆どなく、洗浄幅が幅広にならず開口幅とほぼ同等の幅でドライアイススノ−は噴出されてしまうという問題を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点や不都合を解決し、噴射ガスの圧力が低いときでも噴射せしめるドライアイススノ−に一定の噴射幅、噴射高さを有して噴射することができる噴射ノズルを備えたドライアイススノー噴射装置を提供することを課題とし、常に広角のドライアイススノ−を噴出せしめることができる噴射ガン(以下「噴射ノズル」と記す。)を備えたドライアイススノー噴射装置を得ることを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した従来の問題点や不都合を解消し、課題を解決するため、
請求項1に係わる発明は、ドライアイススノ−を用いて被洗浄物を洗浄するドライアイススノ−噴射装置であって、
炭酸ガス源と連設されてドライアイススノ−を噴射するドライアイススノー噴射ノズルを中心に配し、その外周面に沿って略同軸に、噴射ガス源と連設されてなる外筒を配してなるとともに、該外筒の先端に噴射ガスを噴出する噴射ガス噴出口が形成されてなり、
前記ドライアイススノー噴射ノズルは、先端を偏平形状とした噴出口に向かって広がるテーパー形状を有してなることを特徴とする洗浄用ドライアイススノ−噴射装置としたものである。
請求項に係わる発明は、偏平形状をしたドライアイススノー噴射ノズルの先端噴出口部の短辺部にサイドスリットの切り欠き部を設けてなることを特徴とする請求項記載の洗浄用ドライアイススノ−噴射装置としたものである。
請求項に係わる発明は、偏平形状をしたドライアイススノー噴射ノズルの先端噴出口の長辺部の規制部が略矩形状を有してなることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄用ドライアイススノ−噴射装置としたものである。
請求項に係わる発明は、噴射ガス噴出口の先端形状は、細長形状であって、ドライアイススノー噴射ノズルの先端噴出口に設けたサイドスリットの切り欠き部を結んだ線と略平行であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の洗浄用ドライアイススノ−噴射装置としたものである。
【0006】
請求項に係わる発明は、ドライアイススノー噴射ノズルから噴射するドライアイススノ−と、該ドライアイススノー噴射ノズルの外周部に沿って配された噴射ガス噴出口から噴射される噴射ガスとによって被洗浄物を洗浄する洗浄用ドライアイススノ−噴射装置を用いて洗浄するにあたって、噴射ガスの流量または圧力を変化調整せしめて、ドライアイススノ−噴射ノズルの噴出口より噴出するドライアイススノーの噴射洗浄領域範囲を変動調整することを特徴とするドライアイススノ−を用いた洗浄方法としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の洗浄用ドライアイススノー噴射装置(以下「ドライアイススノー噴射装置」という)の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明のドライアイススノー噴射装置の一例を説明する断面図であり、図2は同じくドライアイススノー噴射装置の正面図である。図1及び図2において、本発明のドライアイススノー噴射装置1は、液化炭酸ガス供給ラインの管56と接続される内管2と、該内管2の外周に沿ってこれを間隙3を保って囲繞して配された、噴射ガス供給ラインの管48に接続される外管4が配設されてなる外筒5とから構成され、内管2は外筒5に囲繞されてこれらは略同軸の二重管となっている。
【0008】
内管2は、その一端が外筒5の一方の筒端部面を貫通して、継ぎ手部材59を介して前記した通り液化炭酸ガス供給ラインの管56に接続され、一方その他端2bは外筒5内でスリーブ6を介して先端が外部に延びて配設されるドライアイススノー噴射ノズル7に接続されている。従って、内管2と外筒5とは略同軸の二重管を形成しているが、それぞれスリーブ6で気密に閉塞区画されているので、内管2内を流れる液化炭酸ガスが外筒5内に流れる噴射ガスと混合することはない。
【0009】
ドライアイススノー噴射ノズル7における液化炭酸ガス(ドライアイススノ−)の流路は、ドライアイススノー噴射ノズル7と内管2との接続側近傍7aに口径が狭い絞り部8を有し、先端噴出口7b側に向って徐々に拡径するテーパー形状9をなしている。その上更に、その先端噴出口7bは徐々に偏平形状10を形成せしめてなり、そしてその偏平形状部10の短辺部にサイドスリットの切り欠き11を有し、長辺部には規制部12を有していて、噴出口7bの正面は、略「=」文字状の開口形状をなしている。そして噴出口7bの、噴射ノズルの長さ方向にサイドスリットの切り欠き11で形成される二つの規制部12は、矩形状の形状をなし、略平行に形成されている。かくして、液化炭酸ガスTLがドライアイススノー噴出ノズル7に導入されると、絞り部8を通過する時、液化炭酸ガスTLは断熱膨張してドライアイススノ−TSを生成し、規制部12とサイドスリットの切り欠き部11で形成されている先端噴出口7bからドライアイススノーTSが噴射される。
【0010】
一方、外筒5は、ドライアイススノ−噴射ノズル7の外周面に沿って配した外筒5の先端面5aには、噴射ガスGを噴出するための噴射ガス噴出口13が設けられている。該噴射ガス噴出口13の形状は、細長形状となっている。そして噴射ガス噴出口13は、前記ドライアイススノー噴射ノズル7の先端噴出口7bに配設したの2つのサイドスリット切り欠き部11を結んだ線と略平行に配置されており、好ましくはサイドスリットの切り欠き部11を結んだ線を中心にして、略線対称にして少なくとも2個の噴射ガス噴出口13を配置することが望ましい。そして、噴射ガス噴出口13の配置位置は、サイドスリットの切り欠き部11を結んだ線と略平行の関係にあれば良く、噴射ガス噴出口13を配設する数は特に限定されるものでなく、適用状態に応じて適宜選択して設ければ良い。かくして、この様な構成とすることにより噴射ガスの噴出方向は、ドライアイススノー噴射ノズル7内をより噴射されるドライアイススノ−TSに対して略平行に流すことができる。
【0011】
なお、上記した実施の形態では、図1及び図2の如くドライアイススノー噴射ノズル7の流路が噴出側に向って徐々に広がっていくテーパー形状9とし、その先端噴出口7bをサイドスリットの切り欠き11を設けた偏平形状10としたが、本発明のドライアイススノー噴射ノズル7はこれに限定されるものでなく、図1に示した形状のほかに図3に示す第2の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル21としてもよい。図3はドライアイススノー噴射装置の第2の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズルの要部拡大図である。このドライアイススノー噴射ノズル21は図1に図示したドライアイススノー噴射装置1におけるドライアイススノー噴射ノズル7と取り替えて装着して使用するものである。
【0012】
図3に図示する第2の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル21の特徴は、その先端噴出口21bの端部を曲部有する湾曲形状の規制部22として形成せしめたもので、その他の構成は、図1及び図2で図示した第1の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル7と同一の構成をしているものである。そして、該ドライアイススノー噴射ノズル21に液化炭酸ガスTLを導入すると、先の第2の実施の形態と同様に、液化炭酸ガスTLが絞り部8を通過する時、液化炭酸ガスTLは断熱膨張し、ドライアイススノ−TSとなり、略「=」字状のスリットの切り欠き11を設けてなる噴出口21bからドライアイススノ−TSが噴出する。
【0013】
更に、図4はに本発明の第3の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル31の概略断面図を示す。図4に図示した第3の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル31も、図3に図示した第2の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル21と同様に、図1に図示した本発明のドライアイススノー噴射装置1における第1の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル7と取り替えて装着して使用するものである。
【0014】
図4に図示する第3の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル31の特徴は、ドライアイススノー噴射ノズル31の先端噴出口31bは偏平形状10ではあるが、サイドスリットの切り欠き部を有していなく、噴出口31bの正面が略「口」字形状を有している事を特徴としている。そしてその他絞り部8や、噴出口31bに向け徐々に拡径したテーパー形状9のガス流路を形成していることは、先の第1及び第2の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル7、21と共通した構造をなしている。従って、第1及び第2の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル7、21と同様に、液化炭酸ガスTLを第3の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル31に導入すると、液化炭酸ガスTLが絞り部8を通過する時断熱膨張し、ドライアイススノ−TSとなり、略「口」字状の形状の噴出口31aからドライアイススノ−TSが噴出する。
【0015】
【実施例】
本発明のドライアイススノー噴射装置1をドライアイススノ−噴射洗浄装置として使用して、その効果を確認する実験を行った。この実験に使用したドライアイススノ−噴射洗浄装置を図5にその系統概略図を図示して説明する。
図5において、ドライアイススノー噴射洗浄装置50は、液化炭酸ガスTLを貯蔵する液化炭酸ガス容器51と管52で連結された適宜開閉操作可能な電磁弁等の開閉手段53、そして該開閉手段53より管54で連結されたオリフィスの如き絞り手段55を経て管56により噴射洗浄ドライアイススノー噴射装置1に連結されている液化炭酸ガス供給ライン57が形成されている。なおPIは圧力計である。
【0016】
又一方、低露点の窒素ガス等の噴射ガスGが貯蔵されている噴射ガス源容器41が管42により圧力調整器43に連結され、更に管44によりイオン化手段46を経て弁47を介して管48により前記ドライアイススノー噴射装置1に連結されてなる噴射ガス供給ライン49が設けられている。そして、前記噴射ガス供給ライン49には噴射ガスGを適切な温度に保持するため加熱制御手段45が例えば管44に併設されている。
【0017】
なお、開閉手段53としては、本確認実験においてはボール弁を使用した。また前記絞り手段56としては、ニードル弁等を使用して、洗浄対象物や使用環境に応じて、例えば液化炭酸ガスTLの流量を調整してドライアイススノーTSの生成量を適宜調整できるようにした。なお又、加熱制御手段45は、ヒーターとセンサーとそのコントローラーから構成されている。
更に、イオン化手段46としては、各種のイオナイザー等を適宜選択して使用した。
又、液化炭酸ガス容器51としては、高圧ガス容器(ガスボンベ)を使用し所望の圧力として使用し、噴射ガスGとしては、低露点の窒素ガスを用いた。
【0018】
本実施例に於いては、上記記載の使用機器や部材、ガスを用いたが、これらのほかにも適宜選択使用でき、開閉手段53としては、電磁弁に代えて空気作動弁と電磁弁を組み合せて使用することができる。絞り手段55としてはオリフィスを有した形状でもよい。液化炭酸ガス容器51は、低温液化ガス用断熱容器(貯槽でも良い)を用い、必要に応じて液化炭酸ガスTLを加圧し、所望の圧力として使用してもよい。
【0019】
噴射ガスGは前記窒素ガスの他に、炭酸ガス、アルゴンガスや圧縮空気等を用いることができる。これらのガスGは噴射ガス源容器41としての高圧ガス容器(ガスボンベ)に加圧充填して使用してもよく、又空気の場合は圧縮機で加圧して供給しても良い。この場合、ガスの露点が高いと、ドライアイススノーTSを噴射する際、冷却されて水分が凝結して噴射を阻害することとなるので、露点が高い場合は別途乾燥器又は除湿器(図示せず)を用いて、露点を低下せしめて乾燥する必要がある。
【0020】
[実験1]
上記の如き図5に図示したドライアイススノー噴射洗浄装置50に本発明のドライアイススノー噴射装置を1を用い、それに図1、図3及び図4に図示した第1、第2及び第3の実施の形態のドライアイススノー噴射ノズル7、21及び31をそれぞれ装着してドライアイススノー噴射装置1にとして組み立て、それぞれのドライアイススノー噴射ノズルについて、ドライアイススノ−TSの噴射を幅広に噴出せしめることができるか噴射形状の状態について評価確認した。
●実験条件
・供給する液化炭酸ガスTL:温度約20℃、圧力6MPaの状態で、流量1kg/minにて供給した。
・噴射ガスG:流さずに行なった(噴射ノズル形状の差異によるドライアイススノーの噴射状態のみの確認のため)。
【0021】
●ドライアイススノー噴射ノズルの仕様諸元
・流路テーパー角度:5度
・絞り部8の内径:1.4mmφ
・絞り部8から噴出口先端までの長さ:40mm
・サイドスリットの切り欠き11の長さ(第1及び第2実施形態の噴射ノズル):5mm
・規制部12間の噴出口の間隙:0.8mm
【0022】
上記した実験条件により、第1乃至第3の実施形態の各ドライアイススノー噴射ノズル7、21及び31の噴出口から15mmの位置でのドライアイススノーTSの噴射形状の観察とその寸法の測定、及び噴射密度を確認した。噴射形状を調べるに当たっては、シリコンシートにアルミテープを張り付け、そこにドライアイススノ−TSを吹付け、アルミテープの変形痕からドライアイススノ−TSの概略噴射面形状寸法を測定した。その結果を表1に示す。
【0023】
[比較例]
本発明のドライアイススノー噴射装置の効果を確認するため、比較例として、図6に示すように噴出口61bに向って徐々にテーパー形状9を有して広がり、その先端部に互いに180度の位置関係となる部分にサイドスリットの切り欠き11を有したドライアイススノ噴射ノズル61をドライアイススノー噴射装置として組み立て、比較実験を行なった。なお、実験条件、噴射ノズルの仕様諸元、及び噴射形状の観察と寸法測定、及び噴射密度の確認は、上記実験1と共通した状態で行った。その結果を同様に表1に併記した。
【0024】
【表1】
Figure 0004376392
【0025】
表1で明らかなように、図6で図示した比較例の噴出口がテーパー形状9の広がりを有するドライアイススノー噴射ノズル61では、噴射形状が略円形であり、その中央部はドライアイススノ−TSの密度は疎の状態にあった。そしてに周辺部のドライアイススノ−TSの密度は密の状態であった。
一方、図1、3及び図4に示す先端が偏平している形状の本発明の第1乃至第3の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル7、21及び31を用いた場合には、その噴射形状は、略楕円形であり、偏平形状10をしている噴射ノズル先端の噴出口7b、及び31bの開口の長辺が楕円形の長辺に相当していることが確認された。又、ノズル先端の噴出口形状が偏平形状に加え、更に偏平形状の短辺部にサイドスリットの切り欠き11を設けることにより、噴射したドライアイススノーTSは楕円形状の長辺側により一層長くなるように噴射されることが、第1の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル7(図1)と第3の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル31(図4)との比較により確認された。
【0026】
更に、噴射されたドライアイススノーTSの噴射密度は、比較例のドライアイススノー噴射ノズル61(図6)と異なり、第1の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル7(図1)、第2の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル21(図3)、第3の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル31(図4)では、楕円の周部がドライアイスノ−TSが疎の状態にあり、中央部が密の状態であった。
又、図3に示した噴出口21bの規制部12先端を湾曲した曲部面をもって形成した第2の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル21を使用すると、噴射形状が楕円形状より矩形に近くなり、ドライアイススノ−が均一に噴射されることが確認された。
【0027】
[実験2]
次に実験2として、第1の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル7(図1)を用いたドライアイススノー噴射装置1で、ドライアイススノーTSの噴射とともに、外筒5の先端に設けた噴射ガス噴出口13から噴射ガスGを噴出せしめた時の効果を確認した。
●実験条件
・噴射ガスG:常温の低露点の窒素ガスを圧力0.45MPaにて供給し噴出せしめた。
・供給する液化炭酸ガスTL:実験1と同様に、温度約20℃、圧力6MPaの状態で、流量1kg/minにて供給した。
【0028】
●ドライアイススノー噴射ノズルの仕様諸元
・噴射ガス噴射口13:噴射ノズル先端噴出口7bに設けたサイドスリット切り欠き11を結んだ線を軸対象として、その上下に噴射ノズル中心から噴射ガス噴射口13の距離を11.5mmとして配置させた。噴射ガス噴射口13の形状は長辺が5.8mm、短辺が1.6mmの細長形状として、サイドスリット切り欠き11を結んだ線と平行に配置した。
・その他の仕様諸元は実験1と共通した仕様である。
【0029】
上記した実験条件により、第1の実施形態のドライアイススノー噴射ノズル7の、噴射ガスGの噴出使用の有無により噴出口から15mmの位置でのドライアイススノーの噴射形状の観察とその寸法の測定、及び噴射密度を確認した。噴射形状を調べるに当たっては、実験1と同様にシリコンシートにアルミテープを張り付け、そこにドライアイススノ−TSを吹付け、アルミテープの変形痕からドライアイススノ−TSの概略噴射面形状寸法を測定した。その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0004376392
【0031】
この結果、表2で明らかなように、噴射ガスGを噴射ガス噴出口13から噴射すると、ドライアイススノーTSの噴射形状は楕円形状の長辺寸法は変わらないものの、短辺は噴射ガスGの影響によりドライアイススノ−TSの短辺方向の広がりが抑えられ、2から3mmへと一層短くなった。又ドライアイススノ−TSの噴射密度は噴射ガスGを用いないときと同様に、中央部が密で、周部が疎であった。ドライアイススノ−TSの噴出量は一定であるので、単位面積当たりのドライアイススノ−TSの密度は略2倍になっていることが確認された。これらの結果から、噴射ガスGを噴射ガス噴出口13から噴射すると、より被洗浄物の狙った箇所に一方向の幅を持って洗浄できることが確認された。又、この噴射ガスGの流量または圧力を変化させる事により、ドライアイススノ−TSの噴射形状の短辺側の広がりは約2mmから5mmの間まで、変更が可能であった。
【0032】
上記実験に於いては、絞り部8はドライアイススノー噴射装置1の各ドライアイススノー噴射ノズル7、21、及び31に設けているが、この設置位置は、ドライアイススノー噴射ノズル部に限定されるものでなく、例えば液化ガス供給ライン57の管56に設けても、同様の効果を得られることは言うまでもない。
またサイドスリットの切り欠き11の長さを調整することで、所望の幅でドライアイススノ−TSを噴出することもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の洗浄用ドライアイススノー噴射装置は上記した形態で実施され、以下の如き効果を奏する。
本発明のドライアイススノー噴射装置では、ドライアイススノー噴射ノズルの周部に噴射ガス噴出口を設けて、噴射ガスを噴出せしめるようにしたので、噴射ガスの流量や圧力を調整することにより、ドライアイススノーの噴射領域範囲を適宜所望する範囲に調節し得たり、被洗浄物への噴射密度を適宜自由に変動せしめることができる。この結果、被洗浄物の汚染状態や、大きさによってドライアイススノーの噴射領域や噴射密度を、噴射ノズルを交換せしめることなく容易に調整し得て、作業性を向上せしめることができる。
【0034】
又、本発明のドライアイススノー噴射装置では、噴射ノズルの噴出口先端を偏平形状に形成したので、噴射形状が楕円状の広がりを形成することとなり、面積を有する平面の洗浄に効果的であり、しかも中央部にドライアイススノーの噴射密度が密となって形成されることから、洗浄位置を適切に射程し得て、洗浄を的確になし得る効果を奏する。
【0035】
更に、偏平形状の噴出口の短辺にサイドスリットの切り欠きを設けることによりドライアイススノーの噴射形状を幅広の略矩形状に形成することができ、しかもその矩形形状に沿った中央部にドライアイススノーが略均一の面密度で噴射されるので、被洗浄物を面洗浄でもって洗浄することができ、効率良く洗浄することができる。特に被洗浄物が矩形形状である場合の洗浄には効果的である。
【0036】
又、噴射ガス噴出口を、ドライアイススノー噴射ノズルの噴出口に設けたサイドスリットの切り欠き同士を結ぶ線と平行な細長形状とし、かつ前記サイドスリットの切り欠き同士を結ぶ線を軸に線対称の位置に設けることにより、該噴射ガス噴出口から噴出せしめる噴射ガスの流量や圧力を調整することにより、噴射形状である矩形状の短辺側の寸法を可変にすることができ、更にドライアイススノ−の噴射密度をも可変にすることができ、被洗浄物の汚染度合いにより、適宜所望する噴射状態に効率よく調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のドライアイススノー噴射ノズルを装着したドライアイススノ−噴射装置の一例を説明する断面図。
【図2】 図1の本発明のドライアイススノ−噴射洗浄装置の正面図。
【図3】 本発明のドライアイススノ−噴射装置の第2実施形態のドライアイススノー噴射ノズルの概略断面図。
【図4】 本発明のドライアイススノ−噴射装置の第3実施形態のドライアイススノー噴射ノズルの概略断面図。
【図5】 実験に使用したドライアイススノ−噴射洗浄装置の概略系統図。
【図6】 比較例で用いたドライアイススノ−噴射洗浄装置のドライアイススノー噴射ノズルの概略断面図。
【符号の説明】
1…ドライアイス噴射装置、 2…内管、 3…間隙、 4…外管、
5…外筒、 6…スリーブ、
7…第1実施形態のドライアイススノー噴射ノズル、
7b、21b、31b…噴出口、 8…絞り部、 9…テーパー形状、
10…偏平形状、 11…サイドスリットの切り欠き、 12、22…規制部、
13…噴射ガス噴出口、
21…第2実施形態のドライアイススノー噴射ノズル、
31…第3実施形態のドライアイススノー噴射ノズル、
61…比較例のドライアイススノー噴射ノズル、
48…噴射ガス供給ラインの管、 56…液化炭酸ガス供給ラインの管、
59…継ぎ手部材、 TL…液化炭酸ガス、 TS…ドライアイススノー、
G…噴射ガス、50…ドライアイススノー噴射洗浄装置、
41…噴射ガス源容器、 43…圧力調整器、 45…加熱制御手段、
46イオン化手段、 49…噴射ガス供給ライン、 51…液化炭酸ガス容器、
53…開閉手段、 55…絞り手段、 57…液化炭酸ガス供給ライン

Claims (5)

  1. ドライアイススノ−を用いて被洗浄物を洗浄するドライアイススノ−噴射装置であって、
    炭酸ガス源と連設されてドライアイススノ−を噴射するドライアイススノー噴射ノズルを中心に配し、その外周面に沿って略同軸に、噴射ガス源と連設されてなる外筒を配してなるとともに、該外筒の先端に噴射ガスを噴出する噴射ガス噴出口が形成されてなり、
    前記ドライアイススノー噴射ノズルは、先端を偏平形状とした噴出口に向かって広がるテーパー形状を有してなることを特徴とする洗浄用ドライアイススノ−噴射装置。
  2. 偏平形状をしたドライアイススノー噴射ノズルの先端噴出口部の短辺部にサイドスリットの切り欠き部を設けてなることを特徴とする請求項1記載の洗浄用ドライアイススノ−噴射装置。
  3. 偏平形状をしたドライアイススノー噴射ノズルの先端噴出口の長辺部の規制部が略矩形状を有してなることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄用ドライアイススノ−噴射装置。
  4. 噴射ガス噴出口の先端形状は、細長形状であって、ドライアイススノー噴射ノズルの先端噴出口に設けたサイドスリットの切り欠き部を結んだ線と略平行であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の洗浄用ドライアイススノ−噴射装置。
  5. ドライアイススノー噴射ノズルから噴射するドライアイススノ−と、該ドライアイススノー噴射ノズルの外周部に沿って配された噴射ガス噴出口から噴射される噴射ガスとによって被洗浄物を洗浄する洗浄用ドライアイススノ−噴射装置を用いて洗浄するにあたって、噴射ガスの流量または圧力を変化調整せしめて、ドライアイススノ−噴射ノズルの噴出口より噴出するドライアイススノーの噴射洗浄領域範囲を変動調整することを特徴とするドライアイススノ−を用いた洗浄方法。
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