JP4366092B2 - ブロワー電動機 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明はブロワー電動機に関し、特定的には、バイパスまたは湿潤型真空掃除機応用に使用するためのブロワー電動機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
バイパス真空掃除機内のブロワー電動機はインペラ（羽根車）を有している。インペラは、空気を、電動機自体を通過させずに、電動機に取付けられているインペラハウジングの入口から出口へ運動させる。この構造により、電動機を破損することなく、真空掃除機は液体を塵埃と同じように吸い込むことができる。
【０００３】
インペラは、電動機のシャフト上に取付けられている。シャフトは軸受によって承軸され、電動機ハウジングの端ブラケットを貫通している。電動機ハウジングは、電動機とインペラとの間の仕切りとしても役立っている。インペラチャンバ内の端ブラケット上に座しているディフューザ板は、空気をインペラから出口に向かって導く。一般的に言えば、これらのディフューザは、インペラチャンバ内に蓄積される空気圧に頼って空気を円周方向及び／または軸方向に案内し、開口を通して排出させる。これは空気流通路内に隘路を生じさせ、それが雑音の主たる源となり、ブロワーの動作を非効率にするものと考えられている。
【０００４】
【発明の概要】
本発明は、空気をインペラハウジング内の出口開口に向かって、及び該開口を通るように導くことによってこの問題を解消する。これは、２枚のブレードを有する複数の羽根（ベーン）が空気を軸方向に、及び半径方向に導くディフューザ板を設けることによって達成される。
【０００５】
本発明によるブロワー電動機アセンブリは、シャフト及び該シャフトのための軸受を支持するシャフト側端ブラケットを含む電動機と、ファン側端ブラケットに取付けられているディフューザ板と、シャフトに固定され、シャフトと共に回転するインペラと、１つの入口及び複数の出口開口を有するインペラハウジングとを備え、インペラは入口と出口開口との間に軸方向に配置されて空気をそれらの間に運動させ、ディフューザ板は空気をインペラから出口開口へ導くように配列された複数の周縁羽根を有し、これらの羽根は空気を、軸方向においてはインペラから遠ざけるように、円周方向においてはそれぞれの出口開口と位置合わせするように、そして半径方向においてはこれらの開口を通過させるように運動させる。
【０００６】
【実施の形態】
図１に、バイパスブロワー電動機アセンブリを部分断面図で示す。電動機アセンブリは、電動機区分１０及びブロワー区分１１を有している。電動機区分は、汎用電動機からなる。電動機の動作は公知であり、説明は省略する。
【０００７】
ブロワー区分１１は、絞り加工されたカップ形インペラハウジング１４によって限定されるインペラチャンバ１３内に位置する遠心力ファン型のインペラ１２を備えている。下側壁及び周縁壁を有するインペラハウジング１４は、電動機のファン側端ブラケット２０のフランジ２１に結合されている。ファン側端ブラケット２０は、ブロワー区分１１を電動機区分１０から分離し、且つインペラハウジング１４の開放端を閉じている。インペラハウジング１４は、その下側壁内に単一の中央入口２３を有し、またその周縁壁内に複数の出口開口２４を有している。
【０００８】
汎用電動機は、軸受１６、１７内に取付られたシャフト１５を有している。軸受１６はファン側端ブラケット２０内のボス１８内に取付けられ、一方軸受１７は入力ブラケット１９に取付けられている。
【０００９】
インペラ１２が回転すると、空気は、入口２３を通してインペラチャンバ１３内へ引き込まれ、遠心力によってインペラチャンバ１３内で圧縮されて出口開口２４から出て行く。動作をより静粛にするために、出口開口２４はインペラ１２と軸方向に位置合わせされておらず、軸方向に離間している。空気流をインペラ１２から出口開口２４へ案内するために、ディフューザ板２２が使用される。図４及び５に示すように、ディフューザ板２２は、ファン側端ブラケット２０に取付けるための中央部分を有し、軸方向に伸びる周縁スカート３３を有している。スカート３３は、空気を、インペラ１２から出口開口２４に向かって、及び出口開口２４を通るように案内するために、各出口開口２４当たり１つずつ、複数の羽根３４を支持している。羽根３４は、対をなしているブレード３６、３７を有している。一方のブレード３６は、ディフューザ板２２の一方の軸方向の面から他方の軸方向の面まで、周縁スカート３３の周りを湾曲して伸びている。従ってブレード３６は、空気流を、軸方向及び円周方向に案内して出口開口と位置合わせする。ブレード３６は、軸方向の運動速度が徐々に変化するように、軸方向にも湾曲している。他方のブレード３７は、スカート３３から接線方向に伸び、半径方向に湾曲していて、空気流を出口開口２４に向かって、及び出口開口２４を通るように徐々に案内し、駆動する。
【００１０】
図４及び５から明らかなように、ブレード３６はディフューザ板２２の一方の軸方向の側から他方の軸方向の側まで伸び、ファン側端ブラケット２０の対面する軸方向面の平らな表面と面一で終端している。
【００１１】
以上に説明した実施の形態は単なる例示に過ぎず、当業者ならば本発明の範囲から逸脱することなく多くの変更が可能であることは明白であろう。例えば、ファン側端ブラケットのフランジは軸方向に傾斜した表面（例えば、ディフューザ板及び羽根を取付ける円錐形表面）を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるディフューザ板を組み込んだバイパスブロワー電動機アセンブリの部分断面図である。
【図２】図１のアセンブリ内に使用されているファン側端ブラケットを斜め上方から見た斜視図である。
【図３】図２のブラケットを斜め下方から見た斜視図である。
【図４】図１のディフューザ板を斜め上方から見た斜視図である。
【図５】図４のディフューザ板を斜め下方から見た斜視図である。
【符号の説明】
１０ 電動機区分
１１ ブロワー区分
１２ インペラ
１３ インペラチャンバ
１４ インペラハウジング
１５ 電動機シャフト
１６、１７ 軸受
１８ ファン側端ブラケットのボス
１９ 入力側端ブラケット
２０ ファン側端ブラケット
２１ ファン側端ブラケットのフランジ
２２ ディフューザ板
２３ インペラハウジングの入口
２４ インペラハウジングの出口開口
３３ スカート
３４ 羽根
３６、３７ ブレード

Claims (5)

1. バイパスブロワー電動機アセンブリであって、
   シャフト（１５）及び上記シャフト（１５）のための軸受（１６）を支持するファン側端ブラケット（２０）を含む電動機と、
   上記ファン側端ブラケット（２０）に取付けられているディフューザ板（２２）と、
   上記シャフト（１５）に固定され、上記シャフト（１５）と共に回転するインペラ（１２）と、
   １つの入口開口（２３）及び複数の出口開口（２４）を有するインペラハウジング（１４）と、
   を備え、
   上記インペラ（１２）は上記入口開口（２３）と上記出口開口（２４）との間に軸方向に配置されて両者の間に空気流を発生させるように動作可能であり、上記ディフューザ板（２２）は、上記ファン側端ブラケット（２０）に取付けるための中央部分（３２）を有し、軸方向に伸びる周縁スカート（３３）を有しており、上記周縁スカート（３３）は、上記空気流を上記インペラ（１２）から上記出口開口（２４）まで導くように上記周縁スカート（３３）の周りに配列された複数の周縁羽根（３４）を支持しており、
   上記各羽根（３４）が、第１のブレード（３６）と第２のブレード（３７）とを有し、上記第１のブレード（３６）が、上記周縁スカート（３３）の周りを湾曲し上記出口開口（２４）と周方向に位置合わせすることによってディフューザ板（２２）の一方の軸方向の面から他方の軸方向の面まで伸びており、上記第２のブレード（３７）が、上記周縁スカート（３３）から接線方向に伸びると共に上記第１のブレード（３６）に対して横方向に軸方向に伸びており、且つ、第１のブレード（３６）の半径方向外縁に向かって半径方向外向きに湾曲すると共に第１のブレード（３６）の面から上記ファン側端ブラケット（２０）に向かって伸びており、それにより、使用時に、上記第１のブレード（３６）が上記空気流を軸方向に上記インペラ（１２）から遠ざけ、上記第２のブレード（３７）が上記空気流を上記出口開口（２４）を通して半径方向外向きに導くように構成され、
   上記第２のブレード（３７）が上記第１のブレード（３６）の軸方向の両軸端間の途中で終端していることを特徴とするバイパスブロワー電動機アセンブリ。
2. 上記第２のブレード（３７）は、上記周縁スカートから上記空気流方向に滑らかに伸びていることを特徴とする請求項１に記載のバイパスブロワー電動機アセンブリ。
3. 上記羽根（３４）は、上記ディフューザ板（２２）と対面する上記ファン側端ブラケット（２０）の軸方向面の平らな面と同一平面になるように終端していることを特徴とする請求項１または２に記載のバイパスブロワー電動機アセンブリ。
4. 上記ファン側端ブラケット（２０）は上記インペラハウジング（１４）を取付けるための平らな環状フランジ（２１）を有し、上記羽根（３４）は、上記ディフューザ板（２２）と対面する上記環状フランジ（２１）の軸方向面の平らな面と同一平面になるように終端していることを特徴とする請求項３に記載のバイパスブロワー電動機アセンブリ。
5. 上記ファン側端ブラケット（２０）は上記インペラハウジング（１４）を取付けるための半径方向に伸びる環状フランジ（２１）を有し、上記インペラ（１２）に対面している上記環状フランジ（２１）の軸方向の表面は軸方向に傾斜しており、そして上記ディフューザ板（２２）の羽根（３４）は上記フランジ（２１）において滑らかに終端していることを特徴とする請求項１乃至３の何れか１つに記載のバイパスブロワー電動機アセンブリ。

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