JP4365501B2 - 硬質炭素積層膜とその形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ダイヤモンド状炭素(Diamond Like Carbon、以下DLCという)膜のような非晶質硬質炭素積層膜およびその形成方法に関し、特に金属基材との密着性に優れ、耐摩耗性、潤滑性(摩擦係数が低い)、耐凝着性に優れ、摺動部品、耐摩耗性部品として応用することのできる非晶質硬質炭素積層膜およびその形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、アークイオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などによって金属基材上に形成される非晶質硬質炭素膜は、高硬度(ビッカース硬度で2000〜4000Hv)、高絶縁性(比抵抗1010〜1014Ω・cm)、低摩擦係数(μ=0.1〜0.2)、滑らかな表面モルフォロジー(表面粗さRa=0.3nm以下)、化学的に安定で酸やアルカリに侵されない、などの優れた性質を有しているため、切削工具、耐摩耗保護膜、摺動部品などへの応用が広く検討されている。
【0003】
非晶質硬質炭素膜はその物性がダイヤモンドの物性に類似していることから、DLC膜と呼ばれており、アモルファス(非晶質)状で組成がカーボン主体の高硬度炭素膜である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような非晶質硬質炭素膜は鉄系材料やWC−Co系などの超硬合金材料に対しては密着性が低く、1 μm程度の膜厚にしか蒸着できない。また、自動車に用いられるような過酷な摺動部品に対しては、被覆した被膜が摩擦により剥がれてしまい、性能を満足することができないという問題があった。
【0005】
鉄系材料やWC−Co系などの超硬合金材料表面に非晶質硬質炭素膜を被覆せしめるに当たって、上記の各種の問題点を改良する方法が幾つか提案されている。例えば、特開昭56−41372号公報には、基材と非晶質硬質炭素膜の間にSiまたはSiCからなる中間層を設けることで基材と非晶質硬質炭素膜の密着性を改善することが開示されているが、この方法では5μmを超える層厚にすると、蒸着した炭素被覆層に剥離やチッピングが起こることが明記されており、5μmを超える層厚には適用できないものである。これは非晶質炭素膜の内部応力が高いためであると考えられる。
【0006】
さらに、基材表面に非晶質硬質炭素膜を被覆せしめるに際して、非晶質硬質炭素膜の内部応力を下げる方法として、炭素膜にシリコン、ゲルマニウム、錫などのIVa族元素を含有させることが特開昭62−157602号公報に開示されている。この内容に関して追試を行ったところ、3μmまでは蒸着可能であったが、それ以上の膜厚では剥離してしまった。これは非晶質炭素膜と基材との界面での密着性が不足するためと考えられる。
【0007】
そこで、本発明者は、DLC膜と基材との密着性を確保するために、非晶質炭化珪素からなる中間層を被覆した後、シリコンを含有する非晶質炭素膜層を順次積層させることにより、15μmの膜厚においても剥離することのない高密着性の非晶質硬質炭素積層膜が得られることを知得した。そして、この積層膜の密着性についてスクラッチ試験機(レスカ社製、CSR−01を使用)による剥離臨界荷重Lcとして測定したところ、40Nを越えており、密着性に関しては十分実用可能であることが認められた。
【0008】
この方法による硬質炭素積層膜を各種作成し、ボールオンディスクタイプの摩擦摩耗試験機(新東科学社製、HEIDON−20)にて、積層膜の摩擦係数および比摩耗量を調べたところ、摩擦係数および比摩耗量は、図5および図6に示すように、シリコンを含有する非晶質炭素膜の密度に大きく依存することが分かった。即ち、シリコンを含有する非晶質炭素膜の密度が2.2g/cm3 を越える積層膜においては、摩擦係数μは0.23と大きく、かつ比摩耗量もWs=10-8mm3 /N・mmと大きい値を示している。
【0009】
これに対して、シリコンを含有する非晶質炭素膜の密度が1.9g/cm3 と小さい場合、摩擦係数μは0.05と小さく、また比摩耗量もWs=10-10 mm3 /N・mmと小さい値を示している。トライボロジ特性の良好な被膜とは、摩擦係数が小さいこと、被膜自体が摩耗しないこと、相手材への攻撃性が少ないこと、これら3つの条件を満足しなければならない。このことからすると、シリコンを含有する非晶質炭素膜で膜密度が小さいものは、潤滑性にすぐれた被膜であるということができる。ところが、シリコンを含有する非晶質炭素膜で膜密度が小さいものは、負荷荷重の大きい摺動部品(油圧ピストンおよびピストンリング等)に対しては、荷重により被膜が割れ、層間剥離が発生し、実用に耐えないなどの問題があった。
【0010】
図2は、基材表面1に非晶質炭化珪素膜層2を介してシリコンを含有する低密度の炭素膜層4aを被覆した従来の積層構成を示し、図3は、同じく非晶質炭化珪素膜層2を介してシリコンを含有する高密度の炭素膜層3aを被覆した従来の積層構成を示すものである。上記図2において、非晶質炭化珪素膜層2の膜厚は0.1μm、低密度の炭素膜層4aの膜厚は1〜15μmが代表的である。このような低密度炭素膜層4aの場合、軽い荷重で摺動する時は問題ないが、高荷重で摺動させると、被膜が破壊してしまうという問題がある。図3の高密度炭素膜層3aの場合には、高荷重においても被膜の破壊、剥離は起こらないが、摩擦係数が大きくて被膜自体の摩耗が大きいという問題がある。
【0011】
この発明は、上記の問題点に鑑みて、高負荷荷重の摺動部品に対しても、基材との密着性にすぐれ、耐摩耗性、低摩擦係数を有する硬質炭素積層膜、さらに該積層膜の形成方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に記載の発明は、基材表面に非晶質炭化珪素膜層、膜密度が2.2〜3.5g/cm3 であるシリコンを含有する高密度炭素膜層、膜密度が1.5〜2.2g/cm3 であるシリコンを含有する低密度炭素膜層を順次被覆形成してなる硬質炭素積層膜を特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、高密度炭素膜層および低密度炭素膜層は、1〜30at%のシリコンを含有することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、真空蒸着室に配置した非対称パルス電圧が印加される基材にアルゴンガスと水素ガスのプラズマによって放電洗浄を施す工程、テトラメチルシランガスを導入して上記基材上に非晶質炭化珪素膜層を形成する工程、次いでテトラメチルシランガスに加えて炭化水素系ガスを導入して膜密度が2.2〜3.5g/cm 3 であるシリコンを含有する高密度炭素膜層を形成する工程、さらにテトラメチルシランガスと炭化水素系ガスを導入した状態で膜密度が1.5〜2.2g/cm 3 であるシリコンを含有する低密度炭素膜層を形成する工程、とを順次行うことを特徴とするプラズマCVD法による硬質炭素積層膜の形成方法を特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、非対称パルス電圧は、負電圧の絶対値が正電圧の絶対値よりも大きく、その周波数が10kHz〜250kHzで、正電圧に維持される時間の最小値が0.1μs以上であって、最大値がデューティー比で表わして40%のものであることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図を参照して詳細に説明する。
この発明の硬質炭素積層膜は、図1に示すように基材の表面に3層の被膜が積層されている。すなわち、基材1の表面に非晶質炭化珪素膜層2、シリコンを含有する高密度炭素膜層3、シリコンを含有する低密度炭素膜層4が順次形成されている。非晶質炭化珪素膜層2は、基材1とシリコンを含有する高密度炭素膜層3とを密着性よく結合させるための中間層である。この高密度炭素膜層3、さらに低密度炭素膜層4に含まれるシリコンは、硬質炭素層の内部応力(圧縮応力)を下げる役目を果たすものである。硬質炭素層中のシリコンの含有量は1〜30at%が適当であるが、より好ましくは5〜15at%である。これは、シリコン含有量が30at%を越えると摩擦係数が大きくなってしまって、摺動特性が低下し、また含有量が1at%よりも少ないと、内部応力の緩和効果を有しないためである。
【0017】
この発明で、上記した硬質炭素積層膜を構成するシリコンを含有する高密度炭素膜層3、シリコンを含有する低密度炭素膜層4の被膜密度としては、高密度炭素膜層3が2.2〜3.5g/cm3 、低密度炭素膜層4が1.5〜2.2g/cm3 の範囲が適当である。この被膜密度の大小は、プラズマCVD法における反応室に導入するガス流量,プラズマ密度,基材へのイオン衝撃エネルギーを適宜調整することで制御することができる。
【0018】
高密度炭素膜層3は膜密度が高いために、構成原子どうしの距離が小さい。従って、負荷荷重に対して変形しにくく、強固である。一方、低密度炭素膜層4は膜密度が低く、構成原子どうしの原子間距離が離れているため、負荷荷重に対して変形しやすい。しかしながら、この低密度炭素膜層4の下地として変形しにくい高密度炭素膜層3が存在すれば、その変形量は僅かであり、破損することはない。また、低密度炭素膜層4の摩擦係数μは0.05と非常に小さいため、相手材と接する最表面は、自己潤滑性にすぐれた被膜で覆われていることになる。
【0019】
この発明で基材と硬質炭素積層膜層とを密着性よく結合させるための中間層として基材表面に形成する非晶質炭化珪素膜層2の膜厚は、0.01〜1μm、好ましくは0.1〜0.3μmである。また、シリコンを含有する高密度炭素膜層3の膜厚は、この硬質炭素積層膜層を形成した基材がどのような摺動部品に対して適用されるかによって決められるものであるが、良好な密着性と耐摩耗性を合わせ持つという観点からは、その膜厚は、1〜20μmの範囲が望ましい。一方、シリコンを含有する低密度炭素膜層4については、その膜厚が3μmを越えると、低密度炭素膜層4に加わる負荷荷重が高密度炭素膜層3に影響しにくくなり、低密度炭素膜層4のみでその荷重を吸収してしまい、その結果、低密度炭素膜層4の破壊、剥離が発生してしまう恐れがある。また、この低密度炭素膜層4の膜厚が0.01μmより薄いと、膜厚が薄すぎることにより、その良好な特性(低摩擦係数、低摩耗量)が発現しにくくなる。このような観点から、低密度炭素膜層4の膜厚は、0.01〜3μm、好ましくは0.1〜1μmが適当である。
【0020】
この発明の硬質炭素積層膜は、真空蒸着室に非対称パルス電圧が印加される基材を設置し、この基材をアルゴンガスと水素ガスの混合プラズマによって放電洗浄を行う工程、テトラメチルシランガスを導入して上記基材上に非晶質炭化珪素膜層を形成する工程、次にテトラメチルシランガスに加えて炭化水素系ガスを導入してシリコンを含有する高密度炭素膜層を形成する工程、さらにシリコンを含有する低密度炭素膜層を形成する工程、とをプラズマCVD法によって順次おこなってゆくことで形成することができる。
【0021】
上記した硬質炭素積層膜のプラズマCVD法による形成は、一例として図4に示すような熱陰極PIG(Penning Ionization Gauge)プラズマCVD装置を用いればよい。この熱陰極PIGプラズマCVD装置について、その構成の概略を説明すると、この装置は下方に排気口12を介して真空ポンプ(図示せず)に結合している真空蒸着室11を有している。この真空蒸着室11には、その開口部を覆うようにプラズマ室13が設けられ、フッ素樹脂やアルミナ等からなる絶縁板14によって浮遊電位(絶縁電位)に維持されている。上記のプラズマ室13内には、熱陰極15、陽極16、電子注入電極17、ガスノズル18が配置されている。熱陰極15はタングステンフィラメントよりなり、直流又は交流で容量が20V、100Aのフィラメント加熱電源により熱電子が放出される温度(2000℃以上)に維持されている。
【0022】
熱陰極15の近傍に配置されている陽極16は、アノード電源(容量100V、30A、直流)20によって、熱陰極15に対して正の電圧が印加される。また、上記陽極16に近接して配置されている電子注入電極17は、電子注入電源21(容量100V、30A、直流)を介して熱陰極15に接続しているとともに、真空蒸着室11の壁部と同様に接地電位に維持されている。従って、熱陰極15の電位は、電子注入電圧により制御されて、その値は接地電位に対して0〜−100Vの範囲である。なお、これら熱陰極15、陽極16、電子注入電極17は、プラズマ室13の壁部から浮遊しており、このプラズマ室13は絶縁電位に維持されている。
【0023】
上記真空蒸着室11内には、上記プラズマ室13に対向し、真空蒸着室11の壁部から浮遊した状態で反射電極24が設けられており、また上方にはホルダ26に支持された基材25が配置されている。この基材25にはホルダ26を介して真空蒸着室11の外部に設けられた非対称パルス電源28が接続されている。そして、この電源28により負電圧の絶対値が正電位の絶対値よりも大きいパルス電圧が、周波数10〜250kHzの範囲で印加されるようになっている。
【0024】
23は真空蒸着室11内に材料ガスを導入するノズルである。29は基材25を所定の温度に加熱するヒータである。32、33はソレノイドコイルであり、真空蒸着室11内に形成されるプラズマ35の形状を制御するものである。
【0025】
上記のような構成のプラズマCVD装置を用いて硬質炭素積層膜を得る際に用いるガスとしては、基材の放電洗浄用には、Arガス、H2 ガスが、中間層としての非晶質炭化珪素膜の形成にはテトラメチルシラン〔Si(CH3 )4 〕ガス(以下、TMSガスという)が、シリコン含有炭素膜の形成にはTMSガスと炭化水素系のガスが用いられる。炭化水素系のガスとしては、CH4 、C2 H2 、C2 H4 、C6 H6 のガスがあるが、なかでもC2 H2 ガスが好ましい。シリコン系のガスとしては、TMSガスのほかにモノシラン(SiH4 )ガス、四塩化珪素(SiCl4 )ガスなどがあるが、SiH4 ガスは自然発火性、爆発性があり、使用に際しては特殊材料ガスに係わる設備、例えばシリンダーキャビネット、排ガス処理装置、ガス検知器等が必要であり、危険を伴うとともに設備費が高価である。また、SiCl4 ガスは爆発性ではないが、腐食性があり、プラズマCVD装置の配管、真空室などに特殊な処理を施さないと使用できない。TMSガスは、危険物第4類第1石油類に属し、その取り扱いはアセトン、ガソリンに準じており、可燃性ではあるが、腐食性がなく、毒性も少ない。以上のようなことからこの発明では、非晶質炭化珪素膜の形成やシリコン含有炭素膜の形成にTMSガスを使用した。
【0026】
基材の放電洗浄は、被膜の形成前に、基材表面の酸化層、有機汚染層などをArガス等の不活性ガスイオンを衝撃させることで除去し、基材と被膜との密着性を向上させる目的で行うものであって、通常Arガスのみで行うことが多いが、この発明ではArガスとともにH2 ガスを導入して行った。これは、Arガスのみのプラズマでは、有機汚染層の除去に時間を要すること、また放電洗浄の条件によっては、真空蒸着室に存在する残留有機ガスがArガスプラズマにより活性化し、基材表面に炭素膜が付着し、逆に基材表面を汚してしまうなどの恐れがあるためである。
【0027】
ArガスとH2 ガスの混合プラズマでは、水素の持つ化学反応性から酸化層、有機汚染層を水蒸気、炭化水素系ガスに還元するため、エッチング割合が大きく、また基材表面が炭素膜で汚染されることもない。真空蒸着室に導入するArガスとH2 ガスの流量比は、例えばAr:H2 =1:2が適当である。
【0028】
放電洗浄によって清浄にした基材表面に中間層として形成する非晶質炭化珪素の成膜にはTMSガスを用いるが、被膜組成の調整の意味から水素ガスを同時に導入することもある。水素を導入することで、非晶質炭化珪素層のカーボン量を下げることができるが、必要以上に導入すると、TMSガスの分解効率が低くなり、堆積速度が低下する。
【0029】
シリコン含有高密度炭素層,およびシリコン含有低密度炭素層の形成には、TMSガスと炭化水素系ガスを同時に蒸着室に導入して、プラズマCVDを行う。シリコン含有量は、導入するTMSガスの流量と炭化水素系ガス流量の比で調整することができる。特に炭化水素系ガスとしてC2 H2 を用いた場合には、ガス流量比はC2 H2 :TMS=1:0.05〜1の範囲で使用される。炭素膜層の膜密度は、基材に入射するイオン量とエネルギーによって制御する。イオン量はプラズマ密度に比例し、プラズマを発生させるパワーに依存する。エネルギーは基材に印加する非対称パルス電圧の負電圧でもって制御する。イオン電流密度が0.5mA/cm2 以上のとき、イオンエネルギーが大きいほど膜密度が小さくなる傾向にある。一方、イオン電流密度が0.1mA/cm2 以下のとき、イオンエネルギーが大きいほど膜密度が大きくなる傾向にある。
【0030】
放電洗浄および硬質炭素積層膜の形成工程において、基材は常時、非対称のパルス電圧が印加されている。非対称パルス電圧は、負電圧の絶対値が正電圧の絶対値よりも大きく、その周波数が10kHz〜250kHzで、正電圧に維持される時間の最小値が0.1μs以上であって、最大値がデューティー比で表わして40%のものであることを特徴としている。
【0031】
上記の非対称パルス電源において、負電圧の絶対値よりも正電圧の絶対値が大きくなると、基材に入射するイオンの量よりも電子の量が多くなる。このため、パルス負電圧の絶対値よりも正電圧の絶対値を小さくして電荷の中和が行えるようにしてある。また、周波数を10〜250kHzとするのは、10kHzよりも低いと、チャージアップの充分な効果が得られず、また250kHzを超えると、ノイズが発生しやすくなって好ましくないためである。
【0032】
正電圧に維持される時間を0.1μs以上とするのは、13.56MHzの高周波電圧を基材に印加した時には、チャージアップを防止できることがわかっており、この13.56MHzに近い周波数である10MHzの周期が0.1μsであり、少なくとも0.1μs以上の期間にわたって正電圧を印加すると、チャージアップを防止できると考えられるからである。また、デューティー比を40%以下としたのは、デューティー比を大きくすると、その間には基材にはイオンが入射しなくなるし、緻密で高性能を有した反応膜を作成するためには、低エネルギーで大電流のイオン照射が有効であることが判明しており、デューティー比を必要以上に大きくすると、これに反することになるからである。
【0033】
上記で形成される非晶質炭化珪素膜およびシリコン含有炭素膜の比抵抗は、1010〜1013Ω・cmの範囲であり、高抵抗で絶縁性が高い。イオン衝撃を利用して絶縁膜を形成するプラズマCVD法においては、基材バイアス電源として、通常13.56MHzの高周波が用いられる。高周波の場合、パワーを基材に効率良く投入するためにはマッチング調整が必要である。高周波はプラズマの負荷(成膜室に導入するガスの種類,流量,圧力,プラズマ密度,基材の表面積,数量等)が変われば常にマッチング調整が必要で、煩雑である。自動で調整することのできるオートマッチング機器もあるが、安定するまで数秒程度かかる。数秒程度の期間においては、成膜が不安定である。また、被膜の密着性は基材表面と被膜との界面における結合力に左右されるので、成膜初期および互いの積層膜の界面において、基材へのRF投入パワーに不安定が生じると、密着強度の高い被膜は得られない。また、再現性においても問題がある。
【0034】
13.56MHzの高周波を基板バイアス電源として使用する場合、常に上記のような不安定要素をかかえており、これを回避するために、この発明の形成方法では、基板に非対称の直流パルス電圧を基材に印加している。非対称パルス電源は高周波で必要なマッチング調整が不要である。また、価格についても高周波電源の1/3〜1/4であり、硬質炭素積層膜を安価に形成することができる。
【0035】
【実施例】
上記で説明した図4の熱陰極PIGプラズマCVD装置を用いて、非晶質硬質炭素積層膜の形成を行った。なお、基材としてはSUS304鏡面板を用いた。
ホルダー26に支持させてSUS304鏡面板を基材25として真空蒸着室11内に配置した。この蒸着室11内にプラズマ室13のガスノズル18からArガスを10mL/min、H2 ガスを20mL/minの流量で導入し、プラズマガン出力500W、基材に印加する基板パルスバイアスを−400Vとして、10分間放電洗浄をおこなった。その後、ArガスとH2 ガスを流した状態で、材料ガス導入ノズル23から蒸着室11内にTMSガスを30mL/min導入して、5分間成膜をおこない、非晶質炭化珪素膜を100nmの厚さに蒸着した。
【0036】
次に、蒸着室にC2 H2 ガスを150mL/min導入し、TMSガス流量を20mL/min、H2 ガスを0mL/minに調整して、50分間成膜をおこない、膜密度2.4g/cm3 を有する高密度炭素膜を5μm厚蒸着した。さらに、ガス流量はそのままで、プラズマ出力を250Wに調整して13分間成膜をおこなって、膜密度2.0g/cm3 を有する低密度炭素膜層を1μm蒸着することにより、図1に示すこの発明の硬質炭素積層膜を形成した。
【0037】
比較例1
上記実施例と同様にして、プラズマ室から蒸着室にArガスを10mL/min、H2 ガスを20mL/minの流量で導入し、プラズマガン出力500W、基材に印加する基板パルスバイアスを−400Vとし、10分間放電洗浄をおこなった。その後、ArガスとH2 ガスを流した状態で、蒸着室にTMSガスを30mL/min導入して、5分間成膜をおこない、非晶質炭化珪素膜を100nm蒸着した。次にC2 H2 ガスを150mL/min導入し、TMSガス流量を20mL/min、H2 ガス流量を0mL/minに調整して、60分間成膜をおこない、膜密度2.4g/cm3 を有する高密度炭素膜を6μm蒸着して図3に示す硬質炭素膜層を形成した。
【0038】
比較例2
上記実施例と同様にして、プラズマ室から蒸着室にArガスを10mL/min、H2 ガスを20mL/minを導入し、プラズマガン出力500W、基材に印加する基板パルスバイアスを−400Vとし、10分間放電洗浄をおこなった。その後、ArガスとH2 ガスを流した状態で、TMSガスを蒸着室に30mL/min導入して、5分間成膜をおこない、非晶質炭化珪素膜を100nm蒸着した。次にC2 H2 ガスを蒸着室に150mL/min導入し、TMSガス流量を20mL/minに調整、H2 ガスを0mL/minに調整、プラズマガン出力を250Wに調整して80分間成膜をおこない、膜密度2.0g/cm3 を有する低密度炭素膜を6μm蒸着して図2に示す硬質炭素膜層を形成した。
【0039】
上記実施例および比較例1、2でSUS304基材にそれぞれ6.1μmの厚さに形成した積層膜について、低密度炭素膜層および高密度炭素膜層のシリコン含有量をX線マイクロアナライザー(EPMA)で測定したところ、それぞれ6at%、5at%で大きな差は認められなかった。また、被膜ヌープ硬度は低密度炭素膜層で1500Hk、高密度炭素膜層で2300Hkであり、高密度炭素膜層のほうが硬質であった。
【0040】
また、これらの積層膜について、摩擦摩耗のテストを行った。その結果は表1に示した。なお、摩擦テストは、ボールオンディスクタイプの摩擦摩耗試験機(新東科学社製、HEIDON−20)を用い、相手材は半径5mmの半球状単結晶ダイヤモンド圧子を用い、荷重0.98N、ディスク回転数150rpm、繰り返し数20000サイクル、大気中、無潤滑の条件で行った。また、被膜の密着性は摺動させながら荷重を増加させ、被膜が破損して摩擦係数が急に大きくなる値でもって評価した。
【0041】
【表1】
【0042】
表1から、この発明の実施例の硬質炭素積層膜の摩擦係数は、従来技術である比較例1の高密度炭素膜と較べて約1/4である。また、比摩耗量は、約1/10と小さい。さらに、剥離荷重は従来技術である比較例2の低密度炭素膜と比べて約5倍という結果を得た。以上により、この発明の硬質炭素積層膜は、高負荷荷重の摩擦摩耗においても、優れた摺動特性を示す被膜であることが認められた。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、基材表面に非晶質炭化珪素膜層、膜密度が2.2〜3.5g/cm3 であるシリコンを含有する高密度炭素膜層、膜密度が1.5〜2.2g/cm3 であるシリコンを含有する低密度炭素膜層を順次形成して得た、この発明の硬質炭素積層膜は、基材との密着性に優れ、摩擦係数が従来の約1/4であり、比摩耗量も1/10と小さく、また、剥離荷重が従来の約5倍も有することから、高負荷の摩擦摩耗に対しても安定した摺動特性を示すものである。
さらに、この発明の形成方法によれば、このような硬質炭素積層膜を再現性良く、かつ安定して形成することができ、各種摺動部品に必要とされる固体潤滑膜として非常に有効であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の硬質炭素積層膜の構成を示す説明図である。
【図2】従来の硬質炭素積層膜の構成を示す説明図である。
【図3】従来の硬質炭素積層膜の構成を示す説明図である。
【図4】この発明の硬質炭素積層膜の形成に用いるプラズマCVD装置の一例を示す説明図である。
【図5】硬質炭素積層膜の膜密度と摩擦係数の関係を示す線図である。
【図6】硬質炭素積層膜の膜密度と比摩耗量の関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 基材
2 非晶質炭化珪素膜
3 シリコン含有高密度炭素膜
4 シリコン含有低密度炭素膜
Claims (4)
- 基材表面に非晶質炭化珪素膜層、膜密度が2.2〜3.5g/cm3 であるシリコンを含有する高密度炭素膜層、膜密度が1.5〜2.2g/cm3 であるシリコンを含有する低密度炭素膜層を順次被覆形成してなることを特徴とする硬質炭素積層膜。
- 高密度炭素膜層および低密度炭素膜層は、1〜30at%のシリコンを含有することを特徴とする請求項1に記載の硬質炭素積層膜。
- 真空蒸着室に配置した非対称パルス電圧が印加される基材にアルゴンガスと水素ガスのプラズマによって放電洗浄を施す工程、テトラメチルシランガスを導入して上記基材上に非晶質炭化珪素膜層を形成する工程、次いでテトラメチルシランガスに加えて炭化水素系ガスを導入して膜密度が2.2〜3.5g/cm 3 であるシリコンを含有する高密度炭素膜層を形成する工程、さらにテトラメチルシランガスと炭化水素系ガスを導入した状態で膜密度が1.5〜2.2g/cm 3 であるシリコンを含有する低密度炭素膜層を形成する工程、とを順次行うことを特徴とするプラズマCVD法による硬質炭素積層膜の形成方法。
- 非対称パルス電圧は、負電圧の絶対値が正電圧の絶対値よりも大きく、その周波数が10kHz〜250kHzで、正電圧に維持される時間の最小値が0.1μs以上であって、最大値がデューティー比で表わして40%のものであることを特徴とする請求項3に記載の硬質炭素積層膜の形成方法。
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