JP4363137B2 - 金属箔層付き基板フィルム及び両面金属箔付き基板フィルム - Google Patents
金属箔層付き基板フィルム及び両面金属箔付き基板フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4363137B2 JP4363137B2 JP2003323571A JP2003323571A JP4363137B2 JP 4363137 B2 JP4363137 B2 JP 4363137B2 JP 2003323571 A JP2003323571 A JP 2003323571A JP 2003323571 A JP2003323571 A JP 2003323571A JP 4363137 B2 JP4363137 B2 JP 4363137B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal foil
- substrate film
- group
- amide
- polyamideimide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
3≦(Pa×100+Ea×B)/(100+B)≦11 …(I)
1≦(Pc×100+Ec×B)/(100+B)≦16 …(II)
[式中、Xは下記一般式(3a)又は(3b)で表される2価の基、R1はアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R2はアルキレン基、フェニレン基又は置換フェニレン基、nは1〜15の整数を示す。
但し、Yは、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合であり、複数存在するR1及びR2のそれぞれは同一であっても異なっていてもよい。]
本発明の金属箔付き基板フィルムは、上述の如く、金属箔とこの金属箔上に設けられた硬化性樹脂の硬化物からなる基板フィルムを備えるものである。また、本発明の両面金属箔付き基板フィルムは、第1及び第2の金属箔間に、硬化性樹脂の硬化物からなる基板フィルムが挟持された構成を有している。
硬化性樹脂を構成するポリアミドイミドは、主鎖にシロキサン構造、アミド結合及びイミド結合を有している。ここで、シロキサン構造とは、その構造中に−SiO−結合を有している構造をいう。なお、シロキサン構造としては、ケイ素原子に1価の有機基が2つ結合している構造が好ましい。
次に、硬化性樹脂を構成するアミド反応性化合物について説明する。アミド反応性化合物としては、アミド基と反応を生じる官能基を備えた熱硬化性樹脂を用いることができる。かかるアミド反応性化合物はアミド基及び/又はケイ素原子を含有していてもよい。熱硬化性樹脂としては、多官能エポキシ化合物、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン−ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂等が例示でき、多官能エポキシ化合物が好ましい。アミド反応性化合物として多官能エポキシ化合物を用いることにより、得られる基板フィルムの耐熱性だけでなく機械的特性及び電気的特性を向上させることができる。このような多官能エポキシ化合物としては2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物が好ましく、3個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂中は、上述のポリアミドイミド、アミド反応性化合物の他に、無機フィラーを更に含有している。硬化性樹脂中に無機フィラーを含有していると、形成される基板フィルムの熱膨張係数が低減され、また、弾性率が向上し、これにより得られる金属箔付き基板フィルムの耐熱性及び機械的強度も極めて良好となる。
次に、金属箔付き基板フィルムに用いられる金属箔について説明する。金属箔としては、一般的にフレキシブルプリント配線板の配線回路の形成に用いられる金属からなるものであれば特に制限はないが、通常配線用材料として多く用いられる銅箔が特に好ましい。銅箔としては、電解銅箔や圧延銅箔等を用いることができ、表面に粗化処理等により凹凸が形成されていないものが好ましい。配線回路を形成した場合に伝達信号の高周波数化を図るためには、小さい表面粗さを有する銅箔が好ましく、具体的には、銅箔の少なくとも一方の面が、JIS B0601−1994に規定の十点平均表面粗さ(Rz)が3μm以下であると好ましく、Rzが2μmであるとより好ましい。通常の電解銅箔の光沢面は、これらの条件を満たしており、このような銅箔を用いる場合は、その光沢面をそのまま基板フィルムに対する接着面とすることができる。
本発明の金属箔付き基板フィルムは、金属箔上に硬化性樹脂を塗布等した後、硬化性樹脂を硬化して基板フィルムとすることにより製造することができる。金属箔上への硬化性樹脂の塗布は、公知の方法により実施することができ、具体的には、コンマコータ、ディップコータ、キスコータや自然流延塗布等による方法が挙げられる。かかる塗布は、硬化性樹脂を有機溶媒等に溶解又は分散させ、硬化性樹脂の濃度が0.1〜10%、好ましくは2〜6%であるワニスの状態で行うことが好ましい。この場合にワニスに用いる有機溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
また、上述した硬化性樹脂は、当該硬化性樹脂の硬化物からなる基板フィルムの両面に金属箔を備える両面金属箔付き基板フィルムに対しても好適に用いることができる。このような両面金属箔付き基板フィルムは、2つの金属箔(第1の金属箔及び第2の金属箔)の間に、硬化により基板フィルムとなるべき硬化性樹脂を挟持して、全体を加熱及び/又は加圧する方法により得られたものが好ましい。かかる方法においては、例えば、一方の金属箔上に硬化性樹脂を塗布する等して硬化性樹脂からなる層を形成させた後、この硬化性樹脂層上に更に金属箔を配置することにより金属箔間に硬化性樹脂が挟持された状態とすることができる。この場合、金属箔上への硬化性樹脂の塗布は、上述した片面金属箔付き基板フィルムにおける場合と同様にして実施することができる。2つの金属箔としてはそれぞれ同一のものを用いてもよく、異なるものを用いてもよい。
(合成例1)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとして2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)57.5g(0.14mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF8010(信越化学工業社製、アミン当量421)50.5g(0.06mol)、無水トリメリット酸(TMA)80.7g(0.42mol)、非プロトン性極性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)462gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPPの41.1g(0.10mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF8010の84.2g(0.10mol)、TMAの80.7g(0.42mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMPの494gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPPの41.05g(0.10mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−9409(信越化学工業社製、アミン当量679)135.8g(0.10mol)、TMAの80.7g(0.42mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMPの476gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−161A(信越化学工業社製、アミン当量805)161.0g(0.10mol)、TMAの40.34g(0.21mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMPの540gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPPの57.5g(0.14mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF8010の50.5g(0.06mol)、TMAの76.8g(0.40mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMPの548gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。
(フィラーの前処理)
攪拌装置、コンデンサ、温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシランを20g、テトラメトキシシランを25g、メタノールを105g配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを更に配合し、50℃で8時間攪拌して、シリコーン重合体を得た。得られたシリコーン重合体と、シリカフィラー700g及びジメチルアセトアミド300gを混合して、80℃で1時間攪拌してシリカフィラーを含むスラリーを得た。
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液102.8g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331L(ダウ・ケミカル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー30.8gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が7.3重量%、全ケイ素量が7.8重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が21.2体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
合成例2で得られたポリアミドイミドのNMP溶液102.8g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331L(ダウ・ケミカル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー30.8gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が6.6重量%、全ケイ素量が11.9重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が21.2体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
合成例3で得られたポリアミドイミドのNMP溶液90.0g(樹脂固形分40重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるYDCN500−10(東都化成社製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー30.8gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が5.5重量%、全ケイ素量が9.9重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が21.2体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液91.4g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるNC3000H(日本化薬社製、ザイロック型エポキシ樹脂)16.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.16gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー38.0gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が7.3重量%、全ケイ素量が7.8重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が25体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液108.3g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるNC3000Hの4.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.16gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー38.0gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が7.6重量%、全ケイ素量が8.2重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が25体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
比較合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液90.0g(樹脂固形分40重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331Lの8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー30.8gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が3.7重量%、全ケイ素量が25.2重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が21.2体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
比較合成例2で得られたポリアミドイミドのNMP溶液120.0g(樹脂固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331Lの8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー30.8gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が7.3重量%、全ケイ素量が7.8重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が21.2体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
比較合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液59.4g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331Lの40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.40gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー35.8gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が14.0重量%、全ケイ素量が2.0重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が21.2体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液102.8g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331Lの8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、この溶液の脱泡を行い、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が7.3重量%、全ケイ素量が7.8重量%である硬化性樹脂のワニスを得た。
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液102.8g(樹脂固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER331Lの8.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した。その後、溶液中に、上述のスラリー66.7gを投入して、自転・公転方式ミキサーを使用して2分間混合し、混錬と脱泡を行った。さらに、この溶液を、200メッシュのナイロン布でろ過し、ろ液を自転・公転ミキサーで1分間混錬して、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が7.3重量%、全ケイ素量が7.8重量%であり、硬化性樹脂中のシリカフィラーの含有量が53.8体積%である硬化性樹脂のワニスを得た。
(実施例1〜5、比較例1〜5)
調製例1〜5及び比較調整例1〜5で得られた硬化性樹脂のワニスを、電解銅箔(厚み12μm)の粗化面(Rz=5.0μm)又は光沢面(Rz=1.5μm)にそれぞれ自然流延塗布して130℃で20分間乾燥させて樹脂付き金属箔を得、この樹脂付き金属箔に230℃、60分の加熱を行って、片面金属箔付き基板フィルムを得た。また、各ワニスを用いて得られた樹脂付き金属箔を、それぞれ2つずつ準備して、同一の樹脂付き金属箔同士を樹脂側が接するように重ねて積層体とし、この積層体に230℃、2MPa、60分の条件で真空プレスを行って両面銅箔付き基板フィルムを得た。なお、調製例1〜5の硬化性樹脂を用いて得られた片面金属箔付き基板フィルムをそれぞれ実施例1a〜5aとし、比較調製例1〜5の硬化性樹脂を用いて得られた片面金属箔付き基板フィルムを比較例1a〜5aとした。また、調製例1〜5の硬化性樹脂を用いて得られた両面金属箔付き基板フィルムを実施例1b〜5bとし、比較調製例1〜5の硬化性樹脂を用いて得られた両面金属箔付き基板フィルムを比較例1b〜5bとした。
実施例1〜5及び比較例1〜5の金属箔付き基板フィルムにおける基板フィルムの破断強度を測定するため、実施例1a〜5a及び比較例1a〜5aの片面金属箔付き基板フィルムにおける金属箔を過硫酸アンモニウム水溶液によりエッチング除去して得られたそれぞれの基板フィルム単体を、100℃で20分乾燥した後、10mm幅の短冊状に切り出して、得られた各短冊を用いてオートグラフAC100C(島津製作所社製)により引張試験を行い、それぞれの基板フィルムの破断強度を測定した。得られた結果を表1に示す。
実施例1a〜5a、比較例1a〜5aの金属箔付き基板フィルムを目視により観察し、そりが生じているか否かを評価した。そりの発生が見られなかった金属箔付き基板フィルムを○、そりの発生が見られた金属箔付き基板フィルムを×として、得られた結果を表2に示す。
実施例1a〜5a、実施例1b〜5b、比較例1a〜5a及び比較例1b〜5bの金属箔付き基板フィルムにおける銅箔を、それぞれ90度方向に引き剥がす際の引き剥がし強さ(90°剥離強さ、JIS C6481に準拠)を測定し、得られた値を銅箔と基板フィルムとの接着強度(kN/m)とした。なお、接着強度は、金属箔の粗化面が基板フィルムと接着している金属箔付き基板フィルム、及び光沢面が基板フィルムと接着している金属箔付き基板フィルムの両方について測定を行った。得られた結果を表2に示す。
実施例1a〜5a、実施例1b〜5b、比較例1a〜5a及び比較例1b〜5bの金属箔付き基板フィルムを20mm×20mmに切断したものをはんだ耐熱性試験用の試料とし、この試料を260℃のはんだ浴にそれぞれ浸漬して、銅箔と基板フィルムとの接着界面におけるふくれや、基板フィルムからの銅箔の剥がれが生じていないかを目視により確認してはんだ耐熱性の評価を行った。なお、はんだ耐熱性の評価は、試料をはんだ浴に浸漬してからふくれ又は剥がれが生じるまでの時間(秒)を測定することにより行った。得られた結果を表2に示す。
Claims (4)
- 金属箔と、硬化性樹脂の硬化物からなり前記金属箔上に設けられた基板フィルムと、を備える片面金属箔付き基板フィルムであって、
前記硬化性樹脂は、主鎖にシロキサン構造を有しており重量平均分子量が80000以上であるポリアミドイミドと、前記ポリアミドイミドのアミド基と反応する官能基を有したアミド反応性化合物と、全体積に対して20〜40体積%の無機フィラーと、を含むものであり、且つ、
前記ポリアミドイミド中のアミド基の含有量をPa重量%、前記アミド反応性化合物がアミド基を含む場合はその含有量をEa重量%、前記ポリアミドイミド中のケイ素原子の含有量をPc重量%、前記アミド反応性化合物がケイ素原子を含む場合はその含有量をEc重量%としたときに、
前記ポリアミドイミド100重量部に対する、前記アミド反応性化合物の重量部Bは、以下の式(I)及び(II)、
3≦(Pa×100+Ea×B)/(100+B)≦11 …(I)
1≦(Pc×100+Ec×B)/(100+B)≦16 …(II)
を満たすことを特徴とする片面金属箔付き基板フィルム。 - 前記金属箔の前記基板フィルムに対向する面の十点平均表面粗さが、3.0μm以下であることを特徴とする請求項1記載の片面金属箔付き基板フィルム。
- 前記ポリアミドイミドは、
下記一般式(1)で表される芳香族ジアミン及び下記一般式(2)で表されるシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸と、を反応させて得られるジイミドジカルボン酸に、
ジイソシアネートを反応させて得られるポリアミドイミドであることを特徴とする請求項1又は2記載の片面金属箔付き基板フィルム。
- 前記アミド反応性化合物は、2以上のグリシジル基を有する多官能エポキシ化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の片面金属箔付き基板フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003323571A JP4363137B2 (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | 金属箔層付き基板フィルム及び両面金属箔付き基板フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003323571A JP4363137B2 (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | 金属箔層付き基板フィルム及び両面金属箔付き基板フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005088309A JP2005088309A (ja) | 2005-04-07 |
JP4363137B2 true JP4363137B2 (ja) | 2009-11-11 |
Family
ID=34454613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003323571A Expired - Fee Related JP4363137B2 (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | 金属箔層付き基板フィルム及び両面金属箔付き基板フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4363137B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5124984B2 (ja) | 2005-05-20 | 2013-01-23 | 日立化成工業株式会社 | 印刷配線板 |
JP5516657B2 (ja) * | 2005-05-27 | 2014-06-11 | 日立化成株式会社 | 接着補助剤付金属箔、およびこれを用いたプリント配線板およびその製造方法 |
JP5151114B2 (ja) * | 2005-11-08 | 2013-02-27 | 日立化成工業株式会社 | 接着層付き金属箔、金属張積層板、並びに、この金属張積層板を用いて得られる印刷配線板及び多層配線板 |
JP5510498B2 (ja) * | 2005-11-08 | 2014-06-04 | 日立化成株式会社 | 接着層付き金属箔、金属張積層板、並びに、この金属張積層板を用いて得られる印刷配線板及び多層配線板 |
CN101432134B (zh) * | 2006-04-25 | 2014-01-22 | 日立化成工业株式会社 | 带粘接层的导体箔、贴有导体的层叠板、印制线路板及多层线路板 |
JP2009090605A (ja) * | 2007-10-11 | 2009-04-30 | Hitachi Chem Co Ltd | 樹脂付き基材及び樹脂付き銅箔 |
JP2012162084A (ja) * | 2012-03-19 | 2012-08-30 | Hitachi Chemical Co Ltd | 樹脂付き基材及び樹脂付き銅箔 |
WO2014088099A1 (ja) * | 2012-12-06 | 2014-06-12 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 金属箔張積層板の製造方法 |
JP2020019937A (ja) * | 2018-07-19 | 2020-02-06 | 住友化学株式会社 | ポリアミドイミド樹脂 |
-
2003
- 2003-09-16 JP JP2003323571A patent/JP4363137B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005088309A (ja) | 2005-04-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5648677B2 (ja) | プライマ、樹脂付き導体箔、積層板並びに積層板の製造方法 | |
JP4455806B2 (ja) | プリプレグ及び積層板 | |
TWI690578B (zh) | 黏著劑組成物、薄膜狀黏著材料、黏著層、黏著薄片、附有樹脂的銅箔、覆銅積層板、可撓性覆銅積層板、印刷線路板、可撓性印刷線路板、多層線路板、印刷電路板及可撓性印刷電路板 | |
JP4221290B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
TWI429692B (zh) | Pre-paste, paste metal foil laminates and use these printed circuit boards | |
US20100323161A1 (en) | Highly adhesive polyimide copper clad laminate and method of making the same | |
JP4363137B2 (ja) | 金属箔層付き基板フィルム及び両面金属箔付き基板フィルム | |
JP2003136632A (ja) | 金属付きポリイミドフィルムの製造方法および当該製造方法により得られる金属付きポリイミドフィルム | |
JP5522426B2 (ja) | 多層フレキシブル基板用接着剤及びこれを用いた多層フレキシブル基板材料、積層板並びに印刷配線板 | |
JP2009007531A (ja) | 樹脂/フィラー複合材料とそれを用いたプリント配線板 | |
JP2021141108A (ja) | 接着剤、接着シート及びフレキシブル銅張積層板 | |
JP5158397B2 (ja) | 耐熱性接着シート、金属箔張り積層板及びエリアアレイ半導体パッケージ用配線基板 | |
JP3688133B2 (ja) | Csp基板用耐熱性接着シート及びそれを用いるcsp基板の製造方法 | |
JP4075581B2 (ja) | 接着剤層付きプリプレグ、金属張積層板の製造方法及び金属張積層板 | |
JP4175060B2 (ja) | ボンディングシ−トおよび積層体 | |
JP4075580B2 (ja) | 接着剤層付きプリプレグの製造方法及び接着剤層付きプリプレグ | |
JPWO2007114081A1 (ja) | 金属積層体 | |
JP2012162084A (ja) | 樹脂付き基材及び樹脂付き銅箔 | |
JPWO2014157468A1 (ja) | 積層体、積層板、プリント配線板、及び積層体、積層板の製造方法 | |
WO2023187624A1 (ja) | 接着剤付金属基材及び積層体 | |
JP2010037489A (ja) | 接着フィルム及び樹脂付き金属箔 | |
JP2004051910A (ja) | 樹脂フィルム及び金属張り積層板 | |
JP2003089784A (ja) | ビルトアップ基板用耐熱性接着フィルム | |
JP2009090605A (ja) | 樹脂付き基材及び樹脂付き銅箔 | |
TW201936787A (zh) | 熱硬化性樹脂組成物、層間絕緣用樹脂薄膜、複合薄膜、印刷線路板及半導體封裝體 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060628 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081216 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090216 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090728 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090810 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4363137 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828 Year of fee payment: 4 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |