JP4361542B2 - ダイシングシートの貼付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体にダイシングシートを貼り付けるダイシングシートの貼付方法に関する。
例えばセラミックコンデンサのような積層型電子部品を製造する工程には、導電パターンを有する複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体を作製し、この積層体をダイシングによって所定の形状・寸法にチップ化する工程が含まれる。ダイシングを行う際には、チップ化した積層体の飛散を防ぐため、表面粘着性を有するダイシングシートを下敷きとして積層体に貼り付けている(例えば特許文献1参照)。
特開平8−236388号公報
ところで、積層体にダイシングシートを貼り付けるときに、積層体とダイシングシートとの間に空隙が生じることがある。このような空隙が生じした状態でダイシングを行うと、積層体にチッピングやクラックが発生し易くなり、製品の歩留まりを低下させてしまうおそれがある。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、ダイシングシートと積層体との間での空隙の発生を抑えることができるダイシングシートの貼付方法を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係るダイシングシートの貼付方法は、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体にダイシングシートを貼り付け、当該ダイシングシートを介して積層体をダイシングするダイシングシートの貼付方法であって、ダイシングシートを吸着可能な吸着面を有する吸着板を準備し、吸着面からダイシングシートの一端部がはみ出すように、ダイシングシートを吸着面に吸着させる工程と、積層体におけるダイシングシートの貼付予定面にダイシングシートの一端部が近接するように、吸着面を貼付予定面に対して傾斜させた状態で、ダイシングシートの一端部を押圧ローラによって貼付予定面に押圧する工程と、吸着面におけるダイシングシートの吸着を解除してからダイシングシートが吸着面から脱離するまでの間に吸着板及び積層体の少なくとも一方を貼付予定面の面内方向に移動させ、押圧ローラで押圧しながらダイシングシートを吸着面側から貼付予定面側に搬送する工程とを備えたことを特徴としている。
このダイシングシートの貼付方法では、吸着面からダイシングシートの一端部がはみ出すようにしてダイシングシートを吸着板に固定させ、この一端部を押圧ローラによって積層体の貼付予定面に押圧する。そして、吸着を解除した後に吸着面にわずかに残る吸着力と押圧ローラによる押圧力とによって、ダイシングシート全体を平坦化した状態で貼付予定面側に搬送する。このような手法により、貼り付けたダイシングシートと積層体との間での空隙の発生が抑えられ、ダイシング時における積層体のチッピングやクラックの発生を抑止することが可能となる。
また、吸着面と貼付予定面とが成す開放角は、2°〜6°の範囲であることが好ましい。開放角が下限に満たない場合、ダイシングシートの一端部以外の部分が貼付予定面に接触することがあり、ダイシングシートと積層体との間に空隙が生じ易くなる。また、開放角が上限を超える場合、押圧ローラでダイシングシートの一端部を貼付予定面に押圧する際に、ダイシングシートに折り目がつくことがあり、この場合もダイシングシートと積層体との間に空隙が生じ易くなる。したがって、開放角を上記範囲内に設定することで、ダイシングシートと積層体との間の空隙の発生をより確実に抑えることができる。
また、押圧ローラによってダイシングシートの一端部に加える押圧力は、0.2MPa〜0.8MPaの範囲であることが好ましい。押圧力が下限に満たない場合、ダイシングシートと積層体との密着性が不十分となり、ダイシング時にチップ化した積層体の飛散を防ぐというダイシングシート本来の機能が十分に発揮されないことがある。また、押圧力が上限を超える場合、過剰な負荷によって積層体が変形する場合がある。したがって、押圧力を上記範囲内に設定することで、ダイシングシートを好適に積層体に貼り付けることができる。
本発明に係るダイシングシートの貼付方法によれば、ダイシングシートと積層体との間での空隙の発生を抑えることができる。これにより、ダイシング時における積層体のチッピングやクラックの発生を抑えることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るダイシングシートの貼付方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るダイシングシートの貼付方法を用いて製造されるセラミック電子部品の一例として示すセラミックコンデンサの斜視図である。図1及び図2に示すように、セラミックコンデンサ1は、略直方体形状をなす素子部2と、素子部2の長手方向の両端部に形成された1対の端子電極3,3とを備えている。
素子部2は、図2に示すように、誘電体層4と内部電極層5とが交互に積層されて構成されている。このような素子部2は、図3に示すように、矩形の内部電極層5が形成された誘電体層4を順次積層することによって形成される。また、素子部2の積層方向の両端には、内部電極層5が形成されていない誘電体層6が保護層としてそれぞれ積層されている。なお、図2では簡略化されているが、誘電体層4は、実際には約300層程度積層されている。
上下に隣り合う内部電極層5,5同士は、一定の面積で対向していると共に、誘電体層4によって互いに電気的に絶縁されている。また、内部電極層5,5は、誘電体層4の端まで延在し、互いに異なる一方の端子電極3,3に電気的に接続されている。したがって、端子電極3,3に所定の電圧を印加すると、上下で対向する内部電極層5,5間に、対向面積に比例する電荷が蓄えられる。
次に、上述した構成を有するセラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
セラミックコンデンサ1を製造する場合、まず、例えばBaTiOを主成分とする誘電体粉末に樹脂バインダと所定の溶剤を加えたスラリーを、ベースフィルム(図示しない)上に所定の厚みで塗布し、セラミックグリーンシート7を作製する。次に、例えばNi又はAgを主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷することにより、セラミックグリーンシート7上に矩形の導体パターン6をマトリクス状に形成する。所定の乾燥を行った後、導体パターン6を形成したセラミックグリーンシート7を所定の順序で積層し、さらに、導体パターン6を形成しないセラミックグリーンシート8を積層方向の両端にそれぞれ積層すると、図4(a)及び(b)に示すように、セラミックグリーンシート7,8の積層体9が形成される。積層体9を形成した後、所定のプレス装置(図示しない)を用いて積層体9を積層方向にプレスし、各セラミックグリーンシート7,8を互いに圧着させる。
積層体9を形成した後、この積層体9をダイシングによってチップ化する工程を行う。図5は、このダイシング工程に用いるダイシングシート貼付装置の装置構成を示す側面図である。また、図6は、図5における平面図である。図5及び図6に示すように、ダイシングシート貼付装置10は、シート搬送機構11と、搬送用ステージ12と、前進吸着板13と、真空吸着板14と、貼付用ステージ15と、積層体搬送機構16とを備え、複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体9の貼付予定面9a(図7参照)にダイシングシート40を貼り付ける装置として構成されている。
シート搬送機構11は、繰出ローラ21と、巻取ローラ22と、張力調整用の補助ローラ23,24とを備えている。繰出ローラ21からは、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)製の長尺のベースフィルム50が繰り出される。このベースフィルム50の一面側には、例えばポリスチレンを含む熱発泡性樹脂からなるダイシングシート40が形成されている。ダイシングシート40は、例えば一辺が160mmの略正方形状をなしており、ベースフィルム50の長手方向に沿って所定の間隔で形成されている。
ベースフィルム50は、繰出ローラ21から繰り出された後、補助ローラ23による張力調整を受けつつ搬送用ステージ12に案内される。ベースフィルム50は、搬送用ステージ12の上面側を走行した後、搬送用ステージ12の先端に設けられたエッジ部12aに沿って下方に鋭角に折り返され、これにより、ベースフィルム50はダイシングシート40から剥離される。この後、ベースフィルム50は、補助ローラ24による張力調整を受けつつ巻取ローラ22に巻き取られる。
前進吸着板13は、搬送用ステージ12上におけるダイシングシート40の搬送を補助する矩形の吸着板である。この前進吸着板13は、例えば搬送用ステージ12における上流側の上方に配置され、シート搬送機構11によってダイシングシート40が搬送用ステージ12上に案内されたことに同期して、搬送用ステージ12に向かって下降する。そして、前進吸着板13は、ダイシングシート40を搬送用ステージ12側に押圧しながら、ベースフィルム50と共に搬送用ステージ12上を下流側に所定の距離だけ走行した後、搬送用ステージ12の上方に退避する。
真空吸着板14は、積層体9へのダイシングシート40の貼り付けに用いる矩形の吸着板である。真空吸着板14の底面は、空気孔(図示しない)が多数配列された吸着面14aとなっている。吸着面14aは、空気孔を通じてポンプ(図示しない)による吸気のオン・オフを切り替えることにより、ダイシングシート40を着脱自在に吸着可能となっている。また、真空吸着板14の前方には、ダイシングシート40よりも幅広の押圧ローラ17が設けられている。押圧ローラ17は、真空吸着板14の側面から前方に突出する支持板18を介して真空吸着板14の前端部に連結され、吸着面14aの前端側の辺と略平行に支持されている。
この真空吸着板14は、搬送用ステージ12において前進吸着板13よりも下流側の上方に配置され、前進吸着板13が搬送用ステージ12から退避した後に、搬送用ステージ12に向かって下降する。真空吸着板14は、ダイシングシート40を吸着面14aに吸着させた後、エッジ部12aを通過するまでベースフィルム50と共に搬送用ステージ12上を下流側に走行する。そして、真空吸着板14は、ダイシングシート40からベースフィルム50が剥離した後、ダイシングシート40を貼付用ステージ15に向けて搬送する。
積層体搬送機構16は、図6に示すように、供給ストッカ25と、格納ストッカ26と、搬送アーム(図示しない)とを備えている。供給ストッカ25には、図4に示した積層体9が収容されており、搬送アームは、真空吸着板14によってダイシングシート40が貼付用ステージ15上に搬送されたことに同期して、積層体9を貼付用ステージ15上に載置する。ダイシングシート40の貼り付け終了後、搬送アームは、積層体9を格納ストッカ26に搬送する。
このようなダイシングシート貼付装置10を用いて積層体9へのダイシングシート40の貼付を行う場合、まず、シート搬送機構11により、ダイシングシート40が形成されたベースフィルム50を搬送用ステージ12に搬送し、前進吸着板13によって押圧しながらダイシングシート40を搬送用ステージ12の下流側に搬送する。搬送後、前進吸着板13を退避させる。
次に、真空吸着板14の吸着面14aにおける真空度を約−60kPa程度に減圧し、ダイシングシート40の前端部(一端部)40aが吸着面14aから約30mm程度はみ出すようにして、ダイシングシート40を吸着面14aに吸着させる。この状態で、搬送用ステージ12のエッジ部12aを通過するまで真空吸着板14をベースフィルム50と併走させ、ダイシングシート40からベースフィルム50を剥離する。ベースフィルム50を剥離した後、真空吸着板14を貼付用ステージ15上に移動させる。また、積層体搬送機構16は、搬送アームによって積層体9を貼付用ステージ15上の位置決め用枠27,27の内側に搬送する。これにより、積層体9は、ダイシングシート40の貼付予定面9aを上面側に向けた状態で、貼付用ステージ15の略中央に配置される。
真空吸着板14を貼付用ステージ15上に移動させた後、図7(a)に示すように、真空吸着板14の後端側の高さを前端側に対して相対的に高くすることにより、吸着面14aからはみ出すダイシングシート40の前端部40aが積層体9の貼付予定面9aに近接するように、吸着面14aを貼付予定面9aに対して傾斜させる。そして、この状態で真空吸着板14を貼付用ステージ15に向けて下降させ、図7(b)に示すように、ダイシングシート40の前端部40aを押圧ローラ17によって貼付予定面9aに押圧する。
このとき、吸着面14aと貼付予定面9aとが成す開放角θは、ダイシングシート40の後端部40bと貼付予定面9aとの接触を防止するため、約2°〜約6°の範囲、好ましくは約3.6°程度とする。また、押圧ローラ17によってダイシングシート40の前端部40aに加える押圧力は、積層体9への過剰な負荷がかからないように、約0.2MPa〜約0.8MPaの範囲、好ましくは約0.55MPa程度とする。
ダイシングシート40の前端部40aを押圧した後、ポンプ(図示しない)による吸気を停止させ、吸着面14aにおけるダイシングシート40の吸着を解除する。吸着を解除すると、約0.5秒程度で吸着面14aにおける真空度がほぼ0MPaとなり、ダイシングシート40が吸着面14aから脱離する。そこで、吸着を解除してからダイシングシート40が吸着面14aから脱離するまでの間、すなわち、吸着面14aに吸気による真空残圧が残っている間に、図8(a)に示すように、真空吸着板14をダイシングシート40の後端部40b側に平行移動させる。
これにより、吸着面14aにわずかに残る吸着力と押圧ローラ17による押圧力とによってダイシングシート40全体が平坦化された状態で、吸着面14a側から貼付予定面9a側にダイシングシート40が搬送され、図8(b)に示すように、積層体9の貼付予定面9aへのダイシングシート40の貼り付けが完了する。貼り付けが完了した後、積層体搬送機構16によって、積層体9を格納ストッカ26(図6参照)に搬送する。ダイシングシート40の貼り付けの後、このダイシングシート40を下敷きとして積層体9をダイシングし、所定の形状・寸法にチップ化する。その後、積層体9を焼成する焼成工程、積層体9の両端部に端子電極3,3を形成する電極形成工程、及び端子電極3,3の表面にめっきを施すめっき工程を行うことにより、図1〜図3に示したセラミックコンデンサ1が完成する。
以上説明したように、このダイシングシートの貼付方法では、吸着面14aからダイシングシート40の前端部40aがはみ出すようにしてダイシングシート40を吸着面14aに吸着させ、この前端部40aを押圧ローラ17によって積層体9の貼付予定面9aに押圧する。そして、吸着を解除した後に吸着面14aにわずかに残る吸着力と押圧ローラ17による押圧力とによって、ダイシングシート40全体を平坦化した状態で貼付予定面9a側に搬送する。このような手法により、貼り付けたダイシングシート40と積層体9との間での空隙の発生が抑えられ、ダイシング時における積層体9のチッピングやクラックの発生を抑止することが可能となる。
また、ダイシングシート40の貼り付け時において、吸着面14aと貼付予定面9aとが成す開放角θは、2°〜6°の範囲となっている。開放角θが下限に満たない場合、ダイシングシート40の前端部40a以外の部分が貼付予定面9aに接触することがあり、ダイシングシート40と積層体9との間に空隙が生じ易くなる。また、開放角θが上限を超える場合、押圧ローラ17でダイシングシート40の前端部40aを貼付予定面9aに押圧する際に、ダイシングシート40に折り目がつくことがあり、この場合もダイシングシート40と積層体9との間に空隙が生じ易くなる。したがって、開放角θを上記範囲内に設定することで、ダイシングシート40と積層体9との間の空隙の発生がより確実に抑えられる。
また、押圧ローラ17によってダイシングシート40の前端部40aに加える押圧力は、0.2MPa〜0.8MPaの範囲であることが好ましい。押圧力が下限に満たない場合、ダイシングシート40と積層体9との密着性が不十分となり、ダイシング時にチップ化した積層体9の飛散を防ぐというダイシングシート40本来の機能が十分に発揮されないことがある。また、押圧力が上限を超える場合、過剰な負荷によって積層体9が変形する場合がある。したがって、押圧力を上記範囲内に設定することで、ダイシングシート40を好適に積層体9に貼り付けることができる。
続いて、上述したダイシングシートの貼付方法を用いた場合のダイシングシートと積層体との間の空隙抑止効果を検証するために行った実験について説明する。
本実験は、真空吸着板14の吸着面14aに吸着させたダイシングシート40の前端部40aを積層体9の貼付予定面9aに接触させる際に、吸着面14aと貼付予定面9aとが成す開放角θ及び押圧ローラ17による押圧力を変化させ、各条件におけるダイシングシート40と積層体9との貼付状態を観察したものである。本実験においては、吸着面14aからダイシングシート40の前端部40aが30mm程度はみ出すようにしてダイシングシート40を吸着面14aに吸着させ、開放角θは、1°〜15°の範囲で変化させ、押圧力は、0.1MPa〜1.5MPaの範囲で変化させた。各条件において、積層体9のサンプルを100枚ずつ用意し、吸着を解除した後に吸着面14aにわずかに残る吸着力を利用してダイシングシート40を積層体9に貼り付けた後、ダイシングした積層体9のチッピング・クラックの発生数を併せて調べた。
図9は、開放角θの変化に対する貼付状態の観察結果を示す図である。同図に示すように、開放角θが3°〜5°の範囲では、ダイシングシート40と積層体9との間に空隙は発生せず、良好な貼付状態であった。この場合、ダイシングした積層体9におけるチッピング・クラックの発生数は、0枚/100枚であった。一方、開放角θが1°のときには、ダイシングシート40の後端部40bが貼付予定面9aに接触し、ダイシングシート40と積層体9との間に空隙が生じた。この場合、ダイシングした積層体9の全てでチッピング・クラックが発生した。また、開放角θが7°以上のときには、押圧ローラ17でダイシングシート40の前端部40aを貼付予定面9aに押圧するときに、ダイシングシート40に折れ目が発生した。これらの場合、ダイシングした積層体9におけるチッピング・クラックの発生数は、開放角θが7°の場合は10枚/100枚、開放角θが10°の場合は12枚/100枚、開放角θが15°の場合は16枚/100枚であった。
また、図10は、押圧力の変化に対する貼付状態の観察結果を示す図である。同図に示すように、押圧力が0.3MPa〜0.7MPaの範囲では、ダイシングシート40と積層体9との間に空隙は発生せず、良好な貼付状態であった。この場合、ダイシングした積層体9におけるチッピング・クラックの発生数は、0枚/100枚であった。一方、押圧力が0.1MPaのときには、ダイシングシート40と積層体9との十分な密着性が得られず、貼付不良が生じた。この場合、ダイシングした積層体9の全てでチッピング・クラックが発生した。また、押圧力が1.0MPa以上のときには、積層体9に過剰な負荷がかかり、積層体9の変形が生じた。これらの場合、ダイシングした積層体9におけるチッピング・クラックの発生数は、押圧力が1.0MPaの場合は7枚/100枚、押圧力が1.5MPaの場合は11枚/100枚であった。
このように、本発明に係るダイシングシートの貼付方法を用いた場合、ダイシングシート40と積層体9との間の空隙の発生が効果的に抑えられている。これは、吸着面14aにわずかに残る吸着力と押圧ローラ17による押圧力とによってダイシングシート40全体が平坦化された状態で、ダイシングシート40を貼付予定面9aに貼り付けることができるためであり、本発明の有効性が確認できた。また、ダイシングシート40を貼り付ける際の吸着面14aと貼付予定面9aとが成す開放角θ、及び押圧ローラ17によるダイシングシート40の前端部40aへの押圧力を上記範囲とすることで、一層良好にダイシングシート40を積層体9に貼り付けることが可能となり、ダイシング時の積層体9のチッピング・クラックの発生を効果的に抑止できることが確認できた。
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、セラミック電子部品の一例としてセラミックコンデンサを例示したが、このダイシングシートの貼付方法は、チップバリスタ、チップインダクタ、チップビーズなどの他のセラミック電子部品の製造にも適用可能である。
本発明の一実施形態に係るダイシングシートの貼付方法を用いて製造されるセラミック電子部品の一例として示すセラミックコンデンサの斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 各誘電体層に形成される内部電極層の構成を示す図である。 積層体の分解斜視図、及びこの積層体の一部を切り欠いて示す斜視図である。 ダイシングシート貼付装置の構成を示す図である。 図5に示したダイシングシート貼付装置の平面図である。 図5及び図6に示したダイシングシート貼付装置によってダイシングシートを積層体に貼り付ける工程を示す図である。 図7の後続の工程を示す図である。 吸着面と貼付予定面とが成す開放角を変化させた場合のダイシングシートと積層体との貼付状態の観察結果である。 押圧ローラによるダイシングシートの前端部への押圧力を変化させた場合のダイシングシートと積層体との貼付状態の観察結果である。
符号の説明
1…セラミックコンデンサ、7,8…セラミックグリーンシート、9…積層体、9a…貼付予定面、14…真空吸着板(吸着板)、14a…吸着面、17…押圧ローラ、40…ダイシングシート、40a…前端部(一端部)、θ…開放角。

Claims (3)

  1. 複数のセラミックグリーンシートを積層した積層体にダイシングシートを貼り付けるダイシングシートの貼付方法であって、
    前記ダイシングシートを吸着可能な吸着面を有する吸着板を準備し、前記吸着面から前記ダイシングシートの一端部がはみ出すように、前記ダイシングシートを前記吸着面に吸着させる工程と、
    前記積層体における前記ダイシングシートの貼付予定面に前記ダイシングシートの一端部が近接するように、前記吸着面を前記貼付予定面に対して傾斜させた状態で、前記ダイシングシートの一端部を押圧ローラによって前記貼付予定面に押圧する工程と、
    前記吸着面における前記ダイシングシートの吸着を解除してから前記ダイシングシートが前記吸着面から脱離するまでの間に前記吸着板及び前記積層体の少なくとも一方を前記貼付予定面の面内方向に移動させ、前記押圧ローラで押圧しながら前記ダイシングシートを前記吸着面側から前記貼付予定面側に搬送する工程とを備えたことを特徴とするダイシングシートの貼付方法。
  2. 前記吸着面と前記貼付予定面とが成す開放角は、2°〜6°の範囲であることを特徴とする請求項1記載のダイシングシートの貼付方法。
  3. 前記押圧ローラによって前記ダイシングシートの前記一端部に加える押圧力は、0.2MPa〜0.8MPaの範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のダイシングシートの貼付方法。

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