JP4249443B2 - セラミック積層体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセラミック積層体の製造方法及び製造装置に係り、特に、複数のセラミックグリーンシートを圧着させて積層する方法及び装置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、積層セラミックコンデンサなどを製造する場合には、まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)などからなるキャリアテープにセラミック粉末と有機バインダとを混練してスラリー化したものを塗布し、乾燥させることによってキャリアフィルムに支持された長尺のセラミックグリーンシートを形成する。次に、このセラミックグリーンシートの上にスクリーン印刷法等によって導電ペーストを印刷し、乾燥して内部電極パターンを形成する。このように形成したセラミックグリーンシートを一旦ロールに巻き取るなどして保管し、種々の積層装置に装填してセラミックグリーンシートを積層していく。セラミックグリーンシートの積層後、この積層体を所望のサイズに切断して生チップを形成し、この生チップを焼成することによってセラミック積層体チップが形成される。このようにして形成したセラミック積層体チップに外部電極を形成することにより積層セラミックコンデンサなどの積層電子部品が完成する。
【0003】
セラミックグリーンシートの積層装置には、長尺のセラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離した後に裁断して所定の長さになった枚様タイプのセラミックグリーンシートを重ね合わせて加圧するもの(剥離後積層タイプ)や、セラミックグリーンシートをキャリアフィルム上に担持させたまま裁断し、他のセラミックグリーンシート上に重ね合わせ、加圧した後にキャリアフィルムを剥離するもの(積層後剥離タイプ)などがある。
【0004】
ところで、上記のようにしてセラミックグリーンシートを積層する際に、セラミックグリーンシート間に空気が閉じ込められる場合がある。このような内部に閉じ込められた空気を除去できずにそのままセラミック積層体が後工程に進むと、焼成時にクラックが発生したり、製造された積層部品の電気特性が悪化したりするという問題点がある。
【0005】
特に、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタなどを製造する場合には、セラミックグリーンシートの表面上にNi等で構成された内部電極パターンが形成されているため、セラミックグリーンシートを重ね合せた際に、内部電極パターンとパターンの存在しないシート表面との間の段差部に隙間が発生し、この隙間に存在する空気がシート圧着によってセラミック積層体の内部に閉じ込められ、他の場所よりも圧着力の弱い内部電極パターン上に集積され、この空気の集積によってセラミック積層体の表面に凹凸が形成される場合がある。
【0006】
そこで、セラミックグリーンシートの形成工程においてセラミックグリーンシートの通風量をある程度確保するようにシート形成を行うとともに、セラミックグリーンシートの積層後にセラミック積層体を真空下に配置して再加圧するという本圧着工程を設け、セラミック積層体の内部に閉じ込められた空気を抜く場合がある。
【0007】
また、特公平4−23810号公報に記載されているように、セラミックグリーンシートを上型及び下型を用いて切断し、続いて、加熱された上型によって、下型上に配置されるセラミックグリーンシートを加熱加圧しながら、この下型から空気を排気することによって空気の閉じ込めを防止するという方法が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のセラミックグリーンシートの積層後に本圧着工程を設ける方法では、セラミックグリーンシートの通風量を充分に確保するのに高度な製造技術が必要になるために製造コストが増大するという問題点がある。また、セラミック積層体の内部に閉じ込められた空気の量が多い場合や、セラミックグリーンシートの通風量が低い場合には、本圧着工程を実施しても、完全に空気を抜き取ることは困難であるため、製品の品質管理が難しくなるという問題点もある。
【0009】
一方、加圧時において上型に嵌合した下型を排気する方法においては、上型と下型との嵌合によって閉鎖空間を画成し、この閉鎖空間から空気を排出させるようにしているので、閉鎖空間の密閉性を高めることが困難であり、閉鎖空間の圧力を短時間に低下させることが難しいという問題点がある。また、セラミックグリーンシートを加圧しながら型内部の空気を排気するため、型内部が充分に排気される前にセラミックグリーンシートが積層されてしまう場合があり、このときに一旦積層体の内部に閉じ込められた空気は例え下型から空気を排出しても迅速に抜き取ることは難しい。
【0010】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、セラミックグリーンシートの積層時において内部に空気が残存することを効果的に防止することのできる方法及び装置を提供することにある。また、製造コストの増大や製造効率の低下を招くことなく高品位のセラミック積層体を製造できる方法及び装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のセラミック積層体の製造方法は、複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて一対の押圧部材間で加圧することにより圧着し、セラミック積層体を形成するセラミック積層体の製造方法であって、前記一対の押圧部材の押圧面を平面的に包囲する形状を有する枠状部材を、前記一対の押圧部材のうち一方の前記押圧部材に対してはその押圧方向に摺動可能な状態で密接させ、他方の前記押圧部材に対しては当初は離間させておき、前記一対の押圧部材のうちいずれか片方の前記押圧部材上に載置された前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体の上に、新たな前記セラミックグリーンシートを、前記片方の押圧部材上に配置された前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体とは反対側の表面にキャリアフィルムを貼着させた状態で給材した後に、前記一方の押圧部材に対する密接状態を維持しつつ、前記枠状部材を前記他方の押圧部材に対し前記押圧方向に向けて密接させることにより、前記一対の押圧部材及び前記枠状部材の内側に前記複数のセラミックグリーンシートが収容される閉鎖空間を画成し、その後、前記閉鎖空間を減圧し、この減圧下にて前記枠状部材を前記一方の押圧部材に対しては密接状態で前記押圧方向に摺動させ、前記他方の押圧部材に対しては前記押圧方向の密接状態を保持することで前記閉鎖空間を維持しつつ、前記一対の押圧部材を互いに接近させることにより、前記複数のセラミックグリーンシートを加圧し、前記一対の押圧部材に よる前記新たなセラミックグリーンシートと前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体との圧着後に前記閉鎖空間の減圧状態を解除してから、前記キャリアフィルムを剥離し、前記キャリアフィルムの剥離は、前記片方の押圧部材上に配置されたセラミック積層体の周囲位置から前記枠状部材を退避させた状態で実施することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、押圧部材の押圧面を平面的に包囲する形状を有する枠状部材を介して一対の押圧部材の間に閉鎖空間を画成するようにしたことにより、閉鎖空間の密閉性を高めることが容易になるので、閉鎖空間を迅速に減圧することが可能になるから、セラミックグリーンシート間に空気が閉じ込められることを確実に防止できるとともに、サイクルタイムを短縮することができ、生産効率を高めることができる。
【0013】
本発明において、前記新たなセラミックグリーンシートをキャリアフィルム上に担持された状態で給材し、前記片方の押圧部材上に配置された前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体とは反対側の表面に前記キャリアフィルムを貼着させた姿勢で、前記新たなセラミックグリーンシートを前記一対の押圧部材間に配置し、前記一対の押圧部材による前記新たなセラミックグリーンシートの圧着後に前記閉鎖空間の減圧状態を解除してから、前記キャリアフィルムを剥離するので、このようにキャリアフィルム付きでセラミックグリーンシートを給材することによって、キャリアフィルムによって支持された状態でセラミックグリーンシートを搬送することができるため、セラミックグリーンシートの給材が容易になるとともに、キャリアフィルムによって支持された状態で圧着されることにより、セラミックグリーンシートの積層時の変形を防止することができるから、高精度なセラミック積層体を構成できる。
【0014】
本発明において、前記キャリアフィルムの剥離は、前記片方の押圧部材上に配置されたセラミック積層体の周囲位置から前記枠状部材を退避させた状態でを実施することによって、枠状部材に妨げられることなくキャリアフィルムの剥離を行うことが可能になる。
【0015】
本発明において、前記閉鎖空間の内圧が所定値まで低下したときに前記一対の押圧部材による加圧を開始することが好ましい。これにより、一対の押圧部材による加圧を所定値以下の内圧で確実に行うことが可能になるため、空気の閉じ込めをより確実に防止できる。
【0016】
本発明において、前記閉鎖空間の減圧状態を解除した後に、前記一対の押圧部材による加圧力を解放することが好ましい。閉鎖空間の減圧状態を解除した後に加圧力を解放することによって、加圧力を解放した後に減圧状態を解除する場合に較べて、相互に圧着された複数のセラミックグリーンシート間の密着力を高めることができ、高品位の製品を製造できる。
【0017】
本発明において、前記片の押圧部材上に前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体を載置し、その上に新たな前記セラミックグリーンシートを配置して、もう片方の前記押圧部材を押し付けて圧着する工程を繰り返すことにより、複数の前記新たなセラミックグリーンシートを順次積層していくことが好ましい。このように連続的にセラミックグリーンシートを積層していく場合には、閉鎖空間の迅速な減圧を行うことのできる本発明を適用することにより、大幅に生産性を向上させることが可能になる。
【0018】
次に、本発明のセラミック積層体の製造装置は、複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて加圧することにより圧着し、セラミック積層体を形成するセラミック積層体の製造装置であって、複数の前記セラミックグリーンシートを加圧して圧着させるための一対の押圧部材と、前記押圧部材の押圧面を平面的に包囲する形状を有する枠状部材と、を有し、前記枠状部材は、前記一対の押圧部材のうち一方の前記押圧部材に対しては密接した状態を維持しつつ前記押圧部材の押圧方向に摺動可能に構成されているとともに、他方の前記押圧部材に対しては前記押圧方向に向けて密接可能に構成され、前記枠状部材は、前記押圧部材の前記押圧面の周囲位置から退避可能に構成され、前記一対の押圧部材に対して共に前記枠状部材を密接させることにより前記複数のセラミックグリーンシートを収容した閉鎖空間を画成可能に構成され、前記閉鎖空間を減圧可能に構成された減圧手段を有することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、押圧部材の押圧面を平面的に包囲する形状を有する枠状部材を介して一対の押圧部材の間に閉鎖空間を画成するようにしたことにより、閉鎖空間の密閉性を高めることが容易になるので、閉鎖空間を迅速に減圧することが可能になるから、セラミックグリーンシート間に空気が閉じ込められることを確実に防止できるとともに、サイクルタイムを短縮することができ、生産効率を高めることができる。
【0020】
また、枠状部材が押圧部材の押圧面の周囲位置から退避可能に構成されていることによって、押圧部材の押圧面の周囲位置から枠状部材を退避させることができるため、セラミックグリーンシートの給除材作業やキャリアフィルムの剥離作業などを容易に行うことが可能になる。ここで、枠状部材は、一方の前記押圧部材の押圧面の周囲位置から他方の前記押圧部材とは反対側に向けて退避するように構成されていることが望ましい。これによって、枠状部材を一対の押圧部材の間から完全に退避させることができるため、各種作業をさらに容易に行うことが可能になる。
【0021】
本発明において、前記閉鎖空間の圧力を検出する圧力検出手段を有し、該圧力検出手段の検出圧力が所定値まで低下したときに前記一対の押圧部材が互いに接近して前記複数のセラミックグリーンシートを加圧するように構成されていることが好ましい。これによって、一対の押圧部材による加圧を所定値以下の内圧で確実に行うことが可能になるため、空気の閉じ込めをより確実に防止できる。
【0022】
本発明において、前記他方の押圧部材には、前記押圧面よりも前記一方の押圧部材から離れた位置に形成され前記枠状部材に対し前記密接方向に向けて密接可能な外周段差面が設けられていることが好ましい。これにより、他方の押圧部材に設けられた外周段差面に枠状部材が密接したときには、他方の押圧部材の押圧面は、その密接部位よりも一方の押圧部材の側に配置されていることになるため、閉鎖空間の容積を低減することが可能になり、その結果、減圧手段によって排気すべき空気量を削減することができるため、より短時間に閉鎖空間を減圧することが可能になる。したがって、サイクルタイムをさらに短縮でき、生産性を向上することができる。
【0023】
本発明において、前記一対の押圧部材の少なくともいずれか片方には、前記押圧部材の前記押圧面上における前記セラミックグリーンシートの平面位置を機械的に位置決めする位置決め手段が設けられていることが好ましい。これによって、減圧された閉鎖空間内においても機械的な位置決めによってセラミックグリーンシートが平面方向に位置ズレを生じることが防止されるため、セラミック積層体の積層精度(各シート間の平面方向の位置精度)を高めることができる。ここで、機械的に位置決めするとは、セラミックグリーンシートの平面位置を位置決め部材によって規制することを言う。
【0024】
本発明において、前記一対の押圧部材による加圧によって形成されたセラミック積層体の表面に貼着されたキャリアフィルムを剥離可能に構成された剥離手段を有することが望ましい。これによって、キャリアフィルムに担持された状態のセラミックグリーンシートを給材して圧着した後に、キャリアフィルムを剥離して除去することが可能になる。したがって、キャリアフィルムによって支持された状態で搬送することが可能になることから搬送が容易になるとともに、キャリアフィルムによって支持された状態で圧着することができるため、セラミックグリーンシートの変形が低減されるから、セラミック積層体の積層精度を高めることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係るセラミック積層体の製造方法及び製造装置の実施形態について詳細に説明する。
【0026】
[セラミック積層体の製造方法及び製造装置の基本構成]
最初に、説明の便宜上、添付図面を参照して本発明に係るセラミック積層体の製造方法及び製造装置の基本構成及び動作手順の概要について詳細に説明する。この基本構成は、本発明の主要構成を削除した構成であり、本実施形態の方法及び装置の前提事項となるべきものと、前提事項ではないが、本発明の主要構成以外の構成とについて説明するためのものである。
【0027】
図7は本実施形態の基本構成である製造装置の概略構造を示す模式的な概略平面図である。本製造装置には、積層されるセラミックグリーンシートを加圧する加圧手段と、キャリアフィルムに担持されたセラミックグリーンシートを加圧位置に供給する給材手段と、加圧された積層体からキャリアフィルムを剥離するための後述するキャリアフィルム剥離手段(キャリアフィルムを把持する把持手段及び把持手段を移動させる駆動手段)と、剥離されたキャリアフィルムを加圧位置から除去するキャリアフィルム排除手段とが併設されている。また、給材手段には、給材前に予めセラミックグリーンシートの外縁部を部分的に除去して形状不一致部を形成するための切除機構が設けられる。
【0028】
上記加圧手段を構成するプレス機構10には、上下に移動可能に取り付けられ、上プレス部材を取り付けた上部ダイベース(図示せず)と、この上部ダイベースに対向し、図示左右に移動可能に構成された下部ダイベース11とが設けられている。また、下部ダイベース11の上には下プレス部材(一方の押圧部材)12が取り付けられている。下部ダイベース11は下プレス部材12とともに加圧位置Aと給除材位置Bとの間を案内レール13に沿って移動可能に構成されている。給除材位置Bはプレス機構10の外側に設定されている。この給除材位置Bの上方を通過するように、搬送レール22に沿って搬送機構23が移動可能に構成されている。
【0029】
本装置においては、上述のような長尺のセラミックグリーンシート1はキャリアフィルム2に担持されたままほぼ矩形の平面形状に裁断されて図示しない給材ステーションに配置される。この給材ステーションに配置されたキャリアフィルム2に担持されたセラミックグリーンシート1は、例えば多関節型ロボットなどからなる搬入機構20の把持部(例えば、真空吸着などによってキャリアフィルムを把持するようになっている。)21によってシート処理検査部30の受け渡しテーブル31上に載置される。受け渡しテーブル31は上記給除材位置Bに隣接するとともに搬送機構23の通過経路の下方に配置されている。搬送機構23は受け渡しテーブル31上のセラミックグリーンシート1を、キャリアフィルム2を吸着保持した状態で給除材位置Bに移載するように構成されている。また、給除材位置Bには排材ステーション24が隣接し、この排材ステーション24もまた搬送機構23の通過経路の下方に配置されている。搬送機構23は積層処理が完了した後のセラミックグリーンシート積層体100を給除材位置Bから排材ステーション24へと移載するようになっている。
【0030】
図11に示すように、受け渡しテーブル31の上面は上記のセラミックグリーンシート1が載置される平坦面となっており、また、受け渡しテーブル31の4つの角部には切り欠き部31aがそれぞれ形成されている。切り欠き部31aには、セラミックグリーンシート1の外縁部を切除するためのシート切除手段の一部が受け渡しテーブル31の下方から導入されている。このシート切除手段は、図12に示すように、受け渡しテーブル31の下面に固定されたエアシリンダなどの水平シリンダ33と、この水平シリンダ33の可動部33aの外側に配置された切除機構部と、切除機構部を上下に動作させるための上下シリンダ39とを有する。
【0031】
切除機構部には、上下シリンダ39によって上下動可能に構成された支持部材36と、この支持部材36に対して支軸36aを中心に回動可能に取り付けられた切断部材35と、支持部材36の両側に固定された一対の規制部材38と、支持部材36に取り付けられた排出部材34と、排出部材34に装着されたフレキシブルチューブ37とを備えている。切断部材35の上端には受け渡しテーブル31の上面に平行な刃先(図の紙面方向に伸びている。)を備えたカッタ35aが形成されている。切断部材35は支持部材36に対して常時は図示の状態になるように図示反時計廻りにトーションスプリングなどの公知の手段によって付勢されている。また、排出部材34には、カッタ35aに向いた排出口34aが形成され、排出部材34に接続されたフレキシブルチューブ37は図示しない排気装置(排気ブロア、真空装置など)に接続されている。カッタ35aは図11に示すようにセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2の4つの角部1a,2aに平面的に交差するように配置され、この交差線と角部1a,2aとによって三角形が構成されるようになっている。
【0032】
上記のように、搬入機構20によってキャリアフィルム2に担持されたセラミックグリーンシート1が受け渡しテーブル31に載置され、必要な計測処理(例えばセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2の厚さ計測、載置位置の測定、製品識別マークの読み取りなど)を実施した後、搬送機構23を降下させてキャリアフィルム2の上面を吸着保持し、必要に応じて受け渡しテーブル31上のセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2の平面位置を修正した上で、図13に示すようにセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2を搬送機構23と受け渡しテーブル31との間に挟持した状態とする。次に、上下シリンダ39を稼動させて支持部材36を上昇させ、切断部材35のカッタ35aを図示のように受け渡しテーブル31の上面からわずかに突出させる。ここで、カッタ35aの刃先がセラミックグリーンシート1とキャリアフィルム2の接合面に到達したとき、切断部材35とともに上昇する規制部材38の上端面が受け渡しテーブル31の下面にほぼ当接するように設定されており、その位置でカッタ35aの上昇は停止する。このとき、カッタ35aによってセラミックグリーンシート1の角部1aは三角形状にカットされている。
【0033】
次に、側方に配置された水平シリンダ33が稼動して可動部33aが切断部材35を受け渡しテーブル31の外周側に押し出すので切断部材35は支持部材36の支軸36aを中心に回動し、カッタ35aは外周側へ移動する。このカッタ35aの移動によってセラミックグリーンシート1の角部1aはキャリアフィルム2から離反させられ、分離片(角部1a)となって排出口34aに吸引され、フレキシブルチューブ37を通って排出される。
【0034】
上記のようにしてセラミックグリーンシート1の4つの角部1aがカットされると、搬送機構23はセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2を把持して図7に示す給除材位置Bへと移動する。このとき、給除材位置Bには、図示点線で示すように下部ダイベース11及びこの下部ダイベース11上に固定された下プレス部材12が配置されている。そして、搬送機構23は、単一のセラミックグリーンシート(積層開始時の場合)の上面に、或いは、既に積層されたセラミックグリーンシートの積層体(積層途中の場合)の最上部に、上記のセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2を載置する。次に、下部ダイベース11は案内レール13に沿って移動し、下プレス部材12を加圧位置Aにセットする。
【0035】
次に、図8乃至図10及び図14を参照してプレス機構10の構造及び動作について説明する。このプレス機構10は、図9に示すように、装置の基台10a上において上述のように移動可能に構成された下部ダイベース11を有し、この下部ダイベース11上には上述のように下プレス部材12が固定されている。基台10aの4隅には4本のガイドシャフト10bが立設されている。ガイドシャフト10bにはプレス盤10cが昇降自在に挿嵌され、ガイドシャフト10bの上端部はプレス本体10dに接続されている。プレス本体10dにはプレスシャフト10eが出没自在に形成され、プレスシャフト10eはプレス盤10cに連結されているので、プレス本体10dを稼動させることによってプレス盤10cが上下に移動し、後述する上プレス部材と下プレス部材間に所定の圧力を印加できるように構成されている。
【0036】
プレス盤10cの下面には上部ダイベース14が取り付けられ、この上部ダイベース14の下面には上プレス部材15(他方の押圧部材)が固定されている。上プレス部材15の内部には電気ヒータなどの加熱手段が内蔵されており、上プレス部材15の表面によりプレス材を加熱することができるようになっている。また、上部ダイベース14の周縁部の4箇所にはそれぞれ取付部材16を介して把持機構が取り付けられている。この構造を示すために図8に上部ダイベース14及び上プレス部材15の底面図を示す。上部ダイベース14に固定された取付部材16には主動スライダ17が内周側及び外周側に移動可能に取り付けられ、さらに主動スライダ17には副動スライダ18が主動スライダ17と同じ方向に移動可能に取り付けられている。副動スライダ18の内周側には一対のあご部を備えた把持部19が取り付けられ、あご部を上下方向から挟みつけるようにしてシート状部材を把持できるように構成されている。
【0037】
上記のプレス機構10においては、当初、下部ダイベース11上の下プレス部材12に予め端面部用(例えば積層セラミックコンデンサの端面部を構成するため)の1又は複数枚のセラミックグリーンシートが載置され、その上に図7に示す給除材位置Bにおいて上述のようにキャリアフィルム2に担持されたセラミックグリーンシート1が重ねて載置される。したがって、この状態では、下プレス部材12上の積層体の最上部にキャリアフィルム2が配置されていることになる。その後、後述するようにこれらの積層体をプレス機構10によって加圧しながら加熱した後、積層体の最上部に配置されていたキャリアフィルム2を剥離する。そして再び積層体の上部に新たなセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2を重ねるように載置して、上記の加圧、加熱及びキャリアフィルム2の剥離を繰り返す。このような積層動作を多数回繰り返すことによって、多数のセラミックグリーンシート1が積層されてなる積層体100が形成される。
【0038】
上記の一連の動作を図9及び図10を参照して説明する。まず、図9(a)に示すように1枚若しくは複数枚の端面部用のセラミックグリーンシート上に、若しくは、このセラミックグリーンシートの上に1又は複数のセラミックグリーンシート1を積層してなる積層体100上に、上述のようにして供給されたセラミックグリーンシート1及びキャリアフィルム2を、セラミックグリーンシート1を下にした状態で重ねて載置する。このとき、上記の上プレス部材15の外周に配置された把持部19は外周側に退避した状態になっている。
【0039】
次に、図9(b)に示すように、プレス本体10dを稼動させてプレス盤10cを下降させ、上プレス部材15を上記積層体100及びキャリアフィルム2に押し付けて下プレス部材12との間で加圧する。これと同時に、上プレス部材15によってセラミックグリーンシート1を50〜120度程度に加熱し、直下のセラミックスグリーンシートに接合させる。このとき、上記のようにセラミックグリーンシート1は4つの角部がカットされた形状となっており、その上方の最上部のキャリアフィルム2は下方のセラミックグリーンシート1及び積層体100に対して外周側に張り出した張出部である角部2aを備えている。この角部2aは下方の積層体100及び上方の上プレス部材15のいずれに対しても外側に張り出している。そして、この角部2aの張出位置まで把持部19を内側に移動させるために主動スライダ17を動作させ、図10(a)に示すように把持部19により角部2aを上下から挟むようにして把持する。
【0040】
上記の状態でプレス機構10により既定時間の加熱加圧工程が終了すると、プレス本体10dによってプレス盤10cとともに上プレス部材15が上方に移動し、これに伴って把持部19によって把持されたキャリアフィルム2の4つの角部2aもまた上昇するため、キャリアフィルム2はセラミックグリーンシート1から剥離される。このとき、図10(b)に破線Fで示すようにキャリアフィルム2はセラミックグリーンシート1に対して外周部から徐々に剥離されていく。
【0041】
このとき、キャリアフィルム2を下層の積層体100になるべく影響を与えずに剥離させるためには、上プレス部材15の引き上げ速度を引き上げ当初からしばらくはゆっくりと行い、キャリアフィルム2の剥離が始まった後に上プレス部材15の引き上げ速度を上昇させることが好ましい。これは、積層体100上に接合された最上部のセラミックグリーンシート1に対してキャリアフィルム2が角部2aを除いて全面的に貼着されている場合、つまり未剥離状態にある場合には、剥離を行おうとすると当初積層体100に大きな剥離応力が加わるため、上プレス部材15の引き上げ速度が高いと積層体100にずれ(セラミックグリーンシート1が平面方向にずれる。)や浮き(積層されたセラミックグリーンシート1間に隙間ができる。)が発生したり、ビアホールパターンがキャリアフィルム2とともに持ち去られてしまうなど、形成パターンの残存率が低下したりするからである。一方、上プレス部材15をそのままゆっくりと引き上げていくと積層動作の高速化を図ることができなくなり、生産性が低下してしまう。本実施形態では4つの角部2aを把持して、引き上げ開始時から、当初(剥離開始後、剥離完了前の時点まで)は上方へゆっくりとキャリアフィルム2を引き上げ、その後、キャリアフィルム2の外周部が最上部のセラミックグリーンシート1から剥離され始めてから剥離が終わる(完全に離れる)までの間に上プレス部材15の引き上げ速度を高めることによって積層体100や形成パターンの不良を低減するとともに、積層動作の高速化を図ることができる。例えば、積層セラミックコンデンサ用の積層体100の場合、上プレス部材15の引き上げ(張出部の離反)開始時の最初の引き上げ速度は1〜15mm/sec、好ましくは5〜10mm/secである。キャリアフィルム2の外周部の剥離が始まってしまえば、その後の引き上げ速度は20〜300mm/sec或いはそれ以上に設定することができる。
【0042】
また、上記実施形態においては、図10(a)に示すように主動スライダ17を動作させて把持部19をキャリアフィルム2の角部2aに接近させ、把持部19によって角部2aを把持した後、さらに、副動スライダ18を動作させて把持部19をさらに内側にわずかに(把持部19が積層体100や上プレス部材15に干渉しない範囲で)移動させることが好ましい。すなわち、図14に示すように、把持部19をキャリアフィルム2に接近させて把持部19の先端が位置Cにあるときに把持部19を閉じてキャリアフィルム2の角部2aを把持し、さらに副動スライダ18を微動させて位置Cから位置Dまで把持部19を内側(キャリアフィルム2の中心側)に移動させる。このようにすると、角部2aに内側(すなわちセラミックグリーンシート1とキャリアフィルム2の接着面方向)への応力が加わるため、角部2aの内側のキャリアフィルム2とその下のセラミックグリーンシート1との接着界面に接着力の弱い部分が発生するため、キャリアフィルム2の剥離開始時における剥離に必要な応力を低減させることができるものと思われる。この場合、上記の副動スライダ18の微動によって図6(b)に示すように角部2a近傍のキャリアフィルム2がその下のセラミックグリーンシート1から部分的に浮き上がるようになれば、剥離開始時に必要な応力はさらに低下する。
【0043】
なお、図10(a)に示すように、本実施形態では4つの上記把持部19を支持する4つの取付部材16のうちの隣接する2つの取付部材(図示左側のもの)を上部ダイベース14に対して外側に連結した延長ガイド41に沿って移動可能に構成し、さらに、移動可能に構成した取付部材16の反対側のキャリアフィルム2の外周部を吸着保持する補助保持部材42を同様に延長ガイド41に沿って移動可能に構成することも可能である。この場合、補助保持部材42は通常は図10(a)に示すようにプレス機構に干渉しないように退避しており、図10(b)に示すように上プレス部材15とともにキャリアフィルム2が上昇させられ、剥離させられると、補助保持部材42が上プレス部材15と下プレス部材12の間に侵入し、先端に形成された吸着部42aによって剥離されたキャリアフィルム2の一端近傍を吸着保持し、その後、この一端近傍の固定された取付部材16に支持された把持部19を解放してキャリアフィルム2を自由にし、最後に、補助保持部材42及び可動の取付部材16に支持された把持部19を延長ガイド41に沿って移動させ、プレス機構の外部に剥離されたキャリアフィルム2を排除することができる。
【0044】
上記実施形態の積層装置によって従来と同様のセラミックグリーンシート1の積層体100を形成した。その結果、従来の積層装置に較べて2倍から数倍の積層速度で製造を行っても、積層体100のずれ、浮き、形成パターンの欠損などの発生を実用レベルに抑えることが可能になった。また、全体として製品の不良率も低下したため、従来のローラ剥離、手作業による剥離などに較べて大幅に生産性を向上させることが可能になった。本実施形態ではキャリアフィルム2にセラミックグリーンシート1より外側に張り出した張出部(角部2a)を設け、この張出部を把持してセラミックグリーンシート1から離反させるようにしたため、剥離開始時に必要な応力が従来よりも大幅に低減されることから、下層の積層体への影響が小さくなり、不良の発生が激減したものと思われる。特に、把持部19によって角部2aを把持した状態でさらに内側にわずかに把持部19を移動させることによって剥離開始時の必要応力はさらに低減され、より高速に、より高精度なセラミックグリーンシート積層体、さらには燒結後のセラミック積層体を形成することができる。
【0045】
[本実施形態の主要構成]
次に、図1乃至図6を参照して、上記の基本構成を採用した本実施形態の主要構成について説明する。なお、上記の基本構成についての説明並びに図7乃至図14には、この主要構成についての説明及び図示を完全に省略してあり、また、以下の主要構成についての説明並びに主要構成を示す図1乃至図6においては、上記の基本構成にのみ存在する構成部分に関する事項の説明及びその構成部分の図示を省略する。
【0046】
本実施形態では、プレス機構10は図1乃至図4の概略縦断面図に示す断面構造を有し、また、このプレス機構10は、図5の概略平面図に示す一方の押圧部材である下プレス部材12と、図6の底面図に示す他方の押圧部材である上プレス部材15とを備えている。
【0047】
下プレス部材12は平坦な押圧面12aを有する。この下プレス部材12は、セラミックグリーンシート1を押圧面12a上において平面方向に機械的に位置決めする位置決め手段として、この押圧面12aから上方に突出する複数の位置決めピン121を備えている。この位置決めピン121は、セラミックグリーンシート1に予め穿設された開孔に挿通されることによってセラミックグリーンシート1を平面方向に位置決めする。
【0048】
また、セラミックグリーンシート又はセラミック積層体を真空吸着によって押圧面12a上に固定する手段として、下プレス部材12は、押圧面12aに開口する複数の吸着穴122(図1乃至図4では図示を省略してある。図5参照)を備えている。この吸着穴122は、図示しない排気装置に接続され、下プレス部材12の押圧面12a上に載置されたアンダーシートU及びその上に積層されたセラミックグリーンシート1を吸着保持する。なお、アンダーシートUは、下プレス部材12の押圧面12aとセラミック積層体100とが密着することによってセラミック積層体が押圧面12aに貼り付き、セラミック積層体を除材できなくなるといった事態を防止するためのものである。図示例では、アンダーシートU上に1層のセラミックグリーンシート1が密着し、その上に、給材されたさらにもう1層のセラミックグリーンシート1が載置されている場合を示してある。
【0049】
上プレス部材15は平坦な押圧面15aを有する。上プレス部材15は、この押圧面15aに開口する位置決め穴151を有する。この位置決め穴151は、上記位置決めピン121が挿入可能な形状を有する。また、上プレス部材15の押圧面15aの周囲には外周段差面15bが形成されている。この外周段差面15bは、上記の押圧面15aよりも、下プレス部材12の押圧面12aから離れた位置(すなわち押圧面15aよりも上方位置)に形成されている。そして、この外周段差面15bの内周部分には、複数の排気口152が開口している。これらの排気口152は、図1乃至図4に示す開閉弁Vを介して図示しない排気装置に接続されている。そして、排気口152から空気を排出するように構成されている。排気口152は、押圧面15aを取り巻くように外周段差面15bに沿って分散配置されている。なお、排気口152と上記開閉弁Vとの間の排気経路には、圧力検出手段である圧力センサ(真空センサ)Gが接続されている。
【0050】
下プレス部材12の周囲には枠状部材110が配置されている。この枠状部材110は、下プレス部材12を取り巻く枠形状に構成されている。より具体的には、下プレス部材12の押圧面12a及び上プレス部材15の押圧面15aを平面的に包囲する形状を有する。枠状部材110は、下プレス部材12の外周面に対してパッキンPを介して密接しているとともに、この密接状態を維持したまま、下プレス部材12に対して押圧方向(図示上下方向)に摺動可能に構成されている。
【0051】
枠状部材110は、エアシリンダとピストン等で構成される駆動手段120の駆動によって押圧方向に移動することができるように構成されている。また、この枠状部材110の押圧方向(図示上下方向)への移動は、押圧方向に伸びるガイド軸131及びこのガイド軸131を軸支する軸支部132を有するガイド手段130によって案内される。なお、図5に示すように、上記駆動手段120は枠状部材110の両側にそれぞれ設けられている。また、上記ガイド手段130は上記駆動手段120の両側にそれぞれ設けられている。
【0052】
枠状部材110の上面110aは、枠状部材110の基材(金属などにより構成される。)の表面に貼着されたシート状のパッキンQによって構成される。上面110aは、上プレス部材15の外周段差面15bに密接するように構成されている。ここで、後述するように、枠状部材110の上面110aと上プレス部材15の外周段差面15bとが密接したとき、外周段差面15bの内周部分は枠状部材110の内部空間に露出した状態となり、その結果、上記排気口152も枠状部材110の内部空間に臨む状態となる。
【0053】
次に、上記プレス機構10の動作について説明する。図7に示すように、新たなセラミックグリーンシート1(キャリアフィルム2付き)が搬送装置23によって給除材位置Bにて下プレス部材12上に移載されるとき、本実施形態では、上記枠状部材110は、下プレス部材12の押圧面12a上の高さ位置から駆動手段120によって降下させられ、図4に示す退避位置に配置される。枠状部材110が降下して退避位置に配置されているとき、枠状部材110の上面110aは押圧面12aよりも下に位置するように構成されている。これによって、セラミックグリーンシート1を押圧面12a上に給材する際に、搬送機構23が枠状部材110に抵触しないように構成できる。その後、下部ダイベース11はプレス機構10内に移動し、ここで、駆動手段120によって枠状部材110は上方へ移動し、図1に示す状態となる。
【0054】
次に、図2に示すように、上プレス部材15が降下し、その外周段差面15bが枠状部材110の上面110aに密着した状態で一旦停止する。このとき、下プレス部材12もまた枠状部材110に密接しているので、下プレス部材12、上プレス部材15及び枠状部材110によってそれらの内側に閉鎖空間が画成される。ここで、枠状部材110の上面110aが密接する外周段差面15bは、押圧面15aよりも下プレス部材12から離れて形成されているので、図2に示す状態における閉鎖空間の容積を低減することができる。閉鎖空間の容積が低減されると、閉鎖空間から排出すべき空気量も低減するので、短時間に閉鎖空間を減圧することができる。
【0055】
次に、開閉弁Vを開いて排気口152からこの閉鎖空間の空気を排出することにより、上記閉鎖空間が減圧されていく。ここで、圧力センサGの検出圧力が所定値(例えば、9.331[kPa](70[mmHg]))になることによって上記閉鎖空間が所定の減圧度合に到達したことが検出されると、上プレス部材15は再び降下を開始し、図3に示すように、枠状部材110を押し下げながら、その加圧面15aによって下プレス部材12の加圧面12a上のセラミックグリーンシート1を加圧する。
【0056】
なお、本実施形態では、下プレス部材12と上プレス部材15の内部にはそれぞれヒータが内蔵され、加圧時にセラミックグリーンシート1を所定温度に加熱する。この加熱温度は図示しない制御系によって適宜に(例えば30〜80度程度に)設定することができるようになっている。一般に、加圧時間と加熱温度とを相互に勘案して設定するが、加圧時間が短い場合や加圧時の加熱温度が低いと、積層されたセラミックグリーンシート1間の密着力が低下し、後工程に支障が出る。
【0057】
また、閉鎖空間が画成された時点から上プレス部材15が降下して加圧状態になるまでの間において、枠状部材110は駆動手段120によって常時上方へ向かう保持力を与えられた状態となっているので、閉鎖空間の画成状態及びその減圧状態が維持されている。したがって、セラミックグリーンシート1の加圧を減圧下にて確実に行うことができる。ここで、駆動手段120は、枠状部材110に対する保持力を制御する応力制御形式の駆動手段、例えば、流体圧シリンダなどの圧力制御形式の駆動手段、であることが望ましい。
【0058】
次に、上記の加圧状態が開始されてから所定の時間が経過すると、開閉弁Vが閉鎖され、開閉弁Vにおいて、或いは、排気口152から開閉弁Vまでの経路途中において、真空破壊がなされ、上記閉鎖空間の減圧状態が解除される。そして、上記駆動手段120を動作させることによって、枠状部材110を降下させ、図4に示す退避位置に配置する。その後は、図4に示す状態において、先に説明したようにキャリアフィルム2の角部2aを把持部19により把持し(図10(a)及び図14を参照)、上プレス部材15の上昇と同時に、キャリアフィルム2を剥離させる。その後は、キャリアフィルム2を除材して、次のサイクルに移行する。これらの工程手順は、上記基本構成の説明内容と同様である。
【0059】
本実施形態においては、枠状部材110が下プレス部材12に密接するとともに上プレス部材15にも密接することによって閉鎖空間が画成されるように構成されていることにより、従来の上型と下型とを直接嵌合させる構造に較べて、閉鎖空間の密閉性を高めることができるため、閉鎖空間を短時間に低い圧力まで減圧できる。したがって、セラミックグリーンシート間の空気の残存量を充分に低減することができるとともに、サイクルタイムを向上させることができる。例えば、発明者が行った試験によれば、減圧を開始してから必要な減圧度合に達するまでの時間は0.2秒程度であり、上記基本構成に対して余分に必要となる時間はトータルでも0.7秒程度であるため、生産性を低下させずに製品の品位を向上させることが可能であることが判明している。
【0060】
また、上記のようにして閉鎖空間が画成され、閉鎖空間が減圧された後には、上プレス部材15を降下させてセラミックグリーンシートを加圧する必要があるが、枠状部材110は下プレス部材12に対する密接状態を維持したまま上プレス部材15の押圧方向に摺動可能に構成されているため、上記の閉鎖空間の減圧状態を維持したまま、加圧動作を行うことができる。
【0061】
さらに、本実施形態では、セラミックグリーンシート1をキャリアフィルム2上に担持した状態で給材し、圧着させることによりセラミック積層体を構成した後に、セラミック積層体からキャリアフィルム2を剥離するようにしている。したがって、加圧工程の後にキャリアフィルム2の外周部(セラミックグリーンシート1の外縁よりも外側に張り出した角部2a)を把持する必要があるが、本実施形態では、枠状部材110を降下させて退避位置に配置することにより、剥離機構が枠状部材110に干渉することがなくなり、支障なくキャリアフィルム2を剥離することができる。
【0062】
また、本実施形態では、下プレス部材12の押圧面12a上に突出する位置決めピン121によってセラミックグリーンシートやセラミック積層体が平面方向に位置決めされるため、上記閉鎖空間が減圧されることにより、下プレス部材12の吸着保持力が低下し或いは失われ、これによってセラミックグリーンシートやセラミック積層体が平面方向に位置ズレを起こすといった事態が防止される。したがって、セラミック積層体の積層精度の低下を抑制することができる。
【0063】
さらに、本実施形態では、枠状部材110を下プレス部材12の押圧面12aの周囲位置から下方に向けて(すなわち、上プレス部材15とは反対側に向けて)移動させ、退避させることができる。これによって、枠状部材110を下プレス部材12と上プレス部材15の間から退避させた状態で、セラミックグリーンシート1或いはセラミック積層体100の給除材(給除材位置Bにて行われる。)を行ったり、剥離手段によるキャリアフィルム2の剥離を行ったりすることができるから、給除材手段(上記の搬送機構23に相当する。)や剥離手段(上記の把持部19に相当する)のアクセス動作を容易に行うことが可能になるとともに、これらの構造を簡易に構成することが可能になる。
【0064】
なお、上記製造装置においては、枠状部材110を図4に示す退避位置に配置したままとすることにより、上記の基本構成と全く同じ動作を行うことができるように構成されている。すなわち、図示しない操作スイッチ等の操作部に対する操作を行うことによって、圧着加圧時における減圧を行うか行わないかを選択できるように構成されている。
【0065】
本発明者は、セラミックグリーンシートの圧着時に減圧を行う場合と行わない場合とでどのような違いが生ずるかを調べる対照実験を行った。この実験は、減圧の有無以外は、加熱温度、加圧力、加熱加圧時間など、全く同じ条件下で行った。ここで、減圧を行わない場合には、枠状部材110は図4に示す退避位置に常時配置させた。その結果、通常の積層セラミック電子部品用のセラミック積層体を形成する製造ラインでは、減圧を行わない場合には内部電極パターンの部分に残留空気による膨らみが目視でもはっきりと視認され、部分的に直径数ミリ程度の空気溜りも発見された。これに対して、上記のように減圧を行った場合には、このような膨らみは一切発見されなかった。
【0066】
また、内部電極パターンの形成されていない単なるセラミックグリーンシートを積層した場合においては、減圧をした場合としない場合とで目視では違いが判別できなかった。しかし、10〜30倍程度の拡大率で顕微鏡を用いて観察すると、減圧を行わない場合には細かな空気溜りによる膨らみが無数に発見されたが、減圧を行った場合には膨らみは一切観察されなかった。
【0067】
尚、本発明のセラミック積層体の製造方法及び製造装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0068】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、セラミックグリーンシートを積層してセラミック積層体を製造する場合に、シート間に閉じ込められる空気量を低減できる。また、減圧を短時間に行うことができるため、空気の閉じ込め防止に伴う生産性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセラミック積層装置の実施形態の構造及びセラミック積層方法の1工程を示す概略縦断面図である。
【図2】 同実施形態の構造及びセラミック積層方法の1工程を示す概略縦断面図である。
【図3】 同実施形態の構造及びセラミック積層方法の1工程を示す概略縦断面図である。
【図4】 同実施形態の構造及びセラミック積層方法の1工程を示す概略縦断面図である。
【図5】 同実施形態の製造装置における下プレス部材及びその周囲構造の概略平面図である。
【図6】 同実施形態の製造装置における上プレス部材の概略底面図である。
【図7】 同実施形態の製造装置における基本構成の全体配列を示す概略配置図である。
【図8】 同実施形態の製造装置における基本構成の上プレス部材及びその周辺構造を示す概略底面図である。
【図9】 同実施形態の製造装置における基本構成の1動作工程を示す概略側面図(a)及び(b)である。
【図10】 同実施形態の製造装置における基本構成の1動作工程を示す概略側面図(a)及び(b)である。
【図11】 同実施形態の製造装置における基本構成のシート処理検査部の主要部を示す概略平面図である。
【図12】 同実施形態の製造装置における基本構成のシート処理検査部の切除機構を示す概略拡大断面図である。
【図13】 図12に示す切除機構の動作時の状態を示す概略拡大断面図である。
【図14】 プレス機構の加圧時において把持部がキャリアシートの角部を把持した状態を示す概略構成図(a)及びプレス機構の加圧終了後の状態を示す概略構成図(b)である。
【符号の説明】
12・・・下プレス部材、12a・・・押圧面、121・・・位置決めピン、122・・・吸着穴、15・・・下プレス部材、15a・・・押圧面、15b・・・外周段差面、151・・・位置決め穴、152・・・排気口、110・・・枠状部材、110a・・・上面、120・・・駆動手段、130・・・ガイド手段、P,Q・・・パッキン、U・・・アンダーシート、V・・・開閉弁、G・・・圧力センサ

Claims (9)

  1. 複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて一対の押圧部材間で加圧することにより圧着し、セラミック積層体を形成するセラミック積層体の製造方法であって、
    前記一対の押圧部材の押圧面を平面的に包囲する形状を有する枠状部材を、前記一対の押圧部材のうち一方の押圧部材に対してはその押圧方向に摺動可能な状態で密接させ、他方の前記押圧部材に対しては当初は離間させておき、
    前記一対の押圧部材のうちいずれか片方の前記押圧部材上に載置された前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体の上に、新たな前記セラミックグリーンシートを、前記片方の押圧部材上に配置された前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体とは反対側の表面にキャリアフィルムを貼着させた状態で給材した後に、前記一方の押圧部材に対する密接状態を維持しつつ、前記枠状部材を前記他方の押圧部材に対し前記押圧方向に向けて密接させることにより、前記一対の押圧部材及び前記枠状部材の内側に前記複数のセラミックグリーンシートが収容される閉鎖空間を画成し、
    その後、前記閉鎖空間を減圧し、この減圧下にて前記枠状部材を前記一方の押圧部材に対しては密接状態で前記押圧方向に摺動させ、前記他方の押圧部材に対しては前記押圧方向の密接状態を保持することで前記閉鎖空間を維持しつつ、前記一対の押圧部材を互いに接近させることにより、前記複数のセラミックグリーンシートを加圧し、
    前記一対の押圧部材による前記新たなセラミックグリーンシートと前記セラミックグリーンシート若しくはその積層体との圧着後に前記閉鎖空間の減圧状態を解除してから、前記キャリアフィルムを剥離し、
    前記キャリアフィルムの剥離は、前記片方の押圧部材上に配置されたセラミック積層体の周囲位置から前記枠状部材を退避させた状態で実施することを特徴とするセラミック積層体の製造方法。
  2. 前記閉鎖空間の内圧が所定値まで低下したときに前記一対の押圧部材による加圧を開始することを特徴とする請求項1に記載のセラミック積層体の製造方法。
  3. 前記閉鎖空間の減圧状態を解除した後に、前記一対の押圧部材による加圧力を開放することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセラミック積層体の製造方法。
  4. 記片の押圧部材上に前記セラミックグリーンシートを配置して、もう片方の前記押圧部材を押し付けて圧着する工程を繰り返すことにより、複数の前記新たなセラミックグリーンシートを順次積層していくことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造方法。
  5. 複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて加圧することにより圧着し、セラミック積層体を形成するセラミック積層体の製造装置であって、
    複数の前記セラミックグリーンシートを加圧して圧着させるための一対の押圧部材と、前記押圧部材の押圧面を平面的に包囲する形状を有する枠状部材と、を有し、
    前記枠状部材は、前記一対の押圧部材のうち一方の前記押圧部材に対しては密接した状態を維持しつつ前記押圧部材の押圧方向に摺動可能に構成されているとともに、他方の前記押圧部材に対しては前記押圧方向に向けて密接可能に構成され、
    前記枠状部材は、前記一対の押圧部材の前記押圧面の周囲位置から退避可能に構成され、
    前記一対の押圧部材に対して共に前記枠状部材を密接させることにより前記複数のセラミックグリーンシートを収容した閉鎖空間を画成可能に構成され、
    前記閉鎖空間を減圧可能に構成された減圧手段を有することを特徴とするセラミック積層体の製造装置。
  6. 前記閉鎖空間の圧力を検出する圧力検出手段を有し、該圧力検出手段の検出圧力が所定値まで低下したときに前記一対の押圧部材が互いに接近して前記複数のセラミックグリーンシートを加圧するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のセラミック積層体の製造装置。
  7. 前記他方の押圧部材には、前記押圧面よりも前記一方の押圧部材から離れた位置に形成され前記枠状部材に対し前記押圧方向に向けて密接可能な外周段差面が設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のセラミック積層体の製造装置。
  8. 前記一対の押圧部材の少なくともいずれか片方には、前記押圧部材の前記押圧面上における前記セラミックグリーンシートの平面位置を機械的に位置決めする位置決め手段が設けられていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造装置。
  9. 前記一対の押圧部材による加圧によって形成されたセラミック積層体の表面に貼着されたキャリアフィルムを剥離可能に構成された剥離手段を有することを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造装置。
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