JP4360715B2 - ツールビロンを備えた時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定ホィールと噛み合ったピニオンに係合した脱進機に係合した調速機を備えたツールビロンを有する時計に関する。調速機、脱進機及びピニオンは、支持プレート内に回転可能に取り付けられた管に固定されたプレートに取り付けられている。この管は時計の中心に位置して駆動装置によって回転駆動される。
【0002】
【従来の技術】
上記の包括的記載に合致したツールビロン時計が、スイス特許第33368号に記載されている。この特許は、中心位置に回転可能に取り付けられたプレートによって調速機及び脱進機を担持した時計ムーブメントを記載している。プレートは中央管に固定されており、この管の端部に設けられたピニオンが1つのホィール及び1つのピニオンで構成されたホィール及びピニオン組を介して香箱のぜんまいで駆動されることによって、プレートが回動軸として使用されている管と共に連続的に回転駆動される。
【0003】
管は分針を担持しているシャフトに係合しており、このシャフトの端部に設けられたピニオンが、香箱のカバーに摩擦嵌着されたホィールと噛み合っている。キャノンピニオンがシャフトにはめ付けられて管に追従する。キャノンピニオンは、時針を担持しているキャノンホィールを裏回り輪列を介して駆動する。さらに、裏回り輪列は文字盤で覆われている。以上の説明から明らかなように、プレートに裏回り輪列が取り付けられ、それ自体も文字盤で覆われているので、ガラス蓋を通してプレート全体を見ることはできない。
【0004】
さらに、脱進機ピニオンがプレートの上方に位置しているので、それが噛み合う固定ホィールもプレートの上方に位置している。この固定ホィールは、4本の細いアームで担持されたブリッジに取り付けられており、このブリッジはプレートの上に載置されている。従って、プレートは、裏回り輪列及び文字盤だけでなく、中央ブリッジ及びそれをムーブメント支持プレートに連結するアームによっても部分的に覆われて見えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
要するに、上記特許に記載されているツールビロン機構は、それを構成している部材をわずかに見せるだけであり、実際に、自転すると共に文字盤回りに回転するてん輪が見えるだけである。反対に、本発明は、中心から外周まで完全に見えるため、ツールビロン機構全体を見えるようにする回転プレートを提供している。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固定ホィール及びそれと噛み合ったピニオンがプレートの下方に位置していることを特徴としている。これによって、文字盤の上方の空間からすべての固定部材及びそれらの部材を担持するためのすべての支持部材をなくすことができる。
【0007】
好適な実施態様では、プレートを担持している管が、分針を担持しているキャノンピニオンを包囲し、このキャノンピニオンは時針を担持しているシャフトを包囲しており、シャフト及びキャノンピニオンは、プレートの下方に位置している裏回り輪列によって互いに連結されている。
【0008】
キャノンピニオンを備えていない別の実施態様では、分針または指針がプレート上に取り付けられている一方、管が時針を担持しているシャフトを包囲しており、シャフト及び管は、プレートの下方に位置している裏回り輪列によって互いに連結されている。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面に示されている2つの実施形態によって本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】
ここではツールビロン時計を2つの実施形態で例示している。第1実施形態が図1に断面図で示されている。これは好適な実施形態である。第2実施形態が図7に断面図で示されている。両実施形態に対応することができる斜視図が図8に示されている。
【0011】
図1及び図7に示されているように、時計ムーブメントは、脱進機3に係合した調速機2を備えており、脱進機は、固定ホィール5と噛み合った歯車列4に係合している。調速機2、脱進機3及び歯車列4は、支持プレート8内に回転可能に取り付けられた管7に固定されたプレート6に取り付けられている。管7は時計の中心に位置しており、駆動装置9によて連続的に回転駆動される。
【0012】
本時計の独自性は、プレート及びそれに取り付けられた部材を、その中心から外周まで完全に見えるようにする2つの独特の特徴にある。図1及び図7は、まず、固定ホィール5がプレート6の下方に位置していることを示している。そして、管7が分針12を担持しているキャノンピニオン11に回転可能に係合していることを示しており、このキャノンピニオンは時針14を担持しているシャフト13に回転可能に係合している。シャフト13及びキャノンピニオン11の下端部は、プレート6より下方に位置している裏回り輪列15によって連結されている。このように固定ホィール5及び裏回り輪列15はプレート6の下方に位置しているので、プレート6の上に重なるものは何もなく、従って、プレートは、その上方に取り付けられるガラス蓋の下側に完全に露出した状態にある。これはもちろん、固定ホィール及び裏回り輪列を支持しているブリッジがプレートの上方に取り付けられている上記特許に提案されている構造とは異なっている。
【0013】
ここで、時針14を担持しているシャフト13は分針12を支持しているキャノンピニオン11の内部にはまっているので、時針14が分針12の上方に位置しており、これは、時針を担持しているキャノンホィールが分針を担持しているキャノンピニオンを包囲している時計に一般的に見られる通常の位置と反対である。この特異性はある意味では、裏回り輪列をプレートの下側に配置するために払わなければならない代償に相当するが、現在の構造によって一般的に課せられている慣習に反することを意味するだけであると考えれば、これはわずかな代償である。
【0014】
図1及び図3に示されているように、駆動装置9は主ぜんまい(図示せず)を収容している香箱16を含み、香箱のシャフト17は第1ラチェット18を担持している。ラチェット18は、プレート6を固定した管7に取り付けられたピニオン19と噛み合っている。様々な方法でプレート6を管7に固定することができる。ここでは、キー40をそのスクリューヘッド41で回転させてプレートを管に固定する方法を選択している。
【0015】
同図面に示されているように、香箱のシャフト17は、第1ラチェット18と同軸的でそれの下方に位置している第2ラチェット21を担持している。第2ラチェット21は、キャノンピニオン11に摩擦嵌着されたホィール22と噛み合っている。裏回り輪列15のホィール42がキャノンピニオン11のピニオン43と噛み合っている。同様に、シャフト13の時ホィール44が裏回り輪列15のホィール42のピニオン45と噛み合っている。
【0016】
単一の香箱では機構の十分な自律性を確保するのに不十分であるように思われる場合、それに他の香箱を追加することができ、それによって時計の作動時間を長くすることができる。この例が図1及び図2に示されており、第1香箱16の前に第2香箱23が、それぞれのドラムの歯24及び25で第1香箱と噛み合わせて配置されている。さらに、図2に示されているように、第2香箱23は第3香箱26とそれぞれのラチェット27及び28の歯で噛み合っている。このため、本駆動装置9は3つの香箱を直列に有している。
【0017】
同一平面上に配置された3つの香箱16、23及び26は、中央管7の周囲のこの平面上に得られる空間のほぼ3/4を占めるにすぎない。1/4に自動巻き機構を駆動装置9に、この場合は第3バレル26に係合させて配置することができる。
【0018】
目盛り記号48(第8図を参照)を設けたリング形文字盤47がプレート6を包囲している。そのリング47は、文字盤脚部59によって固定リング58内に保持されている。
【0019】
プレート6を担持している管7は支持プレート8に回動可能に取り付けられていることは前述した。実際に、この支持プレートは、管7も回動可能に取り付けている香箱ブリッジ46に固定されているので、管7は支持プレート8と香箱ブリッジ46(図3を参照)とによって半径方向及び軸方向の所定位置に保持されている。
【0020】
香箱16にはめ付けられた2つのラチェット18及び21は、同一直径でも異なった直径でもよい。それらが同一直径である場合、ピニオン19及びホイール22が同一直径になり、従ってキャノンピニオン11及びそれに連結された分針12が管7及びそれに連結されたプレート6と同一速度で回転する、すなわち毎時1回転することは明らかである。図3に示されている例では、ラチェット18の直径がラチェット21の直径より大きく、その結果、プレート6は分針12より高速回転するであろう。
【0021】
プレート6が分針12と同一速度で回転することを是認する場合、管7がキャノンピニオン11に摩擦嵌着されていれば、第2ラチェット21を省略することができる。このため、駆動装置に設けられた香箱のシャフトが、キャノンピニオン11に摩擦嵌着されている管7に固定されたピニオンと噛み合ったラチェットを担持している変更例が可能である。この変更例は、図7を参照しながら後述する第2実施形態と多くの点で類似している。
【0022】
この変更例を以下のように変更することもできる。この場合、プレートは毎時1回転するので、それ自体が分表示部材を担持することによって、キャノンピニオン11を省略することができる。例えば、分針または同様のポインタを環状文字盤47に面するプレート6の、調速機2及び歯車列4の位置に対して固定の位置に設けて、魅力的な外観を与えると共に、プレート及びそれのシャフト間を摩擦結合させて、プレートの外周に対する作用によって時間設定を行うことができるようにする。そうでなければ、プレート6の外周に摩擦嵌着されて時間設定用の巻きステムのピニオンに係合するリングに分目盛りを設けることができる。
【0023】
次に、図1ないし図6及び図8に示されている構造において、プレート6及びその上方に取り付けられている部材についてさらに詳細に説明する。この場合、プレート6は管7に固定されており、この管7をそれぞれ分針12及び時針14を担持しているキャノンピニオン11及びシャフト13が貫通している。
【0024】
図2に明らかに示されているように、調速機2、脱進機3及び歯車列4はプレート6上にある。スイス特許第33368号に示されているツールビロンでは、脱進機ピニオンが固定ホィールと直接に噛み合うので、歯車列4を除いた同一の部材が設けられている。
【0025】
調速機2は、通常のようにてん輪49と渦巻きばね50とを備えている。脱進機は、脱進機ホィール51とそのピニオン52、パレット53、レバー54、大形プレート55及びてん真56とを備えている。てん真は、プレート6と、ピラー68(図4を参照)でプレート6に固定されたてん輪ブリッジ57との間に回動可能に取り付けられている。歯車列4は、脱進機ピニオン52と固定ホィール5との間を確実に歯車連結させる複数の歯車及びピニオン組を有している。ここでは、3つのホィール及びピニオン組29、30及び31が設けられ、その各々はホィール(それぞれ60、61及び62)とピニオン(63、64及び65)とを含む。これらのホィール及びピニオン組は、プレート6と歯車列ブリッジ66との間に回動可能に取り付けられている。歯車列ブリッジ66は、ピラー67(図4を参照)によってプレート6に固定されている。
【0026】
歯車列4を形成しているホィール及びピニオン組(ここではホィール及びピニオン組29、30及び31)の数と、そのようなホィール及びピニオン組間に存在する歯車比とは、てん輪の振動数とプレート6の回転に選択された単位時間当たりの回転数とによって決定されるであろう。この歯車列は、脱進機4(さらに正確に言えば、脱進機ピニオン52)と固定ホィール5との間に挿入されている。このため、それの特徴及び特殊性が、プレートに単位時間当たりの所定の回転数を与える。
【0027】
好適な選択の一例をここで挙げる。てん輪49は毎時21,600回の振動数で振動する。脱進機ホィール51に20個の歯を設けている場合、このホィール及びそれに連結されたピニオン52は毎時540回転する。歯車列4は、3つのホィール及びピニオン組29、30及び31を有しており、脱進機ピニオン52と固定ホィールとの間でのそれえらの歯車比は270である。その結果、プレート6は毎時2回転する。プレート6を他の速度にするために他の比を選択できることも明らかであり、これについては本発明の第2実施形態を参照しながら後述する。しかし、毎時2回転であると、少なくとも5分置きにプレートの位置が異なった像を得ることができるので、それが適当に思われる。
【0028】
時計に小さい秒針32を設けるために回転プレート6の存在を利用することができる。このために、図3に示されているように、プレート6は固定ホィール5と噛み合ったホィール及びピニオン組35を担持しており、このホィール及びピニオン組は、小さい秒針32を駆動するシャフト33に固定されたピニオン34を駆動する。シャフト33とホィール及びピニオン組35とは、プレート6と歯車列ブリッジ66との間に回動可能に取り付けられている。図4に示されているように、秒針32は、秒目盛り69を記した歯車列ブリッジ66に取り付けられている。
【0029】
図4は、ツールビロンのベースを形成する回転プレート6の斜視図である。管7はプレート6を矢印Aの方向に沿って連続的に回転駆動する。プレートの下方で、固定ホィール5がピニオン65と噛み合っている。回転中、プレート6はピニオン65を衛星のような公転移動と組み合わせた回転移動で駆動し、これらの移動は歯車列4、脱進機3及び調速機2によって調整される。図4は、本発明の主要な利点を、すなわち、プレート及びその上に取り付けられた部材全体を完全に見えるようにすることを非常に明確に示している。管7からプレート6の外周までのすべてを見ることができ、例えば、固定ホィールまたは裏回り輪列のような固定部材が、さらには文字盤さえも、可動部材の眺めを妨げない。管7から出ている時針及び分針(図4には示されていない)だけがプレートの上方に取り付けられている。しかし、それらは薄く実質的に移動するので、それらは何も隠さない。
【0030】
図4はまた、一定の美的効果を有するようにプレートを構成できることを示している。ここでは、例えば、端部に秒目盛り69を有する歯車列ブリッジ66と、端部にてん輪49を有するてん輪ブリッジ57とは、幾分すい星の形状を想起させる。また、これらのブリッジは頭から尾の順に配置されているので、それらが表すと想像されるすい星が互いに追いかけているように見える。
【0031】
次に、時計の巻き及び時間設定機構に関して一例を説明する。
【0032】
巻き機構が、図5に平面図で示されている。駆動装置9、この場合は第3香箱26(図2)が香箱の歯70で中間ピニオン72に固定されたホィール71と噛み合っている。このピニオンは第1中間ホィール73と噛み合い、この中間ホィール73は第2中間ホィール74と噛み合っている。巻きステム80が押し込み位置にある時、固定中間ホィール74はロッキングバー81の中間ホィール75に係合し、このホィールは参照番号77で示した90゜中間ホィールの水平歯76に係合している。90゜中間ホィールの垂直歯78はステム80の摺動ピニオン79と噛み合っている。ばね82の作用を受けるロッキングバー81と2ノッチ形ばね84の作用を受ける引き出し片83とによって形成されたシステムが、中間ホィール75を第2中間ホィール74に連結している。ステム80の回転によって香箱26が巻かれ、それが後続の香箱23及び16を巻く。
【0033】
時間設定機構が図6に平面図で示されている。ステム80が引き出し位置に配置されている時、ロッキングバー81は中間ホィール77の中心に位置する回転軸線回りに反時計回り方向に回転する。この時、中間ホィール75は第2中間ホィール74(図5)から離脱して、中間ホィール85に係合する。この中間ホィール85は裏回り輪列15のホィール42と噛み合い、このホィール42はキャノンピニオン11(図3も参照されたい)のピニオン43に係合している。同様に、時ホィール44は裏回り輪列15のピニオン45と噛み合っている。この状態で、ステム80が回転すると、分及び時針が設定される。ここでは、キャノンピニオン11とラチェット21(図3を参照)に係合しているホィール22との間に摩擦があるので、時間設定は管7の、従ってプレート6の移動を伴わないことに注意されたい。
【0034】
次に、図7を参照しながら本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、第1実施形態と多く点で類似している。固定ホィール5に係合した歯車列4と噛み合った脱進機3と噛み合った調速機2がやはり示されており、調速機2、脱進機3及び歯車列4はプレート6の上に取り付けられている。プレート6は管7に固定されており、管7は支持プレート8及び香箱ブリッジ46内に回動可能に取り付けられており、この管は時計の中心に位置して、駆動装置9によって連続的に回転駆動される。図7はまた、一方では、固定ホィール5がプレート6の下方に位置していることを、他方では、管7が分針12を担持しているキャノンピニオン11に回転可能に係合し、このキャノンピニオンは時針14を担持しているシャフト13に回転可能に係合していることを示している。シャフト13及びキャノンピニオン11は、プレート6の下方に位置している裏回り輪列15によって連結されている。
【0035】
第1実施形態の駆動装置9の出力部材が、時計の中心に対して偏心した香箱16のラチェット18であるとした場合、第2実施形態の駆動装置9の香箱36(図7を参照)は時計の中心に位置し、この香箱のシャフト37はツールビロンのプレート6を担持している管7に回転可能に連結されている。シャフト37自体が管7を構成することが好ましい。この第2実施形態では、1つのラチェットと、それと噛み合う1つのピニオンとが省略されている。香箱36のシャフト37はキャノンピニオン11に摩擦嵌着されているのに対して、時シャフト13はキャノンピニオン11内で回転自在である。この方法は、プレート6が分針と同一速度で、すなわち毎時1回転で駆動されるという制約を必然的に伴う。利用可能な空間に応じて、大径の単一の香箱にするか、第2香箱を中央香箱に直列配置するかを選択することができる。プレートが毎時1回転する上記変更例は、この第2実施形態にも適用可能である。
【0036】
最後に、ケースを除いた時計全体の一部破断斜視図である図8を参照しながら説明する。キャノンピニオン11及び時シャフト13がそれぞれ貫通している駆動管7を固定したプレート6が示されている。時針14及び分針12が環状文字盤47の上方に取り付けられている。文字盤に目盛り48が付けられており、文字盤は時計の中間部材の一部を形成することができるリング58上に載置されている。プレート6は矢印Aで示された方向に沿って連続的に回転駆動される。てん輪49を回動可能に取り付けたブリッジ57と、歯車列4を回動可能に取り付けたブリッジ66と、脱進機3とがプレートの上に載置されている。この図面が他の図面よりもさらにわかりやすく示しているように、プレート6及びそれの一部を形成しているすべての部材を時計の外側から完全に見ることができ、このように見えるのは、前述したように、裏回り輪列及び固定ホィールがプレート6の下側へ追いやられているためである。図8に示されている製品は、小さい秒針のない形式であることがわかるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の概略的断面図である。
【図2】図1の断面図の左部分の拡大図である。
【図3】図1の断面図の右部分の拡大図である。
【図4】図1のツールビロン部分の斜視図である。
【図5】図1に示されている時計の巻き機構の平面図である。
【図6】図1に示されている時計の時間設定機構の平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の概略的断面図である。
【図8】ケースを除いた本発明の時計全体の一部破断した斜視図である。
【符号の説明】
2 調速機、 3 脱進機、 5 固定ホィール、 6 プレート、
7 管、 8 支持プレート、 65 ピニオン、
Claims (12)
- 固定ホィール(5)と噛み合ったピニオン(65)に係合した脱進機(3)に係合した調速機(2)を備えており、調速機(2)、脱進機(3)及びピニオン(65)は、支持プレート(8)に回転可能に取り付けられた管(7)に固定されたプレート(6)に取り付けられており、その管が中心に位置して駆動装置(9)によって回転駆動されるようにしたツールビロンを備えた時計であって、固定ホィール(5)及びそれと噛み合ったピニオン(65)はプレート(6)の下方に位置していることを特徴とする時計。
- 管(7)は、分針(12)を担持しているキャノンピニオン(11)を包囲し、キャノンピニオンは時針(14)を担持しているシャフト(13)を包囲しており、シャフト(13)及びキャノンピニオン(11)は、プレート(6)の下方に位置している裏回り輪列(15)によって互いに連結されていることを特徴とする請求項1記載の時計。
- 駆動装置(9)は、管(7)に固定されたピニオン(19)に係合した第1ラチェット(18)を担持しているシャフト(17)を有する香箱(16)を備えていることを特徴とする請求項1記載の時計。
- 香箱(16)のシャフト(17)は、第1ラチェット(18)と同軸的でその下方に位置している第2ラチェット(21)を担持しており、第2ラチェットは、キャノンピニオン(11)に摩擦嵌着されたホィール(22)に係合していることを特徴とする請求項2または3記載の時計。
- 管(7)は、キャノンピニオン(11)に摩擦嵌着されていることを特徴とする請求項2または3記載の時計。
- 香箱(16)の前に第2香箱(23)が、それぞれのドラムの歯(24、25)で香箱(16)と噛み合わせて配置され、さらに第3香箱(26)が、それぞれのラチェット(27、28)の歯で第2香箱(23)と噛み合せて配置されていることを特徴とする請求項3記載の時計。
- 歯車列(4)が、脱進機(3)と固定ホィール(5)と噛み合ったピニオン(65)との間に挿入されており、歯車列は、順に噛み合った複数のホィール及びピニオン組(29、30及び31)を有しており、ホィール及びピニオン組の数及びそれらの歯車比は、プレート(6)を単位時間当たり所定の回転数で回転させるように選択されること特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の時計。
- 歯車列(4)は、プレート(6)を毎時2回転させるように歯車比を定めた3つのホィール及びピニオン組(29、30及び31)を有していることを特徴とする請求項7記載の時計。
- 毎時1回転するようにした前記プレート(6)に分針または指針が取り付けられており、管(7)は時針(14)を担持しているシャフト(13)を包囲しており、シャフト及び管は、プレート(6)の下方に位置している裏回り輪列(15)によって互いに連結されていることを特徴とする請求項3記載の時計。
- 固定ホィール(5)に係合したホィール及びピニオン組(35)と噛み合ったピニオン(34)に固定された小さい秒針(32)が、プレート(6)上に取り付けられていること特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の時計。
- 駆動装置(9)は、中心に位置する中央香箱(36)を有しており、香箱のシャフト(37)がプレート(6)を担持している管(7)に連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の時計。
- 管(7)は、中央香箱(36)のシャフト(37)で形成されていることを特徴とする請求項11記載の時計。
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