JP4352046B2 - Vベルト式自動変速機 - Google Patents

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  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)

Description

本発明は、可変タイプの駆動側変速プーリと従動側変速プーリとから構成された自動変速機構において、両プーリの共振による振動を低減することができ、耐久性を良好なものにすることができるVベルト式自動変速機に関する。
Vベルト式自動変速機における駆動(又は原動)側変速プーリの可動シーブ内に配置されている遠心ローラと、従動側変速プーリに配置されている遠心クラッチの遠心ウェイトとの設定数比率(駆動側変速プーリの遠心ローラの個数/従動側変速プーリの遠心ウェイトの個数)は、一般的に整数値である。このように、前記比率を整数値とした構成は、従来技術に多く見られ、例えば、下記特許文献1等多くの文献に開示されている。この従来技術の場合、駆動側の遠心ローラの個数は6個であり、従動側の遠心ウェイトの個数は3個であり、その設定数比は2となり、この数値は整数値である。
特開平6−117507号
Vベルト式自動変速機は、一般に、エンジン本体側に配置されている駆動側変速プーリと、車輪(タイヤ)側に配置されている従動側変速プーリとの間にVベルトが掛けられて回転伝達可能としたものである。その駆動(原動)側変速プーリと従動側変速プーリは、それぞれの2枚のプーリ半体が接近及び離間することにより、ベルト溝幅を回転速度と共に変化可能な構造とし、適宜変速比を変えながら駆動側変速プーリから従動側変速プーリに回転伝達するものである。
その駆動側変速プーリには遠心ローラが設けられ、該遠心ローラが駆動側変速プーリの回転速度の変化により前記遠心ローラに生じる遠心力も変化して、該遠心ローラがプーリの外周側又は中心側に移動し、プーリ半体同士が接近したり、又は離間することができる。そして、前記駆動側変速プーリのVベルト溝幅の変化に対応して、前記従動側変速プーリのVベルト溝幅も変化し、速度比が変化するようにしたものである。その従動側変速プーリには遠心クラッチが装着されている。この遠心クラッチに、遠心ウェイトが装着されている。
そのVベルト式自動変速機における駆動側変速プーリに設けられる遠心ローラの個数と、従動側変速プーリ側に装着された遠心クラッチに装着される遠心ウェイトの個数との設定比率が整数値になる場合、駆動側の遠心ローラと従動側の遠心ウェイトとの位相が整数倍で同期するという状態が発生する。この同期が起きた場合、一定の周期で振動する起振源となり、Vベルト式自動変速機にエンジンを含む構成としたエンジン組立体への振動につながるおそれがある。即ち、前記比率が整数値となる場合には、同期(同調)による振動が起こりやすくなり、その結果、商品性や耐久性に悪い影響を与えることになる。
その遠心ローラと遠心ウェイトの位相の同期状態について、さらに詳述する。まず、駆動側変速プーリと従動側変速プーリと遠心クラッチとからなるVベルト式自動変速機とエンジンとを含む自動二輪車のエンジン組立体に総合的な重心(慣性重心)が設定される。このようなエンジン組立体の同期状態とは、自動変速機の駆動側プーリと従動側プーリとの変速比が1のときに、そのエンジン組立体の前記重心位置を中心にしてエンジン組立体全体が振動する。その駆動側変速プーリと従動側変速プーリとの変速比が1となるときには、駆動側変速プーリと従動側変速プーリとの回転数が同一となる。
さらに、この状態で、駆動側変速プーリA’の遠心ローラと、遠心クラッチC’の遠心ウェイトの両者が前記重心位置と駆動側変速プーリと従動側変速プーリ(遠心クラッチ)の各中心を通過する仮想線上で、且つ駆動側変速プーリA’及び遠心クラッチC’における前記仮想線に一致する直径方向外端に位置するときに、前記遠心ローラと遠心ウェイトにそれぞれ反対方向に遠心力が作用する。すなわち、同期状態とは、遠心ローラと遠心ウェイトが前記仮想線の両端に位置したときで、その両者と、前記エンジン組立体の重心を中心として作用する偶力が最大にかかる状態である(図5参照)。
このエンジン組立体における駆動側変速プーリA’と遠心クラッチC’の同期状態は、駆動側変速プーリに設けられている遠心ローラの個数と、従動側変速プーリに設けられている遠心ウェイトの個数との比率の数値が整数である場合、前記仮想線上に位置する場面の数が多くなりやすく、しかも短い周期で巡って来ることになる。たとえば、図5,図6では比率が整数値の場合に生じる同期状態を示したものであり、遠心ローラの個数を6とし、遠心ウェイトの個数を3としたものである。
図中において、6個の遠心ローラにa,b,c,d,e,fと符号を付した。また3個の遠心ウェイトには、a,b,cの符号を付した。図6(A)乃至(C)は120度の角度ごとに遠心ローラと遠心ウェイトの位置を示すものである。その個数の比率は、3となり整数値である。このような状態で、駆動側変速プーリと遠心クラッチとが変速比1で回転すると〔図6(A)乃至(C)参照〕、同期する回数(場面)が1回転の中で3回生じることになる。これが大きな振動の原因となる。
そして、このような同期状態が周期的で且つその間隔が極めて短い状態となると、エンジン組立体は、その重心を中心にして前記遠心ローラと遠心ウェイトによる最大限の偶力が頻繁にかかることになり、揺動を繰り返すようにして振動する。これは、前記遠心ローラの個数と、遠心ウェイトの個数とが異なっていても、その個数の設定比が整数である以上は、必ず生じる現象である。
本発明が解決しようとする課題(技術的課題又は目的)は、可変タイプの駆動側変速プーリと従動側変速プーリとから構成されるエンジン組立体に、前記駆動側変速プーリに設けられた遠心ローラと、従動側の遠心クラッチに設けられた遠心ウェイトが原因による振動を減少させることを実現することである。
請求項1の発明は、遠心ローラが内装された駆動側変速プーリと、従動側変速プーリと、該従動側変速プーリに接続されると共に遠心ウェイトが内装された遠心クラッチとから構成されたVベルト式自動変速機において、駆動側変速プーリに設けられた遠心ローラの個数と、前記遠心クラッチに設けられた遠心ウェイトの個数におけるいずれか一方の小なる個数に対する大なる個数の比率は非整数としてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。請求項2の発明は、前述の構成において、前記駆動側変速プーリの遠心ローラの個数は、前記従動側変速プーリの遠心ウェイトの個数よりも多くしてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。
次に、請求項3の発明は、前述の構成において、前記駆動側変速プーリの遠心ローラの個数は、前記従動側変速プーリの遠心ウェイトの個数よりも少なくしてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明は、前述の構成において、遠心ローラの個数と遠心ウェイトの個数とのいずれか小さい数量の設定個数を奇数としてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項5の発明は、前述の構成において、遠心ローラの個数と、遠心ウェイトの個数とのいずれか大きい数量の設定個数を奇数としてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明によって、駆動側変速プーリの遠心ローラの個数と、従動側変速プーリの遠心ウェイトの個数との比率を非整数としたことで、駆動側変速プーリから従動側変速プーリへの変速比が1の場合において、前記遠心ローラと遠心ウェイトとの位相が同期し難くい構造となり、共振によるエンジン組立体の振動が低減でき、ひいては、振動による商品性や耐久性に悪い影響を軽減することができる。
請求項2の発明によって、遠心ローラの個数が遠心ウェイトの個数よりも多くなる関係としたことで、駆動側変速プーリの振動周期を小さく、従動側変速プーリの振動周期を大きくすることができ、それぞれの振動が他方に及ぼす影響が受け難いものにすることができ、共振による振動が低減できる。また、遠心ローラの個数を増加させることで、駆動側変速プーリの可動シーブを遠心ローラで押す部分が増えて、可動シーブの摺動性を安定させることができ、振動を低減できる。
次に、請求項3の発明によって、遠心ローラの個数が遠心ウェイトの個数よりも少なくしたことにより、駆動側変速プーリの振動周期を大きく、従動側変速プーリの振動周期を小さくすることができ、それぞれの振動が他方に及ぼす影響を受け難いものにすることができ、共振による振動を低減できる。また、従動側変速プーリの遠心ウェイトの個数を増やすことで、各遠心ウェイトにかかる接触面積を小さくし、回転慣性容量を小さく分割することができるので、それぞれの遠心ウェイトが回転挙動に大きく作用することを低減でき、一つの遠心ウェイトによって生じる偶力を小さくすることができ、各駆動側変速プーリとの共振による振動をより一層低減することができる。
請求項4の発明は、遠心ローラの個数と遠心ウェイトの個数との小さい個数側の設定数を奇数としたので、非整数における端数を種々の数値に設定しやすくなる。よって駆動側と従動側との位相をより一層,同期し難い構成にすることができ、共振による振動を低減することができる。さらに、駆動側と従動側との限られたスペース内で前記遠心ローラと遠心ウェイトとの個数比率の非整数値を種々の数値に適宜設定することが可能となり、適用範囲を容易に拡大することができる。
次に、請求項5の発明は、駆動側の遠心ローラの個数と、従動側の遠心ウェイトの個数との大きい個数側の設定数を奇数として非整数を設定したので、その比における一方の振動周期に対して位相差が生じるものだけでなく、逆位相を生じさせることもできることから、共振による振動の低減がバランス良くすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、本発明における装置の構成は、図1,図2等に示すように、主に駆動側変速プーリA,従動側変速プーリB及び遠心クラッチC等とから構成され、これにエンジンを加えてエンジン組立体と称する。駆動側変速プーリAは、駆動軸を介してエンジン側のクランクシャフトに装着される。その駆動側変速プーリAは、主に可動プーリ半体1,固定プーリ半体2及び遠心ローラ4とから構成されている。その可動プーリ半体1と固定プーリ半体2とが対向して一組のプーリを構成する。その可動プーリ半体1は、略偏平円錐形状のベルト当接板1a及びボス部1bとから形成されている。また、同様に固定プーリ半体2は、略偏平円錐形状のベルト当接板2a及びボス部2bとから形成されている。
そのベルト当接板1aとベルト当接板2aとが対向することで断面略V字溝形状を構成し、前記ベルト当接板1a,2aが断面略V字形状のベルト20を挟持しつつ、巻き掛けられるようになっている。その可動プーリ半体1が軸方向に沿って移動し、その固定プーリ半体2と可動プーリ半体1とが近接したり離間したりすることにより両ベルト当接板1a,2aの間隔が可変する構造となる。
さらに、前記可動プーリ半体1の背面側に位置するようにして斜面プレート3が軸方向に固定される。該斜面プレート3の中心の貫通孔3aの周囲には複数の傾斜ガイド片3b,3b,…が略放射状に形成され、該傾斜ガイド片3bと可動プーリ半体1のベルト当接板1aの裏面側との間に遠心ローラ4が配置されている。そして、可動プーリ半体1のベルト当接板1aの裏面側に形成されたローラガイド1cに前記遠心ローラ4が収まり且つベルト当接板1aの径方向に沿ってのみ移動可能な構造となっている〔図1(B)参照〕。これによって、可動プーリ半体1と斜面プレート3とは、ともに回転する構造となっている。その可動プーリ半体1の裏面側とそれぞれの傾斜ガイド片3bとの間に遠心ローラ4が配置されている。
その可動プーリ半体1と固定プーリ半体2との回転速度が増加するに従い、前記遠心ローラ4がその遠心力により、外径方向に沿って移動し、これによって遠心ローラ4が可動プーリ半体1を軸方向に沿って移動させ、固定プーリ半体2側に押し付ける作用を行うものである。また、可動プーリ半体1及び固定プーリ半体2の回転速度が下がりはじめると、遠心力も小さくなり、前記遠心ローラ4は可動プーリ半体1のボス部1b側に近接することとなる。
そして、固定プーリ半体2と可動プーリ半体1との距離が変化することで巻き掛けられているベルト20の係合する径の大きさを変えることができる。このようにして、前記可動プーリ半体1のベルト当接板1aと固定プーリ半体2のベルト当接板2aとの間隔が回転速度に伴い変化することで、その可動プーリ半体1と固定プーリ半体2に巻き掛けられたベルト20の支持直径が変化することにより、変速することができる。
次に、従動側変速プーリBは、図1(A)に示すように、前記駆動側変速プーリAと同様に従動側可動プーリ半体6と従動側固定プーリ半体7とから構成され、前記駆動側変速プーリAと同様に、ベルト当接板6a,7aを有する。両ベルト当接板6a,7aは、略偏平円錐形状に形成され、そのベルト当接板6aとベルト当接板7aとが対向することで断面略V字溝形状を構成し、断面略V字形状の前記ベルト20を挟持しつつ、巻き掛けられるようになっている。その従動側可動プーリ半体6と従動側固定プーリ半体7とから構成される従動側変速プーリBの回転は遠心クラッチCを介して出力軸19に伝達されている。前記従動側可動プーリ半体6は、スプリング8によって、前記従動側固定プーリ半体7に近接するように弾性的に付勢されている。
次に、遠心クラッチCは、図1に示すように、前記従動側変速プーリBの軸方向に隣接して配置されるものであり、2輪車等の車両における無段変速機を介した駆動力を出力軸19(車輪側)に伝達する際に、断続する役目をなすものである。その遠心クラッチCは、主にクラッチアウタ10,クラッチプレート11,遠心ウェイト12から構成されたものである。
そのクラッチアウタ10は、略カップ形状をなしており、ボス部10aの周囲に円板状側部10bが形成され、該円板状側部10bの外周縁には筒状側部10cが形成されている。該筒状側部10cは、円筒状をなしており、その内周壁面10c1には、揺動する前記遠心ウェイト12のライニング面12aが接触するものである。
前記クラッチプレート11は、略円板状に形成されており中心には固定孔11aが開口形成されている。該固定孔11aは、幅方向両側に直線状の縁が形成された楕円形状としたものであり、前記固定側プーリ軸の軸端部に回転方向に対して強固に固着することができるようになっている。そのクラッチプレート11の表面側は、支持ピン13が植設されている。
次に、遠心ウェイト12は、一様且つ均質な金属合金から成形され、その全体の形状は図1(B)に示すように、略円弧状又は三日月形状に形成されたものである。その遠心ウェイト12の長手方向の一端側には、揺動中心部12Pが形成されている。該揺動中心部12Pは、貫通孔として形成されており、前記支持ピン13が挿入され、該支持ピン13を介して揺動中心部12Pが揺動中心となって、遠心ウェイト12がクラッチプレート11上にて揺動動作を行なう。前記支持ピン13は、クラッチプレート11の直径方向の端部に植設されているので、遠心ウェイト12の揺動中心部12Pもクラッチプレート11の直径方向の端部、すなわち外周端縁寄りに位置している。そして、遠心ウェイト12のライニング面12aが外周側となって遠心クラッチCの外方側に向いている。また、遠心ウェイト12の内周面12bは前記クラッチプレート11の中心側に向いている。
前記クラッチプレート11は、前記従動側変速プーリBの回転を固定側プーリ軸を介して回転伝達され、その回転の遠心力によって外周方向に拡開する遠心ウェイト12が前記クラッチアウタ10の筒状側部10cの内周壁面10c1に接触し、そのクラッチアウタ10に回転を伝達するものである。前記クラッチプレート11に植設された支持ピン13,13,…に対し、揺動自在に装着された遠心ウェイト12を覆うようにして、サイドプレート14が装着されている。該サイドプレート14は、前記クラッチプレート11に植設された支持ピン13の数の挿入孔14aが形成されており、前記支持ピン13の先端が挿入され、サークリップ等の止め環9あるいはカシメ等にて固着される。そのサイドプレート14は、支持ピン13及び遠心ウェイト12を安定した状態にする役目をなすものである。
上記のエンジン組立体において、前記駆動側変速プーリAに設けられた遠心ローラ4の個数と、従動側における遠心クラッチCの遠心ウェイト12との個数について、次のように設定される。すなわち、前記遠心ローラ4の個数と、前記遠心ウェイト12の個数との比率は整数にならないようにする。例えば、以下の表1に記載したように設定する。
Figure 0004352046
ここで、前記比率とは、前記遠心ローラ4の個数と前記遠心ウェイト12の個数において、いずれか一方が小なる個数となり、他方が大なる個数となる。そして小なる個数に対する大なる個数の比率とは、「小なる個数」が分母となり、「大なる個数」が分子となるものである。したがって、数式的に示すと(大なる個数)÷(小なる個数)となり、これを前記遠心ローラ4と遠心ウェイト12との個数の比率とした。本発明では、この条件において、比率が非整数となるようにしたものである。
上記のように駆動側の遠心ローラ4の個数と、従動側の遠心ウェイト12の個数とを設定することにより、駆動側の遠心ローラ4と、従動側の遠心ウェイト12との位相が同じ状態になる機会を最小限にすることができる。ここで、位相が同じ状態になることとは、同期した場面であり、同期が起きることで、一定の周期で振動が発生してVベルト式自動変速機全体への振動となる。
このようなVベルト式自動変速機において、駆動側の遠心ローラ4と、遠心ウェイト12が回転角上に分割配置されているが、その分割配置された駆動側の遠心ローラ4の個数と、従動側の遠心ウェイト12の個数との組合せ比率が整数値のように割り切れず、非整数となる組合せとした、駆動側の遠心ローラ4と従動側の遠心ウェイト12とが1回転当り一致する場面の数を低減させることができる。図2(A),(B)は、本発明の構成を略示図として示したものであり、遠心ローラ4の個数を3とし、遠心ウェイト12の個数を2としたものである。
このときの遠心ローラ4と遠心ウェイト12の個数の比率は、1.5であり、非整数値となる。図3は、上記の遠心ローラ4の個数を3とし、遠心ウェイト12の個数を2とした条件における遠心ローラ4と遠心ウェイト12が同期する可能性を示した図である。図3の(A)乃至(C)は、速度比1の状態で、駆動側変速プーリAと遠心クラッチCの回転が同一であり、角度が90度毎に変化したときの遠心ローラ4と遠心ウェイト12との位置を示したものである。図4(A),(B)は、遠心ローラ4の個数が5個で、遠心ウェイト12の個数が3個とした実施形態であり、図4(C)は、その略示図である。
次に、本発明の作用について、説明する。まず、3個の遠心ローラ4を備えた駆動側変速プーリAには、各遠心ローラ4にa,b,cとそれぞれ符号を付けた。同様に2個の遠心ウェイト12を設けた従動側の遠心クラッチCには、各遠心ウェイト12にa,bとそれぞれ符号を付けた。その駆動側変速プーリAと従動側変速プーリBにおいて、図3(A)乃至図3(C)に示すように、駆動側変速プーリAと遠心クラッチCが1回転する間に、遠心ローラ4の(a),(b),(c)と遠心ウェイト12の(a),(b)とが位置的に一致することはない。すなわち、駆動側変速プーリAの1回転に対して遠心クラッチCの遠心ウェイト12が同期する回数(場面)は、1回(1回/1回転)のみである。これは、個数の比率を整数値とした従来技術(図6参照)のように、1回転する間に遠心ローラと遠心ウェイトとの同期する回数が複数となるものとは相違するものである。
その遠心ローラ4の個数と遠心ウェイト12の個数の組み合わせの実施形態を以下に示す。まず、第1実施形態では、前記遠心ローラ4の個数Nを前記遠心ウェイトの個数Nよりも多くしたものであり、N>Nとなる。次に、第2の実施形態では、前記遠心ローラ4の個数Nは、前記遠心ウェイト12の個数Nよりも少なくしたものであり、N<Nとなる。第3実施形態では、前記遠心ローラの個数Nと遠心ウェイト12の個数Nとのいずれか小さい数量の設定個数を奇数としたものである。次に、第4実施形態では、前記遠心ローラ4の個数Nと、遠心ウェイト12の個数Nとのいずれか大きい数量の設定個数を奇数としたものである。
上記の実施形態のように設定することで、駆動側の遠心ローラ4と、従動側の遠心ウェイト12とが1回転当りで一致する場面の数を少なくすることができるので、それぞれの周期における同期状態となることが避けられ、規則的な振動周期となることを未然に防ぐことができる。即ち、駆動側の遠心ローラ4によって発生する振動周期と従動側の遠心ウェイト12によって発生する振動周期において同期状態となることを低減して、双方の振動が共振しないようにすることができる。駆動側の遠心ローラ4の振動周期と従動側の遠心ウェイト12の振動周期とが異なり、位相が同じになることが避けられ、正逆位相になる。また、駆動側の遠心ローラ4の個数と従動側の遠心ウェイト12の個数の組合せにおいて、その比率の数値が非整数となるように適宜設定することで、振動の低減と伝達機構としての機能、性能、耐久性などをバランス良く満足させることができる。
(A)は本発明の遠心クラッチと該遠心クラッチが接続する従動側変速プーリの縦断側面図、(B)は駆動側変則プーリと遠心クラッチの内部を示す正面図である。 (A)は本発明の構成を示す略示図、(B)は動作を示す略示図である。 (A)乃至(C)は本発明の作用図である。 (A)は遠心ローラの個数を5とした駆動側変速プーリの正面図、(B)は遠心ウェイトの個数を3とした遠心クラッチの正面図、(C)は遠心ローラの個数を5とし、遠心ウェイトの個数を3とした遠心クラッチにおける動作を示す略示図である。 (A)は従来技術の構成を示す略示図、(B)は動作を示す略示図である。 (A)乃至(C)は従来技術の作用図である。
符号の説明
4…遠心ローラ、A…駆動側変速プーリ、B…従動側変速プーリ、C…遠心クラッチ、12…遠心ウェイト。

Claims (5)

  1. 遠心ローラが内装された駆動側変速プーリと、従動側変速プーリと、該従動側変速プーリに接続されると共に遠心ウェイトが内装された遠心クラッチとから構成されたVベルト式自動変速機において、駆動側変速プーリに設けられた遠心ローラの個数と、前記遠心クラッチに設けられた遠心ウェイトの個数におけるいずれか一方の小なる個数に対する大なる個数の比率は非整数としてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  2. 請求項1において、前記遠心ローラの個数は、前記遠心ウェイトの個数よりも多くしてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  3. 請求項1において、前記遠心ローラの個数は、前記遠心ウェイトの個数よりも少なくしてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  4. 請求項1,2,又は3のいずれか1項の記載において、前記遠心ローラの個数と前記遠心ウェイトの個数とのいずれか小さい数量の設定個数は3以上の奇数としてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  5. 請求項1,2,又は3のいずれか1項の記載において、前記遠心ローラの個数と、前記遠心ウェイトの個数とのいずれか大きい数量の設定個数を3以上の奇数としてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
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