JP4350571B2 - ラジエータファン制御装置 - Google Patents

ラジエータファン制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4350571B2
JP4350571B2 JP2004084540A JP2004084540A JP4350571B2 JP 4350571 B2 JP4350571 B2 JP 4350571B2 JP 2004084540 A JP2004084540 A JP 2004084540A JP 2004084540 A JP2004084540 A JP 2004084540A JP 4350571 B2 JP4350571 B2 JP 4350571B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiator fan
engine
speed
water temperature
radiator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004084540A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005273473A (ja
Inventor
譲 石川
淳一 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004084540A priority Critical patent/JP4350571B2/ja
Publication of JP2005273473A publication Critical patent/JP2005273473A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4350571B2 publication Critical patent/JP4350571B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

この発明は、自動二輪車等に適用されるラジエータファン制御装置に関する。
従来から、自動二輪車等のラジエータファンにおいては、エンジン運転時に該エンジン冷却水温度が所定値に達したか否かでオン、オフを切り替えるべく制御されるだけでなく、エンジン停止後であっても、該エンジンの雰囲気温度が所定温度よりも高いときには、エンジン運転時の通常回転(高回転)に対して低回転で駆動するように制御されるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特公昭63−64609号公報
ところで、上述の如くラジエータファンを低回転で駆動させる制御を、エンジン停止時のみならず、エンジン運転中においても効果的に行うことができれば、特に走行風が期待できない停車時や極低速走行時においても、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えた上で、エンジン周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることができる。
そこでこの発明は、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えた上でエンジン周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることができるラジエータファン制御装置を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、エンジン水温を検出し、当該エンジン水温が所定温度を超えた場合にラジエータファン(例えば実施例のラジエータファン51)を動作させるラジエータファン制御装置(例えば実施例にラジエータファン制御装置50,150)において、上下二段のラジエータ(例えば実施例の各ラジエータ43,44)の各々にラジエータファンを備え、前記エンジン水温が前記所定温度未満でかつ車速が所定速度未満である場合に、下段側ラジエータ用のラジエータファンのみを、前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させることを特徴とする。
この構成によれば、走行風によるエンジン熱の対流が期待できない低速走行時等において、ラジエータファンを低回転駆動させるように設定することで、エンジンや排気管等の発熱体の周辺にこもり易い高温雰囲気を流動させることが可能となる。すなわち、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えた上で、エンジン周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となる。また、運転者への熱風はもとより、エンジンの吸気温度の上昇も抑えることが可能となる。また、下段側ラジエータ用のラジエータファンのみを低回転駆動させることで、周辺部品が多くかつ排気管が取り回されるエンジン下部の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となる。
しかも、請求項2に記載した発明のように、前記ラジエータファンを低回転駆動させる際に、その回転数を車速の変化に応じて変化させる構成であれば、停車及び低速走行を連続して行うような場合でも、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えるべく最適な回転数でラジエータファンを動作させることが可能となる。
ここで、請求項3に記載した発明のように、エンジン水温を検出し、当該エンジン水温が所定温度を超えた場合にラジエータファン(例えば実施例のラジエータファン51)を動作させるラジエータファン制御装置(ラジエータファン制御装置250,350)において、上下二段のラジエータ(例えば実施例の各ラジエータ43,44)の各々にラジエータファンを備え、前記エンジン水温が前記所定温度未満でかつエンジン回転数(例えばアイドリング回転数)が所定回転数未満である場合に、下段側ラジエータ用のラジエータファンのみを、前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させる構成としても、エンジン回転数の変化を車速の変化とみなすことで、請求項1に記載した発明と同様、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えた上で、エンジン周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となる。
また、請求項4に記載した発明のように、前記ラジエータファンを低回転駆動させる際に、その回転数をエンジン回転数の変化に応じて変化させる構成であれば、請求項2に記載した発明と同様、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えるべく最適な回転数でラジエータファンを動作させることが可能となる。
この発明によれば、停車時や低速走行時においても、エンジン周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることで、該エンジン周辺に配置される各種デバイス等の周辺部品とエンジン等の発熱体との間隔を詰める(熱害タフネスをあげる)と共に、前記周辺部品のヒートガード等の熱対策を廃止できるため、車体レイアウト自由度を向上させると共に部品点数を削減できる。また、運転者への熱風を抑えると共に、エンジンの吸気温度の上昇を抑えてエンジン出力を良好に保つことができる。
また、この発明によれば、ラジエータファンを最適な回転数で動作させることで、ラジエータファンの駆動に伴う騒音やバッテリの電力消費を抑えることができる。
さらに、この発明によれば、熱対策を要するエンジン下部の雰囲気温度の上昇を効率良く抑えることができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。
図1に示すように、自動二輪車(車両)1の前輪2を軸支する左右一対のフロントフォーク3はステアリングステム4を介して車体フレーム5のヘッドパイプ6に操舵可能に枢支される。ヘッドパイプ6からは左右一対のメインフレーム7が斜め下後方に延び、その後端部が同じく左右一対のセンタフレーム(スイングアームピボット部)8の上部前側にそれぞれ接続される。ここで、車体フレーム5は、ヘッドパイプ6、各メインフレーム7、及び各センタフレーム8を備えてなるアルミ製のものである。
センタフレーム8にはピボット軸9を介してスイングアーム11の基端部が揺動可能に枢支され、このスイングアーム11の先端部には後輪12が軸支される。スイングアーム11の基端部近傍にはリアクッション13が配設され、該リアクッション13の一端部がスイングアーム11に、他端部がリンク機構14を介してセンタフレーム8のピボット軸9よりも下方となる部位に各々連結される。
車体略中央部分には、車幅方向に沿うクランク軸を有するV型五気筒エンジン(以下、単にエンジンという)15が配設される。該エンジン15の上方であってヘッドパイプ6の後方にはエアクリーナケース16が配設され、該エアクリーナケース16の後方には燃料タンク17が配設される。エアクリーナケース16及び燃料タンク17の上部はタンクカバー18により覆われる。
メインフレーム7の上部後側には、斜め上後方に延びるシートフレーム19の前端部が取り付けられる。このシートフレーム19には、タンクカバー18の後方に位置する運転者用のシート21及びその後方に位置するセンタマフラー42が支持される。ここで、燃料タンク17は、その後半部分がシート21の下方に配置されるように略後方に向かって延出されている。これは、自動二輪車1の低重心化及びマスの集中化を図るためである。センタフレーム8の後部には運転者用の左右一対のステップ23が取り付けられる。また、シートフレーム19の右側下部には、車体右側に配設されたサイドマフラー41を支持するマフラステー24が取り付けられる。
フロントフォーク3の上端部には、左右一対のハンドル25がそれぞれ取り付けられる。また、フロントフォーク3の下端部にはブレーキキャリパ26が取り付けられ、該ブレーキキャリパ26に対応するブレーキディスク27が前輪2のハブ部に取り付けられる。これらブレ−キキャリパ26とブレーキディスク27とを主に自動二輪車1のフロントディスクブレーキが構成される。なお、後輪12の右側には、フロントディスクブレーキと同様の構成を有する不図示のリアディスクブレーキが設けられる。
自動二輪車1の車体前部はフロントカウル28により覆われ、シートフレーム19周辺はリアカウル29により覆われる。後輪12の左側にはリアスプロケット31が取り付けられ、このリアスプロケット31とエンジン15の後部左側に配設されたドライブスプロケット32とにドライブチェーン33が掛け回されることで、エンジン15の駆動力を後輪12に伝達可能とされる。
エンジン15は、その前部がメインフレーム7の下部に設けられたエンジンハンガー34に、後部がセンタフレーム8の上部及び下部にそれぞれ固定された状態で車体フレーム5に支持される。エンジン15の各気筒の内、クランクケース35の斜め前上方に設けられる前傾シリンダ部36には三気筒が、クランクケース35の斜め後上方に設けられる後傾シリンダ部37には他の二気筒がそれぞれ配設される。各シリンダ部36,37における他方のシリンダ部側の部位にはエアクリーナケース16から延びる吸気通路38が接続され、前記シリンダヘッドにおける吸気通路38と反対側の部位には排気管39が接続される。
前傾シリンダ部36から延びる排気管39は、下方に向かって湾曲してクランクケース35下方を通過した後に、車体右側の前記サイドマフラー41に接続される。また、後傾シリンダ部37から延びる排気管39は、略後方に向かって延出されてリアカウル29内の前記センタマフラー42に接続される。前傾シリンダ部36の前方にはエンジン用の上段側ラジエータ43が配設され、クランクケース35の前方には同じくエンジン用の下段側ラジエータ44が配設される。
図2に示すように、各ラジエータ43,44の後面側(エンジン15側)の部位には、各々ラジエータファン51が装着される。これら各ラジエータファン51は、ファンモータ52及びこれの駆動軸に連結されるファン本体53を有するもので、各ラジエータ43,44とエンジン15及び排気管39等とに挟まれるように配設される。このラジエータファン51が動作することで、その前方から各ラジエータ43,44を通過させるように空気が導入されてエンジン冷却水が強制冷却される。各ラジエータ43,44を通過した空気は、各ラジエータファン51後方のエンジン15周辺を通過しつつ、前記フロントカウル28に適宜設けられた不図示のダクトから車体外部に導出される。
このようなラジエータファン51の内、上段側ラジエータ43に装着されるものの動作は、従来通りエンジン冷却水温(以下、エンジン水温という)が所定値(例えば80℃)に達したか否かでオン、オフを切り替えるべく制御される。そして、下段側ラジエータ44に装着されるラジエータファン51の動作は、以下に説明するラジエータファン制御装置50により制御される。
ラジエータファン制御装置50は、ファンモータ52とバッテリ54とを接続する回路内に介設されたスイッチング素子55と、該スイッチング素子55に対して所望のPWM(Pulse Width Modulation)波形を出力するPWMコントローラ56と、該PWMコントローラ56を作動制御する制御部57とを備えてなる。
PWMコントローラ56がPWM波形を出力しなければ、スイッチング素子55がオフのままの状態となってファンモータ52が駆動されない。一方、PWMコントローラ56がPWM波形を出力した場合には、該PWM波形に基づいてスイッチング素子55が適宜オンオフを繰り返してファンモータ52を駆動させる。このとき、ファンモータ52の駆動速度(駆動回転数)は、スイッチング素子55のオンオフの割合によって加減される。
なお、本実施例のスイッチング素子55とは、例えばサイリスタ、GTO(Gate Turn Off thyristor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、バイポーラトランジスタ等のデバイスである。
制御部57は、水温センサ58及び車速センサ59の検出信号を基に、ファンモータ52を通常回転数で高回転駆動させる、または停止させる、あるいは後述するように車速に応じて前記通常回転数よりも低い回転数で低回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号を出力する。
水温センサ58は、例えばラジエータ44における冷却水循環通路に取り付けられることで前記エンジン水温を検出可能である。
また、車速センサ59は、例えば前輪2のハブ部に取り付けられたパルスロータ59aとフロントフォーク3下端部のブレ−キキャリパステーに取り付けられたパルスセンサ59bとからなり、前輪2の回転速度から自動二輪車1の前進速度(車速)を検出可能である。
次に、図3に示すフローチャートに基づき、制御部57にて行われる処理について説明する。
この処理は、自動二輪車1のイグニッションがオンになり制御部57に電力が供給されると共に処理が開始され、まず、エンジン水温が80℃以上であるか否かの判定が行われる(ステップS1)。このとき、エンジン水温が80℃以上である(YES)と判定された場合には、ラジエータファン51を通常回転数にて高回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力され(ステップS2)、その後に処理が終了する。
一方、ステップS1において、エンジン水温が80℃未満である(NO)と判定された場合には、ステップS3に進み、車速が20km/h以上か否かの判定が行われる。このとき、車速が20km/h未満である(NO)と判定された場合には、ラジエータファン51を前記通常回転数よりも低い回転数で低回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力され(ステップS4)、その後に処理が終了する。なお、低い回転数とは、例えば〜のような回転数である。
ステップS3において、車速が20km/h以上である(YES)と判定された場合には、ラジエータファン51が動作しなくても適当な走行風を得ることができることから、ファンモータ52を停止させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力され(ステップS5)、その後に処理が終了する。なお、上述した何れの場合でも、処理終了後には上記処理が繰り返し行われる。
以上説明してきたように、上記実施例におけるラジエータファン制御装置50は、エンジン水温を検出し、当該エンジン水温が所定温度(例えば80℃)を超えた場合にラジエータファン51を動作させるものであって、前記エンジン水温が前記所定温度未満でかつ車速が所定速度(例えば20km/h)未満である場合に、前記ラジエータファン51を前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させるものである。
この構成によれば、走行風によるエンジン熱の対流が期待できない停車時や低速走行時において、ラジエータファン51を低回転駆動させるように設定することで、エンジン15や排気管39等の発熱体の周辺にこもり易い高温雰囲気を流動させることが可能となる。すなわち、ラジエータファン51の駆動に伴う騒音やバッテリ54の電力消費を抑えた上で、エンジン15周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となる。また、運転者への熱風はもとより、エンジン15の吸気温度の上昇も抑えることが可能となる。
このため、該エンジン15周辺に配置される各種デバイス等の周辺部品とエンジン15等の発熱体との間隔を詰めると共に、前記周辺部品のヒートガード等の熱対策を廃止できるため、車体レイアウト自由度を向上させると共に部品点数を削減できるという効果がある。また、運転者への熱風を抑えると共に、エンジン15の吸気温度の上昇を抑えてエンジン出力を良好に保つことができるという効果がある。
しかも、上下二段の各ラジエータ43,44の各々にラジエータファン51を備え、下段側ラジエータ44用のラジエータファン51のみを低回転駆動させることで、周辺部品が多くかつ排気管39が取り回されるエンジン15下部の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となる。すなわち、熱対策を要するエンジン15下部の雰囲気温度の上昇を効率良く抑えることができるという効果がある。
次に、この発明の第二実施例について説明する。
この実施例におけるラジエータファン制御装置は、前記第一実施例のものに対して、制御部において、エンジン水温が80℃未満でかつ車速が20km/h未満である場合に、ラジエータファン51の回転数を車速の変化に応じて変化させるべく制御が行われるという点でのみ異なる。
以下、この実施例における制御部にて行われる処理について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、図4に示すフローチャートは、図3に示すフローチャートに対して、ステップS4をステップS14とした点のみ異なるもので、図3に対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、ステップS1においてエンジン水温が80℃未満である(NO)と判定され、かつステップS3において車速が20km/h未満である(NO)と判定された場合には、ステップ14に進み、所定の制御マップに基づき、ファンモータ52を前記通常回転数よりも低い回転数で、かつその回転数を車速の変化に応じて変化させつつ低回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力される。
この場合の制御マップは、図5においてMaで示すように、例えば停車時のファンモータ52の回転数をVaとすると、この状態から車速が20km/hに至るまでの間に、ファンモータ52の回転数を、車速の上昇と反比例するようにVaからリニアに(直線的に)低下させるものである。これはすなわち、車速が上昇することに伴い、走行風が徐々に増加することで、ラジエータファン51からの風量を減少させてもエンジン15及び排気管39等の発熱体周辺の高温雰囲気を流動させることができるからである。なお、図5における制御マップの縦軸はファンモータ52の回転数を、横軸は車速をそれぞれ示す。
以上説明してきたように、上記第二実施例におけるラジエータファン制御装置は、エンジン水温が所定温度(例えば80℃)未満でかつ車速が所定速度(例えば20km/h)未満である場合に、ラジエータファン51を前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させると共に、その回転数を車速の変化に応じて変化させるものである。
この構成によれば、上記第一実施例における効果に加え、停車及び低速走行を連続して行うような場合でも、ラジエータファン51の駆動に伴う騒音やバッテリ54の電力消費を抑えるべく最適な回転数でラジエータファン51を動作させることが可能となる。すなわち、ラジエータファン51を最適な回転数で動作させることで、ラジエータファン51の駆動に伴う騒音やバッテリ54の電力消費を抑えることができるという効果がある。
次に、この発明の第三実施例について図6を参照して説明する。
この実施例におけるラジエータファン制御装置250は、前記第一及び第二実施例のものに対して、エンジン水温が80℃未満である場合に、車速に代わりエンジン回転数に応じてファンモータ52を動作させる点で異なるもので、前記各実施例に対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、ラジエータファン制御装置250は、前記スイッチング素子55及びPWMコントローラ56と、該PWMコントローラ56を作動制御する制御部257とを備えてなる。
制御部257は、水温センサ58及びエンジン回転数センサ61の検出信号を基に、ファンモータ52を通常回転数で高回転駆動させる、または停止させる、あるいは後述するように車速に応じて前記通常回転数よりも低い回転数で低回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号を出力する。
エンジン回転数センサ61は、例えばエンジン15のクランク角度センサであり、クランク軸の回転数からエンジン15の回転数を検出可能である。そして、制御部257は、エンジン回転数センサ61の検出信号から車速を推測しつつラジエータファン51を動作制御するようになっている。
次に、図7に示すフローチャートに基づき、制御部257にて行われる処理について説明する。
この処理は、制御部257に電力が供給されると共に処理が開始されるもので、まず、エンジン水温が80℃以上であるか否かの判定が行われる(ステップS21)。このとき、エンジン水温が80℃以上である(YES)と判定された場合には、ラジエータファン51を通常回転数にて高回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力され(ステップS22)、その後に処理が終了する。
一方、ステップS21において、エンジン水温が80℃未満である(NO)と判定された場合には、ステップS23に移り、エンジン回転数が例えば3000rpm以上か否かが判定される。このとき、エンジン回転数が3000rpm未満である(NO)と判定された場合には、車速が20km/h未満の低速走行時あるいは停車時であるとみなし、ラジエータファン51を前記通常回転数よりも低い回転数で低回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力され(ステップS24)、その後に処理が終了する。
ステップ23において、エンジン回転数が3000rpm以上である(YES)と判定された場合には、車速が20km/h以上であるとみなし、ファンモータ52を停止させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力される(ステップS25)、その後に処理が終了する。なお、上述の何れの場合でも、処理終了後には上記処理が繰り返し行われる。
以上説明してきたように、上記第三実施例におけるラジエータファン制御装置250は、エンジン水温を検出し、当該エンジン水温が所定温度(例えば80℃)を超えた場合にラジエータファン51を動作させるものであって、前記エンジン水温が前記所定温度未満でかつエンジン回転数が所定回転数(例えば3000rpm)未満である場合に、前記ラジエータファン51を前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させるものである。
この構成によれば、エンジン回転数の変化を車速の変化とみなすことで、上記第一実施例と同様、ラジエータファン51の駆動に伴う騒音やバッテリ54の電力消費を抑えた上で、エンジン周辺の雰囲気温度の上昇を抑えることが可能となり、車体レイアウト自由度を向上させると共に部品点数を削減できるという効果がある。また、運転者への熱風を抑えると共に、エンジン15の吸気温度の上昇を抑えてエンジン出力を良好に保つことができるという効果がある。しかも、熱対策を要するエンジン15下部の雰囲気温度のみを効率良く抑えることができるという効果がある。
次に、この発明の第四実施例について説明する。
この実施例におけるラジエータファン制御装置は、前記第三実施例のものに対して、制御部において、エンジン水温が80℃未満でかつエンジン回転数が例えば3000rpm未満である場合に、ラジエータファン51の回転数をエンジン回転数の変化に応じて変化させるべく制御が行われるという点でのみ異なる。
以下、この実施例における制御部にて行われる処理について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、図8に示すフローチャートは、図7に示すフローチャートに対して、ステップS24をステップS34とした点のみ異なるもので、図7に対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、ステップS21においてエンジン水温が80℃未満である(NO)と判定され、かつステップS23においてエンジン回転数が3000rpm未満である(NO)と判定された場合には、ステップS34に進み、所定の制御マップに基づき、ファンモータ52を前記通常回転数よりも低い回転数で、かつその回転数をエンジン回転数の変化に応じて変化させつつ低回転駆動させるべく、PWMコントローラ56に指令信号が出力される。
この場合の制御マップは、図9においてMbで示すように、例えばエンジン回転数が1200rpmに保たれたアイドリング状態におけるファンモータ52の回転数をVbとすると、この状態からエンジン回転数が3000rpmに至るまでの間に、ファンモータ52の回転数を、エンジン回転数の上昇と反比例するようにVbからリニアに低下させるものである。ここで、エンジン回転数の上昇を車速の上昇とみなせば、第二実施例と同様、ラジエータファン51からの風量を減少させても発熱体周辺の高温雰囲気が流動するといえる。なお、図9における制御マップの縦軸はファンモータ52の回転数を、横軸はエンジン回転数をそれぞれ示す。
以上説明してきたように、上記第四実施例におけるラジエータファン制御装置は、エンジン水温が所定温度(例えば80℃)未満でかつエンジン回転数が所定回転数(例えば3000rpm)未満である場合に、ラジエータファン51を前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させると共に、その回転数をエンジン回転数の変化に応じて変化させるものである。
この構成によれば、上記第三実施例における効果に加え、ラジエータファン51を最適な回転数で動作させることで、ラジエータファン51の駆動に伴う騒音やバッテリ54の電力消費を抑えることができるという効果がある。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、各制御マップMa,Mbは、ファンモータ52の回転数を直線的に変化させるものでなく、例えば曲線的に変化させるものであってもよく、また起伏を有するものであってもよい。
また、車速センサ59の検出信号とエンジン回転数センサ61の検出信号とを組み合わせてファンモータ52を制御するようにしてもよい。一例としては、停車時において、エンジン回転数のみ上昇した場合にファンモータ52の回転数を上昇させる等である。
さらに、例えばアイドリング回転数が所定回転数未満である場合にラジエータファン51を低回転駆動させたり、上段側ラジエータ43に装着されたラジエータファン51も下段側ラジエータ44に装着されたものと同様に低回転駆動させるようにしてもよい。
さらにまた、この発明は、自動二輪車に限らず、三輪または四輪の車両であっても、エンジン水温が所定温度を超えた場合にラジエータファンを動作させるものであれば適用可能である。
そして、上記実施例における構成は一例であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
この発明の実施例における自動二輪車の側面図である。 上記自動二輪車に適用されるラジエータファン制御装置の構成図である。 上記ラジエータファン制御装置の制御内容を示すフローチャートである。 この発明の第二実施例におけるラジエータファン制御装置の制御内容を示すフローチャートである。 上記ラジエータファン制御装置における制御マップである。 この発明の第三実施例におけるラジエータファン制御装置の構成図である。 上記ラジエータファン制御装置の制御内容を示すフローチャートである。 この発明の第四実施例におけるラジエータファン制御装置の制御内容を示すフローチャートである。 上記ラジエータファン制御装置における制御マップである。
符号の説明
43 上段側ラジエータ
44 下段側ラジエータ
50,250 ラジエータファン制御装置
51 ラジエータファン

Claims (4)

  1. エンジン水温を検出し、当該エンジン水温が所定温度を超えた場合にラジエータファンを動作させるラジエータファン制御装置において、
    上下二段のラジエータの各々にラジエータファンを備え、
    前記エンジン水温が前記所定温度未満でかつ車速が所定速度未満である場合に、下段側ラジエータ用のラジエータファンのみを、前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させることを特徴とするラジエータファン制御装置。
  2. 前記ラジエータファンを低回転駆動させる際に、その回転数を車速の変化に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記載のラジエータファン制御装置。
  3. エンジン水温を検出し、当該エンジン水温が所定温度を超えた場合にラジエータファンを動作させるラジエータファン制御装置において、
    上下二段のラジエータの各々にラジエータファンを備え、
    前記エンジン水温が前記所定温度未満でかつエンジン回転数が所定回転数未満である場合に、下段側ラジエータ用のラジエータファンのみを、前記エンジン水温が前記所定温度を越えた場合の回転数よりも低い回転数で低回転駆動させることを特徴とするラジエータファン制御装置。
  4. 前記ラジエータファンを低回転駆動させる際に、その回転数をエンジン回転数の変化に応じて変化させることを特徴とする請求項3に記載のラジエータファン制御装置。
JP2004084540A 2004-03-23 2004-03-23 ラジエータファン制御装置 Expired - Fee Related JP4350571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004084540A JP4350571B2 (ja) 2004-03-23 2004-03-23 ラジエータファン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004084540A JP4350571B2 (ja) 2004-03-23 2004-03-23 ラジエータファン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005273473A JP2005273473A (ja) 2005-10-06
JP4350571B2 true JP4350571B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=35173426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004084540A Expired - Fee Related JP4350571B2 (ja) 2004-03-23 2004-03-23 ラジエータファン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4350571B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5518589B2 (ja) 2010-06-18 2014-06-11 日立建機株式会社 作業機械
JP5699821B2 (ja) * 2011-06-14 2015-04-15 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の冷却装置
JP6702819B2 (ja) * 2016-07-14 2020-06-03 キャタピラー エス エー アール エル 建設機械の送風手段制御システム
WO2023127075A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005273473A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2639857A1 (en) Snowmobile
JP5969472B2 (ja) V型エンジンの冷却装置
JPH09240545A (ja) 自動二輪車におけるラジエータおよびオイルクーラ配置構造
US20220032764A1 (en) Series hybrid type straddled vehicle
JP2011149277A (ja) 鞍乗型車両
JP4350571B2 (ja) ラジエータファン制御装置
JP3676496B2 (ja) 自動二輪車のエンジン冷却装置
JPH07224657A (ja) ブレード角度調整可能な冷却ファンが備えられたエンジン冷却システム
JP6610220B2 (ja) 車両用冷却装置
JP2019171993A (ja) 自動二輪車
JP2019099002A (ja) 自動二輪車のウィング装置
JP2002129960A (ja) 車両用ラジエータ装置
JPH0821240A (ja) エンジンルームの外気導入制御装置
JP2002127976A (ja) 車両におけるラジエータ搭載構造
JP6474323B2 (ja) 二輪車用内燃機関冷却装置
JP6919782B2 (ja) 車両のエンジン冷却制御装置
JP2899033B2 (ja) 自動二輪車の前部における構成部品配設構造
JP5004278B2 (ja) 自動車の冷却装置
KR100836372B1 (ko) 엔진 냉각수온 조절이 가능한 인터쿨러
JP2009040182A (ja) 車両のパワートレイン配設構造
JP2510664Y2 (ja) 水冷式インタ―ク―ラ装置
JP5869611B2 (ja) 鞍乗型車両
JPH08189360A (ja) 自動車のエンジン冷却装置
JP2009029149A (ja) 車両のパワートレイン配設構造
JP2002264664A (ja) ダイレクトドライブ電動車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090722

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130731

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140731

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees