JP4349592B2 - トラッキング火災防止シート - Google Patents

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Description

本発明は、電源コンセントにおいて生じるトラッキングによる火災を防止するため、コンセントとプラグとの当接面間に挟入して使用するトラッキング火災防止シートに関する。
コンセントとプラグの当接面間において塵や埃が溜まり、それらが湿気を帯びて電極間に導電路が形成されると、通電しスパークする。この現象は、一般に「トラッキング現象」と呼ばれている。トラッキング現象が生じた場合、電源プラグ表面に炭化導電路(トラック)が形成され、炭化の進行により突然プラグが発火し、火災(「トラッキング火災」という。)が生じる。例えば、平成18年度の東京消防庁の統計では、東京消防庁管内においてトラッキング火災が84件も生じたことが報告されている。
トラッキング現象による火災を防止する技術として、コンセントに差し込まれたプラグの電極間に漏電が生じた場合、その漏電電流を接地極に導いて地絡電流とし、漏電ブレーカを作動させて電源を遮断する技術が公知である(例えば、特許文献1〜5,非特許文献1参照)。
特許文献2,3,4,非特許文献1には、双方の栓刃差込口の中間に、接地された導体を配置したコンセントが記載されている。これによって、プラグとコンセントの間の隙間に埃が堆積して、トラッキング現象が生じた場合、プラグの栓刃からリークした電流は双方の栓刃差込口の中間の導体で捕獲され、地絡される。これにより、漏電ブレーカを作動させトラッキング火災を未然に防止する。
また、特許文献5には、栓刃の中間に、アース端子と直結された導体を配置したプラグが記載されている。このプラグも、トラッキング火災を防止する原理に関しては、上述のものと同様である。
しかしながら、既設のコンセントにおいてトラッキング火災防止対策をしたい場合、既設のコンセントを取り外して特許文献2,3,4,又は非特許文献1のコンセントに付け替えたり、既存の電機製品のプラグを特許文献5のプラグに交換する必要があるため、交換が難しく又はコストがかかり不便である。
そこで、既設のコンセントにおいて容易にトラッキング火災防止対策をすることを可能とするために、トラッキング火災防止シートが考案されている。
特許文献1には、コンセント表面に設けられた一対の電源プラグ差込部に相当する位置に穿設された一対の電源プラグ挿入孔と、この一対の電源プラグ挿入孔の中間に設けられた導電体と、この導電体に接続されたアース線とを有するトラッキング火災防止シートが記載されている。
図36は、特許文献1に記載のトラッキング火災防止シートの外観斜視図である。図36のトラッキング火災防止シート100は、コンセント101とプラグ102の当接面101a,102a間に挟入される。コンセント101には、左右一対の栓刃差込口103a,103b及び103c,103dが形成されている。この栓刃差込口103a,103bに、プラグ102の栓刃104a,104bが挿入される。
トラッキング火災防止シート100は、薄板状の絶縁体で構成された基板106を有し、基板106の栓刃差込口103a,103b及び103c,103dの位置に相当する箇所に、電源プラグ貫通孔105a,105b及び105c,105dが貫設されている。プラグ102は、この電源プラグ貫通孔105a,105b又は105c,105dに栓刃104a,104bを挿通させた状態で、コンセント101の栓刃差込口103a,103b又は103c,103dに挿入される。また、電源プラグ貫通孔105a,105b及び105c,105dの中間に、導電体107aが設けられ、電源プラグ貫通孔105a,105b及び105c,105dを包囲する導電体107bが設けられている。導電体107aはアース線108に接続され、このアース線は接地点109において接地される。
コンセント101とプラグ102の間に埃が堆積してトラッキング現象が生じた場合、埃によって形成されたトラックにより一方の栓刃(104a又は104b)から漏電する電流は、他方の栓刃(104b又は104a)に達する前に、導電体107aに流入し、アース線108を通して接地点109へ地絡電流として流れる。これにより、漏電ブレーカが作動し、コンセント101へ供給される電源が遮断されるため、トラッキング火災が防止される。
特許第3541187号明細書 特開平09-69380号公報 特開2001-167850号公報 特開2001-35599号公報 実用新案登録3021967号明細書 株式会社壬生電機製作所,「トラッキング火災防止コンセント "トラ防"」,[online],平成19年7月29日,株式会社壬生電機製作所,[平成19年7月29日検索],インターネット<URL:http://www.mibudenki.co.jp/pdf_item/tracking.pdf> 需要設備専門部会編,「内線規程(JEAC8001-2005) 電気技術規程・使用設備編」,第11版版,社団法人日本電気協会,2005年10月5日.
しかしながら、上記従来のトラッキング火災防止シート100では、接地点までのアース線を別途付ける必要がある。従って、アース線の接続が容易ではないという問題がある。
さらに、既設のコンセントにおいては、各栓刃の間隔や幅に関しては規格があるが、複数のプラグを接続可能なダブルコンセントやトリプルコンセントのようなマルチコンセントでは、それぞれのプラグの差込口の間隔については製品によって区々である。すなわち、特許文献1のトラッキング火災防止シート100(図36参照)のように、電源プラグ貫通孔105a,105bと電源プラグ貫通孔105c,105dとの間隔が区々である場合には、それぞれのコンセントのプラグ差込口の間隔に合わせたトラッキング火災防止シート100を多種類用意する必要があるため不便である。
また、上記従来のトラッキング火災防止シート100は、平面形状のコンセントを対象に考案されているが、実際には、コンセントに三角タップ(山型形状)、トリプルタップ(冂型形状)などの立体的形状を有するタップを差し込んで、配線を分岐させて使用する場合が多い。しかしながら、上記従来のトラッキング火災防止シート100は、平面形状であるため、このような立体的形状を有するタップには、適用することができないという問題もある。
さらに、2005年10月1日の内線規定((社)日本電気協会技術規程JEAC8001-2005)の改定により、水を使用する或いは水気を帯びる9品目の特的機器(電気洗濯機、電気衣類乾燥機、電子レンジ、電気冷蔵庫、電気食器洗い機、電気冷暖房機、温水洗浄式便座、電気温水器、及び自動販売機)については、3極プラグ用コンセント(ライブピン及びニュートラルピンのピン差込口に加えて、アースピン差込口を備えたコンセント。以下「3Pコンセント」という。)を使用することが義務づけられた(非特許文献2参照)。これに対応して、現在、3Pコンセント及び3Pテーブルタップが急速に普及しつつある。3Pコンセントや3Pテーブルタップの中には、従来どおりアースターミナルを備えたものが多いが(図35(d),(e),(g),(h)参照)、最近では、アースターミナルを備えていないもの(図35(f),(i)参照)が多く使用され始めている。このように、アースターミナルのない3Pコンセントや3Pテーブルタップについては、上記従来のトラッキング火災防止シート100は使用できないという問題を有していた。
そこで、本発明の目的は、既設のコンセントやタップに対して容易にトラッキング火災防止対策を施すことを可能とするとともに、トラッキング現象が生じた場合には、確実に漏電ブレーカを作動させる地絡電流を発生させることが可能なトラッキング火災防止シートを提供することにある。
また、既設のダブルコンセントやトリプルコンセントのようなマルチコンセントにおいてプラグ差込口の間隔が異なる場合でも、その間隔に適合して装着することが可能なトラッキング火災防止シートを提供することにある。
また、三角タップ、トリプルタップなどの立体的形状を有するタップに対しても、柔軟に適用することが可能なトラッキング火災防止シートを提供することにある。
さらに、アースターミナルのない3Pコンセントや3Pテーブルタップに対しても、使用することが可能なトラッキング火災防止シートを提供することにある。
本発明に係るトラッキング火災防止シートに係る本発明の第1の構成は、コンセントとプラグとの当接面間に挟入して使用されるトラッキング火災防止シートであって、
コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に一対の電極ピン貫通孔が形成された、撓曲自在な絶縁性のベースシートと、
前記ベースシートに付着されたシート状又は薄膜状の撓曲自在な導体からなるアース導体部と、
前記アース導体部に形成又は連設された、コンセントのアースターミナル又はプラグのアースピンに接続又は接触可能な接地用のアース端子部と、を備え、
前記アース導体部には、前記両電極ピン貫通孔の各々に対して、縁辺が該電極ピン貫通孔に接することなくかつその電極ピン貫通孔の周囲を包囲する開口である電極ピン包囲口が形成されており、
前記アース導体部は、少なくとも前記電極ピン包囲口の周辺が裸出しているトラッキング火災防止シートにおいて、
前記ベースシートには、複数のプラグと接続可能な複数のプラグ当接面を有するコンセントの各プラグ当接面に対応して、それぞれのプラグ当接面のライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に前記電極ピン貫通孔が形成されており、
前記アース導体部には、前記各電極ピン貫通孔に対して、前記電極ピン包囲口がそれぞれ形成されており、
前記ベースシートに前記アース導体部が付着された重層体は、各プラグ当接面に対面するそれぞれの部分が幅広でその間が括れた形状に形成されており、それぞれの括れ部分は撓曲自在であることを特徴とする。
この構成によれば、ベースシートの各電極ピン貫通孔にプラグのライブピン及びニュートラルピン(ライブ及びニュートラルの栓刃、丸ピンなど。)を挿通させた状態で、ライブピン及びニュートラルピンをコンセント表面のピン差込口(栓刃差込口など。)に差し込むことによって、アース導体部をプラグ及びコンセントの当接面間に挟着する。そして、アース端子部をコンセントのアースターミナルやプラグのアースピンに接続又は接触させて、アース導体部を接地する。アース導体部には、電極ピン包囲口が形成されており、アース導体部とライブピン及びニュートラルピンとの間は絶縁性のベースシートによって適当な間隔が保持され、ライブピン及びニュートラルピンとアース導体部が直接短絡することはない。 また、プラグ差込口が一平面上にないようなコンセントやタップ(例えば、三角タップ(山型形状)、トリプルタップ(冂型形状)など。)でも。その形状に合わせてトラッキング火災防止シートを適宜撓曲させて使用することが可能である。
更にはこの構成によれば、2以上のプラグと接続可能なコンセント(ダブルコンセントやトリプルコンセントのようなマルチコンセント)にトラッキング火災防止シートを使用する場合、コンセントのプラグ当接面間の距離がコンセントによって区々であったとしても、重層体の括れ部分を撓曲させて、各電極ピン貫通孔の位置を容易に調節させることが可能である。したがって、コンセントのプラグ当接面間の距離に合わせて複数の種類のトラッキング火災防止シートを用意する必要がなくなるため、利便性が向上する。
ここで、「ベースシート」としては、撓曲自在な絶縁性のシート材料であればよく、例えば、紙、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリイミドフィルムなどを用いることができる。
「アース導体部」としては、アルミ箔、銅箔、導電性カーボン膜など撓曲自在なシート状又は膜状の導体を使用することができる。特に、導電性カーボン膜を使用する場合には、PETフィルムなどのベースシートの表面にカーボンシルク印刷によって導電性シートを形成するようにしてもよい。
アース導体部はベースシートに付着されるが、ここにいう「付着」とは、接着、粘着のほかベースシート上にアース導体部が成膜された場合も含む。
アース導体部は、少なくとも電極ピン包囲口の周辺が裸出していればよく、必ずしも全面が裸出している必要はない。但し、トラッキング現象が生じた場合に確実に漏電ブレーカを作動させるため、各電極ピン包囲口の縁辺全周に亘って少なくとも0.3〜2mm程度の幅で裸出させておくことが好ましい。
「アースターミナル」とは、コンセントに附属して設けられた漏電を防止する為の接地線を接続するための端子をいう。通常のアース付きコンセントでは、プラグ当接面の上部又は下部にネジ付き端子として設けられている。
トラッキング火災防止シートに係る本発明の第2の構成は、前記第1の構成において、前記各括れ部分に、前記重層体の各幅広の部分を切り離すために切断する位置を示す切り取り線又はミシン目が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、コンセントのタップ数にあわせて、切り取り線又はミシン目に沿って括れ部分を切断することによって重層体の各幅広の部分を切り離して使用することができる。
トラッキング火災防止シートに係る本発明の第3の構成は、前記第1乃至2の構成において、前記ベースシートと前記アース導体部の重層体には、長尺帯状の引出部が形成されており、
前記アース端子部は、前記アース導体部の前記引出部先端に形成又は連設され、コンセントのアースターミナルと接続可能な環面状又は半環面状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、アース導体部に長尺帯状に延設された引出部によってアース端子をコンセントのアースターミナルの位置まで引き出して、アース端子部を該アースターミナルに接続させることができる。このように、別途、導線を接続することなくアース導体部とコンセントのアースターミナルとを接続することができるため、既設のコンセントやタップに対して容易にトラッキング火災防止対策を施すことができる。
トラッキング火災防止シートに係る本発明の第4の構成は、前記第1乃至3の何れか一の構成において、前記ベースシート及び前記アース導体部のそれぞれには、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口と対面する位置にアースピン貫通孔が形成されていることを特徴とする。
これにより、アースターミナル付きの3Pコンセントにも使用することが可能となる。
トラッキング火災防止シートに係る本発明の第5の構成は、前記第4の構成において、前記アース端子部は、前記アース導体部の前記アースピン貫通孔の内部周縁に内側に向かって放射状に複数枚形成された、弾性のある舌片状の導体刷子であることを特徴とする。
この構成によれば、3Pコンセントにおいて、3極プラグのライブピン及びニュートラルピンをそれぞれ各電極ピン貫通孔に挿通させ、アースピンをアースピン貫通孔に挿通させる。このとき、アース端子部である舌片状の導体刷子がアースピンと接触して、アース導体部はアースピンと電気的に接続される。この状態で、3極プラグをコンセントに差し込めば、アースピンが接地されるため、同時にアース導体部も接地される。従って、3Pコンセントにおいて容易にアース導体部の接地ができ、利便性が向上する。
また、舌片状の導体刷子は、アースピン貫通孔の内部周縁に内側に向かって放射状に形成されているため、導体刷子は先端が細い形状である。そのため、アースピンをコンセントのアースピン差込口に挿入する際に、くさび作用により導体刷子の先端がアースピン差込口とアースピントの間隙に押し込まれ、アースピンとアース導体部との電気的接続が確実となる。
ここで、導体刷子の弾性は、導体自体をある程度の弾性を持った導体としてもよいが、アースピン貫通孔周辺のベースシートを導体刷子の部分まで延設し、導体刷子を、導体の裏面にベースシートが貼り付けられた2重構造として、ベースシートの弾性によって導体刷子に弾性を持たせるようにしてもよい。特に、導体刷子の金属は、プラグのアースピンとコンセントのアースピン差込口との間に噛み込ませる必要があるため、必然的に薄くする必要がある。しかし、導体刷子の金属を薄くすれば、金属の弾性が小さくなり塑性変形しやすくなる。そのため、アースピン差込口のアース電極と導体刷子の密着性が悪くなる。そこで、導体の裏面にベースシートを貼り付けた2重構造として弾性を持たせるようにすることで、アースピン差込口のアース電極と導体刷子を密着しやすくするのがよい。
また、前記導体刷子を形成するには、アースピン貫通孔は、一点を中心とする放射状に広がる複数の切断線に沿って、前記導体シートに所定の開口半径長の切れ込みを複数形成することによって形成し、その切れ込みによってできる三角形状の舌片を導体刷子とすればよい。
トラッキング火災防止シートに係る参考となる構成は、コンセントとプラグとの当接面間に挟入して使用されるトラッキング火災防止シートであって、
コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に一対の電極ピン包囲口がそれぞれ形成され、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口と対面する位置にアースピン貫通孔が形成された、シート状の導体からなるアース導体シートと、
前記アース導体シートの外側を被覆する絶縁体からなる保護絶縁体と、
前記アース導体シートの前記アースピン貫通孔の内部周縁に内側に向かって放射状に複数枚形成された、弾性のある舌片状の導体刷子と、を備え、
前記アース導体シートに形成された各電極ピン包囲口は、内縁辺がプラグのライブピン及びニュートラルピンに接しない大きさに形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、3Pコンセントにおいて、3極プラグのライブピン及びニュートラルピンをそれぞれ各電極ピン包囲口に挿通させ、アースピンをアースピン貫通孔に挿通させる。このとき、アース端子部である舌片状の導体刷子がアースピンと接触して、アース導体部はアースピンと電気的に接続される。この状態で、3極プラグをコンセントに差し込めば、アースピンが接地されるため、同時にアース導体部も接地される。従って、3Pコンセントにおいて容易にアース導体部の接地ができ、利便性が向上する。
また、舌片状の導体刷子は、アースピン貫通孔の内部周縁に内側に向かって放射状に形成されているため、導体刷子は先端が細い形状である。そのため、アースピンをコンセントのアースピン差込口に挿入する際に、くさび作用により導体刷子の先端がアースピン差込口とアースピントの間隙に押し込まれ、アースピンとアース導体部との電気的接続が確実となる。
以上のように、本発明に係るトラッキング火災防止シートによれば、
ベースシート及びアース導体部を撓曲自在なシートで構成し、また、各プラグ当接面に対面するそれぞれの部分の間に括れ部分を形成したので、2以上のプラグと接続可能なコンセントに対しても各電極ピン貫通孔の位置を容易に調節させることが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施例2乃至実施例4は本発明の参考となる実施例である。
図1は、本発明の実施例1に係るトラッキング火災防止シートの平面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。
本実施例に係るトラッキング火災防止シート1は、2極プラグ用のアースターミナル付きコンセントであって2つのプラグ当接面を有するダブルコンセントにおけるトラッキング火災防止のために使用されるものであが、3Pコンセントにも適用可能である。
トラッキング火災防止シート1は、ベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4を重ねて接着した重層体により構成されている。層構造は、コンセント側の面から順に、保護絶縁体4、アース導体シート3、ベースシート2、アース導体シート3、保護絶縁体4の順に5層に重層されている。
ベースシート2とアース導体シート3は、後述の引出部7及びアース端子部8を除いて、外形が略同じ形状に形成されている。それに対して、保護絶縁体4は、その外形がベースシート2及びアース導体シート3よりも大きめに形成されている。
ベースシート2は、絶縁体であり、材質はポリエチレン・テレフタレート(PET)フィルムが使用されている。アース導体シート3は、導電性アルミ箔や銅箔の粘着シート(裏面に粘着材が塗布されたシートをいう。)が使用されている。保護絶縁体4は、絶縁体であり、PETの粘着シートが使用されている。
トラッキング火災防止シート1は、挟持部5a,5b、括れ部6、引出部7、及びアース端子部8の各部分から構成されている。
挟持部5a,5bは、コンセントとプラグとの間の当接面間に挟持される幅広の部分であり、略矩形状に形成されている。
各挟持部5a,5bのベースシート2には、コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に一対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されている。電極ピン貫通孔10a,10bは、2極又は3極プラグのライブ及びニュートラルのピン(栓刃)が挿通可能な大きさの矩形状の開口である。また、アース導体シート3には、各電極ピン貫通孔10a,10bに対して、電極ピン包囲口12a,12bが形成されている。この電極ピン包囲口12a,12bは、開口内縁辺が電極ピン貫通孔10a,10bに接することなくかつその電極ピン貫通孔10a,10bの周囲を包囲する開口である。これにより、電極ピン貫通孔10a,10bとアース導体シート3との間には、絶縁体であるベースシート2によって隔てられるため、プラグのライブピン及びニュートラルピンとアース導体シート3との接触による短絡が防止される。更に、保護絶縁体4には、各電極ピン包囲口12a,12bに対して、導体裸出口13a,13bが形成されている。導体裸出口13a,13bは、開口内縁辺が各電極ピン包囲口12a,12bに接することなくかつその周囲を包囲する開口である。保護絶縁体4に導体裸出口13a,13bが形成されていることで、アース導体シート3は、電極ピン包囲口12a,12bの周辺の導体裸出口13a,13bの内側の領域Sa,Sbにおいて裸出されている。
また、各挟持部5a,5bのベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4には、ガイドピン孔11が形成されている。ガイドピン孔11は、円形開口であり、トラッキング火災防止シート1を組み立てる際の位置合わせのためのガイドピンが挿通する。
尚、このガイドピン孔11は、このトラッキング火災防止シート1を3Pコンセントに使用する場合には、3極プラグのアースピンが貫通するアースピン貫通孔ともなる。
括れ部6は、2つの挟持部5a,5bを連設する部位であり、挟持部5a,5bよりも幅狭に形成されている。トラッキング火災防止シート1は、全体が可撓性シートの重層体であるため、折り曲げ自在であるが、特に括れ部6は挟持部5a,5bに比べて幅が狭いため、撓曲しやすくなっている。
引出部7は、挟持部5bの括れ部6とは反対側に延設された長尺帯状の部分である。引出部7の横幅は挟持部5bに比べて幅狭とされている。
アース端子部8は、引出部7の先端に形成されており、コンセントのアースターミナルと接続可能な半環面状に形成されている。尚、引き抜けを防止するため、アース端子部8の形状を環面状としてもよい。
図3は、図1のトラッキング火災防止シート1の部品図である。図3(a)はアース導体シート3が剥離紙16に貼着されたアース導体シールアセンブリ14の平面図、図3(b)はベースシート2の平面図、図3(c)は保護絶縁体4が剥離紙18に貼着された保護シールアセンブリ17の平面図である。
ベースシート2(図3(b)参照)は、PETフィルムからなる。ベースシート2は、挟持部5a,括れ部6,挟持部5bの3つの部分から成り、それぞれ図1の同符号の部分に相当する。また、挟持部5a,5bには、前述の電極ピン貫通孔10a,10bとガイドピン孔11が形成されている。電極ピン貫通孔10a,10bは長方形状の開口であり、その大きさは、JIS規格C8303で規定されたプラグの栓刃が挿通可能な程度の大きさとされている。
アース導体シールアセンブリ14(図3(a)参照)は、アース導体シート3と剥離紙16とからなる。アース導体シート3は、導電性のアルミ箔(又は銅箔)の粘着シートである。アース導体シート3は、軟質アルミ箔(又は銅箔)の裏側に、粘着材が塗布されており、その下側に剥離紙16が該粘着材により貼着されている。剥離紙16の表面には、剥離紙用シリコーンが被膜されており、アース導体シート3が剥離しやすいようになっている。
アース導体シート3は、一本の折線A1−A2を境に略対称な形状に形成されている。折線A1−A2を中心として、挟持部5a,括れ部6,挟持部5b,引出部7,アース端子部8の順に対称形状に形成されている。これらの各部は、図1の同符号の部分に対応する。但し、アース端子部8のみは、一方の側のみに折り返し部8aが付加されている。この折り返し部8aが付加された側のアース端子部8は、折線B1−B2を境に対称な形状に形成されている。また、各挟持部5a,5bには、前述の電極ピン包囲口12a,12bとガイドピン孔11が形成されている。
尚、このアース導体シールアセンブリ14を実際に製造する際には、剥離紙16上に貼着された軟質アルミ箔(又は銅箔)のシート材料をロール状にして、順次プレス機でハーフカットして不要な部分を除去し、図3(a)のようなアース導体シート3の外形を加工する。そして、このアース導体シート3の外形に対し、各電極ピン包囲口12a,12b及び各ガイドピン孔11を打ち抜くと共に、折線B1−B2に対し対称形状に形成された側のアース端子部8の中心に帯直円状の開口8bを打ち抜く。
保護シールアセンブリ17(図3(c)参照)は、保護絶縁体4と剥離紙18とからなる。保護絶縁体4は、絶縁性樹脂の粘着シートである。アース導体シート3は、樹脂シートの裏側に粘着材が塗布されており、その下側に剥離紙18が該粘着材により貼着されている。剥離紙18の表面には、剥離紙用シリコーンが被膜されており、保護絶縁体4が剥離しやすいようになっている。
保護絶縁体4は、一本の折線C1−C2を境に対称な形状に形成されている。折線C1−C2を中心として、挟持部5a,括れ部6,挟持部5b,引出部7の順に対称形状に形成されている。これらの各部は、図1の同符号の部分に対応する。尚、それぞれの部分のサイズは、アース導体シート3よりも稍大きく形成されている。また、各挟持部5a,5bには、前述の導体裸出口13a,13bとガイドピン孔11が形成されている。
次に、以上のような各部品を使用して、図1のトラッキング火災防止シート1を組み立てる方法について説明する。
図4は、実施例1に係るトラッキング火災防止シート1の組み立て用治具である。組立治具20は、作業基板21、シートガイドピン22,23,24,25、接着作業シート26a,26b、接着作業シートガイドピン27a,27b,28a,28b、及び接着作業シートガイド孔29a,29b,30a,30bにより構成されている。
作業基板21は、ポリアセタール樹脂又はポリプロピレン樹脂などの非粘着性の素材で構成された矩形板である。シートガイドピン22,23,24,25は、作業基板21の中央線に沿って一列に並んで立設されている。このシートガイドピン22,23,24,25の間隔は、アース導体シート3及び保護絶縁体4に形成された各ガイドピン孔11の間隔に等しくなるように設定されている。また、各シートガイドピン22,23,24,25は、作業性を考慮して5〜20mm程度の長さとし、先端に丸みが付けられている。
また、シートガイドピン23,24,25の左右側方において、接着作業シートガイドピン27a,28a及び接着作業シートガイドピン27b,28bが作業基板21上に立設されている。この接着作業シートガイドピン27a,28a及び27b,28bには、それぞれ、フッ素樹脂等の非接着・非粘着性シートからなる接着作業シート26a及び接着作業シート26bが取り付けられている。接着作業シート26a,26bには、接着作業シートガイドピン27a,28a及び27b及び28bに対面する位置に、横長の接着作業シートガイド孔29a,29b及び30a,30bが貫設されている。接着作業シート26a,26bは、この接着作業シートガイド孔29a,29b及び30a,30bに接着作業シートガイドピン27a,27b及び28a,28bを挿通させて作業基板21
上に左右方向に摺動自在に装着されている。
この組立治具20を使用してトラッキング火災防止シート1の組み立てを行う場合、まず、図5に示したように、作業基板21上に図3のアース導体シールアセンブリ14を、裏面(剥離紙16の側)を上向きにして、作業基板21上に設置する。このとき、シートガイドピン25に開口8bを挿通させ、その他のシートガイドピン22,23,24には各ガイドピン孔11,11,11を挿通させる。
次に、図6に示したように、アース導体シールアセンブリ14の剥離紙16を剥離する。そうすると、作業基板21上には、アース導体シート3が粘着面を上にして、シートガイドピン22,23,24,25に刺さった状態で伸ばして設置された状態となる。
次に、図7に示したように、アース導体シート3に合わせてベースシート2をシートガイドピン23,24に挿着する。このときも、ベースシート2の各ガイドピン孔11,11にシートガイドピン23,24を挿入する。これにより、アース導体シート3に対してベースシート2を正確に位置決めすることができる。
次に、図8に示したように、アース導体シート3を図3の折れ線A1−A2を中心に折り返し、その合着面をベースシート2の表裏面に重ね合わせて接着し重層体を形成する。このとき、シートガイドピン22に刺さっている側のアース導体シート3の半面を立て起こして、折れ線A1−A2を中心に折り返し、立て起こした半面にあるガイドピン孔11,11をシートガイドピン23,24に差し込んで上から押さえ、ベースシート2とアース導体シート3とを完全に密着させる。これにより、折り返しの際の位置決めも正確に行うことができる。
次に、図9に示したように、アース導体シート3のアース端子部8を、図3の折れ線B1−B2を中心に折り返して、合着面を接着する。これにより、アース導体シート3とベースシート2の重層体が完成する。完成した重層体は、ひとまず作業基板20上から取り除いておく。
次に、図10に示したように、作業基板21上に図3の保護シールアセンブリ17を、裏面(剥離紙18の側)を上向きにして、作業基板21上に設置する。このとき、各シートガイドピン22,23,24には保護シールアセンブリ17の各ガイドピン孔11,11,11を挿通させる。
次に、図11に示したように、保護シールアセンブリ17の剥離紙18を剥離する。そうすると、作業基板21上には、保護絶縁体4が粘着面を上にして、シートガイドピン22,23,24に刺さった状態で伸ばして設置された状態となる。
次に、図12に示したように、保護絶縁体4に合わせて、上述のアース導体シート3とベースシート2の重層体(以下「アース導体・ベース重層体2,3」と呼ぶ。)をシートガイドピン23,24に挿着し貼着する。このときも、アース導体・ベース重層体2,3の各ガイドピン孔11,11にシートガイドピン23,24を挿入する。これにより、アース導体シート3に対してアース導体・ベース重層体2,3を正確に位置決めすることができる。
次に、図13に示したように、左右の接着作業シート26a,26bをずらして、保護絶縁体4にアース導体・ベース重層体2,3が貼着された部分の中央部のみが露出するようにする。
次に、図14に示したように、保護絶縁体4を図3の折れ線C1−C2を中心に折り返し、その合着面の中央部分をアース導体・ベース重層体2,3の表面に重ね合わせて接着する。このとき、保護絶縁体4にアース導体・ベース重層体2,3が貼着された部分は、中央部以外が接着作業シート26a,26bで覆われているため、保護絶縁体4の周辺部はまだ接着されていない状態にある。ここで、接着作業シート26a,26bはフッ素樹脂などの非接着・非粘着性の樹脂シートで構成されているので、接着作業シート26a,26bに保護絶縁体4が接着する心配はない。
このようにして保護絶縁体4の中央部を先に接着させるのは、同時に左右端部も接着しようとすると皺が残る場合があり、トラッキング火災防止シート1の密着性が低下する場合が生じるからである。
最後に、図15に示したように、左右の接着作業シート26a,26bを引き除いて、保護絶縁体4の左右端部を押し合わせて接着し、トラッキング火災防止シート1が完成する。
以上のように組み立て完成したトラッキング火災防止シート1は、図1,2に示したように、アース導体シート3は、電極ピン包囲口10a,10bの周辺の領域Sa,Sbがコンセント側とプラグ側との両面側に裸出している。領域Sa,Sbの幅は、この実施例では、約0.3〜2mmとしてある。従って、コンセント側とプラグ側の何れの側でトラッキングが発生した場合でも、先に説明したようにトラッキング電流をアース導体シート3で捕捉して、アース端子部8からコンセントのアースターミナルを通して確実に地絡させることができる。
また、アース導体シート3とアース端子部8とを一体化したことにより、低コストで製造することができる。
また、アース導体シート3は裸出が必要な部分以外は保護絶縁体4で被覆されているため、軟質なシート状導体からなるアース導体シート3に皺が発生した場合でも目立たなくなる。
また、アース導体シート3と剥離紙16との間にはシリコーンが薄く塗布されているため、アース導体シート3の粘着面は比較的剥離しやすい状態にあるが、二つ折りされたアース導体シート3の合着面が全周にわたって接着されているので、補強されたことになり、長期間使用した場合でも剥離が生じにくくなる。
また、組み立て作業の点からは、アース導体シート3は、シートガイドピン22,23,24,25とガイドピン孔11を使って、正確に位置決めをしながらトラッキング火災防止シート1の組み立てができるので、作業効率がよく不良発生率も極めて少なくすることが可能である。
また、本実施例のトラッキング火災防止シート1は、撓曲自在なシートであるため、コンセントとプラグの当接面の形状に適応して自在に撓曲し、コンセントとプラグとの間に隙間が生じることを防止できる。
更に、実際のダブルコンセントでは、コンセントのプラグ当接面の間の間隔が、製品によって区々である。
例えば、図16において、図16(a)のコンセント35のプラグ当接面間の距離はL1であり、図16(b)のコンセント36のプラグ当接面間の距離はL2である。L2<L1であり、コンセント35とコンセント36のプラグ当接面間の距離は異なる。
例えば、トラッキング火災防止シート1の括れ部6の長さを、コンセント35のプラグ当接面間の距離L1に合わせて製作したとする。
この場合、コンセント35にトラッキング火災防止シート1を装着する場合には、そのままトラッキング火災防止シート1をそのままコンセント35とプラグとの当接面間に挿入すればよい。一方、コンセント36にトラッキング火災防止シート1を装着する場合には、図16(b)の右図に示したように、括れ部6を撓曲させれば、プラグ当接面間の距離を容易に調節することができる。
同様に、コンセントのプラグ当接面とアースターミナルの距離が製品によって区々であっても、トラッキング火災防止シート1の引出部7を伸ばしたり撓曲させたりすることによって、自在に調節することができる。
図17に、トラッキング火災防止シート1を括れ部6及び引出部7を撓曲させた状態で装着した状態の例を示す。
尚、本実施例においては、2つの挟持部5a,5bを有するダブルコンセント用のトラッキング火災防止シート1を例として説明したが、本発明においては、挟持部の数は自由に変えることができる。
実施例2は、本発明の参考のための実施例であり、図18は実施例2に係るトラッキング火災防止シート1である。図18(a)は平面図、図18(b)は、図18(a)のA1−A2線断面図である。また、図19は、図18のトラッキング火災防止シート1の部品図である。図19(a)は剥離紙16に貼付されたアース導体シート3の平面図、図19(b)はベースシート2の平面図、図19(c)は剥離紙18に貼付された保護絶縁体4の平面図である。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、3極プラグ用のコンセント42、すなわち、ライブピン及びニュートラルピンを差し込む一対のピン差込口41a,41bに加えて、アースピンを差し込むアースピン差込口41cを備えたコンセントに使用されるものである(図20参照)。
実施例1と同様、トラッキング火災防止シート1は、ベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4が重層された重層体である。中心がベースシート2であり、その両面にアース導体シート3が接着され、さらにその両面に保護絶縁体4が接着されている。
ベースシート2は、PETフィルムにより構成された絶縁シートである。ベースシート2には、コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口41a,41bと対面する位置に、一対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されている。また、ベースシート2には、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口41cと対面する位置にアースピン貫通孔10cが形成されている。このアースピン貫通孔10cは、放射状の切れ込みとして形成されており、この切れ込みによって、放射状に弾性のある8つの導体刷子支持片10dが形成されている。また、ベースシート2の中心線上の上下に、ガイドピン孔11a,11aが形成されている。各ガイドピン孔11aは、円形開口であり、トラッキング火災防止シート1を組み立てる際の位置合わせのためのガイドピンが挿通する。
アース導体シート3は、ベースシート2に付着されたシート状の導体である。アース導体シート3には、電極ピン貫通孔10a,10bの各々に対して、縁辺が該電極ピン貫通孔10a,10bに接することなくかつその電極ピン貫通孔10a,10bの周囲を包囲する開口である電極ピン包囲口12a,12bが形成されている。これにより、電極ピン貫通孔10a,10bとアース導体シート3との間は、絶縁体であるベースシート2によって隔てられるため、プラグのライブピン及びニュートラルピンとアース導体シート3との接触が妨げられて短絡が防止される。また、アース導体シート3には、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口と対面する位置にアースピン貫通孔12cが形成されている。
アース導体シート3は、図19(a)に示したように、一本の折線B1−B2を境に線対称な形状に形成されている。そして、アース導体シート3は、ベースシート2を挟んで、折線B1−B2を中心として2つ折りされ、その合着面はベースシート2の表裏面に重ね合わせて接着される。尚、アース導体シート3には、ベースシート2と同様、折線B1−B2の両側の各半面において、前記ベースシート2のガイドピン孔11a,11aに対応する位置に、それぞれガイドピン孔11b,11bが形成されている。
保護絶縁体4は、PETなどの樹脂により構成されており、アース導体シート3の外側を被覆する絶縁シートである。保護絶縁体4には、縁辺が各電極ピン包囲口12a,12bに接することなくかつその周囲を包囲する導体裸出口13a,13bが形成されている。従って、アース導体シート3は、各電極ピン包囲口12a,12bの周辺の導体裸出口13a,13bの内側の領域Sa,Sbにおいて、コンセント側とプラグ側との両面側に裸出されている。
保護絶縁体4は、一本の折線C1−C2を境に線対称な形状に形成されている。そして、保護絶縁体4は、ベースシート2及びアース導体シート3を挟んで、折線C1−C2を中心として2つ折りされ、その合着面はアース導体シート3外面に重ね合わせて接着されている。尚、保護絶縁体4には、ベースシート2及びアース導体シート3と同様、折線C1−C2の両側の各半面において、前記ベースシート2のガイドピン孔11a,11aに対応する位置に、それぞれガイドピン孔11c,11cが形成されている。
また、組み立て状態では、ベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4の各ガイドピン孔11a,11b,11cは連通し、各ガイドピン孔11a,11b,11cはトラッキング火災防止シート1の表から裏へ貫通している。そして、本実施例のトラッキング火災防止シート1についても、実施例1の場合と同様に、作業基板上にシートガイドピンが立設された組立治具を用いて、各ガイドピン孔11a,11b,11cにより正確に位置決めしながら組み立てることができる。
本実施例では、プラグのアースピンに接触可能な接地用のアース端子部として、アース導体シート3のアースピン貫通孔12c内に、可撓性のある三角形の舌片状の導体刷子40a,40bが備えられている。導体刷子40aは、ベースシート2よりコンセント側のアース導体シート3の半面にあるアースピン貫通孔12cの内部周縁に、互いに間隙をあけて内側に向かって放射状に複数枚形成されている。また、ベースシート2よりプラグ側のアース導体シート3の半面にあるアースピン貫通孔12cの内部周縁には、アース導体シート3を折線B1−B2で折り曲げて重ねたときにコンセント側のアース導体シート3の半面に形成された導体刷子40aと重ならない位置に、互いに間隙をあけて複数の導体刷子40bが放射状に形成されている。トラッキング火災防止シート1が組み立てられた状態では、図18(a)のように、導体刷子40aと導体刷子40bは、アースピン貫通孔12cの内部周縁に交互に突出した状態となり、導体刷子40aと導体刷子40bが二重に重なることがないように配置されている。
また、各導体刷子40a及び導体刷子40bは、ベースシート2の各導体刷子支持片10dと略同一の形状に形成されており、また、ベースシート2にアース導体シート3に貼り合わせたときに、各導体刷子支持片10dと丁度重なる位置に形成されている。従って、図18(a)では、各導体刷子40a及び導体刷子40bは、片面が各導体刷子支持片10dに張り合わされた2層構造となっている。このように、導体刷子40a,40bの片面を導体刷子支持片10dにより裏打することによって、ベースシート2の弾性により各導体刷子40a,40bにやや強い弾性を持たせ、プラグのアースピンに導体刷子40a,40bがよく密着接触するようにしている。
トラッキング火災防止シート1を使用する場合には、まず、トラッキング火災防止シート1を、図21に示すように3極プラグ43に装着する。このとき、導体刷子40a,40bは、アースピン44cに押し起こされて撓曲し、アースピン44cに導体刷子40a,40bが接触する。これにより、アース導体シート3とアースピン44cとが導通される。
そして、この状態で3極プラグ43を3極プラグ用の各ピンをコンセント42に差し込む。図22(a)に、アースピン差込口にアースピンが差し込まれた状態を示す。図22(a)の断面図は、トラッキング火災防止シート1を挟んでアースピン差込口にアースピンが差し込まれた状態を示しており、図22(b)のA1−A2の折切断線に沿った断面である。弾性のある導体刷子支持片10dにより裏打された導体刷子40a,40bはアースピン44cとともにアースピン差込口41c内に押し込まれる。アースピン差込口41cの孔壁45は、孔入口付近が孔内部に向かって若干縮径する形状となっているので、導体刷子支持片10d及び導体刷子40a,40bの先端は滑らかにアースピン差込口41cの孔壁45とアースピン44cの側面との間の隙間Gに押し込まれる。ここで、導体刷子支持片10d及び導体刷子40a,40bは先端に行くほど幅が狭くなる三角形状に形成されているので、隙間Gの幅が導体刷子支持片10d及び導体刷子40a,40bの厚みよりも僅かに小さくても、導体刷子支持片10d及び導体刷子40a,40bの先端は隙間Gに押し込まれてシマリバメとなる。これにより、導体刷子40a,40bはアースピン44cに強く密着され、アース導体シート3とアースピン44cとの間の接触抵抗が小さくなる。
尚、本実施例では、導体刷子40aと導体刷子40bは、アースピン貫通孔12cの内部周縁に交互に突出した状態としたが、本発明においては、図23に示したように、導体刷子40aと導体刷子40bをアースピン貫通孔12cの内部周縁に、互いに間隙をあけずに内側に向かって放射状に複数枚形成してもよい。
実施例3は本発明の参考のための実施例であり、図24は、実施例3に係るトラッキング火災防止シート1の(a)平面図及び(b)A−A線断面拡大図である。図25は、本発明の実施例3に係るトラッキング火災防止シート1の部品図である。図25(a)は両面テープ50の平面図、図25(b)はベースシート2の平面図、図25(c)はアース導体シート3の平面図、図25(d)は保護絶縁体4の平面図である。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、両面テープ50、ベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4の4つの部品から構成されている。
ベースシート2は、一本の折線A1−A2を境に線対称な形状に形成された絶縁体シートである(図25(b)参照)。材質としてはPETフィルムなどの可撓性の絶縁フィルムが使用される。ベースシート2の上下の半面は、それぞれ、縦長長方形の左上角部、右上角部、左下角部、右下角部をそれぞれ隅切りした八角形シートであり、平行な左辺及び右辺と、平行な上辺及び下辺と、上辺と左辺及び上辺と右辺との間の略45°の傾斜の左上斜辺及び右上斜辺と、下辺と左辺及び下辺と右辺との間の略52°の傾斜の左下斜辺及び右下斜辺とを備えている。トラッキング火災防止シート1を組み立てる際には、ベースシート2は折線A1−A2で2つ折りされる。
このベースシート2には、実施例2と同様、コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に一対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されている。電極ピン貫通孔10a,10bは、3極プラグのライブ及びニュートラルのピン(栓刃)が挿通可能な大きさの矩形状の開口である。
また、実施例2と同様、ベースシート2には、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口41cと対面する位置にアースピン貫通孔10cが形成されている。但し、本実施例では、このアースピン貫通孔10c内には、弾性・可撓性のある三角形の舌片状の導体刷子支持片52a,52bが突設形成されている。導体刷子支持片52a,52bは、アースピン貫通孔10cの内部周縁に、互いに間隔を開けて内側に向かって放射状に複数枚形成されている。
さらに、ベースシート2の中央部の上下には、実施例2と同様、ガイドピン孔11が形成されている。ガイドピン孔11は、円形開口であり、トラッキング火災防止シート1を組み立てる際の位置合わせのためのガイドピンが挿通する。
両面テープ50は、上記ベースシート2を折線A1−A2で切った半面と同一形状の八角形状に形成されている(図25(a)参照)。この両面テープ50は、粘着面がゴム系粘着剤で構成されている。
アース導体シート3は、一本の折線B1−B2を境に線対称な形状に形成されたシート状の導体である(図25(c)参照)。材質としてはアルミ箔や銅箔などが使用され、裏面に接着剤が塗布されている。アース導体シート3の外形は上記ベースシート2と同一である。また、アース導体シート3にも、ベースシート2のアースピン貫通孔10c及びガイドピン孔11と同じ位置に、それらと同じ形状のアースピン貫通孔12c及びガイドピン孔11が形成されている。
また、アース導体シート3には、実施例2と同様、電極ピン貫通孔10a,10bの各々に対して、縁辺が該電極ピン貫通孔10a,10bに接することなくかつその電極ピン貫通孔10a,10bの周囲を包囲する開口である電極ピン包囲口12a,12bが形成されている。
保護絶縁体4は、一本の折線C1−C2を境に線対称な形状に形成された絶縁体シートである(図25(d)参照)。材質としてはPETフィルムなどの可撓性の絶縁フィルムが使用され、裏面にゴム系粘着剤が塗布されている。保護絶縁体4は、ベースシート2及びアース導体シート3と同様の、八角形を2つ結合した形状に構成されているが、ベースシート2及びアース導体シート3よりも若干大きめとされ、各頂点が丸く面取りされている。また、保護絶縁体4には、アース導体シート3の電極ピン包囲口12a,12bに対応する位置に、導体裸出口13a,13bが形成されている。導体裸出口13a,13bは、開口縁辺が各電極ピン包囲口12a,12bに接することなくかつその周囲を包囲する開口である。更に、保護絶縁体4には、アース導体シート3の各アースピン貫通孔12c及び各ガイドピン孔11に対応する位置に、それぞれ、アースピン貫通孔13c及びガイドピン孔11が形成されている。
トラッキング火災防止シート1は、両面テープ50を挟んで、ベースシート2を2つ折りにして、その合着面を両面テープ50で接着し、2つ折りしたベースシート2を挟んでアース導体シート3を2つ折りにして接着し、更に、その2つ折りしたアース導体シート3を挟んで保護絶縁体4を2つ折りにして接着して組み立てられている(図24(b)参照)。アース導体シート3の各導体刷子40a,40bは、ベースシート2の各導体刷子支持片52a,52bによって裏打されて補強されるため、弾性が付与される。これにより、各導体刷子40a,40bはアースピン44cに確実に接触して、アース導体シート3は確実にアースピン44cを介して接地される。
あとは、実施例2の場合と同様であるため、説明は省略する。
実施例4は本発明の参考のための実施例であり、図26は、実施例4に係るトラッキング火災防止シート1である。図26(a)はトラッキング火災防止シート1を展開した平面図、図26(b)は図26(a)のB1−B2線断面図を表す。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、アース導体部として、ベースシート2の片面にカーボン薄膜46がシルク印刷されている。ベースシート2は、PETフィルムなどの可撓性の絶縁フィルムで構成されている。ベースシート2は、一本の折線A1−A2を境に線対称な形状に形成されており、ベースシート2を折線A1−A2を中心として2つ折りして使用される。
ベースシート2には、コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に一対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されている。また、ベースシート2には、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口と対面する位置にアースピン貫通孔12cが形成されている。また、アースピン貫通孔12cの内部周縁に内側に向かって放射状に弾性のある舌片状の導体刷子40a,40bが形成されている。
カーボン薄膜46には、電極ピン貫通孔10a,10bの周囲を包囲するように、電極ピン包囲口10a,10bが形成されている。また、カーボン薄膜46は、各導体刷子40a,40bの表面にも印刷されており、この導体刷子40a,40bがアース端子部とされている。カーボン薄膜46の厚みは、5〜10μmである。
尚、電極ピン貫通孔10a,10b及びアースピン貫通孔12cは金型による打ち抜きによって形成することができる。
このように、アース導体部をシルク印刷によりベースシート上にカーボン薄膜として形成したことで、保護絶縁体が不要となり部品点数が削減され製造コストを押さえることができる。
尚、本実施例ではベースシート2を折線A1−A2を中心として2つ折りする構成としたが、本発明ではベースシート2を図26(a)の半面のみとして、カーボン薄膜46をベースシート2の両面にシルク印刷した構成としてもよい。
この場合、ベースシートの厚さは50μm以上とすることが好ましい。50μm未満では、ベースシートに充分な弾性が得られず、各導体刷子40a,40bがアースピン44cに充分に接触しない場合が生じるからである。
図27は、本発明の実施例5に係るトラッキング火災防止シート1の組立図である。図28は、図27のトラッキング火災防止シート1の部品図である。図28(a)はベースシート2、図28(b)はアース導体シート3、図28(c)は保護絶縁体4である。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、コンセントに差し込んで使用する2個口の三角タップのトラッキング火災防止に使用するものである。ここで、「2個口の三角タップ」とは、コンセントに差し込んで使用する2個口の分配用タップであって、ケーシングが、底面53a、上面53b、左右傾斜面53c,53d、左右側面53e,53f、及び前後側面53g,53hを備え、前後側面53g,53hが山型に形成されたブロックで、底面53aにコンセントに差し込むための栓刃53i,53jを備え、左右傾斜面53c,53dにそれぞれ1組ずつの栓刃差込口53k,53lを備えたものである(図29(a)参照)。
実施例1の場合と同様、アース導体シート3は、折線A1−A2を中心として略線対称に形成され、保護絶縁体4は、折線C1−C2を中心として線対称に形成されている。そして、アース導体シート3は、ベースシート2を挟んで折線A1−A2で2つ折りされ、合着面を接着される。また、保護絶縁体4は、この2つ折りされたアース導体シート3を挟んで、折線C1−C2で2つ折りされ、合着面を接着される。
アース導体シート3は、折線A1−A2を中心として、挟持部5、引出部7、アース端子部8の順に対称形状に形成されている。また、実施例1の場合と同様、アース導体シート3の一方のアース端子部8には、折り返し部8aが付加されている。この折り返し部8aが付加された側のアース端子部8は、折線B1−B2を境に対称な形状に形成されている。従って、組み立ての際は、実施例1で説明したように、ベースシート2を挟んでアース導体シート3を2つ折りして接着した後、折線B1−B2を境にアース端子部8の折り返し部8aを折り返して接着し、アース端子部8の電極端を作成する。
保護絶縁体4は、折線C1−C2を中心として、挟持部5,引出部7の順に対称形状に形成されている。また、それぞれの部分のサイズは、アース導体シート3よりも稍大きく形成されている。アース導体シート3を挟んで保護絶縁体4を折線C1−C2で2つ折りすることで、図27のように、アース端子部8と各電極ピン包囲口12a,12b周辺とを除いて、アース導体シート3を保護絶縁体4で被覆する。
本実施例では、挟持部5は、図27に示した中心線D1−D2を中心として対称に形成され、中心線D1−D2の左右両側にそれぞれ1つずつ、1対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されている。
本実施例のトラッキング火災防止シート1を使用する際には、図29(b)に示したように、アースターミナル55を備えたコンセント54に三角タップ53を差し込んだ状態で、トラッキング火災防止シート1の挟持部5を撓曲させて三角タップ53の上面53b及び左右傾斜面53c,53dに当接させる。また、トラッキング火災防止シート1の引出部7及びアース端子部8を撓曲させて、コンセント54のアースターミナル55までアース端子部8を引き出して、アースターミナル55内のアースネジ(図示せず)にアース端子部8を螺着する。
このように、本実施例のトラッキング火災防止シート1は、全体を撓曲自在なシートで構成したことにより、コンセント54や三角タップ53の形状に合わせて適宜シートを曲げて設置することができる。
図30は、本発明の実施例6に係るトラッキング火災防止シート1の組立図である。図31は、図30のトラッキング火災防止シート1の部品図である。図31(a)はベースシート2、図31(b)はアース導体シート3、図31(c)は保護絶縁体4である。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、コンセントに差し込んで使用する3個口のトリプルタップ56のトラッキング火災防止に使用するものである。ここで、「トリプルタップ」とは、コンセントに差し込んで使用する3個口の分配用タップであって、ケーシングが、底面56a、上面56b、左右側面56c,56d、及び前後側面56e,56fを備え、前後側面56e,56fが台形のブロックで、底面56にコンセントに差し込むための栓刃56g,56hを備え、上面及び左右側面にそれぞれ1組ずつの栓刃差込口56i,56jを備えたものである(図32(a)参照)。
本実施例のトラッキング火災防止シート1も、実施例5のものとほぼ同様であるので、対応する部分に関しては同符号を付して説明は省略する。
本実施例のトラッキング火災防止シート1では、挟持部5は、図31に示した中心線D1−D2を中心として対称に形成され、ちょうど中心線D1−D2に沿って1対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されているとともに、中心線D1−D2の左右両側にそれぞれ1つずつ、1対の電極ピン貫通孔10a,10bが形成されている。
本実施例のトラッキング火災防止シート1を使用する際には、図32(b)に示したように、アースターミナル55を備えたコンセント54にトリプルタップ56を差し込んだ状態で、トラッキング火災防止シート1の挟持部5を撓曲させてトリプルタップ56の上面56b及び左右傾斜面56c,56dに当接させる。また、トラッキング火災防止シート1の引出部7及びアース端子部8を撓曲させて、コンセント54のアースターミナル55までアース端子部8を引き出して、アースターミナル55内のアースネジ(図示せず)にアース端子部8を螺着する。
このように、本実施例のトラッキング火災防止シート1は、全体を撓曲自在なシートで構成したことにより、コンセント54やトリプルタップ56の形状に合わせて適宜シートを曲げて設置することができる。
図33は、本発明の実施例7に係るトラッキング火災防止シート1の部品図及び組立図である。図33(a)はアース導体シート3の平面図、図33(b)はベースシート2の平面図、図33(c)は保護絶縁体4の平面図、図33(d)はベースシート2,アース導体シート3,及び保護絶縁体4を組み立てた状態のトラッキング火災防止シート1の平面図である。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、基本的には実施例1(図1,図3)と共通しており、図33において図1,図3と共通する部分については同符号を付してある。また、実施例1と同様、図33(d)のトラッキング火災防止シート1は、ベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4が重層された重層体である。中心がベースシート2であり、その両面にアース導体シート3が接着され、さらにその両面に保護絶縁体4が接着されている。
実施例1と異なるのは、図3のアース導体シート3のガイドピン孔11を、3Pコンセントのアースピンが挿通するアースピン貫通孔12cとし、このアースピン貫通孔の内部周縁に、内側に向かって放射状に弾性のある舌片状の導体刷子40a、40bを複数枚形成した点、図1のベースシート2のガイドピン孔11を、3Pコンセントのアースピンが挿通するアースピン貫通孔12cとし、このアースピン貫通孔の内部周縁に、内側に向かって放射状に弾性のある舌片状の導体刷子支持片10dを複数枚形成した点、ベースシート2の中心線上の上下2カ所にガイドピン孔11a,11aを設けた点、アース導体シート3の折線A1−A2の両側の各半面において、前記ベースシート2のガイドピン孔11a,11aに対応する位置にガイドピン孔11b,11bを設けた点、保護絶縁体4の折線C1−C2の両側の各半面において、前記ベースシート2のガイドピン孔11a,11aに対応する位置にガイドピン孔11c,11cを設けた点、図3の保護絶縁体4の各ガイドピン孔11をアースピン貫通孔12cとした点、保護絶縁体4の各括れ部6,6に、重層体の各幅広の部分を切り離すために切断する位置を示す切り取り線(又はミシン目)57,57を設けた点、及び保護絶縁体4の各引出部7,7に、重層体の各幅広の部分を切り離すために切断する位置を示す切り取り線(又はミシン目)58,58を設けた点である。
本実施例のトラッキング火災防止シート1は、縦配列のアースターミナル付きの2口の2極プラグ用コンセント(以下「2P2口アースターミナル付コンセント」という。)に使用可能なものであるが、上述のように、括れ部6及び引出部7に切り取り線(又はミシン目)57,58を設けておけば、この切り取り線(又はミシン目)57,58に沿って鋏などで切断して1口コンセント用や横配列のテーブルタップ用としてもトラッキング火災防止シート1を使用することができる。
また、アースピン貫通孔12cに導体刷子40a,40b及び導体刷子支持片10dを設けておくことで、3Pコンセントに対しても使用することができる。更に、3Pコンセントに対して使用する場合においては、切り取り線(又はミシン目)57,58に沿って鋏などで切断すれば、コンセントやテーブルタップの差込口の中心間距離に関係なく、トラッキング火災防止シート1を使用することができる。
図34は、本発明の実施例8に係るトラッキング火災防止シート1の部品図及び組立図である。図34(a)はアース導体シート3の平面図、図34(b)はベースシート2の平面図、図34(c)は保護絶縁体4の平面図、図34(d)はベースシート2、アース導体シート3、及び保護絶縁体4を組み立てた状態のトラッキング火災防止シート1の平面図である。図34において、図33と同様の構成部分については同符号を付した。
実施例7(図33)と比較すると、本実施例のトラッキング火災防止シート1は、2つの括れ部6,6により挟持部5a,5b,5cを3つ連結した構成とした点と、引出部7及びアース端子部8を省略した点が異なっている。各括れ部6,6には、実施例7の場合と同様に、切り取り線(又はミシン目)57が設けられておる。本実施例のトラッキング火災防止シート1は、3口コンセントに使用することができるものであるが、切り取り線(又はミシン目)57に沿って鋏などで切断すれば、1口コンセント用、2口コンセント用、3口以上のコンセント用、又は横配列のテーブルタップ用としてもトラッキング火災防止シート1を使用することができる。
このように挟持部5a,5b,5cを3連に構成したことで、プレス加工の工数、組み立て工数は実施例1の場合とほぼ同じで、生産数が(切り取り線(又はミシン目)57で切り離すことによって)2倍、3倍になるので、製造コストの大幅な削減が可能である。
図35に、上記各実施例のトラッキング火災防止シート1及び特許文献1のトラッキング火災防止シート100と、使用可能なコンセント及びテーブルタップとの対応を示す。図35において、(a)2P2口アースターミナル付コンセント(ネジ式)は1971年頃から、(b)2P2口アースターミナル付コンセント(ネジ式)は1986年頃から、(c)2P1口アースターミナル付コンセント(ネジ式)は1987年頃から、(h)3P2口アースターミナル付コンセント(差込式)は1997年頃から、広く使用され始めたものである。(d)3P1口アースターミナル付接地極付コンセント及び(i)3P用接地極付テーブルタップは、2003年頃から広く使用され始めたものである。(e)3P2口アースターミナル付接地極付コンセント,(f)3P2口接地極付コンセント,及び(g)3P1口アースターミナル付接地極付コンセントは、2005年10月1日の内線規定((社)日本電気協会技術規程JEAC8001-2005)の改定により、水を使用する或いは水気を帯びる9品目の特定機器(電気洗濯機、電気衣類乾燥機、電子レンジ、電気冷蔵庫、電気食器洗い機、電気冷暖房機、温水洗浄式便座、電気温水器、及び自動販売機)のコンセントが「勧告的事項」から「義務的事項」に変更されたことに対応して広く使用されるようになったものである(非特許文献2参照)。
特許文献1のトラッキング火災防止シート100は、図35の(a)〜(c)の旧式コンセントにしか適用することができないが、実施例1のトラッキング火災防止シート1は、図35の(a)〜(e)の旧式コンセント及び新式コンセントにも適用することができる。一方、実施例2,3,4のトラッキング火災防止シート1は、図35の(d)〜(i)の新式コンセント(3Pコンセント)及び3Pテーブルタップに適用することが可能である。また、実施例7のトラッキング火災防止シート1は、図35の(e)〜(i)の新式コンセント(3Pコンセント)及び3Pテーブルタップに適用することが可能である。また、実施例7のトラッキング火災防止シート1は、図35の(a)〜(i)の全てのコンセント及び3Pテーブルタップに適用することが可能である。
本発明の実施例1に係るトラッキング火災防止シート1の平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のトラッキング火災防止シート1の部品図である。 実施例1に係るトラッキング火災防止シート1の組み立て用治具である。 作業基板21上に図3のアース導体シールアセンブリ14を接地した状態を示す図である。 作業基板21上のアース導体シールアセンブリ14の剥離紙16を剥離した状態を表す図である。 作業基板21上のアース導体シート3の上にベースシート2を貼着した状態を表す図である。 作業基板21上のアース導体シート3を折り返してベースシート2を挟着した状態を表す図である。 作業基板21上のアース導体シート3のアース端子部8の折り返し部8aを折り返した状態を表す図である。 作業基板21上に保護シールアセンブリ17を設置した状態を表す図である。 作業基板21上の保護シールアセンブリ17から剥離紙18を剥離した状態を表す図である。 作業基板21上の保護絶縁体4に、アース導体シート3及びベースシート2の重層体を貼着している状態を表す図である。 アース導体シート3及びベースシート2の重層体が貼着された保護絶縁体4を接着作業シート26a,26挟み込んだ状態を表す図である。 作業基板21上の保護絶縁体4を折り返して、アース導体シート3及びベースシート2の重層体を挟み込んだ状態を表す図である。 トラッキング火災防止シート1が作業基板21上で完成した状態を表す図である。 コンセントのプラグ当接面間の距離が異なる場合の例である。 トラッキング火災防止シート1を括れ部6及び引出部7を撓曲させた状態で装着した状態の例を示す図である。 本発明の参考となる実施例2に係るトラッキング火災防止シート1である。 図18のトラッキング火災防止シート1の部品図である。 3極プラグ用のコンセント42の正面図である。 3極プラグにトラッキング火災防止シート1を装着した図である。 アースピン差込口にアースピンが差し込まれた状態を示す断面図である。 アース導体シート3の導体刷子40a,40bの形状の他の例である。 本発明の参考となる実施例3に係るトラッキング火災防止シート1の平面図及びA−A線断面拡大図である。 実施例3に係るトラッキング火災防止シートの部品図である。 本発明の参考となる実施例4に係るトラッキング火災防止シートである。 本発明の実施例5に係るトラッキング火災防止シート1の組立図である。 図27のトラッキング火災防止シート1の部品図である。 図27のトラッキング火災防止シート1をコンセント54及び三角タップ53に装着した図である。 本発明の実施例6に係るトラッキング火災防止シート1の組立図である。 図30のトラッキング火災防止シート1の部品図である。 図30のトラッキング火災防止シート1をコンセント54及びトリプルタップ56に装着した図である。 本発明の実施例7に係るトラッキング火災防止シート1の部品図及び組立図である。 本発明の実施例8に係るトラッキング火災防止シート1の部品図及び組立図である。 各実施例のトラッキング火災防止シート1及び特許文献1のトラッキング火災防止シートと、使用可能なコンセント及びテーブルタップとの対応を示す図である。 特許文献1に記載のトラッキング火災防止シートの外観斜視図である。
1 トラッキング火災防止シート
2 ベースシート
3 アース導体シート
4 保護絶縁体
5,5a,5b,5c 挟持部
6 括れ部
7 引出部
8 アース端子部
8a 折り返し部
8b 開口
10a,10b 電極ピン貫通孔
10c,12c,13c アースピン貫通孔
10d 導体刷子支持片
11,11a,11b,11c ガイドピン孔
12a,12b 電極ピン包囲口
12c アースピン貫通孔
13a,13b 導体裸出口
Sa,Sb 領域
14 アース導体シールアセンブリ
16 剥離紙
17 保護シールアセンブリ
18 剥離紙
20 組立治具
21 作業基板
22,23,24,25 シートガイドピン
26a,26b 接着作業シート
27a,27b,28a,28b 接着作業シートガイドピン
29a,29b,30a,30b 接着作業シートガイド孔
35,36 コンセント
37,38 アースターミナル
40a,40b 導体刷子
41a,41b ピン差込口
41c アースピン差込口
42 コンセント
43 3極プラグ
44a ライブピン
44b ニュートラルピン
44c アースピン
45 孔壁
46 カーボン薄膜
50 両面テープ
51a,51b 電極ピン貫通孔
51c アースピン貫通孔
52a,52b 導体刷子支持片
53 三角タップ
53a 底面
53b 上面
53c,53d 左右傾斜面
53e,53f 左右側面
53g,53h 前後側
53i,53j 栓刃
53k,53l 栓刃差込口
54 コンセント
55 アースターミナル
56 トリプルタップ
56a 底面
56b 上面
56c,56d 左右側面
56e,56f 前後側面
56g,56h 栓刃
56i,56j 栓刃差込口
57,58 切り取り線(又はミシン目)
100 トラッキング火災防止シート
101 コンセント
101a 当接面
102 プラグ
102a 当接面
103a,103b 栓刃差込口
104a,104b 栓刃
105a,105b 電源プラグ貫通孔
106 基板
107a 導電体
107b 導電体
108 アース線
109 接地点

Claims (5)

  1. コンセントとプラグとの当接面間に挟入して使用され、
    コンセントのプラグ当接面にあるライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に一対の電極ピン貫通孔が形成された、撓曲自在な絶縁性のベースシートと、
    前記ベースシートに付着されたシート状又は薄膜状の撓曲自在な導体からなるアース導体部と、
    前記アース導体部に形成又は連設された、コンセントのアースターミナル又はプラグのアースピンに接続又は接触可能な接地用のアース端子部と、を備え、
    前記アース導体部には、前記両電極ピン貫通孔の各々に対して、縁辺が該電極ピン貫通孔に接することなくかつその電極ピン貫通孔の周囲を包囲する開口である電極ピン包囲口が形成されており、
    前記アース導体部は、少なくとも前記電極ピン包囲口の周辺が裸出しているトラッキング火災防止シートにおいて、
    複数のプラグと接続可能な複数のプラグ当接面を有するコンセントの各プラグ当接面に対応して、 前記ベースシートには、それぞれのプラグ当接面のライブ及びニュートラルのピン差込口と対面する位置に前記電極ピン貫通孔が形成されており、
    前記アース導体部には、前記各電極ピン貫通孔に対して、前記電極ピン包囲口がそれぞれ形成されており、
    前記ベースシートに前記アース導体部が付着された重層体は、各プラグ当接面に対面するそれぞれの部分が幅広でその間が括れた形状に形成されており、それぞれの括れ部分は撓曲自在であることを特徴とするトラッキング火災防止シート。
  2. 前記各括れ部分に、前記重層体の各幅広の部分を切り離すために切断する位置を示す切り取り線又はミシン目が設けられていることを特徴とする請求項1記載のトラッキング火災防止シート。
  3. 前記ベースシートと前記アース導体部の重層体には、長尺帯状の引出部が形成されており、
    前記アース端子部は、前記アース導体部の前記引出部先端に形成又は連設され、コンセントのアースターミナルと接続可能な環面状又は半環面状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至2の何れか一記載のトラッキング火災防止シート。
  4. 前記ベースシート及び前記アース導体部のそれぞれには、コンセントのプラグ当接面にあるアースピン差込口と対面する位置にアースピン貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一記載のトラッキング火災防止シート。
  5. 前記アース端子部は、前記アース導体部の前記アースピン貫通孔の内部周縁に内側に向かって放射状に複数枚形成された、弾性のある舌片状の導体刷子であることを特徴とする請求項4記載のトラッキング火災防止シート。
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