JP4349086B2 - 情報信号の処理装置および処理方法、並びにその処理方法を実行するためのプログラム、そのプログラムを記録した媒体 - Google Patents

情報信号の処理装置および処理方法、並びにその処理方法を実行するためのプログラム、そのプログラムを記録した媒体 Download PDF

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この発明は、複数の情報データからなる第1の情報信号を複数の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号の処理装置および処理方法、並びにその処理方法を実行するためのプログラム、そのプログラムを記録した媒体に関する。
詳しくは、この発明は、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する第1の情報信号の情報データに基づいて当該第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出し、第2の情報信号における注目位置に対応した出力の質が、この抽出された特徴量に対応した質となるように、第2の情報信号における注目位置の情報データを生成することによって、第2の情報信号による出力の質の向上を図るようにした情報信号処理装置等に係るものである。
従来、例えば525i信号というSD(Standard Definition)信号を、1050i信号というHD(High Definition)信号に変換するフォーマット変換が提案されている。525i信号は、ライン数が525本でインタレース方式の画像信号を意味し、1050i信号は、ライン数が1050本でインタレース方式の画像信号を意味する。
上述したようなフォーマット変換を行うため、本出願人は、先に、525i信号の画素データより1050i信号の画素データを得る際、525i信号の画素に対する1050i信号の各画素の位相に対応した推定式の係数データをメモリに格納しておき、この係数データを用い、推定式に基づいて1050i信号の画素データを求める、解像度創造の手法を用いることを提案した。
上述したように推定式によって1050i信号の画素データを求めるものにおいては、この1050i信号による画像の解像度は固定されており、従来のコントラストやシャープネス等の調整のように、画像内容等に応じて所望の解像度とすることができなかった。そこで、本出願人は、先に、画像の解像度をユーザが所望の値に任意に調整し得る画像信号変換装置を提案した(特許文献1参照)。
特開2002−218414号公報
しかし、特許文献1に記載される画像信号変換装置では、注目位置の画素データの値が大きくても小さくても、つまり当該注目位置の特徴量が異なっていても、全画面一様に、ユーザにより調整された解像度に対応した係数データを用いるものであり、適切な解像度となる箇所と、不適切な解像度となる箇所とが存在する。
この発明の目的は、第1の情報信号を変換して得られる第2の情報信号による出力の質の向上を図ることにある。
この発明に係る情報信号処理装置は、複数の情報データからなる第1の情報信号を、質を向上させた複数の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理装置であって、上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データを選択し、該選択された情報データの値から上記第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、上記特徴量抽出手段で抽出された特徴量と、上記特徴量が大きい注目位置の質を低下させて上記特徴量が小さい注目位置の質を向上させるように上記第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値を予め設定したテーブルから、上記パラメータの値を決定するパラメータ決定手段と、上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データを選択する第2のデータ選択手段と、上記第2のデータ選択手段で選択された複数の第2の情報データのレベル分布から、上記第2の情報信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段と、上記クラス検出手段で検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の情報信号に対応した生徒信号と上記質を向上させた第2の情報信号に対応した教師信号との誤差を最小にする係数種データを上記クラスに対応させてメモリから取得し、該係数種データと上記パラメータとを演算して係数データを発生する係数データ発生手段と、上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択する第1のデータ選択手段と、上記第1のデータ選択手段で選択された複数の第1の情報データおよび上記係数データ発生手段で発生された係数データを積和演算して、上記第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する演算手段とを備えるものである。
また、この発明に係る情報信号処理方法は、複数の情報データからなる第1の情報信号を、質を向上させた複数の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理方法であって、上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データを選択し、該選択された情報データの値から上記第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、上記特徴量抽出ステップで抽出された特徴量と、上記特徴量が大きい注目位置の質を低下させて上記特徴量が小さい注目位置の質を向上させるように上記第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値を予め設定したテーブルから、上記パラメータの値を決定するパラメータ決定ステップと、上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データを選択する第2のデータ選択ステップと、上記第2のデータ選択ステップで選択された複数の第2の情報データのレベル分布から、上記第2の情報信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出ステップと、上記クラス検出ステップで検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の情報信号に対応した生徒信号と上記質を向上させた第2の情報信号に対応した教師信号との誤差を最小にする係数種データを上記クラスに対応させてメモリから取得し、該係数種データと上記パラメータとを演算して係数データを発生する係数データ発生ステップと、上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択する第1のデータ選択ステップと、上記第1のデータ選択ステップで選択された複数の第1の情報データおよび上記係数データ発生ステップで発生された係数データを積和演算して、上記第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する演算ステップとを備えるものである。
また、この発明に係るプログラムは、上述した情報信号処理方法を、コンピュータに実行させるためのものである。また、この発明に係るコンピュータ読み取り可能な媒体は、上述のプログラムを記録したものである。
この発明においては、第1の情報信号が第2の情報信号に変換される。これら第1、第2の情報信号は、それぞれ複数の情報データからなっている。例えば、情報信号は、複数の画素データからなる画像信号、あるいは複数の音声データ(サンプリングデータ)からなる音声信号である。
第1の情報信号に基づいて第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データが選択され、この選択された情報データに基づいて第2の情報信号における注目位置の特徴量が抽出される。
例えば、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する単一の情報データが選択され、この単一の情報データの値が特徴量として抽出される。また例えば、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の情報データが選択され、この複数の情報データの値の平均値が特徴量として抽出される。
また例えば、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する単一の情報データが選択され、この単一の情報データの値が、第2の情報信号による出力を得るための出力手段(例えば、情報信号が画像信号であるときはディスプレイ、情報信号が音声信号でるときはスピーカ等)における情報データの値と出力値との対応関係に基づいて、出力値に変換され、この変換されて得られる出力値が特徴量として抽出される。情報信号が画像信号である場合、例えば、単一の画素データの値を変換して得られた輝度値が特徴量として抽出される。
また例えば、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の情報データが選択され、この複数の情報データの値が、第2の情報信号による出力を得るための出力手段における情報データの値と出力値との対応関係に基づいて、それぞれ出力値に変換され、この変換されて得られる複数の出力値の平均値が特徴量として抽出される。情報信号が画像信号である場合、例えば、複数の画素データの値を変換して得られた複数の輝度値の平均値が特徴量として抽出される。
このように、出力値を特徴量として抽出する場合、単一の情報データの値、あるいは複数の情報データの値の平均値を特徴量として抽出する場合と比べ、ユーザが視聴している出力に直接対応した特徴量を得ることができ、第2の情報信号における注目位置に対応した出力の質を精度よく制御でき、第2の情報信号による出力の質の一層の向上を図ることができる。
第2の情報信号における注目位置に対応した出力の質が、上述したように抽出された特徴量に対応した質となるように、第2の情報信号における注目位置の情報データが生成される。例えば、この特徴量に基づいて第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値が決定される。この場合、ユーザがパラメータの値を設定するものでなく、パラメータの値が局所的に最適な値に自動的に決定される。
この決定されたパラメータの値に基づいて第2の情報信号における注目位置の情報データが生成される。画像信号が情報信号である場合、例えばパラメータの値は、第2の情報信号による画像の解像度またはノイズ除去度を示すものとされる。
例えば、パラメータの値に対応する、推定式で用いられる係数データが発生され、また第1の情報信号に基づいて第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データが選択され、これら複数の第1の情報データおよび係数データを用い、推定式に基づいて第2の情報信号における注目位置の情報データが算出される。
推定式で用いられる係数データは、例えばパラメータを含む生成式で生成される。この場合、パラメータの各値に対応した係数データを記憶しておく必要がなく、生成式の係数データである係数種データのみを記憶しておけばよく、メモリ容量を節約できる。
例えば、推定式に基づいて第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する場合、この第2の情報信号における注目位置の情報データが属するクラスに対応した係数データを用いることで、当該第2の情報信号における注目位置の情報データを精度よく生成できる。このクラスは、例えば、第1の情報信号に基づいて第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データに基づいて検出される。
この発明によれば、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する第1の情報信号の情報データに基づいて当該第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出し、第2の情報信号における注目位置に対応した出力の質が、この抽出された特徴量に対応した質となるように、第2の情報信号における注目位置の情報データを生成するものであり、第2の情報信号による出力の質の向上を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としてのテレビ受信機100の構成を示している。
このテレビ受信機100は、放送信号より525i信号というSD(Standard Definition)信号を得、この525i信号を1050i信号というHD(High Definition)信号に変換し、このHD信号による画像を表示する機能を持っている。ここで、525i信号は、ライン数が525本でインタレース方式の画像信号であり、1050i信号はライン数が1050本でインタレース方式の画像信号である。
図2は、525i信号および1050i信号のあるフレーム(F)の画素位置関係を示すものであり、奇数(o)フィールドの画素位置を実線で示し、偶数(e)フィールドの画素位置を破線で示している。大きなドットが525i信号の画素であり、小さいドットが1050i信号の画素である。図2から分かるように、1050i信号の画素データとしては、525i信号のラインに近い位置のラインデータL1,L1′と、525i信号のラインから遠い位置のラインデータL2,L2′とが存在する。ここで、L1,L2は奇数フィールドのラインデータ、L1′,L2′は偶数フィールドのラインデータである。また、1050i信号の各ラインの画素数は、525i信号の各ラインの画素数の2倍である。
図1に戻って、テレビ受信機100は、受信アンテナ101と、この受信アンテナ101で受信された放送信号(RF変調信号)が供給され、選局処理、中間周波増幅処理、検波処理等を行ってSD信号を得るチューナ部102と、このチューナ部102で得られたSD信号を一時的に格納するバッファメモリ103とを有している。
また、テレビ受信機100は、バッファメモリ103に一時的に格納されたSD信号をHD信号に変換する画像信号処理部104と、この画像信号処理部104で得られたHD信号による画像を表示するディスプレイ部105とを有している。このディスプレイ部105は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、あるいはPDP(Plasma Display Panel)などで構成されている。
図1に示すテレビ受信機100の動作を説明する。
チューナ部102で得られたSD信号は、バッファメモリ103に供給されて一時的に格納される。そして、このバッファメモリ103に一時的に格納されたSD信号は画像信号処理部104に供給され、HD信号に変換される。すなわち、画像信号処理部104では、SD信号を構成する画素データ(以下、適宜「SD画素データ」という)から、HD信号を構成する画素データ(以下、適宜「HD画素データ」という)が生成される。
この画像信号処理部104より出力されるHD信号はディスプレイ部105に供給され、このディスプレイ部105の画面上にはHD信号による画像が表示される。
次に、画像信号処理部104の詳細を説明する。
この画像信号処理部104は、バッファメモリ103に一時的に格納されたSD信号(525i信号)に基づいて、HD信号(1050i信号)における注目位置の周辺に位置する複数のSD画素データを選択的に取り出して出力する第1〜第3のタップ選択回路111〜113を有している。
第1のタップ選択回路111は、予測に使用する複数のSD画素データを、予測タップのデータとして選択的に取り出すものである。第2のタップ選択回路112は、レベル分布パターンに対応するクラス分類に使用する複数のSD画素データを、空間クラスタップのデータとして選択的に取り出すものである。図3A,Bは、それぞれ空間クラスタップ、予測タップの一例を示している。
第3のタップ選択回路113は、動きに対応するクラス分類に使用する複数のSD画素データを、動きクラスタップのデータとして選択的に取り出するものである。なお、空間クラスを複数フィールドに属するSD画素データを使用して決定する場合には、この空間クラスにも動き情報が含まれることになる。
また、画像信号処理部104は、第2のタップ選択回路112で選択的に取り出される空間クラスタップのデータ(SD画素データ)のレベル分布パターンを検出し、このレベル分布パターンに基づいて空間クラスを検出し、そのクラス情報を出力する空間クラス検出回路114を有している。
空間クラス検出回路114では、例えば、各SD画素データを、8ビットデータから2ビットデータに圧縮するような演算が行われる。そして、空間クラス検出回路114からは、各SD画素データに対応した圧縮データが空間クラスのクラス情報として出力される。本実施の形態においては、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)によって、データ圧縮が行われる。なお、データ圧縮手段としては、ADRC以外にDPCM(予測符号化)、VQ(ベクトル量子化)等を用いてもよい。
本来、ADRCは、VTR(Video Tape Recorder)向け高性能符号化用に開発された適応再量子化法であるが、信号レベルの局所的なパターンを短い語長で効率的に表現できるので、上述したデータ圧縮に使用して好適なものである。ADRCを使用する場合、空間クラスタップのデータ(SD画素データ)の最大値をMAX、その最小値をMIN、空間クラスタップのデータのダイナミックレンジをDR(=MAX−MIN+1)、再量子化ビット数をPとすると、空間クラスタップのデータとしての各SD画素データkiに対して、(1)式の演算により、圧縮データとしての再量子化コードqiが得られる。ただし、(1)式において、[ ]は切り捨て処理を意味している。空間クラスタップのデータとして、Na個のSD画素データがあるとき、i=1〜Naである。
qi=[(ki−MIN+0.5)*2P/DR] ・・・(1)
また、画像信号処理部104は、第3のタップ選択回路113で選択的に取り出される動きクラスタップのデータ(SD画素データ)より、主に動きの程度を表すための動きクラスを検出し、そのクラス情報を出力する動きクラス検出回路115を有している。
この動きクラス検出回路115では、第3のタップ選択回路113で選択的に取り出される動きクラスタップのデータ(SD画素データ)mi,niからフレーム間差分が算出され、さらにその差分の絶対値の平均値に対してしきい値処理が行われて動きの指標である動きクラスが検出される。すなわち、動きクラス検出回路115では、(2)式によって、差分の絶対値の平均値AVが算出される。第3のタップ選択回路113で例えば12個のSD画素データm1〜m6,n1〜n6が取り出されるとき、(2)式におけるNbは6である。
Figure 0004349086
そして、動きクラス検出回路115では、上述したように算出された平均値AVが1個または複数個のしきい値と比較されて動きクラスのクラス情報MVが得られる。例えば、3個のしきい値th1,th2,th3(th1<th2<th3)が用意され、4つの動きクラスを検出する場合、AV≦th1のときはMV=0、th1<AV≦th2のときはMV=1、th2<AV≦th3のときはMV=2、th3<AVのときはMV=3とされる。
また、画像信号処理部104は、クラス合成回路116を有している。このクラス合成回路116は、空間クラス検出回路114より出力される空間クラスのクラス情報としての再量子化コードqiと、動きクラス検出回路115より出力される動きクラスのクラス情報MVに基づき、HD信号における注目位置の画素データ(作成すべきHD画素データ)が属するクラスを示すクラスコードCLを求める。このクラス合成回路116では、(3)式によって、クラスコードCLの演算が行われる。なお、(3)式において、Naは空間クラスタップのデータ(SD画素データ)の個数、PはADRCにおける再量子化ビット数を示している。
Figure 0004349086
また、画像信号処理部104は、特徴量抽出回路117を有している。この特徴量抽出回路117は、バッファメモリ103に一時的に格納されたSD信号(525i信号)に基づいて、HD信号(1050i信号)における注目位置の周辺に位置する単一または複数のSD画素データを選択的に取り出し、その取り出されたSD画素データに基づいて、HD信号における注目位置の特徴量CQを抽出する。図3Cは、選択的に取り出される複数のSD画素データの一例を示している。
特徴量抽出回路117は、例えば、以下の(a)〜(d)のようにして、特徴量CQを抽出する。
(a)特徴量抽出回路117は、選択的に取り出された単一のSD画素データの値を特徴量CQとして抽出する。
(b)特徴量抽出回路117は、選択的に取り出された複数のSD画素データの値の平均値を特徴量CQとして抽出する。
(c)特徴量抽出回路117は、選択的に取り出された単一のSD画素データの値を、ディスプレイ部105における画素データの値(画素値)と出力値としての輝度値との対応関係に基づいて輝度値に変換し、この輝度値を特徴量CQとして抽出する。
(d)特徴量抽出回路117は、選択的に取り出された複数のSD画素データの値を、ディスプレイ部105における画素データの値(画素値)と出力値としての輝度値との対応関係に基づいてそれぞれ輝度値に変換し、この複数の輝度値の平均値を特徴量CQとして抽出する。
なお、ディスプレイ部105において、輝度値は画素値と一般に線形関係にはなく、(4)式および図4に示す対応関係がある。(4)式において、yは輝度値、xは画素値、Aは最大輝度値、γはガンマ値である。詳細説明は省略するが、ガンマ値γはディスプレイ部105を構成するディスプレイの種類により異なっていることは周知である。
Figure 0004349086
特徴量抽出回路117は、輝度値を特徴量として抽出する場合、例えば、上述の(4)式に基づいて画素値から輝度値を算出し、あるいは画素値と輝度値との対応を示すテーブルを予め用意しており、そのテーブルを利用して画素値から輝度値を求める。
また、画像信号処理部104は、特徴量抽出回路117で抽出された特徴量CQに基づいて、HD信号による画像の画質を示すパラメータr,zの値を決定するパラメータ決定回路118を有している。ここで、パラメータrはHD信号による画像の解像度を決めるものであり、パラメータzはHD信号による画像のノイズ除去度を決めるものである。パラメータ決定回路118は、例えば、特徴量CQとパラメータr,zの値との対応を示すテーブルを予め用意しており、そのテーブルを利用してパラメータr,zの値を決定する。
図5Aは、特徴量CQとパラメータrの値の関係の一例を示している。この場合、特徴量CQが大きい、すなわち画素値あるいは輝度値が大きく明るい部分では、解像度を弱める方向にパラメータrの値を変化させる。また、図5Bは、特徴量CQとパラメータzの値の関係の一例を示している。この場合、特徴量CQが小さい、すなわち画素値あるいは輝度値が小さく暗い部分では、ノイズ除去度を高める方向にパラメータzの値を変化させる。
なお、図6は、上述した(a)〜(d)のようにして抽出された特徴量CQとパラメータr,zの値との関係の一例を示している。ここで、パラメータr,zはそれぞれ0〜1の間の値をとるものとする。
また、画像信号処理部104は、係数生成回路119およびROM120を有している。これら係数生成回路119およびROM120は、係数データ発生手段を構成している。係数生成回路119は、後述する推定予測演算回路121で使用される推定式で用いられる複数の係数データWi(i=1〜n)を、生成する。係数生成回路119は、クラス合成回路116で取得されたクラスコードCLおよびパラメータ決定回路118で決定されたパラメータr,zの値に基づいて、(5)式の生成式により、係数データWi(i=n)を生成する。
Figure 0004349086
ROM120は、(5)式の生成式の係数データである係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を、クラス毎に格納している。この係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)の生成方法については後述する。係数生成回路119は、クラスコードCLで示されるクラスの係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)をROM120から取得し、この係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)とパラメータr,zの値とを用い、(5)式の生成式により、係数データWi(i=n)を求める。
上述したように、525i信号を1050i信号に変換する場合、奇数、偶数のそれぞれのフィールドにおいて、525i信号の1画素に対応して1050i信号の4画素を得る必要がある。この場合、奇数、偶数のそれぞれのフィールドにおける1050i信号を構成する2×2の単位画素ブロック内の4画素は、それぞれ中心予測タップに対して異なる位相ずれを持っている。
図7は、奇数フィールドにおける1050i信号を構成する2×2の単位画素ブロック内の4画素HD1〜HD4における中心予測タップSD0からの位相ずれを示している。ここで、HD1〜HD4の位置は、それぞれ、SD0の位置から水平方向にk1〜k4、垂直方向にm1〜m4だけずれている。
図8は、偶数フィールドにおける1050i信号を構成する2×2の単位画素ブロック内の4画素HD1′〜HD4′における中心予測タップSD0′からの位相ずれを示している。ここで、HD1′〜HD4′の位置は、それぞれ、SD0′の位置から水平方向にk1′〜k4′、垂直方向にm1′〜m4′だけずれている。
そのため、係数生成回路119は、4出力画素(奇数フィールドではHD1〜HD4、偶数フィールドではHD1′〜HD4′)に対応した係数データWi(i=n)を個別に生成する。なお、係数生成回路119は、各出力画素に対応した係数データWi(i=n)を求める際、それぞれの出力画素に対応した係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)をROM120から取得する。したがって、ROM120には、係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)が、クラスおよび出力画素(図7のHD1〜HD4,図8のHD1′〜HD4′参照)の組み合わせ毎に、記憶されている。
また、画像信号処理部104は、推定予測演算回路121を有している。この推定予測演算回路121は、第1のタップ選択回路111で選択的に取り出される予測タップのデータ(複数のSD画素データ)xiと、係数生成回路119で生成された係数データWiとから、(6)式の推定式に基づいて、作成すべきHD信号の画素データ(注目位置の画素データ)を求める。
Figure 0004349086
上述したように、SD信号をHD信号に変換する際には、SD信号の1画素に対してHD信号の4画素(図7のHD1〜HD4、図8のHD1′〜HD4′参照)を得る必要がある。この推定予測演算回路121では、HD信号を構成する2×2の単位画素ブロック毎に、画素データが生成される。
すなわち、この推定予測演算回路121には、第1のタップ選択回路111より単位画素ブロック内の4画素(注目画素)に対応した予測タップのデータxiと、係数生成回路119よりその単位画素ブロックを構成する4画素に対応した係数データWiとが供給される。そして、この推定予測演算回路121では、単位画素ブロックを構成する4画素のデータy1〜y4が、それぞれ上述した(6)式の推定式で個別に演算される。
また、画像信号処理部104は、推定予測演算回路121より順次出力される、単位画素ブロック内の4画素のデータy1〜y4を線順次化して1050i信号のフォーマットで出力する後処理回路122を有している。
次に、図1に示す画像信号処理部104の動作を説明する。
第2のタップ選択回路112では、バッファメモリ103に一時的に格納されているSD信号(525i信号)に基づいて、作成すべきHD信号(1050i信号)を構成する単位画素ブロック内の4画素(注目位置の画素)の周辺に位置する、複数のSD画素データが空間クラスタップのデータとして選択的に取り出される。この第2のタップ選択回路112で選択的に取り出される空間クラスタップのデータは空間クラス検出回路114に供給される。この空間クラス検出回路114では、空間クラスタップのデータとしての各SD画素データに対してADRC処理が施されて空間クラス(主に空間内の波形表現のためのクラス分類)のクラス情報としての再量子化コードqiが得られる((1)式参照)。
また、第3のタップ選択回路113では、バッファメモリ103に一時的に格納されているSD信号(525i信号)に基づいて、作成すべきHD信号(1050i信号)を構成する単位画素ブロック内の4画素(注目位置の画素)の周辺に位置する、複数のSD画素データが動きクラスタップのデータとして選択的に取り出される。この第3のタップ選択回路113で選択的に取り出される動きクラスタップのデータは動きクラス検出回路115に供給される。この動きクラス検出回路115では、動きクラスタップのデータとしての各SD画素データより動きクラス(主に動きの程度を表すためのクラス分類)のクラス情報MVが得られる。
この動き情報MVと上述した再量子化コードqiはクラス合成回路116に供給される。このクラス合成回路116では、これら動き情報MVと再量子化コードqiとから、作成すべきHD信号(1050i信号)を構成する単位画素ブロック毎にその単位画素ブロック内の4画素(注目画素)が属するクラスを示すクラスコードCLが得られる((3)式参照)。このクラスコードCLは、係数生成回路119に供給される。
特徴量抽出回路117では、バッファメモリ103に一時的に格納されているSD信号に基づいて、HD信号における注目位置の周辺に位置する単一または複数のSD画素データが選択的に取り出され、その取り出されたSD画素データに基づいて、HD信号における注目位置の特徴量CQが抽出される。この特徴量CQは、例えば単一のSD画素データの値、複数のSD画素データの値の平均値、単一のSD画素データの値を変換して得られた輝度値、複数のSD画素データの値をそれぞれ変換して得られた複数の輝度値の平均値などである。
このように特徴量抽出回路117で抽出された特徴量CQはパラメータ決定回路118に供給される。パラメータ決定回路118では、例えば特徴量CQとパラメータr,zの値との対応を示すテーブル(図5A,B参照)に基づいて、特徴量CQに対応したパラメータr,zの値が決定される。このようにパラメータ決定回路118で決定されたパラメータr,zの値は係数生成回路119に供給される。
係数生成回路119では、クラスコードCLで示されるクラスの係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)がROM120から取得され、その係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)とパラメータr,zの値とが用いられ、(5)式の生成式により、係数データWi(i=n)が生成される。この場合、係数生成回路119では、4出力画素(HD1〜HD4またはHD1′〜HD4′)に対応した係数データWi(i=1〜n)が個別に生成される。
このように係数生成回路119で生成された4出力画素分の係数データWiは推定予測演算回路121に供給される。また、第1のタップ選択回路111では、SD信号に基づいて、作成すべきHD信号を構成する単位画素ブロック内の4画素(注目位置の画素)の周辺に位置する、複数のSD画素データが予測タップのデータxiとして選択的に取り出される。この予測タップのデータxiは推定予測演算回路121に供給される。
推定予測演算回路121では、予測タップのデータxiと、係数生成回路119から供給される4出力画素分の係数データWiとから、(6)式の推定式に基づいて、作成すべきHD信号を構成する単位画素ブロック内の4画素(注目位置の画素)のデータy1〜y4が個別に演算される。そして、この推定予測演算回路121より順次出力されるデータy1〜y4は後処理回路122に供給される。
この後処理回路122では、推定予測演算回路121より順次供給されるデータy1〜y4が線順次化され、1050i信号のフォーマットで出力される。つまり、この後処理回路122からは、HD信号としての1050i信号が出力される。
このように、図1に示す画像信号処理部104では、SD信号に基づいてHD信号における注目位置の特徴量CQが抽出され、そしてこの特徴量CQでHD信号による画像の画質(解像度、ノイズ除去度)を決定するパラメータr,zの値が決定され、HD信号における注目位置に対応した画像の画質が特徴量CQに対応した画質となるように、HD信号における注目位置の画素データが生成される。
例えば、特徴量CQとしての画素値または輝度値が大きく画像の明るい部分では、解像度を弱める方向にパラメータrの値が変化する。また例えば、特徴量CQとしての画素値あるいは輝度値が小さく暗い部分では、ノイズ除去度を高める方向にパラメータzの値が変化する。
したがって、図1に示す画像信号処理部104では、ユーザがパラメータr,zの値を設定して、全画面一様にそのパラメータr,zの値に対応した係数データWiを用いるものではなく、パラメータr,zの値が局所的に最適な値に自動的に決定される。そのため、この画像信号処理部104で得られるHD信号による画像の画質の向上を図ることができる。
また、特徴量CQとして輝度値を用いるものによれば、特徴量CQとして画素値(単一の画素データの値あるいは複数の画素データの値の平均値)を用いるものに比べ、ユーザが視ている画像に直接対応した特徴量CQを得ることができ、HD信号における注目位置に対応した画像の画質を精度よく制御でき、HD信号による画像の画質を一層向上させることができる。
次に、ROM120に格納される、各クラスの係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)の生成方法について説明する。
ここで、以下の説明のため、(7)式のように、tj(j=0〜9)を定義する。
0=1,t1=r,t2=z,t3=r2,t4=rz,t5=z2
6=r3,t7=r2z,t8=rz2,t9=z3
・・・(7)
この(7)式を用いると、(5)式は、(8)式のように書き換えられる。
Figure 0004349086
最終的に、学習によって未定係数wijを求める。すなわち、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、複数のSD画素データとHD画素データを用いて、二乗誤差を最小にする係数値を決定する。いわゆる最小二乗法による解法である。学習数をm、k(1≦k≦m)番目の学習データにおける残差をek、二乗誤差の総和をEとすると、(5)式および(6)式を用いて、Eは(9)式で表される。ここで、xikはSD画像のi番目の予測タップ位置におけるk番目の画素データ、ykはそれに対応するk番目のHD画像の画素データを表している。
Figure 0004349086
最小二乗法による解法では、(9)式のwijによる偏微分が0になるようなwijを求める。これは、(10)式で示される。
Figure 0004349086
ここで、(11)式、(12)式のように、Xipjq、Yipを定義すると、(10)式は、行列を用いて、(13)式のように書き換えられる。
Figure 0004349086
Figure 0004349086
この(13)式が、係数種データを算出するための正規方程式である。この正規方程式を掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)等の一般解法で解くことにより、係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を求めることができる。
図9は、上述した係数種データの生成方法の概念を示している。教師信号としてのHD信号から、生徒信号としての複数のSD信号を生成する。ここで、HD信号からSD信号を生成する際に使用する間引きフィルタの周波数特性を変えることにより、解像度の異なるSD信号を生成する。
解像度の異なるSD信号によって、解像度を上げる効果の異なる係数種データを生成できる。例えばボケ具合の大きな画像が得られるSD信号とボケ具合の小さな画像が得られるSD信号があった場合、ボケ具合の大きな画像が得られるSD信号による学習で、解像度を上げる効果の強い係数種データが生成され、ボケ具合の小さな画像が得られるSD信号による学習で、解像度を上げる効果の弱い係数種データが生成される。
また、解像度の異なるSD信号の各々に対してノイズを加えることで、ノイズの加わったSD信号を生成する。ノイズを加える量を可変することでノイズ量が異なるSD信号が生成され、それによってノイズ除去効果の異なる係数種データが生成される。例えばノイズをたくさん加えたSD信号とノイズを少し加えたSD信号とがあった場合、ノイズをたくさん加えたSD信号による学習でノイズ除去効果の強い係数種データが生成され、ノイズを少し加えたSD信号による学習でノイズ除去効果の弱い係数種データが生成される。
ノイズを加える量としては、例えば(14)式のように、SD信号の画素値xに対して、ノイズnを加えてノイズの加わったSD信号の画素値x′を生成する場合、Gを可変することでノイズ量を調整する。
x′=x+G・n ・・・(14)
例えば、周波数特性を可変するパラメータrの値を0〜1.0まで0.1のステップで11段階に可変し、ノイズを加える量を可変するパラメータzの値を0〜1.0まで0.1のステップで11段階に可変し、合計121種類のSD信号を生成する。このようにして生成した複数のSD信号とHD信号との間で学習を行って係数種データを生成する。このパラメータr,zは、図1のパラメータ決定回路118におけるパラメータr,zに対応したものである。
次に、上述した画像信号処理部104のROM120に格納される係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を生成するための係数種データ生成装置150について説明する。図10は、この係数種データ生成装置150の構成を示している。
この係数種データ生成装置150は、教師信号としてのHD信号(1050i信号)が入力される入力端子151と、このHD信号に対して、水平および垂直の間引き処理を行って、生徒信号としてのSD信号を得るSD信号生成回路152とを有している。このSD信号生成回路152には、パラメータr,zが供給される。パラメータrの値に対応して、HD信号からSD信号を生成する際に使用する間引きフィルタの周波数特性が可変される。また、パラメータzの値に対応して、SD信号に加えるノイズの量が可変される。
また、係数種データ生成装置150は、SD信号生成回路152より出力されるSD信号に基づいて、HD信号における注目位置の周辺に位置する複数のSD画素のデータを選択的に取り出して出力する第1〜第3のタップ選択回路153〜155を有している。これら第1〜第3のタップ選択回路153〜155は、上述した画像信号処理部104の第1〜第3のタップ選択回路111〜113と同様に構成される。
また、係数種データ生成装置150は、第2のタップ選択回路154で選択的に取り出される空間クラスタップのデータ(複数のSD画素データ)のレベル分布パターンを検出し、このレベル分布パターンに基づいて空間クラスを検出し、そのクラス情報を出力する空間クラス検出回路157を有している。この空間クラス検出回路157は、上述した画像信号処理部104の空間クラス検出回路114と同様に構成される。この空間クラス検出回路157からは、空間クラスタップのデータとしての各SD画素データ毎の再量子化コードqiが空間クラスを示すクラス情報として出力される。
また、係数種データ生成装置150は、第3のタップ選択回路155で選択的に取り出される動きクラスタップのデータ(複数のSD画素データ)より、主に動きの程度を表すための動きクラスを検出し、そのクラス情報MVを出力する動きクラス検出回路158を有している。この動きクラス検出回路158は、上述した画像信号処理部104の動きクラス検出回路115と同様に構成される。この動きクラス検出回路158では、第3のタップ選択回路155で選択的に取り出される動きクラスタップのデータ(SD画素データ)からフレーム間差分が算出され、さらにその差分の絶対値の平均値に対してしきい値処理が行われて動きの指標である動きクラスが検出される。
また、係数種データ生成装置150は、空間クラス検出回路157より出力される空間クラスのクラス情報としての再量子化コードqiと、動きクラス検出回路158より出力される動きクラスのクラス情報MVに基づき、HD信号(1050i信号)における注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLを得るためのクラス合成回路159を有している。このクラス合成回路159も、上述した画像信号処理部104のクラス合成回路116と同様に構成される。
また、係数種データ生成装置150は、正規方程式生成部160を有している。この正規方程式生成部160は、入力端子151に供給されるHD信号より得られる注目画素データとしての各HD画素データyと、この各HD画素データyにそれぞれ対応して第1のタップ選択回路153で選択的に取り出される予測タップのデータxiと、各HD画素データyにそれぞれ対応してクラス合成回路159で得られるクラスコードCLと、パラメータr,zの値とから、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、各クラスの係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を得るための正規方程式((13)式参照)を生成する。
この場合、1個のHD画素データyとそれに対応する予測タップのデータ(複数個のSD画素データ)xiとの組み合わせで学習データが生成されるが、教師信号としてのHD信号と生徒信号としてのSD信号との間で、クラス毎に、多くの学習データが生成されていく。これにより、正規方程式生成部160では、クラス毎に、係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を得るための正規方程式が生成される。
またこの場合、正規方程式生成部160では、出力画素(図7のHD1〜HD4、図8のHD1′〜HD4′参照)毎に、正規方程式が生成される。例えば、HD1に対応した正規方程式は、中心予測タップに対するずれ値がHD1と同じ関係にあるHD画素データyから構成される学習データから生成される。結果的に正規方程式生成部160では、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、正規方程式が生成される。
また、係数種データ生成装置150は、係数種データ決定部161と、係数種メモリ162とを有している。係数種データ決定部161は、正規方程式生成部160から正規方程式のデータの供給を受け、当該正規方程式を掃き出し法等によって解き、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を求める。係数種メモリ162は、係数種データ決定部161で求められた係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を格納する。
図10に示す係数種データ生成装置150の動作を説明する。
入力端子151に入力されるHD信号に対してSD信号生成回路152で水平および垂直の間引き処理が行われて生徒信号としてのSD信号が生成される。この場合、SD信号生成回路152にはパラメータr,zが制御信号として供給され、周波数特性およびノイズ加算量が段階的に変化した複数のSD信号が順次生成されていく。
また、SD信号生成回路152で生成されたSD信号(525i信号)より、第2のタップ選択回路154で、HD信号(1050i信号)における注目位置の周辺に位置する空間クラスタップのデータ(SD画素データ)が選択的に取り出される。この第2のタップ選択回路154で選択的に取り出される空間クラスタップのデータ(SD画素データ)は空間クラス検出回路157に供給される。この空間クラス検出回路157では、空間クラスタップのデータとしての各SD画素データに対してADRC処理が施されて空間クラス(主に空間内の波形表現のためのクラス分類)のクラス情報としての再量子化コードqiが得られる((1)式参照)。
また、SD信号生成回路152で生成されたSD信号より、第3のタップ選択回路155で、HD信号に係る注目画素の周辺に位置する動きクラスタップのデータ(SD画素データ)が選択的に取り出される。この第3のタップ選択回路155で選択的に取り出される動きクラスタップのデータ(SD画素データ)は動きクラス検出回路158に供給される。この動きクラス検出回路158では、動きクラスタップのデータとしての各SD画素データより動きクラス(主に動きの程度を表すためのクラス分類)のクラス情報MVが得られる。
このクラス情報MVと上述した再量子化コードqiはクラス合成回路159に供給される。このクラス合成回路159では、これらクラス情報MVと再量子化コードqiとから、HD信号(1050i信号)における注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLが得られる((3)式参照)。
また、SD信号生成回路152で生成されるSD信号より、第1のタップ選択回路153で、HD信号における注目位置の周辺に位置する予測タップのデータ(SD画素データ)が選択的に取り出される。
そして、入力端子151に供給されるHD信号より得られる注目位置の画素データとしての各HD画素データyと、この各HD画素データyにそれぞれ対応して第1のタップ選択回路153で選択的に取り出される予測タップのデータxiと、各HD画素データyにそれぞれ対応してクラス合成回路159より出力されるクラスコードCLと、パラメータr,zの値とから、正規方程式生成部160では、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎に、係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を生成するための正規方程式((13)式参照)が生成される。
そして、係数種データ決定部161で各正規方程式が解かれて係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)が求められ、この係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)は係数種メモリ162に格納される。
このように、図10に示す係数種データ生成装置150においては、図1に示す画像信号処理部104のROM120に格納される、クラスおよび出力画素の組み合わせ毎の係数種データwi0〜wi9(i=1〜n)を生成できる。
なお、図1の画像信号処理部104における処理を、例えば図11に示すような画像信号処理装置300によって、ソフトウェアで実現することも可能である。まず、図11に示す画像信号処理装置300について説明する。この画像信号処理装置300は、装置全体の動作を制御するCPU301と、このCPU301の動作プログラムや係数種データ等が格納されたROM(read only memory)302と、CPU301の作業領域を構成するRAM(random access memory)303とを有している。これらCPU301、ROM302およびRAM303は、それぞれバス304に接続されている。
また、画像信号処理装置300は、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)305と、リムーバブルディスク306をドライブするドライブ307とを有している。これらドライブ305,307は、それぞれバス304に接続されている。
また、画像信号処理装置300は、インターネット等の通信網400に有線または無線で接続する通信部308を有している。この通信部308は、インタフェース309を介してバス304に接続されている。
また、画像信号処理装置300は、ユーザインタフェース部を備えている。このユーザインタフェース部は、リモコン送信機320からのリモコン信号RMを受信するリモコン信号受信回路310と、LCD(liquid crystal display)等からなるディスプレイ311とを有している。受信回路310はインタフェース312を介してバス304に接続され、同様にディスプレイ311はインタフェース313を介してバス304に接続されている。
また、画像信号処理装置300は、SD信号を入力するための入力端子314と、HD信号を出力するための出力端子315とを有している。入力端子314はインタフェース316を介してバス304に接続され、同様に出力端子315はインタフェース317を介してバス304に接続される。
ここで、上述したようにROM302に処理プログラムや係数種データ等を予め格納しておく代わりに、例えばインターネットなどの通信網400より通信部308を介してダウンロードし、HDD305やRAM303等に蓄積して使用することもできる。また、これら処理プログラムや係数種データ等をディスク306で提供するようにしてもよい。
また、処理すべきSD信号を入力端子314より入力する代わりに、予めHDD305に記録しておき、あるいはインターネットなどの通信網400より通信部308を介してダウンロードしてもよい。また、処理後のHD信号を出力端子315に出力する代わり、あるいはそれと並行してディスプレイ311に供給して画像表示をしたり、さらにはHDD305に格納したり、通信部308を介してインターネットなどの通信網400に送出するようにしてもよい。
図12のフローチャートを参照して、図11に示す画像信号処理装置300における、SD信号よりHD信号を得るため処理手順を説明する。まず、ステップST1で、処理を開始し、ステップST2で、SD画素データを1フレーム分または1フィールド分入力する。このSD画素データが入力端子314より入力される場合には、このSD画素データをRAM303に一時的に格納する。また、このSD画素データがHDD305に記録されている場合には、HDD305からこのSD画素データを読み出し、RAM303に一時的に格納する。
そして、ステップST3で、SD画素データの全フレームまたは全フィールドの処理が終わっているか否かを判定する。処理が終わっているときは、ステップST4で、処理を終了する。一方、処理が終わっていないときは、ステップST5に進む。
このステップST5では、ステップST2で入力された1フィールド分または1フレーム分のSD画素データより、HD信号における注目位置に対応して、クラスタップおよび予測タップのデータとしての複数のSD画素データを取得し、さらに特徴量を抽出するための単一あるいは複数のSD画素データを取得する。
次に、ステップST6で、ステップST2で入力されたSD画素データの全領域においてHD画素データを得る処理が終了したか否かを判定する。終了しているときは、ステップST2に戻り、次の1フレーム分または1フィールド分のSD画素データの入力処理に移る。一方、処理が終了していないときは、ステップST7に進む。
このステップST7では、ステップST5で取得されたクラスタップのデータとしての複数のSD画素データに基づいて、HD信号における注目位置の画素データが属するクラスを示すクラスコードCLを生成する。そして、ステップST8で、ステップST5で取得された単一または複数のSD画素データに基づいて、特徴量CQを抽出する。さらに、ステップST9で、ステップST8で抽出された特徴量CQに基づいてパラメータr,zの値を決定する。この場合、例えばROM302に格納されている、特徴量CQとパラメータr,zの値との対応を示すテーブル(図5A,B参照)を用いて、パラメータr,zの値を決定する。
次に、ステップST10で、ステップST7で生成されたクラスコードCLが示すクラスの係数種データwi0〜wi9、およびステップST9で決定されたパラメータr,zの値を用い、上述の(5)式の生成式に基づいて、上述の(6)式の推定式で用いられる係数データWiを生成する。
次に、ステップST11で、ステップST5で取得された予測タップのデータxiおよびステップST10で生成された係数データWiを用い、(6)式の推定式に基づいて、HD信号における注目位置の画素データを生成する。その後、ステップST5に戻り、HD信号における次の注目位置の処理に移る。
このように、図12に示すフローチャートに沿って処理をすることで、入力されたSD信号を構成するSD画素データを処理して、HD信号を構成するHD画素データを得ることができる。上述したように、このように処理して得られたHD信号は出力端子315に出力されたり、ディスプレイ311に供給されてそれによる画像が表示されたり、さらにはHDD305に記録されたりする。
また、処理装置の図示は省略するが、図10の係数種データ生成装置150における処理を、ソフトウェアで実現することも可能である。
図13のフローチャートを参照して、係数種データを生成するための処理手順を説明する。
まず、ステップST21で、処理を開始し、ステップST22で、学習に使われる、画質パターン(パラメータr,zの値で特定される)を選択する。そして、ステップST23で、全ての画質パターンに対して学習が終わったか否かを判定する。全ての画質パターンに対して学習が終わっていないときは、ステップST24に進む。
このステップST24では、既知のHD画素データを1フレーム分または1フィールド分入力する。そして、ステップST25で、全フレームまたは全フィールドのHD画素データについて処理が終了したか否かを判定する。終了したときは、ステップST22に戻って、次の画質パターンの選択を行って、上述したと同様の処理を繰り返す。一方、終了していないときは、ステップST26に進む。
このステップST26では、ステップST24で入力されたHD画素データより、ステップST22で選択された画質パターンに基づいて、SD画素データを生成する。そして、ステップST27で、ステップST26で生成されたSD画素データより、HD信号における注目位置に対応して、クラスタップおよび予測タップのデータとしての複数の画素データを取得する。
そして、ステップST28で、生成されたSD画素データの全領域において学習処理を終了しているか否かを判定する。学習処理を終了しているときは、ステップST24に戻って、次の1フレーム分または1フィールド分のHD画素データの入力を行って、上述したと同様の処理を繰り返し、一方、学習処理を終了していないときは、ステップST29に進む。
このステップST29では、ステップST27で取得されたクラスタップのSD画素データからクラスコードCLを生成する。そして、ステップST30で、ステップST24で入力された1フレーム分または1フィールド分のHD画素データのうち、HD信号における注目位置のHD画素データ、ステップST27で取得された予測タップのデータとしての複数のSD画素データ、ステップST22で画質パターンを特定するパラメータr,zの値、およびステップST29で生成されたクラスコードCLに基づいて、クラスコードCLで示されるクラスの正規方程式((13)式参照)の足し込み処理を行う。その後に、ステップST27に戻り、HD信号における次の注目位置の処理に移る。
また、ステップST23で、全ての画質パターンに対して学習が終わったときは、ステップST31に進む。このステップST31では、各クラスの正規方程式を掃き出し法等で解くことによって、各クラスの係数種データwi0〜wi9を算出し、ステップST32で、その係数種データwi0〜wi9をメモリに保存し、その後にステップST33で、処理を終了する。
このように、図13に示すフローチャートに沿って処理をすることで、図10に示す係数種データ生成装置150と同様の手法によって、係数種データwi0〜wi9を得ることができる。
なお、上述実施の形態においては、HD信号における注目位置の特徴量CQとして、このHD信号における注目位置の周辺に位置する単一または複数のSD画素データに基づいて画素値あるいは輝度値を抽出するものを示したが、特徴量CQは画素値あるいは輝度値に限定されるものではない。すなわち、特徴量CQは、HD信号における注目位置に対応した画像の画質(解像度、ノイズ除去度等)を、当該特徴量CQに対応した画質となるように制御することで、HD信号による画像の画質を向上させることができるものであればよい。
例えば、特徴量CQとして、複数のSD画素データから得られる高域周波数成分、ダイナミックレンジなどを利用することも考えられる。また例えば、SD信号が、赤(R)、緑(G)、青(B)の色信号、あるいは輝度信号Y、青色差信号Uおよび赤色差信号Vで構成される場合には、これらの色空間を用いて特徴量CQを抽出してもよい。例えば、特徴量CQとして、図14に示すように、注目位置の赤、緑、青の色信号(r,g,b)が、RGBの色空間のどの位置にあるかという情報(色空間情報)を特徴量CQとして抽出してもよい。色空間は、RGB,YUV以外であっても利用できる。
また、上述実施の形態においては、特徴量CQに基づいてHD信号による画像の画質を示すパラメータr,zの値を決定し、このパラメータr,zの値を用いて、HD信号における注目位置に対応した画像の画質(解像度、ノイズ除去度)が特徴量CQに対応した画質となるように自動的に制御するものである。しかし、このように特徴量CQに基づいてパラメータr,zの値を決定することなく、この特徴量CQそのものに基づいて、HD信号における注目位置に対応した画像の画質(解像度、ノイズ除去度)が当該特徴量CQに対応した画質となるように自動的に制御する構成も考えられる。
また、上述実施の形態においては、画像信号処理部104のROM120に係数データWiを生成するための生成式における係数データである係数種データwi0〜wi9が格納されているものを示した。これにより、メモリの節約を図ることができる。
しかし、このROM120にクラスおよびパラメータr,zの値の各組み合わせに対応した係数データWi自体を格納しておくことも考えられる。その場合、画像信号処理部104では、そのROM117から、クラス検出回路113で得られたクラスコードCLが示すクラスおよびパラメータ決定回路118で決定されたパラメータr,zの値に対応した係数データWiを読み出して、推定予測演算回路121に供給する。このようにROM120に係数データWi自体を格納しておくことで、演算の手間を省くことができる。
また、上述実施の形態においては、解像度を決めるパラメータr、ノイズ除去度を決めるパラメータzに着目したものであるが、HD信号による画像の画質を決めるパラメータは、これらのパラメータr,zに限定されるものではない。また、パラメータは2個に限定されず、1個あるいは3個以上も考えられる。例えば、3個の場合、ノイズ除去度を決めるパラメータzの他に、水平方向の解像度を決めるパラメータhおよび垂直方向の解像度を決めるパラメータvが考えられる。
また、上述実施の形態においては、情報信号が画像信号である場合を示したが、この発明はこれに限定されない。例えば、情報信号が音声信号である場合にも、この発明を同様に適用することができる。
この発明は、第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する第1の情報信号の情報データに基づいて当該第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出し、第2の情報信号における注目位置に対応した出力の質が、抽出された特徴量に対応した質となるように、第2の情報信号における注目位置の情報データを生成して、第2の情報信号による出力の質の向上を図るものであり、例えば解像度創造の手法によってSD信号からHD信号を得る用途に適用できる。
実施の形態としてのテレビ受信機の構成を示すブロック図である。 525i信号と1050i信号の画素位置関係を示す図である。 クラスタップ、予測タップ等の一例を示す図である。 画素値と輝度値の関係を示す図である。 特徴量とパラメータの値の対応例を示す図である。 特徴量とパラメータの値の対応例を示す図である。 HD信号(1050i信号)の単位画素ブロック内の4画素の中心予測タップからの位相ずれ(奇数フィールド)を示す図である。 HD信号(1050i信号)の単位画素ブロック内の4画素の中心予測タップからの位相ずれ(偶数フィールド)を示す図である。 係数種データの生成方法を説明するための図である。 係数種データ生成装置の構成を示すブロック図である。 ソフトウェアで実現するための画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。 画像信号処理の手順を示すフローチャートである。 係数種データ生成処理の手順を示すフローチャートである。 特徴量としての色空間を説明するための図である。
符号の説明
100・・・テレビ受信機、101・・・受信アンテナ、102・・・チューナ部、103・・・バッファメモリ、104・・・画像信号処理部、105・・・ディスプレイ部、111・・・第1のタップ選択回路、112・・・第2のタップ選択回路、113・・・第3のタップ選択回路、114・・・空間クラス検出回路、115・・・動きクラス検出回路、116・・・クラス合成回路、117・・・特徴量抽出回路、118・・・パラメータ決定回路、119・・・係数生成回路、120・・・ROM、121・・・推定予測演算回路、122・・・後処理回路、150・・・係数種データ生成装置、300・・・画像信号処理装置

Claims (11)

  1. 複数の情報データからなる第1の情報信号を、質を向上させた複数の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理装置であって、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データを選択し、該選択された情報データの値から上記第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    上記特徴量抽出手段で抽出された特徴量と、上記特徴量が大きい注目位置の質を低下させて上記特徴量が小さい注目位置の質を向上させるように上記第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値を予め設定したテーブルから、上記パラメータの値を決定するパラメータ決定手段と、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データを選択する第2のデータ選択手段と、
    上記第2のデータ選択手段で選択された複数の第2の情報データのレベル分布から、上記第2の情報信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出手段と、
    上記クラス検出手段で検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の情報信号に対応した生徒信号と上記質を向上させた第2の情報信号に対応した教師信号との誤差を最小にする係数種データを上記クラスに対応させてメモリから取得し、該係数種データと上記パラメータとを演算して係数データを発生する係数データ発生手段と、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択する第1のデータ選択手段と、
    上記第1のデータ選択手段で選択された複数の第1の情報データおよび上記係数データ発生手段で発生された係数データを積和演算して、上記第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する演算手段とを備える情報信号処理装置。
  2. 上記情報信号は画像信号であり、
    上記パラメータの値は、上記第2の情報信号による画像の解像度またはノイズ除去度を示す請求項1に記載の情報信号処理装置。
  3. 上記特徴量抽出手段は、
    上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する単一の情報データを選択し、該単一の情報データの値を上記特徴量として抽出する請求項1に記載の情報信号処理装置。
  4. 上記特徴量抽出手段は、
    上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の情報データを選択し、該複数の情報データの値の平均値を上記特徴量として抽出する請求項1に記載の情報信号処理装置。
  5. 上記特徴量抽出手段は、
    上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する単一の情報データを選択し、上記第2の情報信号を出力する出力手段における情報データの値と該出力手段の出力特性に係る出力値との対応関係から、上記選択した単一の情報データの値を上記出力値に変換し、該変換して得られる出力値を上記特徴量として抽出する請求項1に記載の情報信号処理装置。
  6. 上記情報信号は画像信号であり、
    上記特徴量抽出手段は、上記単一の情報データとしての単一の画素データの値を変換して得られた上記出力値としての輝度値を上記特徴量として抽出する請求項5に記載の情報信号処理装置。
  7. 上記特徴量抽出手段は、
    上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の情報データを選択し、上記第2の情報信号を出力する出力手段における情報データの値と該出力手段の出力特性に係る出力値との対応関係から、上記選択した複数の情報データの値を上記出力値にそれぞれ変換し、該変換して得られる複数の出力値の平均値を上記特徴量として抽出する請求項1に記載の情報信号処理装置。
  8. 上記情報信号は画像信号であり、
    上記特徴量抽出手段は、上記複数の情報データとしての複数の画素データの値を変換して得られた上記出力値としての複数の輝度値の平均値を上記特徴量として抽出する請求項7に記載の情報信号処理装置。
  9. 複数の情報データからなる第1の情報信号を、質を向上させた複数の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理方法であって、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データを選択し、該選択された情報データの値から上記第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    上記特徴量抽出ステップで抽出された特徴量と、上記特徴量が大きい注目位置の質を低下させて上記特徴量が小さい注目位置の質を向上させるように上記第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値を予め設定したテーブルから、上記パラメータの値を決定するパラメータ決定ステップと、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データを選択する第2のデータ選択ステップと、
    上記第2のデータ選択ステップで選択された複数の第2の情報データのレベル分布から、上記第2の情報信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出ステップと、
    上記クラス検出ステップで検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の情報信号に対応した生徒信号と上記質を向上させた第2の情報信号に対応した教師信号との誤差を最小にする係数種データを上記クラスに対応させてメモリから取得し、該係数種データと上記パラメータとを演算して係数データを発生する係数データ発生ステップと、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択する第1のデータ選択ステップと、
    上記第1のデータ選択ステップで選択された複数の第1の情報データおよび上記係数データ発生ステップで発生された係数データを積和演算して、上記第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する演算ステップとを備える情報信号処理方法。
  10. 複数の情報データからなる第1の情報信号を、質を向上させた複数の情報データからなる第2の情報信号に変換するために、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データを選択し、該選択された情報データの値から上記第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    上記特徴量抽出ステップで抽出された特徴量と、上記特徴量が大きい注目位置の質を低下させて上記特徴量が小さい注目位置の質を向上させるように上記第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値を予め設定したテーブルから、上記パラメータの値を決定するパラメータ決定ステップと、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データを選択する第2のデータ選択ステップと、
    上記第2のデータ選択ステップで選択された複数の第2の情報データのレベル分布から、上記第2の情報信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出ステップと、
    上記クラス検出ステップで検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の情報信号に対応した生徒信号と上記質を向上させた第2の情報信号に対応した教師信号との誤差を最小にする係数種データを上記クラスに対応させてメモリから取得し、該係数種データと上記パラメータとを演算して係数データを発生する係数データ発生ステップと、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択する第1のデータ選択ステップと、
    上記第1のデータ選択ステップで選択された複数の第1の情報データおよび上記係数データ発生ステップで発生された係数データを積和演算して、上記第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する演算ステップとを備える情報信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 複数の情報データからなる第1の情報信号を、質を向上させた複数の情報データからなる第2の情報信号に変換するために、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する情報データを選択し、該選択された情報データの値から上記第2の情報信号における注目位置の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    上記特徴量抽出ステップで抽出された特徴量と、上記特徴量が大きい注目位置の質を低下させて上記特徴量が小さい注目位置の質を向上させるように上記第2の情報信号による出力の質を示すパラメータの値を予め設定したテーブルから、上記パラメータの値を決定するパラメータ決定ステップと、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第2の情報データを選択する第2のデータ選択ステップと、
    上記第2のデータ選択ステップで選択された複数の第2の情報データのレベル分布から、上記第2の情報信号における注目位置の画素データが属するクラスを検出するクラス検出ステップと、
    上記クラス検出ステップで検出されたクラス毎に予め求められ、上記第1の情報信号に対応した生徒信号と上記質を向上させた第2の情報信号に対応した教師信号との誤差を最小にする係数種データを上記クラスに対応させてメモリから取得し、該係数種データと上記パラメータとを演算して係数データを発生する係数データ発生ステップと、
    上記第1の情報信号から、上記第2の情報信号における注目位置の周辺に位置する複数の第1の情報データを選択する第1のデータ選択ステップと、
    上記第1のデータ選択ステップで選択された複数の第1の情報データおよび上記係数データ発生ステップで発生された係数データを積和演算して、上記第2の情報信号における注目位置の情報データを算出する演算ステップとを備える情報信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体。
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