JP6762198B2 - シュー生地とその製造方法およびシュー用油脂組成物ならびにシュー皮の製造方法 - Google Patents

シュー生地とその製造方法およびシュー用油脂組成物ならびにシュー皮の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シュー生地とその製造方法およびシュー用油脂組成物ならびにシュー皮の製造方法に関する。
シュー生地は、製造に際し、他のパンや菓子と比べて熟練を要し、良い品質の製品を安定的に製造することは難しい。特に、生地を作製した後の生地粘度の経時的な変化は、デポジッター(充填機)あるいは口金をつけた絞り袋に生地を入れて絞り出すときなどの作業性に影響を及ぼし、安定した製品を得ることを妨げる要因となる。
シュー皮製品は、その外観、すなわち縦横に体積を増して立体的にふくらみがあることが商品価値を高める。また口溶けが良いことや、フィリングを入れてもシュー皮にフィリングからの吸湿が少なく、かつ喫食した時にシュー皮による口中での適度な湿り気と冷涼感のあるシトリを感じると共に、シュー皮にベタツキのないふわふわ感のあること、言い換えると水分の多いフィリングを注入してもベチャベチャな食感とならずにシトリとふわふわ感が保たれるものが好まれている。ふわふわ感とは、口の中に入れたときにふわっとした食感があり、噛んだときには、ソフトさを有しながらもその中に適度な弾力感があり、口の中で焼成品がダマになりにくい食感を言う。
従来、シュー生地などにセルロース等の増粘多糖類等を配合する技術としては、特許文献1〜4が提案されている。特許文献1には、セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの天然由来の水不溶性食物繊維を品質改良剤として配合することが提案され、特許文献2には、乳化油脂組成物中にカードランとカゼインナトリウムを配合することが提案され、特許文献3、4には、シュー生地に微細繊維状セルロースとして醗酵セルロースを配合することが提案されている。またセルロース系の原材料は配合していないが油脂組成に着目した技術として、特許文献5には、SOS(S:炭素数16〜22の飽和脂肪酸残基、O:オレイン酸残基)で表わされるトリアシルグリセロールを配合する技術が提案されている。
特許文献1〜5の技術は、シュー生地の体積、風味、焼き上がりの色、歯切れなどの改善効果が得られるとしているが、工業的に最も重要な、経時変化の少ない安定した生地物性をはじめ、シュー皮製品のシトリ、ふわふわ感には着目されておらず、これらの技術改良が望まれていた。
焼成品の生地にヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合した技術として、特許文献6〜8が提案されている。特許文献6は、ベーク可能な食品組成物へのセルロースエーテルの粒度分布について、クッキーの風味、歯ごたえを評価している。特許文献7は、パン、スポンジケーキ、クッキー、ドーナツにおいて、水溶性セルロースエーテルをドウ組成物に配合することで、成型工程における水分の低下によるドウ組成物の切れ等の作業性や食感が改善されたと記載され、実施例では油脂を配合した食品として食パンを評価している。特許文献8は、液状油の染みだしが生じにくく、再加熱後の焼成品に優れたバランスの歯切れ、口溶けを付与可能な可塑性油脂組成物として、ゲル化温度が特定範囲のセルロースエーテルを含む可塑性油脂組成物を開示し、可塑性油脂組成物を生地に添加した焼成品として、食パン、デニッシュを評価している。
2014−008007号公報 特開平5−161445号公報 特開2013−236605号公報 特開2013−243942号公報 特開2004−267165号公報 国際公開第1993/016598号 特開2005−218409号公報 特開2016−131559号公報
穀粉である小麦粉は、幅広い食品の素材として使用されているが、代表的な調理法として、加熱中に体積を膨張させ、製品中に気孔を有する膨化調理がある。気孔の状態によりスポンジ状、空洞状、層状に分類されるが、その中でもシュー皮は、グルテンの粘弾性とでんぷんの粘性をいずれも活用する点で、パン、パイ、ケーキ、クッキーとは異なり、特にでんぷんの粘性を活用する点が特徴的であり、膨化した仕上がり状態が空洞状となる。
膨化のためには、内部からの膨圧が高まり体積を大きくしようとする力が生じること、および生地にこの力を受けて伸長する性質のあることが必要である。内部からの膨圧は、膨張剤から発生するガスの熱膨張、あるいは水分の蒸発におる体積膨張によって得られる。よく膨化させるためには、内部からの膨圧の強さと生地の粘弾性のバランスが大切である。膨化調理の最も一般的な形態であるスポンジ状膨化は、イーストやベーキングパウダーなどの膨張剤、卵白などの膨張剤となる食品が用いられる。膨張剤としてCO発生能の強いイーストを用いるパンでは、これを受けて伸長する生地の粘弾性も強いことが必要であり、主に強力粉が用いられるが、でんぷんの粘性を活用するものではない。スポンジケーキやパウンドケーキのように、卵白泡やクリーミングされた油脂、すなわち油脂に含まれる気泡の膨張により膨化する調理では、内部からの膨圧は小さいのでグルテンの粘弾性が強すぎると膨化しない。また混合攪拌過程でグルテンが形成されすぎると、卵白泡がつぶれる可能性がある。そこで材料には薄力粉を用い、他の材料をすべて混合した後に加えてさっくりと混ぜるなどの工夫がされているが、でんぷんの粘性を活用するものではない。
一方、シュー皮は空洞状膨化の代表的な例であり、中央に大きな空洞があり、周囲を小さな気孔のあるシュー皮が覆っている。一般には水と油脂を煮沸させ、そこへ小麦粉を入れて攪拌し、粘性のあるかたまりにする。この時の温度は、一例としては78〜80℃であり、でんぷんは糊化して粘性を生じ、グルテンも完全に変性していない。これに卵液を加えて生地を柔らかくし、焼成する。スポンジケーキとシュー皮の焼成中の膨化挙動は大きく異なる。スポンジケーキでは、生地の温度が100℃程度になる前に膨化を完了するのに対し、シュー皮では100℃に近づくまでほとんど膨化せず、水が沸点に達したところで急激に膨化する。そこで、中央に大きな空洞のあるシュー皮を得るためには、高温での焼成と急激な膨化に対応できるだけの生地の粘性が必要となる。
特許文献6〜8は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースをクッキー、パン、ドーナツなどの保水性や食感の改良、液状油の染みだし抑制と再加熱後の焼成品として用いるための特性の改良などを課題としているが、上記のように生地の特徴これらの焼成品とは大きく異なるシュー生地において、経時的な物性変化や焼成品の外観、口溶け、シトリ、ふわふわ感を改良することについて具体的な開示はされていない。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のあるシュー生地とその製造方法およびシュー用油脂組成物ならびにシュー皮の製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明のシュー生地は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して10〜60質量%である油脂とを含有することを特徴としている。
本発明のシュー用油脂組成物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して10〜60質量%である油脂とを含有することを特徴としている。
本発明のシュー生地の製造方法は、水と、前記シュー用油脂組成物とを混合し、煮沸した後、穀粉をさらに混合して前記穀粉を糊化させ、得られた混合物と卵液とを混合することを特徴としている。
本発明のシュー皮の製造方法は、前記シュー生地または前記方法によって得られたシュー生地を焼成することを特徴としている。
本発明によれば、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品が得られる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
1.油脂
本明細書において“油脂”の用語は、特段の言及をしない限り、“粉末油脂”を含まないものとする。したがってこの項目1と後述の項目2〜4の欄において説明する油脂とその組成は、後述の項目5で説明する粉末油脂以外の形態で配合される油脂組成物の油脂とその組成を意味している。
本発明のシュー生地に使用される油脂は、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して10〜60質量%である。なお、ここでは油脂とヒドロキシプロピルメチルセルロースを別々にシュー生地に添加する場合と、油脂とヒドロキシプロピルメチルセルロースを均一に混合した油脂組成物としてこれらを一緒に添加する場合を包含している。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量がこの範囲内であると、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと併用することで、シュー生地の作製時には練り込まれやすく、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品が得られる。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が60質量%以下であると、特に焼成品の外観が良好となる。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が10質量%以上であると、特に焼成品の口溶け、シトリ、ふわふわ感が良好となる。これらの点を考慮すると、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量は、14〜60質量%が好ましい。
トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量は、油脂を調合することによって調整することができる。本発明のシュー生地に使用される油脂としては、特に限定されるものではないが、パーム油、パーム核油、ヤシ油、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、米油、サフラワー油、オリーブ油、コーン油、ゴマ油、シア脂、サル脂、マンゴー油、イリッペ脂、カカオ脂、豚脂(ラード)、牛脂、乳脂、それらの分別油、加工油(硬化およびエステル交換反応のうち1つ以上の処理がなされたもの)などが挙げられる。これらの油脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよいが、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量を上記範囲内とするために2種以上を組み合わせて使用することが好ましい。
本発明において、油脂中のトリグリセリドとは、1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した構造を有する化合物である。トリグリセリドの1位、2位、3位とは、脂肪酸が結合した位置を表す。上記に例示したような油脂に由来する、2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位と3位の構成脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドとしては、例えば、SOS型トリグリセリド、SOU型トリグリセリド(位置異性体も含む)、UOU型トリグリセリドなどが挙げられるが、特に限定されない。ここで「S」はトリグリセリドの構成脂肪酸である飽和脂肪酸、「U」はトリグリセリドの構成脂肪酸である不飽和脂肪酸、「O」はトリグリセリドの構成脂肪酸であるオレイン酸を意味する。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位または3位の構成脂肪酸が飽和脂肪酸Sである場合、炭素数4〜24の飽和脂肪酸であることが好ましい。飽和脂肪酸Sとしては、特に限定されないが、例えば、酪酸(4)、カプロン酸(6)、カプリル酸(8)、カプリン酸(10)、ラウリン酸(12)、ミリスチン酸(14)、パルミチン酸(16)、ステアリン酸(18)、アラキジン酸(20)、ベヘン酸(22)、リグノセリン酸(24)などが挙げられる。なお、上記飽和脂肪酸についての括弧内の数値表記は、脂肪酸の炭素数である。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位または3位の構成脂肪酸が不飽和脂肪酸Uである場合、炭素数14〜24の不飽和脂肪酸であることが好ましい。不飽和脂肪酸Uとしては、特に限定されないが、例えば、ミリストレイン酸(14:1)、パルミトレイン酸(16:1)、ヒラゴン酸(16:3)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、エイコセン酸(20:1)、エルカ酸(22:1)、セラコレイン酸(24:1)などが挙げられる。なお、上記不飽和脂肪酸についての括弧内の数値表記は、左側が脂肪酸の炭素数であり、右側が二重結合数を意味する。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位または3位の構成脂肪酸が飽和脂肪酸Sと不飽和脂肪酸Uである場合、上述の飽和脂肪酸(炭素数4〜24の飽和脂肪酸)と不飽和脂肪酸(炭素数4〜24の不飽和脂肪酸)であることが好ましい。
本発明のシュー生地に使用される油脂は、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が、油脂のトリグリセリド全体の質量に対して30〜65質量%であることが好ましい。2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量がこの範囲内であると、トリグリセリドの構成脂肪酸のうち、融点の比較的低い不飽和脂肪酸と融点の比較的高い飽和脂肪酸の含有量が、結晶性において適度なものとなることから、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと併用することで、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品を得るのに特に適している。2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が65質量%以下であると、特に外観が良好となり、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が30質量%以上であると、特に口溶け、シトリ、ふわふわ感が良好となる。これらの点を考慮すると、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量は、35〜65質量%であることがより好ましい。同様の点から、本発明のシュー生地に使用される油脂において2不飽和トリグリセリドの含有量は、油脂のトリグリセリド全体の質量に対して18〜55質量%であることが好ましい。3不飽和トリグリセリドの含有量は、油脂のトリグリセリド全体の質量に対して8〜12質量%であることが好ましい。飽和脂肪酸の含有量は、トリグリセリドに結合された脂肪酸全体の質量に対して30〜53質量%であることが好ましい。
本発明において2不飽和トリグリセリドとは、1分子のグリセロールに2分子の不飽和脂肪酸Uと1分子の飽和脂肪酸Sが結合したトリグリセリド(UUS、SUU、USU)のことである。3不飽和トリグリセリドとは、1位、2位、3位のすべてに不飽和脂肪酸Uが結合したトリグリセリド(UUU)のことである。2不飽和および3不飽和トリグリセリドとは、2不飽和トリグリセリド(UUS、SUU、USU)と3不飽和トリグリセリド(UUU)のことである。その他、本発明のシュー生地に使用される油脂は、1位、2位、3位のすべてに飽和脂肪酸Sが結合した3飽和トリグリセリド(SSS)を含んでいてもよく、1分子のグリセロールに2分子の飽和脂肪酸Sと1分子の不飽和脂肪酸Uが結合した2飽和トリグリセリドとして、1位および3位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ2位に不飽和脂肪酸Uが結合した対称型トリグリセリド(SUS)を含んでいてもよく、1位と2位、または2位と3位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ3位または1位に不飽和脂肪酸Uが結合した非対称型トリグリセリド(SSU)を含んでいてもよい。
本発明のシュー生地に使用される油脂は、パーム系油脂とラード系油脂を含有することが好ましい。パーム系油脂とラード系油脂を組み合わせて使用することで、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量を上記の範囲内とすることができると共に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと併用することで、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品を得るのに特に適している。この点から、パーム系油脂とラード系油脂との質量比(パーム系油脂:ラード系油脂)は、95〜5:5〜95が好ましく、90〜10:10〜90がより好ましく、10〜30:70〜90がさらに好ましい。
パーム系油脂としては、パーム油、パーム分別油やこれらの硬化油などが挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。パーム分別油としては、硬質部、軟質部、中融点部などを用いることができる。これらの中でも、パーム油、パーム分別油の中融点部(パーム分別中融点油)、軟質部(パーム分別軟質油)が好ましい。
ラード系油脂としては、豚脂(ラード)、その分別油やこれらの硬化油などが挙げられ、これらは1種単独で使用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、分別や硬化処理をしない豚脂(ラード)が好ましい。
本発明のシュー生地に使用される油脂は、油脂の構成脂肪酸としてトランス脂肪酸を含んでもよく、含まなくてもよいが、トランス脂肪酸の摂取量が多くなると、血液中におけるLDLコレステロール量が増加しうる。よって、これを抑制しやすい点から、本発明においては、トリグリセリドの構成脂肪酸中のトランス脂肪酸の含有量は、トリグリセリドの脂肪酸全体の質量に対して10質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることがより好ましく、3質量%未満であることが最も好ましい。油脂におけるトランス脂肪酸の含有量は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.4.3−2013 トランス脂肪酸含量(キャピラリーガスクロマトグラフ法)」で測定でき、トランス脂肪酸の含有量は、添加量既知の内部標準物質(ヘプタデカン酸)との面積比により算出できる。
本発明のシュー生地に使用される油脂は、シュー生地に添加する形態は特に限定されるものではないが、各油脂を均一に加熱溶解後、冷却した調合油の油脂組成物として添加することが好ましい。油脂組成物は、可塑性油脂であってもよい。油脂組成物は、水相を実質的に含有しない形態と、水相を含有する形態をとることができる。水相を含有する形態としては油中水型などが挙げられ、この場合の油相の含有量は、特に限定されるものではないが、例えばマーガリンにおける通常の含有量が考慮される。
本発明のシュー生地に使用される油脂は、上記のように油脂のみからなる油脂組成物として使用してもよく、水相を含有する形態の油脂組成物として使用してもよいが、これらの油脂組成物は、それ以外に、本発明の効果を損なわない範囲内において、他の成分を含んでもよい。他の成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、乳、乳製品、蛋白質、糖質、呈味剤(乳製品の酵素処理物など)、アミノ酸、塩類、酸味料、pH調整剤、抗酸化剤、香辛料、増粘剤、着色成分、フレーバー、乳化剤、酒類、酵素などが挙げられる。乳としては、牛乳などが挙げられる。乳製品としては、脱脂乳、生クリーム、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズなど)、発酵乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白濃縮ホエイパウダー、ホエイチーズ(WC)、ホエイ蛋白コンセントレート(WPC)、ホエイ蛋白アイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウムなどが挙げられる。蛋白質としては、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白などの植物蛋白などが挙げられる。糖質としては、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなど)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロースなど)、オリゴ糖、糖アルコール、ステビア、アスパルテームなどの甘味料、でんぷん、でんぷん分解物、イヌリン(アガベイヌリンなど)などの多糖類などが挙げられる。抗酸化剤としては、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、茶抽出物などが挙げられる。香辛料としては、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、ジンゲロンなどが挙げられる。増粘剤としては、カラギナン、キサンタンガム、グァーガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アルギン酸プロピレングリコール(PGA)などが挙げられる。着色成分としては、カロテン、アナトー、アスタキサンチンなどが挙げられる。フレーバーとしては、バターフレーバー、ミルクフレーバーなどが挙げられる。乳化剤としては、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
2.ヒドロキシプロピルメチルセルロース
本発明のシュー生地は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する。上記したトリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が特定範囲の油脂とヒドロキシプロピルメチルセルロースを併用することで、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品が得られる。
本発明のシュー生地に使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースは、20℃における2%水溶液の粘度が1〜20000mPa・sであることが好ましく、50〜20000mPa・sがより好ましく、60〜18000mPa・sがさらに好ましい。粘度がこの範囲内であると、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品を得るのに特に適している。その中でも、焼成品の外観が良好なことと、生地の作製後に経時的な物性変化が少ないことを考慮すると、上記粘度は100mPa・s以上であることが好ましく、400mPa・s以上がより好ましく、500mPa・s以上がさらに好ましく、700mPa・s以上が特に好ましい。焼成品の外観と口溶け、シトリ、ふわふわ感が良好なことを考慮すると、上記粘度は700mPa・s以下であることが好ましく、500mPa・s以下がより好ましく、400mPa・s以下がさらに好ましく、100mPa・s以下が特に好ましい。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの市販品としては、例えば、メトローズNE−100(信越化学工業株式会社製)、メトローズNE−4000(信越化学工業株式会社製)、メトセルK4M、メトセルK−99(ダウ・ケミカル社製)、メトセル250M(ダウ・ケミカル社製)などが挙げられる。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、特に限定されるものではないが、本発明の効果を得る点からシュー生地全体の質量に対して0.0010〜0.1質量%が好ましく、0.0015〜0.08質量%がより好ましい。
3.シュー用油脂組成物
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、油脂と共に油脂組成物としてシュー生地に添加することができる(以下、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する油脂組成物を「シュー用油脂組成物」とも表記する。)。この場合、シュー用油脂組成物における油脂は、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量は、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して10〜60質量%である。トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量がこの範囲内であると、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと併用することで、シュー生地の作製時には練り込まれやすく、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品が得られる。特に、油脂とヒドロキシプロピルメチルセルロースを別々にシュー生地に添加する場合に比べて、焼成品の口溶け、ふわふわ感がより向上する傾向がある。これらの点が特に良好となることから、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量は、15〜60質量%が好ましい。
本発明のシュー用油脂組成物に使用される油脂は、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が、油脂のトリグリセリド全体の質量に対して30〜65質量%であることが好ましい。2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量がこの範囲内であると、トリグリセリドの構成脂肪酸のうち、融点の比較的低い不飽和脂肪酸と融点の比較的高い飽和脂肪酸の含有量が、結晶性において適度なものとなることから、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと併用することで、生地の作製後に経時的な物性変化が少なく、焼成品は外観、口溶けが良く、シトリとふわふわ感のある焼成品を得るのに特に適している。2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が65質量%以下であると、特に外観が良好となり、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が30質量%以上であると、特に口溶け、シトリ、ふわふわ感が良好となる。これらの点を考慮すると、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量は、35〜65質量%であることがより好ましい。同様の点から、本発明のシュー用油脂組成物に使用される油脂において2不飽和トリグリセリドの含有量は、油脂のトリグリセリド全体の質量に対して18〜55質量%であることが好ましい。3不飽和トリグリセリドの含有量は、油脂のトリグリセリド全体の質量に対して8〜12質量%であることが好ましい。飽和脂肪酸の含有量は、トリグリセリドに結合された脂肪酸全体の質量に対して30〜53質量%であることが好ましい。
本発明のシュー用油脂組成物におけるヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、特に限定されるものではないが、本発明の効果を得る点から油脂全体の質量に対して0.025〜0.2質量%であることが好ましく、0.035〜0.2質量%であることがより好ましい。
本発明のシュー用油脂組成物の形態は、特に限定されるものではないが、各油脂とヒドロキシプロピルメチルセルロースを均一に加熱分散後、冷却した調合油の油脂組成物として添加することが好ましい。本発明のシュー用油脂組成物は、可塑性油脂であってもよい。本発明のシュー用油脂組成物は、水相を実質的に含有しない形態と、水相を含有する形態をとることができる。水相を含有する形態としては油中水型などが挙げられ、この場合の油相の含有量は、特に限定されるものではないが、例えばマーガリンにおける通常の含有量が考慮される。
本発明のシュー用油脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において、上記以外に他の成分を含んでもよい。この上記以外の他の成分や、本発明のシュー用油脂組成物において使用する油脂の上記以外の説明に関しては、前述の項目1の記載が参照される。本発明のシュー用油脂組成物に使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースの説明に関しては、前述の項目2の記載が参照される。
4.シュー生地およびシュー皮とその製造方法
本発明のシュー皮は、例えば以下のようにして製造することができる。以下、上記項目1の油脂組成物と上記項目3のシュー用油脂組成物は、説明の便宜のため油脂組成物と表記する。
油脂組成物を、水と混合し、煮沸する。シュー生地は、穀粉を主成分とする他のケーキやビスケットなどの焼成品に比べて、水分が多い配合が特徴である。材料がもたらす水分(主に水、卵)は、その水分は、オーブンなどで加熱されることによって水蒸気となり、その力で粘性のあるシュー生地を押し広げて、体積を増し、生地を大きくふくらませ、空洞を形成する。シュー生地を作製する際に、油脂がグルテンの形成を抑え、でんぷんの過剰な粘りを断ち切る。したがって煮沸した水と油脂組成物をあらかじめ混合して水に油脂を分散させておいてから小麦粉などの穀粉を加えると、糊化(α化)してでんぷんの粘りが出過ぎることがなく生地にのびの良さが加わる。また急激に粘りが強く出たでんぷん粒同士がくっついてダマができることを抑制できる。
煮沸した後、穀粉をさらに混合して穀粉を糊化させる。穀粉を添加して捏和し、一般のシュー皮と同様にシュー皮を形成するのに適した糊化状態にする。熱湯に穀粉を加えて加熱することによって、でんぷん粒が水を吸収し、ふくらんで柔らかくなり、糊のような粘りが出て、のびの良い生地となる。その後、オーブンなどで焼成する際にさらに糊化が進み、水分がある程度蒸発して焼きあがることで、ふっくらした生地となる。穀粉にまんべんなく水を吸収させて、一気に糊化が進む温度まで上げるためには、煮沸した熱湯の中に穀粉を一度に入れてよくかき混ぜて、ひとまとまりの生地を作ることが好ましい。でんぷんの糊化をより進めるために、熱湯に穀粉を加えてひとかたまりになった生地を、鍋などの中で火をかけながら混ぜる工程を含むことが好ましい。これにより、穀粉を加えて混ぜると一旦温度が下がるので、生地を再加熱して生地全体の温度を均一に上げ、さらに糊化を進めることができる。生地を火にかけて練る際には、生地の中心温度が80℃前後かそれ以上に達していることが好ましい。
穀粉を糊化させた後、得られた混合物と卵液とを混合する。この工程では火からおろすなどして加熱を止め、ボウルなどに移して混合することが好ましい。卵液はミキシングしながら数回に分けて加えることが好ましく、これによりシュー生地を十分に乳化し、さらに卵液で硬さを調整して、なめらかなつやのあるシュー生地を得ることができる。卵液に含まれる卵黄は、油脂を生地中に分散させる乳化の役割を果たす。焼成段階では、卵液の水分が空洞の形成に寄与し、最終的には卵のタンパク質が加熱により固まって、ふくらんだ生地がその形を保てるように強固にする。
このようにして得られたシュー生地は、丸の口金をつけた絞り袋などにシュー生地を入れて、天板などの上に所定の直径となる大きさに絞る。シュー生地の表面の乾燥を遅らせて、より大きくふくらませるために、オーブンなどに入れて焼成する前に全体に水を霧吹きしてもよい。また、表面に溶き卵などを塗り、乾燥を防ぐと共に、焼き色を濃くつけるようにしてもよい。
天板などの上に絞ったシュー生地は、オーブンなどにより焼成して、シュー皮が得られる。一例としては、上面185〜195℃、下面195〜205℃に設定したオーブンで焼成する。シュー生地がふくらんだ後、上面と下面の温度をある程度下げて、しっかりと焼き色がつくまで焼成を続けてもよい。シュー生地の表面に、オーブン内の熱い空気が直接当たり、水蒸気を閉じ込めるための薄い膜ができる。最も温度が上がりやすい生地底部が100℃に達すると、水が急激に水蒸気に変化して体積を増して生地を押し広げて空洞を作り始める。これが核となって空洞が大きくなり生地は薄くのびて、生地全体が大きくふくれる。生地表面が焼き固まる水と蒸気が空気を押し広げようとしても、それ以上生地がのびずに、ふくらみが抑えられる。中から生地を押し広げようとする水蒸気の圧力が強いため生地表面には亀裂ができ、そこから内部に閉じ込められていた水蒸気が逃げていき、亀裂の溝も焼き固まると、全体にかたさがあってしぼまないシューに焼きあがる。
シュー生地は、生地の状態で、あるいは絞って玉にした状態で冷凍することも可能である。シュー生地を冷凍する場合は、−20〜−45℃の冷凍庫などを使用し、急速に冷凍することが好ましい。
本発明のシュー生地における油脂組成物の配合量は、特に限定されるものではないが、穀粉100質量部に対し、油脂量を基準として70〜150質量部が好ましく、100〜140質量部がより好ましい。本発明のシュー生地における水の配合量は、特に限定されるものではないが、穀粉100質量部に対して100〜250質量部が好ましく、120〜200質量部がより好ましい。本発明のシュー生地における卵液(全卵)の配合量は、特に限定されるものではないが、穀粉100質量部に対して150〜300質量部が好ましく、200〜280質量部がより好ましい。
本発明のシュー生地において、ヒドロキシプロピルセルロースは、油脂組成物と別々に添加する場合には、水と油脂組成物を混合し、煮沸する際に添加する方法と、水と油脂組成物を煮沸し、穀粉とヒドロキシプロピルメチルセルロースとを混合し、添加する方法が挙げられる。
本発明のシュー生地に使用される穀粉としては、通常、焼成品の生地に配合されるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉など)、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、そば粉、大豆粉などが挙げられる。
本発明のシュー生地には、上記の成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲内において他の成分を適宜配合することができる。このような他の成分としては、例えば、乳、乳製品、蛋白質、糖質、増粘剤、乳化剤、膨張剤、卵加工品、塩類、カカオマス、ココアパウダー、チョコレート、コーヒー、紅茶、抹茶、野菜類、果物類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、肉類、魚介類、豆類、きな粉、豆腐、豆乳、大豆蛋白、甘味料、調味料、香辛料、着色料、フレーバーなどが挙げられる。乳としては、牛乳などが挙げられる。乳製品としては、脱脂乳、生クリーム、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズなど)、発酵乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白濃縮ホエイパウダー、ホエイチーズ(WC)、ホエイ蛋白コンセントレート(WPC)、ホエイ蛋白アイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウムなどが挙げられる。蛋白質としては、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白などの植物蛋白などが挙げられる。糖質としては、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなど)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロースなど)、オリゴ糖、糖アルコール、ステビア、アスパルテームなどの甘味料、デンプン、デンプン分解物、多糖類などが挙げられる。増粘剤としては、カラギナン、キサンタンガム、グァーガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられる。乳化剤としては、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは水と混合し、煮沸する際に、あるいは卵液を混合し乳化する際に添加することが好ましい。
本発明のシュー生地を焼成して得られるシュー皮は、空洞を有するシュー皮にフィリングを充填してシュー菓子とすることができる。フィリングとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ホイップクリーム、カスタードクリーム、バタークリーム、フラワーペースト、チョコレート、ホイップチョコレート、含水チョコレート、ジャム、餡などが挙げられ、従来シュー菓子に使用されている各種のフィリングが使用できる。またシュー皮の表面や、シューの分割部分より露出したフィリングに、チョコレートや粉砂糖などの食材を被覆、ふりかけ、またはトッピングしたものであってもよい。
5.粉末油脂
本発明のシュー生地は、さらに粉末油脂を含有してもよい。シュー生地に粉末油脂を添加することにより、シュー生地の冷凍耐性が向上する。
通常、シュー生地を冷凍し、解凍後に焼成すると、冷凍前のシュー生地を焼成した場合に比べてシュー皮のボリュームが小さくなると共に、ごつごつとした歪みのある製品となり、商品価値が著しく低下する。これに伴い、全体的な口溶け、シトリ、ふわふわ感がなくなる。しかし、粉末油脂を本発明のシュー生地に配合することで、シュー生地の冷凍耐性が向上し、解凍後に焼成した場合にも、口溶けが良好で、シトリ、ふわふわ感のあるシュー皮が得られる。さらに、粉末油脂を配合することにより、冷凍庫からシュー生地を取り出して天板などに並べ、解凍工程を取る場合と取らない場合とにかかわらず(冷凍庫から取り出して直ぐに焼成しても)、焼成品は良好な外観と口溶けが良好で、シトリ、ふわふわ感のあるシュー皮が得られる。
水と、油脂組成物とを混合し、煮沸した後、穀粉をさらに混合して穀粉を糊化させ、得られた混合物と卵液とを混合してシュー生地を製造する際に、粉末油脂を添加する方法としては、煮沸した後、穀粉および粉末油脂の混合粉をさらに混合して穀粉を糊化させる方法、あるいは水と、油脂組成物と、粉末油脂とを混合し、煮沸した後、穀粉をさらに混合して穀粉を糊化させる方法などが挙げられるが、前者の煮沸後に穀粉および粉末油脂の混合粉を添加する方法は、生地のまとまりがより良好となる傾向があり、シュー生地の冷凍耐性を付与する点において最も効果があり好ましい。
本発明のシュー生地における粉末油脂の配合量は、穀粉100質量部に対して3〜7質量%が好ましい。粉末油脂の配合量がこの範囲内であると、冷凍耐性が良好で、生地作製時に生地がまとまりやすく作業性も良い。
粉末油脂としては、特に限定されるものではないが、水中油型乳化物を乾燥した粉末油脂を好ましく用いることができる。
粉末油脂に使用される油脂としては、特に限定されるものではないが、パーム油、パーム核油、ヤシ油、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、コーン油、シア脂、サル脂、マンゴー油、イリッペ脂、カカオ脂、豚脂(ラード)、牛脂、乳脂、魚油、それらの分別油、加工油(硬化およびエステル交換反応のうち1つ以上の処理がなされたもの)などが挙げられる。これらの油脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、パーム油、菜種油、大豆油から選ばれる1種以上を使用することが好ましい。
粉末油脂は、賦形剤を含む水相に、上記のような油脂を含む油相を添加し、ホモミキサーなどで攪拌後、ホモジナイザーなどで均質化することにより、水中油型乳化物とし、その後、乾燥粉末化して得ることができる。
水中油型乳化物を乾燥粉末化する方法としては、一般的に知られている噴霧乾燥法、真空凍結乾燥法、真空乾燥法などを用いることができる。
賦形剤としては、例えば、カゼインナトリウムなどの乳蛋白や、大豆蛋白、小麦蛋白、全脂粉乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、コラーゲン、ゼラチンなどの蛋白、これら蛋白の分解物、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなどの単糖類、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロースなどの二糖類、オリゴ糖、デキストリン、でんぷんなどの多糖類、増粘多糖類、糖アルコールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
粉末油脂は、必要に応じて、乳化剤を用いることができる。乳化剤は、食品用であれば特に限定されるものではなく、例えば、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウムなどが挙げられる。粉末油脂に乳化剤を配合する場合、通常は、油溶性乳化剤は油相に、水溶性乳化剤は水相に配合する。油相および水相には、酸化防止剤、着色料、フレーバーなどを適宜に配合してもよい。
以下に、粉末油脂の製造方法の一例について説明する。
乳化工程では、前記の各原材料を乳化機の撹拌槽に投入して撹拌混合した後、圧力式ホモジナイザーで均質化する。
原材料の配合比は、特に限定されるものではないが、例えば、油脂と賦形剤の合計量100質量部に対して水50〜200質量部の範囲内にすることができる。
配合手順は、特に限定されるものではないが、例えば、賦形剤を水に室温で分散後、加熱下に攪拌し、あるいは賦形剤を加熱した水に分散、攪拌して完全に溶解させた後、ホモミキサーで攪拌しながら、油脂を加熱溶解させたものを滴下して乳化することができる。
得られた乳化液は、圧力式ホモジナイザーに供給することによって油滴サイズが微細化される。例えば、市販の圧力式ホモジナイザーを用いて、10〜250kgf/cm2の程度の圧力をかけて均質化し、油滴サイズを微細化することができる。
次に、均質化した乳化液を高圧ポンプで噴霧乾燥機の入口に供給し、高温熱風を吹き込み、噴霧乾燥機の槽内に上方から噴霧する。噴霧乾燥された粉末は槽内底部に堆積される。噴霧乾燥機としては、例えば、アトマイザー方式やノズル方式で噴霧するスプレードライヤーを用いることができる。
次に、噴霧乾燥された粉末を噴霧乾燥機の槽内から取り出した後、振動流動槽などにより搬送しながら冷風で冷却することによって、粉末油脂を製造することができる。なお、適宜のときに加熱殺菌工程などを設けることもできる。
粉末油脂は、水に添加すると元の水中油型乳化物となり、油滴が再分散した状態となる。油滴のメディアン径は、好ましくは、0.5〜1.2μmである。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(1)測定方法
油脂におけるトリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)で測定した。なお、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量は、上記試験法のとおり、リパーゼ溶液で処理後のモノアシルグリセリン画分をガスクロマトグラフィーで測定した全ピーク面積である油脂全量(油脂のトリグリセリドの2位脂肪酸全体の質量)を基準としている。
油脂における飽和脂肪酸の含有量は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」)で測定した。なお、飽和脂肪酸の含有量は、上記試験法のとおりガスクロマトグラフィーで測定した全ピーク面積である油脂のトリグリセリドの脂肪酸全体の質量を基準としている。
油脂における2不飽和トリグリセリドの含有量、3不飽和トリグリセリドの含有量、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)で測定し、脂肪酸量を用いて計算にて求めた。なお、油脂のトリグリセリド全体の質量を基準としている。
油脂のヨウ素価は、基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.3.4.1−2013ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」で測定した。
(2)シュー生地の作製
表1〜表3において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カードラン、粉末セルロースは次のものを使用した。
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)
メトローズNE−100(信越化学工業株式会社製、20℃における2%水溶液の粘度:63.3mPa・s)
メトローズNE−4000(信越化学工業株式会社製、20℃における2%水溶液の粘度:726mPa・s)
メトセルK4M(ダウ・ケミカル社製、粘度:588mPa・s)
メトセルK250M(ダウ・ケミカル社製、20℃における2%水溶液の粘度:17500mPa・s)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの20℃における2%水溶液の粘度は、SV型粘度計SV−10/SV−100(株式会社エー・アンド・ディ製)により測定した。なお、「2%水溶液」とは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの水溶液全体の質量に対してヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量が2質量%であることを意味する。
(カードラン)
MCフードスペシャリティーズ(株)製
(粉末セルロース)
日本製紙株式会社製 KCフロック W−300G(粒度(%):300メッシュパス90以上、平均粒子径:約28μm)
<油脂組成物の作製>
実施例1〜7、16、17、20、比較例2は、表1〜表3に示す配合で各油脂を加温下で均一に溶解し、冷却して油脂組成物を得た。表1〜表3には、「ヒドロキシプロピルメチルセルロースの添加方法」の欄に「別添」と表記した。
実施例8〜15、18、19、21比較例1、3〜5は、表1〜表3に示す配合で各油脂を溶解し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはカードランを加温下で均一に分散し、冷却して油脂組成物を得た。表1〜表3には、「ヒドロキシプロピルメチルセルロースの添加方法」の欄に「油脂組成物」と表記した。
<粉末油脂の作製>
表3の実施例16〜19では、粉末油脂としてマジカルソフトDX(ミヨシ油脂株式会社製)をシュー生地に配合した。この粉末油脂は、油脂に乳化剤を添加した油相と、賦形剤を添加し水相とを加温下にホモミキサーで攪拌しながら水相に油相の全量を添加し、水中油型に乳化させた後、ホモジナイザーで圧力をかけて均質化し、得られた水中油型乳化物を、ノズル式スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥した粉末油脂である。
<シュー生地の作製1> 表1および表2:実施例1〜15、比較例1〜5
(1) 油脂組成物と水および配合中のヒドロキシプロピルメチルセルロース、粉末セルロース、カゼインナトリウムをミキサーボールに加え煮沸させた。
(2) 火を止めた後、予め混ぜ合わせておいた穀粉をミキサーボールに一気に加え2分間練り合わせα化した。
(3) 卵液の90%を3回に分けて中高速で加え合わせた。
(4) 残りの卵液を徐々に加え、全て入れ終わったところで高速で2分間ミキシングした。
(5) 丸の口金を付けた絞り袋に生地を入れ、天板に生地10gを絞り出した。
(6) 絞り出したシュー生地を、上面195℃、下面200℃に設定したオーブンで15分間焼成し、シュー皮を得た。
シュー生地の一部は、後述の「生地粘度の変化」の試験評価に供した。
<シュー生地の作製2> 表3:実施例16〜21
(1) 油脂組成物と水および配合中のヒドロキシプロピルメチルセルロース、カゼインナトリウムをミキサーボールに加え煮沸させた。
(2) 火を止めた後、予め混ぜ合わせておいた穀粉と粉末油脂をミキサーボールに一気に加え2分間練り合わせα化した。
(3) 卵液の90%を3回に分けて中高速で加え合わせた。
(4) 残りの卵液を徐々に加え、全て入れ終わったところで高速で2分間ミキシングした。
(5) 丸の口金を付けた絞り袋に生地を入れ、天板に生地10gを絞り出し、そのまま−20℃の冷凍庫に入れ60分冷凍した。
(6) 冷凍したシュー生地をビニール袋に入れ、−20℃の冷凍庫に2週間保管した。
(7) 保管後の冷凍したシュー生地を天板に並べ、そのまま上面195℃、下面200℃に設定したオーブンで15分焼成し、シュー皮を得た。
表3の評価は、上記のとおり冷凍したシュー生地を解凍後直ぐに焼成し、表1および表2の評価方法と同一条件で行った。
(3)評価
表1〜表3の焼成品について次の評価を行った。
[外観]
上記の手順で作製したシュー生地を40℃の恒温室に30分保管した後、上記のとおり焼成を行った。焼成後、20℃の恒温室に30分保管し、縦・横の最も大きな部位の長さをノギスで測定し、縦/横の比率(10個平均)により以下の基準で評価した。
評価基準
◎◎:0.75以上
◎:0.7以上、0.75未満
○:0.65以上、0.7未満
△:0.6以上、0.65未満
×:0.6未満
[口溶け]
焼成品のシュー皮を20℃の恒温室に30分放置後、パネル12名で喫食し、口中での口溶け感を以下の基準で評価した。
パネルは、五味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)の識別テスト、味の濃度差識別テスト、食品の味の識別テスト、基準臭覚テストを実施し、その各々のテストで適合と判定された20〜40代の男性5名、女性7名を選抜した。
評価基準
◎◎:パネル12名中11名以上が、口溶け感が良好であると評価
◎:パネル12名中8〜10名が、口溶け感が良好であると評価
○:パネル12名中6〜7名が、口溶け感が良好であると評価
△:パネル12名中3〜5名が、口溶け感が良好であると評価
×:パネル12名中2名以下が、口溶け感が良好であると評価
[シトリ]
焼成品のシュー皮に、ホイップクリーム(比重0.52、砂糖10%配合)を注入し5℃の保管庫に1日保管したものをパネル12名で喫食し、口中でのシトリ感を以下の基準で評価した。
パネルは、五味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)の識別テスト、味の濃度差識別テスト、食品の味の識別テスト、基準臭覚テストを実施し、その各々のテストで適合と判定された20〜40代の男性5名、女性7名を選抜した。
評価基準
◎◎:パネル12名中11名以上が、シトリ感が良好であると評価
◎:パネル12名中8〜10名が、シトリ感が良好であると評価
○:パネル12名中6〜7名が、シトリ感が良好であると評価
△:パネル12名中3〜5名が、シトリ感が良好であると評価
×:パネル12名中2名以下が、シトリ感が良好であると評価
[ふわふわ感]
焼成品のシュー皮に、ホイップクリーム(比重0.52、砂糖10%配合)を注入し5℃の保管庫に1日保管したものをパネル12名で喫食し、口中でのふわふわ感を以下の基準で評価した。ふわふわ感とは、口の中に入れたときにふわっとした食感があり、噛んだときには、ソフトさを有しながらもその中に適度な弾力感があり、口の中で焼成品がダマになりにくい食感を言う。
パネルは、五味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)の識別テスト、味の濃度差識別テスト、食品の味の識別テスト、基準臭覚テストを実施し、その各々のテストで適合と判定された20〜40代の男性5名、女性7名を選抜した。
評価基準
◎◎:パネル12名中11名以上が、ふわふわ感が良好であると評価
◎:パネル12名中8〜10名が、ふわふわ感が良好であると評価
○:パネル12名中6〜7名が、ふわふわ感が良好であると評価
△:パネル12名中3〜5名が、ふわふわ感が良好であると評価
×:パネル12名中2名以下が、ふわふわ感が良好であると評価
表1および表2のシュー生地について次の評価を行った。
[生地粘度の変化]
上記において作製したシュー生地として、作製直後の生地と、40℃の恒温室に30分保管した生地の2種類を用意し、その各々について次の試験に供した。
2種類の生地は共に、ステンレス製のプレート上に約10gを絞り出し垂直に立てた状態で10分間放置し、垂れ下がった長さを測定した。作製直後の生地の垂れ下がった長さ(A)と、40℃の恒温室に30分保管した生地の垂れ下がった長さ(B)の変化率(%)を以下の式から算出し、5個の平均値より生地粘度の変化を以下の基準で評価した。
長さの変化率(%)=|[(B−A)/A]×100(%)|
評価基準
◎◎:5%未満
◎:5%以上、15%未満
○:15%以上、25%未満
△:25%以上、35%未満
×:35%以上
上記の評価結果を表1〜表3に示す。
Figure 0006762198
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Claims (6)

  1. ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して10〜60質量%である油脂とを含有し、
    前記油脂は、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が、前記油脂のトリグリセリド全体の質量に対して30〜65質量%であり、
    ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、シュー生地全体の質量に対して0.0010〜0.1質量%であるシュー生地。
  2. さらに粉末油脂を含有する請求項に記載のシュー生地。
  3. ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、トリグリセリドの2位に結合されたオレイン酸の含有量が、トリグリセリドの2位に結合された脂肪酸全体の質量に対して10〜60質量%である油脂とを含有し、
    前記油脂は、2不飽和および3不飽和トリグリセリドの含有量が、前記油脂のトリグリセリド全体の質量に対して30〜65質量%であり、
    前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量が、前記油脂全体の質量に対して0.01〜0.2質量%であるシュー用油脂組成物。
  4. 水と、請求項に記載のシュー用油脂組成物とを混合し、煮沸した後、穀粉をさらに混合して前記穀粉を糊化させ、得られた混合物と卵液とを混合するシュー生地の製造方法。
  5. 前記煮沸した後、前記穀粉および粉末油脂の混合粉をさらに混合して前記穀粉を糊化させる請求項に記載のシュー生地の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載のシュー生地または請求項またはの方法によって得られたシュー生地を焼成するシュー皮の製造方法。
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