JP4345746B2 - メカノケミカル研磨装置 - Google Patents

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Description

この発明はメカノケミカル研磨に係り、詳しくは、酸化クロム(III)つまりCr23を砥粒として用いた研磨技術に関するものである。
シリコン(以後、Siと記す)よりも大きな物性値を持つ炭化珪素(以後、SiCと記す)に形成したパワー半導体素子は、Siのパワー半導体素子よりも優れた性能を実現できる。詳しくは、広いエネルギーギャップ(Siに対して、約3倍)によって、高温まで半導体として機能できること、高い絶縁破壊耐圧(10倍)によって、高耐圧化が可能なこと、高い熱伝導率(約3倍)によって、放熱性に優れ、さらなる大電流化が図れることがあげられる。具体的には、例えば図22に示すように、素子を形成するSiCウェハは、高不純物濃度の単結晶SiC基板100上に、低不純物濃度のSiC層101がエピタキシャル成長で形成されたウェハが使用される。この低濃度層101に縦方向に電流を流すタイプの素子(例えば、VDMOS)103が形成される。また、光デバイスの分野では、短波長の発光が可能な材料としてGaNが研究されているが、SiCはサファイアに比べてGaNとの格子不整合が小さいために、SiCウェハはGaN薄膜を形成する下地基板としても注目されている。
SiCウェハは、SiC粉末を昇華して種結晶に再結晶化で成長させたバルク単結晶SiCを、切断してウェハ形状にした後、その表面(切断面)を鏡面加工する。この面にSiC層、あるいはGaN層をエピタキシャル成長させるが、結晶性の良いエピタキシャル層を得るためには、無欠陥で、しかも原子レベルで平滑な面であることが要求される。
SiCの鏡面加工は、ダイヤモンド砥粒で表面を研磨して平滑化する方法が一般的である。これは、SiC(被研磨材料)よりも硬い材料の砥粒(ダイヤモンド)を使って表面を削る機械的な表面加工方法である。ここで、砥粒径を小さくするほど、表面は平滑になる(面粗度が向上する)が、加工による欠陥(加工変質層)の発生を抑止することはできない。従って、研磨後にドライエッチングする、または熱酸化で酸化膜を成長させた後にフッ酸でウェットエッチングするなどの加工変質層を除去する工程を研磨の後工程として行わなければならないといった問題があった。
また、ダイヤモンド砥粒は高価であり、粒径が小さくなるほど、さらに高価になる。さらに、微小な砥粒の中に大きな砥粒が混入していると、面粗度が向上しない、またはひっかき傷が発生して深い欠陥が局所的に発生することがあるため、粒径のそろった高品質なダイヤモンド砥粒を使用しなけらばならず、やはりこの点でも砥粒は高価になる。また、工程管理(砥粒径の管理)も難しくなる。このようにダイヤモンド砥粒を使った研磨には問題があった。
被研磨材料よりも硬度が小さい材料を砥粒とした研磨ならば、加工面にダメージの少ない加工ができるが、直接砥粒が被研磨材料を削る機械的な加工はできない。被研磨材料の表面に機械的に脆い反応生成物(酸化物、化合物など)を形成して、これを軟質砥粒で剥ぎ取る研磨方法、いわゆるメカノケミカル研磨(化学的機械研磨;MCP)ができればよい。しかし、SiCは化学的に安定な材料であるために、反応生成物の形成が困難である。
SiCのメカノケミカル研磨の方法については、酸化クロムを砥粒としてSiCを研磨する方法が報告されている(非特許文献1)。これによると、酸化クロム砥粒を樹脂で固めたディスク(固定砥粒)上でSiCをドライポリッシュすることで、残留歪み、ひっかき傷のない研磨(MCP)が実現できることが報告されている。
また、特許文献1では、遊離砥粒の酸化クロム粉末とポリシング定盤の硬度がマイクロビッカース硬さで1000〜2000の材料を使用することで、SiCの表面平坦度を良くする方法が提案されている。これらの方法は、被研磨材料と砥粒の接触点におけるメカノケミカル現象で、両者の直接的な固相反応で生じた反応層を砥粒の摩擦作用により除去する研磨方法である。
この固相反応を利用した研磨方法は、特許文献2で提案された方法であり、前述の非特許文献1と特許文献1は、被研磨材料がSiC、砥粒が酸化クロムの組み合わせで行われたものである。
M.Kikuchi,Y.Takahashi,T Suga,S Suzuki,and Y Bando,"Mechanochemical Polishing of Silicon Carbide Single Crystal with Chromium(III) Oxide Abrasive ",J.Am.Ceram.Soc.,75[1](1992)189 特開平7−80770号公報 特公昭56−23746号公報
しかしながら、固相反応を生じさせるためには、被研磨材料と砥粒の接点において、きわめて高圧で両者を接触させることが重要であると推察される。加工圧力は、前述の非特許文献1では0.34MPa(3.5kgf/cm2)、特許文献1では、900kgf/cm2で実験をしている。高い加工圧力が必要になると、大口径のウェハを研磨するときには、ポリシング定盤にきわめて高い圧力がかかることになる。また、同じポリシング定盤上で複数のウェハを同時に研磨する場合については、さらに高圧がかかることになる。従って、研磨装置には従来にない高い剛性が必要となるといった問題があった。
また、加工圧力は、砥粒との接触点であるウェハ表面だけでなくSiCウェハ全体に加わることになり、結晶歪や欠陥の発生、既存の欠陥の進行、さらには不均一に力が加わった場合にはウェハが割れるといった問題が生じる。しかし、低い加工圧力では固相反応が起こらない、また反応が生じてもその速度、すなわち研磨速度が遅くなり、研磨時間が長くなるといった問題があった。
この発明はこのような背景の元になされたものであり、その目的は、SiCなどの硬質材料を低い加工圧力でも効率よく研磨することができるメカノケミカル研磨装置を提供することにある。
本発明のメカノケミカル研磨装置によれば、酸化クロム(III)の粉末を砥粒として用いて被研磨材である半導体ウェハの研磨を行う際に、研磨面に酸化剤が存在する。この酸化剤により、研磨能率が促進される。
これは、次の理由によると推測される。酸化クロム砥粒の作用に関して、酸化クロム砥粒は本来、半導体(例えばSiC)の表面に酸化物を形成する触媒として機能しているが、研磨面に配した酸化剤により半導体(例えばSiC)と反応する酸素が増加して反応効率が向上し、それ故、研磨能率の促進が図られるものと考えられる。
このようにして、SiCなどの硬質材料を低い加工圧力でも効率よく研磨することができる。ここで、前述の酸化剤として、請求項1に記載のように、酸化作用のある固体粉末(例えば、二酸化マンガンの粉末と三酸化二マンガンの粉末の少なくとも一方を含むもの)を用いることができる。そしてこ請求項1に記載の発明では、半導体ウェハに対し相対運動する部材の表面に配された研磨布上に、酸化作用のある固体粉末(二酸化マンガンの粉末と三酸化マンガン粉末との少なくとも一方)を供給し、該研磨布に半導体ウェハを所定の加工圧力で押し付けながら研磨を行うようにしている。
さらに、請求項に記載のように、少なくとも研磨面を加熱する加熱手段を設けたり、請求項に記載のように、酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末を分散した液を研磨面に供給するための注液器を設けたり、請求項に記載のように、半導体ウェハに対し相対運動する部材に、酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末を配すると、好ましいものとなる。ここで、請求項に記載のように、化学反応の触媒作用のある固体粉末に対し光を照射する光源を設けるとよい。
請求項に記載のように、半導体ウェハに対し相対運動する部材の表面に研磨布を配して、この研磨布上に半導体ウェハを押し付けて研磨することで、半導体ウェハにキズ、クラックなどのダメージを与えることなく研磨することができる。
請求項に記載のように、研磨布として、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された構造体を使うと、研磨布表面から深さ方向への浸透性がよくなり、半導体ウェハのかけらなどの排出が容易になることで、キズ、クラック、結晶歪みのない良好な研磨面の形成が可能になる。
ここで、請求項に記載のように、研磨布として、合成繊維、ガラス繊維、天然繊維、合成樹脂、天然樹脂の少なくともいずれかより成る構造体を使うとよい。
特に、請求項に記載のように、ポリウレタン材料で垂直発泡体構造のスウェードタイプの研磨布や請求項1に記載のように、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの研磨布や請求項1に記載のように、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの布を下地層として、これに、ポリウレタン材料で、垂直発泡体構造のスウェードタイプの布を、貼り合わせた2層構造の研磨布が適している。
請求項1に記載のように、研磨布として、表面と内部に独立した孔または気泡が形成された構造体にすることで、研磨布は硬質で、かつ表面の砥粒、薬液の保持性がよくなり、凹凸のある半導体ウェハの表面を短時間で平坦化・平滑化することができる。また、研磨の前工程(研削工程、ラッピング工程など)で発生した加工変質層を短時間に除去する
こともできる。
ここで、請求項1に記載のように、研磨布として、合成樹脂または天然樹脂からなる構造体を使うとよい。特に、請求項1に記載のように、独立発泡体構造の発泡ポリウレタンタイプの研磨布が適している。
請求項1に記載のように、研磨布として、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された構造体の布を下地層として、これに、表面と内部に独立した孔または気泡が形成された構造体の布を、貼り合わせた2層構造の研磨布を使うことで、表層側の構造体(ウェハと接する布)によって、研磨速度と平坦化効率が優れ、また、下地層の構造体(下地用布)によって、半導体ウェハのうねり、反りに対する追従性が向上することで、ウェハを精度よく研磨することができる。
特に、請求項1に記載のように、研磨布として、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの布を下地層として、これに、独立発泡体構造の発泡ポリウレタンタイプの布を、貼り合わせた2層構造の研磨布が適している。
この発明によれば、SiCなどの硬質材料を低い加工圧力でも効率よく研磨することができるメカノケミカル研磨装置を提供することができる。
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施の形態におけるメカノケミカル研磨装置の概略構成図を示す。
研磨定盤1には研磨布2が貼り付けられている。この研磨布2には、発泡ポリウレタン、不織布、フェルト、スウェード等が使用される。研磨定盤1の上方においてウェハ保持用テーブル3が配置され、ウェハ保持用テーブル3にSiCウェハ4を保持することができるようになっている。また、加工の際には、ウェハ保持用テーブル3が研磨布2に向かって押し付けられ、SiCウェハ4における研磨する面が所定の加工圧力で押し付けられる。
また、ウェハ保持用テーブル3および研磨定盤1は回転することができる。
さらに、研磨定盤1の上方において注液器(ノズル)5が設置され、この注液器5から薬液6が研磨布2上に滴下される。この薬液6は、過酸化水素水(酸化性薬液)に酸化クロム(III) の砥粒を分散させたものである。つまり、酸化クロム砥粒と酸化性の薬液を混合して用いている。
このように、酸化クロム(III)の粉末を砥粒として用い、被研磨材である単結晶SiCウェハ(半導体ウェハ)4を研磨布2に押し付けながら研磨を行う際に、研磨布2の上に注液器5から酸化性の薬液である過酸化水素水を滴下して過酸化水素水を研磨面に供給する機構となっている。これにより、研磨面に過酸化水素水(酸化剤)が存在する状態で研磨を行うことができる。
なお、ウェハ保持用テーブル3を研磨定盤1に対して揺動させると、ウェハ面内の加工精度が向上するとともに、研磨布の寿命も向上させることができる。
次に、メカノケミカル研磨方法について説明する。
まず、ウェハ保持用テーブル3にSiCウェハ4を保持する。そして、研磨する面を研磨定盤1に貼り付けられた研磨布2に所定の加工圧力で押し付ける。さらに、ウェハ保持用テーブル3と研磨定盤1を回転させ、研磨布2上に薬液(酸化クロム砥粒が分散した過酸化水素水)6を滴下しながら研磨する。
この研磨を行う際に研磨面に過酸化水素水(酸化剤)が存在し、この過酸化水素水により研磨能率が促進される。これは、酸化クロム砥粒はSiCの表面に酸化物を形成する触媒として機能し、研磨面に配した過酸化水素水によりSiCと反応する酸素が増加して反応効率が向上し、研磨能率の促進が図られるものと考えられる。このようにして、SiCなどの硬質材料を低い加工圧力でも効率よく研磨することができる。
ここで、研磨可能な最低圧力は、研磨布2の種類、酸化クロム砥粒の濃度や粒径、過酸化水素水の濃度や滴下量、さらにはウェハ保持用テーブル3と研磨定盤1の回転数などによって決まる。
本発明者の実験では、低い加工圧力(0.34kgf/cm2)でも30分の研磨で、1.20nm(中心線平均あらさRa)の面粗度を0.43nmに平滑化することができた。このときの研磨条件は、発泡ポリウレタンの研磨布、過酸化水素水(濃度10%)に、0.5μm(粒径)の酸化クロム砥粒(濃度10wt%)を分散させた研磨液(滴下量5.0ミリリットル/分)、及びウェハ保持用テーブルの回転数40rpm,研磨定盤の回転数40rpmの条件で行った。
詳しい実験結果を図2〜9を用いて説明する。
実験は次のようにして行った。試料として、単結晶SiC(6H−SiC)を用い、このSiCウェハの(0001)Si面を研磨した。研磨条件は、(i)本実施形態で説明した過酸化水素水(酸化剤)を滴下しながらのポリッシュと、比較のために、(ii)ドライポリッシュおよび(iii) ウェットポリッシュの三通りである。詳しくは、(i)の過酸化水素水を滴下しながらのポリッシュについては、酸化クロム砥粒(10wt%)を過酸化水素水(濃度10%)に分散させた液を研磨布に滴下して研磨した。(ii)のドライポリッシュについては、酸化クロム砥粒を塗布した研磨布で研磨した。(iii)のウェットポリッシュについては、酸化クロム砥粒を10wt%で水に分散させた酸化クロム液を研磨布に滴下して研磨した。
研磨の評価は、面粗度の時間的変化で行った。つまり、各試料の面粗度の変化を調べた。
また、研磨布は発泡ポリウレタン、酸化クロムは粒径0.5μmの砥粒を用いた。加工圧力は3.0kgf/cm2である。研磨前の表面は、研削(#8000)で加工した面であり、一定方向にダイヤモンドの砥石が削った凹凸(研削条痕)があった。
図2には、前述のドライポリッシュを10分間行った後の表面状態を示す。このときの面粗度Raは1.11nmであった。同様に、図3には、ドライポリッシュを20分間行った後の表面状態を示す。このときの面粗度Raは0.80nmであった。また、図4には、前述のウェットポリッシュを10分間行った後の表面状態を示す。このときの面粗度Raは1.15nmであった。同様に、図5には、ウェットポリッシュを20分間行った後の表面状態を示す。このときの面粗度Raは0.92nmであった。さらに、図6には、前述の過酸化水素水(酸化剤)を滴下しながらのポリッシュを10分間行った後の表面状態を示す。このときの面粗度Raは0.73nmであった。同様に、図7には、過酸化水素水(酸化剤)を滴下しながらのポリッシュを20分間行った後の表面状態を示す。このときの面粗度Raは0.57nmであった。
このようにして得られたデータをまとめたものを図8に示す。図8の横軸には研磨時間をとり、縦軸には面粗度をとっている。この面粗度の変化を示す図から、酸化剤を混合した条件(試料)が短い研磨時間で面粗度が向上していることが分かる。また、20分の加工をした段階では、酸化剤を混合した場合のみ、研削条痕が消滅していた。このように、酸化剤を混合することによって、研磨促進の効果が確認できた。
さらに、加工圧力を下げて同様の実験を行った(加工圧力以外はすべて同じ条件で研磨を行った)。具体的には、これまでは3.0kgf/cm2であったが、0.6kgf/cm2に下げて、ウェットポリッシュ(酸化クロム砥粒を水に10wt%で分散)と酸化剤混合のポリッシュ(酸化クロム砥粒を過酸化水素水(10%)に10wt%で分散)を行った。図9にはその実験結果(面粗度の変化)を示す。
この図9と前述の図8とを比較すると、ウェットポリッシュと酸化剤混合のポリッシュとでは加工圧力が低くなると、過酸化水素の有無で研磨能率の差が顕著になることが分かる。つまり、例えば、40分間の研磨を行ったときで比較すると、ウェットポリッシュでは加工圧力3.0kgf/cm2の実験(図8)ではRa≒0.6nmであるとともに加工圧力0.6kgf/cm2の実験(図9)ではRa≒1.2nmであるのに対し、酸化剤混合のポリッシュでは図8ではRa≒0.6nmであるとともに図9でもRa≒0.6nmであり、ウェットポリッシュ(水に分散)では加工圧力が下がると研磨能率は大幅に低下するが、酸化剤として過酸化水素を混合したポリッシュについては研磨能率の低下が小さいことが分かる。
また、データの図示は行わないが、酸化剤混合のポリッシュ条件で、さらに加工圧力を低く(0.34kgf/cm2)して実験を行ったが、30分の研磨時間で面粗度はRaが1.20nmから0.43nmまで低減した。
このようなことから、酸化剤として過酸化水素を混合することで、加工圧力を低くしても研磨能率の低下は小さいことが分かる。
以上のような考察および実験結果から、酸化クロム(Cr23)を砥粒にして研磨する際に、酸化クロム砥粒と酸化剤を混合することによって、低い加工圧力で、容易に、効率よくSiCウェハを研磨することができる。より好ましくは、ウェハを研磨する加工圧力を、0.0098〜0.294MPa(0.1〜3.0kgf/cm2)とするとよい。
なお、酸化クロムが同量ならば、酸化クロムの砥粒径が小さくなるほど、その表面積が大きくなるために研磨能率は向上し、面粗度も向上する。従って、砥粒径は5μm以下であることが望ましい。
本実施形態の応用例として、次のように実施してもよい。
図10に示すように、酸化クロム砥粒11を塗布した研磨布2に対し、過酸化水素水(薬液10)を滴下して研磨しても同様の効果が得られる。
また、図11に示すように、酸化クロム砥粒21を塗布した研磨布2に対し、過酸化水素水に酸化クロム砥粒を分散した薬液20を滴下しながら研磨してもよい。こうすると、研磨面と接触する砥粒が増加することから、研磨能率はさらに向上する。
また、研磨布に限らず、酸化クロム砥粒と酸化剤を保持できるならば、金属、セラミックでもよい。具体的には、金属としては、錫、鉛、アルミニウム、ステンレス、銅などを挙げることができる。
また、研磨布の代わりに、図12に示すように、ポリエステルフィルム基材31上に樹脂接着剤で均一に酸化クロム粒子32を塗布したラッピングフィルム30でもよく、さらには、酸化クロム砥粒を樹脂で固めたディスクでもよい。ここで、ラッピングフィルム30のような固定砥粒の場合は、遊離砥粒と異なり、砥粒が凝集することがないため、粒径のそろった砥粒による研磨が可能となる。また、ラッピングフィルム30は目詰まりしやすいことを考慮して、過酸化水素水(薬液)を高圧でフィルム30に吹き付けて研磨屑を除去して目詰まりを防止することも有効である。あるいは、図12に示すように、ラッピングフィルム30に圧力をかけて、一定速度でフィルム30を送り出しながらSiCウェハ35を研磨する場合において(テープ研磨法において)、ラッピングフィルム30に注液器(ノズル)36から過酸化水素水(薬液)37を滴下しながら研磨することは目詰まりを防止することになる。
また、図13に示すように、酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末、具体的には二酸化チタン(TiO2)を滴下する液に分散させて研磨面に供給してもよい(薬液40として滴下してもよい)。つまり、TiO2粉末を過酸化水素水中に混合し、この液(酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末を分散した液)を注液器5から研磨面に供給する。TiO2粉末を研磨面に供給することに関して、これを後記する第2や第3の実施の形態において行うようにしてもよい。なお、酸化クロム粉末以外のSiC表面に反応生成物を形成する化学反応を促進するための触媒として、二酸化チタン(TiO2)以外にも、硫化カドミウム(CdS)、三酸化二インジウム(In23)、二酸化ジルコニア(ZrO2)、三酸化二アルミニウム(Al23)、二酸化シリコン(SiO2)の粉末を用いてもよい。
あるいは、酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末(TiO2粉末等)を研磨布2に塗布して(SiCウェハ4に対し相対運動する部材側に配することにより)、研磨面に供給してもよい。
ここで、このようなTiO2粉末等を用いる場合、さらに触媒機能を高めるために(触媒作用を向上させるために)、図13に示すように、光源42,43,44を用いて、化学反応の触媒作用のある固体粉末(TiO2粉末等)に対し光を照射するとよい。詳しくは、光源43を用いて光を研磨布2に当てながら研磨したり、光源42,44を用いてSiCウェハ4の研磨面に光を当てながら研磨してもよい。
本実施形態において、研磨布に関して次のことを考慮して実施するとよい。つまり、SiCウェハ4に対し相対運動する部材(研磨定盤1)の表面に研磨布2を配して、この研磨布2上にSiCウェハ4を押し付けて研磨することで、SiCウェハ4にキズ、クラックなどのダメージを与えることなく研磨することができる訳であるが、この際、次のことを考慮して実施する。
前述した実験では、研磨布に発泡ポリウレタン材を使用することで、表面凹凸が効率よく平坦化されることを確認した。
しかし、研磨布によっては、研磨面に微小な傷と結晶歪みが発生しやすくなる。
発泡ポリウレタンは、球状の発泡孔を内部に含む硬質な研磨布である。発泡孔は互いに独立しているため、研磨布上の砥粒、薬液などが研磨布内部に浸透することはない。従って、被研磨物の端部などから欠けて研磨布上に落ちた欠片を排除することは困難であり、欠片は研磨布上に残留しやすくなる。この研磨布上の欠片が研磨面を引っ掻いて、キズと結晶歪みが発生することがある。
そこで、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された研磨布を使用すれば、深さ方向に浸透性があり、かつ軟質であることから、キズと結晶歪みの発生防止に効果のあることを見出した。つまり、研磨布として、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された構造体を使うと、研磨布表面から深さ方向への浸透性がよくなり、半導体ウェハのかけらなどの排出が容易になることで、キズ、クラック、結晶歪みのない良好な研磨面の形成が可能になる。
ここで、研磨布として、合成繊維、ガラス繊維、天然繊維、合成樹脂、天然樹脂の少なくともいずれかより成る構造体を使うとよい。より具体的には、
(i).ポリウレタン材料で垂直発泡体構造のスウェードタイプの研磨布、
(ii).繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの研磨布、
(iii).繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの布を下地層として、これに、ポリウレタン材料で、垂直発泡体構造のスウェードタイプの布を、貼り合わせた2層構造の研磨布、
といったものが特に適している。
また、次のような実験による検証を行った。
被研磨物の欠片がキズと結晶歪みの原因であることは、純水を研磨布上に滴下しながら研磨する水ポリッシュ(表面を加工するのではなく、表面を洗浄する目的で行う方法)で、研磨布として独立発泡体のポリウレタンを使用すると表面にキズと結晶歪みが発生するが、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された研磨布を使用するとキズも結晶歪みも発生しないことからつきとめた。さらに、スウェードタイプ(Supreme RN-H ロデール・ニッタ(株)製)の研磨布上で、酸化クロム砥粒(10wt%)を過酸化水素水(濃度10%)に分散させた液を滴下しながら研磨する実験を行ったところ、キズ、結晶歪みのない研磨ができることを確認している。詳しくは、独立発泡体のポリウレタンで研磨した研磨面と、スウェードタイプで研磨した研磨面とを、それぞれ水酸化カリウム(KOH)液でエッチングすることで、表面状態の変化を評価した。その結果、独立発泡体のポリウレタンではキズ、結晶歪みの存在で表面が荒れるが、スウェードタイプは面荒れがないことからキズ、結晶歪みはないことが分かった。
よって、研磨の加工能率を重視するならば、表面と内部に独立した孔または空隙が形成された発泡ポリウレタンタイプの研磨布を、また、キズや結晶歪みのない高品質な研磨面にすることを重視するならば、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成されたスウェードタイプの研磨布を使用すればよい。
ここで、研磨加工能率を重視した研磨布について言及する。研磨布として、表面と内部に独立した孔または気泡が形成された構造体にすることで、研磨布は硬質で、かつ表面の砥粒、薬液の保持性がよくなり、凹凸のある半導体ウェハの表面を短時間で平坦化・平滑化することができる。また、研磨の前工程(研削工程、ラッピング工程など)で発生した加工変質層を短時間に除去することもできる。ここで、研磨布として、合成樹脂または天然樹脂からなる構造体を使うとよい。特に、独立発泡体構造の発泡ポリウレタンタイプの研磨布が適している。
あるいは、研磨布として、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された構造体の布を下地層として、これに、表面と内部に独立した孔または気泡が形成された構造体の布を、貼り合わせた2層構造の研磨布を使うことで、表層側の構造体(ウェハと接する布)によって、研磨速度と平坦化効率が優れ、また、下地層の構造体(下地用布)によって、半導体ウェハのうねり、反りに対する追従性が向上することで、ウェハを精度よく研磨することができる。特に、研磨布として、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの布を下地層として、これに、独立発泡体構造の発泡ポリウレタンタイプの布を、貼り合わせた2層構造の研磨布が適している。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図14には、本実施の形態におけるメカノケミカル研磨装置の概略構成図を示す。
本装置においては、研磨布2上に塗布する砥粒50として、酸化クロムと、酸化作用のある固体粉末を混合したものを使用している。つまり、酸化剤として酸化作用のある固体粉末、具体的には二酸化マンガン(MnO2)の粉末を用い、この粉末を、研磨布2(SiCウェハ4に対し相対運動する部材側)に配することにより研磨面に供給する機構となっている。
研磨手順としては、研磨布2上に、酸化クロム砥粒と二酸化マンガン(MnO2)の粉末を砥粒50として塗布した状態で、SiCウェハ4を研磨する。ここで、二酸化マンガンは酸化作用があるため、SiCと反応してSiC表面に酸化物を形成するが、酸化クロム砥粒はその触媒として酸化反応を促進するとともに、形成された酸化物を除去する研磨砥粒として機能する。これによって、研磨能率が向上し、低い加工圧力でも研磨が可能となる。
本実施形態の応用例として、次のように実施してもよい。
図15に示すように、酸化クロム砥粒と二酸化マンガン(MnO2)の粉末を砥粒50として研磨布2上に塗布するとともに、注液器51から過酸化水素水(薬液52)を滴下してもよい。こうすると、酸化効率(研磨能率)を高めることができる。また、この場合、MnO2と過酸化水素が反応して酸素が生成し、さらに効率がよくなる。ここで、薬液52として、過酸化水素水に酸化クロム砥粒を分散させたものを用いてもよい。
また、この図15において、薬液52として、分散媒(例えば、水)に二酸化マンガン(MnO2)の粉末を分散させたものを用いてもよい。つまり、酸化作用のある固体粉末(MnO2)を、滴下する液に分散させることにより研磨面に供給するようにしてもよい。
また、酸化作用のある粉末としては、二酸化マンガン(MnO2)の粉末の他に三酸化二マンガン(Mn23)の粉末、あるいはMnO2の粉末とMn23の粉末の混合物を用いてもよい。
また、ラッピングフィルム(図12参照)を使用する場合は、酸化クロム砥粒が固着されたフィルム上に酸化作用のある固体粉末を塗布したり、あるいは酸化クロム砥粒と酸化作用のある固体粉末を混合してフィルム上に固着してもよい。このとき使用する酸化作用のある固体粉末としては、MnO2,Mn23,BaCO3、CaCO3、SiO2、Fe23、Fe34、MgO、In23等を挙げることができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、酸化剤として、少なくとも酸素を含有した気体、具体的には酸素ガスを用いている。
装置の構成としては、図16に示すように、研磨面を酸化性気体雰囲気下にするために密閉容器構造を採用している。詳しくは、酸素雰囲気作成用チャンバ60内に研磨定盤1、研磨布2、ウェハ保持用テーブル3を配置している。チャンバ60内は酸素雰囲気下となっており、この酸素雰囲気下において研磨を行うことにより酸素ガスを研磨面に供給するようにしている。
研磨手順としては、ウェハ保持用テーブル3にSiCウェハ4をセットした後に、チャンバ60内を酸素雰囲気にする。そして、酸素雰囲気中で研磨を行う。つまり、酸化クロム砥粒61を塗布した研磨布2上でSiCウェハ4を研磨する。このとき、SiCウェハ4と研磨布2の接触面に酸素が供給される。
図16に代わる装置として、図17に示すように、ガスインジェクタ70から酸素ガスを研磨を行おうとする部位(研磨面)に向かって吹き付けて酸素ガスを研磨面に供給してもよい。詳しくは、SiCウェハ4と接触する直前の研磨布2(研磨布2におけるSiCウェハ4に対し上流側となる部位)に、酸素ガス噴射用ガスインジェクタ70から酸素ガスを吹き付ける。
さらに、図16に代わる装置として、図18に示すように、研磨定盤1に酸素ガス供給通路80を設ける。つまり、SiCウェハ4に対し相対運動する部材を通して研磨面に酸化性気体を供給するガス通路80を設ける。そして、この通路80を通して酸素ガスを研磨布2の裏面側(SiCウェハ4に対し相対運動する部材側)から研磨布2の表面での研磨を行おうとする部位に吹き出させる。
より詳しくは、図18の構成とする場合(研磨布2の裏面から酸素を供給する場合)、研磨定盤1にガス通路80を設けることに加え、研磨布2にはガス通過用の微小な穴を有するものを選択する。例えば、独立発泡体のポリウレタン材の研磨布は発泡部が大きければ既に表から裏に貫通する孔が形成されており、また、連続発泡体の不織布材の研磨布は酸素を通過させることが可能である。
なお、供給する気体、つまり、少なくとも酸素を含有した気体は、酸素ガスの他に、水蒸気などの酸素を含有した他の気体を用いることができる。
また、図19に示すように、フィルム基材31上に樹脂接着剤で均一に酸化クロム粒子32を塗布したラッピングフィルム30上でSiCウェハ35を研磨する際に、ガスインジェクタ70から酸素ガス(広義には酸素を含有した気体)を吹き付けるようにすると、目詰まりを防止することができる。
また、図20に示すように、反応を促進するために(研磨能率を向上させるべく)、SiCウェハ4を加熱しながらSiCウェハ4の研磨を行ってもよく、図20では、ヒータ90,91を用いてSiCウェハ4を加熱している。あるいは、図21に示すように、研磨布2(研磨定盤1)の端でSiCウェハ4を一部はみ出させて研磨することとし、このはみ出した領域4aに光源95から赤外光を当てて加熱するようにしてもよい。このとき、テーブル3(SiCウェハ4)を揺動させるとよい。
このように、少なくとも研磨面を加熱する加熱手段90,91,95を設けてもよい。これは、前述の第1の実施形態や第2の実施形態において実施することもできる。
または、酸化クロム砥粒と酸化剤が保持された研磨布、金属、セラミック、酸化クロム粒子を塗布したラッピングフィルム、あるいは酸化クロム砥粒を樹脂で固めたディスクを加熱することによって研磨能率を高めてもよい(向上させてもよい)。
第1の実施の形態におけるメカノケミカル研磨装置の概略構成図。 研磨面の面粗度の時間的変化を示す図。 研磨面の面粗度の時間的変化を示す図。 研磨面の面粗度の時間的変化を示す図。 研磨面の面粗度の時間的変化を示す図。 研磨面の面粗度の時間的変化を示す図。 研磨面の面粗度の時間的変化を示す図。 研磨時間に対する面粗度を示す図。 研磨時間に対する面粗度を示す図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 第2の実施の形態におけるメカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 第3の実施の形態におけるメカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 メカノケミカル研磨装置の概略構成図。 半導体装置の断面図。
符号の説明
1…研磨定盤、2…研磨布、3…ウェハ保持用テーブル、4…SiCウェハ、5…注液器、6…薬液(過酸化水素水+酸化クロム砥粒)、11…酸化クロム砥粒、42,43,44…光源、50…二酸化マンガン砥粒、51…注液器、52…薬液、60…チャンバ、70…ガスインジェクタ、80…通路、90,91…ヒータ、95…光源。

Claims (16)

  1. 酸化クロム(III)の粉末を砥粒として用い、被研磨材である半導体ウェハの研磨を行うメカノケミカル研磨装置において、
    半導体ウェハに対し相対運動する部材の表面に研磨布を配するとともに、前記研磨布上に酸化作用のある固体粉末として二酸化マンガンの粉末と三酸化マンガン粉末との少なくとも一方を供給し、研磨面前記研磨布上に所定の圧力で押し付けながら研磨することを特徴とするメカノケミカル研磨装置。
  2. なくとも研磨面を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のメカノケミカル研磨装置。
  3. 酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末を分散した液を研磨面に供給するための注液器を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のメカノケミカル研磨装置。
  4. 半導体ウェハに対し相対運動する部材に、酸化クロム粉末以外の化学反応の触媒作用のある固体粉末を配したことを特徴とする請求項1または2に記載のメカノケミカル研磨装置。
  5. 前記化学反応の触媒作用のある固体粉末に対し光を照射する光源設けたことを特徴とする請求項3または4に記載のメカノケミカル研磨装置。
  6. 半導体ウェハに対し相対運動する部材の表面に研磨布を配したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のメカノケミカル研磨装置。
  7. 前記研磨布は、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された構造体であることを特徴とする請求項6に記載のメカノケミカル研磨装置。
  8. 前記研磨布は、合成繊維、ガラス繊維、天然繊維、合成樹脂、天然樹脂の少なくともいずれかより成る構造体であることを特徴とする請求項7に記載のメカノケミカル研磨装置。
  9. 前記研磨布は、ポリウレタン材料で、垂直発泡体構造のスウェードタイプの研磨布であることを特徴とする請求項8に記載のメカノケミカル研磨装置。
  10. 前記研磨布は、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの研磨布であることを特徴とする請求項に記載のメカノケミカル研磨装置。
  11. 前記研磨布は、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの布を下地層として、これに、ポリウレタン材料で、垂直発泡体構造のスウェードタイプの布を、貼り合わせた2層構造の研磨布であることを特徴とする請求項に記載のメカノケミカル研磨装置。
  12. 前記研磨布は、表面と内部に独立した孔または気泡が形成された構造であることを特徴とする請求項に記載のメカノケミカル研磨装置。
  13. 前記研磨布は、合成樹脂または天然樹脂からなる構造体であることを特徴とする請求項12に記載のメカノケミカル研磨装置。
  14. 前記研磨布は、独立発泡体構造の発泡ポリウレタンタイプの研磨布であることを特徴とする請求項1に記載のメカノケミカル研磨装置。
  15. 前記研磨布は、表面に対して垂直方向に連続した孔または空隙が形成された構造体の布を下地層として、これに、表面と内部に独立した孔または気が形成された構造体の布を、貼り合わせた2層構造の研磨布であることを特徴とする請求項に記載のメカノケミカル研磨装置。
  16. 前記研磨布は、繊維の交絡体中に樹脂を含浸することで樹脂が繊維の結合材として働く、あるいは、樹脂層自体が連続発泡体構造になっている不織布タイプの布を下地層として、これに、独構造の発泡ポリウレタンタイプの布を、貼り合わせた2層構造の研磨布であることを特徴とする請求項15に記載のメカノケミカル研磨装置。
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