JP4338479B2 - カラーフィルター及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カラーフィルター及びその製造方法に関し、さらに詳細には、位置合わせが簡単で開口率が高く、更には、製造工程の工程数が少なくてすみ、良品化率及び生産効率が高いカラーフィルター及び該カラーフィルターを簡易且つ簡便に製造する製造方法に関する。
薄膜トランジスター(以下、「TFT」と略す)方式のカラー液晶表示装置は、通常、カラー画像を表示するためのカラーフィルター基板を、TFTが配置された駆動用基板とは別に作成し、このカラーフィルター基板を該駆動用基板と貼り合わせて製造している。しかし、この方式では、貼り合わせるときの位置合わせの精度が低いため、ブラックマトリックスの幅を大きくとらなければならなかった。このため開口率(光を透過する開口部の割合)を高くすることが困難であるという問題があった。
また、近年LCD(液晶表示装置)のTV用途などガラス基板及びLCD画面が大型化するに伴い、貼り合わせの後に液晶を真空注入する方法では、画面の大型化に伴って基板の面積が大きくなった分だけ、液晶組成物が基板間に行き渡るまでに長時間を要することになっていた。このため、新しい技術として、シール材を印刷し、さらに液晶を滴下し、貼り合わせることにより、この工程に要する時間を格段に短縮する製造方法が提案されているが、このような方法を採用した場合は特に位置合わせが非常に困難であり、位置合わせ精度が低下するという問題があった。
これに対し、カラーフィルター・オン・アレイ(以下「COA」と略す)は、TFT方式カラー液晶表示装置の駆動用基板上にブラックマトリックスを含む着色層を形成する方法で、このため従来の対面のカラーフィルター基板は不要となり、対面は単なる透明電極をスパッタリングで付けた基板を貼り合わせることなり、位置合わせが簡単となり、開口率を高めることができるなどのメリットがある。
しかし、COAは、通常、ポジ型レジストを使ったフォトリゾ方式で画素電極をカラーフィルター上に形成する。このため、電極形成後レジスト膜を剥離・除去する必要がある。すなわち、COAの場合、透明電極膜をカラーフィルターの着色画素上に形成して、その透明電極膜上にポジ型レジスト膜を塗布し、そのレジスト塗布膜にパターン露光、現像を施して画素電極を形成する。画素電極を形成後、画素電極上に残存しているレジスト膜をレジスト剥離液で剥離除去する。このため、カラーフィルターは、このポジ型レジスト剥離液(以下、単に「剥離液」という)に対する耐性が必要となるが、従来のカラーフィルター用光硬化性着色組成物は、このような剥離液耐性がなかった。
このため、従来は、画像形成後さらに剥離液耐性のある透明膜(画素保護膜)を形成してから、画素電極を形成していた(例えば、特許文献1参照。)。また、画素保護膜を設けない方法としては、剥離液のカラーフィルター層に及ぼす影響を軽減するために剥離液の使用条件を緩やかなものにして低温度で、長時間かけてポジ型レジストの剥離を行っていた。
しかし、これらの従来の方法では、工程数や時間が増えるため、良品化率が低下したり、生産効率が低下するといった問題があった。
そこで、これらの問題を解消するべく、特許文献2(特開2001−318220号公報)には、COA方式の着色層を形成する硬化皮膜の剥離液に対する膨潤率が5%以下である感放射線性組成物を用いたカラーフィルターが提案されている。
また、特許文献3(特開2003−113224号公報)においては、熱重合架橋剤に多官能脂環式エポキシ化合物を使用し、さらに光熱重合開始剤としてベンゾフェノン系過酸化物を使用することにより、特に熱重合架橋効果を高めたカラーフィルターが提案されている。この提案によれば、低温での硬化が可能になり且つ短時間での硬化が可能になり、耐久性に優れ且つ密着性が良好なカラーフィルターが得られる。
しかし、特許文献2の提案では、未だ十分な効果が得られていない。また特許文献3の提案では、ある程度の効果は得られるものの、最近では特許文献3の出願当時よりもさらに高画質・大画面化が要求されており、かかる要求に対しては、係る提案よりも更に開口率が高く、高性能のカラーフィルターの開発が要望されているのが現状である。
特開2002−357901号公報 特開2001−318220号公報 特開2003−113224号公報
本発明の目的は、位置合わせが容易で、開口率も高くできるCOA方式のカラーフィルターの製造にあって、得率及び生産効率の点で優れたカラーフィルター及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、上述の課題を解消するために鋭意検討した結果、特定の光硬化性組成物がポジ型レジスト用の剥離液に対する耐性に優れることを見出し、この光硬化性組成物を用いて画素を形成すれば上記目的を達成しうることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、下記構成のカラーフィルター及びカラーフィルターの製造方法が提供され、上記目的が達成される。
1. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
前記各画素は、少なくとも、下記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物、下記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を含有する光硬化性組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
Figure 0004338479
式中、R 1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
Figure 0004338479
式中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
2. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
前記各画素は、上記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物と上記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物との反応生成物であるイミダゾールシラン系化合物及び/又
はその誘導体、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を少なくとも含有する光硬化性組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
3. 前記光硬化性組成物に含有される前記多官能エポキシ化合物が下記一般式(1)で表される多官能脂環式エポキシ化合物である前記1又は2記載のカラーフィルター。
Figure 0004338479
式中、R'は炭化水素Rから[−O−(A)m−H]nが置換したn個の水素原子を除いた残基を表す。Aは少なくとも1つのエポキシ基を有する下記構造の脂環式基を表す。mは1〜100を表す。nは1〜100を表す。但し、m×nは4〜100であり、複数のAは同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0004338479
4. 前記光硬化性組成物は、さらに熱重合開始剤を含有する前記1〜3の何れか1項に記載のカラーフィルター。
5. 前記熱重合開始剤が有機過酸化物である前記4に記載のカラーフィルター。
6. 前記有機過酸化物が下記一般式(III)で表されるベンゾフェノン系有機過酸化物である前記5に記載のカラーフィルター。
Figure 0004338479
式中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアラルキル基を表し、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素数2〜20のジアルキルアミノ基を表し、qは0,1または2であり、rは1,2または3である。
7. 前記ベンゾフェノン系有機過酸化物が下記化学式(1)〜(5)で表される少なくとも1種である前記6記載のカラーフィルター。
Figure 0004338479
8. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
前記各画素は、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含む画素用光硬化性組成物により形成されており、
前記各画素と前記画素電極との間に、下記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物、下記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を少なくとも含有する光硬化性組成物から形成された画素保護膜が配設されていることを特徴とするカラーフィルター。
Figure 0004338479
式中、R 1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
Figure 0004338479
式中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
9. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
前記各画素は、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含む画素用光硬化性組成物により形成されており、
前記各画素と前記画素電極との間に、上記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物と上記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物との反応生成物であるイミダゾールシラン系化合物及び/又はその誘導体、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を少なくとも含有する光硬化性組成物から形成された画素保護膜が配設されていることを特徴とするカラーフィルター。
10. 前記光硬化性組成物に含有される前記多官能エポキシ化合物が下記一般式(1)で表される多官能脂環式エポキシ化合物である前記8又は9記載のカラーフィルター。
Figure 0004338479
式中、R'は炭化水素Rから[−O−(A)m−H]nが置換したn個の水素原子を除いた残基を表す。Aは少なくとも1つのエポキシ基を有する下記構造の脂環式基を表す。mは1〜100を表す。nは1〜100を表す。但し、m×nは4〜100であり、複数のAは同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0004338479
11. 前記光硬化性組成物は、さらに熱重合開始剤を含有する前記8〜10の何れか1項に記載のカラーフィルター。
12. 前記熱重合開始剤が有機過酸化物である前記11に記載のカラーフィルター。
13. 前記有機過酸化物が下記一般式(III)で表されるベンゾフェノン系有機過酸化物である前記12に記載のカラーフィルター。
Figure 0004338479
式中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアラルキル基を表し、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素数2〜20のジアルキルアミノ基を表し、qは0,1または2であり、rは1,2または3である。
14. 前記ベンゾフェノン系有機過酸化物が下記化学式(1)〜(5)で表される少なくと
も1種である前記13記載のカラーフィルター。
Figure 0004338479
15. TFT基板上に前記1〜7の何れか1項に記載の前記光硬化性組成物を塗布して、光硬化性組成物の塗布膜を形成し、該塗布膜にパターン露光、アルカリ現像、ポストベーク処理を施して、各画素を形成し、該各画素上に透明電極(ITO)膜を形成し、次いで、透明電極(ITO)膜上にポジ型フォトレジスト塗布膜を形成し、該ポジ型フォトレジスト塗布膜にパターン露光、現像を施し、更に不要な透明電極(ITO)膜をエッチングして透明画素電極パターンを形成した後に、該透明画素電極パターン上に残存しているフォトレジスト塗布膜を剥離液で除去するカラーフィルターの製造方法。
16. TFT基板上にカラーフィルターの各画素を形成し、該画素上に前記8〜14の何れか1項に記載の光硬化性組成物を塗布して画素保護膜用塗膜を形成し、次いで該画素保護膜用塗膜にパターン露光、アルカリ現像、ポストベーク処理を施して、画素保護膜を形成した後、該画素保護膜上に透明電極(ITO)被膜を形成し、該透明電極(ITO)被膜上にポジ型フォトレジスト塗布膜を形成し、該ポジ型フォトレジスト塗布膜にパターン露光、現像を施し、更に不要な透明電極(ITO)膜をエッチングして透明画素電極パターンを形成した後に、該透明画素電極パターン上に残存しているフォトレジスト塗布膜を剥離液で除去するカラーフィルターの製造方法。
17. 前記剥離液が60℃以上の有機溶剤である前記15または16に記載のカラーフィルターの製造方法。
本発明によれば、位置合わせが容易で、開口率も高くできるCOA方式のカラーフィルターの製造にあって、得率及び生産効率の点で優れたカラーフィルター及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明のカラーフィルターについて、詳細に説明する。
本発明は、上記1〜17に係る発明であるが、以下、それ以外の事項についても記載している。
本発明のカラーフィルターは、以下の2つの形態で構成される。
(1)TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されており、各画素は、特定の光硬化性組成物から形成されている形態(請求項1〜7に記載のカラーフィルター)。
(2)TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、前記各画素は、画素用光硬化性組成物により形成されており、前記各画素と前記画素電極との間に、特定の光硬化性組成物から形成された画素保護膜が配設されている形態(請求項8〜17に記載のカラーフィルター)。
以下、まず、本発明の上記(1)の形態の本発明について、[I]前記光硬化性組成物、[II]カラーフィルターの構造、並びに[III]本発明のカラーフィルターの製造方法及び使用方法を説明し、ついで、[IV]本発明の上記(2)の形態について説明する。
[I]光硬化性組成物
本発明のカラーフィルターに用いられる前記光硬化性組成物は、少なくとも着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び多官能エポキシ化合物を含有する。
以下に本発明のカラーフィルターに用いられる光硬化性組成物の各構成成分について詳細に説明する。
(a)多官能エポキシ化合物
本発明において用いられる多官能エポキシ化合物は、4以上の官能基を有するエポキシ化合物であれば限定されないが、組成物中に含まれるカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂の塩基数に見合うエポキシ基数のエポキシ化合物を配合することが望ましい。
前記光硬化性組成物におけるアルカリ可溶性樹脂の塩基当量と4官能以上のエポキシ化合物のエポキシ当量の比は、0.2〜6.0が好ましく、0.5〜3.5がより好ましい。また、架橋密度を上げることにより剥離液耐性をさらに良好とすることができるため、多官能で官能基数が多いエポキシ化合物がより好ましい。なお、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)用カラーフィルター材料においては、耐熱変色の観点から、脂環式或いは脂肪族の多官能エポキシが望ましいが、ブラックマトリックス(BM)用のブラックにおいては、耐熱変色は問題とならないため、ノボラック型のような多官能エポキシでも良い。
このようなエポキシ化合物としては、脂環式エポキシ化合物が好ましく、より好ましくは下記式(1)で表される多官能脂環式エポキシ化合物である。
Figure 0004338479
式中、R'は炭化水素Rから[−O−(A)m−H]nが置換したn個の水素原子を除いた残基を表す。Aは少なくとも1つのエポキシ基を有する下記構造の脂環式基を表す。mは1〜100を表す。nは1〜100を表す。但し、m×nは4〜100であり、複数のAは同じであっても異なっていてもよい。
Figure 0004338479
m×nは4〜100である。m×nが大きい場合、生産性やその光硬化性組成物の保存安定性に問題が生じる場合がある。好ましくは、mが2〜10、nは3〜6、m×nは6〜60であり、mが3〜6、nは3〜6、m×nは8〜36がより好ましく、m×nは8〜20が特に好ましい。
n個ある[−O−(A)m−H]におけるA及びmは同じでも異なっていてもよい。m×nとは、n個の異なっていてもよいmの合計(m1,m2,m3, ,,,, + mn)であり当該多官能脂環式エポキシ化合物が有するAの合計数を表す。
Rの炭化水素としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素を挙げることができ、好ましくはアルカンである。Rとしての炭化水素は、[−O−(A)m−H]n以外に置換基を有していてもよい。このような置換基としては水酸基、カルボキシル基、ハロゲン、−CNなどが挙げられる。
上記の化合物は、例えば、アルコール類、フェノール類、カルボン酸類(R"−(OH)n、nは自然数、R"は一価の炭化水素基)などにおける活性水素を−(A)m−Hで置換したものである。
特公平7−119292号におけるように、Aの前駆体として、脂環を構成している隣り合う2つ炭素原子が同一の酸素原子に結合してエポキシ基を形成している化合物を、R"−(OH)nとの反応とともにエポキシ開環重合し、R[−O−(A)m−H]nを形成する方法に準じて合成することができる。
上記におけるRは、好ましくは炭素数1〜10のアルカンである。
炭素数1〜10のアルカンとしては、例えば、メタン、エタン、n−プロパン、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、i−プロパン、i−ブタン、t−ブタン、i−ペンタン、t−ペンタン、i−ヘキサン、t−ヘキサン、i−ヘプタン、t−ヘプタン、i−オクタン、t−オクタン、i−ノナン、t−デカン等が挙げられる。
Rとして特に好ましくはメタン、エタン、n−ブタン、又はn−ペンタンである。
上記一般式R'[−O−(A)m−H]nで示される化合物は、具体的に市販品として、ダイセル化学工業(株)製EHPE3150(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、m=5(平均)、n=3、m×n=15、エポキシ当量178g/eq)を挙げることができる。前記光硬化性組成物においては、多官能脂環式エポキシ化合物を2種以上含有してもよい。
本発明の多官能エポキシ化合物における官能基数は4以上であり、好ましくは6以上、特に好ましくは10以上である。
前記光硬化性組成物における前記多官能エポキシ化合物の含有量は、組成物の固形分の望ましくは1〜30質量%、更に望ましくは2〜25質量%、最も望ましくは5〜15質量%である。
また、本発明においては、前記多官能エポキシ化合物とともに下記式(I)で表されるイミダゾール化合物及び下記式(II)で表されるエポキシシラン系化合物を用いるか、又は該イミダゾール系化合物と該エポキシシラン系化合物との反応生成物であるイミダゾールシラン系化合物及び/又はその誘導体を用いるのが好ましい。
次に、これらの化合物について説明する。
Figure 0004338479
式中、R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
Figure 0004338479
式中、R4及びR5はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
(b)イミダゾール系化合物
前記一般式(I)で表されるイミダゾール系化合物としては、イミダゾール、2−アルキルイミダゾール、2,4―ジアルキルイミダゾール、4−ビニルイミダゾール等があり、これらのうち特に好ましいのは、2−アルキルイミダゾールでは、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等;また、2,4―ジアルキルイミダゾールでは、2−エチル―4―メチルイミダゾール等を挙げることができる。
(c)エポキシシラン系化合物
前記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルアルコキシジアルキルシラン等があり、これらのうち特に好ましいのは、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランとしては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等、また3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシランとしては、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン等、また3−グリシドキシプロピルアルコキシジアルキルシランとしては、3−グリシドキシプロピルエトキシジメチルシラン等を挙げることができる。
(d)イミダゾールシラン系化合物
本発明における前記一般式(I)で表されるイミダゾール系化合物と前記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物との反応生成物であるイミダゾールシラン系化合物としては、具体的には、特公平7−68256号公報に記載されている下記式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004338479
式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、R2は水素原子、ビニル基又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、R3およびR4はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは1〜3を表す。
本発明において使用することができるイミダゾールシラン系化合物としては、市販品として例えば、ジャパンエナジー(株)製イミダゾールシラン、IS−1000、YA−100、IC−100P、IA−100P等が挙げられ、またイミダゾール系化合物の市販品としては、例えば四国化成(株)製の2E4MZ等各種イミダゾール系化合物、更にエポキシシラン系化合物の市販品としては、例えば東芝シリコーン(株)製のTSL8350、TSL8355等が挙げられる。
イミダゾールシラン系化合物の誘導体としては、上述の化合物の水酸基と有機酸との反応物が挙げられ、有機酸としては酢酸、パルミチン酸などの1価のもの、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸などの酸無水物などが挙げられる。
前記イミダゾール系化合物及び前記エポキシシラン系化合物の配合量、並びに前記イミダゾールシラン系化合物及び/又はその誘導体の配合量は、イミダゾール骨格がエポキシ樹脂の硬化促進剤として作用するので非常に少なくて良く、配合する多官能エポキシ化合物100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上であり、更に好ましくは0.8〜10質量部である。
(e)光重合性モノマー、光重合開始剤および熱重合開始剤
本発明おいて用いられる光重合性モノマーとしては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物が好ましい。
少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基をもち、沸点が常圧で100℃以上の化合物としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報、特開昭51−37193号公報等に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52−30490号各公報等に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートを挙げることが出来る。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
また、上記した多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化した化合物が、特開平10−62986号公報に一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載されており、これらも光重合性モノマーとして用いることができる。
これらの光重合性モノマーまたはオリゴマーは、前記光硬化性組成物が光の照射により接着性を有する塗膜を形成し得るならば,本発明の目的および効果を損なわない範囲で任意の割合で使用できる。使用量は、前記光硬化性組成物の全固形分の5〜90質量%、好ましくは10〜50質量%である。ここで、全固形分とは、組成物を構成する全成分から溶媒を除いた残りの成分をいう。
次に、本発明における光硬化性組成物に含まれる光重合開始剤について説明する。
本発明において用いられる光重合開始剤としては、従来公知のものが使用できる。例えば、特公昭57−6096号公報等に記載のハロメチルオキサジアゾール化合物、特公昭59−1281号公報及び特開昭53−133428号公報等に記載のハロメチル−s−トリアジン等の活性ハロゲン化合物、米国特許第4318791号明細書及び欧州特許第88050A号明細書等に記載のケタール、アセタール、ベンゾインアルキルエーテル類等の芳香族カルボニル化合物、米国特許第4199420号明細書に記載のベンゾフェノン類等の芳香族ケトン化合物、フランス特許第2456741号明細書に記載の(チオ)キサントン類、アクリジン類化合物、特開平10−62986号公報に記載のクマリン類、ロフィンダイマー類化合物、特開平8−15521号公報に記載のスルホニウム有機硼素錯体等が挙げられる。
具体的には、アセトフェノン系開始剤(例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン等)、ケタール系開始剤(例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等)、ベンゾフェノン系開始剤(例えば、ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−(ビスジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−トリル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1等)、ベンゾイン系およびベンゾイル系開始剤(例えば、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート等)、キサントン系開始剤(ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、モノイソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン等)、トリアジン系開始剤(例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ビフェニル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メチルビフェニル)−s−トリアジン、p−ヒドロキシエトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3,4−ジメトキシスチリル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−ベンズオキソラン−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン等)、ハロメチルオキサジアゾール系開始剤(例えば、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾール等)、アクリジン類開始剤(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン等)、クマリン類開始剤(例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等)、ロフィンダイマー類開始剤(例えば、2−(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等)、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、o−ベンゾイル−4’−(ベンズメルカプト)ベンゾイル−ヘキシル−ケトキシム、2,4,6−トリメチルフェニルカルボニル−ジフェニルフォスフォニルオキサイド、ヘキサフルオロフォスフォロ−トリアルキルフェニルスルホニウム塩、2−メルカプトベンズイミダゾール、2,2’−ベンゾチアゾリルジサルファイド等が挙げられる。
本発明において、光重合開始剤の配合量は、組成物中の光重合性モノマーに対して0.5質量%〜60質量%、好ましくは1質量%〜50質量%である。開始剤の使用量が0.5質量%より少ないと重合が進み難い場合があり、また、60質量%を超えると重合率は大きくなるが分子量が低くなり膜強度が弱くなる傾向がある。
本発明における光硬化性組成物には、さらに熱重合開始剤を含有させることが好ましい。前記光重合開始剤が主に光硬化を開始させる効果を有するのに対して、熱重合開始剤は現像後のカラーフィルター用皮膜もしくは画素保護膜用皮膜を加熱硬化(ポストベーク)させるのに効果を有する熱重合のための重合開始剤である。
熱重合開始剤としては、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物の中でも下記一般式(III)で表わされるベンゾフェノン系有機過酸化物が特に好ましい。
Figure 0004338479
式中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数4〜10のアルキル基又はアラルキル基を表し、特には過酸化物として安定な炭素原子を4〜10個有する3級アルキル基が最も好ましく、例えばt−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルペンチル基等が挙げられる。
3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜10、好ましくは1〜5のアルキル基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素数2〜20のジアルキルアミノ基を表す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基としては、クロロメチル基、ジクロロメチル基、採りクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子などが挙げられる。
ジアルキルアミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等が挙げられる。
qは、0、1または2であり、好ましくは2である。
rは1、2または3であり、好ましくは2である。
本発明で使用され得る一般式(III)のベンゾフェノン系化合物の具体例としては、限定されるものではないが、下記(1)〜(5)の化合物、3,3',4,4'−テトラ(イソプロピルクミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(p−メンチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,5,4'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,5−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,3,4−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4'−トリ(t-アミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4'−トリ(t-ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4'−トリ(t-オクチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4'−トリ(クミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−メトキシ−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−エトキシ−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノ−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−シアノ−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−メチル−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−エチル−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−シクロヘキシル−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ニトロ−3',4',5'−トリ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノ−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−シアノ−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−メチル−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−エチル−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−シクロヘキシル−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ニトロ−3',4'−ジ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられる。
Figure 0004338479
上記の中でも、特に上記(1)〜(5)の化合物が好ましい。
尚、これら化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明において、熱重合開始剤の配合量は、組成物中の光重合性モノマーに対して0.5質量%〜20質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜15質量%である。
本発明においては、前記のベンゾフェノン系過酸化物の他にも、熱重合開始剤として他の有機過酸化物を使用することができる。ここで有機過酸化物とは、過酸化水素(H−O−O−H)の誘導体であり、分子内に−O−O−結合を持つ、上記一般式(III)以外の有機化合物を言う。
化学構造で分類すると、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。これらの有機過酸化物の中でも、好ましくは分解温度がある程度高く常温では安定なもので、熱をかけると分解してラジカルを発生し、重合開始剤となる有機過酸化物である。
このような有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチル パーオキシベンゾエート、ジt−ブチル パーオキシベンゾエート、ジt−ブチル パーオキシイソフタレート、t−ブチル パーオキシアセテート、t−ヘキシル パーオキシベンゾエート、t−ブチル パーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチル パーオキシラウレート、t−ブチル パーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシル パーオキシ イソプロピル モノカーボネート、t−ブチル パーオキシイソブチレート、1,1,3,3−テトラメチルブチル パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシル パーオキシイソプロピル モノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキノイル パーオキシ)ヘキサン、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチル パーオキシ マレイックアシッド、シクロヘキサノン パーオキサイド、メチルアセトアセテート パーオキサイド、メチルヘキサノン パーオキサイド、アセチルアセトン パーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルプロキシ)−3,3,5−トリメチル シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジイソプロピルベンゼン ハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチル ハイドロパーオキサイド、キュメン ハイドロパーオキサイド、t−ブチル ハイドロパーオキサイド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
有機過酸化物としては、下記一般式(A)で示される化合物が好ましい。
Figure 0004338479
式(A)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基を表す。
式(A)における、R1、R2の炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカニル基等が挙げられる。
本発明においては、熱重合開始剤として有機過酸化物を2種以上含有することができる。
有機過酸化物の組成物中の含有量は、光硬化性組成物中の光重合性モノマーの量に対して、0.5〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜15質量%である。有機過酸化物の配合量が、光重合性モノマーに対して0.5質量%未満では効果が余りなく、また20質量%を超えると組成物の粘度が経時変化したり、フォトリソグラフィー特性の解像度が経時で悪くなる等保存安定性に問題が起きる場合がある。
(f)アルカリ可溶性樹脂
本発明において用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、酸価が30〜150mgKOH/gの範囲にあるアクリル系共重合体が好ましい。また、カラーフィルターやCCDに用いる場合には、アルカリ可溶性樹脂は変色性がなく、耐光性であるものが好ましい。
前記光硬化性組成物では、好ましいアルカリ可溶性樹脂として、酸価が30〜150、好ましくは35〜120(mgKOH/gポリマー)の範囲であるアクリル系共重合体(以下、「アクリル系結着樹脂」ともいう」が用いられる。
アクリル系結着樹脂は、上記の酸価を満たし、後記する溶剤に溶解し、かつ皮膜を形成して結着樹脂として機能するアクリル系共重合体であれば、特に制限されずに用いることができる。
好ましいアクリル系結着樹脂の構成単位として、(メタ)アクリル酸と、共重合可能な他の単量体との共重合体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリ−ル(メタ)アクリレートやビニル化合物等が挙げられる。ここで、アルキル基及びアリール基の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。
上記アルキル(メタ)アクリレート及びアリ−ル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレート、トリルアクリレート、ナフチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等を挙げることができる。
また、上記ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等を挙げることができる。
特に好ましい共重合可能な他の単量体は、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート及びスチレンである。
これら共重合可能な他の単量体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に好ましいアクリル系結着樹脂は、(メタ)アクリル酸と、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、及びスチレンから選択される少なくとも1種の単量体との共重合体である。
アクリル系結着樹脂は、30〜150mgKOH/gの範囲の酸価を有することが好ましい。酸価が150を越えた場合、アクリル系結着樹脂がアルカリに対する溶解性が大きくなりすぎて現像適正範囲(現像ラチチュード)が狭くなる場合がある。一方、30未満と小さすぎると、アルカリに対する溶解性が小さく現像に時間がかかり過ぎることがある。
また、アクリル系結着樹脂の重量平均分子量Mw(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)は、カラーレジストを塗布等の工程上使用しやすい粘度範囲を実現するために、また膜強度を確保するために、5,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは8,000〜50,000である。
アクリル系結着樹脂の酸価を上記で特定した範囲とするには、各単量体の共重合割合を適切に調整することに容易に行うことができる。
また、重量平均分子量の範囲を上記範囲とするには、単量体の共重合の際に、重合方法に応じた連鎖移動剤を適切な量使用することにより容易に行うことができる。
アクリル系結着樹脂は、例えばそれ自体公知のラジカル重合法により製造することができる。ラジカル重合法でアクリル系結着樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者であれば容易に設定することができるし、実験的に条件を知ることもできる。
また、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したポリマー等も本発明におけるアルカリ可溶性樹脂として有用である。これらの重合性基を含有するポリマーの例を以下に示すが、COOH基、OH基、アンモニウム基等の塩基のアルカリ可溶性基と炭素−炭素不飽和結合が含まれていれば下記に限定されない。OH基を有する例えば2−ヒドロキシエチルアクリレートと、COOH基を含有する例えばメタクリル酸と、これらと共重合可能なアクリル系もしくはビニル系化合物等のモノマーとの共重合体に、OH基と反応性を有するエポキシ環と炭素−炭素不飽和結合基を有する化合物、例えばグリシジルアクリレートのような化合物を反応させて得られる化合物等を使用できる。OHとの反応ではエポキシ環の他に酸無水物、イソシアネート基を有し、アクリロイル基を有する化合物も使用できる。また、特開平6−102669号公報や特開平6−1988号公報に開示されるエポキシ環を有する化合物にアクリル酸のような不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物に、飽和もしくは不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる反応物も使用できる。COOHのようなアルカリ可溶化基と炭素−炭素不飽和基を併せ持つ化合物としては例えばダイヤナールNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製、酸価:25KOHmg/g、ポリアクリル(メタ)アクリレート)、Photomer 6173(COOH含有Polyurethane acrylic oligomer, Diamond Sharmrock Co., Ltd.製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)、サイクロマーPシリーズ、プラクセル CF200シリーズ(いずれもタイセル化学工業株式会社製)、Ebecry 13800(ダイセルユーシーピー株式会社製、酸価:25KOHmg/g、酸官能性エポキシアクリレート)などが挙げられる。
これら各種の樹脂のなかで、本発明に用いるアルカリ可溶性樹脂としては、耐熱性の観点で、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂が更に好ましい。また、現像性制御の観点でアクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
上記アクリル系樹脂としてはベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、およびサイクロマーPシリーズ、プラクセル CF200シリーズ(いずれもタイセル化学工業株式会社製)、Ebecry 13800(ダイセルユーシーピー株式会社製)、ダイヤナールNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)等が好ましい。
また、硬化被膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとエピクロルヒドリンのポリエーテル等も有用である。
前記光硬化性組成物中の前記アルカリ可溶性樹脂の量は、組成物の全固形分の5〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜60質量%である。アルカリ可溶性樹脂の量が5質量%より少ないと膜強度が低下する傾向があり、また、90質量%より多いと、酸性分が多くなるので、溶解性のコントロールが難しくなり、又相対的に顔料が少なくなるので十分な画像濃度が得られない場合がある。
(g)着色剤
本発明に用いることができる着色剤としては、従来公知の種々の顔料、(絶縁性)カーボンブラック、染料を一種又は二種以上混合して用いることができる。
本発明に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を用いることができる。また、顔料は、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく細かいものの使用がよいが、ハンドリング性をも考慮すると、好ましくは平均粒子径0.01μm〜0.1μm、より好ましくは0.01μm〜0.05μmの顔料が用いられる。無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物であり、具体的には鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、および前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
有機顔料としては、
C.I.Pigment Yellow 11, 24, 31, 53, 83, 93, 99, 108, 109, 110, 138, 139, 147, 150, 151, 154, 155, 167, 180, 185, 199, ;
C.I.Pigment Orange 36, 38, 43, 71;
C.I.Pigment Red 81, 105, 122, 149, 150, 155, 171, 175, 176, 177,209, 220, 224, 242, 254, 255, 264, 270;
C.I.Pigment Violet 19, 23, 32, 39;
C.I.Pigment Blue 1, 2, 15, 15:1, 15:3, 15:6, 16, 22, 60, 66;
C.I.Pigment Green 7, 36, 37;
C.I.Pigment Brown 25, 28;
C.I.Pigment Black 1, 7;
等を挙げることができる。
本発明では、特に顔料の構造式中に塩基性のN原子をもつものを好ましく用いることができる。これら塩基性のN原子をもつ顔料は前記光硬化性組成物中で良好な分散性を示す。その原因については十分解明されていないが、感光性重合成分と顔料の親和性の良さが影響しているものと推定される。
前記各種顔料のうちでも、さらに本願発明において好ましく用いることができる顔料として、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
C.I.Pigment Yellow 11, 24, 108, 109, 110, 138, 139, 150, 151, 154, 167, 180, 185,
C.I.Pigment Orange 36, 71,
C.I.Pigment Red 122, 150, 171, 175, 177, 209, 224, 242, 254, 255, 264,
C.I.Pigment Violet 19, 23, 32,
C.I.Pigment Blue 15:1, 15:3, 15:6, 16, 22, 60, 66,
C.I.Pigment Black 1
これら有機顔料は、単独もしくは色純度を上げるため種々組合せて用いる。具体例を以下に示す。赤の顔料としては、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独またはそれらの少なくとも一種とジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料またはペリレン系赤色顔料との混合などが用いられる。例えばアントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224、ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー83またはC.I.ピグメントイエロー139との混合が良好であった。赤色顔料と黄色顔料の質量比は、100:5から100:50が良好であった。100:4以下では400nmから500nmの光透過率を抑えることが出来ず色純度を上げることが出来なかった。また100:51以上では主波長が短波長よりになりNTSC目標色相からのずれが大きくなった。特に100:10より100:30の範囲が最適であった。赤色顔料同士の組み合わせの場合は、色度に併せて調整する。
緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料単独またはジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料またはイソインドリン系黄色顔料との混合が用いられ例えばC.I.ピグメントグリーン7、36、37とC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180またはC.I.ピグメントイエロー185との混合が良好であった。緑顔料と黄色顔料の質量比は、100:5〜100:150が良好であった。100:5未満では400nmから450nmの光透過率を抑えることが出来ず色純度を上げることが出来なかった。また100:150を越えると主波長が長波長よりになりNTSC目標色相からのずれが大きくなった。より好ましい質量比は100:30〜100:120の範囲である。
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料単独またはジオキサジン系紫色顔料との混合が用いられ、例えばC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との混合が良好であった。青色顔料と紫色顔料の質量比は、100:0より100:30が好ましく、より好ましくは100:10以下である。
更に上記の顔料をアクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーおよびエチルセルロース樹脂等に微分散させた粉末状加工顔料を用いることにより分散性および分散安定性の良好な顔料含有感光樹脂を得ることが出来る。
また、ブラックマトリクス用着色剤としては、カーボン、チタンカーボン、酸化鉄、酸化チタン単独または混合が用いられ、カーボンとチタンカーボンの場合が良好であった。質量比は、100:0から100:60の範囲が良好であった。100:61以上では、分散安定性が低下する傾向があった。
本発明に係る着色剤として用いることができるカーボンブラックとしては、例えば、三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラックN339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLP。キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、N990、N991、N908。旭カーボン社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15、アサヒサーマル、デグサ社製のカーボンブラックColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlack Fw18、ColorBlack S170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140V等を挙げることができる。
本発明における絶縁性カーボンブラックとは、例えば、カーボンブラック粒子表面に有機物が吸着、被覆または化学結合(グラフト化)していることなど、カーボンブラック粒子表面に有機化合物を有していることであり、そして、下記のような方法で粉末としての体積抵抗を測定した場合絶縁性を示すカーボンブラックのことである。
絶縁性カーボンブラックをベンジルメタクリレートとメタクリル酸がモル比で70:30の共重合体(重量平均分子量30,000)と20:80質量比となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテル中に分散し塗布液を調製し、厚さ1.1mm、10cm×10cmのクロム基板上に塗布して乾燥膜厚3μmの塗膜を作製し、さらにその塗膜をオーブン中で200℃で1時間熱処理した後に、JISK6911に準拠している三菱化学(株)製高抵抗率計、ハイレスターUP(MCP−HT450)で印加して、体積抵抗値を23℃相対湿度65%の環境下で測定する。そして、この体積抵抗値として、106Ω・cm以上、より好ましくは108Ω・cm以上、特により好ましくは109Ω・cm以上を示す絶縁性カーボンブラックが好ましい。
絶縁性カーボンブラックとしては、例えば、特開平11−60988号公報、特開平11−60989号公報、特開平10−330643号公報、特開平11−80583号公報、特開平11−80584号公報、特開平9−124969号公報、特開平9−95625号公報で開示されている樹脂被覆カーボンブラックを使用することができる。
その他、カーボンブラックを適宜樹脂で被覆したものでよい。
カーボンブラックを樹脂(被覆樹脂)で被覆するには、カーボンブラックに被覆樹脂及び溶剤を加えてミルベースをつくり、それをフラッシング処理やニーダー、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、2本又は3本ロールミル、エクストルーダー、ペイントシェーカー、超音波、ホモジナイザーなどの方法により分散処理を行う。これらの処理方法は2つ以上組合わせることも可能である。必要に応じてカーボンブラックを均一に分散させるため分散剤を用いることができる。
被覆樹脂としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
1)ポリオレフィン系ポリマー
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等
2)ジエン系ポリマー
ポリブタジエン、ポリイソプレン等
3)共役ポリエン構造を有するポリマー
ポリアセチレン系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー等
4)ビニルポリマー
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルフェノール等
5)ポリエーテル
ポリフェニレンエーテル、ポリオキシラン、ポリオキセタン、ポリテトラヒドロフラン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール等
6)フェノール樹脂
ノボラック樹脂、レゾール樹脂等
7)ポリエステル
ポリエチレンテレフタレート、ポリフェノールフタレインテレフタレート、ポリカーボネート、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等
8)ポリアミド
ナイロン−6、ナイロン66、水溶性ナイロン、ポリフェニレンアミド等
9)ポリペプチド
ゼラチン、カゼイン等
10)エポキシ樹脂及びその変性物
ノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールエポキシ樹脂、ノボラックエポキシアクリレート及び酸無水物による変性樹脂等
11)その他
ポリウレタン、ポリイミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイミダゾール、ポリオキサゾール、ポリピロール、ポリアニリン、ポリスルフィド、ポリスルホン、セルロース類等
より具体的にはカルボキシル基を含有するアクリル樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、などのカルボキシル基を有するモノマーとスチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸クロライド、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N,Nジメチルアクリルアミド、N−メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、などの共重合成分を共重合させたポリマーが挙げられる。中でも好ましいものは、構成モノマーとして少なくとも(メタ)アクリル酸あるいは(メタ)アクリル酸アルキルエーテルを含有するアクリル樹脂であり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸およびスチレンを含有するアクリル樹脂である。
また、これらの樹脂は樹脂側鎖にエチレン性二重結合を付加させることもできる。樹脂側鎖に二重結合を付与することにより光硬化性が高まるため、解像性、密着性をさらに向上させることができ好ましい。
エチレン性二重結合を導入する合成手段として、例えば、特公昭50−34443号公報、特公昭50−34444号公報などに記載の方法等が挙げられる。
具体的には、カルボキシル基や水酸基にグリシジル基、エポキシシクロヘキシル基および(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物やアクリル酸クロライドなどを反応させる方法が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アリルクロライドなどの化合物を使用し、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させることにより側鎖に重合基を有する樹脂を得ることができる。
特に、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートを反応させた樹脂が好ましい。
また、少なくとも下記一般式(X)で表されるモノマーと少なくとも酸性基を有するモノマー(上記した共重合成分を挙げることができる。)との共重合反応によって得られるポリマーも使用することができる。
Figure 0004338479
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R1〜R5 はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基及びアリール基から選ばれた基である。)
ここで、ハロゲン原子の具体例としては、Cl、Br、Iなどが挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、又は環状であってもよく、メチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基などが挙げられ、炭素数1〜7のものが好ましい。アリール基としては、フェニル基、フリル基、ナフチル基などが挙げられる。
また、下記のような樹脂も被覆樹脂として用いることができる。
線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、樹脂側鎖または主鎖にカルボキシ基あるいはフェノール性水酸基等の酸性基を有するものがアルカリ現像可能なため、公害防止の観点から好ましい。特にカルボキシル基を有する樹脂、例えば、アクリル酸(共)重合体、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ノボラックエポキシアクリレートの酸無水物変性樹脂等は高アルカリ現像性なので好ましい。側鎖にカルボン酸を有するポリマーとしては、例えば特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等があり、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたものなども有用である。これらのなかでベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/および他のモノマーとの多元共重合体も好適である。
この他に水溶性ポリマーとして、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニールピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニールアルコール等も有用である。また硬化皮膜の強度をあげるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒドリンのポリエーテルなども有用である。これらのポリマーは任意な量を混合させることができる。
更には、下記のようなエポキシ樹脂も用いることができる。
1.グリシジルアミン型エポキシ樹脂
2.トリフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂
3.テトラフェニルグリシジルメタン型エポキシ樹脂
4.アミノフェノール型エポキシ樹脂
5.ジアミドジフェニルメタン型エポキシ樹脂
6.フェノールノボラック型エポキシ樹脂
7.オルソクレゾール型エポキシ樹脂
8.ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂
上記の中で、被覆樹脂としては、種々のモノマーを選択し、溶解度と酸価をコントロールすることができることから、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。
これらの被覆樹脂のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量Mw(質量平均分子量)の好ましい範囲は1,000〜300,000であり、より好ましくは3,000〜150,000である。300,000以下とすることで良好な現像性が得られる。
上記有機顔料やカーボンブラックの分散には、通常分散剤が用いられる。分散剤には、上記被覆樹脂をそのまま用いるほか、後述するような分散剤が併用可能である。これらの分散剤は単独でも、また、複数組み合わせても使用可能である。分散処理によりカーボンブラック表面に樹脂が吸着されると同時にカーボンブラック粒子の凝集が破壊され粒径が微細化される。
本発明において、上記樹脂で被覆されたカーボンブラックの形態としては、粉末、ペースト状、ペレット状、ペースト状、シート状等が挙げられる。
樹脂で被覆されたカーボンブラックの好ましい平均粒径は0.003〜0.5μmの範囲であり、より好ましくは0.005〜0.3μmの範囲であり、これにより本発明の種々の効果、特に現像性と画像再現性が一層優れるようになる。
分散剤としては、BYK社製のAnti−Terra−U、Disperbyk−160、161、162、163、ZENECA社製のSolspers20000、24000GR、26000、28000、楠本化成社製のDA−703−50、NDC−8194 L、NDC−8203L、NDC−8257L、KS−860、花王社製のホモゲナールL−18、L−1820、L−95、L−100、日本ペイント社製のVP5000、グッドリッチ社製のE5703P、ユニオンカーバイド社製のVAGH、東洋紡社製のUR8200、日本ゼオン社製のMR113、等の公知の分散樹脂を使用することができる。
また、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(森下産業製));オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業製)、W001(裕商製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;エフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成製)、メガファックF171、F172、F173(大日本インキ製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS382、SC−101、SC−102、SC−103、SC−104、SC−105、SC−1068(旭硝子製)等のフッ素系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(ゼネカ株式会社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化製)およびイソネットS−20(三洋化成製)も挙げられる。
本発明において、着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解して光硬化性組成物を得る。
前記光硬化性組成物を構成する着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルター用として公知の染料が使用できる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報、特開平8−211599号公報、特開平4−249549号公報、特開平10−123316号公報、特開平11−302283号公報、特開平7−286107号公報、特開2001−4823号公報、特開平8−15522号公報、特開平8−29771号公報、特開平8−146215号公報、特開平11−343437号公報、特開平8−62416号公報、特開2002−14220号公報、特開2002−14221号公報、特開2002−14222号公報、特開2002−14223号公報、特開平8−302224号公報、特開平8−73758号公報、特開平8−179120号公報、特開平8−151531号公報等に開示されている色素が使用できる。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
前記光硬化性組成物中の着色剤の含有率は、溶剤成分を除いて、20〜60質量%であり、好ましくは25〜65質量%である。含有率は高い方が、良好な遮光性や高色度の色特性が得られるが、樹脂成分が少なくなることで、比誘電率が高くなる可能性がある。
(h)溶剤
本発明において、前記光硬化性組成物を調製する際には、通常、溶剤を使用する。例えば、エステル類、具体的には酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレシ等が挙げられる。
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等が好ましく用いられる。
これらの溶剤は、単独で用いてもあるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。
(i)添加剤
前記光硬化性組成物には、上記した成分の他に、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、上記アルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、上記以外の界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
これらの添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂;ノニオン系、カチン系、アニオン系等の界面活性剤、具体的にはフタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(森下産業製));オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業製)、W001(裕商製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製 プルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(ゼネカ株式会社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化製)およびイソネットS−20(三洋化成製);
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;およびポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、放射線未照射部のアルカリ溶解性を促進し、前記光硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、更に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行うことができる。具体的には、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
前記光硬化性組成物には以上の各成分の他に、更に、樹脂組成物の常温あるいは冷蔵保管時の粘度経時変化を抑えるために重合防止剤を加えておくことが好ましく、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。本発明の光硬化性組成物に熱重合防止剤を添加させることで、その保存安定性を改良することができる。重合防止剤の配合量としては、通常光重合性モノマーに対し、100ppm〜1質量%であり、好ましくは500ppm程度添加する。
次に、前記光硬化性組成物の製造方法について説明する。
前記光硬化性組成物は、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤、さらに必要に応じて用いられるその他の添加剤を溶剤と混合し各種の混合機、分散機を使用して混合分散することによって調製することができる。
尚、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行う微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略して、微分散処理のみとすることも可能である。
混練分散工程では、原料の着色剤の粒子表面をビヒクルの樹脂成分を主体とした構成成分との濡れを促進し、着色剤粒子と空気の固体/気体界面から、着色剤粒子とビヒクル溶液の固体/溶液界面に変換する。
微分散工程では、ガラスやセラミックの微粒の分散用メディアと共に混合攪拌することにより、着色剤粒子を一次粒子に近い微小な状態にまで分散する。従って、混練分散工程では着色剤粒子表面が形成する界面を空気から溶液に変換する必要があるので、強い剪断力圧縮力が必要となり、それにふさわしい混練機、被混練物は高粘度のものが望ましく、一方、微分散工程では粒子を微小な状態にまで均一に安定に分布させることが必要となり、凝集している着色剤粒子に衝撃力と剪断力を不要するような分散機と、比較的低い被分散物は比較的低粘度であることが望ましい。
また、特に好ましい混練分散工程は、先ず有機顔料やカーボンブラック等の着色剤と分散剤若しくは表面処理剤、アルカリ可溶性樹脂及び溶剤で混練する。混練に使用する機械は二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸および2軸の押出機等であり、強い剪断力を与えながら分散する。次いで、溶剤及びアルカリ可溶性樹脂(混練工程で使用した残部)を加えて、主として縦型若しくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等を使用し、0.1〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズで分散する。尚、この混練工程を省くことも可能である。その場合には、顔料と分散剤若しくは表面処理剤、アルカリ可溶性樹脂及び溶剤でビーズ分散を行う。この場合には混練工程での残りのアルカリ可溶性樹脂は分散の途中で添加することが好ましい。
尚、混練、分散についての詳細はT.C. Patton著"Paint Flow and Pigment Dispersion"(1964年 John Wiley and Sons社刊)等にも記載されている。
[II]カラーフィルターの構造
本実施形態のカラーフィルターは、特開平9−311347号公報の図1などに開示されている、いわゆるCOAタイプのカラーフィルターであり、TFT基板上に画素及び画素電極が形成されてなるものである。
TFT基板としては、例えば液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックスガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等が挙げられる。さらに、プラスチック基板も可能である。これらの基板上には、通常、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている。
基板上にTFT膜を形成し、その上に各画素パターンを形成しカラーフィルター層を設け、通常はゲート電極に対向する部分にクロム薄膜などの金属膜もしくはカーボンブラックなどの黒色着色剤を分散した塗膜からなる遮光膜を形成する。さらに、カラーフィルター層の上にゲート電極に対応する画素電極をパターン状に形成する。画素電極は、ITO(インジウムチンオキシド、酸化インジウムと酸化スズの混合物)、酸化錫、酸化インジウムなどの金属酸化物をスパッタリング、蒸着法などの真空成膜法で形成された金属酸化物薄膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、フォトレジスト法で画素電極パターンを形成する。画素電極を形成後、電極上に残存するレジスト膜を剥離液で除去する。剥離液によるレジスト硬化膜の除去は、通常溶解力の高い有機溶媒を100℃近い高温で行うため、カラーフィルター層を破壊することがある。したがって、カラーフィルター層を剥離液から保護するために、カラーフィルター層と画素電極との間に画素保護膜を形成することもある。保護膜形成材料としては、請求項9〜16に記載の光硬化性組成物が適用可能である。
プラスチック基板の原材料としては、光学特性、耐熱性、機械的強度などの点から(1)アモルファスポリオレフィン、(2)ポリエーテルスルホン、(3)ポリグルタルイミド、(4)ポリカーボネート、(5)ポリエチレンテレフタレート、(6)ポリエチレンナフタレート、(7)ノルボルネンポリマー、(8)ビスアニリンフルオレンをジアミン成分としたポリイミド、(9)ビスフェノールフルオレンと2塩基酸からなるポリエステルなどが挙げられる。この中でも(2)ポリエーテルスルホン、(4)ポリカーボネート、(5)ポリエチレンテレフタレート、及び(7)ノルボルネンポリマーが好ましい。上記原材料は特にLCD用途において好ましい。
プラスチック基板に求められる特性としては、低熱膨張(カラーフィルター作成時の硬化処理に伴う表示精度の劣化防止)、ガスバリヤー性(液晶の安定性確保)、光透過率や光学等方性などの光学特性、表面平滑性などがある。熱膨張に関しては熱膨張係数が10-4以下であることが好ましい。
また、プラスチック基板にはその表面にガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることが好ましい。
前記画素は、光硬化性組成物を前記TFT基板上に塗布して形成される層である。該光硬化性組成物の塗布厚み(乾燥後)は、一般的に0.3〜5.0μm、望ましくは0.5〜3.5μmが好ましい。塗布厚みが厚い方が高色度を達成できるが、塗布厚みが厚いとコンタクトホールの解像性が悪くなるので、バランスが必要である。
また、前記画素電極としては、従来公知のものを特に制限なく用いることができる。
本発明のカラーフィルターは、上記画素や画素電極の他、ブラックマトリクス、スペーサー、保護層、コンタクトホール形成層なども設けることができる。即ち、これらの層を設けない場合には、TFT基板/画素/画素電極という構成になり、これらの層を設ける場合には、TFT基板と画素との間や画素と画素電極との間にこれらの層を介在させることができる。
これらの層を配する場合、これらの層の形成材料や厚みなどは従来公知の材料や厚みを特に制限なく採用することができる。
[III]カラーフィルターの製造方法及び使用方法
本発明のカラーフィルターは、TFT基板上に前記光硬化性組成物を塗布して、光硬化性組成物の塗布膜を形成し、該塗布膜にパターン露光、アルカリ現像、ポストベーク処理を施して、各画素を形成し、該各画素上に透明電極(ITO)膜をスパッタリングで形成し、次いで、ポジ型フォトレジスト塗布膜を形成し、該フォトレジスト膜にパターン露光、現像を施し、更に必要なITOをエッチングして画素電極パターンを形成した後に、該画素電極パターン上に残存しているフォトレジスト膜を剥離液で除去することにより製造することができる。
前記光硬化性組成物を塗布して塗布膜を形成するには、直接または他の層を介して基板に回転塗布(スピンコート)、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布、乾燥(プリベーク)する等すればよい。基板上に塗布された光硬化性組成物層の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10〜300秒で行うことができる。
また、塗布膜のパターン露光は、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された塗布膜部分だけを硬化させ、現像液で現像して、各色(3色あるいは4色)の画素からなるパターン状皮膜を形成することにより行うことができる。露光に際して用いることができる放射線としては、特にg線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。
次いでアルカリ現像処理を行うことにより、上記露光により光未照射部分をアルカリ水溶液に溶出させ、光硬化した部分だけが残る。現像液としては、下地の回路などにダメージを起さない、有機アルカリ現像液が望ましい。現像温度としては通常20℃〜30℃であり、現像時間は20〜90秒である。
アルカリとしては、例えばアンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5、4、0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物を濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように純水で希釈したアルカリ性水溶液が使用される。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後純水で洗浄(リンス)する。
次いで、余剰の現像液を洗浄除去し、乾燥を施した後に加熱処理(ポストベーク)を行う。このように各色ごとに前記工程を順次繰り返して硬化皮膜を製造することができる。これによりカラーフィルターが得られる。
ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常200℃〜240℃の熱硬化処理を行う。
このポストベーク処理は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
そして、形成された画素上にスパッタリングで透明電極(ITO)膜を形成し、さらにその上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、パターン露光、現像を施した後、フッ酸などの薬品で不要なITOをエッチングして画素電極を形成する。この際用いられるフォトレジストとしては、エッチング耐性のあるポジ型フォトレジストが必要である。またパターン露光や現像、エッチングは通常公知の手法を制限なく用いることができる。
次に、形成された画素電極上に残っているポジ型レジストを剥離液で速やかに剥離除去する。この剥離液としては特に制限はなく従来公知の剥離液を使用することができる。例えば、特開昭51−72503号、特開昭57−84456号、特開平6−222573号等の各公報や米国特許第4165294号および欧州特許第0119337号の各明細書に開示されている各種の有機溶剤が使用できる。代表的な剥離液としては、モノエタノールアミン(MEA)とジメチルスルホキシド(DMSO)の混合溶媒が挙げられる。また、剥離液として60℃以上に加熱した有機溶剤を使用することで、剥離工程を短時間にすることができ、さらにまた、現像残査の問題もなくすことができる。本願発明における光硬化性組成物は特に耐剥離液性が優れているので、60℃以上に加熱した有機溶剤を使用してもカラーフィルターの塗膜が剥れるようなことはなく、レジスト膜を除去することができる。
本発明のカラーフィルターは、通常、特開平9−311347号公報の図1などに開示されているような構造でTFT液晶表示装置などの各種表示装置に用いられる。
本発明のカラーフィルターは、COAタイプであるため、位置合わせが容易で、開口率を高めることができる。しかも、前記光硬化性組成物を用いて画素を形成しているので、剥離液耐性が高く、そのため良品化率が高く、生産効率も高いものである。また、通常カラーフィルターに要求される耐熱変色性、低誘電率性、膜厚均一性、解像性、電圧保持率、耐光性なども良好である。
[IV]本発明の上記(2)の形態についての説明
本発明の上記(2)の形態は、カラーフィルター層(画素層)と画素電極の間に着色剤を含まない(2)の画素保護膜層を設けることにより、従来の剥離液耐性の悪いカラーフィルターの画素を保護すること、及びその上にスパッタリングで付ける透明電極の均一化のために、平坦化することができるものである。
以下、本発明の上記(1)の形態と異なる点を特に説明する。なお、特に説明しない点については上記[I]〜[III]における説明が適宜適用される。
(a)画素用光硬化性組成物
前記画素用光硬化性組成物は、前記着色剤、前記アルカリ可溶性樹脂、前記光重合性モノマー、及び前記光重合開始剤を含有してなる。すなわち、前記多官能エポキシ化合物を含有せず、また好ましく配合される前記イミダゾール化合物、前記エポキシシラン系化合物、前記イミダゾールシラン系化合物を含有しない点以外は、前記光硬化性組成物と同じであり、これらの具体例や配合割合は、上述の光硬化性組成物と同様である。
(b)画素保護膜用光硬化性組成物
前記画素保護膜用光硬化性組成物は、前記アルカリ可溶性樹脂、前記光重合性モノマー、前記光重合開始剤及び前記多官能エポキシ化合物を含有してなる。すなわち、前記着色剤を含有しない点を除いては、前記光硬化性組成物と同じであり、前記イミダゾール化合物、前記エポキシシラン系化合物、並びに前記イミダゾールシラン系化合物及び/又はその誘導体が好ましく含有される。また、熱重合開始剤として、前記ベンゾフェノン系有機過酸化物が好ましく用いられる。
これらの具体例や配合割合は、上述の光硬化性組成物と同様である。
(c)カラーフィルターの構造
カラーフィルターの構造は、本発明の上記(1)の形態においては、画素が1層のみからなるものだったのに対して、本形態においては、前記画素用光硬化性組成物の塗布膜からなる画素膜と該画素膜上に形成された前記画素保護膜用光硬化性組成物からなる画素保護膜との2層を基板と画素電極との間に有する。
前記画素膜の膜厚は、0.3〜5.0μmが好ましく、0.5〜3.5μmがより好ましい。塗布厚みが厚い方が高色度を達成できるが、塗布厚みが厚いとコンタクトホールの解像性が悪くなるので、バランスが必要である。また、前記画素保護膜の膜厚は0.2〜5.0μmが好ましく、0.2〜3.0μmがより好ましい。また、下地の画素の凹凸を平坦化して、表面は平滑であることが望ましい。
(d)カラーフィルターの製造方法
本形態のカラーフィルターは、TFT基板上に前記画素用光硬化性組成物を塗布して、画素用光硬化性組成物の塗布膜を形成し、次いでパターン露光、アルカリ現像、ポストベーク処理を施して、各画素を形成した後、更に前記画素保護膜用光硬化性組成物の塗布膜を形成し、コンタクトホールをパターン露光、アルカリ現像によって形成し、ポストベーク処理を行う。次いで透明電極(ITO)膜を形成し、前記と同様にパターン露光、現像、エッチングによって画素電極を形成する。次いで剥離液でポジ型レジストの剥離を行う。前記剥離液としては、前記した60℃以上の有機溶剤を用いるのが好ましい。即ち、比較的高温の極性有機溶剤を用いることにより、レジストの剥離工程が短縮化され、固定コストの低減に結びつく。
以下、実施例及び比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
〔実施例1〜9〕
以下に示すようにしてカラーフィルターの試験片を調整した。
a)コーニング社製LCD用ガラス基板(製品名1737,1.1t)に表1に示す組成の光硬化性着色組成物をスピンコーターにて硬化後(ポストベーク後)の膜厚が3.0μmになるように回転数を調整し、塗布した。
b)次いで、ホットプレート上で100℃×120秒プリベークし溶剤乾燥させた。
c)次いで2.5Kwの超高圧水銀灯を使用し、マスクを通して200mJ/cm2の露光量で光照射した。
d)次いで、有機アルカリ現像液(26℃の富士フイルムアーチ(株)製、有機アルカリ系水溶液CD−2000,12.5%純水希釈)に50秒浸漬して現像、水洗、乾燥した。
e)次いで熱風循環式乾燥機にて220℃×40分加熱硬化(ポストベーク)した。
そして、得られた試験片について下記剥離液耐性試験を行った。その結果を下記表1に示す。
<剥離液耐性>
剥離液は、モノエタノールアミン(MEA)とジメチルスルフォキシド(DMSO)の混合物(I;MEA/DMSO=3/7、II;MEA/DMSO=7/3(いずれも質量比))とし、各々80℃×2分試験片を浸漬後、水洗し、90℃20分間乾燥を行い、剥離液耐性試験を行った。
剥離液耐性の優劣は、剥離液浸漬前後の膨潤率を膜厚変化(膜厚計=触針式表面形状測定器;(株)アルバック製DEKTAK3)で測定するとともに、及び色度変化ΔE*ab(分光光度計:大塚電子(株)製MCPD−1000)を測定することにより判断した。
膨潤率は、試験片の膜厚(A)をあらかじめ測定し、80℃に2分間試験片を浸漬した後、水洗し、さらに90℃20分の乾燥を行った後、再度膜厚(B)を測定し、式Sw=(B−A)×100/Aにより算出した。
色度変化については剥離液I及びIIの両方について、膨潤率については剥離液Iのみについて結果を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004338479
〔比較例1〜5〕
組成物の組成を下記表2に示すものとした以外は、実施例1〜9と同様にして試験片を作成し、剥離液耐性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0004338479
〔実施例10及び比較例6〜7〕
組成物の組成を下記表3に示すものとした以外は、実施例1〜9と同様にして試験片を作成し、膨潤率についてのみ剥離液耐性を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0004338479
表1〜表3に示す結果から明らかなように、本発明のカラーフィルターである実施例1〜実施例9は、剥離液浸漬後もいずれもガラス基板に強固に膜が密着しており、実用上問題のない膨潤率、色度変化であったが、比較例1〜比較例5はいずれも剥離液浸漬時に硬化膜がガラス基板から剥がれて膜厚変化あるいは色度変化が測定不可能であった。
また、実施例10は膨潤率に問題がないが、比較例6〜7は剥がれて測定が不可能であった。
膨潤した試験片をさらに220℃40分間加熱後、再度膜厚を測定すると、実施例1〜9及び実施例10では、いずれも元の剥離液浸漬前の膜厚に戻っていた。このことは剥離液の沸点以上の加熱により、膨潤した膜に含まれていた剥離液が蒸散したことを意味する。膜自体を光学顕微鏡で観察しても全く変化はみられなかった。従って、実施例の剥離液耐性試験では、全く膜は侵されず、剥離液で膨潤した状態となっており、再度剥離液の沸点以上の加熱処理をすることにより元の状態に戻ることがわかる。
この他の解像性、耐熱変色性、耐光性、比誘電率及び25℃保存安定性には差がなく良好な性能を示した。

Claims (17)

  1. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
    前記各画素は、少なくとも、下記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物、下記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を含有する光硬化性組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R 1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
    Figure 0004338479
    式中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20
    の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
  2. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
    前記各画素は、下記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物と下記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物との反応生成物であるイミダゾールシラン系化合物及び/又はその誘導体、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を少なくとも含有する光硬化性組成物を用いて形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R 1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
    Figure 0004338479
    式中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
  3. 前記光硬化性組成物に含有される前記多官能エポキシ化合物が下記一般式(1)で表される多官能脂環式エポキシ化合物である請求項1又は2記載のカラーフィルター。
    Figure 0004338479


    式中、R'は炭化水素Rから[−O−(A)m−H]nが置換したn個の水素原子を除いた残基を表す。Aは少なくとも1つのエポキシ基を有する下記構造の脂環式基を表す。mは1〜100を表す。nは1〜100を表す。但し、m×nは4〜100であり、複数のAは同じであっても異なっていてもよい。
    Figure 0004338479
  4. 前記光硬化性組成物は、さらに熱重合開始剤を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載のカラーフィルター。
  5. 前記熱重合開始剤が有機過酸化物である請求項4に記載のカラーフィルター。
  6. 前記有機過酸化物が下記一般式(III)で表されるベンゾフェノン系有機過酸化物である請求項5に記載のカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアラルキル基を表し、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素数2〜20のジアルキルアミノ基を表し、qは0,1または2であり、rは1,2または3である。
  7. 前記ベンゾフェノン系有機過酸化物が下記化学式(1)〜(5)で表される少なくとも1種である請求項6記載のカラーフィルター。
    Figure 0004338479

  8. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
    前記各画素は、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含む画素用光硬化性組成物により形成されており、
    前記各画素と前記画素電極との間に、少なくとも、下記一般式(I)で表されるイミダゾ
    ール化合物、下記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を含有する光硬化性組成物から形成された画素保護膜が配設されていることを特徴とするカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R 1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
    Figure 0004338479
    式中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
  9. TFT基板上に直接又は他の層を介して形成された各画素上に直接もしくは他の層(液晶層を除く)を介して画素電極が形成されているカラーフィルターにおいて、
    前記各画素は、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含む画素用光硬化性組成物により形成されており、
    前記各画素と前記画素電極との間に、下記一般式(I)で表されるイミダゾール化合物と下記一般式(II)で表されるエポキシシラン系化合物との反応生成物であるイミダゾールシラン系化合物及び/又はその誘導体、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び4官能以上の多官能エポキシ化合物を少なくとも含有する光硬化性組成物から形成された画素保護膜が配設されていることを特徴とするカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R 1 は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞ
    れ独立に、水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
    Figure 0004338479
    式中、R 4 及びR 5 はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基を表し、mは1〜20の整数を表し、nは1〜3の整数を表す。
  10. 前記光硬化性組成物に含有される前記多官能エポキシ化合物が下記一般式(1)で表される多官能脂環式エポキシ化合物である請求項8又は9記載のカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R'は炭化水素Rから[−O−(A)m−H]nが置換したn個の水素原子を除いた残基を表す。Aは少なくとも1つのエポキシ基を有する下記構造の脂環式基を表す。mは1〜100を表す。nは1〜100を表す。但し、m×nは4〜100であり、複数のAは同じであっても異なっていてもよい。
    Figure 0004338479
  11. 前記光硬化性組成物は、さらに熱重合開始剤を含有する請求項8〜10の何れか1項に記載のカラーフィルター。
  12. 前記熱重合開始剤が有機過酸化物である請求項11に記載のカラーフィルター。
  13. 前記有機過酸化物が下記一般式(III)で表されるベンゾフェノン系有機過酸化物である請求項12に記載のカラーフィルター。
    Figure 0004338479
    式中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアラルキル基を表し、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素数2〜20のジアルキルアミノ基を表し、qは0,1または2であり、rは1,2または3である。
  14. 前記ベンゾフェノン系有機過酸化物が下記化学式(1)〜(5)で表される少なくとも1種である請求項13記載のカラーフィルター。
    Figure 0004338479
  15. TFT基板上に請求項1〜7の何れか1項に記載の前記光硬化性組成物を塗布して、光硬化性組成物の塗布膜を形成し、該塗布膜にパターン露光、アルカリ現像、ポストベーク処理を施して、各画素を形成し、該各画素上に透明電極(ITO)膜を形成し、次いで、透明電極(ITO)膜上にポジ型フォトレジスト塗布膜を形成し、該ポジ型フォトレジスト塗布膜にパターン露光、現像を施し、更に不要な透明電極(ITO)膜をエッチングして透明画素電極パターンを形成した後に、該透明画素電極パターン上に残存しているフォトレジスト塗布膜を剥離液で除去するカラーフィルターの製造方法。
  16. TFT基板上にカラーフィルターの各画素を形成し、該画素上に請求項8〜14の何れか1項に記載の光硬化性組成物を塗布して画素保護膜用塗膜を形成し、次いで該画素保護膜用塗膜にパターン露光、アルカリ現像、ポストベーク処理を施して、画素保護膜を形成した後、該画素保護膜上に透明電極(ITO)被膜を形成し、該透明電極(ITO)被膜上にポジ型フォトレジスト塗布膜を形成し、該ポジ型フォトレジスト塗布膜にパターン露光、現像を施し、更に不要な透明電極(ITO)膜をエッチングして透明画素電極パターンを形成した後に、該透明画素電極パターン上に残存しているフォトレジスト塗布膜を剥離液で除去するカラーフィルターの製造方法。
  17. 前記剥離液が60℃以上の有機溶剤である請求項15または請求項16に記載のカラーフィルターの製造方法。
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