JP4337322B2 - 車両用乗員下肢保護装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装備される乗員保護装置、特に、乗員の下肢前方に配置されたエアバッグが車両の衝突時にインフレータから供給されるガスにより乗員の下肢に向けて膨張展開して乗員の下肢を保護するようにした車両用乗員下肢保護装置(エアバッグ装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用乗員下肢保護装置は、例えば、下記特許文献1に示されていて、インフレータから供給されるガスにより膨張展開するエアバッグ(袋体)が単一の膨張部を備えていて、この膨張部にて乗員の膝から臑そして足首近傍までを保護可能である。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−315894号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した公報のエアバッグ装置においては、エアバッグがその膨張部にて乗員の膝から臑そして足首近傍までを保護可能である。しかし、エアバッグが、乗員の膝に関して、膝部前方部位を保護可能であるものの、膝部上方部位を保護し得ない形状に形成されている。このため、乗員の膝部上方部位をも保護し得るようにエアバッグによる保護エリアを広くすることが望まれる場合がある。この場合において、エアバッグから乗員の下肢への負荷が小さくなるように構成することが要求される。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題に対処すべく、乗員の下肢前方に配置されたエアバッグが車両の衝突時にインフレータから供給されるガスにより乗員の下肢に向けて膨張展開して乗員の下肢を保護するようにした車両用乗員下肢保護装置において、前記インフレータから供給されるガスにより膨張展開して乗員の膝部前方部位および臑部を保護する下方膨張部と、この下方膨張部から供給されるガスにより膨張展開して乗員の膝部上方部位を保護する上方膨張部とを前記エアバッグに設けるとともに、前記上方膨張部の膨張展開時に前記上方膨張部の膨張展開量を所定量に規制して前記上方膨張部における乗員の膝部上方部位と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚を前記下方膨張部における乗員の膝部前方部位および臑部と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚より薄くする規制部材を設けたこと(請求項1に係る発明)に特徴がある。
【0006】
この場合において、前記規制部材が前記上方膨張部に設けたストラップであること(請求項2に係る発明)、または、前記規制部材が前記上方膨張部と前記下方膨張部との間に設けたシーム部であること(請求項3に係る発明)も可能である。
【0007】
【発明の作用・効果】
本発明による車両用乗員下肢保護装置(請求項1に係る発明)においては、エアバッグが車両の衝突時に乗員の下肢に向けて膨張展開することで乗員の下肢の衝撃荷重を受け止めることができ、乗員の下肢を的確に保護することが可能である。ところで、この乗員下肢保護装置においては、エアバッグが下方膨張部と上方膨張部を備えていて、下方膨張部にて乗員の膝部前方部位および臑部を保護することが可能であり、上方膨張部にて乗員の膝部上方部位を保護することが可能である。このため、エアバッグによる保護エリアを乗員の膝部上方部位にまで広くすることが可能である。しかも、上方膨張部の膨張展開時に上方膨張部の膨張展開量を所定量に規制して上方膨張部における乗員の膝部上方部位と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚を下方膨張部における乗員の膝部前方部位および臑部と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚より薄くする規制部材を設けたため、エアバッグから乗員の下肢への負荷を小さく設定することが可能である。
【0008】
また、本発明の実施に際して、規制部材として上方膨張部に設けたストラップを採用した場合(請求項2に係る発明の場合)、または、規制部材として上方膨張部と下方膨張部との間に設けたシーム部(縫合部)を採用した場合(請求項3に係る発明の場合)には、規制部材を簡易かつ安価に構成して実施することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明による車両用乗員下肢保護装置(運転席または助手席に実施可能)の第1実施形態を示していて、この乗員下肢保護装置は、乗員における下肢Aの前方に配置されたエアバッグ11と、このエアバッグ11に車両の衝突時にガスを供給するインフレータ12と、これらを収容するエアバッグケース13を備えている。
【0010】
エアバッグ11は、織布によって乗員に対して横長矩形に形成されていて、エアバッグケース13内に折り畳んで収納されるようになっており、膨張展開時には図1に示したように乗員の下肢Aに向けて膨張展開して、乗員の下肢Aを保護するようになっている。インフレータ12は、車両の衝突時にガスをエアバッグ11内に噴出供給するものであり、エアバッグケース13内にエアバッグ11とともに組み込まれている。エアバッグケース13は、インストルメントパネル21に組付けられている。
【0011】
ところで、この第1実施形態においては、エアバッグ11が下方膨張部11aと上方膨張部11bとを有していて、上方膨張部11bには一対のストラップ11c,11dが設けられている。下方膨張部11aは、インフレータ12から供給されるガスにより膨張展開して乗員の膝部前方部位A1および臑部A2を保護するものである。一方、上方膨張部11bは、下方膨張部11aから供給されるガスにより膨張展開して乗員の膝部上方部位A3を保護するものである。なお、インフレータ12から下方膨張部11aに供給されるガスは、乗員の膝部前方部位A1および臑部A2を保護する部位である下方膨張部11aの中央部がガス圧により硬くなるのを防止するために、下方膨張部11aの左右両側部に向けて導かれるように構成されている。
【0012】
各ストラップ11c,11dは、図1から明らかなように、上方膨張部11bの膨張展開時に、上方膨張部11bの膨張展開量を所定量に規制する規制部材であり、上方膨張部11bにおける乗員の膝部上方部位A3と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚を下方膨張部11aにおける乗員の膝部前方部位A1および臑部A2と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚より薄くするように構成されている。
【0013】
上記のように構成したこの第1実施形態の乗員下肢保護装置においては、通常時、エアバッグ11が折り畳まれた状態でエアバッグケース13内に収納されていて、インストルメントパネル21の破断可能な部位により覆われている。また、車両の衝突時において該当するセンサ(図示省略)が検知する加速度が設定値以上で、折り畳まれて収納されているエアバッグ11内にインフレータ12からガスが供給されると、供給ガスによってエアバッグ11が図1に示したように乗員の下肢Aに向けて膨張展開する。このため、乗員の下肢Aの衝撃荷重を受け止めることができ、乗員の下肢Aを的確に保護することが可能である。
【0014】
ところで、この第1実施形態においては、エアバッグ11が下方膨張部11aと上方膨張部11bを備えていて、下方膨張部11aにて乗員の膝部前方部位A1および臑部A2を保護することが可能であり、上方膨張部11bにて乗員の膝部上方部位A3を保護することが可能である。このため、エアバッグ11による保護エリアを乗員の膝部上方部位A3にまで広くすることが可能である。
【0015】
しかも、上方膨張部11bの膨張展開時に、上方膨張部11bの膨張展開量を所定量に規制して、上方膨張部11bにおける乗員の膝部上方部位A3と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚を下方膨張部11aにおける乗員の膝部前方部位A1および臑部A2と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚より薄くするストラップ11c,11d(規制部材)を上方膨張部11bに設けたため、エアバッグ11から乗員の下肢Aへの負荷を小さく設定することが可能である。また、各ストラップ11c,11dにて規制部材を構成したため、規制部材を簡易かつ安価に構成して実施することが可能である。
【0016】
図2および図3は本発明による車両用乗員下肢保護装置の第2実施形態を示していて、この乗員下肢保護装置は、乗員における下肢Aの前方に配置されたエアバッグ11と、このエアバッグ11に車両の衝突時にガスを供給するインフレータ12と、これらを収容するエアバッグケース13を備えていて、エアバッグ11の構成以外は上記した第1実施形態の構成と同一である。
【0017】
ところで、この第2実施形態においては、エアバッグ11が下方膨張部11aと上方膨張部11bとを有していて、上方膨張部11bと下方膨張部11aとの間には規制部材としてシーム部(縫合部)11eが複数個設けられている。各シーム部11eは、上方膨張部11bの膨張展開時に、下方膨張部11aから上方膨張部11bへのガスの流入を規制することによって上方膨張部11bの膨張展開量を所定量に規制して、上方膨張部11bの車両前後方向の膨張展開厚を下方膨張部11aの車両前後方向の膨張展開厚より薄くするように構成されている。このため、この第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を期待することが可能である。
【0018】
上記各実施形態においては、インフレータ12をエアバッグ11の下方に対応させて配設したが、インフレータ12からエアバッグ11の下方膨張部11aに供給されるガスは図示省略の整流板によりガイドされて導かれるように構成されているため、インフレータ12の配設位置は図示省略の整流板の形状とともに適宜変更可能であり、上記各実施形態の配設位置に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による車両用乗員下肢保護装置の第1実施形態を概略的に示す側面図である。
【図2】 本発明による車両用乗員下肢保護装置の第2実施形態を概略的に示す側面図である。
【図3】 図2に示したエアバッグ単体の展開状態での正面図である。
【符号の説明】
11…エアバッグ、11a…下方膨張部、11b…上方膨張部、11c,11d…ストラップ、11e…シーム部、12…インフレータ、13…エアバッグケース、21…インストルメントパネル、A…乗員の下肢、A1…乗員の膝部前方部位、A2…臑部、A3…乗員の膝部上方部位。
Claims (3)
- 乗員の下肢前方に配置されたエアバッグが車両の衝突時にインフレータから供給されるガスにより乗員の下肢に向けて膨張展開して乗員の下肢を保護するようにした車両用乗員下肢保護装置において、前記インフレータから供給されるガスにより膨張展開して乗員の膝部前方部位および臑部を保護する下方膨張部と、この下方膨張部から供給されるガスにより膨張展開して乗員の膝部上方部位を保護する上方膨張部とを前記エアバッグに設けるとともに、前記上方膨張部の膨張展開時に前記上方膨張部の膨張展開量を所定量に規制して前記上方膨張部における乗員の膝部上方部位と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚を前記下方膨張部における乗員の膝部前方部位および臑部と当接する部分の車両前後方向の膨張展開厚より薄くする規制部材を設けたことを特徴とする車両用乗員下肢保護装置。
- 請求項1に記載の車両用乗員下肢保護装置において、前記規制部材が前記上方膨張部に設けたストラップであることを特徴とする車両用乗員下肢保護装置。
- 請求項1に記載の車両用乗員下肢保護装置において、前記規制部材が前記上方膨張部と前記下方膨張部との間に設けたシーム部であることを特徴とする車両用乗員下肢保護装置。
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