JP4337136B2 - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。さらに詳しくは、フロンや代替フロンを全く使用しない水発泡の硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来硬質ポリウレタンフォームや硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法には、発泡性能の優れたフロン系の発泡剤が使用されてきた。しかしオゾン層保護のため法的規制が課せられ、すでにクロロフルオロカーボン(CFC)発泡剤は使用できなくなっている。この事態に対応するためCFC発泡剤の代替品として許容されている水素化クロロフルオロカーボン(HCFC)、特にHCFC−141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)が硬質ポリウレタンフォームの製造に多用されてきている。しかし、法的規制による削減計画によってHCFC−141bは2003年末をもって使用できなくなることになっている。
脱フロンの技術開発として、低沸点炭化水素、フッ素化アルカンなど多数の方法が提案されているが、シクロペンタンなどの低沸点炭化水素は引火の危険性が高く、フッ素化アルカン類はオゾン層破壊係数は0であるが、地球温暖化係数は極端に高く、実用上大きな困難を伴う。水を発泡剤として使用する方法は、水とイソシアネート基との反応によって発生する二酸化炭素ガスを発泡剤として利用する方法であり、安全性及び環境対策上最も好ましい。しかし、水のみを発泡剤として使用する方法は、泡の外へ拡散しやすい炭酸ガスによって泡を形成するため収縮を起こしやすい。この収縮は、−30℃での低温試験ではほとんど起きなくても高温、または、湿熱試験で顕著に現れる。また、生成する尿素結合のために、流れ性が悪く充填性がよくないため、複雑な形状や薄型の注入成形には不適であり、熱の蓄積低下による接着性の悪化、ガス溜まりによるふくれが発生しやすく、低密度化し難く、無理に低密度化すると樹脂強度が悪化し、寸法安定性が不良になるなどの難点がある。このため適用可能な限られた用途に用いられるか、HCFC−141bなどを併用しなければならない欠点がある。
実質的に水のみを発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法としては、ポリイソシアネートとして多核体含有率が63重量%以上のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを使用する方法(特許第3208180号公報)、活性水素含有不飽和化合物を添加する方法(特開平7−102038号公報)、NCO/OH当量比を高い状態で、第3級アミンを主触媒とし、イソシアヌレート化触媒を微量添加して発泡化させる方法であって、常温下の寸法安定性を改善する方法(特開2001−329036号公報)などが提案されている。
また、特開2002−293868号公報によって、(a)数平均分子量が2000〜9000であるポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールおよび(b)数平均分子量が250〜750であるポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールからなるポリオール組成物とポリイソシアネートとを反応させ、発泡体の密度が2kg/m3以上20kg/m3以下である水発泡可能な連通気泡型硬質ポリウレタンフォームおよびその製造方法が提案されている。
さらに、特開平10−182785号公報によって、寸法安定性、接着性、圧縮強度に優れた水発泡硬質ポリウレタンフォームを製造するために、特定の官能基数と水酸基価を有するポリオール成分の特定組成物及び、この特定組成物とポリメリックMDIを反応させる方法が提案されているが、これらはポリイソシアヌレートフォームではない。
ポリイソシアヌレートフォームを対象としたものでは、NCO/OH当量比を1.3〜3.0の割合で反応させ、連通気泡化させる方法が特許第3239322号公報によって開示されているが、この方法では、気泡連通化剤を添加すること、及びポリイソシアネート成分は粘性の高いポリメチレンポリフェニルイソシアネートプレポリマーを使用しなければならない欠点があり、気泡連通化剤を添加することなく、粘性の低いポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物によってワンショット法でポリイソシアヌレートフォームを製造できるものではない。
また、フロン系発泡剤削減ができ、優れた貯蔵安定性を有するポリイソシアヌレートフォーム用組成物を使用して、寸法安定性、耐燃焼性等の改善されたポリイソシアヌレートフォームの製造方法が特開平10−158354号公報によって開示されているが、この技術は水発泡の連通気泡型のポリイソシアヌレートフォームを提供するものではない。
硬質ポリイソシアヌレートフォームは硬質ポリウレタンフォームに比べ耐熱性、耐燃性、高強度などの点で優れているが、一方、一体成型化に際して接着性、流れ性に難点があり、従来発泡処方では、水発泡で連通化させた硬質ポリイソシアヌレートフォームを製造できる技術は提供されていない。
【特許文献1】
特許第3208180号公報
【特許文献2】
特開平7−102038号公報
【特許文献3】
特開2001−329036号公報
【特許文献4】
特開2002−293868号公報
【特許文献5】
特開平10−182785号公報
【特許文献6】
特許第3239322号公報
【特許文献7】
特開平10−158354号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、フロンや代替フロンを全く使用せず、ポリオール、触媒、水、整泡剤、その他助剤を含有する混合物の貯蔵安定性が優れ、流れ性が良く、面材との接着性が良好であり、樹脂強度が大きい、硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、官能基数が多く分子量が比較的に小さく、エチレンオキサイドユニット及びプロピレンオキサイドユニットを特定比率で含有するポリエーテルポリオールと官能基数が少なく分子量が比較的に大きいポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールとを特定の割合で組合せて使用することによって前記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(A)とポリオール(B)、触媒、発泡剤としての水及び整泡剤を混合発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオール(B)が平均官能基数2〜8、平均ヒドロキシル当量10〜490のポリエーテルポリオール(b1)、平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量100〜490のポリエステルポリオール(b3)と平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000のポリエーテルポリオール(b2)よりなり、(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)との合計量の80〜98重量%であり、且つ、(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法、
(2)ポリエーテルポリオール(b1)が、アミノ化合物を開始剤としてアルキレンオキサイドを付加してなるポリエーテルポリオールであることを特徴とする第1項記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法、及び
)ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(A)とポリオール(B)、触媒、発泡剤としての水及び整泡剤を混合発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオール(B)が平均官能基数2〜8、平均ヒドロキシル当量10〜490の、アミノ化合物を開始剤としてアルキレンオキサイドを付加してなるポリエーテルポリオール(b1)、平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量100〜490のポリエステルポリオール(b3)、及び、平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000のポリエーテルポリオール(b2)よりなり、(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)との合計量の80〜98重量%であり、且つ、(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であり、前記ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物との反応に際して、活性水素基とイソシアネート基との当量比が100対120〜500の割合で反応させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(A)とポリオール(B)、触媒、発泡剤としての水、整泡剤、その他助剤を混合発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオール(B)が平均官能基数2〜8、平均ヒドロキシル当量10〜490のポリエーテルポリオール(b1)と平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000のポリエーテルポリオール(b2)よりなり、(b1)が(b1)と(b2)との合計量の80〜98重量%であり、且つ、(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であるポリオール(B)と、又は、ポリオール(B)が平均官能基数2〜8、平均ヒドロキシル当量10〜490のポリエーテルポリオール(b1)、平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量100〜490のポリエステルポリオール(b3)と平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000のポリエーテルポリオール(b2)よりなり、(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)との合計量の80〜98重量%であり、且つ、(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であるポリオール(B)と、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(A)とを反応させることによって、フロンや代替フロンを全く使用せず、水発泡によって硬質ポリウレタンフォームを製造する方法である。
本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物と特定組成の、ポリオール、触媒、水、整泡剤及び他の助剤を含有する混合物とを、水を発泡剤として使用し、イソシアヌレート化及び/又はウレタン化触媒を使用し、前記ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物との反応に際して、活性水素水酸基とイソシアネート基との当量比が100対50〜500の割合で反応させることができる。
本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、保存中に液相分離、濁りなどが発生せず、貯蔵安定性が極めて良好であるポリオール、水、触媒、整泡剤その他助剤を含有する混合物を使用することができる。
【0006】
本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、第一態様として、活性水素水酸基とイソシアネート基との当量比が100対50〜120の割合で反応させることができる。第一態様には本発明に用いる触媒はウレタン化促進を主体とするものを使用することができる。第一態様によって得られる硬質ポリウレタンフォームの樹脂骨格中にはイソシアヌレート環を含有しないものにすることができる。
本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、第二態様として、活性水素水酸基とイソシアネート基との当量比が100対120〜500の割合で反応させることができる。第二態様には本発明に用いる触媒はイソシアヌレート化促進とウレタン化促進をするものを使用することができる。第二態様によって得られる硬質ポリウレタンフォームの樹脂骨格中にはイソシアヌレート環を含有することができる。
本発明第二態様においては、ポリイソシアネートとポリオール(B)との反応に際してイソシアネート基を活性水素水酸基に対して過剰に使用することによって、生成する樹脂骨格中に、イソシアネート基が3量化してできるイソシアヌレート環を多量に含有することができる。イソシアヌレート環は炭素原子と窒素原子が交互に結合した化学的に安定かつ強固な6員環結合であって、この結合を多量に有する樹脂は機械的強度が大きく、耐熱性、耐燃性が優れている。また、気泡連通化型であるため低温又は高温若しくは湿熱条件において寸法安定性が非常に良好である。イソシアヌレート環は、公知の方法により、イソシアヌレート化触媒の存在下に、活性水素基に対してイソシアネート基を過剰に加えて反応させることによって形成することができる。
本発明に用いるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物は、1分子中にベンゼン核を2個、イソシアネート基を2個保有するジフェニルメタンジイソシアネート(2核体)の他に、1分子中にベンゼン核及びイソシアネート基を3個以上保有する多核体を含有する混合物であって、該混合物の平均イソシアネート官能基数は2より大きい。該混合物は核体数の相異だけでなく、イソシアネート基及びメチレン基の結合位置の違いによる多種類の異性体を含有することができる。
【0007】
本発明に用いるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物は、本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法に適したものであれば、公知のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(一般にポリメリックMDIと略称される)を特に制限することなく使用することができる。本発明に用いるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物は、ジフェニルメタンジイソシアネートを20〜70重量%含有するポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物を特に好適に使用することができる。本発明に用いるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物の成分の個別含有率は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーによって得られる各ピークの面積百分率を基に検量線から求めることができる。
本発明に用いるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(ポリメリックMDI)は、本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法に適したものであれば、公知の有機ポリイソシアネートを併用することができる。例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、これらの三量体や脂肪族ポリイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート、これらの三量体や脂環式ポリイソシアネートなどを使用することができる。また、これらのポリイソシアネート化合物と活性水素含有化合物との反応によるイソシアネート基末端化合物、これらのポリイソシアネート化合物の反応、例えば、カルボジイミド化によるイソシアネート変性体などを併用することができる。これらのポリイソシアネート化合物は単独又は混合して併用することができる。
本発明に用いるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物は、本発明に用いるポリオール(B)中の活性水素水酸基及び水と反応すべきイソシアネート基量を所定のイソシアネート基当量比から算出し、相当するポリイソシアネート成分量として求めることができる。
【0008】
本発明に用いるポリオール(B)は、本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法に適したものであれば、公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、又は、多価アルコール類を特に制限することなく使用することができる。アルコール性水酸基を有するものを好適に使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)は、分子量の比較的小さいポリエーテルポリオール(b1)と前記ポリエーテルポリオール(b1)より分子量の大きいポリエーテルポリオール(b2)、又は、ポリエーテルポリオール(b1)にポリエステルポリオール(b3)を加えた混合物を使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)は、(b1)が(b1)と(b2)との合計量の80〜98重量%、好ましくは85〜95重量%であり、且つ、(b1)が酸化プロピレン付加ポリエーテルポリオールと酸化エチレン付加ポリエーテルポリオールとの混合物を含有してなるポリエーテルポリオールを特に好適に使用することができる。(b1)が(b1)と(b2)との合計量の80重量%未満では(b1)と(b2)とが混合せず、濁るか又は分離する。98重量%を超えると連通化せず寸法安定性の良好なフォームが得られない。
本発明に用いるポリオール(B)は、前記エチレンオキサイドユニットがプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットとの合計量の5〜30重量%、好ましくは7〜27重量%のポリエーテルポリオールとの混合物を特に好適に使用することができる。エチレンオキサイドユニットが前記合計量の5重量%未満では、連通化するために必要な(b2)量が増大し、その結果(b1)と(b2)とが混合せず、濁るか又は分離する。30重量%を超えると(b1)と(b2)とが混合せず、濁るか又は分離する。
本発明に用いるポリオール(B)の(b1)は、平均官能基数2〜8、好ましくは3〜6であり、平均ヒドロキシル当量10〜490、好ましくは20〜400のポリエーテルポリオールを好適に使用することができる。(b1)の平均官能基数が2未満では高分子化できず、8を超えると液の流れ性が悪くなる。(b1)の平均ヒドロキシル当量が10未満のポリオールはなく、490を超えるものはフォーム強度が不足するか又は連通化せず、寸法安定性良好なフォームが得られない。
本発明に用いるポリオール(B)の(b1)は、上記の条件に適合するポリエーテルポリオール又は多官能ポリオール、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、グリセリン、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークロースなどを使用することができる。また、これらの多官能ポリオールを開始剤として、酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加したポリエーテルポリオールを使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)の(b1)は、グリセリン、ペンタエリスリトール等を開始剤として酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加したポリエーテルポリオールを特に好適に使用することができる。
【0009】
さらに本発明に用いるポリオール(B)の(b1)は、アミノ化合物を開始剤として酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加したポリエーテルポリオールを好適に使用することができる。開始剤となるアミノ化合物は、通常ポリエーテルポリオールの開始剤として用いることのできるアミノ化合物を特に制限することなく使用することができる。例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ポリアミノポリフェニルメタンなどを使用することができる。また、多価アミノアルコールとしては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどを使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)の(b1)は、トリレンジアミンを開始剤として酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加したポリエーテルポリオールを特に好適に使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)の(b2)は、平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000、好ましくは600〜3500のポリエーテルポリオールであるものを好適に使用することができる。(b2)の平均官能基数が2未満のものは高分子化できず、3を超えるものは、連通化しない。平均ヒドロキシル当量が500未満のものは連通化しない。4000を超えるものは粘度が高くなり、使用に適さない。
本発明に用いるポリオール(B)の(b2)は、上記の条件に適合するポリエーテルポリオール又は多官能ポリオール、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、グリセリン、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチロールプロパンなどを開始剤として、酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加したポリエーテルポリオールを使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)の(b2)は、プロパンジオールを開始剤として酸化エチレン又は酸化プロピレンを付加したポリエーテルポリオールを好適に使用することができる。
【0010】
又、本発明に用いるポリオール(B)は、平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量100〜490、好ましくは120〜450のポリエステルポリオール(b3)とポリエーテルポリオール(b1)との混合物を好適に使用することができる。(b3)の平均官能基数が2未満のものは高分子化できず、4を超えるものは粘度が高くなり、使用に適さない。(b3)の平均ヒドロキシル当量が100未満のものは、エステル基濃度が低すぎて、使用する意味がない。490を超えるものは粘度が高くなり、使用に適さない。
本発明に用いるポリオール(B)の(b3)は、上記の条件に適合するポリエステルポリオールを使用することができる。例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、グリセリン、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチロールプロパンなどの多官能ポリオールとシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、アジピン酸、酒石酸、ピメリン酸、セバシン酸、フタール酸、テレフタール酸などの多塩基酸とを、公知の縮合方法によって作製したポリエステルポリオールを使用することができる。本発明に用いるポリオール(B)の(b3)は、多官能ポリオールとしてジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び多塩基酸としてフタル酸より得られるポリエステルポリオールを好適に使用することができる。
【0011】
本発明に用いるポリオール(B)は、(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)の合計量の80〜98重量%、好ましくは85〜93重量%であり、且つ(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であるポリエーテルポリオールを特に好適に使用することができる。(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)との合計量の80重量%未満では(b1)と(b3)とが混合せず、濁るか又は分離し、98重量%を超えるものは連通化せず、寸法安定性の良好なフォームが得られない。
本発明に用いるエチレンオキサイドユニットは、ポリエーテル中のエチレンオキサイド構成単位部分−(−CH2CH2−O−)m−を示している。
本発明に用いるプロピレンオキサイドユニットは、ポリエーテル中のプロピレンオキサイド構成単位部分−(−CH2CH(CH3)−O−)n−を示している。
本発明に用いるポリオールの平均ヒドロキシル当量は、該ポリオール1分子中のヒドロキシル基1個当たりの該ポリオールの分子量であり、該ポリオールの分子量を官能基数で除して求めることができる。また、該ポリオールの平均ヒドロキシル当量は、56,100mgKOH/g(ポリオール)を、該ポリオールの水酸基価mgKOH/g(ポリオール)で除して求めることができる。
本発明に用いる触媒は、本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法に適したものであれば、特に制限することなく公知のイソシアヌレート化触媒及び/又はウレタン化触媒を使用することができる。例えば、イソシアヌレート化触媒としては、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸(酪酸)、ペンタン酸(吉草酸)、オクチル酸、ウンデシル酸、デカン酸などの有機カルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩などを使用することができる。また、フェノール、クレゾール、トリメチルフェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどのフェノール性水酸基を有する化合物又はそのアルカリ金属塩類、ナフテン酸鉛、ナフテン酸鉄、オクテン酸鉛、オクテン酸鉄、ジブチルチンジラウレートなどの有機酸金属塩などを使用することができる。
また、ウレタン化触媒としては、例えば、ジメチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロパンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−アルキルモルホリン、トリメチルアミノエチルピペラジンなどのアミン類、3級アミンのカルボン酸塩などの4級アンモニウム類、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレートなどの有機酸塩類などを使用することができる。
【0012】
本発明に用いるイソシアヌレート化触媒の助触媒は、本発明硬質ポリウレタンフォームの製造方法に適したものであれば、特に制限することなく公知のイソシアヌレート化触媒用の助触媒を使用することができる。例えば、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、トリエチルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、トリス(β−クロロエチル)ホスフェートなどのリン酸エステル類、1,3−ブタンジオールなどの2級水酸基を有するグリコールなどをイソシアヌレート化触媒の助触媒として使用することができる。
本発明に用いる触媒の配合量は、本発明に用いる前記(b1)及び(b2)ポリエーテルポリオール、若しくは(b3)ポリエステルポリオールとの混合物合計量100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは1.0〜5重量部使用することができる。0.5重量部未満ではウレタン化、又は、イソシアヌレート化が不十分であり、樹脂強度が弱い。10重量部を超えると、フォームの流れ性、充填性が悪化し、生産性が悪くなる。
本発明に用いる触媒は、前記ウレタン化触媒、イソシアヌレート化触媒、助触媒の少なくとも1種のほかに、本発明の目的を達成できる他の公知の触媒を併用することができる。
本発明に用いる発泡剤は、水を使用することができる。水はイソシアネート基と反応すると、次式に示すように、二酸化炭素ガスを発生し樹脂を発泡させることができる。
2RNCO+H2O=RNHCONHR+CO2
本発明に用いる発泡剤としての水は、反応に影響をあたえる成分を含むものでなければ、特に制限なく中性水を使用することができる。市水、イオン交換水又は蒸留水を好適に使用することができる。
本発明に用いる水の量は、製品硬質ポリポリウレタンフォームの所望の発泡倍率、密度に応じて選択して使用することができる。本発明に用いる発泡剤の水の量は、前記(b1)及び(b2)ポリエーテルポリオールの混合物、又は、ポリエーテルポリオール(b1)及びポリエステルポリオール(b3)の混合物100重量部に対して2〜10重量部、好ましくは3〜8重量部使用することができる。2重量部未満では発泡倍率が不十分であり、10重量部を超えると表面脆性が悪化し使用できない。
【0013】
本発明に用いる整泡剤は、通常の硬質ポリウレタンフォーム用の整泡剤を特に制限することなく使用することができる。例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテルなどのポリオキシアルキレン系のもの、オルガノポリシロキサン、シロキサンオキシアルキレンコポリマーなどの有機シリコーン系の整泡剤を好適に使用することができる。
本発明に用いるポリオール(B)、水、触媒、及び整泡剤を含有する混合物(ポリオールプレミックス)には、必要に応じて他の添加剤を添加することができる。本発明の目的を達成できるものであれば特に制限することなく通常ポリイソシアヌレートフォーム又はポリウレタンフオーム製造に用いる添加剤を使用することができる。例えば、鎖長延長剤、架橋剤、粘度調節剤、接着キュアー性付与剤、安定剤、難燃剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを使用することができる。粘度調節剤としては、ジアルキルグリコールエーテル、長分子ポリオール、トリス(クロロプロピル)ホスフェートなどを使用することができる。接着キュアー性付与剤としては、R1O(CH2CH2O)n2の一般式で示され、式中のR1、R2がCH3、C25又はC37であり、nが2、3又は4であるポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどを使用することができる。
本発明に用いるポリオール、架橋剤、発泡剤、触媒、整泡剤、粘度調節剤及び接着キュアー性付与剤などは、一度に混合することなく分割して添加することも可能であるが、必要に応じて他の添加剤を加え、予め混合物としたものが、均一組成になり、好適に使用することができる。該混合物は、混合物に適した周知の撹拌、混合方法によって調合することができる。
【0014】
本発明に用いるポリイソシアネートと本発明に用いるポリオール(B)及び水を含む混合物との配合比率は、ポリオール(B)中の活性水素水酸基とイソシアネート基との当量比が100対50〜500、本発明第一態様としては、100対50〜120、好ましくは100対60〜110の割合になるように選択することができる。本発明第二態様としては、100対110〜500、好ましくは100対120〜400の割合になるように選択することができる。本発明に用いるポリオール(B)中の活性水素水酸基とイソシアネート基との当量比は、50未満であると十分に高分子化できず、500を超えるとイソシアヌレート環濃度が高すぎて、接着力が十分に得られない。
通常の硬質ポリウレタンフォーム商業生産では、活性水素とイソシアネート基との当量比が100対90〜120の範囲で行われるので本発明に用いる第一態様の活性水素とイソシアネート基との当量比で現用のポリウレタンフォーム用の発泡機をそのまま使用できる利点がある。
また、通常の硬質ポリイソシアヌレートフォーム商業生産では、活性水素とイソシアネート基との当量比が100対120〜400の範囲で行われるので本発明に用いる第二態様の活性水素とイソシアネート基との当量比で現用のポリイソシアヌレートフォーム用の発泡機をそのまま使用できる利点がある。
活性水素に対するイソシアネート基の比率は、化学当量比で示すものであって、通常NCOインデックスまたはイソシアネートインデックスと呼ばれ、活性水素当量100に対してイソシアネート基の必要当量数で示す。活性水素含有官能基が水酸基のときにはイソシアネート基との化学当量比が1対1の場合であるが、アミノ基の場合には1対2と計算すべきであり、水1モルはイソシアネート基2モルと反応するので、やはり1対2として計算すべきである。高温度になった場合にのみイソシアネート基と反応する活性水素は、本発明の必要条件であるNCOインデックスには算入しない。
【0015】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。
物性測定は以下に示す方法によって行った。
フォーム製品密度はJIS A 9511によって測定し、単位はkg/m3である。
湿熱寸法安定性はASTM D 2126によって測定し、相対湿度95%の雰囲気で48時間70℃に保って行い、単位は%である。
高温寸法安定性はASTM D 2126によって測定し、48時間80℃に保って行い、単位は%である。
低温寸法安定性はASTM D 2126によって測定し、48時間−20℃に保って行い、単位は%である。
圧縮強度はJIS A 9511によって測定し、クロスヘッドスピード5〜10mm/分であり、単位はMpaである。
接着強度はJIS A 5908によって測定し、単位はMpaである。
独立気泡率はASTM D 2856によって測定し、単位は%である。
燃焼性の燃焼距離はJIS A 9511によって測定し、単位はmmである。
実施例1
1)ポリオールプレミックスの作製
ポリエステルポリオール[東邦理化(株)製、「JP−715」]60.0重量部、酸化エチレン付加ポリオール[三洋化成工業(株)製、「GE600」]10.0重量部、酸化プロピレン付加ポリオール[三洋化成工業(株)製、「GP600」]30.0重量部、ポリプロピレンエーテルポリオール[三洋化成工業(株)製、「PP3000」]5重量部、難燃剤トリス(クロロプロピル)ホスフェート[アクゾノーベル(株)製、「TCPP」]20.0重量部、シリコーン系整泡剤[日本ユニカー(株)製、「SZ−1677」]3.35重量部、市水5重量部、イソシアヌレート化触媒[エアープロダクツ(株)製、「Dabco−P15」]1.20重量部、助触媒(アミン系触媒)[東ソー(株)製、「Toyocat−ET」]0.5重量部、助触媒(アミン系触媒)[日本乳化剤(株)製、「NMM、NO.10」]0.4重量部(合計135.5重量部)を、200重量部収容可能の容器で、液温を25℃に保持し、撹拌速度5000回/分で、45分間撹拌混合し、均一な組成になったことを確認した。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で3ヶ月間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りは全く認められなかった。
【0016】
2)ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物は、[日本ポリウレタン工業(株)製、「ミリオネートMR−200」]を使用した。
3)成形用反応液は、混合比がポリオールプレミックス/MR−200=100重量部/240重量部(NCOインデックス:246)になるように発泡機[日本キャノン(株)製、「a−100」]にポリオールプレミックス及びMR−200の量を制御して供給した。吐出する反応液の配合比を確認後、最短距離の導管によって、一体成型パネルに注入した。
結果を実施例2、3、4、5、6、7と共に第1表に示す。本実施例によって得られた連通水発泡硬質ポリウレタンフォームの物性は、現行HCFC−141b使用システムと同等以上の性能を有している。低密度であり、フォームの初期硬化性(キュアー性)、強度に優れ、寸法安定性が良好であり接着性、充填性(流れ性)も優れた性能を示した。
実施例2
ポリプロピレンエーテルポリオールPP3000を7.5重量部にした以外は、実施例1と同じ条件で行った。
実施例3
トリレンジアミンベースポリエーテルポリオール[旭硝子(株)製、「WB−3036」]50重量部、酸化エチレン付加ポリオール[三洋化成工業(株)製、「GE600」]5重量部、酸化プロピレン付加ポリオール[三洋化成工業(株)製、「GP600」]45重量部、ポリプロピレンエーテルポリオール[三洋化成工業(株)製、「PP4000」]5重量部、難燃剤トリス(クロロプロピル)ホスフェート[アクゾノーベル(株)製、「TCPP」]20.7重量部、2−エチルヘキサノール5.0重量部、シリコーン系整泡剤[日本ユニカー(株)製、「SZ−1677」]2.49重量部、市水7.0重量部、イソシアヌレート化触媒[エアープロダクツ(株)製、「Dabco−P15」]2.10重量部、助触媒(アミン系触媒)[日本乳化剤(株)製、「NMM、NO.10」]0.98重量部、助触媒(アミン系触媒)[東ソー(株)製、「Toyocat−DT」]0.45重量部(合計143.7重量部)を使用して、ポリオールプレミックスを作製したこと及びポリオールプレミックス/MR−200=100重量部/200重量部(NCOインデックス:153)にした以外は、実施例1と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で3ヶ月間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りは全く認められなかった。
【0017】
実施例4
ポリプロピレンエーテルポリオールPP4000をPP3000に代え8重量部使用した以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で3ヶ月間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りは全く認められなかった。
実施例5
トリレンジアミンベースポリエーテルポリオールをペンタエリスリトールベースポリオール[旭硝子(株)製、「EL−410NE」]50重量部、酸化エチレン付加ポリオールGE600を10重量部、酸化プロピレン付加ポリオールGP600を40重量部、ポリプロピレンエーテルポリオールPP4000を3重量部に代えた以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で3ヶ月間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りは全く認められなかった。
実施例6
触媒をN−メチルモルホリン2.28重量部、助触媒(アミン系触媒)[東ソー(株)製、「Toyocat−ET」]0.17重量部、助触媒NC−IM[三共エアプロダクツ(株)製、「NC−IM」]0.047重量部に代え、ポリオールプレミックス/MR−200=100重量部/144重量部(NCOインデックス:110)にした以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で3ヶ月間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りは全く認められなかった。
実施例7
触媒をN−メチルモルホリン2.28重量部、助触媒(アミン系触媒)[東ソー(株)製、「Toyocat−ET」]0.17重量部、助触媒NC−IM[三共エアプロダクツ(株)製、「NC−IM」]0.047重量部に代え、ポリオールプレミックス/MR−200=100重量部/105重量部(NCOインデックス:80)にした以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で3ヶ月間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りは全く認められなかった。
【0018】
比較例1
ポリプロピレンエーテルポリオールPP3000を10重量部使用した以外は実施例1と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で1週間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りが発生した。
結果を比較例2、3、4、5と共に第2表に示す。
比較例2
酸化エチレン付加ポリオールGE600を使用しなかったこと、酸化プロピレン付加ポリオールGP600を40.0重量部及びポリプロピレンエーテルポリオールPP3000を30重量部に代えたこと以外は、実施例1と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で1週間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りが発生した。
比較例3
ポリプロピレンエーテルポリオールPP4000を10重量部に代えたこと以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で1週間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りが発生した。
比較例4
トリレンジアミンベースポリエーテルポリオールをペンタエリスリトールベースポリエーテルポリオール[旭硝子(株)製、「EL−410NE」]50重量部に代えた以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で1週間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りが発生した。
比較例5
酸化エチレン付加ポリオールを使用しなかったこと、酸化プロピレン付加ポリオールGP600を40.0重量部及びポリプロピレンエーテルポリオールPP3000を10重量部に代えたこと以外は、実施例1と同じ条件で行った。
このポリオールプレミックスを室温25℃及び低温5℃で1週間貯蔵試験を行った。液相分離及び濁りが発生した。
【0019】
【表1】
Figure 0004337136
【0020】
【表2】
Figure 0004337136
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、フロンや代替フロンを全く使用せず、水発泡によって低密度であり、フォームの初期硬化性(キュアー性)及び強度に優れ、接着性、充填性、寸法安定性、難燃性、耐熱性が良好な一体成型品用の硬質ポリウレタンフォームを提供できる。本発明による硬質ポリウレタンフォームは、パネル、雨戸、ドア、内外壁や床、出窓、出窓屋根、出窓庇、間仕切り等の断熱材、建築材料などの一体成型品に広く使用することができる。また、本発明に用いるポリオールプレミックスは貯蔵安定性が優れており、通常の屋内での貯蔵中に液相分離や濁りが発生することはない。

Claims (3)

  1. ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(A)とポリオール(B)、触媒、発泡剤としての水及び整泡剤を混合発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオール(B)が平均官能基数2〜8、平均ヒドロキシル当量10〜490のポリエーテルポリオール(b1)、平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量100〜490のポリエステルポリオール(b3)と平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000のポリエーテルポリオール(b2)よりなり、(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)との合計量の80〜98重量%であり、且つ、(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. ポリエーテルポリオール(b1)が、アミノ化合物を開始剤としてアルキレンオキサイドを付加してなるポリエーテルポリオールであることを特徴とする請求項1記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物(A)とポリオール(B)、触媒、発泡剤としての水及び整泡剤を混合発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオール(B)が平均官能基数2〜8、平均ヒドロキシル当量10〜490の、アミノ化合物を開始剤としてアルキレンオキサイドを付加してなるポリエーテルポリオール(b1)、平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量100〜490のポリエステルポリオール(b3)、及び、平均官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量500〜4000のポリエーテルポリオール(b2)よりなり、(b1)と(b3)との合計量が(b1)と(b3)と(b2)との合計量の80〜98重量%であり、且つ、(b1)のプロピレンオキサイドユニットとエチレンオキサイドユニットの重量比がプロピレンオキサイドユニット:エチレンオキサイドユニット=95:5〜70:30であり、前記ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート混合物との反応に際して、活性水素基とイソシアネート基との当量比が100対120〜500の割合で反応させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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