JP4334784B2 - オートフォーカス装置及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカス装置に関し、特に、被写体とテレビカメラとの距離が頻繁に変化することとなるテレビカメラ等の撮像装置が備えるオートフォーカス装置に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビカメラが備えるオートフォーカス装置は、撮影用素子で撮像した画像の高域成分を合焦評価値とし、焦点位置を微小に前後に移動させて撮影した結果に基づいて、レンズの動き方向を演算する、いわゆる山登り法を用いていた。
【0003】
この山登り法によるオートフォーカス制御では、例えば現在の焦点位置である第1の焦点位置での撮影用素子からの画像の高域成分から得られる合焦評価値である第1の合焦評価値を演算し、次に第1の焦点位置から微小位置ずらした第2の焦点位置での撮影用素子からの画像の高域成分から得られる合焦評価値である第2の合焦評価値を演算する。次に、第1の合焦評価値と第2の合焦評価値とを比較し、合焦評価値の大きい焦点位置の方向が合焦位置の方向として、レンズを駆動し焦点位置を移動させる構成となっていた。このように、山登り法によるオートフォーカス制御では、第1の焦点位置と第2の焦点位置とにおける合焦評価値に基づいて、焦点位置の移動方向すなわちレンズの駆動方向を決定し、その方向にレンズを駆動する動作を順次繰り返すことによって、合焦位置方向に焦点位置を移動させていた。
【0004】
合焦評価値としては、例えば撮像素子から得られる映像信号から分離される輝度信号をハイパスフィルタに入力し、まず高周波成分を取り出す。次に、取り出された高周波成分の絶対値を演算し、得られた値を撮像素子の全撮像領域内あるいは予め設定された評価領域内にわたって積分することによって算出していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0006】
テレビカメラやビデオカメラ等のように、長時間にわたる撮影期間で常に被写体に焦点を追従させる場合には、山登り法を用いた従来のオートフォーカス装置は常時フォーカス位置を微妙に変化させて検出を続け、合焦位置を保つ必要があった。このとき、従来のオートフォーカス装置では、前述するように、撮影用素子で撮像した画像の合焦評価値からレンズの駆動方向を算出する際に、現在位置を第1の焦点位置とし、この現在位置からレンズを微小駆動した位置を第2の焦点位置とした画像を撮像する必要があった。すなわち、山登り法を用いた従来のオートフォーカス装置では、少なくとも異なる2つの焦点位置での画像を撮像する必要があり、このときの画像は撮影用素子によって撮像されることとなるので、現在位置(第1の焦点位置)が合焦位置の場合であっても、撮影期間中は第2の焦点位置に微小移動され、正確な合焦位置に焦点位置を維持できないという問題があった。
【0007】
また、前述するように、従来のオートフォーカス装置では、少なくとも2枚の画像が必要となるので、第1の焦点位置における画像と第2の焦点位置における画像とでは、少なくとも2フィールド分の時間間隔が必要となる。すなわち、従来のオートフォーカス装置では、レンズの駆動方向を決定するためには少なくとも2フィールド分の時間が必要となるので、動きのある被写体では第1の焦点位置における画像と第2の焦点位置における画像とでは2フィールド分の時間差が生じてしまうこととなっていた。このために、山登り法を用いたオートフォーカス装置では、検出感度が低くなってしまう、あるいは合焦動作が不安定になってしまうという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、正確な合焦位置に焦点位置を維持することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、動きのある被写体であっても合焦位置に焦点位置を設定することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0010】
(1)撮像された被写体の光学像を映像信号に変換するオートフォーカス用撮像素子と、前記オートフォーカス用撮像素子で得られる映像信号に基づいて、前記オートフォーカス用撮像素子に結像する前記被写体の光学像の鮮鋭度を示す合焦評価値を算出する評価値算出手段と、前記合焦評価値に基づいてレンズの焦点位置を調整し、撮像用撮像素子に前記被写体の光学像を結像する焦点調整手段とを有するオートフォーカス装置において、前記オートフォーカス用撮像素子は入射光の光軸に直交する直交面に対して傾斜して配置され、前記評価値算出手段は前記オートフォーカス用撮像素子の入力面と光軸とが交差する位置における直交面と前記オートフォーカス用撮像素子との交線を境界として分割される分割画素領域毎の合焦評価値を算出する評価値算出手段とを備え、前記焦点調整手段は前記分割画素領域毎の合焦評価値を比較する比較手段を備え、前記評価値算出手段は前記撮影用撮像素子の画素領域を前記オートフォーカス用撮像素子の分割画素領域に対応する領域に分割し、前記撮影用撮像素子の分割画素領域毎に合焦評価値を算出する手段と、前記撮影用撮像素子から算出された前記分割画素領域毎の合焦評価値に基づいて前記オートフォーカス用撮像素子の前記分割画素領域毎の合焦評価値を補正する補正手段とを備え、前記焦点調整手段は前記補正されたオートフォーカス用撮像素子の合焦評価値に基づいて、前記レンズの焦点位置を調整する。
【0011】
(2)撮像された被写体の光学像を映像信号に変換するオートフォーカス用撮像素子と、前記オートフォーカス用撮像素子で得られる映像信号に基づいて、前記オートフォーカス用撮像素子に結像する前記被写体の光学像の鮮鋭度を示す合焦評価値を算出する評価値算出手段と、前記合焦評価値に基づいてレンズの焦点位置を調整し、撮影用撮像素子に前記被写体の光学像を結像する焦点調整手段とからなるオートフォーカス装置を有する撮像装置において、前記オートフォーカス用撮像素子は入射光の光軸に直交する直交面に対して傾斜して配置され、前記評価値算出手段は前記オートフォーカス用撮像素子の入力面と光軸とが交差する位置における直交面と前記オートフォーカス用撮像素子との交線を境界として分割される分割画素領域毎の合焦評価値を算出する手段とを備え、前記焦点調整手段は前記分割画素領域毎の合焦評価値を比較する比較手段を備え、前記評価値算出手段は前記撮影用撮像素子の画素領域を前記オートフォーカス用撮像素子の分割画素領域に対応する領域に分割し、前記撮影用撮像素子の分割画素領域毎に合焦評価値を算出する手段と、前記撮影用撮像素子から算出された前記分割画素領域毎の合焦評価値に基づいて前記オートフォーカス用撮像素子の前記分割画素領域毎の合焦評価値を補正する補正手段とを備え、前記焦点調整手段は前記補正されたオートフォーカス用撮像素子の合焦評価値に基づいて、前記レンズの焦点位置を調整する。
【0012】
前述した手段によれば、撮像素子は入射光の光軸に直交する直交面に対して傾斜して配置されているので、直交面と撮像素子との交線を境界として分割される各分割画素領域の一方はレンズに近くなり、他方の分割画素領域はレンズから遠くなる。従って、この撮像素子をオートフォーカス用撮像素子として用いることによって、1個の撮像素子で、焦点位置を微小な量で移動させた場合の画像を1回の撮像で得ることができる。その結果、合焦位置に焦点位置がある場合には、その焦点位置を維持することができる。また、1回の撮像で異なる2つの焦点位置での画像を得ることができるので、動きのある被写体であっても合焦位置に焦点位置を設定することができる。
【0013】
ここで、評価値算出手段が直交面とオートフォーカス用撮像素子との交線を境界として分割される分割画素領域毎の合焦評価値を算出し、得られた合焦評価値を比較することは、焦点位置を微小な量で移動させた場合の合焦評価値の比較を行うことと等価となるので、この比較結果に基づいて焦点調整手段がレンズの焦点位置を調整することによって、撮像素子に被写体の光学像を結像することが可能となる。
【0014】
従って、このオートフォーカス装置を備える撮像装置では、焦点位置が合焦位置に設定された場合には、被写体の映像出力を得る撮影用撮像素子で撮像される画像の焦点位置は、オートフォーカス動作中であっても移動されることがないので、高品質の被写体像を得ることが可能となる。また、1回の撮像でオートフォーカス動作を行うことができるので、動きのある被写体であっても合焦位置に焦点位置を速やかに移動させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
図1は本発明の一実施の形態であるオートフォーカス装置の概略構成を説明するための図である。特に、図1の(a)は本実施の形態であるオートフォーカス装置の基本原理を説明するための図であり、図1の(b)は本実施の形態のオートフォーカス用撮像素子及び撮影用撮像素子における領域の分割の一例を説明するための図である。ただし、本実施の形態では、オートフォーカス用撮像素子102及び撮影用撮像素子103の配置位置並びに合焦判定手段104の構成を除く、レンズ101等の光学系、オートフォーカス用撮像素子102及び撮影用撮像素子103の動作を制御する走査駆動パルス系、並びにオートフォーカス用撮像素子102及び撮影用撮像素子103からの映像信号を処理する映像処理系等は周知の構成である。従って、以下の説明では、本願発明のオートフォーカス装置に係わるオートフォーカス用撮像素子102及び撮影用撮像素子103の配置位置、並びに合焦判定手段104における合焦制御について詳細に説明する。
【0017】
図1において、101はレンズ、102はオートフォーカス用撮像素子、103は撮影用撮像素子、104は合焦判定手段、105はレンズ駆動手段、106は光軸、107は第1の領域、108は第2の領域を示す。
【0018】
図1の(a)に示すように、オートフォーカス用撮像素子(以下、AF用撮像素子」と記す)102と、撮影用撮像素子103とはレンズ101の光軸106上に配置される構成となっている。また、AF用撮像素子102と撮影用撮像素子103とからの出力は、それぞれ合焦判定手段104に接続される。すなわち、AF用撮像素子102で撮像された画像(被写体像)と、撮影用撮像素子103で撮像された画像(被写体像)とは、それぞれ合焦判定手段104に出力される構成となっている。合焦判定手段104からの駆動出力はレンズ駆動手段105に出力され、レンズ駆動手段105がレンズ101の図示しない焦点機構を駆動し、その焦点位置を変化させる構成となっている。
【0019】
合焦判定手段104は、例えばAF用撮像素子102及び撮影用撮像素子103で撮像された画像すなわち映像信号の内の輝度信号から高周波成分のみを取り出す周知のハイパスフィルタ(以下、「HPF」と記す)と、HPFを通過した高周波成分の絶対値をそれぞれ演算する周知の絶対値演算手段を備える。また、合焦判定手段104は、絶対値演算手段から出力される値をそれぞれの撮像素子での予め設定された分割画素領域毎すなわち図1の(b)に示す第1の領域107と第2の領域108とに分けて、高周波成分の絶対値をそれぞれ加算し合焦評価値を得る周知の加算手段を備える。さらには、合焦判定手段104は、撮影用撮像素子103での第1の領域107及び第2の領域108の合焦評価値に基づいて、AF用撮像素子102での第1の領域107及び第2の領域108の合焦評価値を補正する補正手段と、補正後のAF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値と第2の領域の合焦評価値とを比較し、その比較結果に基づいてレンズの駆動方向すなわち焦点位置の移動方向を判定(決定)する周知の判定手段とを備える。このように、本実施の形態の合焦判定手段104は、撮影用撮像素子103からの画像を第1の領域107と第2の領域108との画像に分け、それぞれの領域毎に合焦評価値をそれぞれ演算し、この合焦評価値を山登り法で比較することにより駆動出力を得る構成となっている。ただし、補正手段によって補正されたAF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値と第2の領域108の合焦評価値とを用いることなく、補正前のAF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値と第2の領域108の合焦評価値とを比較し、レンズ駆動方向を判定してもよい。このような構成とすることによって、補正手段における補正のための演算が不要となるので、画像の撮像からレンズの駆動までにかかる時間を短縮することができる。
【0020】
レンズ駆動手段105は、合焦判定手段104から出力される駆動方向判定に基づいて、予め設定された量だけレンズ101の図示しない焦点機構を駆動して焦点位置を移動させる周知のレンズ駆動手段である。従って、本実施の形態では、判定手段とレンズ駆動手段105とによって、焦点調整手段として動作する。
【0021】
また、撮影用撮像素子103は従来の撮影用撮像素子と同様に、光軸106に対して垂直、あるいは撮影用撮像素子103で撮像された画像に規定値以上の歪みが生じない程度の誤差で垂直に配置されている。一方、AF用撮像素子102は、図1の(a)から明らかなように、撮影用撮像素子103とは異なり、光軸106に対して直交しない、すなわち撮影用撮像素子103と平行にならないように配置されている。従って、本実施の形態では、撮影用撮像素子103に対してAF用撮像素子102が所定の傾斜角で傾斜配置される構成となっている。
【0022】
ただし、図1の(a)から明らかなように、本実施の形態のオートフォーカス装置では、光軸106とAF用撮像素子102の入射面との交点位置を基準として、AF用撮像素子102を撮影用撮像素子103に対して傾斜させる構成となっている。特に、AF用撮像素子102に配置される横方向に配列される図示しない画素方向をX軸方向、縦方向に配列される図示しない画素方向をY軸方向とし、光軸106とAF用撮像素子102の入射面との交点位置を原点とするX軸及びY軸を設定した場合には、本実施の形態のAF用撮像素子102は、X軸に沿って傾斜される構成となっている。
【0023】
このとき、図1の(b)に示すように、AF用撮像素子102の受光領域の内で、光軸106すなわち境界となるX軸よりも上部の領域を第2の領域108、X軸よりも下部の領域を第1の領域107とした場合、本実施の形態では、AF用撮像素子102は光軸106が受光面の中心となるように配置されているので、第1の領域107と第2の領域108との受光面積が同じとなるように設定される。このようにX軸に沿ってAF用撮像素子102を傾斜させることによって、第2の領域108に対応する合焦評価値の演算を第1の領域107からの画像信号の読み出し中(取り込み中)に行うことが可能となるので、合焦評価値の演算及び比較を速やかに行うことが可能となり、フォーカスの応答性を向上させることが可能となる。
【0024】
なお、第1の領域107と第2の領域108との受光面積は同じ面積に限定されることはないが、その場合には、合焦判定手段104で合焦評価値を演算する際に、第1の領域107と第2の領域108との面積比に従って撮影用撮像素子103で撮像した画像も合焦評価値を演算する必要がある。また、AF用撮像素子102の傾斜はX軸に限定されることはなく、光軸106とAF用撮像素子102の入射面との交点位置を原点とするY軸に沿った傾斜、あるいはこの交点位置を通る入射面上の他の直線に沿った傾斜としてもよい。
【0025】
次に、図2に本実施の形態のオートフォーカス装置における合焦動作を説明するための図を示し、以下、図2に基づいて、本実施の形態のオートフォーカス装置の動作を説明する。ただし、図2の(a)は合焦前における第1の領域の合焦評価値と第2の領域の合焦評価値との関係を説明するための図であり、図2の(b)は合焦後における第1の領域の合焦評価値と第2の領域の合焦評価値との関係を説明するための図である。
【0026】
本実施の形態によるオートフォーカス動作では、AF用撮像素子102及び撮影用撮像素子103で撮像されたそれぞれの画像の輝度信号から、HPFにより高周波成分のみがそれぞれ取り出され、得られた高周波成分は次段のHPFに出力される。このときのHPFの処理は、例えばCCD型やCMOS型の撮像デバイスを用いるAF用撮像素子102及び撮影用撮像素子103から走査線方向に順次出力される映像信号から得られる輝度信号に対して、順次ハイパスフィルタ処理を行うものである。なお、HPFは、デジタル処理とアナログ処理とのどちらでもよい。
【0027】
HPFによって取り出されたそれぞれの高周波成分は、次に絶対値演算手段によってその絶対値がそれぞれ演算され、この絶対値がそれぞれ加算手段に出力される。加算手段では絶対値演算手段から出力されるそれぞれの絶対値(高周波成分の絶対値)を、撮像素子毎に入力順に順次加算していく。ここで、絶対値演算手段からの絶対値が第2の領域108の終端に達した時点、すなわち第2の領域108における加算が終了した時点で、加算手段はそれぞれの加算値を第2の領域108の合焦評価値として補正手段に出力し、加算値をリセットする。この後に、加算手段は次からの絶対値すなわち第1の領域107における絶対値を順次加算していき、絶対値演算手段からの絶対値が第1の領域107の終端に達した時点で、加算値を第1の領域107の合焦評価値として補正手段に出力することによって、第2の領域108の合焦評価値に続いて第1の領域107の合焦評価値を算出する。
【0028】
補正手段では、AF用撮像素子102及び撮影用撮像素子103に対応するそれぞれの第1の領域107の合焦評価値が入力されると、まず、撮影用撮像素子103での第1の領域107の合焦評価値と第2の領域108の合焦評価値との比に基づいて、例えばAF用撮像素子102での第1の領域の合焦評価値を基準として、AF用撮像素子102での第2の領域108の合焦評価値を補正する。次に、この補正された第2の領域の合焦評価値と、基準としたAF用撮像素子102での第1の領域の合焦評価値とは、判定手段に出力される。
【0029】
判定手段では、補正手段から出力されたすなわち補正手段により補正されたAF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値と、AF用撮像素子102での第2の領域108の合焦評価値とを比較し、焦点位置の移動方向すなわちレンズ101の駆動方向を決定し、レンズ駆動手段105に出力する。ただし、このときの補正処理及び判定処理は、AF用撮像素子102での第1及び第2の領域の合焦評価値の比が撮影用撮像素子103での第1及び第2の領域の合焦評価値比と同じとなるように合焦評価値を補正し、この補正された合焦評価値を比較することによって、焦点位置の移動方向を決定するものである。
【0030】
例えば、AF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値がa、第2の領域の合焦評価値がbであり、撮影用撮像素子103での第1の領域の合焦評価値がc、第2の領域の合焦評価値がdである場合には、以下のような補正処理及び判定処理となる。前述するように、AF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値aを基準とする場合には、撮影用撮像素子103での合焦評価値の比であるd/cに、AF用撮像素子102での第2の領域108の合焦評価値bを乗算することによって、補正後の第2の領域108の合焦評価値b×d/cが得られる。次に、判定手段が第1の領域107の合焦評価値aと、補正後の第2の領域108の合焦評価値b×d/cとを比較し、この比較結果がa=b×d/cの場合には、現在の焦点位置が合焦位置となるので、判定手段は現在の焦点位置を維持する指示をレンズ駆動手段105に行う。その結果、レンズ駆動手段105は現在の焦点位置を維持するので、撮影用撮像素子103で得られる画像は合焦位置でのものとなる。なお、a=b×d/cの時には、判定手段がレンズ駆動手段105に移動指示を与えないような構成としてもよいことはいうまでもない。また、a=b×d/cの場合を現在の焦点位置が合焦位置としたが、例えば予め計測等で合焦位置の範囲を特定しておく場合には、判定手段はa=b×d/cを含むa≒b×d/cとなる範囲で現在の焦点位置を合焦位置とするように設定する。このときの合焦位置の範囲の一例としては、撮影用撮像素子103に図示しない被写体の空間的情報を再生するレンズ101からなる光学系の焦点深度やこの焦点深度に係数を乗算した値等を基準とした範囲等がある。
【0031】
判定手段での比較結果がa<b×d/cの時には、AF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値aに比較して、AF用撮像素子102での第2の領域108の補正後の合焦評価値b×d/cの方が大きいので、判定手段はAF用撮像素子102での第2の領域108の合焦評価値を減少させる方向すなわち焦点位置をレンズ101に近づける方向に移動させる指示をレンズ駆動手段105に行う。一方、判定手段での比較結果がa>b×d/cの時には、AF用撮像素子102での第2の領域108の補正後の合焦評価値b×d/cに比較して、AF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値aの方が大きいので、判定手段はAF用撮像素子102での第1の領域の合焦評価値を減少させる方向すなわち焦点位置をレンズ101から遠ざける方向に移動させる指示をレンズ駆動手段105に行うことによって、現在の焦点位置が合焦位置の方向へ移動するように、焦点位置を移動させる。なお、判定手段における比較法としては、例えば減算結果の正負による判定や除算結果による判定等の周知の方法を用いる。
【0032】
また、除算による判定法としては、例えばAF用撮像素子102での比であるb/aを撮影用撮像素子103の比であるd/cで除算する場合には、除算結果が1の時には現在の焦点位置が合焦位置となるので、判定手段は現在の焦点位置を維持する指示をレンズ駆動手段105に行う。その結果、レンズ駆動手段105は現在の焦点位置を維持するので、撮影用撮像素子103で得られる画像は合焦位置でのものとなる。ただし、除算結果が1の場合を現在の焦点位置が合焦位置としたが、例えば予め計測等で合焦位置の範囲を特定しておく場合には、判定手段は除算結果として1を含む範囲で現在の焦点位置を合焦位置とするように設定する。このときの合焦位置の範囲の一例としては、撮影用撮像素子103に図示しない被写体の空間的情報を再生するレンズ101からなる光学系の焦点深度やこの焦点深度に係数を乗算した値等を基準とした範囲等がある。
【0033】
判定手段での除算結果が1よりも大きい時には、撮影用撮像素子103での合焦評価値の比に比較して、AF用撮像素子102での第2の領域の合焦評価値の方が大きいので、判定手段はAF用撮像素子102での第2の領域の合焦評価値を減少させる方向すなわち焦点位置をレンズ101に近づける方向に移動させる指示をレンズ駆動手段105に行う。一方、判定手段での除算結果が1未満の時には、撮影用撮像素子103での合焦評価値の比に比較して、AF用撮像素子102での第1の領域の合焦評価値の方が大きいので、判定手段はAF用撮像素子102での第1の領域の合焦評価値を減少させる方向すなわち焦点位置をレンズ101に遠ざける方向に移動させる指示をレンズ駆動手段105に行うことによって、除算結果が1すなわち現在の焦点位置が合焦位置となるように、焦点位置を移動させる。
【0034】
また、撮影用撮像素子103での第1の領域107の合焦評価値cと第2の領域108の合焦評価値dとの比が等しいあるいは等しいと見なせるような場合には、AF用撮像素子102での第1の領域107の合焦評価値aと第2の領域の合焦評価値bとを比較するのみで十分となる。従って、例えば図2の(a)に示すように、AF用撮像素子102での第2の領域108の合焦評価値が第1の領域107の合焦評価値よりも大きい場合には、第2の領域108の合焦評価値から第1の領域107の合焦評価値を減算することによって、各領域での合焦評価値の大小を判定し、その結果に基づいて、現在の焦点位置からの移動方向すなわちレンズの駆動方向を決定し、その指示をレンズ駆動手段105に出力する。ただし、図2の(b)に示すように、合焦評価値の差が0(ゼロ)あるいは予め設定した設定値以内の場合には、現在の焦点位置が合焦位置となるので、判定手段は現在の焦点位置を維持する指示をレンズ駆動手段105に行う。その結果、レンズ駆動手段105は現在の焦点位置を維持するので、撮影用撮像素子103で得られる画像は合焦位置でのものとなる。
【0035】
このように、撮影用撮像素子103での第1の領域107の合焦評価値cと第2の領域108の合焦評価値dとの比が等しいあるいは等しいと見なせるような場合、あるいはAF用撮像素子102の合焦評価値a,bのみで判定処理を行う場合には、補正手段が不要となり、判定手段による減算のみで焦点位置の移動方向が決定できるので、判定に要する時間をさらに小さくすることができる。その結果、他の評価法と組み合わせた場合であっても、1枚の画像(あるいは1フレーム分の画像)の取得から焦点位置移動までの要する時間を小さくすることができる。
【0036】
ただし、以上説明したオートフォーカス装置を備えるテレビカメラやビデオカメラ等の動画を撮影するための撮像装置、及びデジタルカメラ等の静止画を撮影するための撮像装置では、図1に示すようにAF用撮像素子102と撮影用撮像素子103とを同一のレンズ101の光軸106上の同じ位置に配置することは困難となるので、実際の撮像素子の配置では後述するように、AF用と撮影用とのそれぞれの撮像素子の数に対応して2組(あるいはそれ以上)の撮影レンズを用いる、あるいは1組の撮影レンズに入射した光の光路を途中で分離し、AF用と撮影用とのそれぞれの撮像素子に入射する必要がある。
【0037】
図3は本実施の形態のオートフォーカス装置におけるAF用撮像素子と撮影用撮像素子との配置の一例を説明するための図である。特に、図3の(a)は複数個のレンズを用いてAF用撮像素子と撮影用撮像素子とを配置したオートフォーカス装置の概略構成を説明するための図であり、図3の(b)はレンズの後ろで光路を分離してAF用撮像素子と撮影用撮像素子とを配置したオートフォーカス装置の概略構成を説明するための図である。
【0038】
図3の(a)に示すオートフォーカス装置では、図示しない被写体の空間的情報を撮影用撮像素子103に再生する撮影用レンズ301と、被写体の空間的情報をAF用撮像素子102に再生するオートフォーカス用レンズ302とがそれぞれ別々に設けられた構成となっている。すなわち、撮影用レンズ301と撮影用撮像素子103とからなる撮影用のカメラ部と、オートフォーカス用レンズ302とAF用撮像素子102とからなるオートフォーカス用のカメラ部とがそれぞれ別々に構成されるオートフォーカス装置を備えるテレビカメラとなっている。
【0039】
この構成では、撮影用レンズ301とオートフォーカス用レンズ302との焦点移動は連動し、オートフォーカス用レンズ302の焦点位置がこのレンズ302の合焦位置に移動された場合には、撮影用レンズ301の焦点位置もこのレンズ301の合焦位置となるように、撮影用レンズ301とオートフォーカス用レンズ302との特性が設定されると共に、それぞれのレンズに対応する撮影用撮像素子103とAF用撮像素子102とが配置されている。
【0040】
図3の(b)に示すオートフォーカス装置では、テレビカメラの光学系を形成する撮影用レンズ301と撮影用撮像素子103との間に配置した半透過ミラー303によって、撮影用レンズ301から出射された光線(像)の光路を分離し、分離された一方の光線を撮影用撮像素子103に入射させ、他方の光線をAF用撮像素子102に入射させる構成となっている。すなわち、比較的大きくまたその重量も重い光学系を1系統とするオートフォーカス装置を備えるテレビカメラとなっている。
【0041】
この構成では、例えば半透過ミラー303で反射されてAF用撮像素子102の入射面に至る距離が、半透過ミラー303を透過して撮影用撮像素子103の入射面までに至る距離と等しくなるように、AF用撮像素子102と撮影用撮像素子103とが配置される。
【0042】
また、AF用撮像素子102に再生される被写体の空間的情報すなわち画像と、撮影用撮像素子103に再生される被写体の空間的情報すなわち画像とでは、天地が逆転して再生されることとなる。従って、本実施の形態では、例えば被写体の空間的情報の上部がAF用撮像素子102及び撮影用撮像素子103での読み出し開始位置となるように、撮影用撮像素子103とAF用撮像素子102とが配置される。
【0043】
なお、以上に説明した撮影用撮像素子103とAF用撮像素子102とのずれ、すなわち光軸を回転中心とした回転方向のずれ及び各撮像素子102,103の撮像面と平行な方向に対するずれに対しては、周知の画像補正等に修正可能であることはいうまでもない。
【0044】
図4は本実施の形態のオートフォーカス装置における合焦評価値の検出範囲を説明するための図である。ただし、図4の(a)はオートフォーカス用撮像素子及び撮影用撮像素子の位置関係を説明するための図(側面図)であり、図4の(b)はオートフォーカス用撮像素子及び撮影用撮像素子における合焦評価の検出可能領域を説明するための図(正面図)である。
【0045】
図4において、dnは合焦位置からの近被写体側焦点深度、dfは遠被写体側焦点深度を示す。また、以下の説明では、レンズのF値、焦点距離、及び被写体距離で定まる錯乱円が撮像素子の画像サイズと同等になる位置を焦点深度とする。
【0046】
図4の(a)に示すように、AF用撮像素子102と撮影用撮像素子103とがなす角度をαとした場合、焦点深度の内側においては、画像の高域成分の差がないために、合焦評価値は得られないこととなる。従って、合焦評価値が検出可能となる範囲は、AF用撮像素子102と撮影用撮像素子103との交点位置からそれぞれ焦点深度以上離間した領域となる。第1の領域107における焦点深度は、Ln=dn/tanαとなるので、図4の(b)に示す撮像素子102,103の交点位置から焦点深度Lnまでの領域401を除く領域402が、第1の領域107における合焦評価値の検出範囲となる。同様に、第2の領域108における焦点深度は、Lf=df/tanαとなるので、図4の(b)に示す撮像素子102,103の交点位置から焦点深度Lfまでの領域403を除く領域404が、第2の領域108における合焦評価値の検出範囲となる。
【0047】
以上説明したように、本実施の形態のオートフォーカス装置を用いた撮像装置では、被写体の撮像された光学像を映像信号に変換する撮像素子の内で、AF用撮像素子102を入射光すなわちレンズ101の光軸106に対して傾斜して配置する。特に、光軸106に直交する直交面と平行に配置される撮影用撮像素子103に対して、AF用撮像素子102を傾斜して配置することによって、AF用撮像素子102の入力面と光軸106とが交差する位置における直交面と、AF用撮像素子106との交線を境界として、AF用撮像素子106の各画素は2つの領域(第1の領域107と第2の領域108とからなる分割画素領域)の何れかに分割される。このとき、AF用撮像素子106の下端部がレンズ101に近くなるような傾斜の場合には、AF用撮像素子102の第1の領域107がレンズ101に近くなり、第2の領域108はレンズ101から遠くなる。なお、AF用撮像素子102の傾斜方向が逆の場合には、第1及び第2の領域107,108とレンズ101との関係も逆となることはいうまでもない。
【0048】
従って、AF用撮像素子102で1フレーム分の被写体像を撮像した場合であっても、AF用撮像素子102の入力面と光軸106とが交差する位置を中心として、第1の領域107では微小な量で焦点位置をレンズ101側に移動させた場合と同じ効果の画像が得られ、第2の領域では微小な量で焦点位置をレンズ101から遠い側に移動させた場合と同じ効果の画像が得られる。その結果、合焦位置に焦点位置がある場合であっても、レンズ101の焦点位置を移動させることなく異なる2つの焦点位置での画像を得ることができるので、撮影用撮像素子103では焦点位置を維持することができ、オートフォーカス制御に伴う合焦位置からの焦点位置の移動を防止できる。また、1回の撮像で異なる2つの焦点位置での画像を得ることができるので、動きのある被写体であっても合焦位置に焦点位置を速やかに設定することができる。
【0049】
なお、本実施の形態では、撮影用撮像素子103とAF用撮像素子102とからの映像信号の読み出しは、同じ期間で読み出すように制御することによって、フォーカスのために要する演算の時間を短縮する構成としたが、これに限定されることはなく、撮影用撮像素子103からの映像信号の読み出しに続いてAF用撮像素子102からの映像信号を読み出すような構成、あるいはその逆の順番で映像信号を読み出す構成としてもよく、このような構成とすることによって、前述する効果に加えて、合焦判定手段104を構成するHPF、絶対値演算手段、補正手段、及び加算手段を、撮影用撮像素子103とAF用撮像素子とで共用することができるので、合焦判定手段104をハードで構成する場合には回路規模を低減させることが可能となる。一方、合焦判定手段104をマイコン等の周知の情報処理装置上で動作するプログラムによって実現する場合では、情報処理装置にかかる負担を低減できるので、情報処理装置に比較的に安価なものを使用できる。
【0050】
また、本実施の形態では、AF用撮像素子102と撮影用撮像素子103とを同じサイズ及び同じ画像ピッチの撮像素子を使用する場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば画像出力の品質に影響しないAF用撮像素子102に、撮影用撮像素子103と画素数は同じであり画素ピッチが小さい撮像素子を使用することによって、AF用撮像素子102とAF用撮像素子102に係わる光学系を小型化することが可能となるので、オートフォーカス装置を小型化することができる。また、小型のAF用撮像素子102及び光学系を使用することによって、製造コストを低減させることができる。さらには、異なる大きさの入射面積の撮像素子を用いてもよいことはいうまでもない。例えば、撮像用素子103の撮像領域よりも小さいフォーカス領域が予め設定されている場合には、このフォーカス領域の画像を撮像するに十分な撮像領域を有するAF用撮像素子103を用いることによって、AF用撮像素子102のみならずAF用撮像素子102に係わる光学系も小型化することが可能となるので、オートフォーカス装置を小型化することができる。また、小型のAF用撮像素子102及び光学系を使用することによって、製造コストを低減させることができる。
【0051】
また、本実施の形態では、AF用撮像素子102を傾斜させることによって、撮影用撮像素子103に対して、焦点位置を微小距離でレンズ101の側に移動させた画像と、焦点位置を微小距離でレンズ101から遠ざけた位置に移動させた画像とを撮像する構成としたが、これに限定されることはなく、第1の領域107と第2の領域108とをそれぞれ撮像領域とする2個あるいはそれ以上の撮像素子を設ける構成としても前述する効果を得られることはいうまでもない。
【0052】
さらには、本実施の形態では、レンズ駆動手段105は、合焦判定手段104から出力される駆動方向判定に基づいて、レンズ101の焦点機構を駆動し焦点位置を予め設定された量だけ移動させる構成としたが、これに限定されることはない。例えば、合焦判定手段104に第1及び第2の領域107,108の合焦評価値の差を演算する手段を設けると共に、第1及び第2の領域107,108の合焦評価値の差に応じたレンズ101の移動量を格納する移動量格納手段を設け、焦点機構が合焦判定手段104からの合焦評価値の差に基づいて、移動量格納手段から合焦評価値の差に対応する移動量を検索し、この検索された移動量と合焦判定手段104からの移動方向でレンズ101を移動させることによって、レンズ101の焦点移動を精度良く、また効率的に行うことができるので、合焦までに要する時間を短縮し効率的な合焦動作を実現できる。ただし、第1及び第2の領域107,108の合焦評価値の差に応じたレンズ101の移動量は、合焦評価値が得られる毎に演算してもよいことはいうまでもない。さらには、レンズ101のF値や焦点距離や被写体距離等も勘案してレンズ101の移動量を算出することによって、レンズ101の焦点移動をさらに精度良く、さらに効率的に行うことができ、合焦までに要する時間をさらに短縮した効率的な合焦動作を実現できる。
【0053】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)AF用撮像素子は入射光の光軸に直交する直交面に対して傾斜して配置されているので、1個の撮像素子で、焦点位置を微小な量で移動させた場合の画像を1回の撮像で得ることができる。その結果、合焦位置に焦点位置がある場合あっても、その焦点位置を移動させることなくオートフォーカス動作を行うことができる。
(2)AF用撮像素子が1個のみという簡易な構成でオートフォーカス動作を行うことができるので、オートフォーカス装置の構成を簡単化することが可能となる。その結果、装置を小型化及び低コスト化できる。
(3)オートフォーカス制御に従来の山登り法を用いた場合であっても、1個所の焦点位置での画像に基づいたオートフォーカス動作を行うことができる。
(4)1枚の画像からオートフォーカス動作を行うことができるので、オートフォーカス動作に係わる処理を時間的なロスなく行うことができる。その結果、動いている被写体であっても、速やかに合焦位置に焦点位置を移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるオートフォーカス装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態のオートフォーカス装置における合焦動作を説明するための図である。
【図3】本実施の形態のオートフォーカス装置におけるAF用撮像素子と撮影用撮像素子との配置の一例を説明するための図である。
【図4】本実施の形態のオートフォーカス装置における合焦評価値の検出範囲を説明するための図である。
【符号の説明】
101…レンズ 102…オートフォーカス用撮像素子
103…撮影用撮像素子 104…合焦判定手段
105…レンズ駆動手段 106…光軸
107…第1の領域 108…第2の領域
301…撮影用レンズ 302…オートフォーカス用レンズ
303…半透過ミラー 401…第1の領域での焦点深度領域
402,404…合焦評価値の検出可能範囲
403…第3の領域での焦点深度領域
Claims (2)
- 撮像された被写体の光学像を映像信号に変換するオートフォーカス用撮像素子と、前記オートフォーカス用撮像素子で得られる映像信号に基づいて、前記オートフォーカス用撮像素子に結像する前記被写体の光学像の鮮鋭度を示す合焦評価値を算出する評価値算出手段と、前記合焦評価値に基づいてレンズの焦点位置を調整し、撮像用撮像素子に前記被写体の光学像を結像する焦点調整手段とを有するオートフォーカス装置において、
前記オートフォーカス用撮像素子は入射光の光軸に直交する直交面に対して傾斜して配置され、前記評価値算出手段は前記オートフォーカス用撮像素子の入力面と光軸とが交差する位置における直交面と前記オートフォーカス用撮像素子との交線を境界として分割される分割画素領域毎の合焦評価値を算出する評価値算出手段とを備え、前記焦点調整手段は前記分割画素領域毎の合焦評価値を比較する比較手段を備え、
前記評価値算出手段は前記撮影用撮像素子の画素領域を前記オートフォーカス用撮像素子の分割画素領域に対応する領域に分割し、前記撮影用撮像素子の分割画素領域毎に合焦評価値を算出する手段と、前記撮影用撮像素子から算出された前記分割画素領域毎の合焦評価値に基づいて前記オートフォーカス用撮像素子の前記分割画素領域毎の合焦評価値を補正する補正手段とを備え、前記焦点調整手段は前記補正されたオートフォーカス用撮像素子の合焦評価値に基づいて、前記レンズの焦点位置を調整することを特徴とするオートフォーカス装置。 - 撮像された被写体の光学像を映像信号に変換するオートフォーカス用撮像素子と、前記オートフォーカス用撮像素子で得られる映像信号に基づいて、前記オートフォーカス用撮像素子に結像する前記被写体の光学像の鮮鋭度を示す合焦評価値を算出する評価値算出手段と、前記合焦評価値に基づいてレンズの焦点位置を調整し、撮影用撮像素子に前記被写体の光学像を結像する焦点調整手段とからなるオートフォーカス装置を有する撮像装置において、
前記オートフォーカス用撮像素子は入射光の光軸に直交する直交面に対して傾斜して配置され、前記評価値算出手段は前記オートフォーカス用撮像素子の入力面と光軸とが交差する位置における直交面と前記オートフォーカス用撮像素子との交線を境界として分割される分割画素領域毎の合焦評価値を算出する手段とを備え、前記焦点調整手段は前記分割画素領域毎の合焦評価値を比較する比較手段を備え、
前記評価値算出手段は前記撮影用撮像素子の画素領域を前記オートフォーカス用撮像素子の分割画素領域に対応する領域に分割し、前記撮影用撮像素子の分割画素領域毎に合焦評価値を算出する手段と、前記撮影用撮像素子から算出された前記分割画素領域毎の合焦評価値に基づいて前記オートフォーカス用撮像素子の前記分割画素領域毎の合焦評価値を補正する補正手段とを備え、前記焦点調整手段は前記補正されたオートフォーカス用撮像素子の合焦評価値に基づいて、前記レンズの焦点位置を調整することを特徴とする撮像装置。
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