JP2009109792A - オートフォーカス装置及びこれを用いるカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ワブリング動作を少なくしてコントラストのピークを検出する。
【解決手段】撮影レンズ12と撮像センサ13との間に分光素子24を出入り自在に配す。分光素子24は平行平板21の前面に全反射ミラー11を背面にハーフミラー23をもち、全反射ミラー11の一部にスリット22を設けた形態である。撮影レンズ12を透過する被写体光をスリット22から入射させ、平行平板21の内面反射を利用して光路長差をもつ5つの被写体光25〜29に分光する。各被写体光25〜29は結像面13aの垂直にずれた測距エリア30〜34に個別に入射する。測距エリア30〜34に対応する範囲の画像信号の高域周波数成分から5のコントラスト値を同時に検出する。5つのコントラスト値からコントラストのピークを割り出して撮影レンズ12の合焦位置を特定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光路長差を用いたコントラスト方式のオートフォーカス装置及びこれを用いるカメラに関するものである。
従来、電子カメラ等のオートフォーカス制御におけるコントラストAF方式は、CCDやCMOSなどの撮像センサから得られる画像信号から高域周波数成分の信号を抽出し、抽出した信号に基づいてコントラストの高低を評価するAF評価値を求めている。
コントラストAF方式としては、レンズを無限遠から至近端に連続的に移動してAF評価値を検出し、AF評価値の最大値に対応する位置(合焦位置)にレンズを駆動する全スキャン方式や、AF評価値の増加する方向にレンズを所定量駆動し、AF評価値の最大値(山の頂上)を検出する山登り方式が知られている。
しかしながら、前述した方式では、レンズを光軸の前又は後方向に微小に移動しながらコントラストのピークを検出するワブリング動作を行うため、レンズを合焦位置に直に移動することができないので合焦に時間がかかり、また、焦点変動が画面上で認識されてしまう欠点がある。
そこで、ワブリング動作を行うことなくフォーカス駆動をスムーズに行うようにした光路長差方式が知られている(特許文献1)。この方式では、光分割手段を用いて被写体光を第1及び第2の被写体光に分割し、第1及び第2の被写体光を個別に撮像する2つの撮像センサを設け、2つの撮像センサまでの光路長との中間の光路長の位置が最良結像位置となるように撮影レンズの合焦位置をフォーカス制御手段が制御し、フォーカス補正手段により2つの撮像センサのうち再生用の画像を取得するための撮像センサの位置が最良結像位置となるようにフォーカス位置を補正する。
特開2005−62237号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、1回の測距で光路長差のある2つのコントラスト値しか検出することができないため、コントラストのピークを検出するためには、レンズを移動させながら複数回の測距が必要になる。また、高価な撮像センサを2つも用いるため、コスト高になる。
本発明は、斯かる実情に鑑み、合焦レンズを極力移動させないでコントラストのピークを迅速に検出することができるオートフォーカス装置及びこれを用いるカメラを提供することを目的とする。また、ローコストで提供することを第2の目的とする。
本発明では、撮影レンズを通る被写体光を撮像する撮像センサと;前記撮影レンズと前記撮像センサとの間に設けられており、前記撮影レンズの光軸に対して直交する方向にずれ、かつ、前記撮影レンズから前記撮像センサの結像面までの光路長が異なる少なくとも3つの被写体光に分光する分光素子と;前記少なくとも3つの被写体光が入射する結像面の各測距エリアから得られる画像信号の高周波成分を各々検出して少なくとも3つのコントラスト値を同時に検出する少なくとも3つのコントラスト検出手段と;前記コントラスト検出手段から同時に得られる少なくとも3つのコントラスト値に基づいてコントラストのピークを割り出して前記撮影レンズの合焦位置を特定する合焦位置特定手段と;前記撮影レンズを前記合焦位置に移動するフォーカス駆動手段と;を備えたものである。
撮像センサとしては、記録用の画像を取得するためのものであってもよい。この場合には、光学素子を撮影レンズの光軸上に出入り自在に設けて、移動手段によって撮像センサで記録用の画像を取得するときには分光素子を前記光軸上から退避させ、また、オートフォーカスを行うときは前記光軸上に挿入すればよい。
分光素子としては、スリットにより一部を露呈した状態で入射面に施されたマスク層と、射出面に設けられたハーフミラー層と、前記マスク層と前記ハーフミラー層との間に設けられ前記スリットから入射する被写体光を、前記マスク層と前記ハーフミラー層との間での内面反射の数に応じて光路長差をもつ少なくとも3つの被写体光に分光する平行平板と、で構成されているものでもよい。
ところで、分光素子で分光した少なくとも3つの被写体光は、内面反射を利用して作るため、光路長の長い方の被写体光は光量が低下する。そこで、結像面に入射する少なくとも3つの被写体光の光量が同じになるように、射出面のうちの各被写体光を透過する位置でハーフミラー層の反射率を変えて設けるのが好適である。
マスク層を全面反射ミラー層で作ることで、挿入位置のときにその全面反射ミラー層で被写体光を反射させることができる。これを利用してファインダー光学系を構成してもよい。
本発明によれば、1回の測距により少なくとも3点のコントラスト値を同時に得られるから、コントラストのピークを迅速に検出することができる。
本発明を用いた電子カメラ10の要部は、図1及び図2に示すように、一眼レフタイプの構造、すなわち、シャッタボタンの半押し操作に応答して測距と測光とを行い、全押し操作に応答して跳ね上げ式のミラー11を跳ね上げて撮影レンズ12を通る被写体光を撮像センサ13で撮像する。
ミラー11は、軸14を中心にして挿入位置と退避位置との間で回転自在に支持されており、移動機構15から得られる駆動により回転される。このミラー11は、通常は挿入位置にセットされており、挿入位置では、撮影光軸16に対して略45度になる姿勢になり、撮影レンズ12を通過する被写体光を上方にあるファインダー用の焦点板17に結像させる。焦点板17に結像する被写体光は、ペンタプリズム(又はペンタダハミラー)18で正立の像に再結像させ、接眼レンズ19を通して再結像した像を接眼窓20から視認する。退避位置のときには、撮影光軸16上から退避して撮影レンズ12を通る被写体光を撮像センサ13の結像面13aに入射させる。
ミラー11は、平行平面板(以下「平行平板」と称す)21の前面(入射面)に全反射コーティングを施した全反射ミラーとなっている。全反射ミラー11には、撮影範囲内の任意の位置に設定されるフォーカスエリアに対応する位置に、細幅横長のスリット22が形成され、入射面21aの一部を露呈している。また、平行平板21の射出面(後面)21bには、ハーフミラー23がコーティングされている。
これら全反射ミラー11、スリット22、平行平板21、及び、ハーフミラー23が本発明の分光素子24を構成しており、少なくとも3つ以上の光路長差、本実施形態では5つの光路長差をもつ被写体光に分光する。
分光素子24は、挿入位置のときにスリット22から内部に入射する被写体光を、入射面21aで屈折させ、射出面21bで第1反射光と第1透過光に分岐させる。第1透過光は、射出面21bで屈折して外部に出て結像面13aに入射する第1被写体光25を構成する。
第1反射光は、全反射ミラー11のコーティングにより再び入射面21aで内面反射して射出面21bに向かい、射出面21bで第2反射光と第2透過に分岐する。第2透過光は、射出面21bで屈折して外部に出て結像面13aに入射する第2被写体光26を構成する。第2反射光は、再び入射面21aで内面反射して射出面21bに向かい、射出面21bで第3反射光と第3透過に分岐する。第3透過光は、射出面21bで屈折して外部に出て結像面13aに入射する第3被写体光27を構成する。以下、同様に内面反射により光路長差の異なる5つの被写体光25〜29が作られる。
第1〜第5被写体光25〜29は、図3に示すように、結像面13aのうちの垂直方向にずれた5つの測距エリア30〜34に各々入射する。5つの測距エリア30〜34は、下から順に第1被写体光25が入射する第1測距エリア30、第2被写体光26が入射する第2測距エリア31、第3被写体光27が入射する第3測距エリア32、第4被写体光28が入射する第4測距エリア33、及び、第5被写体光29が入射する第5測距エリア34となっている。そして、各測距エリア30〜34が重ならないようにスリット22の幅が決められる。よって、各測距エリア30〜34のサイズは、スリット22のサイズと、そのスリットの位置(姿勢)とで決まる。また、各測距エリア30〜34の垂直方向の間隔は、平行平板21の厚みと傾斜角度とによって決まる。
第1〜第5測距エリア30〜34は、撮影光軸16上に仮想的に表すと、図4に示すように、撮影レンズ12の主点から結像面13aまでの光路長に対して内面反射の回数に比例して徐々に長くなる光路長差をもって配置されていることになる。なお、分光素子の挿入位置の姿勢としては、45度の傾斜に限らず、任意の傾斜角にしてもよい。また、分光素子24としては、平行平板21に限らず、例えば撮影レンズ12の球面収差を補正するように湾曲した面を平行にもつ光学部材を用いてもよい。
なお、前述した分光素子24として、平面平板21の入射面21aでの内面反射を全反射ミラー11で行わせているが、入射面21aでの内面反射の作用を平行平板21の内面反射(全反射)のみで行うようにしてもよい。この場合には、マスクの作用として全反射ミラー11を平行平板21の前面に設ける。そして、全反射ミラー11と平行平板21との間に空気層を設ければよい。空気層を設ける理由は、全反射ミラー11で内面反射する光を利用しないためである。なお、この場合も全反射ミラー11には、被写体光をファインダー光学系に反射する作用を持たせてもよい。
電子カメラ10は、図5に示すように、撮影レンズ12、絞り36、メカシャッタ37、撮像センサ13、アナログ・フロントエンド(AFE)38、デジタル信号処理回路39、AF回路40、CPU41、TG42、Vドライバ43、圧縮伸長処理回路44、記録部45、LCDドライバ46、LCD47、ROM48、測光回路49、及び、操作部50などで構成されている。操作部50は、シャッタボタン、ズーム操作部、再生ボタンなどを含む。ROM48には、各種プログラムが予め記憶されている。測光回路49は、ファインダー光学系内に内蔵されている。メカシャッタ37は、分光素子24と撮像センサ13との間に配されており、通常は閉じておりシャッタボタンの半押し操作に応答して全開され、測距用の被写体光を撮像センサ13に入射させる。なお、撮像センサ13としては、CCDやCOMSを用いることができる。
撮影レンズ12は、可動のレンズ群として、ピント合わせのために撮影光軸16方向に移動される合焦用レンズ(群)12aや、像倍率(焦点距離)を変更するために撮影光軸16方向に移動される変倍用レンズ(群)12b等が配置されている。また、絞り36は、絞り値を変更するために開閉駆動される。これらの合焦用レンズ12a、変倍用レンズ12b、絞り36は、それぞれ合焦用モータ55、変倍用モータ56、絞り用モータ57に連結されている。
各モータ55〜57は、それぞれドライバ58〜60に接続されており、CPU41から各ドライバ58〜60に駆動信号が与えられると、その駆動信号に応じた電圧又は電流により各モータ55〜57の駆動(回転速度と回転方向)が制御される。なお、図示していないが、メカシャッタ37に対してもモータとドライバとが接続されており、CPU41によって駆動が制御される。また、合焦用レンズ12a、変倍用レンズ12b、絞り36の現在位置を示す位置情報がそれぞれ位置検出器からA/D変換器を介してCPU41に送られている。
AFE38は、CDS(相関二重サンプリング)62、AGC(自動ゲイン調整アンプ)63、A/D変換器64からなり、撮像センサ13から得られる画像信号は、AFE38でデジタル化されてAF回路40と、デジタル信号処理回路65とに送られる。AGC63は、ゲイン量を可変でき、CPU41がAGCのゲイン量を設定する。タイミングジェネレータ(TG)42は、AFE38、及び、Vドライバ43にパルスを供給して同期駆動させる。
シャッタボタンの半押し操作に応答してAF回路40は、画像信号を受け取る。AF回路40は、5つの測距エリア30〜34のコントラスト値を得るために、5つの処理回路66〜70を持っている。処理回路66〜70は、撮像センサ13から得られた画像信号(輝度信号)からその画像のコントラストの高低を示す焦点評価値を生成する回路である。これら処理回路66〜70は各画像信号に対する処理内容が一致しているため以下、処理回路66についてのみ説明する。
処理回路66は、デジタルフィルタ71、ゲート回路72、及び、加算回路73で構成されている。デジタルフィルタ71は、画像信号から高域周波数成分の信号のみを抽出する。ゲート回路72は、CPU41からゲート開信号を受け取ることで、その抽出された高域周波数成分の信号から撮影範囲内に設定される所定のフォーカスエリア、この場合第1測距エリア30に対応する信号が抽出される。加算回路73は、ゲート回路72により抽出された信号を、1画像分(インターレース方式の画像信号において1フィールド分)ごとに積算する。加算回路73の積算によって得られた信号は、フォーカスエリア内の被写体に対する合焦の程度(コントラストの高低)を示す値であり、これらの値はピーク検出器74に読み取られる。
ピーク検出器74は、各処理回路66〜70から得られる5つのコントラスト値に基づいてコントラストのピーク値を割り出す。コントラストのピーク値が5つのコントラスト値のいずれかに該当する場合はそのコントラスト値をピーク値として扱えばよい。また、例えば、得られたコントラスト値の間にピーク値がある場合には、近似値曲線やピーク関数を用いたりして補間演算を行って間にあるピーク値を算出する。このピーク値に対応する合焦位置の情報がCPU41に送られる。CPU41は、レンズ位置補正手段75をもっており、レンズ位置補正手段75は、合焦位置の情報に基づいて結像面13aの位置が合焦位置になるように合焦用レンズ12aの位置を補正するように合焦モータ用ドライバ58を制御する。
CPU41は、測光回路49により被写体輝度の情報を抽出し、その情報に基づいて絞り36の調節を制御する。記録用に取り込んだ画像信号は、デジタル信号処理回路65に入力される。デジタル信号処理回路65には、Y/C処理回路、オートホワイトバランス回路、及び、画像処理回路などが設けられており、RAM76に1フレーム分の画像データを記録し、再度読み出しながら処理を行う。Y/C処理回路は、輝度信号と色差信号とを生成する。生成した輝度信号と色差信号とは、圧縮伸長処理回路44に送られ、ここで所定の圧縮形式にエンコードされ、エンコードした画像データは記録部45で一つのファイル形式としてカードメモリなどの記録媒体に記録される。
再生時には、記録部45に記録した画像が圧縮伸長処理回路44に送られ、ここで所定の伸張形式にデコードされ、デコードした画像データがLCDドライバ46に送られ、ここでLCD表示用の駆動信号に変換される。これにより、再生画像がLCD47に表示される。このLCD47の画面は、電子カメラ10の外部、例えば背面に設けられている。
ピーク検出器74は、図6に示すように、各処理回路66〜70から同時に得られる5つのコントラスト値に基づいてコントラストのピーク値を割り出す。ピーク値の割り出し方法としては、例えば、5つのコントラスト値に基づいて近似値曲線を作成し、その曲線からコントラストのピーク値を算出してもよいし、ピーク関数を用いてピーク値を求めてもよい。コントラスト値は、合焦位置に近いほど、輪郭のはっきりした像が得られ、高周波成分が多くなり、コントラスト値が高くなる。測距を行う前には、合焦用レンズ12aを予め決めた初期位置(例えば最至近位置又は無限遠位置、あるいはこれらの間の所定位置)にセットする。ここでは、5点のコントラスト値に基づいて近似値曲線を作成してコントラストのピーク値を特定している。このピーク値に対応するデフォーカス量(Xd)は、その時点での合焦用レンズ12aのレンズ位置に応じた合焦位置に対して、その時点の被写体に対する合焦位置が至近方向にデフォーカス量(Xd)だけズレていることを表している。そこで、合焦用レンズ12aのレンズ位置に対する合焦位置がデフォーカス量(Xd)だけ至近方向に向けて移動する量を算出してその分だけ合焦用レンズ12aを駆動すればその時点の被写体にピントが合う。
また、移動被写体に対しては、半押し操作を継続することで、例えば図6に記載したピーク値が至近又は無限遠のいずれか一方に移動する結果になるだけであるので、ピント合わせも迅速に継続することができる。また、高速に移動している被写体に対しては、ピーク値の移動量を割り出せば所定時間経過後の合焦位置を予測することもできる。
なお、図7に示すように、コントラストのピーク値を検出することができない場合には、傾斜した略直線になる。この傾きからピークの方向、すなわち、合焦用レンズ12aの移動方向を判定し、その方向に所定量だけ移動して再び測距動作を行えばよい。このように1回の測距動作で5個のコントラスト値が得られるので、コントラストのピークを迅速に得ることができ、従来技術と比較して合焦用レンズを駆動する動作を極力減らすことができるので、AF動作が高速になる。
ところで、分光素子24の射出面21bでの反射率、すなわちハーフミラー23の反射率が一定の場合には、反射を繰り返すたびに光量が減衰していく。このため、撮像センサ13に到達する光量は、第1測距エリア30〜第5測距エリア34に向けて徐々に少なくなってくる。そこで、反射位置ごとに反射率を変えることで、第1〜第5被写体光25〜29の光量を一定するのが好適である。
例えば、図8に示すように、ハーフミラー23のうちの第1〜第5被写体光25〜29を反射する反射位置A〜Eで、第1〜第5被写体光25〜29の反射光量が一定になるように反射率を変える。同図に示す例では、元の光量の1/5ずつを射出させるように反射率を変えている。元の光量を「1」とすると、射出面21bに対して1回目に反射する反射位置Aでは、反射率が80%で透過光量が0.2になる。2回目に反射する反射位置Bでは、反射率が75%なので反射光量は、1×0.8×0.75=0.6になり、透過光量は0.8−0.6=0.2となる。以下、順に反射光量を「0.2」に一定にすることができる。この曲線に基づいてハーフミラー23の膜厚や多層膜構成を変えることで同図に示す曲線に基づいて反射率を徐々に変える。なお、各反射位置A〜Eを含む範囲ごとで反射率が段階的に変化するようにしてもよい。
上記構成の作用を説明する。図9に示すように、電子カメラ10の電源をONすると、分光素子24が挿入位置にありか否かをチェックし、挿入位置でない場合には挿入位置に移動する。この状態では、メカシャッタ37は閉じており、撮像センサ13には被写体光が入射していない。また、接眼窓20からは被写体画像がピンボケになって視認されているものとする。
シャッタボタンの半押し操作を行うと、CPU41は、測光回路49を作動させる。その後に、メカシャッタ37を全開し、AF回路40を作動させる測距動作を行う。CPU41は、測光回路49から得られる被写体輝度に基づいて適正な露出になるようにメカシャッタ37の開閉時間と絞り値とを算出する。
測距動作の前に、まず合焦用レンズ12aを所定位置に移動し、その後に測距動作を行う。測距動作は、第1〜第5測距エリア30〜34から得られる画像信号に基づいてコントラスト値を抽出し、ピーク検出器74で5個のコントラスト値からピーク値を割り出す。1回の測距でピーク値を検出した場合には、直ちに合焦位置を割り出すことができる。そして、その合焦位置に基づいて結像面13aの位置が最良結像位置となるようにレンズ位置補正手段75が合焦用レンズ12aの位置を補正する。なお、ピーク値を検出することができない場合には、傾きからピーク値のある方向に所定量だけ合焦用レンズ12aを移動して再び測距動作を実行する。なお、測距動作の前に、合焦用レンズ12aを所定位置に移動しなくてもよい。この場合には、その時点の位置から合焦用レンズ12aを移動すればよい。
シャッタボタンの全押し操作が行われると、分光素子24を退避位置に移動するとともに、メカシャッタ37をいったん閉じる。分光素子24の退避位置への移動に連動して絞り36が被写体輝度に応じた絞り開口径にセットされ、その後、メカシャッタ37を被写体輝度に応じた時間だけ開閉する。この間に記録用の画像が撮像センサ13で撮像される。撮像後には、メカシャッタ37を閉じ状態に維持し、また、分光素子24を挿入位置に移動する。この移動に連動して絞り36が全開される。以後、前述したと同じにシャッタボタンの半押し操作に応答してピント調節が行われる。なお、シャッタボタンの半押し操作を継続することで、測距動作が繰り返し行われる。
上記実施形態では、TTLタイプのファインダー光学系を設けているが、これを省略して電子カメラ10の背面に設けたLCD47にスルー画を表示するようにしてもよい。この場合には、分光素子24を常に退避位置に移動させておき、シャッタボタンの半押し操作に応答して挿入位置に移動する。この状態でAF回路40を作動して5つのコントラスト値を取り込んで合焦用レンズ12aのピント調節を行う。そして、ピント調節の完了に応答して分光素子24を退避位置に移動する。その後、シャッタボタンの全押し操作に応答して記録用の画像を撮像する。この場合には、AE回路をデジタル信号処理回路65に設け、半押し操作の直前のスルー画用の画像信号に基づいて得た被写体輝度に基づいて絞り36を制御すればよい。また、メカシャッタ37の動作としては、スルー画表示中に全開とし、全押し操作に連動していったん閉じてから被写体輝度に応じた時間だけ開閉し、撮像後に再び全開させればよい。なお、絞り36とメカシャッタ37との2つを設けているが、1つの絞り兼用のシャッタを用いてもよい。
上記実施形態では、ピント調節の完了に応答して分光素子24を退避位置に移動させているものの、シャッタボタンの半押し操作に応答して分光素子24を挿入位置に移動してピント調節を行うときだけスルー画が表示されなくなる。そこで、図10に示すように、撮影レンズ80に入射した被写体光を第1及び第2の被写体光とに分割する、例えばハーフミラーなどの光分割手段81を設け、記録用の画像を取得するための第1の撮像センサ82で第1の被写体光を撮像し、第2の被写体光を、第1の撮像センサ82とは異なる位置に設けた第2の撮像センサ83で撮像し、この第2の撮像センサ83の前に、第2の被写体光をさらに5つの被写体光に分光する分光素子84を設ければよい。
この構成では、第2の撮像センサ83の5つの測距エリアからAF回路85が5つのコントラスト値を同時に得て、AF回路85が5つのコントラスト値に基づいてコントラストのピークを割り出し、ピークに対応する合焦位置の情報を合焦コントロール回路86に送る。合焦コントロール回路86は、受け取った合焦位置の情報に基づいてその時点の撮影レンズ80の位置を合焦位置になるように補正する。これによれば、第1の撮像センサ82で常に被写体光を撮像することできので、分光素子84を光軸に対して挿脱させる機構を必要としない。また、シャッタボタンの半押し操作に係らずに常にピント調節を行うことができるので、ピントの合った状態のスルー画像をLCDなどの表示部に表示することができる。
上記各実施形態では、分光素子24として、平行平面板を用いた構成としているが、代わりに、プリズムを接合したものを利用してもよい。また、分光素子24としては、撮影レンズを透過した被写体光を5つの被写体光に分光しているが、本発明では5つに限らず、少なくとも3つ以上に分光するものであればよい。
また、図1で説明した実施形態では、1つの撮像センサ13によりカラーの画像を撮像する、いわゆる単板式の電子カメラ10として説明しているが、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ごとの3つの撮像素子によりカラーの画像を撮像する、いわゆる3板式のカメラにも本発明を用いることができる。この場合には、光学的に等価な距離にあるR、G、Bごとの3つの撮像素子を用い、撮影レンズを通過した被写体光を色分解光学系でR、G、Bの光に分光し、色分解光学系により各色の波長に分光された被写体光を各撮像素子の撮像面に入射させる構成となる。そして、3つの撮像素子のうちのいずれか1つの結像面の前に、分光素子を設ければよい。したがって、3板式の場合には3色の被写体光のうち1つの被写体光の輝度信号を、3つの撮像素子のうちいずれか1つの撮像素子から取得すればよい。
また、一眼レフタイプのカメラは、カメラボディに対してレンズが交換自在に取り付けられる。そこで、上記各実施形態で説明した分光素子24,84としては、カメラボディに設けてもよいし、交換レンズ側に設けてもよい。
さらに、撮影レンズをもつ鏡筒に撮像センサを設けるとともに、その鏡筒を交換自在に取り付けるカメラボディに操作部や記録部を設け、鏡筒とカメラボディとの間で画像データや信号などの授受を高速で行うシステムが特開平8−172561号などで知られている。このようなシステムに本発明を採用してもよい。この場合には、本発明の分光素子を鏡筒に組み込めばよい。
本発明は、電子カメラにのみならず、写真用カメラやテレビカメラにも採用することができる。
本発明の概略を示す説明図であり、分光素子を挿入位置に移動した状態を示している。 分光素子を退避位置に移動した状態を示す説明図である。 5つの被写体光を撮像する測距エリアを示す説明図である。 5つの測距エリアまでの光路長差を概略的に示す説明図である。 電子カメラの電気的構成の概略を示すブロック図である。 1回の測距でコントラストのピークが得られる場合の焦点評価値を示すグラフである。 1回の測距でコントラストのピークが得られない場合の焦点評価値を示すグラフである。 分光素子で分光する各被写体光の光量が一定になるようにした分光素子のバック面のハーフミラーコーティングの反射率を示すグラフである。 図1で説明した電子カメラの動作を示すフォローチャート図である。 スルー画表示中にピント合わせを行うようにした他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
10 電子カメラ
11 全反射ミラー
12 撮影レンズ
14 軸
22 スリット
23 ハーフミラー
24 分光素子
25〜29 第1〜第5被写体光
30〜34 第1〜第5測距エリア
40 AF回路

Claims (5)

  1. 撮影レンズを通る被写体光を撮像する撮像センサと、
    前記撮影レンズと前記撮像センサとの間に設けられており、前記撮影レンズの光軸に対して直交する方向にずれ、かつ、前記撮影レンズから前記撮像センサの結像面までの光路長が異なる少なくとも3つの被写体光に分光する分光素子と、
    前記各被写体光が入射する結像面の各測距エリアから得られる画像信号の高周波成分を前記測距エリア毎に検出して前記測距エリア毎のコントラスト値を同時に得るコントラスト検出手段と、
    前記コントラスト検出手段から同時に得られる少なくとも3つ以上のコントラスト値に基づいてコントラストのピークを割り出して前記撮影レンズの合焦位置を特定する合焦位置特定手段と、
    前記撮影レンズを前記合焦位置に移動するフォーカス制御手段と、
    を備えたことを特徴とするオートフォーカス装置。
  2. 前記撮像センサは、記録用の画像を取得するためのものであり、前記光学素子は、前記撮影レンズの光軸上に出入り自在に設けられており、前記撮像センサで記録用の画像を取得するときには前記分光素子を前記光軸上から退避させ、オートフォーカスを行うときは前記光軸上に挿入する移動手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のオートフォーカス装置。
  3. 前記分光素子は、入射面に設けられスリットにより一部を露呈した状態で残りをマスクするマスク層と、射出面に設けられたハーフミラー層と、前記マスク層と前記ハーフミラー層との間に設けられ前記スリットから入射する被写体光を前記マスク層と前記ハーフミラー層との間での内面反射の数に応じて光路長差をもつ少なくとも3つの被写体光に分光する平行平板と、で構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のオートフォーカス装置。
  4. 前記ハーフミラー層は、前記結像面に入射する少なくとも3つの被写体光の光量が同じになるように、前記各被写体光を透過する位置で反射率を変えて設けられていることを特徴とする請求項3記載のオートフォーカス装置。
  5. 前記請求項3に記載のオートフォーカス装置を用いるカメラにおいて、前記マスク層は、全面反射ミラー層で作られており、前記挿入位置のときに前記全面反射ミラー層で反射する被写体光を利用して撮影範囲を視認させるファインダー光学系を備えていることを特徴とするカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101038418B1 (ko) 2009-09-01 2011-06-01 (주)가하 자동초점 조절장치
WO2016160285A1 (en) 2015-03-31 2016-10-06 General Electric Company System and method for continuous, asynchronous autofocus of optical instruments
FR3059156A1 (fr) * 2016-11-22 2018-05-25 Sodern Module de detection optique

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