JP5211714B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に関するものである。
オートフォーカス機能を備えた撮像装置において、位相差検出方式の評価値に基づく合焦制御を行ったのち、コントラスト方式の評価値に基づく合焦制御を行うものが知られている(特許文献1)。
特開2003−156677号公報
しかしながら、開口絞りが大きいと位相差検出方式によるデフォーカス量の検出範囲が狭くなるので適切に焦点調節できないといった問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、適切に焦点調節することができる撮像装置を提供することである。
本発明は、以下の解決手段によって上記課題を解決する。なお、本発明の実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、この符号は本発明の理解を容易にするためだけのものであって本発明を限定する趣旨ではない。
本発明に係る撮像装置は、光学系の瞳の異なる領域からの一対の焦点検出光束を受光する光電変換部を有する焦点検出画素と、前記光学系を通過する光束を受光する撮像画素とを有する撮像素子と、
前記光学系を通過する光束を制限する、開口径が調節可能な絞り手段と、
前記光学系の瞳の異なる領域からの光による像のズレ量を検出し、該像ズレ量をデフォーカス量に変換する位相差検出手段と、
前記像のコントラストに関する評価値を、前記光学系の焦点調節位置に対応付けて検出するコントラスト検出手段と、
前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、
前記焦点調節手段による前記光学系の焦点調節が終了したのち前記撮像素子からの出力情報を読み出して画像情報を取得する画像情報取得手段と、
前記焦点検出画素の出力データに基づき前記一対の焦点検出光束が形成する一対の像の位相差を演算する第1演算手段と、
前記撮像画素の出力データに基づき前記光束が形成する像のコントラストに関する評価値を演算する第2演算手段と、
前記光学系が一旦合焦状態に達したらフォーカスロックするワンショットモードと、前記光学系が一旦合焦状態に達した後も合焦位置探索を継続するコンティニュアスモードとを選択する第1モード選択手段と、を備える撮像装置であって、
前記焦点調節手段は、
前記第1モード選択手段により前記ワンショットモードが選択された場合には、レリーズ前に、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で、前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行い、
前記第1モード選択手段により前記コンティニュアスモードが選択された場合には、レリーズ前に、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行うのみで、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行うことを省略することを特徴とする。
また、本発明に係る撮像装置は、光学系の瞳の異なる領域からの一対の焦点検出光束を受光する光電変換部を有する焦点検出画素と、前記光学系を通過する光束を受光する撮像画素とを有する撮像素子と、
前記光学系を通過する光束を制限する、開口径が調節可能な絞り手段と、
前記光学系の瞳の異なる領域からの光による像のズレ量を検出し、該像ズレ量を前記絞り手段の開口径に応じた変換係数に応じてデフォーカス量に変換するとともに、同一の像ズレ量に対しては第1の開口径の場合のデフォーカス量が第2の開口径の場合のデフォーカス量より大きくなる位相差検出手段と、
前記像のコントラストに関する評価値を、前記光学系の焦点調節位置に対応付けて検出するコントラスト検出手段と、
前記絞り手段を前記第1の開口径に調節した状態で前記位相差検出手段により検出した前記像のズレ量に前記第1の開口径に応じた変換係数を乗じてデフォーカス量を算出し、該デフォーカス量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を前記第1の開口径より大きい前記第2の開口径に調節した状態で前記コントラスト検出手段により検出した前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、
前記焦点調節手段による前記光学系の焦点調節が終了したのち前記撮像素子からの出力情報を読み出して画像情報を取得する画像情報取得手段と、を備え、
前記位相差検出手段は、前記焦点検出画素の出力データに基づき前記一対の焦点検出光束が形成する一対の像の位相差を演算する第1演算手段を含み、
前記コントラスト検出手段は、前記撮像画素の出力データに基づき前記光束が形成する像のコントラストに関する評価値を演算する第2演算手段を含むことを特徴とする。
本発明によれば、適切に焦点調節することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1を示す要部構成図である。本実施形態のデジタルカメラ1(以下、単にカメラ1という。)は、カメラ本体2とレンズ鏡筒3から構成され、これらカメラ本体2とレンズ鏡筒3はマウント部4により着脱可能に結合されている。
レンズ鏡筒3には、レンズ31,32,33、絞り34を含む撮影光学系が内蔵されている。
フォーカスレンズ32は、レンズ鏡筒3の光束L1の光軸に沿って移動可能に設けられ、エンコーダ34によってその位置が検出されつつフォーカスレンズ駆動モータ37によってその位置が調節される。
このフォーカスレンズ32の光軸2に沿う移動機構の具体的構成は特に限定されない。一例を挙げれば、レンズ鏡筒3に固定された固定筒に回転可能に回転筒を挿入し、この回転筒の内周面にヘリコイド溝(螺旋溝)を形成するとともに、フォーカスレンズ32を固定するレンズ枠の端部をヘリコイド溝に嵌合させる。そして、フォーカスレンズ駆動モータ37によって回転筒を回転させることで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ32が光軸L1に沿って直進移動することになる。なお、レンズ鏡筒3にはフォーカスレンズ32以外のレンズ31,33が設けられているが、ここではフォーカスレンズ32を例に挙げて本実施形態を説明する。
上述したようにレンズ鏡筒3に対して回転筒を回転させることによりレンズ枠に固定されたフォーカスレンズ32は光軸L1方向に直進移動するが、その駆動源としてのフォーカスレンズ駆動モータ37がレンズ鏡筒3に設けられている。フォーカスレンズ駆動モータ37と回転筒とは、たとえば複数の歯車からなる変速機で連結され、フォーカスレンズ駆動モータ37の駆動軸を何れか一方向へ回転駆動すると所定のギヤ比で回転筒に伝達され、そして、回転筒が何れか一方向へ回転することで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ32が光軸L1の何れかの方向へ直進移動することになる。なお、フォーカスレンズ駆動モータ37の駆動軸が逆方向に回転駆動すると、変速機を構成する複数の歯車も逆方向に回転し、フォーカスレンズ32は光軸L1の逆方向へ直進移動することになる。
フォーカスレンズ32の位置はエンコーダ34によって検出される。既述したとおり、フォーカスレンズ32の光軸L1方向の位置は回転筒の回転角に相関するので、たとえばレンズ鏡筒3に対する回転筒の相対的な回転角を検出すれば求めることができる。
本例のエンコーダ34としては、回転筒の回転駆動に連結された回転円板の回転をフォトインタラプタなどの光センサで検出して、回転数に応じたパルス信号を出力するものや、固定筒と回転筒の何れか一方に設けられたフレキシブルプリント配線板の表面のエンコーダパターンに、何れか他方に設けられたブラシ接点を接触させ、回転筒の移動量(回転方向でも光軸方向の何れでもよい)に応じた接触位置の変化を検出回路で検出するものなどを用いることができる。
フォーカスレンズ34は、上述した回転筒の回転によってカメラボディ側の端部(至近端ともいう)から被写体側の端部(無限端ともいう)までの間を光軸L1方向に移動することができる。ちなみに、エンコーダ34で検出されたフォーカスレンズ32の現在位置情報は、レンズ制御部36を介して後述するカメラ制御部21へ送出され、フォーカスレンズ駆動モータ37は、この情報に基づいて演算されたフォーカスレンズ32の駆動位置が、カメラ制御部21からレンズ制御部36を介して送出される指令信号により駆動する。
絞り34は、上記撮影光学系を通過して撮像素子22に至る光束の光量を制限するとともにボケ量を調整するために、光軸L1を中心にした開口径が調節可能に構成されている。絞り34による開口径の調節は、たとえば自動露出モードにおいて演算された適切な開口径が、カメラ制御部21からレンズ制御部36を介して送出されることにより行われる。また、カメラ本体2に設けられた操作部27によるマニュアル操作により、設定された開口径がカメラ制御部21からレンズ制御部36に入力される。絞り34の開口径は図示しない絞り開口センサにより検出され、レンズ制御部36で現在の開口径が認識される。
なお、本実施形態においては、このような撮影時における開口径の調節に加えて、焦点調節時においても開口径が制御されるが、これについては後述する。
一方、カメラ本体2には、上記撮影光学系からの光束L1を受光する撮像素子22が、撮影光学系の予定焦点面に設けられている。撮像素子22はCCDなどのデバイスから構成され、受光した光信号を電気信号に変換してカメラ制御部21に送出する。カメラ制御部21に送出された撮影画像情報は、逐次液晶駆動回路24に送出されて観察光学系の電子ビューファインダ25に表示されるとともに、シャッターを押した場合には、その撮影画像情報は、記録媒体であるメモリ23に記録される。なお、メモリ26は着脱可能なカード型メモリや内蔵型メモリの何れをも用いることができる。撮像素子22の構造の詳細は後述する。
カメラ本体2には、撮像素子22で撮像される像を観察するための観察光学系が設けられている。本例の観察光学系は、液晶表示素子からなる電子ビューファインダ(EVF)25と、これを駆動する液晶駆動回路24と、接眼レンズ26とを備えている。液晶駆動回路26は、撮像素子22で撮像され、カメラ制御部21へ送出された撮影画像情報を読み込み、これに基づいて電子ビューファインダ25を駆動する。これにより、ユーザは、接眼レンズ26を通して現在の撮影画像を観察することができる。なお、光軸L2による上記観察光学系に代えて、又はこれに加えて、液晶ディスプレイをカメラ本体2の背面等に設け、この液晶ディスプレイに撮影画像を表示させることもできる。
カメラ本体2にはカメラ制御部21が設けられている。カメラ制御部21は、マウント部4に設けられた電気信号接点部41によりレンズ制御部36と電気的に接続され、このレンズ制御部36からレンズ情報を受信するとともに、レンズ制御部36へデフォーカス量や絞り開口径などの情報を送信する。また、カメラ制御部21は、上述したように撮像素子22から画像情報を読み出すとともに、必要に応じて所定の情報処理を施し、電子ビューファインダ25の液晶駆動回路24やメモリ23に出力する。また、カメラ制御部21は、撮影画像情報の補正やレンズ鏡筒3の焦点調節状態、絞り調節状態などを検出するなど、カメラ1全体の制御を司る。
操作部27は、シャッターレリーズボタンやユーザがカメラ1の各種動作モードを設定するための入力スイッチであり、オートフォーカスモード/マニュアルフォーカスモードの切換や、オードフォーカスモードの中でも、ワンショットモード/コンティニュアスモードの切換が行えるようになっている。ここで、ワンショットモードとは、一度調節したフォーカス位置を固定し、そのフォーカス位置で撮影するモードであるのに対し、コンティニュアスモードとは、フォーカス位置を固定することなく被写体に応じてフォーカス位置を調節するモードである。この操作部27により設定された各種モードはカメラ制御部21へ送出され、当該カメラ制御部21によりカメラ1全体の動作が制御される。
次に、本実施形態に係る撮像素子22について説明する。
図2は、撮像素子22の撮像面における焦点検出位置を示す正面図、図3Aは、図2のIIIA部を拡大して焦点検出画素222の配列を模式的に示す正面図、図3Bは、図2のIIIB部を拡大して焦点検出画素222の配列を模式的に示す正面図である。
本実施形態の撮像素子22は、図3A及び図3Bに示すように、複数の撮像画素221が、撮像面の平面上に二次元的に配列され、緑色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する緑画素Gと、赤色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する赤画素Rと、青色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する青画素Bがいわゆるベイヤー配列(Bayer Arrangement)されたものである。すなわち、隣接する4つの画素群223(稠密正方格子配列)において一方の対角線上に2つの緑画素が配列され、他方の対角線上に赤画素と青画素が1つずつ配列されている。このベイヤー配列された画素群223を単位として、当該画素群223を撮像素子22の撮像面に二次元状に繰り返し配列することで撮像素子22が構成されている。
なお、単位画素群223の配列は、図示する稠密正方格子以外にも、たとえば稠密六方格子配列にすることもできる。また、カラーフィルタの構成や配列はこれに限定されることはなく、補色フィルタ(緑:G、イエロー:Ye、マゼンタ:Mg,シアン:Cy)の配列を採用することもできる。
図4Aは、撮像画素221の一つを拡大して示す正面図、図7Aは断面図である。一つの撮像画素221は、マイクロレンズ2211と、光電変換部2212と、図示しないカラーフィルタから構成され、図7Aの断面図に示すように、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2212が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2211が形成されている。光電変換部2212は、マイクロレンズ2211により撮影光学系31の射出瞳(たとえばF1.0)を通過する撮像光束を受光する形状とされ、撮像光束IBを受光する。
なお、本実施形態のカラーフィルタはマイクロレンズ2211と光電変換部2212との間に設けられ、緑画素Gと赤画素Rと青画素Bのそれぞれのカラーフィルタの分光感度は、たとえば図5に示すとおりとされている。
図2及び図3A,図3Bに戻り、撮像素子22の撮像面の中心、並びに中心から上下及び左右対称位置の5箇所には、上述した撮像画素221に代えて焦点検出画素222が配列された焦点検出画素列22a,22b,22c,22d,22eが設けられている。図3A,図3Bに示すように、一つの焦点検出画素列は、複数の焦点検出画素222が横一列(22a,22d,22e)又は縦一列(22b,22c)に配列されて構成されている。本例の焦点検出画素222は、ベイヤー配列された撮像画素221の緑画素Gと青画素Bの位置にギャップを設けることなく密に配列されている。
なお、図2に示す焦点検出画素列22a〜22eの位置は図示する位置にのみ限定されず、何れか一箇所、二箇所又は三箇所等にすることもでき、また、六箇所以上の位置に配置することもできる。また、実際の焦点検出に際しては、複数配置された焦点検出画素列22a〜22eの中から、ユーザが操作部27を手動操作することにより所望の焦点検出画素列を選択することもできる。
図4Bは、焦点検出画素222の一つを拡大して示す正面図、図7Bはその断面図である。焦点検出画素222は、図4Bに示すように、マイクロレンズ2221と、一対の光電変換部2222,2223から構成され、図7Bの断面図に示すように、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2222,2223が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2221が形成されている。一対の光電変換部2222,2223は同じ大きさで、かつマイクロレンズ2221の光軸に対して左右対称(22a,22d,22e)又は上下対称(22b,22c)に配置されている。この光電変換部2222,2223は、マイクロレンズ2221により撮影光学系31の特定の射出瞳(たとえばF2.8)を通過する一対の光束を受光する形状とされている。すなわち、図7Bに示すように、焦点検出画素222の一方の光電変換部2222は一方の光束AB1を受光する一方で、焦点検出画素222の他方の光電変換部2223は、マイクロレンズ2221の光軸に対して光束AB1と対称となる光束AB2を受光する。
なお、焦点検出画素222にはカラーフィルタは設けられておらず、その分光特性は、光電変換を行うフォトダイオードの分光特性と、図示しない赤外カットフィルタの分光特性を総合したものとなっている。図6に焦点検出画素222の分光特性を示すが、相対感度は、図5に示す撮像画素221の青画素B、緑画素G及び赤画素Rの各感度を加算したような分光特性とされ、また感度が現れる光波長領域は、図5に示す撮像画素221の青画素B、緑画素G及び赤画素Rの感度の光波長領域を包摂した領域となっている。ただし、撮像画素221と同じカラーフィルタのうちの一つ、たとえば緑フィルタを備えるように構成することもできる。
また、図4Bに示す焦点検出画素222の光電変換部2222,2223は半円形状としたが、光電変換部2222,2223の形状はこれに限定されず、他の形状、たとえば、楕円形状、矩形状、多角形状にすることもできる。
ここで、上述した焦点検出画素222の出力に基づいて焦点を調節する、いわゆる瞳分割位相差検出方式について説明する。
図8は、図3A及び図3BのVIII-VIII線に沿う断面図であり、撮影光軸L上に配置された焦点検出画素222−1と、これに隣接する焦点検出画素222−2が、射出瞳34の測距瞳341,342から照射される光束AB1−1,AB2−1,AB2−1,AB2−2を受光することを示す。ただし、その他の焦点検出画素についても、一対の光電変換部は一対の測距瞳341,342から照射される一対の光束を受光する。
ここで、射出瞳34とは、レンズ鏡筒3の予定焦点面に配置された焦点検出画素222のマイクロレンズ2221の前方Dの位置に設定された像である。距離Dは、マイクロレンズの曲率、屈折率、マイクロレンズと光電変換部との距離などに応じて一義的に決まる値であって、この距離Dを測距瞳距離と称する。また、測距瞳341,342とは、焦点検出画素222のマイクロレンズ2221により投影された光電変換部2222,2223の像をいう。
なお、同図において焦点検出画素222−1,222−2の配列方向は一対の測距瞳341,342の並び方向と一致している。
焦点検出画素222のマイクロレンズ2221−1,2221−2は、レンズ鏡筒3の予定焦点面近傍に配置されており、光軸L上に配置されたマイクロレンズ2221−1により、その背後に配置された一対の光電変換部2222−1,2223−1の形状が測距瞳距離Dだけ離れた射出瞳34上に投影され、その投影形状は測距瞳341,342を形成する。
同様に、光軸L上から離間して配置されたマイクロレンズ2221−2により、その背後に配置された一対の光電変換部2222−2,2223−2の形状が測距瞳距離Dだけ離れた射出瞳34上に投影され、その投影形状は測距瞳341,342を形成する。
すなわち、測距瞳距離Dにある射出瞳34上で、各焦点検出画素222の光電変換部2222,2223の投影形状(測距瞳341,342)が一致するように各画素222の投影方向が決定されている。
なお、焦点検出画素222−1の光電変換部2222−1は、一方の測距瞳341を通過しマイクロレンズ2221−1に向かう一方の焦点検出光束AB1−1により、マイクロレンズ2221−1上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。これに対して、光電変換部2223−1は、他方の測距瞳342を通過しマイクロレンズ2221−1に向かう他方の焦点検出光束AB2−1により、マイクロレンズ2221−1上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
同様に、焦点検出画素222−2の光電変換部2222−2は、一方の測距瞳341を通過しマイクロレンズ2221−2に向かう一方の焦点検出光束AB1−2により、マイクロレンズ2221−2上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。これに対して、光電変換部2223−2は、他方の測距瞳342を通過しマイクロレンズ2221−2に向かう他方の焦点検出光束AB2−2により、マイクロレンズ2221−2上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
以上の焦点検出画素222を、図3A及び図3Bに示すように直線状に複数配置し、各焦点検出画素222の一対の光電変換部2222,2223の出力を、測距瞳341と測距瞳342のそれぞれに対応した出力グループにまとめることにより、測距瞳341と測距瞳342のそれぞれを通過する焦点検出光束AB1,AB2が焦点検出画素列上に形成する一対の像の強度分布に関するデータが得られる。この強度分布データに対し、相関演算処理又は位相差検出処理などの像ズレ検出演算処理を施すことにより、いわゆる瞳分割位相差検出方式による像ズレ量を検出することができる。
そして、得られた像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔に応じた変換演算を施すことにより、予定焦点面に対する現在の焦点面(予定焦点面上のマイクロレンズアレイの位置に対応した焦点検出位置における焦点面をいう。)の偏差、すなわちデフォーカス量を求めることができる。
これら瞳分割位相差検出方式による像ズレ量の演算と、これに基づくデフォーカス量の演算は、カメラ制御部21により実行される。
ちなみに、本実施形態の焦点検出画素222に代えて図9A,図9B及び図10に示す焦点検出画素222a,222bを用いることもできる。図9A,図9Bは、本発明の他の実施形態に係る画素の配列を模式的に示す正面図であり、図2のIIIA部及びIIIB部にそれぞれ相当する拡大正面図、図10は、図9A及び図9Bの一対の焦点検出画素222a,222bを拡大して示す正面図である。
図3A,図3B及び図4Bに示す実施形態では、焦点検出画素222として一つの画素に一対の光電変換部2222,2223を有するものを用いたのに対し、図9A,図9B及び図10に示す実施形態では一対の焦点検出画素222a,222bのそれぞれに対をなす光電変換部2224,2225を有するものを用いる。
図10に示す焦点検出画素222aは、マイクロレンズ2221と、光電変換部2224から構成され、図7Bに示す断面図と同様に、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2224が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2221が形成されている。光電変換部2224はマイクロレンズ2221の光軸に対して左右対称の位置のうちの左側に配置されている。
これに対して、図10に示す焦点検出画素222bも、マイクロレンズ2221と、光電変換部2225から構成され、図7Bに示す断面図と同様に、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2225が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2221が形成されている。光電変換部2225はマイクロレンズ2221の光軸に対して左右対称の位置のうちの右側に配置されている。
そして、図9A及び図9Bに示すように、一対の焦点検出画素222a,222bは撮像素子22の中心から左右一列(22a,22d,22e)又は上下一列(22b,22c)に配置され、撮影光学系31の射出瞳を通過する一対の光束をこれら一対の焦点検出画素222a,222bそれぞれの光電変換部2224,2225で受光する。
このように、異なる画素で構成される一対の焦点検出画素222a,222bを用いても、一対の光電変換部2224,2225の出力結果に基づいて、瞳分割位相差検出方式による像ズレ量を検出することができる。
これに加えて、撮像素子22を構成する画素からの出力読出回路の構成がシンプルになるという利点もある。
図1に戻り、撮像素子22は、操作部27に設けられたオートフォーカススイッチをON状態にして自動合焦探索を行う際、フォーカスレンズ32を通過した像の所定エリア(22a〜22e)におけるコントラスト値をカメラ制御部21へ出力する。
カメラ制御部21は、撮像素子22から送出された画像出力から焦点評価値を演算する。この焦点評価値は、たとえば撮像素子22からの画像出力の高周波成分を、高周波透過フィルタを用いて抽出し、これを積算して焦点電圧を検出することで求めることができる。また、遮断周波数が異なる2つの高周波透過フィルタを用いて高周波成分を抽出し、それぞれを積算して焦点電圧を検出することでも求めることができる。
また、カメラ制御部21は、レンズ制御部36に制御信号を送出してフォーカスレンズ32を所定のサンプリング間隔(距離)で駆動させ、それぞれの位置における焦点評価値を求め、該焦点評価値が最大となるフォーカスレンズ32の位置を、たとえば内挿法などの演算方式を用いて求める。
この内挿法による焦点評価値の最大値の求め方を、図11を参照しながら説明する。図11は本実施形態に係るカメラ1の合焦判定を説明するためのグラフであり、ここでは3点内挿法を説明する。
図11に示した丸印は焦点評価値のサンプリング点を示しており、たとえばフォーカスレンズ32の探索範囲に8箇所P1〜P8の焦点評価値が取得されているものとする。破線で示す曲線は焦点評価値のプロファイルを示し、レンズ位置Pxにピークを有する。
取得された8個の焦点評価値では、焦点評価値P5が最大となっているが、3点内挿法では、最大の焦点評価値P5とその前後に位置する焦点評価値P4,P6とを用いてレンズの合焦位置Pxを算出する。まず、最大の点P5および3点のうち最小の点P6を通る直線L1を算出する。この直線L1の傾きをKとしたとき、傾きが−Kで、残りの点P4を通る直線L2を算出する。そして、直線L1と直線L2との交点のレンズ位置座標を求める。この交点のレンズ位置座標をフォーカスレンズ32の合焦位置Pxとする。
こうして求められたフォーカスレンズ32の合焦位置Pxをカメラ制御部21からレンズ制御部36に送出し、フォーカスレンズ駆動モータ37を制御してフォーカスレンズ32を合焦位置に移動させる。
なお、操作部27のオートフォーカススイッチをOFF状態にした場合は、ユーザがレンズ鏡筒3のフォーカス環を回転させることにより手動による合焦操作を行うことができる。
次に、本実施形態に係るカメラ1の動作例を説明する。図12A及び図12Bは本実施形態に係るカメラ1の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1にてカメラ1の電源がONされていることを確認した上でステップS2へ進み、操作部27の設定がオートフォーカスモードかどうかを確認する。
操作部27の設定がオートフォーカスモードである場合は、ステップS3へ進み、カメラ制御部21からレンズ制御部36へ指令信号を送出し、絞り35の開口径をD1に設定する。この開口径D1は、後述するステップS22の開口径D2に比べ相対的に小さい開口径である。
一般的に、瞳分割型位相差検出方式による焦点調節の応答性能は、コントラスト検出方式による焦点調節の応答性能より高速である一方、コントラスト検出方式による焦点検出精度は、瞳分割型位相差検出方式による検出精度より高精度であるといえる。
しかしながら、被写体像が低周波成分を多く含む場合には、合焦点近傍においてもコントラスト評価値の変化は微小となり、必ずしもコントラスト検出方式の方が高精度であるとは限らず、瞳分割型位相差検出方式の結果に応じて焦点調節を行ったのち一律にコントラスト検出方式によって焦点調節を行っても応答性能が悪化するだけで焦点調節の精度は向上しない。
また、撮像素子22上の複数の焦点検出位置22a〜22eにおいて同時に焦点検出を行って焦点調節を行う場合には、全ての焦点検出位置において、瞳分割型位相差検出方式による焦点検出とコントラスト検出方式による焦点検出を行うと、焦点調節の応答性能が悪化するという問題もある。
さらに、瞳分割型位相差検出方式の結果に応じて焦点調節を行ったのちコントラスト検出方式によって焦点検出を行う場合、瞳分割型位相差検出方式に用いる像の範囲とコントラスト検出方式に用いる像の範囲が同一であると焦点検出精度が向上しない場合がある。たとえば、大まかな焦点調節を行う場合には瞳分割型位相差検出方式に用いる像の範囲に多少距離の異なる被写体像が共存していても問題ないが、同じ像の範囲に対してコントラスト検出方式で焦点検出を行うと正確な合焦点を検出できないことがある。また、大まかな焦点調節を行う場合には、瞳分割型位相差検出方式に用いる像の範囲に低周波成分と高周波成分が共存していても大きな問題はないが、同じ像の範囲に対してコントラスト検出方式で焦点検出を行うと正確な合焦点を検出できないことがある。
また、瞳分割型位相差検出方式の結果に応じて焦点調節を行ったのちコントラスト検出方式によって焦点検出を行う場合には、瞳分割型位相差検出方式には大デフォーカス検出性能、すなわち検出可能な最大像ズレ量が極力大きいことが要求される一方で、コントラスト検出方式には高い焦点検出性能が要求されるが、瞳分割型位相差検出方式とコントラスト検出方式を同一の絞り開口径で行う場合には、2つの要求性能を同時に満足できないことがある。
以上の課題に鑑み、本実施形態のカメラ1は、焦点調節の初期段階、すなわち大きくデフォーカスしている場合があるときは、瞳分割型位相差検出方式で焦点検出した結果に基づいて大まかな焦点調節を迅速に行い、焦点調節の最終段階、すなわち合焦点近傍においては、コントラスト検出方式で焦点検出した結果に基づいて高精度な焦点調節を行う。
図13は、デフォーカス量と像ズレ量(瞳分割型位相差検出方式により検出される位相差量)との関係を示すグラフであり、絞り35の開口径が相対的に小さいD1と大きいD2の場合を比較したものである。撮像素子22に設けられる焦点検出画素列22a〜22eの配列方向の長さによって検出可能な最大像ズレ量が制限されるが、検出可能な最大像ズレ量が同じ場合には、絞り35の開口径D1,D2が相対的に小さい方(D1)が検出可能なデフォーカス量が大きくなる。同図に示すように、最大像ズレ量がZmaxの場合、開口径D1の検出可能なデフォーカス量DF1と開口径D2の検出可能なデフォーカス量DF2を比べると、DF1>DF2となっている。
このため、大きくデフォーカスしている場合が考えられる焦点検出の初期段階で瞳分割型位相差検出方式を用いてデフォーカス量が検出できるように、ステップS3にて絞り35を相対的に小さい開口径D1に設定する。
ステップS4では、撮像素子22により露光動作を行い、撮像画素221のデータをカメラ制御部21に読み出し、液晶駆動回路24を介して電子ビューファインダ25に表示する。これにより、ユーザは被写体の動画を視認することができる。
ステップS5では、撮像素子22の5つの焦点検出位置22a〜22eに配置された焦点検出画素列222から一対の像に対応した一対の像データをカメラ制御部21へ読み出す。この場合、使用者の手動操作により特定の焦点検出画素列が選択されているときは、その焦点検出画素列の焦点検出画素からのデータのみを読み出す。そして、読み出された一対の像データに基づいて像ズレ検出演算処理(相関演算処理)を実行し、5つの焦点検出位置22a〜22eにおける像ズレ量を演算し、さらに像ズレ量をデフォーカス量に変換する。
ここで、読み出された一対の像データに基づく像ズレ検出演算処理(相関演算処理)の一例を簡単に説明する。
焦点検出画素222が検出する一対の像は、測距瞳341,342がレンズ鏡筒3の絞り35により遮光され、光量バランスが崩れている可能性がある。したがって、本実施形態では、この光量バランスの崩れに対して像ズレ検出精度を維持できるタイプの相関演算を施す。
まず、焦点検出画素列から読み出された一対の像データ列をA1〜A1、A2〜A2(Mはデータ数)とし、下記相関演算式(数式1)を行い、相関量C(k)を演算する。
《数1》
C(k)=Σ|A1・A2n+1+k−A2n+k・A1n+1
なお、数式1においてΣ演算はnについての累積演算(総和演算)を示し、nの範囲は、像ずらし量kに応じてA1、A1n+1、A2n+k、A2n+1+kのデータが存在する範囲に限定される。また、像ずらし量kは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的シフト量である。
数式1の演算結果は、図14(a)に示すように、一対のデータの相関が高いシフト量(図14(a)ではk=kj=2)において相関量C(k)が極小(小さいほど相関度が高い)になる。
次に、数式2〜数式5による3点内挿の手法を用いて、連続的な相関量に対する極小値C(x)を与えるシフト量xを求める。
《数2》
x=kj+D/SLOP
《数3》
C(x)= C(kj)−|D|
《数4》
D={C(kj−1)−C(k j+1)}/2
《数5》
SLOP=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj−1)−C(kj)}
そして、数式2で算出されたシフト量xの信頼性があるかどうかは、以下のようにして判定する。
図14(b)に示すように、一対のデータの相関度が低い場合は、内挿された相関量の極小値C(x)の値が大きくなる。したがって、C(x)が所定の閾値以上の場合は算出されたシフト量の信頼性が低いと判定し、算出されたシフト量xをキャンセルする。
または、C(x)をデータのコントラストで規格化するために、コントラストに比例した値となるSLOPでC(x)を除した値が所定値以上の場合は、算出されたシフト量の信頼性が低いと判定し、算出されたシフト量xをキャンセルする。
または、コントラストに比例した値となるSLOPが所定値以下の場合は、被写体が低コントラストであり、算出されたシフト量の信頼性が低いと判定し、算出されたシフト量xをキャンセルする。
また、図14(c)に示すように、一対のデータの相関度が低く、シフト範囲kmin〜kmaxの間で相関量C(k)の落ち込みがない場合は、極小値C(x)を求めることができず、このような場合は焦点検出不能と判定する。
なお、相関演算式としては上述した数式1に限定されず他の公知の相関式を利用することもできる。
算出されたシフト量xの信頼性があると判定された場合は、下記数式6により像ズレ量shftを求める。
《数6》
shft=PY・x
数式6において、PYは検出ピッチ(焦点検出画素のピッチ)である。
最後に、数式6で算出された像ズレ量shftに、瞳分割型位相差検出方式による検出を行った際の絞り35の開口径D1に応じた所定の変換係数kを乗じてデフォーカス量defを求める。
《数7》
def=k・shft
図12Aに戻り、5つの焦点検出位置22a〜22eのデフォーカス量が求められると、ステップS6では、求められた5つの焦点検出位置22a〜22eの各デフォーカス量の中から、所定の選択基準に基づいて1つの焦点検出位置を選択する。この所定の選択基準は、たとえば5つのデフォーカス量のうち最も近距離を示すデフォーカス量が算出された焦点検出位置といった基準である。ただし、この選択基準はカメラ1の設計思想に応じて適宜変更することができるものである。
ステップS7では、選択された焦点検出位置のデフォーカス量の絶対値が所定値以内であるかどうかを判断する。この所定値は、フォーカスレンズ32を駆動しなくても合焦していると見做せる合焦範囲である。
ステップS7においてデフォーカス量の絶対値が所定値以内にない場合は、ステップS8へ進み、カメラ制御部21からレンズ制御部36を介してフォーカスレンズ駆動モータ37へ駆動信号を送出し、フォーカスレンズ32を合焦位置に移動させたのちステップS1へ戻り、ステップS1〜S7を繰り返す。
なお、図示は省略するが、ステップS7にて焦点検出が不能であると判断された場合もこのステップS8へ進み、レンズ制御部36にスキャン駆動命令を送信し、フォーカスレンズ32を無限端から至近端の間でスキャン駆動させることで合焦位置を探索したのち、ステップS1へ戻って上記動作を繰り返す。
ステップS7においてデフォーカス量の絶対値が所定値以内にある場合、すなわち瞳分割型位相差検出方式による焦点調節が完了したらステップS9へ進み、操作部27のオートフォーカスモードの設定が、コンティニュアスモードかワンショットモードかを判断する。既述したように、コンティニュアスモードとは、一旦合焦が達成されたのちも被写体に応じて合焦位置探索を継続しフォーカスレンズ32を合焦位置に移動させるモードであり、これに対してワンショットモードとは、一旦合焦が達成されたらフォーカスレンズ32の位置を固定してフォーカスロックするモードである。
ステップS9においてコンティニュアスモードである場合は、ステップS10へ進み、シャッターレリーズがされたかどうかを判断し、操作部27のレリーズボタンが押されないときはステップS1へ戻り、ステップS1〜S9の処理を繰り返す。
ステップS10でレリーズボタンが押されたことを検出したら、ステップS11へ進み、レンズ制御部36に対して絞り調整命令を送信し、絞り35の絞り値を、使用者または自動設定された制御F値にする。この絞り制御が終了したのち、撮像素子22の撮像画素221および全ての焦点検出画素222から画像データを読み出す。
ここで、読み出された焦点検出画素222の画像データは白黒データであることから、ステップS12にて、焦点検出画素列22a〜22eの各焦点検出画素222が位置する画素データを、これら焦点検出画素222の周囲の撮像画素221の画像データに基づいて画素補間する。これにより、焦点検出画素列22a〜22eの位置におけるカラー画像データを得ることができる。
最後に、ステップS13にて、撮像画素221の画像データおよび補間された画像データをメモリ23に保存する。このとき、カメラ本体2の背面などに液晶ディスプレイを設けた場合には、得られた画像データを間引き処理して当該液晶ディスプレイに表示することもできる。
ステップS9に戻り、コンティニュアスモードでない場合、すなわちワンショットモードである場合は、図12BのステップS21へ進む。このステップS21では、ステップS6で選択された焦点検出位置における像の高周波成分の量が所定値以上あるかどうかを判断し、所定値以上ない場合は、コントラスト検出方式による厳密な焦点調節を行っても検出精度が期待できないことから、ステップS22〜S24をジャンプしてステップS25へ進み、シャッターレリーズがされたかどうかを判断し、操作部27のレリーズボタンが押されたときは図12AのステップS11へ進んで、上述したステップS11〜S13の処理を実行する。
図15は、横軸をデフォーカス量、縦軸をコントラスト検出方式によるコントラスト評価値とし、高周波成分のみの像(絞り35の開口径が小さいD1)に対するデフォーカス量とコントラスト評価値との関係(一転鎖線)、高周波成分のみの像(絞り35の開口径が大きいD2)に対するデフォーカス量とコントラスト評価値との関係(実線)および低周波成分のみの像(絞り35の開口径が小さいD1場合と大きいD2の場合)に対するデフォーカス量とコントラスト評価値との関係(点線)を示すグラフである。
このグラフからも明らかなように、高周波成分を含まない低周波成分だけの像の場合には、合焦位置、すなわちデフォーカス量がゼロの近傍であってもコントラスト評価値の変化が少なく、したがってコントラスト検出方式で焦点調節を行っても焦点検出精度の向上が期待できないばかりか、焦点調節動作の応答性能も低下する。本例ではこうした理由から、コントラスト検出方式による焦点調節ステップS22〜S24を実行しないようにしている。
これに対し、ステップS21で、選択された焦点検出位置における像の高周波成分の量が所定値以上ある場合はステップS22〜S24のコントラスト検出方式による厳密な焦点調節処理へ進む。
ここで、ステップS21における高周波成分の判定について図16を参照しながら説明する。
図16の上図は、横軸を撮像素子22の画素位置、縦軸を画像データ(出力値)とし、選択された焦点検出位置における焦点検出画素列222に平行して隣接する撮像画素221(緑画素G)配列の画素データを像波形として示したものである。図16の下図は、上図の像波形に2次微分フィルタ処理(デジタルフィルタ処理)を施した波形を示したものである。
撮像画素配列(緑画素G)の画素データをG(i)とすれば(iは画素データの順番・位置を示す)、2次微分フィルタで処理されたデータH(i)はたとえば下記のように表される。
《数8》
H(i)=|−G(i−2)+2G(i)−G(i+2)|
i=1〜N
2次微分フィルタ処理により、低周波成分がカットされ高周波成分が抽出されるので、その絶対値を画素データの範囲にわたって積分することにより、高周波成分の量に対応した評価値ΣH(i)が算出される。
《数9》
ΣH(i)>Th1
そして、この評価値ΣH(i)が所定値Th1以上である場合には、高周波成分によるコントラスト検出方式により焦点調節精度が期待できると判断する。
図12Bに戻り、ステップS21において選択された焦点検出位置における像の高周波成分の量が所定値以上あると判断された場合、ステップS22では、カメラ制御部21からレンズ制御部36へ指令信号を送出し、絞り35の開口径をD2に設定する。この開口径D2は、既述したステップS3の開口径D1に比べ相対的に大きい開口径である。
図15に示したように、絞り35の開口径D2が開口径D1と比較して相対的に大きい場合には、デフォーカス量がゼロとなる合焦位置近傍においてコントラスト評価値の変化がより大きくなり、コントラスト検出方式による焦点検出精度の向上が期待できる。本例では、こうした理由から、焦点調節の最終段階でコントラスト検出方式による焦点調節を行うことに加えて、絞り35の開口径D2を相対的に大きく設定している。
ステップS23では、コントラスト検出方式に用いる像データ(画素データ)の範囲を設定する。
図16の上図において、範囲R1が瞳分割型位相差検出方式による焦点検出に用いられた像データの範囲であり、比較的広い範囲に設定されている。これは焦点調節の初期段階において焦点検出を行う像の範囲をあまりに狭めると、その範囲に焦点検出可能な像部分(コントラストが比較的高い像部分)が入らない可能性が高くなるからである。
これに対して、焦点調節の最終段階においてコントラスト検出方式で高精度の焦点検出を行うためには、像の高周波成分が多い部分に限定して焦点検出を行うことが望ましい。焦点検出を行う範囲が広いと焦点検出範囲内に距離の異なる被写体像が共存することがあり、良好なコントラスト検出が行えず、焦点検出精度が向上しないことがあるからである。
こうした理由から、本例では、図16の下図のように画素データの2次微分フィルタ処理を施したデータにおいて、2次微分データのピーク(高周波成分が最も多い)の画素位置を中心にして、瞳分割型位相差検出方式の焦点検出に用いられた像の範囲R1より狭い像の範囲R2を設定する。この像の範囲R2には、高周波成分が多く含まれているので、コントラスト検出方式の焦点検出精度の向上が期待できる。
図12Bに戻り、ステップ24では、絞り35の開口径D2とした状態で撮像動作を行い、焦点検出画素列222に平行に隣接した撮像画素221のデータを読み出し、範囲R2の撮像画素221の画素データに対してコントラスト検出を行う。そして、公知の山登り方式による焦点調節制御によりフォーカスレンズ32を合焦位置に移動させる。この山登り方式によるフォーカスレンズ32の駆動制御においては、フォーカスレンズ32を一定方向に微小ステップ駆動させながらコントラスト評価値Cを算出し、コントラスト評価値Cが最大を示すフォーカスレンズ位置を合焦位置として決定し、最終的にその合焦位置にフォーカスレンズ32を移動及び停止させる。
なお、コントラスト検出方式によるコントラスト評価値Cとしては、画素データ範囲R2における画素データの隣接差分の和(C=Σ|G(i)−G(i+1)|)、画素データの隣接差分の最大値(C=MAX(|G(i)−G(i+1)|))、画素データの2階差分の和(C=Σ|−G(i−1)+2G(i)−G(i+1)|)、画素データの2階差分の最大値(C=MAX(|−G(i−1)+2G(i)−G(i+1)|))、画素データの最大値と最小値の差(C=MAX(G(i))−MIN(G(i))などを用いることができる。
なお、ステップS25以降は上述したとおりである。
以上のとおり、本実施形態のカメラによれば、焦点調節の初期段階で瞳分割型位相差検出方式の焦点調節を行う場合には、絞り35の開口径を相対的に小さな径D1に設定するとともに、比較的広い範囲の像データを用いて、複数の焦点検出位置で焦点検出を行うので、大きなデフォーカス量の検出が可能となり、像の捕捉性が向上し、高い応答性能で大まかな焦点調節を行うことができる。
一方、焦点調節の最終段階でコントラスト検出方式の焦点調節を行う場合には、絞り35の開口径を相対的に大きい径D2に設定するとともに、比較的狭い範囲の像データを用いて、1つの焦点検出位置で焦点検出を行うので、高精度で応答性能の低下が少ない焦点調節を行うことができる。また、コントラスト検出方式による高精度な焦点検出が見込めない場合や高い焦点調節の応答性能が要求される場合には、コントラスト検出方式の焦点調節を省略するので、高速の焦点調節を行うことができる。
また、瞳分割型位相差検出方式に用いる焦点検出画素222とコントラスト検出方式に用いる撮像画素221が同一の撮像素子22の撮像面上に配置されているので、両方式を別個の撮像素子を用いて行った場合に比べ、撮像素子間の相対的な位置の誤差に起因して発生する焦点検出誤差、ハーフミラーで別個の撮像素子に光束を分割した場合の光量低下、ミラーの挿入・退避により別個の撮像素子に光束を時分割で導く場合の応答性能の低下といった問題が抑制される。
また、瞳分割型位相差検出方式に用いる焦点検出画素列に平行して隣接する撮像画素を、コントラスト検出方式による焦点検出に用いるので、両方式で検出する像の同一性が保証され、両方式を別個の撮像素子で行った場合に比べ、異なる像に対して焦点検出することによる焦点検出誤差を抑制することができる。
なお、上述した実施形態は必要に応じて以下のように適宜変形することができる。
上記実施形態では、コントラスト検出方式による焦点検出において、焦点検出画素列に平行して隣接する緑画素Gのデータを用いたが(図12BのステップS24)、焦点検出画素列に平行して隣接する赤画素Rや青画素Bのデータを用いて色別にコントラスト検出することもできる。また、焦点検出画素列の近傍で最も出力レベルの高い色の撮像画素を用いてコントラスト検出を行うこともできる。さらに、一対の焦点検出画素データの一方のデータをコントラスト検出に用いたり、焦点検出画素データを隣接加算したデータをコントラスト検出に用いたりすることもできる。
上記実施形態では、コントラスト検出方式に用いる像データの範囲を設定するために、像データの2次微分(図12BのステップS23,図16下図)を用いたが、像データの範囲の設定は、一律に予め定められた範囲に像データ範囲を設定したり、像データの1次微分を用いて設定したり、像データをフーリエ変換して求めた空間周波数特性の情報を用いて設定したりすることもできる。
上記実施形態では、コントラスト検出方式による像の高周波成分の検出方法として2次微分フィルタを用いたが(図12BのステップS21)、像のコントラスト(たとえば、既述したコントラスト評価値Cとしての、画素データ範囲R2における画素データの隣接差分の和(C=Σ|G(i)−G(i+1)|)、画素データの隣接差分の最大値(C=MAX(|G(i)−G(i+1)|))、画素データの2階差分の和(C=Σ|−G(i−1)+2G(i)−G(i+1)|)、画素データの2階差分の最大値(C=MAX(|−G(i−1)+2G(i)−G(i+1)|))、画素データの最大値と最小値の差(C=MAX(G(i))−MIN(G(i))など)や像データをフーリエ変換して求めた空間周波数特性情報を用いることもできる。
上記実施形態では、像の高周波成分が少なくコントラスト検出方式による高精度な焦点検出が見込めない場合には、コントラスト検出方式による焦点調節を省略したが、撮像光学系の光学特性に応じてコントラスト検出方式による高精度な焦点検出が不要であると判断される場合に、コントラスト検出方式による焦点調節を省略することもできる。たとえば、光学系の収差が大きく高精度な焦点検出をしても意味がない場合、絞り開放F値が大きく高精度な焦点検出が不要である場合、撮影時の絞り制御F値が大きく、高精度な焦点検出が不要である場合、焦点が広いパンフォーカスレンズの場合などである。
また、上記実施形態では、像の高周波成分が少なくコントラスト検出方式による高精度な焦点検出が見込めない場合には、コントラスト検出方式による焦点調節を省略したが、焦点検出位置22a〜22eに応じてコントラスト検出方式による焦点調節を省略することもできる。たとえば、撮像素子22の中心の焦点検出位置を高精度焦点検出用として設定された場合であって、撮像素子22の周辺の焦点検出位置が選択された場合や、撮像素子22の中心の収差より撮像素子22の周辺の収差が大きい場合であって撮像素子22の周辺の焦点検出位置が選択された場合などである。
さらに、上記実施形態では、像の高周波成分が少なくコントラスト検出方式による高精度な焦点検出が見込めない場合には、コントラスト検出方式による焦点調節を省略したが、瞳分割型位相差検出方式による焦点検出精度が高い場合にはコントラスト検出方式による焦点調節を省略することもできる。たとえば、像ズレ量の算出の際に、上記数3式で求められたパラメータC(x)が所定値以下の場合や、上記数3式で求められたパラメータC(x)を上記数5式で求められたSLOPで除した値が所定値以下の場合や、上記数5式で求められたSLOPが所定値以上の場合(被写体が高コントラスト)には、算出されたずらし量の精度が高いと判断し、コントラスト検出方式による焦点調節を省略することができる。
また、上記実施形態では、像の高周波成分が少なくコントラスト検出方式による高精度な焦点検出が見込めない場合には、コントラスト検出方式による焦点調節を省略したが、撮像状況に応じてコントラスト検出方式による焦点調節を省略することもできる。たとえば、被写界が低輝度の場合には、撮像素子22の電荷蓄積時間が長くなり、それに応じて焦点検出の応答性能も低下するので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略することができる。また、カメラ本体2の保持状態をブレセンサで検出し、ブレが所定値以上となった場合には、ブレボケが大きく厳密な焦点調節は不要であると判断できるので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略することができる。さらに、時間経過にともなう画像情報を解析して被写体の動きを検出し、被写体の動きが所定値以上の場合には、厳密な焦点調節よりも応答性能が高い焦点調節を優先することが好ましいので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略することができる。また、画像情報を解析して焦点検出位置に特定の被写体(たとえば自動車)が存在する場合には、応答性能が高い焦点調節を優先することが好ましいので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略することができる。
逆に、撮影状況に応じて瞳分割型位相差検出方式による焦点調節を省略することもできる。たとえば、撮影光学系の焦点距離が短く、最至近距離の被写体と無限距離の被写体の像面の差が少なく、大きなデフォーカス量が発生しない場合には、瞳分割型位相差検出方式による焦点調節を省略し、焦点調節の初期段階からコントラスト検出方式による焦点調節を行うこともできる。また、電源をONした直後のステップS3の状態において、像のコントラストが高いか又は像の高周波成分が多い場合には、既に合焦近傍にあると判断することができるので、瞳分割型位相差検出方式による焦点調節を省略し、焦点調節の初期段階からコントラスト検出方式による焦点調節を行うこともできる。
また、上記実施形態では、オートフォーカスモードがコンティニュアスモードの場合は焦点調節動作の応答性能を優先してコントラスト検出方式による焦点調節を省略したが、カメラ動作の他の動作モードに応じてコントラスト検出方式による焦点調節を省略することもできる。たとえば、動画撮影モードと静止画撮影モードがある場合に、動画撮影モードでは焦点調節の追従性を優先することが好ましいので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略する。また、たとえばスポーツ撮影モードなどのように移動被写体を撮影するモードと、たとえば風景撮影モードなどのように静止被写体を撮影するモードがある場合に、移動被写体を撮影するモードでは焦点調節の追従性を優先することが好ましいので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略する。さらに、撮影動作を連続的に行う連写撮影モードと撮影動作を単発的に行う単写撮影モードがある場合に、連写撮影モードでは焦点調節の追従性を優先することが好ましいので、コントラスト検出方式による焦点調節を省略する。
また、上記実施形態では、瞳分割型位相差検出方式に用いる焦点検出画素222とコントラスト検出方式に用いる撮像画素221が同一の撮像素子22の撮像面上に配置されているが、瞳分割型位相差検出方式に用いる撮像素子とコントラスト検出方式に用いる撮像素子とを別個に設け、撮影光学系の光路中にハーフミラーなどの光分割手段を設け、分割された一方の光路中に瞳分割型位相差検出方式による焦点検出を行うための撮像素子を配置し、分割された他方の光路中にコントラスト検出方式による焦点検出を行う撮像素子を配置するように構成することもできる。
また、撮影光学系の予定焦点面にコントラスト検出方式による焦点検出を行うための撮像素子を配置するとともに、撮影光学系の光路中にミラーなどの光分岐手段を挿入し、分岐された光路中に瞳分割型位相差検出方式による焦点検出を行うための撮像素子を配置し、光路から分岐手段を退避させた状態でコントラスト検出方式に用いる撮像素子でコントラスト検出を行うこともできる。
本実施形態のカメラ1は、上述した交換レンズ付きデジタルカメラに限定されず、レンズ一体型デジタルスチルカメラ、一眼レフカメラ、銀塩フィルムスチルカメラのほかビデオカメラにも適用できる。また、携帯電話機などに内蔵される小型カメラモジュール、監視カメラ、ロボット用視覚認識装置等にも適用できる。さらに、カメラ以外のたとえば焦点検出装置、測距装置、ステレオ測距装置などにも適用することができる。
本発明の実施形態に係るデジタルカメラを示す要部構成図である。 図1に示す撮像素子の撮像面における焦点検出位置を示す正面図である。 図2のIIIA部を拡大して焦点検出画素の配列を模式的に示す正面図である。 図2のIIIB部を拡大して焦点検出画素の配列を模式的に示す正面図である。 図3A及び図3Bの撮像画素の一つを拡大して示す正面図である。 図3A及び図3Bの焦点検出画素の一つを拡大して示す正面図である。 図3A及び図3Bに示す3つの撮像画素RGBそれぞれの波長に対する相対感度を示す分光特性図である。 図3A及び図3Bに示す焦点検出画素222の波長に対する相対感度を示す分光特性図である。 図3A及び図3Bの撮像画素の一つを拡大して示す断面図である。 図3A及び図3Bの焦点検出画素の一つを拡大して示す断面図である。 図3A及び図3BのVIII-VIII線に沿う断面図である。 本発明の他の実施形態に係る画素の配列を模式的に示す正面図であり、図2のIIIA部に相当する拡大正面図である。 本発明の他の実施形態に係る画素の配列を模式的に示す正面図であり、図2のIIIB部に相当する拡大正面図である。 図9A及び図9Bの一対の焦点検出画素を拡大して示す正面図である。 本発明の実施形態に係るデジタルカメラの合焦判定を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態に係るカメラの動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るカメラの動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るカメラのデフォーカス量と像ズレ量(瞳分割型位相差検出方式により検出される位相差量)との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係るカメラの焦点検出演算(デフォーカス量演算)手順を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態に係るカメラのデフォーカス量とコントラスト検出方式によるコントラスト評価値との関係を示すグラフである。 上図は、本発明の実施形態に係るカメラの撮像素子の画素位置に対する画素データの像波形、下図は、上図の像波形に2次微分フィルタ処理を施した波形を示す図である。
符号の説明
1…デジタルカメラ;2…カメラ本体;3…レンズ鏡筒
21…カメラ制御部;22…撮像素子;
32…フォーカスレンズ;36…レンズ制御部
221…撮像画素;222,222a,222b…焦点検出画素

Claims (11)

  1. 光学系の瞳の異なる領域からの一対の焦点検出光束を受光する光電変換部を有する焦点検出画素と、前記光学系を通過する光束を受光する撮像画素とを有する撮像素子と、
    前記光学系を通過する光束を制限する、開口径が調節可能な絞り手段と、
    前記光学系の瞳の異なる領域からの光による像のズレ量を検出し、該像ズレ量をデフォーカス量に変換する位相差検出手段と、
    前記像のコントラストに関する評価値を、前記光学系の焦点調節位置に対応付けて検出するコントラスト検出手段と、
    前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、
    前記焦点調節手段による前記光学系の焦点調節が終了したのち前記撮像素子からの出力情報を読み出して画像情報を取得する画像情報取得手段と、
    前記焦点検出画素の出力データに基づき前記一対の焦点検出光束が形成する一対の像の位相差を演算する第1演算手段と、
    前記撮像画素の出力データに基づき前記光束が形成する像のコントラストに関する評価値を演算する第2演算手段と、
    前記光学系が一旦合焦状態に達したらフォーカスロックするワンショットモードと、前記光学系が一旦合焦状態に達した後も合焦位置探索を継続するコンティニュアスモードとを選択する第1モード選択手段と、を備える撮像装置であって、
    前記焦点調節手段は、
    前記第1モード選択手段により前記ワンショットモードが選択された場合には、レリーズ前に、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で、前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行い、
    前記第1モード選択手段により前記コンティニュアスモードが選択された場合には、レリーズ前に、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行うのみで、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行うことを省略することを特徴とする撮像装置。
  2. 光学系の瞳の異なる領域からの一対の焦点検出光束を受光する光電変換部を有する焦点検出画素と、前記光学系を通過する光束を受光する撮像画素とを有する撮像素子と、
    前記光学系を通過する光束を制限する、開口径が調節可能な絞り手段と、
    前記光学系の瞳の異なる領域からの光による像のズレ量を検出し、該像ズレ量を前記絞り手段の開口径に応じた変換係数に応じてデフォーカス量に変換するとともに、同一の像ズレ量に対しては第1の開口径の場合のデフォーカス量が第2の開口径の場合のデフォーカス量より大きくなる位相差検出手段と、
    前記像のコントラストに関する評価値を、前記光学系の焦点調節位置に対応付けて検出するコントラスト検出手段と、
    前記絞り手段を前記第1の開口径に調節した状態で前記位相差検出手段により検出した前記像のズレ量に前記第1の開口径に応じた変換係数を乗じてデフォーカス量を算出し、該デフォーカス量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を前記第1の開口径より大きい前記第2の開口径に調節した状態で前記コントラスト検出手段により検出した前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、
    前記焦点調節手段による前記光学系の焦点調節が終了したのち前記撮像素子からの出力情報を読み出して画像情報を取得する画像情報取得手段と、を備え、
    前記位相差検出手段は、前記焦点検出画素の出力データに基づき前記一対の焦点検出光束が形成する一対の像の位相差を演算する第1演算手段を含み、
    前記コントラスト検出手段は、前記撮像画素の出力データに基づき前記光束が形成する像のコントラストに関する評価値を演算する第2演算手段を含むことを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の撮像装置であって、
    前記位相差検出手段は、前記光学系が前記像を形成する予定焦点面の複数の焦点検出位置において前記像のズレ量を検出し、
    前記焦点調節手段は、前記像のズレ量に基づいて前記複数の焦点検出位置のうち少なくとも1つの焦点検出位置を選択し、当該選択された焦点検出位置における前記位相差検出手段による像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記選択された焦点検出位置における前記コントラスト検出手段による評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行うことを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置であって、
    前記焦点調節手段は、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記光学系の光学特性に応じて前記コントラスト検出手段による焦点調節を行うか否かを選択することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1〜の何れか一項に記載の撮像装置であって、
    前記焦点調節手段は、前記位相差検出手段による焦点調節に用いた前記像の検出範囲より小さい範囲の像を用いて前記コントラスト検出手段による評価値を検出し、当該評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行うことを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1〜の何れか一項に記載の撮像装置であって、
    前記焦点調節手段は、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記像の特性に応じて前記コントラスト検出手段による焦点調節を行うか否かを選択することを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1〜の何れか一項に記載の撮像装置であって、
    前記焦点検出画素と前記撮像画素が前記同じ撮像素子の撮像面上に近接して配列されていることを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1〜の何れか一項に記載の撮像装置であって、
    前記撮像素子は異なる分光感度特性を有する複数の前記撮像画素が所定配列に従って配列され、
    前記焦点検出画素は、前記配列のうち、最も配列密度の高い分光感度特性を有する撮像画素に相当する位置に配置されていることを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項に記載の撮像装置であって、
    前記像の特性は当該像の空間周波数特性であり、当該像の空間周波数特性が所定値以上の高周波数であるときは前記コントラスト検出手段による焦点調節を行うことを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の撮像装置であって、
    前記画像情報取得手段により静止画を撮影する静止画撮影モードと、前記画像情報取得手段により動画を撮影する動画撮影モードと、を選択する第2モード選択手段をさらに備え、
    前記焦点調節手段は、
    前記第2モード選択手段により前記静止画撮影モードが選択された場合には、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で、前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行い、
    前記第2モード選択手段により前記動画撮影モードが選択された場合には、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行うのみで、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行うことを省略することを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の撮像装置であって、
    前記画像情報取得手段により画像を単発的に撮影する単写撮影モードと、前記画像情報取得手段により画像を連続的に撮影する連写撮影モードと、を選択する第3モード選択手段をさらに備え、
    前記焦点調節手段は、
    前記第3モード選択手段により前記単写撮影モードが選択された場合には、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行ったのち、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で、前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行い、
    前記第3モード選択手段により前記連写撮影モードが選択された場合には、前記絞り手段を第1の開口径に調節した状態で、前記像のズレ量に基づいて前記光学系の焦点調節を行うのみで、前記絞り手段を第1の開口径より大きい第2の開口径に調節した状態で前記評価値に基づいて前記光学系の焦点調節を行うことを省略することを特徴とする撮像装置。
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