JP4327006B2 - 湿気硬化型接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、湿気硬化型接着剤組成物に関する。
従来から、反応性ウレタンプレポリマーは、例えば、湿気硬化型のホットメルト接着剤組成物に利用されている。すなわち、一般に、ホットメルト接着剤は、加熱溶融状態で被着体同士を貼り合せたのち冷却固化することによって接着力を発揮するものであり、接着後速やかに接着力が得られること(高速生産性)、溶剤を必要としないこと等の利点を有する一方で、耐熱性や耐水性が不充分であり、接着後に高温下や高湿下に放置しておくと接着力が低下するという欠点があるが、反応性ウレタンプレポリマーを主成分とし、これに各種粘着付与樹脂、ワックス、熱可塑性ポリマー等を配合した湿気硬化型の反応性ホットメルト接着剤組成物であれば、この欠点を解決することができるのである。このような湿気硬化型接着剤組成物として、例えば、分子末端に水酸基を有するポリオレフィン樹脂をポリイソシアネートにて変性したウレタンプレポリマーと、エチレン−アクリル酸エステル重合体とを含有する湿気硬化型接着剤組成物が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−277716号公報
しかしながら、一般に、反応性ウレタンプレポリマーを主成分とした湿気硬化型接着剤組成物は、湿気硬化後に非常に硬くなるため、被着物(接着された製品)はゴワゴワした状態となりその柔軟性(風合い)を損なうといった欠点があった。このため、ウレタンプレポリマーを主成分とした湿気硬化型接着剤組成物は、例えば、カーペット等の繊維・紙加工品、製本、自動車や鉄道車両等の座席シート類等のように、柔軟性(風合い)が要求される用途には適用しがたいという問題があった。
これまでから、ウレタンプレポリマーを得る際のポリオール成分としてポリエーテルポリオール類を用いれば、該ウレタンプレポリマーを主成分とした湿気硬化型接着剤組成物の湿気硬化後の柔軟性を向上させることができることが一般に知られている。しかし、ポリエーテルポリオール類を用いると、初期接着性が低下する傾向があるため、初期接着性と柔軟性とのバランスを確保するのが困難であるという問題が生じる。
ところで、前記特許文献1に記載の接着剤組成物は、初期接着力と耐衝撃性とを兼ね備えたものであり、柔軟性については直接言及されていないが若干の改善効果があるものと推測される。しかし、該接着剤組成物は、加熱安定性が不充分であり、連続生産性や機械安定性に劣るという別の問題を招くものであった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、良好な加熱安定性を有するとともに優れた柔軟性と初期接着性とを発揮しうる湿気硬化型接着剤組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、反応性ウレタンプレポリマーが、1,2−ビニル結合を有する特定の構造単位(I)および/または該構造単位(I)が水素添加されてなる特定の構造単位(II)を特定量以上有するポリブタジエンポリオールを用いて得られたものであれば、前記課題を一挙に解決しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明にかかる湿気硬化型接着剤組成物は、ポリブタジエンポリオールを必須とするポリオール成分にイソシアネート成分を反応させてなり、前記ポリブタジエンポリオールが、一般式(1)で示される1,2−ビニル結合を有する構造単位(I)および/または該構造単位(I)が水素添加されてなる一般式(2)で示される構造単位(II)を85%以上有するものである反応性ウレタンプレポリマー、および、熱可塑性ポリマーとしてスチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマーを前記ポリオール成分100重量部に対して10〜40重量部の割合で含有してなるものである。
Figure 0004327006
Figure 0004327006
本発明によれば、良好な加熱安定性を有するとともに優れた柔軟性と初期接着性とを発揮しうる湿気硬化型接着剤組成物を提供することができる。
以下、本発明にかかる湿気硬化型接着剤組成物およびこれに用いられる反応性ウレタンプレポリマー(以下、「本発明の反応性ウレタンプレポリマー」と言うことがある。)について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
〔反応性ウレタンプレポリマー〕
本発明の反応性ウレタンプレポリマーは、ポリブタジエンポリオールを必須とするポリオール成分にイソシアネート成分を反応させてなり、末端にイソシアネート基を有するものであることが重要である。これにより、良好な加熱安定性を有するとともに、湿気硬化後に優れた柔軟性と初期接着性とを発揮させることができるのである。また、本発明においては、前記ポリブタジエンポリオールが、前記一般式(1)で示される1,2−ビニル結合を有する構造単位(I)および/または該構造単位(I)が水素添加されてなる前記一般式(2)で示される構造単位(II)を85%以上有するもの(以下、「特定ポリブタジエンポリオール」と称することもある)であることが重要である。また、前記構造単位(I)および/または前記構造単位(II)が85%未満であるポリブタジエンポリオールであれば、イソシアネート成分を反応させる際にゲル化や高粘度化を起こしやすく、所望の反応性ウレタンプレポリマーを得られないが、前記特定ポリブタジエンポリオールであれば、イソシアネート成分と反応させる際の分子制御が容易であり、前述した良好な物性を発現しうる反応性ウレタンプレポリマーを得ることができるのである。
前記特定ブタジエンポリオールは、リビングアニオン重合により容易に得ることができるものであり、本発明においては、このようにリビングアニオン重合により得られたポリブタジエンポリオールを特定ポリブタジエンポリオールとするのが好ましい態様である。リビングアニオン重合以外の重合方法、例えばラジカル重合で得られたポリブタジエンポリオールは、通常1,4−トランス結合を有する構造単位が多いものであり、前記構造単位(I)や前記構造単位(II)の占める割合は85%未満となるため、前述したように、イソシアネート成分と反応させる際にゲル化や高粘度化を起こしやすいからである。リビングアニオン重合の方法等については、特に制限はなく、通常の方法によればよい。なお、前記構造単位(II)を有する特定ポリブタジエンポリオールは、リビングアニオン重合により得られたポリブタジエンポリオールに水素添加処理を施すことにより得ることができる。
前記特定ポリブタジエンポリオールの重量平均分子量は、特に制限されないが、500〜10,000であることが好ましい。
前記ポリオール成分に占める前記特定ポリブタジエンポリオールの含有割合は、20〜100重量%であることが好ましい。
前記ポリオール成分は、前記特定ポリブタジエンポリオールのほかに、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール等のような他のポリオールを含有するものであってもよい。なお、他のポリオールは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記ポリエステルポリオールとしては、特に制限はないが、例えば、多価アルコールと多塩基性カルボン酸との縮合物等が挙げられる。ここで、多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、ヘキサングリコール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール等が挙げられ、多塩基性カルボン酸としては、例えば、アジピン酸、グルタル酸、セバチン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、およびこれら酸類の2量体(ダイマー酸)、ピロメリット酸等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、特に制限はないが、例えば、アルキレンオキサイドの1種もしくは2種以上を2個以上の活性水素を持つ化合物に付加重合させて得られる生成物等が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等が挙げられ、2個以上の活性水素を持つ化合物としては、例えば、前述した多価アルコールや多塩基性カルボン酸のほか、エチレンジアミンやヘキサメチレンジアミンなどのアミン類、エタノールアミンやプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類、レゾルシンやビスフェノールなどの多価フェノール類等が挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、特に制限はないが、例えば、有機カーボネートと1種以上のジオール(例えば、脂肪族ジオール等)とのエステル交換反応により得られる生成物等が挙げられる。ここで、有機カーボネートとしては、例えば、ジフェニルカーボネートなどの芳香族カーボネート等が挙げられ、脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリオレフィンポリオールとしては、特に制限はないが、例えば、ポリオレフィン系飽和炭化水素骨格(好ましくは、炭素鎖数150〜200)と分子末端に反応性の1級水酸基を有しているもの等が挙げられる。
前記ポリオール成分が前記その他のポリオールをも含有する場合、ポリオール成分に占めるその他のポリオールの含有割合は、前記特定ポリブタジエンポリオールの含有割合が前記範囲となるよう、80重量%以下とすることが好ましい。
前記イソシアネート成分としては、特に制限はないが、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、メチレンジフェニルジイソシアネートの水素添加物(水添MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、およびこれらを例えばカルボジイミド等で変性してなる変性物等が挙げられる。なお、イソシアネート成分は1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。
前記ポリオール成分と前記イソシアネート成分とを反応させるにあたり、前記ポリオール成分と前記イソシアネート成分との使用割合は、特に制限されないが、例えば、イソシアネート成分と反応させる全成分(通常はポリオール成分であるが、後述するように、粘着付与樹脂や熱可塑性ポリマー等をポリオール成分にあらかじめ混合しておきイソシアネート成分と反応させるようにする場合には、これら粘着付与樹脂や熱可塑性ポリマー等をも含める)が有する全水酸基に対して、イソシアネート類が有する全イソシアネート基の当量比(−NCO/−OH)が、1.5〜2.5の範囲となるようにすることが好ましい。前記当量比(−NCO/−OH)が1.5未満となる場合、両者を反応させる際に鎖延長反応による増粘やゲル化が生じる恐れがあり、一方、2.5を超える場合、イソシアネート成分によってミストが発生しやすく、人体や環境に対する有害性が懸念されることになる。
前記ポリオール成分と前記イソシアネート成分とを反応させるにあたり、反応方法やその条件等については、特に制限されないが、例えば、イソシアネート成分と反応させる全成分(通常はポリオール成分であるが、後述するように、粘着付与樹脂や熱可塑性ポリマー等をポリオール成分にあらかじめ混合しておきイソシアネート成分と反応させるようにする場合には、これら粘着付与樹脂や熱可塑性ポリマー等をも含める)を減圧下で100〜120℃にて加熱することにより脱水させたのち、前記イソシアネート成分を添加し、不活性ガス雰囲気下で95〜100℃にて2〜5時間加熱して反応させるようにすることが好ましい。
本発明の反応性ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、特に限定されないが、1000〜10000であることが好ましい。
〔湿気硬化型接着剤組成物〕
本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、前記本発明の反応性ウレタンプレポリマーを必須とするものである。
本発明の湿気硬化型接着剤組成物に占める前記反応性ウレタンプレポリマーの含有割合は、特に制限されないが、該反応性ウレタンプレポリマーを得る際に用いた前記特定ポリブタジエンポリオールが湿気硬化型接着剤組成物100重量部に対して18〜90重量部となるようにすることが好ましい。
本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、前記本発明の反応性ウレタンプレポリマーのほか、熱可塑性ポリマーを含有し、通常、反応性ホットメルト接着剤組成物に配合される粘着付与樹脂を含有するものであってよい。これらは、前記反応性ウレタンプレポリマーを得る際にイソシアネート成分と反応させる前のポリオール成分に混合することにより含有させてもよいし、前記ポリオール成分をイソシアネート成分と反応させて得られた反応性ウレタンプレポリマーに添加、混合することにより含有させてもよい。
前記粘着付与樹脂としては、特に制限されるものではなく、例えば、ロジン、変性ロジン、およびこれらのエステル化合物、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンおよびアルキルフェノール変性キシレン樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂、芳香族系石油樹脂、オレフィン樹脂等が挙げられる。
前記粘着付与樹脂を含有させる場合、その含有量は、反応性ウレタンプレポリマーを得る際に用いた前記ポリオール成分100重量部に対して10〜100重量部となるようにすることが好ましい。粘着付与樹脂の含有量が、前記範囲よりも少なすぎると、接着性(すなわち、基材に対する濡れ)が低下する傾向があり、一方、前記範囲よりも多すぎると、硬化したのちの物性がもろく硬いものとなる恐れがある。
前記熱可塑性ポリマーとしては、スチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマーが用いられる。スチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマーは、ポリスチレンブロックを2ブロック以上有するとともに弾性重合体ブロックを1ブロック以上有し、初期接着性に優れると同時に、被着体への濡れを改良して接着性を向上させうる点で好ましい。
前記スチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマーの含有量は、反応性ウレタンプレポリマーを得る際に用いた前記ポリオール成分100重量部に対して10〜40重量部となるようにする。スチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマーの含有量が、前記範囲よりも少なすぎると、初期凝集力が低下する傾向があり、一方、前記範囲よりも多すぎると、粘度上昇をきたすことがあり作業性が悪化する恐れがある。
本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、さらに、硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤を含有させることにより、湿気硬化反応を促進し、加熱安定性を向上させることができる。なお、硬化促進剤は、前記反応性ウレタンプレポリマーを得る際にイソシアネート成分と反応させる前のポリオール成分に混合することにより含有させてもよいし、前記ポリオール成分をイソシアネート成分と反応させて得られた反応性ウレタンプレポリマーに添加、混合することにより含有させてもよい。
前記硬化促進剤としては、例えば、第3級アミン等の含窒素化合物が挙げられ、特に、下記一般式(3)で示される第3級アミンが好ましく挙げられる。
Figure 0004327006
(式(3)中、X、Y、Zのうち少なくとも1つは下記一般式(4)に示す基(置換基I)であり、X、Y、Zのうち置換基Iでないものは、アルキル基である。)
Figure 0004327006
(式(4)中、mは1〜10の整数であり、RおよびRは水素原子、アルキル基から選ばれる1種である。)
前記一般式(3)で示される第3級アミンとしては、特に、モルホリン系化合物が好ましく、具体的には、例えば、ビス(2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル)−(2−(4−モルホリノ)エチル)アミン、ビス(2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル)−(2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノ)エチル)アミン、トリス(2−(4−モルホリノ)エチル)アミン、トリス(2−(4−モルホリノ)プロピル)アミン、トリス(2−(4−モルホリノ)ブチル)アミン、トリス(2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル)アミン、トリス(2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノ)エチル)アミン、トリス(2−(2−メチル−4−モルホリノ)エチル)アミン、トリス(2−(2−エチル−4−モルホリノ)エチル)アミン等が好ましく挙げられる。
前記硬化促進剤を含有させる場合、その含有量は、反応性ウレタンプレポリマー(前記ポリオール成分とイソシアネート成分との合計量)100重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ましく、0.1〜2重量部とすることがより好ましい。硬化促進剤の含有量が反応性ウレタンプレポリマー100重量部に対して0.01重量部未満であると、湿気硬化反応の促進効果が充分に得られないことがあり、一方、5重量部を超えると、ゲル化を生じる恐れがある。
本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、さらに、必要に応じて、例えば、ワックス、可塑剤、粘度調整剤(粘性改良剤)、酸化防止剤、顔料、安定剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含有するものであってもよい。なお、これら添加剤は、前記反応性ウレタンプレポリマーを得る際にイソシアネート成分と反応させる前のポリオール成分に混合することにより含有させてもよいし、前記ポリオール成分をイソシアネート成分と反応させて得られた反応性ウレタンプレポリマーに添加、混合することにより含有させてもよい。
なお、本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、最終製品であるいわゆる接着剤であってもよいし、該接着剤を得る際の中間体であってもよい。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下では、特に断りのない限り、「重量部」を単に「部」と、「重量%」を単に「%」と記す。
実施例および比較例において得られた接着剤組成物は、下記の方法により評価した。
<初期粘度>
サーモセルシステム粘度計(ブルックフィールド社製)を用い、JIS−K−6862に記載の方法に準じて、120℃および100℃での溶融粘度(mPa・s)を測定した。
<加熱安定性>
接着剤組成物100gをブリキ角缶に入れ窒素ガスをパージしたのち120℃で24時間放置したときの粘度(mPa・s)を上記と同様にして測定し、この値をXとした。そして、上記初期粘度のうち120℃での粘度(mPa・s)をYとし、以下の式に基づき増粘率(%)を算出した。該増粘率が低いほど、加熱安定性に優れると言える。
増粘率(%)=〔(X−Y)/Y〕×100
<初期接着性>
接着剤組成物を23℃、60%RHの雰囲気下に所定時間(0.5分間、1分間、2分間、5分間、15分間、30分間、60分間)放置したのち、(株)島津製作所製「オートグラフAG−2000E」を用い、23℃、クロスヘッドスピード300mm/分の条件でT形剥離強度(kgf/25mm)を測定した。より短い放置時間でより大きい剥離強度を示すほど、初期接着性に優れると言える。
<柔軟性>
接着剤組成物を約1.0mmのダンベル形状に成形して試験体を得、該試験体を30℃、95%RHの雰囲気下で3日間湿気硬化させたのち、(株)島津製作所製「オートグラフAG−2000E」を用い、23℃、クロスヘッドスピード100mm/分の条件で25%モジュラス(kgf/cm)を測定した。該25%モジュラスが低いほど、柔軟性に優れると言える。
〔実施例1〕
セパラブルフラスコに、ポリブタジエンポリオール(日本曹達(株)製「ニッソウPBG−2000」:リビングアニオン重合品であり、前記構造単位(I)および前記構造単位(II)の占める割合は85%、以下「ポリブタジエンポリオールA」と略する)30部、ポリエステルポリオール(豊国製油(株)製、1,6−ヘキサングリコールとセバチン酸との縮合物、以下「ポリエステルポリオールA」と略する)30部、粘着付与樹脂(C5/C9系石油樹脂)30部を仕込み、これに、熱可塑性ポリマー(日本ゼオン(株)製、スチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマー、以下「熱可塑性ポリマーA」と略する)10部を添加、混合し、180℃で溶解させた。その後、液温を120℃まで下げ、同温度を減圧下で3時間維持することにより脱水を行い、ポリオール成分含有液を得た。次いで、このポリオール成分含有液の液温を80〜85℃に下げたのち、カルボジイミド変性メチレンジフェニルジイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製「ミリオネートMTL−S」、以下「カルボジイミド変性MDI」と略す)を、ポリオール成分含有液中に含まれるOH基の総モル数に対して該カルボジイミド変性メチレンジフェニルジイソシアネートが有するNCO基のモル数が2倍となるように算出した理論量(実際に使用した量(部)は表1に示す)だけ添加し、95℃で2時間反応させて、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物についての評価結果を表1に示す。
比較
実施例1で用いた熱可塑性ポリマーAの代わりに、熱可塑性ポリマー(ユニチカ(株)製、飽和ポリエステル樹脂、以下「熱可塑性ポリマーB」と略する)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物についての評価結果を表1に示す。
比較
実施例1で用いた熱可塑性ポリマーAの代わりに、熱可塑性ポリマー(アトフィナ社製、エチレン/アクリル酸エステルコポリマー、以下「熱可塑性ポリマーC」と略する)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物についての評価結果を表1に示す。
〔比較例
実施例1で用いたポリブタジエンポリオールの代わりに、ポリブタジエンポリオール(出光石油化学(株)製「R−45HT」:ラジカル重合品であり、前記構造単位(I)および前記構造単位(II)の占める割合は20%、以下「ポリブタジエンポリオールB」と略する)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。反応時にゲル化してしまったため、得られた接着剤組成物についての評価は行わなかった。
〔比較例
実施例1で用いたポリブタジエンポリオールの代わりに、ポリブタジエンポリオール(出光石油化学(株)製「R−15HT」:ラジカル重合品であり、前記構造単位(I)および前記構造単位(II)の占める割合は20%、以下「ポリブタジエンポリオールC」と略する)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。反応時にゲル化してしまったため、得られた接着剤組成物についての評価は行わなかった。
〔比較例
セパラブルフラスコに、ポリエステルポリオールA30部、ポリエステルポリオール(豊国製油(株)製、エチレングリコール/ヘキサングリコール/ネオペンチルグリコールの混合物とアジピン酸との縮合物、以下「ポリエステルポリオールB」と略する)30部、粘着付与樹脂(C5/C9系石油樹脂)30部を仕込み、これに、熱可塑性弾性ポリマーB10部を添加、混合し、120℃で溶解させた。その後、同温度を減圧下で3時間維持することにより脱水を行い、ポリオール成分含有液を得た。次いで、このポリオール成分含有液の液温を80〜85℃に下げたのち、カルボジイミド変性MDIを、ポリオール成分含有液中に含まれるOH基の総モル数に対して該カルボジイミド変性メチレンジフェニルジイソシアネートが有するNCO基のモル数が2倍となるように算出した理論量(実際に使用した量(部)は表1に示す)だけ添加し、95℃で2時間反応させて、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物についての評価結果を表1に示す。
〔比較例
比較例で用いたポリエステルポリオールA、ポリエステルポリオールB、および粘着付与樹脂の量を、それぞれ表1に示すように変更したこと以外は、比較例と同様にして、反応性ウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物についての評価結果を表1に示す。
Figure 0004327006
本発明にかかる湿気硬化型接着剤組成物は、例えば、繊維加工、自動車シート、鉄道車両シート、カーペット、製本等の柔軟性を要する用途において好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. ポリブタジエンポリオールを必須とするポリオール成分にイソシアネート成分を反応させてなり、前記ポリブタジエンポリオールが、一般式(1)で示される1,2−ビニル結合を有する構造単位(I)および/または該構造単位(I)が水素添加されてなる一般式(2)で示される構造単位(II)を85%以上有するものである反応性ウレタンプレポリマー、および、熱可塑性ポリマーとしてスチレン/イソプレン/スチレン系ブロックコポリマーを前記ポリオール成分100重量部に対して10〜40重量部の割合で含有してなる湿気硬化型接着剤組成物。
    Figure 0004327006

    Figure 0004327006
  2. 前記ポリブタジエンポリオールが、リビングアニオン重合により得られたものである、請求項1に記載の湿気硬化型接着剤組成物。
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