JP4326883B2 - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、特に、ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサの出力値が異常であっても正しく制御できる電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
自動車のステアリング装置をモータの回転力で操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に操舵補助力を付与するようになっている。このような電動パワーステアリング装置の簡単な構成を図9に示し、説明する。操向ハンドル101の軸102は減速ギア103、ユニバーサルジョイント104a及び104b、ピニオンラック機構105を経て操向車輪のタイロッド106に結合されている。軸102には,操向ハンドル101の操舵トルクを検出するトルクセンサ107が設けられており、操向ハンドル101の操舵力を補助するモータ108が減速ギア103を介して軸102に連結されている。そして電動パワーステアリング装置のモータ制御はトルクセンサ107の検出したトルク値や図示しない車速センサから検出された車速、或いはホールセンサ110などで検出したモータの回転角度などを入力値としてコントロールユニット109で制御される。コントロールユニット109は主としてCPUで内部においてプログラムでモータ制御が実行される。
このような構成の電動パワーステアリング装置のモータ108を制御するモータの制御ブロック図の一例を図10に示す。図10において、トルクセンサ107で検出されたトルク値を入力して電流指令値算出部120で電流指令値Irefを算出し、モータ電流の検出値との差を減算部121で算出し、電流制御部122でデュティー比を決定し、モータ駆動部123はデュティー比に従ったPWM制御を実行してモータ108を駆動する。
このような電動パワーステアリング装置では、トルクセンサ107の検出したトルク値が正しく検出されることを前提として電動パワーステアリング装置の制御が実行されている。しかし、実際にはトルクセンサ107にも故障が発生し、異常なトルクの検出値が入力されたときに、ハンドル操作に対して異常な動作を引起こすおそれがあるので、従来より種々の対策が施されてきた。
例えば、特許文献1においては、図11のような制御方式を採用してトルクセンサの出力したトルク値の異常に対応している。トルクセンサの出力したトルク値が異常になったとき、一定時間(tA)異常が継続すると、トルク値に基く電流制御演算の出力値である補助操舵力指令値を遮断してしまう。異常がさらに長く一定時間(tB)継続するとモータ駆動の電源を遮断するという制御方式である。このような制御方式において、トルクセンサが地絡故障を発生し、トルクセンサの出力であるトルク値が零になったような場合のトルク値とモータ電流の関係を図12に示す。この制御方式の場合、判定時間tAの間、異常になったトルクセンサの出力値を基に計算するのでモータの発生するトルクも異常となり、ハンドルが運転手の意図としない動きをしてしまう。さらに、異常が判定時間(tB)以上継続するとモータ電源を遮断するため、ハンドルに大きなトルクを加えていた場合、トルクが急変して好ましくない。
別の対応策として特許文献2のような制御方式がある。特許文献2はトルクセンサの電源の電圧低下や瞬断などの重大な異常が発生すると、フェールスイッチが開放し、トルクセンサの出力であるトルク値としてフェールスイッチが開放する前のトルク値を保持し、その保持した値に出力ゲインを乗じることによって補助操舵力の指令値を求めている。また、その後の補助操舵力を徐々に減衰する制御するので補助操舵力が急変することはない。特許文献2の制御方式を用いた場合のトルクセンサ地絡故障時のトルクセンサの出力であるトルク値とモータ電流の関係を図13に示す。故障発生から故障検出までの間、モータに負の最大電流が流れるが、故障検出後は故障発生直前のトルクから徐々にモータ電流を減少させるので特許文献1のような急激なトルクの変化は発生しない。
しかし、図14のようなトルク値がチャタリングを起こしながら地絡故障を発生した場合は、トルクセンサの出力値をAD変換器でサンプリングすると黒丸のような値をサンプリングする可能性がある。これらの値が地絡検出閾値以下にならなければ地絡発生と検出できず、そのまま制御を続行する。そして地絡検出後、故障発生直前のトルク値から徐々にモータ電流を減少させるが、チャタリングを生じて不安定なトルク値から徐々にモータ電流を減少させるため、最悪の場合、故障直前のトルクと逆向きのトルクから減少が開始されて好ましくない。
また、特許文献2の方法では、故障発生から故障検出までの判定期間中はモータに異常な電流が流れるため、故障検出時間をあまり長くすることはできない。しかし、故障検出の誤検出を防ぎ、故障検出を確実にするためには、故障検出時間をできるだけ長くしたいという矛盾があり問題となっていた。
特開2000−318633号公報 特開2000−329628号公報
トルクセンサの出力であるトルク値が異常になったとき、従来の制御方式ではトルクセンサが故障と検出するまでの間、異常なトルク値に基いて制御するためにモータの出力トルクが異常になる。また、異常なトルク値の代わりに代替値を使用する場合でも、適切な代替値が算出されていない問題があった。その結果、トルクセンサの出力が異常になるとハンドルが運転手の意図としない動きをしてしまい、運転手にハンドル操作の違和感を与える問題があった。また、故障期間中、モータに異常電流が流れるため、故障検出時間を長く取れず、その結果、トルクセンサの故障検出に関して誤検出を生ずる問題があった。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、トルクセンサの出力値が異常になった場合でも、トルクセンサ故障の誤検出を防止できる程度に長く故障検出期間を確保しながら、ハンドル操作に違和感を与えず、安全なハンドル操作を確保できる電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することにある。
本発明は、車両の操舵系に操舵補助力を付与するようにしたモータと、ハンドルに作用する操舵力を検出するトルクセンサとを備え、前記トルクセンサの出力値に基いてモータを制御する電動パワーステアリング装置の制御装置に関するものであり、本発明の上記目的は、前記トルクセンサの出力値の異常を検出するトルク異常検出手段と、前記トルクセンサの出力値が異常になる前の過去の正常なトルクセンサの複数の出力値に基き代替値を算出する代替値算出手段とからなるトルク入力処理部と、前記トルクセンサの出力値の異常が一定時間継続したら前記トルクセンサの故障であると判定するトルク故障検出手段とを備え、前記トルクセンサの出力値が異常のとき、前記トルクセンサが故障であると判定する前でも、前記トルクセンサの出力値の代わりに前記代替値に基いてモータを制御することによって達成される。また、本発明の上記目的は、前記代替値が、前記トルクセンサの出力値が異常となる直前の前記トルクセンサの出力値のn(自然数)サンプルの平均値であることによって達成される。また、本発明の上記目的は、前記代替値が、前記トルクセンサの出力値が異常となる直前の前記トルクセンサの出力値のn(自然数)サンプルの重み付き平均値であることによって達成される。また、本発明の上記目的は、前記代替値が、前記トルクセンサの出力値が異常となる直前の前記トルクセンサの出力値のn(自然数)サンプルから最小自乗法で算出した値であることによって達成される
本発明の電動パワーステアリング装置の制御装置を用いれば、トルクセンサの出力であるトルク値が異常になった場合、直ちに異常なトルク値に代わって、異常直前の過去の検出トルク値を基に正しく予測された代替値を用いて電動パワーステアリング装置を制御するので、トルクセンサ故障の判定時間を誤検出を防止できる程度長く確保しつつ、トルクセンサ異常時においても正しいトルク出力を確保でき、ハンドル操作に違和感を与えず、安全なハンドル操作を確保できる電動パワーステアリング装置の制御装置を提供できる。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す制御ブロック図である。トルクセンサ107で検出されたトルク値が直接、電流指令値算出部120に入力されずに、トルク入力処理部10に入力され、その出力値が電流指令値算出部120に入力される。電流指令値算出部120で電流指令値Irefを算出し、モータ電流の検出値との差を減算部121で算出し、電流制御部122でデュティー比を決定し、モータ駆動部123はデュティー比に従ったPWM制御を実行してモータ108を駆動する。
トルク入力処理部10は、トルクセンサ107が出力したトルク値が正常の場合は、そのトルク値が電流指令値算出部120に入力されるように動作し、トルク値が異常の場合は代替値を算出して、その代替値を電流指令値算出部120に入力する。
トルク入力処理部10はトルク異常検出手段10−1と代替値算出手段10−2と選択スイッチ10−4から構成される。トルク故障検出手段10−3はトルクセンサの出力値が異常になり、異常が一定時間継続したら故障と見なす。リミッタ11はトルク故障検出手段10−3が故障と判断したらモータ電流を徐々に減少させる(減処理)ためにリミッタ値を絞り込む機能を有している。なお、トルク故障検出手段10−3は必ずしもトルク入力処理部10に組み込まれている必要はない。この実施例では、トルク異常検出手段10−1の出力結果を利用しているのでトルク故障検出手段10−3をトルク入力処理部10に組み込んでいる。また、モータ電流を徐々に減少させる方法はリミッタ11に限定されるものではない。例えば、電流指令値算出部120の出力である電流指令値IrefにゲインGを乗して、そのゲインGを1から0に減少するようにすれば、G・Irefの値はIrefから徐々に0に向かって減少する。
トルク入力処理部10の動作を図2のフローチャートを参照して説明する。トルクセンサ107の出力値であるトルク値TをAD変換器を介して読み込む(S1)。次に、トルク値Tが正常か異常かを判定する(S2)。正常異常の判定値Trefは種々考えられるが、例えば正常なトルク値では有り得ない閾値以上或いは以下の値を示したら異常とする。或いは不連続に急変した場合は異常とする。トルク値の異常としては出力電圧が零、或いは電源電圧に固定してしまったり、オフセット異常((T+α)とαだけバイアスされた形になる異常)やトルクアンプ異常((K・T)となる異常、オペアンプの故障)が考えられる。トルク値Tが異常でなければ異常検出カウンタをクリアする(S3)。
この異常検出カウンタはトルク値Tの異常を検出した場合カウントするもので、一度でも検出したからといって直ちにトルクセンサの故障とは断定しない。後述するように異常検出カウンタのカウント数が設定値以上になった場合初めてトルクセンサ故障と判定する。次に過去トルク値更新ルーチンを呼び出して、図3に示すように直前nサンプル、例えば5サンプルの値T1,T2,T3,T4,T5を更新する(S4)。そして、トルク値は異常でないので、トルク値をトルク入力処理部10としてトルク値Tを算出する(S5)。トルク値Tが異常でないので電流指令値算出部120は代替値でなくトルク値Tに基き電流指令値Irefを算出する。
一方、S2において、トルク値Tが異常と判定されると、異常検出カウンタが1回カウントアップされる(S6)。次に、異常検出カウンタのカウント値Nが設定値以上か判定する(S7)。カウント値が設定値以上の場合、トルクセンサの故障と判定する。カウント値が設定値以下の場合はトルクセンサの故障とは判定しない。ただし、トルク値は異常であるので、そのトルク値Tをトルクセンサの出力値として電流指令値算出部120には使用できない。よって、トルク値Tの代わりに代替値を設定する必要がある(S8)。
ここで、代替値は過去のトルク値から予測される現在の正常なトルク値である必要があり、代替値の算出方法がいくつか存在する。代替値は過去の正常なトルク値のnサンプルを用いて算出される。ただし、nは自然数である。例えば、図4に示すように過去正常なトルク値の5サンプルの値を基に予想される現在値を求め、それを代替値にする(S11)。つまり、過去の5サンプルのトルク値を平均して、平均値Tm=(T1+T2+T3+T4+T5)/5を代替値としても良い。その他の代替値の算出方法については、後で詳しく説明する。ここで、過去の正常なトルク値を使用すると述べたが、それは先ほどのS4のステップである過去トルク値更新ルーチンによって確保されている。
そして、異常なトルク値の代わりに、代替値をトルク値として入れ替える(S9)。そして、トルクセンサの出力値として、この代替値が電流指令値算出部120に入力される(S5)。この代替値によってモータが制御されることにより、異常なトルク値で制御された場合に発生していたモータの出力トルクを回避することができる。
そして、もうひとつ重要なことは、トルクセンサが故障であると判定する前であっても、異常なトルク値を制御に使用せず、代替値を用いて制御することである。従来はトルクセンサの故障と判定してから代替値を代入してモータの制御を実行していたために、故障と判定する前は異常なトルク値に基いて制御され、異常なモータの出力トルクが発生されハンドル操作に違和感を与えていた。
トルクセンサの異常が継続すると、トルク値は異常と判定されて(S2)、異常検出カウンタがカウントされ、カウント値が増加する(S6)。このトルクセンサの異常がさらに継続して、異常検出カウンタのカウント値が設定値Nを越えるとトルクセンサ故障と判定する(S7)。トルクセンサ故障と判定されるとモータ電流の徐々に減少させる制御を実行してモータの出力トルクの急激な変化を防止する(S10)。モータ電流を徐々に減衰させる方法としては、代替値は一定のままにして電流指令値算出部120の出力にリミッタ11を設けて、リミッタ11のリミッタ値を徐々に絞るようにしてモータ電流を徐々に減衰させても良いし、或いは代替値のトルク値を徐々に減少させてモータ電流を徐々に減衰させても良い。
図5は、本実施例のトルク入力処理部10を用いて、トルクセンサの出力値が突然零になった場合のトルクセンサの出力であるトルク値とモータ電流との関係を表わした図を示す。トルク値が突然零になっても異常なトルク値の代わりに代替値を直ちに使用するので、モータ電流はトルク値が異常になる直前の値を維持する。そして、トルクセンサ故障と判定するまでモータ電流は直前の値を維持してトルクセンサ故障と判定された後はモータ電流が徐々に減衰する。従来の制御方法による結果の図12や図13と比較すると、モータ電流はトルク値が異常になる直前の極性と逆になったりせずハンドル操作に違和感を与えることはない。
図6は、本実施例のトルク入力処理部10を用いて、トルクセンサの出力値がチャタリングを発生して故障した場合のトルクセンサの出力であるトルク値(最悪のケース)とモータ電流との関係を表わした図を示す。トルク値がチャタリングを発生して、トルク値が異常と判定されると、過去の正常なトルク値を用いて代替値を算出し、その代替値に基いてモータ電流は制御される。よって、モータ電流はチャタリングを発生させる直前のモータ電流と大きく異なることのない電流を出力する。さらに、故障検出後はモータ電流を徐々に減衰させている。この結果と従来の制御方式で制御した結果の図14と比較する。従来の制御方式の場合はモータ電流がトルクセンサ出力異常となる前と逆極性のモータ電流を発生して、その後乱高下するなど運転手にとって好ましくない結果になっている。また、故障検出後、モータ電流を徐々に減衰させるのは良いが、その減衰直前のモータ電流がやはり逆極性の電流から減衰する結果になっているので好ましくない。明らかに本実施例の制御方式の方が最悪のケースであってもハンドル操舵に好ましい制御になっている。
以上の実施例は、代替値が過去5サンプルの単純平均を用いた場合について説明したが、代替値の算出方法として、最小自乗法、過去のnサンプル値から(n−1)次式を算出して現在値を算出する方法、重み付き平均法があり、以下それらについて説明する。ただし、nは自然数である。
まず、過去のnサンプルから(n−1)次式を作成して代替値を算出する方法について説明する。例えば、図7に示すような過去3サンプル(T、T,T)から2次式を作成して現在値Tを予測するには以下の計算を行なう。
Figure 0004326883
とした場合、a,b,cを算出するには、数2の連立方程式を求める必要がある。
Figure 0004326883
よって、現在値T3は数3のように算出される。
Figure 0004326883
実際の計算では逆行列部分は予め計算することができる。例えば、過去3サンプルの場合の逆行列部分は数4のようになる。
Figure 0004326883
次に、最小自乗法を用いた代替値の算出方法について説明する。
過去のトルク値の直帰のnサンプルから1次式を最小自乗法により作成して、現在値を予測し代替値を設定する。上述した代替値をn次式で求める方法の場合、過去のトルク値にノイズが含まれているので、厳密にn次式にフィッテイングすると最適な現在値を得られない場合がある。そこで、最小自乗法によって各係数を計算する。例えば、過去3サンプルから1次式を作成して現在値を予測する場合は以下の計算をすれば良い。
まず、現在値を求めるとは図8において、過去のt0、t1、t2のときのトルク値T0,T1,T2から現在時点t3でのトルク値T3を求めることである。
Figure 0004326883
ここで、係数のa,bを求めるには、数6の連立方程式を解ければ良い。
Figure 0004326883
そこで、過去3サンプルの場合は、逆行例を利用して数7のようになる。
Figure 0004326883
実際の計算では逆行列は、予め計算することができる。その結果、各係数は以下数8のようになる。
Figure 0004326883
最小自乗法でも、n次式を用いる方法でも、代替値の最終的に計算する形はT=aT1+bT2+cT3+dT4などの係数と過去トルク値との積和なのでCPUにとって計算の負担は多くない。
最後に、重み付き平均について説明する。重み付き平均は図6に示すトルク値を過去のものから順に重み付けする。例えば、古い順に、T1,T2,T3,T4,T5であり、重みを、例えば、a,b,c,d,eとすれば、代替値Tは数9のようになる。
Figure 0004326883
である。ここで、a,b,c,d,eをそれぞれ、例えば、8,4,2,1,1とすると数9は数10のようになる。
Figure 0004326883
となる。
以上説明した実施例によれば、トルクセンサの出力であるトルク値が異常になった場合は、直ちに異常なトルク値に代わって、正しく予測された代替値を用いて電動パワーステアリング装置のモータを制御するのでモータが異常なトルクを出力することが1サイクルたりとも存在せずに電動パワーステアリング装置を正しく制御できる。さらに、本実施例を用いれば、1サイクルたりとも異常なトルを出力しないのでトルクセンサなどの故障検出をするための判定の時間を長く取っても問題がなく誤検出を防止できる。
従来の制御方法では、トルクセンサの出力異常を検知するまでは異常なトルク値を用いて制御するためモータの出力トルクが異常になったり、或いは代替値の設定も現在値を正しく予測した値でないのでモータの出力トルクが異常になったりする問題が存在した。また、モータの出力が異常になるためトルクセンサなどの異常検出のための判定時間を長く取ることができず、トルクセンサ故障の誤検出を生ずる不具合も存在したが、本発明を用いれば、これら従来の問題を解決することができる。
本発明の一実施例である制御ブロック図である。 本発明のトルク入力処理部の動作を示すフローチャートである。 過去トルク値の更新動作のフローチャートである。 過去トルク値から予想される現在値を代替値として代入するフローチャートである。 本発明を使用した場合のトルクセンサ地絡故障時のモータ電流の出力結果を示す図である。 本発明を使用した場合のトルクセンサがチャタリング現象を起こした故障時のモータ電流の出力結果を示す図である。 n次式を用いた現在値推定の原理を示す図である。 最小自乗法を用いた現在値推定の原理を示す図である。 電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。 従来の電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。 トルクセンサ地絡故障対応の従来の電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である トルクセンサ地絡故障時の従来の制御によるモータ電流の出力結果を示す図である。 トルクセンサ地絡故障時の従来の改善した制御によるモータ電流の出力結果を示す図である。 トルクセンサチャタリング故障時の従来の制御によるモータ電流の出力結果を示す図である。
符号の説明
10 トルク入力処理部
10−1 トルク異常検出手段
10−2 代替値算出手段
10−3 トルク故障検出手段
10−4 選択スイッチ
11 リミッタ
107 トルクセンサ
108 モータ
120 電流指令値算出部
121 減算部
122 電流制御部
123 モータ駆動部

Claims (4)

  1. 車両の操舵系に操舵補助力を付与するようにしたモータと、ハンドルに作用する操舵力を検出するトルクセンサとを備え、前記トルクセンサの出力値に基いてモータを制御する電動パワーステアリング装置の制御装置において、
    前記トルクセンサの出力値の異常を検出するトルク異常検出手段と、前記トルクセンサの出力値が異常になる前の過去の正常なトルクセンサの複数の出力値に基き代替値を算出する代替値算出手段とからなるトルク入力処理部と、
    前記トルクセンサの出力値の異常が一定時間継続したら前記トルクセンサの故障であると判定するトルク故障検出手段とを備え、
    前記トルクセンサの出力値が異常のとき、前記トルクセンサが故障であると判定する前でも、前記トルクセンサの出力値の代わりに前記代替値に基いてモータを制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記代替値が、前記トルクセンサの出力値が異常となる直前の前記トルクセンサの出力値のn(自然数)サンプルの平均値である請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  3. 前記代替値が、前記トルクセンサの出力値が異常となる直前の前記トルクセンサの出力値のn(自然数)サンプルの重み付き平均値である請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  4. 前記代替値が、前記トルクセンサの出力値が異常となる直前の前記トルクセンサの出力値のn(自然数)サンプルから最小自乗法で算出した値である請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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