JP4324389B2 - 折畳み箱 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折畳み箱の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
折畳み可能な通い箱等の箱の従来技術として、先に、本出願人は、次のような折畳み箱を特許出願し、実用化もしている(特許文献1)。このものは、ポリプロピレン(以下、PPと略記する)製の二枚の基板間に同じくPP製の中空コア材をサンドイッチ状に一体成形したPP製段ボールをカットして得られた底板と、底板の両側に折曲げにより立設され、長尺側側面部を構成する長尺側側板と、長尺側側板の前後開口部に配置される同じくPP製段ボールからなる一対の短尺側側板と、両側板の上縁に嵌合されて枠組を構成する枠縁と、各枠縁が突合わされるコーナ部に嵌合されて縁枠を連結する4つの上部コーナ材、並びに底板のコーナ部に嵌合されて、各側板の立上げ形状を保持する4つの下部コーナ材とを備えている。
【0003】
そして、各長尺側側板には上部、下部及び中央にヒンジとなる折畳み線が形成され、底面板側に向けてく字形に折畳み可能としたものであり、各短尺側側板の上部には折畳み線を形成し、縁枠の内側に向けて折畳み可能としたものであり、各側板の上縁を枠縁及びコーナ材により箱枠状に一体に組立てた状態で、各折畳み線をヒンジとして折畳むことにより、縁枠内に平坦化され、かつ折畳み線をヒンジとして、各側板を立ち上げることで箱形状に造形されるものである。
【0004】
この従来技術では、箱の保管時には、これを平坦化して段積みすることにより減容化でき、使用時においては簡単な組上げ操作で箱状に展開形成することができ、またPPの持つ材料強度により繰返し何度でも使用できるといった利点がある。
【0005】
【特許文献1】
特許第2546317号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平6−135440号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に、上述した特許文献2に開示された従来の折畳み箱にあっては、折畳みを可能とするためのすべての折畳み線が、PP製段ボールのうちの一方の基板を残して他方の基板及びコアに直交してその長手方向に切れ目を入れることにより外側の基板をヒンジとして折畳み展開可能に形成されるもの(いわゆる半切り)となっているが、PPのヒンジ特性による耐久性はあるものの、さらなる耐久性の向上が要請されるほか、切れ目がナイフエッジであって、この部分に異物が挟み込まれると最終展開することができないという欠点があった。
【0008】
また、実際の物流に係わる梱包現場においては、箱を乱雑に取扱うことが多いため、前記構造の折畳み箱にあっては、片持ち支持された側の短尺側側面板を正規の位置に固定することが難しく、箱の内側に向う大きな外力が加わると、簡単にへたりこんでしまい、造形が保てなくなる場合が多かった。
また、その逆に重量物を梱包して段積みすると、短尺側側板が外側に開いてしまい、これが戻る際に長尺側側板の端部にかじり込んでしまい、元に戻す作業が面倒となっていた。
【0009】
このような脆弱性を防止するためには、四隅部分に補強用のコーナ支柱を設けたり、内倒れ防止ストッパなどを設けることも考えられるが、いずれも構造の複雑さや部品点数の増加を伴い、不経済であり、加えて、折畳み及び展開時の作業が複雑で面倒なものとなり、実際の現場に即応できないものとなるといった課題がある。
【0010】
本発明は、以上の課題を解決するものであって、その目的は、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも容易に折畳み及び立上げ展開することができ、組上げた状態では、きわめて堅牢な折畳み箱を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ポリプロピレン製の二枚の基板間に同じくポリプロピレン製の中空コア材をサンドイッチ状に一体成形したポリプロピレン製段ボールをカットして得られた底板と、底板の両側に折曲げにより立設され、長尺側側面部を構成する長尺側側板と、長尺側側板の前後開口部に90°交叉して配置される同じくポリプロピレン製段ボール製の一対の短尺側側板と、両側板の上縁に嵌合されて枠組を構成する枠縁と、各枠縁が突合わされるコーナ部に嵌合されて縁枠を連結する4つの上部コーナ材とを備え、前記各長尺側側板には上部、下部及び中央にヒンジとなる折畳み線が形成され、前記底面板側に向けてく字形に折畳み可能としたものであり、前記各短尺側側板の上部には折畳み線を形成し、縁枠の内側に向けて折畳み可能としたものであり、前記各側板の上縁を前記枠縁及びコーナ材により箱枠状に一体に組立てた状態で、各折畳み線をヒンジとして折畳むことにより、縁枠内に平坦化され、かつ折畳み線をヒンジとして、各側板を立ち上げることで箱形状に造形される折畳み箱において、前記長尺側側板の中央に形成される折畳み線は、外側の基板を残して長手方向に切れ目を入れることにより外側の基板をヒンジとして折畳み展開可能にしたものであって、その両端部を所定の長さの非切れ目部位とし、前記長尺側及び短尺側側板の上部に形成される折畳み線は、熱溶融により断面V字形に形成されたものであることを特徴とするものである。
【0012】
従って、本発明では、中央の折畳み線の両側を非切れ目部位とすることで、端部からの亀裂の発生を防止でき、繰返し折畳み展開に伴うヒンジの劣化を防止し、耐久性を向上できる。また、上部側折畳み線はV字形の溝形状となっているため、開閉に際し、この部分に異物が挟み込まれることがない。
【0015】
本発明のうち請求項に記載の発明は、前記長尺側側板の両側部には箱端面より突出する短尺側側板の噛み込み防止用タブを一体に形成したことにより、重量物により、側板が外方に湾曲膨出したとしても噛み込み防止用タブの存在により、これが戻る際の板同士の噛み込みがなく、作業性が向上する。
【0016】
本発明のうち請求項に記載の発明は、前記底板のコーナ部に嵌合されて各側板の立上げ形状を保持する4つの下部コーナ材を備え、下部コーナ材の内側に長尺側側板の内側に突出するストッパプレートを立ち上げ形成し、このストッパプレートの内側に突起を突出してなり、折畳み状態の短尺側側板を回動して立ち上げる際に、側板の端縁が前記突起を弾発的に乗越え、立上げ状態で突起により戻り止めされることを特徴とするものである。従って、本発明では、外力による短尺側側板の内側へのへたり込みがなく、十分な強度で立体造形を維持できるとともに、折畳み時、或いは展開時には、突起を乗越えて内側または外側に回動する瞬発的な力を加えればよいため、折畳み展開作業も簡単である。
【0017】
本発明のうち請求項に記載の発明は、前記上部コーナ材のコーナ部下部に各側板の上部側端縁に当接する延長部を一体に設けたことを特徴とするものである。従って本発明では、立体造形時に上部側のコーナ形状も正確に形状出しすることができる。
【0018】
本発明のうち請求項に記載の発明は、前記長尺側側板の中央に形成される折畳み線をさけた位置において、長尺側側板の端縁とこれと交差する短尺側側板の端縁のそれぞれに互いに係合可能な係止部材を設けたことを特徴とするものである。従って、本発明では、短尺側側板の外方に対する湾曲膨出現象そのものがなく、タブをなくすことができる。
【0019】
本発明のうち請求項に記載の発明では、前記底板の端縁に設けた下部枠縁の外端縁に立ち上げ部を立設し、この立上げ部の内側に係合部を形成するとともに、下部枠縁の板面に戻り止め用の突起を突設する一方、前記短尺側側板の下部枠縁の下端縁外側に前記凹部に鈎形係合する係合部を形成したものであり、製箱状態で前記短尺側側板の下部枠縁が前記突起を弾的に乗越えて前記係合部同士が鈎形係合するとともに、前記突起により戻り止めされることを特徴とする。従って、本発明では、請求項と同様な効果が得られ、また下部コーナ材も省略できる。
【0020】
本発明のうち請求項に記載の発明は、長尺側側板の折畳み状態で両折畳み面を離接可能に接合する手段を設けたことにより、折畳み状態での折畳み線位置のヒンジ抵抗による戻りがなく、平担性を保持できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜図3は本発明の第一実施形態を示し、このうち図1,図2は、本発明に係る折畳み箱の部品構成を示す分解斜視図であり、図3は同折畳み箱の組立状態を示す斜視図である。
【0022】
この折畳み箱を構成する全部品は、廃棄時のダイオキシンの発生防止や、リサイクル等を考慮してポリプロピレン(以下、PPと略記する)製の成形体からなっている。このうち、底板1、長尺側側板2、及び短尺側側板3は、PP製の二枚の基板間に同じくPP製の中空コアをサンドイッチ状に一体成形したプラスチック製の段ボールからなっており、長尺側側板2は底板1の両側に折曲げにより立ち上げ成形される。なお、図1において、底板1及び側板2,3に形成された線の集合はコアの形成方向を示すものであり、側板2,3を立ち上げた状態で、強度が発現されるコア方向にカットされている。
【0023】
また、上部縁枠4,5及び上部コーナ材6、底板1の開口端面を縁取る縁枠7、底板1の隅角部を補強する下部コーナ材8、短尺側側板3に取付けられる把手枠9及び短尺側側板3の下部縁枠10はPP製の押出しまたは射出成形体から構成される。
【0024】
以上の各部材の組立手順としては、図2に示すように、側板2の上部に上部縁枠4を嵌合し、また両側板2を底板1から折曲げて立上げ、下部コーナ材8を両者の各角部に超音波溶接等によって一体に組付け、縁枠7を底板の端面に嵌合し、超音波溶着等によって各部を接続する。同様に、短尺側側板3の上下縁にも上下縁枠5,10を嵌合し、また把手孔に把手枠9を取付け、最終的に上部コーナ材6を上部縁枠4,5の接合端に嵌合し、超音波溶着等をすることで、図3に示すように、上部開口された折畳み箱が得られる。なお、図中、小さな円が描かれた部分は超音波溶着によって穿たれた孔である。図4はその一部を示す側断面図である。
【0025】
以上において、長尺側側板2にはその長手方向に沿って上下3つの折畳み線11,12,14が形成され、各折畳み線を介して内側にく字形の折畳みが可能となっている。このうち、下部側折畳み線11は、図5(a)に示すように、外側の基板aを残して内側の基板b及びコアcに直交してその長手方向に切れ目dを入れること(半切り)により外側の基板をヒンジとして折畳み展開可能にしたものである。
【0026】
これに対し、中央の折畳み線12は、前記と同様に一般部においては図5(a)に示すように、外側の基板aを残して内側の基板b及びコアcに切れ目を入れること(半切り)により外側の基板をヒンジとして折畳み展開可能にしたものであるが、(b),(c)に示すように、その両端部を非切れ目部分eとし、切れ目dに沿ってコアcの折曲げを行うようにしている。これは、ヒンジ特性が高いPPを用いたとしても、折曲げを繰返すことで切れ目dの部分が裂けるためで、非切れ目部分eを両端に形成することで、繰返し折曲げ性を向上させている。なお、この部分における非切れ目部分eの長さは、折曲げ作業性と裂け防止との兼合いで、3mm以上15mm以下とすることが好ましい。
【0027】
また、上部側折畳み線14は、熱溶融によって断面V字形に形成されている。これは、例えば、図6(a),(b)に示すように、側板2の上縁に上部縁枠4を嵌合し、縁枠4を含むヒンジ形成位置に先端部V形をした熱刃15を押し当て、断面V字形の折曲げ線14を形成するものである。この場合は、図7(a)に示すように直立した状態で外側が断面V字形溝形状となっているため、すべての折畳み線が半切りであるものと比較して、繰り返しの曲げに対する耐久性が向上するとともに、この位置に異物が挟み込まれることがない。なお、上述した下部側折畳み線11については、図5(a)に示されるように半切りとした例を示したが、図6(a),(b)及び図7(a),(b)に示されるように熱溶融によって断面V字形に形成することが好ましい。この場合、折畳み部分に中空部が露出しない結果、ここからほこり等が中空部に侵入するのを阻止できるからである。
【0028】
また、短尺側側板3の上部であって、上部縁枠5の直下に折畳み線16が形成され、枠縁内側への折畳みを可能としている。この折畳み線16もV字形ヒンジとなっており、同じくこの部位における異物の挟み込みを防止している。
【0029】
さらに、長尺側側板2の長手方向両側には、その端縁からやや突出した一対のタブ17が形成されている。このタブ17は、特に図4に想像線で示すように、短尺側側板3が長尺側側板2の端面外方に膨出し、これが戻る際に側板2の端縁が側板3の内側に入り込むことによる組上げ時の強度低下を防止するために設けられている。
【0030】
また、下部コーナ材8の長尺側側板2の外部に配置される壁部の内側には図1に白抜き矢印aで拡大して示すように、平板状のストッパプレート18が長尺側側板2に沿って起立した状態に一体に立設され、これに対し、底板1の両側面にはこのプレート18を受入れるための切欠1aが形成されている(白抜き矢印bで拡大して示すように、ストッパプレート18は底板にも沿った断面L字状とすることもできる)。このストッパプレート18は、短尺側側板3を立てた状態における内側への戻りを防止するもので、外側に回動した状態で側板3の端縁がストッパプレート18の端面に突設された突起18aを弾発的に乗越えることで、図4に示すように、戻り止めされ、立体形状に保持される。
【0031】
さらに、各上部側コーナ材6のコーナ部下部には下部側に伸びて折畳み線14の外方を覆う延長部6aが形成され、この延長部6aにより、両側板2,3の上部側における外方への回動を規制し、立体造形された状態での箱の形状を正確に形づけると同時にこの部位における保形性も確保している。
【0032】
次に、以上の構成の折畳み箱の折畳み手順を図8を用いて説明する。図3に示す立体造形状態から、先ず(a)に示すように、短尺側側板3を折畳み線16をヒンジとして上部側枠形状の内側に向けて折畳む。この操作は、ある程度強い力で側板3を内側に押すことにより、形状保持のための突起18aを乗越えて内側に折畳まれる。なお、現場での作業では蹴り込みなどによって行われることも想定される。そして、この状態では、長尺側側板2を直線状に立設する機能は失われるため、(b)に示すように、側面を内側に向けて押し付けることにより、各折畳み線11,12,14をヒンジとして内側にく字形をなして折畳まれ、最終的に(c)に示すように上から押圧すると平坦状になり、この状態で段積み積層することで、減容化した状態での保管が可能となる。(c)の状態から、箱状に造形するには以上とは逆の手順で行えばよく、前記と同じくその作業も簡単である。
【0033】
図9は、本発明の第二実施形態を示す。この実施形態においては、噛み込み防止用のタブ17が長尺側側板2の両端部中央位置一ヶ所に突出形成されている以外は前記実施形態と同様である。本実施形態では、短尺側側板3が最も外方に膨出する中央位置に設けられているので、噛み込み防止上有利であるとともに、タブ形成位置の中央に設けられている折畳み線12における非切れ目部位をタブ形成位置とすれば良いので、折畳み時におけるヒンジ抵抗も削減できる。
【0034】
図10は、本発明の第三実施形態を示す。この実施形態においては、前記第二実施形態と同じく中央に突設されたタブ17の上部位置において、長尺側側板2及び短尺側側板3の交差位置で互いに係合する係止片20を超音波溶着により取付けたこと、及び下部コーナ材8のない点が前記各実施形態と異なるものである。
【0035】
両係止片20はいずれもチャンネル状の押出成形体または射出成形体からなるもので、白抜き矢印cで拡大して示すように前記各側板2,3を挟み込んだ状態で固定されるベース20aと、ベース20aの側面に一体化された断面コ字型の鈎状片20bを備え、製箱状態では、両鈎状片20b同士が係合することで短尺側側板3の膨出を防止する構造としている。なお、短尺側側板3の両端縁と係止片20の端縁が同一線上となるよう、短尺側側板3に対する取付け位置に切り欠きを形成し、この位置に係止片20を取付けている。
【0036】
また、底板1の下部枠縁21と短尺側側板3の下部枠縁22との係合により、製箱状態に保持できるようにしている。すなわち白抜き矢印dに拡大して示すように、底板1の下部枠縁21の端縁に設けた立上げ部21aの内側には凹部21bが形成され、更に下部枠縁21の板面にはその長手方向に沿って戻り止め用の突起21cが突出形成されている。これに対し、短尺側側板3の下部枠縁22の下縁外側には長手方向に沿って前記凹部21bに鈎形係合する凹部22aが形成されている。
【0037】
従って、製箱時において、短尺側側板3の下部枠縁22の下端が図中想像線で示すように回動すると突起21cに突き当るが、この突起21bを弾発的に乗越えることで凹部21b,22a同士が鈎形に係合し、それ以上の回動が規制される。また、この側板3を折畳み方向に押戻そうとする外力が加わった場合には、枠縁22の下縁が前記突起21aに度当りし、戻りが防止される。なお、下部コーナ材8のない状態でも下部枠縁21の立上げ部21aの端縁が長尺側側板2の下部側に当接することで、直角位置決めがなされ、形状保持性を維持することができる。
【0038】
次に、図11,12は本発明の第四実施形態を示し、図11は分解図、図12は組立図である。本実施形態では、タブ17が省略されている以外は第三実施形態と同様であるので、符号のみによりその説明は省略する。但し、本実施形態において特筆すべきことは、前記係止片20によって、製箱状態では長尺側側板2と短尺側側板3の交差部は強固に係合し、互いの膨出及びこれに伴う不具合は解消されるため、タブそのものも省略することが可能であることに基づくもので、コーナ部の形状が直線状に簡素化し、外観上も好ましいものとなる。
【0039】
次に、図13,14は第四実施形態を更に発展させた第五実施形態を示し、本実施形態では係止片20を各コーナ部に付上下二つ設けたことにより、膨出現象を更に確実に防止する点、並びに、図13の一部に拡大して示すように、長尺側側板3に設けられた上下の係止片20のベース20aに互いに嵌め合い係合する雌雄の樹脂ファスナ30,31を設けた点が前記実施形態とは異なる。
【0040】
すなわち、折畳み状態で長尺側側板2は、図14に示すように折畳み先2をヒンジとして内側に向けてく字形に折曲げられることになるが(同図では、厚さ等を誇張して表現している)、このヒンジ位置における反発弾性により、常時元の状態に戻る力が加わっており、このままでは浮き上がりが生じて折畳み時における平担性が保てない。折畳み線として、半切りではなく、熱溶融を選択した場合には、箱を折り畳んだときの反力がなおさら大きい。このような場合、折畳み時の箱について、収納性に難が生じることが懸念される。そこで、折畳み時に最も接近する位置である係止片20のベース20a位置にそれぞれ樹脂製の雌雄ファスナ30,31を設け、ファスナ同士を係合(嵌め合い等)することで折畳み形状を強制的に保ち、これによって箱の収納性を確保するものである。
【0041】
なお、本実施形態では、接合手段として樹脂ファスナを用いたが、雌雄の面ファスナにより折畳み保持できる構造とすることができ、また長尺側側板2に対する取付け位置も、折畳み線12を挟む他の対向位置に配置することができる。
【0042】
以上における折畳み線の形成方法としては、図5〜図7に示す切れ目あるいは、熱圧着による形成方法のほか、図15(a),(b)に示す方法がある。この方法では、折畳み線に沿うD1部分を基板a,b及びコアcを全て切断して全通した全切断線とし、その間のD2部分を折り目を付与しやすくするための罫線とし、これが交互に所定ピッチ及び長さで連続させることにより、恰も破線が連続する形の折畳み線を形成するものである(なお、同図では、本発明の理解を助けるために、全切断線D1の幅寸法を誇張して描いているが、実際は線状のものである)。この場合、全切断線D1と罫線D2の長さ比(例えば、3cmづつ)に応じて、ヒンジの反発弾性が異なり、D1>D2の場合には反発弾性が小さい代りに、耐久性に乏しい。その逆である場合には反発弾性が高いが、耐久性に富むものとなる。また、上記罫線については通常の加圧による罫線の他、加熱溶融による熱罫線、外側の基板を残して長手方向に切れ目を入れて形成される半切り罫線などが選択できる。従って、本実施形態では、用途に応じてヒンジ特性の選択幅が広がるものとなる。
【0043】
なお、以上の各実施形態においては、モデル的な箱形状としているが、その大きさや、縦横比、深さなどは、要求される寸法に応じて、折畳み寸法などの幾何的寸法が可能な範囲で種々変更可能であることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明による折畳み箱によれば、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも容易に折畳み及び立上げ展開でき、組上げた状態ではきわめて堅牢となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による折畳み箱の部品配置を示す分解斜視図である。
【図2】同取付形状を示す分解斜視図である。
【図3】同組立完成状態を示す斜視図である。
【図4】同組立状態における部分側断面図である。
【図5】(a)〜(c)折畳み線の切れ目形成位置と、非形成位置及びその配置を示す斜視図である。
【図6】(a),(b)は溶融による折畳み線形成手順を示す説明図である。
【図7】同折曲げ線をヒンジとした開閉形状を示す部分断面図である。
【図8】(a)〜(c)は折畳み箱の折畳み手順を示す斜視図である。
【図9】本発明の第二実施形態における折畳み箱の立体造形状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の第三実施形態における折畳み箱の立体造形状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の第四実施形態による折畳み箱の部品配置を示す分解斜視図である。
【図12】同立体造形状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の第五実施形態による折畳み箱の立体造形状態を示す斜視図である。
【図14】同折畳み箱を折畳んだ状態の半断面図である。
【図15】折畳み線の形成方法の他の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 底板
2 長尺側側板
3 短尺側側板
4,5 上部枠縁
6 上部コーナ材
6a 下部延長片
7 底板枠縁
8 下部コーナ材
10 下部枠縁
11,12,14,16 折畳み線(14,16 熱溶融V形溝)
17 噛み込み防止用タブ
18 ストッパプレート
18a 突起
20 係止片
20b 鈎状片
21 底板側下部枠縁
21a 立上げ部
21b 凹部
21c 戻り止め用突起
22 短尺側側板の下部枠縁
22a 凹部
30,31 樹脂ファスナ(接合手段)
a,b 基板
c コア
d 切れ目
e 非切れ目部分
D1 全切断線
D2 罫線

Claims (7)

  1. 二枚の基板間に中空コア材をサンドイッチ状に一体成形した段ボールをカットして得られた底板と、底板の両側に折曲げにより立設され長尺側側面部を構成する長尺側側板と、長尺側側板の前後開口部に配置される段ボール製の一対の短尺側側板と、両側板の上縁に嵌合されて枠組を構成する枠縁と、各枠縁が突合わされるコーナ部に嵌合されて縁枠を連結する4つの上部コーナ材とを備え、
    前記各長尺側側板には上部、下部及び中央にヒンジとなる折畳み線が形成され、前記底面板側に向けてく字形に折畳み可能としたものであり、前記各短尺側側板の上部には折畳み線を形成し、縁枠の内側に向けて折畳み可能としたものであり、前記各側板の上縁を前記枠縁及びコーナ材により箱枠状に一体に組立てた状態で、各折畳み線をヒンジとして折畳むことにより、縁枠内に平坦化され、かつ折畳み線をヒンジとして、各側板を立ち上げることで箱形状に造形される折畳み箱において、
    前記長尺側側板の中央に形成される折畳み線は、外側の基板を残して長手方向に切れ目を入れることにより外側の基板をヒンジとして折畳み展開可能にしたものであって、その両端部を所定の長さの非切れ目部位とし、
    前記長尺側及び短尺側側板の上部に形成される折畳み線は、熱溶融により断面V字形に形成されたものであることを特徴とする折畳み箱。
  2. 前記長尺側側板の両側部には、箱端面より突出する短尺側側板の噛み込み防止用タブを一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の折畳み箱。
  3. 前記底板のコーナ部に嵌合されて各側板の立上げ形状を保持する4つの下部コーナ材を備え、下部コーナ材の内側に長尺側側板の内側に突出するストッパプレートを立ち上げ形成し、このストッパプレートの内側に突起を突出してなり、折畳み状態の短尺側側板を回動して立ち上げる際に、側板の端縁が前記突起を弾発的に乗越え、立上げ状態で突起により戻り止めされることを特徴とする請求項1又は2に記載の折畳み箱。
  4. 前記上部コーナ材のコーナ部下部に各側板の上部側端縁に当接する延長部を一体に設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の折畳み箱。
  5. 前記長尺側側板の中央に形成される折畳み線をさけた位置において、長尺側側板の端縁とこれと交差する短尺側側板の端縁のそれぞれに互いに係合可能な係止部材を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の折畳み箱。
  6. 前記底板の端縁に設けた下部枠縁の外端縁に立ち上げ部を立設し、この立上げ部の内側に係合部を形成するとともに、下部枠縁の板面に戻り止め用の突起を突設する一方、前記短尺側側板の下部枠縁の下端縁外側に前記凹部に鈎形係合する係合部を形成したものであり、製箱状態で前記短尺側側板の下部枠縁が前記突起を弾発的に乗越えて前記係合部同士が鈎形係合するとともに、前記突起により戻り止めされることを特徴とする請求項1、2、または5に記載の折畳み箱。
  7. 前記長尺側側板の折畳み状態でその折畳み面同士を離接可能に接合する手段を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の折畳み箱。
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