JP4319072B2 - 介在物浮上性に優れるタンディシュ - Google Patents

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Description

本発明は、鋼の連続鋳造に用いられ、取鍋に収容される溶鋼が注入され、注入された溶鋼を浸漬ノズルで鋳型へ排出する介在物浮上性に優れるタンディシュに関する。
溶鋼中の介在物特に非金属介在物には、炉や鍋の内壁材として用いられる耐火物微粉が混入した外来介在物と、溶鋼中の成分が溶剤や大気と反応することによって生成される内生介在物とがあるけれども、いずれの介在物も、鋳造時のノズル閉塞、スラブ欠陥などの原因となるので、溶鋼段階において介在物をできる限り分離除去することが望まれている。
鋼の連続鋳造では、取鍋に収容される溶鋼を、一旦タンディシュに注入した後、タンディシュに設けられる浸漬ノズルを介して連続鋳造用鋳型内へ溶鋼を注入する方法が採られている。タンディシュは、その内部空間に一旦溶鋼をプールすることによって、取鍋から鋳型へ溶鋼を安定供給するとともに、溶鋼中の非金属介在物を浮上分離させることに用いられる容器である。
タンディシュ内の溶鋼中における介在物の浮上性を向上するためには、タンディシュの底面近傍から溶鋼の浴面へ向う浮上流を生成すること、タンディシュを流動する溶鋼の流速を遅くすること、またタンディシュ内の各所において溶鋼が流動する速度差を小さくすることが有効であるとされている。
タンディシュ内の溶鋼中における介在物の浮上性向上を実現する手段として、たとえば、タンディシュの底面にポーラスプラグを設け、ポーラスプラグに接続される不活性ガス吹込み装置からタンディシュ内にプールされる溶鋼に不活性ガスを吹込むことによって浮上流を生成したり、タンディシュ内に誘導加熱コイルを設け、コイルに電源から電力供給して溶鋼を加熱することによって浮上流を生成することが行われている。しかしながら、このような手段は、大掛かりな設備を必要とするので、高額な設備投資を必要とするばかりでなく、不活性ガスの吹込みでは、吹込みガスに起因してスラブに気孔欠陥を生じるなどの問題がある。
またタンディシュの収容容積を大きくすることによって、タンディシュ内の溶鋼の流速を遅くして介在物の浮上性を向上することも提案されている。しかしながら、異鋼種を連続鋳造する場合、成分の異なる溶鋼が1つのタンディシュ内で混合された状態(この状態を以後、異鍋溶鋼と呼ぶ)になるけれども、タンディシュの収容容積を大きくすると、異鍋溶鋼の混合体積が大きくなるので、異鍋溶鋼を連続鋳造の前後いずれの鋼種としても採ることができないときには、大きな歩留低下を生じるという問題がある。
設備投資額を抑制し、また異鍋溶鋼による歩留低下を抑制することのできる介在物浮上性向上の1手段として、タンディシュの溶鋼プール空間内に堰を設けるものがある。たとえば、タンディシュ内の溶鋼の受湯部に、溶鋼の鋳型への給湯部とは反対方向に20〜60度の下り勾配の傾斜を持つ耐火物製の溶鋼流動方向制御台(堰)を備えるタンディシュが提案されている(特許文献1参照)。
図14は、従来技術のタンディシュ1の構成を簡略化して示す断面図である。従来技術のタンディシュ1では、取鍋2から注入された溶鋼は、溶鋼流動方向制御台3(以後、堰3と呼ぶ)を流落ち、タンディシュ1の底部4および端部5に衝突して、矢符6に示すようにタンディシュ1の上部に向って流れる。湯だまりの表面近傍に達した溶鋼の流れは、反転して給湯部に向う流れとなる。給湯部に向う矢符7の流れは、堰3に流れを遮られるため、タンディシュ側壁とこの堰3の間を抜けながら、タンディシュ1の底部に潜り込む流れとなる。このような従来のタンディシュ1では、溶鋼が激しく攪拌されたり衝突する場所が形成され、そのような場所において、溶鋼中の微小な酸化物が凝集、肥大化しやすく、肥大化した酸化物が、浮上しやすくなり、給湯部に到達する過程または給湯部に達した後に、溶鋼系外に除去されるとする。
しかしながら、従来技術の堰3では、鋳型への給湯部とは反対方向に下り勾配の傾斜が形成され、取鍋2から供給される溶鋼がこの傾斜面を流下することによって、その流動速度が加速される。この加速によって、上下方向の流速度や溶鋼の表面近傍での流速度を大きくして激しく攪拌するので、微小介在物が凝集肥大化するけれども、激しい攪拌は、同時に凝集肥大化した介在物を再び溶鋼中へ巻込む作用も有する。したがって、従来技術のタンディシュ1では、介在物の分離除去が充分でなく、介在物が溶鋼の激しい流動に巻込まれて連続鋳造用鋳型内へ流出し、スラブ品質を充分に向上し得ないという問題がある。
前述したように、堰は、高額の設備費を伴わないという利点があるけれども、堰の高さによってタンディシュ内における溶鋼の流路面積が変化するので、局所的な流速の制御が難しく、タンディシュ内において局所的に流速の増大することがあり、介在物の浮上性をかえって悪化させることも起こり得る。
また同一寸法同一形状の堰を設ける場合であっても、タンディシュ内の溶鋼量にしたがって流路面積の変化することがある。たとえば定常操業状態(溶鋼の湯面高さが高い場合)と、非定常操業状態(鍋交換後に溶鋼の湯面高さが下がった状態)とでは、堰が同一であっても、タンディシュ内の溶鋼の流路面積が変化する。このようなとき、定常操業状態と非定常操業状態とのいずれの流路面積においても、良好な介在物浮上性を発現することのできるような堰の仕様は、未だ提案されていない。
特開2000−117401号公報
本発明の目的は、鋼の連続鋳造において、定常操業状態と非定常操業状態とのいずれであっても、溶鋼中の介在物特に非金属介在物を効果的に浮上分離させることのできる介在物浮上性に優れるタンディシュを提供することである。
本発明は、鋼の連続鋳造に用いられ、取鍋に収容される溶鋼が注入され、注入された溶鋼を浸漬ノズルで鋳型へ排出するタンディシュにおいて、
略平板状の形状を有する第1部材と、
略平板状の形状を有し、第1部材の一方の端部で第1部材と連なり、第1部材から立上がるように設けられ、注入された溶鋼が衝突する衝突面を有する第2部材とからなる断面形状がL字状の堰を備え、
堰は、溶鋼が注入される溶鋼注入位置から、浸漬ノズルで溶鋼が排出される溶鋼排出位置へ向う方向に対して交差する方向に延びるように配置され、
かつ堰の第1部材は、取鍋から溶鋼が注入される方向と平行方向になるように、また堰の第2部材は、堰の第1部材に対して立上がる方向が溶鋼注入位置から溶鋼排出位置へ向う方向と反対になるように配置され、
前記第2部材とタンディシュ底面とによって形成される流路を有し、
前記堰は、第1部材の他方の端部と底面との距離Iの、底面から溶鋼の浴面までの高さHに対する比(I/H)が、1.0よりも大きく(I/H>1.0)なるように配置され
底面を臨む第1部材の一方の端部と底面との距離Dの、底面から溶鋼の浴面までの高さHに対する比(D/H)が、0.3よりも大きく(D/H>0.3)なるように配置されることを特徴とする介在物浮上性に優れるタンディシュである。
また本発明は、堰と溶鋼排出位置との間には、底面から立上がるようにして下堰がさらに設けられることを特徴とする。
本発明によれば、取鍋からタンディシュへ注入された溶鋼は、堰の第2部材に衝突し、その流速が減殺され、一旦溶鋼排出位置と反対の方向に流動した後、タンディシュの内壁面と底面とに衝突して反転し、溶鋼排出位置に向って流動するので、タンディシュ内の各所における流速の差異が小さくなる。溶鋼排出位置に向って流動するようになった溶鋼は、堰の下方であってタンディシュの底面と堰とによって形成される底面寄りの比較的狭隘な流路を通り、堰の下方を通過後は、タンディシュ内にプールされる溶鋼の、溶鋼注入位置と溶鋼排出位置とを結ぶ方向に対して直交する断面すべてを流路面積として流動する。
このように、タンディシュ内を流動する溶鋼は、堰下方を通過後、流路面積が急激に拡大するので、流速が低下するとともに、底面付近から溶鋼の浴面に向う浮上流を生成することができる。したがって、連続鋳造の定常操業状態と非定常操業状態とのいずれにおいても、堰の第2部材を、プールされる溶鋼の浴面下になるように配置することによって、溶鋼中の介在物を効果的に浮上分離させ、優れた品質のスラブを製造することが可能になる。さらに、成分の異なる鋼種を連続して鋳造する場合においても、タンディシュ内の各所における流速の差異が小さく、かつ流速が遅くなるので、タンディシュ内の溶鋼が激しく攪拌されることがなく、整流化されて異鍋溶鋼の混合体積が抑制される。したがって、異なる成分の鋼種を、同一のタンディシュで連続鋳造する場合にも、異鍋溶鋼に起因する歩留低下を抑制することができる。
た、底面から堰の第1部材の一方の端部である下端部までの高さDと、底面から溶鋼の浴面までの高さHとの比(D/H)が、0.3よりも大きく(D/H>0.3)なるように、堰を配置することによって、堰の第2部材に衝突し、一旦溶鋼排出位置と反対の方向に流動した後、タンディシュの内壁に衝突して反転する溶鋼に対して、過度に攪拌作用を及ぼすことなく溶鋼排出位置に向って流動させることが可能になる。
た、堰は、底面から堰の第1部材の他方の端部である上端部までの高さIと、底面から溶鋼の浴面までの高さHとの比(I/H)が、1.0よりも大きく(I/H>1.0)なるように、堰を配置することによって、堰の第2部材に衝突した溶鋼が、堰の上方をオーバーフローして溶鋼排出位置方向へ流動することを防止できるので、整流化と浮上流生成とを一層効率的に発現させることができる。
た、第2部材を設けて溶鋼排出位置方向と反対の方向へ流動する溶鋼の流れを生成することによって、溶鋼浴面に浮上したスラグが、注入ノズルからの注入流によって溶鋼中へ流入した場合であっても、再び溶鋼浴面へ浮上させることができる。
また本発明によれば、堰は、断面形状がL字状を有するように、すなわち第1部材と第2部材との成す角度が、ほぼ90度になるように形成される。第1部材と第2部材との成す角度が、極端に鈍角であると、取鍋から注入される溶鋼が第2部材に衝突して流下する際に、加速されて流速が大きくなるので、攪拌作用が生じて介在物の浮上性が悪化する。第1部材と第2部材との成す角度が、極端に鋭角であると、取鍋から注入される溶鋼が衝突する第2部材の受容面積が小さくなるので、整流化作用が低下する。したがって、堰は、第1部材と第2部材との成す角度が、ほぼ90度になるように形成されるのが好ましい。
また本発明によれば、堰と溶鋼排出位置との間には、底面から立上がるようにして下堰がさらに設けられるので、堰の下方に形成される流路を、溶鋼排出位置に向って流動通過した溶鋼の底面流を確実に解消し、強い浮上流を生成することができるので、一層介在物浮上性を向上することができる。
図1は、本発明の実施の一形態であるタンディシュ11の構成を簡略化して示す断面図である。タンディシュ11は、大略舟形の容器であり、鋼製外殻の内壁に耐火レンガなどの耐火材を内張りしたものである。なお、図1では、外殻と内張りされた耐火材とを簡略化して示している。タンディシュ11は、鋼の連続鋳造に用いられ、取鍋12に収容される溶鋼が、取鍋12に備わる注入ノズル13を介してその収容空間に注入され、注入された溶鋼14を浸漬ノズル15で、連続鋳造用鋳型16へ排出することによって、連続鋳造スラブを製造する。
本実施の形態のタンディシュ11は、浸漬ノズル15が1本備えられる構成であるけれども、これに限定されることなく、浸漬ノズルが複数本備えられる構成であってもよい。ただし、浸漬ノズルが複数本備えられる構成の場合、本発明は、注入ノズル13からタンディシュ11内へ溶鋼が注入される溶鋼注入位置に対して、複数本の浸漬ノズルが、一方の側にのみ集約して設けられる構成、すなわち、局所的な流動方向を除き、タンディシュ内の全体的な流動方向が、溶鋼注入位置から鋳型へ溶鋼の排出される溶鋼排出位置へ向う1方向になるような構成に対して適用される。
本実施の形態のタンディシュ11には、略平板状の形状を有する第1部材17と、略平板状の形状を有し、第1部材17の一方の端部17aで第1部材17と連なり、第1部材17から立上がるように設けられる第2部材18とからなる堰19が備えられる。堰19は、取鍋12から注入ノズル13を介してタンディシュ11へ溶鋼が注入される溶鋼注入位置20から、浸漬ノズル15で溶鋼14が排出される溶鋼排出位置21へ向う方向に対して交差する方向、すなわち舟形に形成されるタンディシュ11の短手方向である幅方向に延びるように配置され、かつ堰19の第1部材17は、取鍋12から溶鋼が注入される方向と平行方向になるように、また堰19の第2部材18は、堰19の第1部材17に対して立上がる方向が溶鋼注入位置20から溶鋼排出位置21へ向う方向と反対になるように配置される。なお、鋳型16への溶鋼排出位置21であって、該位置に設けられる浸漬ノズル15への溶鋼の流入口には、溶鋼の流量制御部材22であるストッパーが備えられる。
堰19を構成する第1および第2部材17,18は、たとえばアルミナやマグネシアなどの耐火材からなる。堰19は、一体部材として構成されてもよく、また第1部材17と第2部材18とを接続するようにして構成されてもよい。本実施の形態の堰19は、タンディシュ11の長手方向に平行な断面形状が、L字状を有するように形成され、第1部材17と第2部材18とのなす角度θがほぼ90度である。
堰19は、幅方向の端部が、タンディシュ11の長手方向側面の内壁に固定される。このとき、堰19は、タンディシュ11の底面23を臨む第1部材17の一方の端部17a(以後、下端部17aと呼ぶ)と底面23との距離Dの、底面23から溶鋼14の浴面までの高さHに対する比(D/H)が、0.3よりも大きく(D/H>0.3)なるように配置される。さらに堰19は、第1部材17の他方の端部17b(以後、上端部17bと呼ぶ)と底面23との距離Iの、底面23から溶鋼の浴面までの高さHに対する比(I/H)が、1.0よりも大きく(I/H>1.0)なるように配置される。
図2は、堰19を備えるタンディシュ11内における溶鋼14の流動方向を示す模式図である。取鍋12から注入ノズル13を介して矢符24方向にタンディシュ11へ注入された溶鋼は、まず堰19の第2部材18の注入ノズル13を臨む衝突面25に衝突する。第2部材18の衝突面25に衝突した溶鋼は、第1部材17が障壁となるので溶鋼排出位置21方向へは流動することができず、溶鋼排出位置21方向と反対の方向へ流動する。
このとき、前述の比(I/H)が1.0よりも大きくなるように、すなわち第1部材17の上端部17bが常に溶鋼の浴面上になるように堰19を配置することによって、第2部材18の衝突面25に衝突した溶鋼が、堰19の上方をオーバーフローして溶鋼排出位置21方向へ流動することを防止できる。また第2部材18を設けて溶鋼排出位置21方向と反対の方向へ流動する溶鋼の流れを生成することによって、溶鋼浴面に浮上したスラグが、注入ノズル13からの注入流によって溶鋼中へ流入した場合であっても、再び溶鋼浴面へ浮上させることができる。
溶鋼排出位置21方向と反対の方向へ流動した溶鋼は、タンディシュ11の長手方向の一端面であって、溶鋼排出位置21方向と反対方向の一端面の内壁面26に衝突し、該内壁面26に沿って、タンディシュ11の底面23へ向って流動する。底面23へ向って流動する溶鋼は、さらに底面23に衝突して流方向を転回し、第2部材18と底面23とによって形成される流路を、溶鋼排出位置21方向に向って流動する。このとき、前述の比(D/H)が0.3よりも大きくなるように堰19を配置することによって、溶鋼排出位置21方向に向う転回流の流路面積を充分に確保することが可能になるので、溶鋼に過度に攪拌作用を及ぼすことを防止できる。
この堰19の下方に形成される流路の面積は、第1部材17よりも溶鋼排出位置21寄りの位置において、溶鋼の流路となり得るタンディシュ11内にプールされる溶鋼の幅方向の全断面積に比べて小さい。したがって、堰19の下方に形成される流路を、溶鋼排出位置21へ向って通過した溶鋼は、狭隘な流路から急激に広い流路へと導かれることになる。
したがって、タンディシュ内を流動する溶鋼は、まず注入後堰19の第2部材18の衝突面25に衝突することによって、その流速が減殺される。次いで、タンディシュ11の内壁面26と底面23とに衝突して反転し、堰19下方の比較的狭隘な流路を通過後、流路面積が急激に拡大することによって、底面23付近から溶鋼の浴面に向う浮上流が生成されるとともに、さらに流速が遅くなりかつ溶鋼深さ方向における流速差を小さくすることができる。
このように、堰19を備えるタンディシュ11は、タンディシュ11内の溶鋼が流動する速度を遅くし、タンディシュ11内の各所における溶鋼の流速の差を小さくし、また介在物浮上に効果的な浮上流を生成することができる。したがって、タンディシュ11に注入された溶鋼中の介在物を効果的に浮上分離させ、スラブへの介在物の流出率を低減することができるので、優れた品質のスラブを製造することが可能になる。また、成分の異なる鋼種を連続して鋳造する場合、タンディシュ11内の各所における流速の差異を小さく、かつ流速を遅くすることができるので、タンディシュ11内の溶鋼が激しく攪拌されることがなく、整流化されて異鍋溶鋼の混合体積を少なくすることができる。
さらに本発明の堰19を備えるタンディシュ11において、堰19の第2部材18が、タンディシュ11にプールされる溶鋼の浴面高さHの高い定常操業状態と、浴面高さHの低い非定常操業状態とのいずれにおいても、プールされる溶鋼の浴面下になるように配置することによって、溶鋼中の介在物を効果的に浮上分離させることができるので、定常操業状態と非定常操業状態とにおける品質差異の少ないスラブを製造することができる。
図3は、本発明の実施の第2の形態であるタンディシュ31の構成を簡略化して示す断面図である。本実施の形態のタンディシュ31は、実施の第1形態のタンディシュ11に類似し、対応する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
タンディシュ31において注目すべきは、堰19と溶鋼排出位置21との間に、タンディシュ11の底面23から立上がるようにして下堰32がさらに設けられることである。この下堰32は、堰19と同様たとえばアルミナまたはマグネシアなどの耐火材からなる。
連続鋳造に用いられる一般的なタンディシュでは、タンディシュの底面に沿って浸漬ノズルに向って流れる底面流が発生し、この底面流によって介在物が搬送されて浮上することなく浸漬ノズルから鋳型内へ流出する。前述の第1形態のタンディシュ11においても、堰19下方の狭隘な流路を溶鋼が通過後、溶鋼の流路断面積が拡大することによって、強い浮上流が発生するので、底面流の影響をほとんど無くすことができるけれども、本実施の形態のタンディシュ31のように、下堰32を設けることによって、底面流を完全に消失させることができる。
タンディシュ31では、第2部材18下方の流路を通過した溶鋼、特に底面23付近を通過した溶鋼が、底面23から立上がる下堰32に衝突し、衝突することによってその流動方向を溶鋼の浴面に向う方向、すなわち浮上流とすることができる。このことによって、溶鋼中の介在物の浮上性を一層向上し、スラブへの流出率を低減することができる。
以下本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例1では、実際の連続鋳造に用いられるタンディシュと同一寸法のタンディシュ模擬容器をアクリル樹脂で作製し、そのアクリル樹脂製タンディシュ模擬容器に、同じアクリル樹脂製の堰19や下堰32を設けた。準備したタンディシュ模擬容器に水を注入し、予め定める浴面高さHになったとき、注入量と同量になるように排出量を調整するとともに擬似介在物を投入し、投入した擬似介在物が排出される量を測定して流出率を求めた。
図4〜図13には、アクリル樹脂製タンディシュ模擬容器35に設けた堰の配置条件を示す。図4は、試験番号1における堰の配置条件を示す断面図である。タンディシュ模擬容器35の長手方向の両端面のうち、水の注入位置寄りの端面36の位置を基点(零)とし、浸漬ノズル位置を模した水の排出位置37へ向う方向の水平距離によって、堰の配置位置を表した。試験番号1は、いずれも高さの高い(400mm)2つの第1および第2下堰38H,39Hが、前述の水平距離1300mmおよび3200mmの位置にそれぞれ設けられる配置条件であった。図5は、試験番号2における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号2は、第1および第2下堰38M,39Mの高さがいずれも中程度の高さ(300mm)であること以外は、試験番号1と同じ配置条件に設定した。図6は、試験番号3における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号3は、第1および第2下堰38L,39Lの高さがいずれも低い(150mm)であること以外は、試験番号1と同じ配置条件に設定した。
図7は、試験番号4における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号4は、前述の水平距離4150mmの位置に、タンディシュ模擬容器35の底面40と平行方向に延びる長さ500mmの水平堰41が設けられること以外は、試験番号3と同じ配置条件に設定した。図8は、試験番号5における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号5は、前述の水平距離1700mmの位置に、タンディシュ模擬容器35に水が注入された状態のほぼ浴面付近に設けられ、底面40に対して垂直、すなわち下堰と平行に延びる高さ300mmの上堰42が設けられること以外は、試験番号2と同じ配置条件に設定した。
図9は、試験番号6における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号6は、前述の水平距離800mmの位置に、高さ200mmの第3下堰43が設けられること以外は、試験番号1と同じ配置条件に設定した。図10は、試験番号7における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号7は、前述の水平距離1000mmの位置に、高さ200mmの第3下堰43が設けられること以外は、試験番号1と同じ配置条件に設定した。図11は、試験番号8における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号8は、前述の注入位置直下の位置に、注入下流動抑制管44が設けられること以外は、試験番号3と同じ配置条件に設定した。
図12は、試験番号9における堰の配置条件を示す断面図である。本発明の実施の第1形態のタンディシュ11を模した配置条件であり、注入位置において、断面L字状の堰45が、第2部材47が水平になり、第1部材46が垂直になるように、かつ第2部材47が、水の排出位置37へ向う方向と反対方向に第1部材46から立上がるようにして配置した。本実施例の堰45は、マグネシア製であり、第1部材46の断面寸法は、70×540mmであり、第2部材47の断面寸法は、100×350mmであった。また第1部材46の下端部と底面40との距離Dが、240mmになるように堰45を配置した。
図13は、試験番号10における堰の配置条件を示す断面図である。試験番号10は、前述の水平距離1000mmの位置に、高さ200mmの第3下堰43が設けられること以外は、試験番号9と同じ配置条件に設定した。
試験番号9および10は、本発明の実施例であり、試験番号1〜8は、本発明範囲外の比較例である。試験番号1〜10の配置条件を表1に整理した。
Figure 0004319072
試験は、より具体的には次のように実施した。230L/minで水をタンディシュ模擬容器35へ注入し、底面40から水面までの浴面高さHが、定常操業状態を模した700mmになったとき、または非定常操業状態を模した400mmになったとき、ストッパー22を開けて水の排出位置から注入量と同じ230L/minで水をタンディシュ模擬容器35から排出する。すなわち、注入量と排出量とのバランスがとれるようにして、排出を開始すると同時に、擬似介在物である中空シリカ球をタンディシュ模擬容器35中へ投入する。擬似介在物である中空シリカ球は、水の排出を開始すると同時に投入が開始され、開始後4分間を要して全量投入される。水の排出を開始後30分間、タンディシュ模擬容器35から排出される水を回収した。次いで、回収された水中に含まれる中空シリカ球を抽出して乾燥し、投入した全重量に対する回収重量の比を、百分率で表し、介在物の流出率を求めた。流出率が小さい程、タンディシュの介在物浮上分離性に優れると評価した。評価基準は、以下のようである。
◎:介在物浮上分離性が優良。流出率2%以下。
○:介在物浮上分離性が良。 流出率2%超え、3%以下。
×:介在物浮上分離性が不良。流出率3%超え。
本発明の実施例である試験条件9,10における浴面高さHに対する第1部材の下端部と底面との距離Dの比(D/H)は、定常操業状態では、240/700=0.34であり、非定常操業状態では、240/400=0.60であった。また堰45は、その第1部材46の上端部が、定常操業状態を模した浴面高さHが700mmの場合においても、浴面よりも上方に位置するように、すなわち前記比(I/H)が常に1.0を超えるように配置された。なお擬似介在物である中空シリカ球の直径および投入量、ならびにタンディシュ模擬容器35の容量を、表2中に示す。
Figure 0004319072
各試験番号の設定条件における評価結果と介在物の流出率とを、浴面高さHが700mmの定常操業状態と、浴面高さHが400mmの非定常操業状態とについて、表3に合わせて示す。
Figure 0004319072
比較例の試験番号2〜5の設定条件では、定常操業状態および非定常操業状態の両方において、流出率が3%を超え、介在物浮上性が不良であった。比較例の試験番号1および6,7の設定条件では、定常操業状態の流出率が3%以下2%超えで介在物浮上性が良であるけれども、非定常操業状態の流出率が3%超えで介在物浮上性が不良であり、定常操業状態と非定常操業状態とにおける差異が大きい。比較例の試験番号8の設定条件では、定常操業状態および非定常操業状態の両方において、流出率が3%以下2%超えで介在物浮上性が良であり、定常操業状態と非定常操業状態との差異がほとんど無いけれども、流出率2%以下を達成することができなかった。
一方、本発明の実施例である試験番号9および10では、定常操業状態および非定常操業状態のいずれにおいても、流出率2%以下が達成され、定常操業状態と非定常操業状態とに関わらず優れた介在物浮上性を実現することができた。
(実施例2)
本実施例2では、実施例1において試験に用いられたアクリル製のタンディシュ模擬容器および堰と同一の構成を有するタンディシュを、鋼製外殻に耐火材を内張りし、耐火材の堰を形成することによって作製した。実際のタンディシュも実施例1のタンディシュ模擬容器と同一の構成を有するので、本実施例2における各タンディシュの試験番号にも、各タンディシュ模擬容器と同一の試験番号、すなわち試験番号1〜10を用いた。
日本工業規格(JIS)G4305に規定されるSUS304に該当する化学成分のステンレス鋼を溶製し、その溶鋼を取鍋から試験番号1〜10のタンディシュに、定常操業状態の設定でそれぞれ注入し、さらに連続鋳造鋳型に注入してスラブを形成した。
各タンディシュを用いて鋳造したスラブから、鋳造方向の長さ約100mmのスラブ片を採取した。採取したスラブ片の中央部を大きさ30mmのブロックに6分割し、その表面を研磨した後、顕微鏡観察により介在物個数を測定した。顕微鏡観察において、13μm以上の大きさの介在物を計数し、6個のブロックそれぞれについて得られた介在物個数の合計を、そのスラブの介在物個数の代表値とし、この代表値からスラブ中介在物個数指数を求め、介在物浮上性を評価した。スラブ中介在物個数指数とは、最も介在物個数の多かった試験番号5に対する相対値であり、以下の(1)式で与えられる。
スラブ中介在物個数指数=試験番号Nの介在物個数/試験番号5の介在物個数
…(1)
スラブ中介在物個数指数が小さい程、介在物浮上性に優れると評価した。評価結果を表4に示す。実際のタンディシュを用いた試験においても、本発明例である試験番号9および10のタンディシュにおいて、スラブ中介在物個数指数が0.20未満であり、タンディシュの介在物浮上性に優れ、介在物個数の低減されることが確認された。
Figure 0004319072
本発明の実施の一形態であるタンディシュ11の構成を簡略化して示す断面図である。 堰19を備えるタンディシュ11内における溶鋼14の流動方向を示す模式図である。 本発明の実施の第2の形態であるタンディシュ31の構成を簡略化して示す断面図である。 試験番号1における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号2における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号3における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号4における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号5における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号6における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号7おける堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号8における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号9における堰の配置条件を示す断面図である。 試験番号10における堰の配置条件を示す断面図である。 従来技術のタンディシュ1の構成を簡略化して示す断面図である。
符号の説明
11,31 タンディシュ
12 取鍋
13 注入ノズル
14 溶鋼
15 浸漬ノズル
16 鋳型
17,46 第1部材
18,47 第2部材
19,45 堰
22 ストッパー
32 下堰
35 タンディシュ模擬容器
38 第1下堰
39 第2下堰
41 水平堰
42 上堰
43 第3下堰
44 注入下流動抑制管

Claims (2)

  1. 鋼の連続鋳造に用いられ、取鍋に収容される溶鋼が注入され、注入された溶鋼を浸漬ノズルで鋳型へ排出するタンディシュにおいて、
    略平板状の形状を有する第1部材と、
    略平板状の形状を有し、第1部材の一方の端部で第1部材と連なり、第1部材から立上がるように設けられ、注入された溶鋼が衝突する衝突面を有する第2部材とからなる断面形状がL字状の堰を備え、
    堰は、溶鋼が注入される溶鋼注入位置から、浸漬ノズルで溶鋼が排出される溶鋼排出位置へ向う方向に対して交差する方向に延びるように配置され、
    かつ堰の第1部材は、取鍋から溶鋼が注入される方向と平行方向になるように、また堰の第2部材は、堰の第1部材に対して立上がる方向が溶鋼注入位置から溶鋼排出位置へ向う方向と反対になるように配置され、
    前記第2部材とタンディシュ底面とによって形成される流路を有し、
    前記堰は、第1部材の他方の端部と底面との距離Iの、底面から溶鋼の浴面までの高さHに対する比(I/H)が、1.0よりも大きく(I/H>1.0)なるように配置され
    底面を臨む第1部材の一方の端部と底面との距離Dの、底面から溶鋼の浴面までの高さHに対する比(D/H)が、0.3よりも大きく(D/H>0.3)なるように配置されることを特徴とする介在物浮上性に優れるタンディシュ。
  2. 堰と溶鋼排出位置との間には、
    底面から立上がるようにして下堰がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の介在物浮上性に優れるタンディシュ。
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