JP4315609B2 - 液晶組成物、それを用いた液晶素子およびアゾ化合物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な液晶素子、特にゲストホスト方式の液晶素子に関し、さらに、ゲストホスト方式の液晶素子に利用可能な液晶組成物および新規なアゾ化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶素子として多くの方式が提案されている(例えば、日本学術振興会第142委員会編、液晶デバイスハンドブック、日刊工業新聞社、1989年)。例えば、ゲストホスト方式の液晶素子では、液晶中に2色性色素を溶解させた液晶組成物をセル中に封入し、これに電場を与え、電場による液晶の動きに合わせて、2色性色素の配向を変化させ、セルの吸光状態を変化させることによって表示する方式である。このゲストホスト方式は、明るい表示が可能である点で、反射型液晶素子として期待されている。ここで、ゲストホスト方式については、例えば、「Handbook of Liquid Crystals」(B. Bahadur著、D. Demus, J. Goodby, G. W. Gray, H. W. Spiess, V. Vill編、Vol. 2A、 Wiley-VCH社、1998年)の第3.4章、第257〜302頁に詳細な記載がある。また、液晶素子に利用される2色性色素に関しては、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に詳細な記載がある。
【0003】
ところで、液晶素子に用いられる2色性色素には、適切な吸収特性、高いオーダーパラメータ、ホスト液晶に対する高い溶解性および耐久性等の性能が要求される。ここで、オーダーパラメータSは、熱的に揺らぎを受ける分子の分子長軸が、ダイレクターに対して時間平均でずれ角θ傾いているとしたときに、S=(3cos2θ−1)/2 で定義される。S=0.0の場合、分子は全く秩序がない状態であることを示し、S=1.0の場合、分子は分子長軸がダイレクターの方向に一致して配列している状態であることを示す。従来の2色性色素は、充分に高いオーダーパラメータを与えるものではなく、その結果、ゲストホスト方式の液晶表示素子における表示コントラストの低下を招いていた。従って、より高いオーダーパラメータを与える2色性色素の開発が望まれている。
【0004】
一方、複数の発色団を有する色素の開発が種々行われている。例えば、EP第98,522号、EP第80,153号公報には、2つのアゾ発色団を共有結合にて連結した色素化合物が開示されている。しかし、開示されている色素化合物は、いずれもエステル結合、アミド結合あるいはエーテル結合により複数の発色団が連結された化合物であり、2つのアゾ発色団を特定の配向に固定化することを意図するものではなく、従って、色素のオーダーパラメータの向上には至っていない。一方、Bull. Chem. Soc. Jpn., T.Katohら, 第70巻, 第2287頁, 1997年には、ナフタレン1,8位に結合した2の発色団を有する色素が開示されているが、液晶組成物への適用およびオーダーパラメータについての言及はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、高い2色比を示し、表示素子に利用した場合に、表示のコントラストを向上し得る液晶組成物および液晶素子を提供することを課題とする。また、本発明は、2色性色素として有用な新規なアゾ化合物、特に、高いオーダーパラメータを与える新規なアゾ化合物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の液晶組成物は、複数の発色団を有し、前記複数の発色団のうち少なくとも2つの発色団が、該発色団の共役平面が互いに並列に配向可能に連結された化合物を含有することを特徴とする。前記2つの発色団はアゾ色素の発色団であることが好ましい。
【0007】
また、前記課題を解決するため、本発明の液晶組成物は、下記一般式(1a)および(1a)’のいずれかで表される化合物を含有することを特徴とする。
【0008】
【化17】
【0009】
式中、Da1およびDa2は各々独立して発色団を含む置換基を表し、Ra1〜Ra6は各々独立して水素原子または置換基を表し、Ra1〜Ra6のうち隣接する炭素原子に結合している2つが互いに結合して、環を形成していてもよい。
【0010】
【化18】
【0011】
式中、Da1’およびDa2’は各々独立して発色団を含む置換基を表し、Ra1’〜Ra6 ’は各々独立して水素原子または置換基を表し、Ra1’〜Ra6 ’のうち隣接する炭素原子に結合している2つが互いに結合して、環を形成していてもよい。XおよびYはそれぞれ独立して酸素原子、硫黄原子、>NR1、置換もしくは無置換の炭素原子を表し、R1はアルキル基または水素原子を表す。
【0012】
また、前記課題を解決するため、本発明の液晶組成物は、樹状高分子(デンドリマー)様の構造を有するデンドリマー残基によって3個以上の発色団が連結されてなる化合物を含有することを特徴とする。前記化合物は、下記一般式(1b)で表される化合物であるのが好ましい。
【0013】
【化19】
【0014】
式中、Xbは樹状高分子(デンドリマー)様の構造を有するデンドリマー残基を表し、Dbは発色団を表し、Lbは連結基を表し、nb1は0または1を表す。nbは3〜256のいずれかの整数を表し、分子内に3個以上存在するDb、Lbおよびnb1は互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0015】
また、前記課題を解決するため、本発明の液晶組成物は、発色団と直接または連結基を介して結合している原子を3個以上含む環状の基によって3個以上の発色団が連結されてなる化合物を含有することを特徴とする。前記化合物は、下記一般式(1c)で表される化合物であるのが好ましい。
【0016】
【化20】
【0017】
式中、Xcはnc1個の−(Lc)nc−Dcと結合可能な環状の基を表し、Dcは発色団を表し、Lcは連結基を表し、ncは0または1を表す。nc1は3〜256の整数を表し、分子内に3個以上存在するDc、Lcおよびncは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
【0018】
前記課題を解決するため、本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を含有する層を備えたことを特徴とする。
【0019】
前記課題を解決するため、本発明のアゾ化合物は、下記一般式(3a)で表されることを特徴とする。
【0020】
【化21】
【0021】
式中、Ra1〜Ra16は、各々独立して水素原子または置換基を表し、Ra1〜Ra16のうち隣接する炭素結合に結合している2つが互いに結合して、環を形成していてもよい。La1’およびLa2’は各々独立して置換または無置換のアルキニレン基を表す。但し、Ra7〜Ra11から選ばれる少なくとも1つ、およびRa12〜Ra16から選ばれる少なくとも1つは、各々独立して下記式で表される置換基を表す。
【0022】
【化22】
【0023】
式中、Ra17〜Ra21は各々独立して水素原子または置換基を表し、Ra17〜Ra 21のうち隣接する炭素原子に結合している2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
【0024】
また、前記課題を解決するため、本発明のアゾ化合物は下記一般式(2c)’’で表されることを特徴とする。
【0025】
【化23】
【0026】
式中、nc2は3〜8のいずれかの整数を表し、括弧内の単位がnc2個繰り返されて環を形成する。Rc1、Rc3およびRc4は各々独立して置換基を表し、Lc1は連結基を表し、ncは0または1を表す。Arc1およびArc2はそれぞれ独立して置換もしくは無置換の、アリール基またはヘテロアリール基を表す。分子内に3個以上存在するLc1、nc、Rc1、Rc3、Rc4、Arc1およびArc2は互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
【0028】
本発明の液晶組成物は、液晶と、複数の発色団を有し、前記複数の発色団のうち少なくとも2つの発色団が、該発色団の共役平面が互いに並列に配向可能に連結された化合物とを含有することを特徴とする。前記化合物は、2色性色素としての機能を有する(以下、「2色性色素」という)。この様な構造を有する化合物は、高いオーダーパラメータを与え、液晶組成物の2色比の向上に寄与する。
【0029】
ここで、「2つの発色団の共役平面が互いに並列」とは、一方の発色団の共役平面の法線ベクトルに沿って前記化合物をニューマン投影させた場合、互いの共役平面のなす角度をαとした場合、αが0°〜30°である配置をいう。「配向可能に連結された」とは、その共役平面が互いに並列となる配置で発色団が完全に固定されている構造の化合物のみならず、液晶とともに配向した際に、発色団の共役平面が互いに並列となって配向可能に発色団が連結された化合物も含むことを意味する。
【0030】
前記2色性色素の一例として、図1に示す化合物を挙げることができる。図1中、AおよびBは各々発色団の共役平面を表し、Lは連結基を表す。但し、図1は化合物をあくまでも模式的に示したものであり、化合物の構造を厳密に示すものではなく、これをもって本発明を限定すると解釈されるものではない。
【0031】
発色団の互いの共役平面AおよびBがなす角度αは、0°〜30°であるのが好ましく、0°〜20°であるのが好ましく、0°〜15°であるのがより好ましい。角度αは、化合物をX線結晶構造解析することにより、直接的に測定することができる。また、角度αは見積もることもでき、その方法としては、化合物の最適化構造を分子軌道計算(例えば、MOPAC、PM3法等)により求め、互いの発色団の共役平面がなす角度を測定する方法が挙げられる。この方法によれば、複数の発色団を有する化合物において、前記発色団が並列となっているかどうかを判別することができる。
【0032】
Lは、発色団の共役平面が互いに並列に配向可能に発色団を連結し得る構造ならば、いかなるものであってもよいが、好ましくは、図1に示す様に、2の共役平面AおよびBと連結基Lとが、コの字を形成する様に、2つの発色団を連結する連結基であるのが好ましい。即ち、連結基中の連結に関与する共有結合が、互いに並列となっているのが好ましい。そのような形態の連結基としては、例えば、ナフタレン環1,8位、アントラセン環1,8位、アントラセン環1,9位、アントラキノン環1,8位、キサンテン環1,8位等の環構造のペリ位で双方の発色団を連結する形態、シクロファン2,2’位で双方の発色団を連結する形態等が挙げられる。好ましくは、ナフタレン環1,8位、アントラセン環1,8位であり、特に好ましくはナフタレン環1,8位である。またその他、Lとしては、樹状高分子(デンドリマー)様の構造を有するデンドリマー残基、およびカリックスアレーン、ケンプ酸等に含まれる環状の基等が好ましく挙げられる。
【0033】
前記2色性色素は複数の発色団を有する。前記発色団はいかなるものであってもよいが、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素等の発色団が挙げられ、具体的には、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載のものが挙げられる。
【0034】
好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素の発色団であり、特に好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素の発色団である。また、共役平面が互いに並列に連結された発色団については、同一種の色素の発色団であるのが好ましく、双方がアゾ色素の発色団であるのがより好ましい。
【0035】
前記発色団がアゾ色素の発色団である場合、その種類については特に制限されず、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素等いずれの発色団であってもよい。好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素の発色団である。環構造を含むアゾ色素の発色団が好ましく、例えば、芳香族基(ベンゼン環、ナフタレン環等)および/または複素環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環等)を有するアゾ色素の発色団が好ましい。
【0036】
前記発色団がアントラキノン色素の発色団である場合、酸素原子、硫黄原子および窒素原子の少なくとも1種を含む置換基を有するアントラキノン色素の発色団が好ましく、例えば、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、アリールアミノ基を置換基として有するアントラキノン色素の発色団が好ましい。前記置換基のアントラキノン環上への置換数については特に制限はないが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、ジ置換、トリ置換が特に好ましい。該置換基のアントラキノン環上への置換位置についても特に制限はないが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,4,5,8位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
【0037】
本発明の液晶組成物には、前記2色性色素として、下記一般式(1a)および(1a)’のいずれかで表される化合物を用いることができる。下記一般式(1a)および(1a)’でそれぞれ表される化合物は、高いオーダーパラメータを示し、2色性色素として有用である。
【0038】
【化24】
【0039】
前記一般式(1a)および(1a)’において、Ra1〜Ra6およびRa1’〜Ra6’は各々独立して水素原子または置換基を表す。前記置換基としては、以下の置換基群Waが挙げられる。
置換基群Wa:
炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアゾ基(例えば、フェニルアゾ基、1−ナフチルアゾ基、2−ナフチルアゾ基、4−ブチルフェニルアゾ基、4−プロピルフェニルアゾ基、4−ブトキシー2−メチルフェニルアゾ基、4−トリフルオロメチルフェニルアゾ基、2−チアゾリルアゾ基、4−キノリルアゾ基);炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアゾキシ基(例えばフェニルアゾキシ基、1−ナフチルアゾキシ基、2−ナフチルアゾキシ基、4−ブチルフェニルアゾキシ基、4−プロピルフェニルアゾキシ基、4−ブトキシー2−メチルフェニルアゾキシ基、4−トリフルオロメチルフェニルアゾキシ基、2−チアゾリルアゾキシ基、4−キノリルアゾキシ基);炭素数6〜40、好ましくは炭素数6〜30、更に好ましくは炭素数6〜20のアリールチオ基(例えばフェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、2−ピリジルチオ基、1−ナフチルチオ基、9,10−ジオキソアントラセニル−1−チオ基、4−フェニルチオ−9,10−ジオキソアントラセニル−1−チオ基);ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、沃素、フッ素);メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モルホリノカロボニル基);
【0040】
炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスルホニル基);ニトロ基;炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−ブチルシクロヘキシル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、トリクロロアセチル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基);
【0041】
炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えば、メタンスルフィニル基、エタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基);アミノ基;炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8の置換アミノ基(例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリノ基、ジフェニルアミノ基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えば、トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えば、トリメチルヒドラジノ基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えば、スクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基);炭素数2〜から20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基);
【0042】
炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基(例えば、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、カルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、アセチルアミノメチル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基、フェニルエテニル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換のアルキニル基(例えば、エチニル基、フェニルエテニル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換の環状脂肪族炭化水素基(例えば、1−シクロヘキセニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基);炭素数6〜40、好ましくは炭素数6〜25、更に好ましくは炭素数6〜15の置換または無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基、ペリレニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換または無置換のヘテロ環基(例えば、ピリジル基、5−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基);が挙げられる。これらの置換基は、さらにこれらの置換基の1種以上によって置換されていてもよい。
【0043】
また、Ra1〜Ra6およびRa1’〜Ra6’のうち隣接する炭素原子に結合している2つは、互いに結合して環を形成していてもよい。形成される環としては、ベンゼン環およびナフタレン環等が挙げられる。
【0044】
Ra1〜Ra6およびRa1’〜Ra6’はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基またはアルコキシ基であるのが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基またはトリフルオロメトキシ基であるのが特に好ましい。
【0045】
前記一般式(1a)および(1a)’において、Da1、Da2、Da1’およびDa2’は各々独立して発色団を含む置換基を表す。Da1、Da2、Da1’およびDa2’がそれぞれ表す置換基が含む発色団の種類については特に制限はなく、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素およびポリチオフェン色素等から選ばれる、いずれの色素の発色団を含んでいてもよい。各色素の具体例については、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載のものが挙げられる。Da1、Da2、Da1’およびDa2’としては、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素の発色団を含む置換基であるのが好ましく、アゾ色素またはアントラキノン色素の発色団を含む置換基であるのが好ましく、アゾ色素の発色団を含む置換基であるのが特に好ましい。
【0046】
前記一般式(1a)’中、XおよびYはそれぞれ独立して酸素原子、硫黄原子、>NR1または置換もしくは無置換の炭素原子を表す。XおよびYによってそれぞれ表される置換もしくは無置換の炭素原子としては、>CR2R3および>C=Oが挙げられる。ここで、R1、R2およびR3は各々独立してアルキル基(メチル基、エチル基等)または水素原子を表す。Xが酸素原子で、Yが置換もしくは無置換の炭素原子であるのが好ましい。
【0047】
前記一般式(1a)で表される化合物の中でも、下記一般式(2a)で表される化合物が好ましい。
【0048】
【化25】
【0049】
前記一般式(2a)において、Ra1〜Ra6については、前記一般式(1a)中の各々と同義であり、具体例についても同様である。前記一般式(2a)において、Ra7〜Ra16はそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。Ra7〜Ra16がそれぞれ表す置換基の具体例については、前記置換基群Waとして例示したものと同様であり、好ましい例も同様である。但し、Ra7〜Ra11から選ばれる少なくとも1つ、およびRa12〜Ra16から選ばれる少なくとも1つは、それぞれ独立してアゾ基を含む置換基を表す。アゾ基を含む置換基としては、炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアゾ基(例えば、フェニルアゾ基、1−ナフチルアゾ基、2−ナフチルアゾ基、4−ブチルフェニルアゾ基、4−プロピルフェニルアゾ基、4−ブトキシー2−メチルフェニルアゾ基、4−トリフルオロメチルフェニルアゾ基、2−チアゾリルアゾ基、4−キノリルアゾ基)が挙げられる。中でも、Ra9およびRa14がそれぞれアゾ基を含む置換基であるのが好ましい。
【0050】
Ra7〜Ra11から選ばれる少なくとも1つ、およびRa12〜Ra16から選ばれる少なくとも1つは、各々独立して下記式で表される置換基を表すのが好ましい。特に、Ra9およびRa14が下記式で表される置換基であるのが好ましい。Ra7〜Ra11から選ばれる少なくとも1つ、およびRa12〜Ra16から選ばれる少なくとも1つが表す下記一般式(D)で表される置換基は、同一であっても異なっていてもよい。中でも同一であるのが好ましい。
【0051】
【化26】
【0052】
前記一般式(D)中、Ar1は置換もしくは無置換の、アリール基またはヘテロアリール基を表す。前記アリール基には、単環構造のものおよび縮環構造のものの双方が含まれる。炭素数2〜20のアリール基が好ましく、具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環を含むアリール基が好ましい。前記ヘテロアリール基には、単環構造のものおよび縮環構造のものの双方が含まれる。前記へテロアリール基としては、炭素数2〜20のヘテロアリール基が好ましく、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環を含む基、またはこれらのヘテロ芳香環を2種以上あるいはこれらヘテロ芳香環の1種以上と前述のアリール基の芳香環とが縮合して形成される縮環を含む基が挙げられる。
【0053】
Ar1は置換されていてもよく、該置換基としては前述の置換基群Waが挙げられる。該置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基が好ましく、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、トリフルオロメトキシ基がより好ましい。また、Ar1は−N=N−Ar’基、−N=N−Ar’’−N=N−Ar’基などで置換されてポリアゾ色素の構造をとることも好ましい。ここで、Ar’およびAr’’については、Ar1と同義であり、具体例、置換基の例ともArと同様である。
【0054】
前記一般式(D)中、Ar1は置換もしくは無置換のアリール基であるのが好ましく、即ち、前記一般式(D)は下記式で表される基であるのが好ましい。
【0055】
【化27】
【0056】
式中、Ra17〜Ra21は各々独立して水素原子または置換基を表す。Ra17〜Ra21がそれぞれ表す置換基の具体例については、前記置換基群Waとして例示したものと同様であり、好ましい例も同様である。前述した様に、−N=N−Ar’基、−N=N−Ar’’−N=N−Ar’基などで置換されていてもよい。Ra17〜Ra21のうち隣接する炭素原子に結合している2つが互いに結合して環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環およびナフタレン環が挙げられる。
【0057】
前記一般式(2a)において、La1およびLa2はそれぞれ連結基を表す。na1およびna2はそれぞれ0または1を表し、na1=0およびna2=0のとき、アゾ基で置換されたベンゼン環は単結合によりナフタレン環に結合する。La1およびLa2がそれぞれ表す連結基は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子、または少なくとも1種の原子を含む原子団からなる。前記連結基は、発色団の共役平面を互いに並列に配向した配置に配向可能に連結するのが好ましい。その様な観点からは、直線的で、且つ剛直な基であるのが好ましいが、ある程度の自由度を有していてもよい。剛直な連結基としては、炭素数6〜30のアリーレン基(例えば、p−フェニレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメチルビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメトキシビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジクロロビフェニレン基)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン基)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン基、ブタンジイニレン基、フェニルエチニレン基、2−ピリジルエチニレン基、1,4−ビスエチニレンフェニル基等)、複素環2価基(例えば、2,6−ピリジニレン基)等が挙げられる。ある程度の自由度を有する連結基としては、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル基、カルボニル基、−NR−(ここで、Rは水素原子、アルキル基またはアリール基を表す)、およびこれらを2以上組み合わせて構成される炭素数1〜60の連結基が挙げられる。
【0058】
なお、La1およびLa2はさらに置換基により置換されていてもよく、該置換基としては、前記置換基群Waとして例示した置換基が挙げられる。
【0059】
前記一般式(2a)で表される化合物は、na1およびna2が0である、またはna1およびna2が1であり且つLa1およびLa2がアリーレン基もしくはアルキニレン基であるのが好ましく、na1およびna2が0である、またはna1およびna2が1であり且つLa1およびLa2がアルキニレン基であるのがより好ましく、na1およびna2が1であり且つLa1およびLa2がアルキニレン基であるのが特に好ましく、下記一般式(3a)で表される化合物が最も好ましい。
【0060】
【化28】
【0061】
前記一般式(3a)において、Ra1〜Ra16は、各々独立して水素原子または置換基を表し、Ra1〜Ra16のうち隣接する炭素結合に結合している2つが互いに結合して、環を形成していてもよい。但し、Ra7〜Ra11から選ばれる少なくとも1つ、およびRa12〜Ra16から選ばれる少なくとも1つは、各々独立して下記式で表される置換基を表す。
【0062】
【化29】
【0063】
式中、Ra17〜Ra21は各々独立して水素原子または置換基を表し、Ra17〜Ra21のうち隣接する炭素原子に結合している2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
【0064】
一般式(3a)中、Ra1〜Ra21については、前記一般式(1a)および(2a)中の各々と同義であり、好ましい例も同様である。
前記一般式(3a)中、La1’およびLa2’は各々独立してアルキニレン基を表す。前記アルキニレン基には、置換または無置換のアルキニレン基が含まれる。前記置換基としては、前述の置換基群Waとして例示した置換基が挙げられ、具体的にはフェニレン基、ピリジル基、ナフチレン基、1,4−シクロヘキシル基等が挙げられる。La1’およびLa2’は、炭素数2〜20の置換または無置換のアルキニレン基であるのが好ましく、具体的には、エチニレン基、ブタンジイニレン基、フェニルエチニレン基、2−ピリジルエチニレン基、1,4−ビスエチニレンフェニル基等が挙げられる。
【0065】
以下に、前記一般式(1a)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】
【化34】
【0071】
【化35】
【0072】
【化36】
【0073】
前記一般式(1a)〜(3a)で表される化合物は、種々の文献に記載の方法に準じて、合成することができる。例えば、アゾ色素ならびにアントラキノン色素の合成については、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、、1994年)および「総説合成染料」(堀口博著、三共出版、1968年)を参考にして種々合成することができる。これらの色素を連結基で連結する方法としては、例えば、連結基として、ナフタレン1、8位を利用する場合は、J. Org. Chem. Vol.37, H. O. Houseら, 1003, 1972年に記載の方法に準じて行うことができる。特に、ナフタレン1,8位へ、芳香族基あるいは複素環基を導入する場合は、一般的な有機金属錯体を用いるカップリング反応が適している。
【0074】
本発明の液晶組成物には、前記2色性色素として、樹状高分子(デンドリマー)様の構造を有するデンドリマー残基によって3個以上の発色団が連結されてなる化合物を用いることができる。前記デンドリマー残基を有する化合物は、高いオーダーパラメータを示し、2色性色素として有用である。樹状高分子は高度に分岐した枝状の側鎖を持つ高分子であり、例えば、高分子学会編、「高分子」(1998年、803−829頁)、「デンドリマーの科学と機能」(岡田鉦彦著、(株)アイピーシー、2000年発行)等に詳しく解説されている。前記化合物は、前記デンドリマー残基の末端部分に発色団が結合していることが好ましい。デンドリマー残基の全ての樹状側鎖末端に、発色団が結合しているのがより好ましいが、合成上の理由、物性面での理由あるいはその他の理由により、必ずしも全ての側鎖末端に発色団が結合していなくとも、本発明に有用である。前記デンドリマー残基の樹状側鎖末端の10%以上に発色団が結合しているのが好ましく、50%以上に発色団が結合しているのがより好ましい。
【0075】
前記デンドリマー残基を有する化合物は、3個以上の発色団を有する。前記発色団はいかなるものであってもよいが、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素等の発色団が挙げられ、具体的には、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載のものが挙げられる。
好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素の発色団であり、特に好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素の発色団である。
【0076】
前記発色団がアゾ色素の発色団である場合、その種類については特に制限されず、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素等いずれの発色団であってもよい。好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素の発色団である。環構造を含むアゾ色素の発色団が好ましく、例えば、芳香族基(ベンゼン環、ナフタレン環等)および/または複素環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環等)を有するアゾ色素の発色団が好ましい。
【0077】
前記発色団がアントラキノン色素の発色団である場合、酸素原子、硫黄原子および窒素原子の少なくとも1種を含む置換基を有するアントラキノン色素の発色団が好ましく、例えば、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、アリールアミノ基を置換基として有するアントラキノン色素の発色団が好ましい。前記置換基のアントラキノン環上への置換数については特に制限はないが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、ジ置換、トリ置換が特に好ましい。該置換基のアントラキノン環上への置換位置についても特に制限はないが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,4,5,8位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
【0078】
前記デンドリマー残基を有する化合物は、下記一般式(1b)で表すことができる。
【0079】
【化37】
【0080】
前記一般式(1b)において、Xbは樹状高分子(デンドリマー)様の構造を有するデンドリマー残基を表し、nbは3〜256のいずれかの整数を表し、Dbは発色団を表し、Lbは連結基を表し、nb1は0または1を表す。nbは3〜100が好ましく、3〜50が好ましい。なお、分子内に3個以上存在するDb、Lbおよびnb1は互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0081】
Xbで表されるデンドリマー残基は、3〜256個の発色団と直接またはLbを介して結合可能な樹状側鎖末端を有するデンドリマー残基である。Xbは、下記のいずれかの基を含む部分構造によって、側鎖が分岐したデンドリマー残基であるのが好ましい。
【0082】
【化38】
【0083】
前記一般式(1b)において、Lbは連結基を表す。nb1は0または1を表し、nb1=0のとき、発色団Dbは、単結合によりデンドリマー残基に結合する。Lbが表す連結基は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子、または少なくとも1種の原子を含む原子団からなる。具体的には、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基)、炭素数6〜30のアリーレン基(例えば、p−フェニレン基、o-フェニレン基、m−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメチルビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメトキシビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジクロロビフェニレン基)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン基)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン基)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル基、カルボニル基、−NR−(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基)、複素環2価基(たとえば、2,6−ピリジニレン基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数1以上60以下の連結基が挙げられる。
【0084】
なお、Lbはさらに置換基により置換されていてもよく、該置換基としては、後述する置換基群Wbとして例示した置換基が挙げられる。
【0085】
前記一般式(1b)において、nb1は0である、またはnb1が1であり且つLb1はアルキレン基、アリーレン基、−NR−、エーテル基(−O−)およびカルボニル基(−C(=O)−)の少なくとも1種を含む連結基であるのが好ましい。より好ましくは、nb1は0である、またはnb1が1であり且つLb1がアルキレン基、あるいはアルキレン基と、−NR−、エーテル基(−O−)および/もしくはカルボニル基(−C(=O)−)とを含む連結基であるのがより好ましい。
【0086】
前記一般式(1b)において、発色団Dbについては、前述の通りであり、特に好ましくはアゾ色素の発色団である。アゾ色素の発色団を含む化合物としては、下記一般式(2b)で表される化合物が挙げられる。
【0087】
【化39】
【0088】
前記一般式(2b)において、Xbは樹状高分子(デンドリマー)様の繰り返し構造を有するデンドリマー残基を表し、Arb1およびArb2は各々独立して置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基を表し、Lbは連結基を表し、nb1は0または1を表す。nb’は3〜128のいずれかの整数を表し、分子中に3個以上存在するArb1、Arb2、Lbおよびnb1は各々同一であっても異なっていてもよい。Xb、Lb、nb1については、前記一般式(1b)中の各基と同義であり、好ましい範囲も同様である。nb’は3〜100であるのが好ましく、3〜50であるのがより好ましい。
【0089】
前記一般式(2b)において、Arb1およびArb2がそれぞれ表すアリール基には、単環構造のものおよび縮環構造のものの双方が含まれる。前記アリール基としては、炭素数2〜20のアリール基が好ましく、具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環を含むアリール基が好ましい。Arb1およびArb2がそれぞれ表すヘテロアリール基には、単環構造のものおよび縮環構造のものの双方が含まれる。前記へテロアリール基としては、炭素数2〜20のヘテロアリール基が好ましく、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環を含む基、またはこれらのヘテロ芳香環を2種以上あるいはこれらヘテロ芳香環の1種以上と前述のアリール基の芳香環とが縮合して形成される縮環を含む基が挙げられる。
【0090】
Arb1およびArb2は置換されていてもよく、該置換基としては以下の置換基群Wbが挙げられる。
置換基群Wb:
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素);メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モルホリノカロボニル基);炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスルホニル基);ニトロ基;炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基、フェニルエテニル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換のアルキニル基(例えば、エチニル基、フェニルエテニル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換の環状脂肪族炭化水素基(例えば、1−シクロヘキセニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−ブチルシクロヘキシル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル基、ベンゾイル基、トリクロロアセチル基);
【0091】
炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基、エタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基);アミノ基;炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8の置換アミノ基(例えばメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリノ基、ジフェニルアミノ基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリールチオ基(例えばフェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、2−ピリジルチオ基、ナフチルチオ基);
【0092】
炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の無置換アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基(例えばヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、カルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、アセチルアミノメチル基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、さらに好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数4〜6の置換または無置換のヘテロ環基(例えばピリジル基、5−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基);炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアゾ基(例えば、フェニルアゾ基、1−ナフチルアゾ基、2−ナフチルアゾ基、4−ブチルフェニルアゾ基、4−プロピルフェニルアゾ基、4−ブトキシー2−メチルフェニルアゾ基、4−トリフルオロメチルフェニルアゾ基、2−チアゾリルアゾ基、4−キノリルアゾ基);が挙げられる。これらの置換基は、さらにこれらの置換基の1種以上によって置換されていてもよい。
【0093】
置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基が好ましく、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、トリフルオロメトキシ基がより好ましい。また、Arb1およびArb2はそれぞれ、−N=N−Arb3基、−N=N−Arb4−N=N−Arb5基などで置換されてポリアゾ色素の構造をとることも好ましい。ここで、Arb3、Arb4およびArb5は、Arb1およびArb2とそれぞれ同義であり、具体例、置換基の例ともArb1およびArb2と同様である。
【0094】
以下に、前記一般式(1b)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
【0095】
【化40】
【0096】
【化41】
【0097】
【化42】
【0098】
前記一般式(1b)および(2b)で表される化合物は、種々の文献に記載の方法に準じて、合成することができる。例えば、アゾ色素ならびにアントラキノン色素の合成については、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、、1994年)、「総説合成染料」(堀口博著、三共出版、1968年)およびこれらに引用されている文献を参考にして種々合成することができる。前記デンドリマー残基の合成およびデンドリマー残基への発色団の導入については、「高分子」(高分子学会編、1998年、803−829頁)、「デンドリマーの科学と機能」(岡田鉦彦著、(株)アイピーシー、2000年発行)およびこれらに引用されている文献等を参考にして行うことができる。
【0099】
本発明の液晶組成物には、前記2色性色素として、発色団と直接または連結基を介して結合している原子を3個以上含む環状の基によって3個以上の発色団が連結されてなる化合物(以下、「環状の基を有する化合物」という場合がある)を用いることができる。該化合物は、高いオーダーパラメータを示し、2色性色素として有用である。前記環状の基の例には、カリックスアレーン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルキン、シクロファン、環状エーテル、環状チオエーテル、ラクトン、ラクタムおよびラクチドの環構造を有する環状の基が含まれる。なお、本明細書において「シクロファン」および「カリックスアレーン」には、ベンゼン環が炭素鎖によって連結されてなる環状化合物以外に、ベンゼン環、縮合芳香環、ヘテロ芳香環および縮合ヘテロ芳香環のいずれか1種が、または2種以上が炭素鎖によって連結されてなる環状化合物が含まれる。これらの環状化合物については、日本化学会編「化学総説No.31 超分子をめざす化学」(学会出版センター、1997年発行)に詳しく解説されている。また、カリックスアレーンについては、David C. Gutsche著「Calixarenes」(Royal Society of Chemistry、1989年発行)に詳しく解説されている。
【0100】
前記環状化合物の具体例としては、カリックスアレーン、クラウンエーテル、シクロデキストリン、ケンプ酸(Kemp’s Acid)、シクロファン、カリックスレゾルカレン等が挙げられ、これらの化合物の環を構成している原子に直接または連結基を介して、3個以上の発色団を結合させることによって、前記環状の基を有する化合物を合成することができる。中でも、カリックスアレーン、ケンプ酸、シクロファン、カリックスレゾルカレンを用いるのが好ましく、特に、カリックスアレーン、ケンプ酸を用いるのが好ましい。環構造は、発色団に直接または連結基を介して結合している原子と、発色団に結合していない原子とからなる繰り返し単位から構成されているのが好ましい。前記環構造が、この様な繰り返し単位から構成されている場合、全ての繰り返し単位に発色団が結合していることが好ましいが、必ずしも全ての環構成原子に発色団が結合していなくとも、本発明に有用である。繰り返し単位の10%以上に直接または連結基を介して発色団が結合していることが好ましく、繰り返し単位の50%以上に直接または連結基を介して発色団が結合していることがより好ましい。
【0101】
前記発色団を含む置換基は、環状の基に対してエクアトリアル(擬似エクアトリアル)およびアキシアル(擬似アキシアルを含む)のいずれの角度で結合していてもよいが、中でも、アキシアルの角度で結合しているのが好ましく、前記発色団を含む置換基の全てが、アキシアルの角度で結合しているのがより好ましい。
【0102】
前記環状の基を有する化合物は、3個以上の発色団を有する。前記発色団はいかなるものであってもよいが、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素等の発色団が挙げられ、具体的には、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載のものが挙げられる。
好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素の発色団であり、特に好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素の発色団である。
【0103】
前記発色団がアゾ色素の発色団である場合、その種類については特に制限されず、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素等いずれの発色団であってもよい。好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素の発色団である。環構造を含むアゾ色素の発色団が好ましく、例えば、芳香族基(ベンゼン環、ナフタレン環等)および/または複素環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環等)を有するアゾ色素の発色団が好ましい。
【0104】
前記発色団がアントラキノン色素の発色団である場合、酸素原子、硫黄原子および窒素原子の少なくとも1種を含む置換基を有するアントラキノン色素の発色団が好ましく、例えば、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、アリールアミノ基を置換基として有するアントラキノン色素の発色団が好ましい。前記置換基のアントラキノン環上への置換数については特に制限はないが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、ジ置換、トリ置換が特に好ましい。該置換基のアントラキノン環上への置換位置についても特に制限はないが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,4,5,8位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
【0105】
前記環状の基を有する化合物は、下記一般式(1c)で表すことができる。
【0106】
【化43】
【0107】
前記一般式(1c)において、Xcはnc1個の−(Lc)nc−Dcと結合可能な環状の基を表し、Dcは発色団を表し、Lcは連結基を表し、ncは0または1を表す。nc1は3〜256の整数を表し、分子内に3個以上存在するDc、Lcおよびncは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0108】
Xcで表される環状の基については、前述の通りであり、カリックスアレーン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルキン、シクロファン、環状エーテル、環状チオエーテル、ラクトン、ラクタムおよびラクチドのいずれかの環構造を有する基が好ましく、カリックスアレーン、シクロアルカンまたはシクロファンの環構造を有する基がより好ましい。Dcで表される発色団については、前述の通りであり、特に、アゾ色素またはアントラキノン色素の発色団であるのが好ましい。
【0109】
前記一般式(1c)において、Lcは連結基を表す。ncは0または1を表し、nc=0のとき、発色団Dcは、単結合により環状の基に結合する。Lcが表す連結基は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子、または少なくとも1種の原子を含む原子団からなる。具体的には、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基)、炭素数6〜30のアリーレン基(例えば、p−フェニレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメチルビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメトキシビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジクロロビフェニレン基)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン基)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン基)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル基、カルボニル基、−NR−(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基)、複素環2価基(たとえば、2,6−ピリジニレン基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数1以上60以下の連結基が挙げられる。
なお、Lcはさらに置換基により置換されていてもよく、該置換基としては、前述した置換基群Wbとして例示した置換基が挙げられる。
【0110】
ncは0である、またはncが1であり且つLcがアルキレン基、アリーレン基、置換もしくは無置換のアミノ基(−NR−:Rは水素原子またはアルキル基を表す)、エーテル基(−O−)およびカルボニル基(−C(=O)−)の少なくとも1種を含む連結基であるのが好ましい。より好ましくは、ncは0である、またはncが1であり且つLcがアルキレン基、あるいはアルキレン基と−NR−、エーテル基(−O−)および/もしくはカルボニル基(−C(=O)−)とを含む連結基であるのがより好ましい。
【0111】
前記一般式(1c)で表される化合物としては、下記一般式(2c)で表される化合物が好ましい。
【0112】
【化44】
【0113】
前記一般式(2c)において、nc2は3〜8のいずれかの整数を表し、括弧内の単位はnc2個繰り返されて環を形成する。nc2は3〜6であるのが好ましい。Rc1〜Rc4は各々独立して水素原子または置換基を表すが、Rc1〜Rc4のうち少なくとも1つは発色団Dcを含む置換基である。分子内に3個以上存在するRc1〜Rc4およびDcは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0114】
Rc1〜Rc4がそれぞれ表す置換基としては、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素);メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;リン酸基;スルホ基;ヒドロキシ基;炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、モルホリノカロボニル基);炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスルホニル基);ニトロ基;炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基);炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基(例えばヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、カルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、アセチルアミノメチル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基、フェニルエテニル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換のアルキニル基(例えば、エチニル基、フェニルエテニル基);炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の置換または無置換の環状脂肪族炭化水素基(例えば、1−シクロヘキセニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4−ブチルシクロヘキシル基):炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−フェニルエトキシ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル基、ベンゾイル基、トリクロロアセチル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基);
【0115】
炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基、エタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のスルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基);アミノ基;炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8の置換アミノ基(例えばメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリノ基、ジフェニルアミノ基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基);炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基);炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリールチオ基(例えばフェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、2−ピリジルチオ基、ナフチルチオ基);炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−ベンジルオキシカルボニル基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、さらに好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基);炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、さらに好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基);炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数4〜6の置換または無置換のヘテロ環基(例えばピリジル基、5−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基);炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアゾ基(例えば、フェニルアゾ基、1−ナフチルアゾ基、2−ナフチルアゾ基、4−ブチルフェニルアゾ基、4−プロピルフェニルアゾ基、4−ブトキシー2−メチルフェニルアゾ基、4−トリフルオロメチルフェニルアゾ基、2−チアゾリルアゾ基、4−キノリルアゾ基);が挙げられる。これらの置換基は、さらにこれらの置換基の1種以上によって置換されていてもよい。また、ベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造もとることができる。
【0116】
Rc1〜Rc4は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基であるのが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、トリフルオロメトキシ基であるのがより好ましい。
【0117】
但し、Rc1〜Rc4のうち少なくとも1つは、発色団Dcを含む置換基である。Rc1およびRc2の少なくとも一方が発色団Dcを含む置換基であり、且つRc3およびRc4がそれぞれ水素原子または発色団Dcを含む置換基以外の置換基であるのが好ましく、Rc1およびRc2のどちらか一方が発色団Dcを含む置換基で他方が発色団Dcを含む置換基以外の置換基であり、且つRc3およびRc4の双方が水素原子であるのが好ましい。発色団Dcを含む置換基としては、アゾ色素、アントラキノン色素の発色団を含む置換基が好ましい。発色団Dcとしては、下記一般式(D)で表されるアゾ基を含む発色団が好ましく、下記一般式(D)’で表されるアゾ基を含む発色団がより好ましい。
【0118】
【化45】
【0119】
【化46】
【0120】
前記一般式(D)および(D)’中、Ar1およびAr2は各々独立して置換されていてもよいアリール基またはヘテロアリール基を表す。前記アリール基には、単環構造のものおよび縮環構造のものの双方が含まれる。炭素数2〜20のアリール基が好ましく、具体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環を含むアリール基が好ましい。前記ヘテロアリール基には、単環構造のものおよび縮環構造のものの双方が含まれる。前記へテロアリール基としては、炭素数2〜20のヘテロアリール基が好ましく、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環を含む基、またはこれらのヘテロ芳香環を2種以上あるいはこれらヘテロ芳香環の1種以上と前述のアリール基の芳香環とが縮合して形成される縮環を含む基が挙げられる。
【0121】
Ar1およびAr2はそれぞれ置換されていてもよく、該置換基としては前述の置換基群Wbが挙げられる。該置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基が好ましく、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、トリフルオロメトキシ基がより好ましい。また、Ar1およびAr2はそれぞれ−N=N−Ar’基、−N=N−Ar’’−N=N−Ar’基などで置換されてポリアゾ色素の構造をとることも好ましい。ここで、Ar’およびAr’’はAr1およびAr2と同義であり、具体例、置換基の例もAr1およびAr2と同様である。
【0122】
Rc1〜Rc4は発色団そのものでもよく、また発色団と連結基とからなる置換基であってもよい。該置換基としては、前記一般式(1c)中のLcで表される連結基が挙げられ、その具体例および好ましい範囲についても同様である。
【0123】
前記一般式(2c)で表される化合物の中でも、下記一般式(2c)’で表される化合物は、ケンプ酸を用いることによって容易に合成できるので好ましい。
【0124】
【化47】
【0125】
前記一般式(2c)’において、nc2は3〜8のいずれかの整数を表し、括弧内の単位がnc2個繰り返されて環を形成する。Lc1は連結基を表し、ncは0または1を表す。Rc1、Rc3およびRc4は各々独立して水素原子または置換基を表し、Dcは発色団を表す。分子内に3個以上存在するLc1、Rc1、Rc3、Rc4およびDcは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0126】
前記一般式(2c)’において、nc2、Rc1、Rc3およびRc4については、前述の一般式(2c)と中の各基とそれぞれ同義であり、具体例および好ましい範囲についても同様である。
【0127】
前記一般式(2c)’において、Lc1は連結基を表し、ncは0または1を表す。nc=0の場合、発色団Dcは単結合により直接カルボニル基に結合する。Lc1で表される連結基は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子、または少なくとも1種の原子を含む原子団からなる。具体的には、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基)、炭素数6〜30のアリーレン基(例えば、p−フェニレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメチルビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジメトキシビフェニレン基、4,4’−2,2’−ジクロロビフェニレン基)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン基)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン基)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、エーテル基、カルボニル基、−NR−(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基)、複素環2価基(たとえば、2,6−ピリジニレン基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数1以上60以下の連結基が挙げられる。
なお、Lc1はさらに置換基により置換されていてもよく、該置換基としては、前述した置換基群Wbとして例示した置換基、および該置換基から水素原子を除いた置換基が挙げられる。
【0128】
nc1は0である、即ち、発色団Dcが直接カルボニル基に結合するのが好ましい。また、nc1が1である場合は、Lc1はアルキレン基、アリーレン基、−NR−およびエーテル基(−O−)の少なくとも1種を含む連結基であるのが好ましい。より好ましくは、nc1は0である、またはnc1が1であり且つLc1がアルキレン基、あるいはアルキレン基とエーテル基(−O−)および/もしくは−NR−とを含む連結基であるのがより好ましい。
【0129】
前記一般式(2c)’において、Dcで表される発色団については、前述の定義の通りである。アゾ色素またはアントラキンノン色素の発色団が好ましく、アゾの色素の発色団がより好ましい。特に、発色団Dcは、前述の一般式(D)で表されるアゾ基を含む発色団であるのが好ましく、前述の一般式(D)’で表されるアゾ基を含む発色団であるのがより好ましい。
【0130】
即ち、前記一般式(2c)’で表される化合物の中でも、下記一般式(2c)’’で表される化合物が特に好ましい。
【0131】
【化48】
【0132】
前記一般式(2c)’’中、nc2は3〜8のいずれかの整数を表し、括弧内の単位がnc2個繰り返されて環を形成する。Rc1、Rc3およびRc4は各々独立して置換基を表し、Lc1は連結基を表し、ncは0または1を表す。Arc1およびArc2はそれぞれ独立して置換もしくは無置換の、アリール基またはヘテロアリール基を表す。分子内に3個以上存在するRc1、Rc3、Rc4、Lc1、nc、Arc1およびArc2は互いに同一であっても異なっていてもよい。前記一般式(2c)’’において、nc、Rc1、Rc3、Rc4、Lc1、Arc1およびArc2についてはそれぞれ、前述の一般式(2c)中の各基の定義の通りであり、具体例および好ましい範囲についても同様である。
【0133】
また、前記一般式(1c)で表される化合物としては、下記一般式(3c)で表される化合物も好ましい。
【0134】
【化49】
【0135】
前記一般式(3c)中、nc3は3〜10のいずれかの整数を表し、括弧内の単位がnc3個繰り返されて環を形成する。nc3は3〜8であるのが好ましく、3〜6であるのがより好ましい。Rc5〜Rc10は各々独立して水素原子または置換基を表すが、Rc5〜Rc10のうち少なくとも1つは発色団Dcを含む置換基を表す。分子内に3個以上存在するRc5〜Rc10およびDcは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0136】
Rc5〜Rc10は各々独立して水素原子または置換基を表すが、Rc5〜Rc10のうち少なくとも1つは発色団Dcを含む置換基を表す。中でも、Rc5および/またはRc7が発色団Dcを含む置換基であるのが好ましい。Rc5〜Rc10がそれぞれ表す置換基としては、前記一般式(2c)中のRc1〜Rc4がそれぞれ表す置換基と同義であり、その具体例および好ましい範囲についても同様である。Rc1〜Rc4がそれぞれ表す発色団を含む置換基としては、前述の一般式(D)で表されるアゾ基を含む置換基であるのが好ましく、前述の一般式(D)’で表されるアゾ基を含む置換基であるのがより好ましい。Rc5〜Rc10は発色団そのものでもよく、また発色団と連結基とからなる置換基であってもよい。該置換基としては、前記一般式(1c)中のLcで表される連結基が挙げられ、その具体例および好ましい範囲についても同様である。
【0137】
前記一般式(3c)で表される化合物の中でも、下記一般式(3c)’で表される化合物は、カリックスアレーンを用いることによって容易に合成できるので好ましい。
【0138】
【化50】
【0139】
前記一般式(3c)’中、nc3は3〜10のいずかの整数を表し、括弧内の単位がnc3個繰り返されて環を形成する。nc3は3〜8であるのが好ましく、3〜6であるのがより好ましい。Rc5’およびRc6〜Rc9は各々独立して水素原子または置換基を表すが、Rc5’およびRc6〜Rc8のうち少なくとも1つは発色団Dcを含む置換基を表す。分子内に3個以上存在するRc5’、Rc6〜Rc9およびDcは互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0140】
前記一般式(3c)’において、Rc5’およびRc6〜Rc9がそれぞれ表す置換基としては、前記一般式(3c)中のRc5〜Rc10がそれぞれ表す置換基として例示したものと同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。Rc5’およびRc6〜Rc8のうち少なくとも1つは発色団Dcを含む置換基を表すが、Rc5’またはRc7が発色団Dcを含む置換基を表すのが好ましい。前記発色団Dcとしては、アゾ色素またはアントラキノン色素の発色団が好ましく、アゾ色素の発色団がより好ましい。特に、発色団Dcは、前述の一般式(D)または一般式(D)’で表されるアゾ基を含む置換基であるのが好ましい。Rc5’およびRc6〜Rc8は発色団Dcそのもの(好ましくは、一般式(D)または一般式(D)’で表される基そのもの)でもあってもよいし、発色団Dc(好ましくは、一般式(D)または一般式(D)’で表される基そのもの)と連結基とからなる置換基であってもよい。該連結基としては、前記一般式(1c)中の連結基Lcで例示したものと同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
【0141】
以下、前記一般式(1c)、(2c)および(3c)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
【0142】
【化51】
【0143】
【化52】
【0144】
【化53】
【0145】
前記一般式(1c)、(2c)および(3c)で表される化合物は、種々の文献に記載の方法に準じて、合成することができる。例えば、アゾ色素ならびにアントラキノン色素の合成については、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、、1994年)、「総説合成染料」(堀口博著、三共出版、1968年)およびこれらに引用されている文献を参考にして種々合成することができる。環状化合物の合成および該環状化合物への発色団の導入については、「化学総説No.31 超分子をめざす化学」(日本化学会編、学会出版センター、1997年発行)、「Calixarenes」(David C. Gutsche著、Royal Society of Chemistry、1989年発行)およびこれらに引用されている文献等を参考に行うことができる。
【0146】
本発明の液晶組成物において、本発明の化合物(本発明において2色性色素として用いられる前述の化合物を「本発明の化合物」という)は、1種を単独で使用してもよいが、複数種を混合して用いてもよい。複数種の色素を混合する場合には、本発明の化合物を2種以上混合して用いてもよいし、本発明の化合物と公知の2色性色素とを混合して用いてもよい。併用可能な2色性色素としては、例えば、「Dichroic Dyes for Liquid Crystal Display」(A. V. Ivashchenko著、CRC社、1994年)に記載のものを用いることができる。例えば、本発明の液晶組成物を、黒色表示のために用いる場合は、可視域全体の光を吸収することが必要であり、複数の2色性色素を混合して用いるのが好ましい。
【0147】
本発明の液晶組成物に使用可能なホスト液晶は、本発明の化合物と共存し得るものであれば特に制限はないが、例えば、ネマチック相あるいはスメクチック相を示す液晶化合物が利用できる。その具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル等が挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第154〜192頁および第715〜722頁に記載の液晶化合物を用いることができる。TFT駆動に適したフッ素置換されたホスト液晶を使用することもできる。
【0148】
本発明の液晶組成物には、ホスト液晶の物性を所望の範囲とすることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲とすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、カイラル化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の化合物を含有させてもよい。そのような添加剤は、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTNおよびSTN用カイラル剤が挙げられる。
【0149】
本発明の液晶組成物において、ホスト液晶および本発明の化合物の含有量については特に制限はないが、本発明の化合物の含有量はホスト液晶の含有量に対して0.1〜15質量%であるのが好ましく、0.5〜6質量%であるのが特に好ましい。
【0150】
本発明の液晶組成物は、ホスト液晶へ本発明の化合物を溶解することによって調製することができる。溶解は、機械的攪拌、加熱、超音波あるいはその組合せ等を利用して行うことができる。
【0151】
本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を含有する液晶層を備えた液晶素子である。本発明の液晶素子は、例えば、1対の電極基板と、1対の電極基板に挟持される本発明の液晶組成物を含有する液晶層とから構成することができる。前記電極基板は、通常ガラスあるいはプラスチックからなる基板上に、電極層を形成したものを用いることができる。プラスチック基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。基板については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第218〜231頁に記載のものを用いることができる。基板上に形成される電極層は、好ましくは透明電極層である。例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。透明電極については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。
【0152】
前記基板が、液晶層と接する表面には、配向処理を施した層(配向膜)を形成することが好ましい。前記配向処理としては、例えば、4級アンモニウム塩を塗布し配向させる方法、ポリイミドを塗布しラビング処理により配向する方法、SiOxを斜め方向から蒸着して配向する方法、さらには、光異性化を利用した光照射による配向方法等が挙げられる。配向膜については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第240〜256頁に記載のものを用いることができる。
【0153】
本発明の液晶素子は、例えば、1対の基板をスペーサー等を介して、1〜50μmの間隔で対向させ、基板間に形成された空間に本発明の液晶組成物を注入することにより作製することができる。前記スペーサーについては、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第257〜262頁に記載のものを用いることができる。
【0154】
本発明の液晶素子は、単純マトリックス駆動方式あるいは薄膜トランジスタ(TFT)等を利用したアクテイブマトリックス駆動方式により駆動することができる。駆動方式については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第387〜460頁に詳細が記載され、本発明の液晶素子の駆動方式として利用できる。
【0155】
本発明の液晶素子は、液晶ディスプレイに利用することができる。特にその方式については制限されないが、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第309頁のゲストホスト方式に記載されている▲1▼ホモジニアス配向、▲2▼ホメオトロピック配向、White−Taylor型(相転移)として▲3▼フォーカルコニック配向および▲4▼ホメオトロピック配向、▲5▼Super Twisted Nematic(STN)との組合せ、▲6▼強誘電性液晶(FLC)との組合せ、また、「反射型カラーLCD総合技術」(内田龍男監修、シーエムシー社、1999年)の第2−1章(GHモード反射型カラーLCD)、第15〜16頁に記載されている、▲1▼Heilmeier型GHモード、▲2▼1/4波長板型GHモード、▲3▼2層型GHモード、▲4▼相転移型GHモード、▲5▼高分子分散液晶(PDLC)型GHモード等が挙げられる。
【0156】
さらに、本発明の液晶素子は特開平10−67990号、同10−239702号、同10−133223号、同10−339881号、同11−52411号、同11−64880号、特開2000−221538号等の各公報に記載されている積層型GHモード、特開平11−24090号公報等に記載されているマイクロカプセルを利用したGHモードの液晶ディスプレイに用いることができる。さらに、特開平6−235931号、同6−235940号、同6−265859号、同7−56174号、同9−146124号、同9−197388号、同10−20346号、同10−31207号、同10−31216号、同10−31231号、同10−31232号、同10−31233号、同10−31234号、同10−82986号、同10−90674号、同10−111513号、同10−111523号、同10−123509号、同10−123510号、同10−206851号、同10−253993号、同10−268300号、同11−149252号、特開2000−2874等の各公報に記載されている反射型液晶ディスプレイに用いることができる。また、特開平5−61025号、同5−265053号、同6−3691号、同6−23061号、同5−203940号、同6−242423号、同6−289376号、同8−278490号、同9−813174号等の各公報に記載されている高分子分散液晶型GHモードの液晶ディスプレイに用いることができる。
【0157】
その他、本発明の液晶素子は、空間光変調素子、光または熱書き込み型液晶ディスプレイ等に適用することができる。
【0158】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
<実施例1:例示化合物a−5の合成>
【0159】
【化54】
【0160】
窒素雰囲気下、原料(M−1)0.18g、原料(M−2)0.30g、酢酸パラジウム(II)20mg、トリフェニルホスフィン50mg、およびヨウ化銅50mgをトリエチルアミン 10ml中、外温80℃に設定したオイルバス中で、6時間攪拌下反応させた。反応液を冷却後、水を加えクロロホルムで有機物を抽出、乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去後、シルカゲルクロマトグラフィーにて精製し(溶離液はクロロホルムとメタノールの混合溶媒)、目的化合物(例示化合物a−5)0.12gを淡黄色結晶として得た。得られた化合物の性質を以下に示す。
融点=226〜236℃(分解)
吸収極大 380nm(溶媒:ジメチルホルムアミド)
吸光係数 6.5×104
【0161】
<実施例2:例示化合物c−1の合成>
【0162】
【化55】
【0163】
窒素雰囲気下、原料(1)の0.50gと、ケンプ酸の78mgとをジメチルホルムアミド 12mL中に溶解させ、室温下、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)の0.23gおよびトリエチルアミンの0.15gを添加し、10分間攪拌した。その後、室温下、1−エチルー3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC)の0.35gを添加し、室温下、1日攪拌した。反応液に、水を添加した後、有機物を酢酸エチルエステルにて抽出し、乾燥後、溶媒を減圧下、留去し、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液はクロロホルムとメタノールの10:1混合溶媒)にて精製し、目的化合物(例示化合物c−1)を0.18g、黄色粉体として得た。得られた化合物の性質を以下に示す。
吸収極大 353nm(溶媒:ジメチルホルムアミド)
吸光係数 8.22×104
プロトンNMR(CDCl3):δ0.95(t,9H)、1.1(d,3H)、1.2(s,9H)、1.3−1.35(m,6H)、1.5−1.7(m,12H)、1.8−1.9(m,6H)、2.6(t,6H)、2.9(d,3H)、3.1(m,6H)、3.9(t,6H)、6.9(d,6H)、7.2(d,6H)、7.45(m,3H)、7.8(d,6H)、7.9(d,6H)
【0164】
<実施例3>
表1に示した化合物の1.0mgを各々用いて、液晶(商品名ZLI−1132;E.Merck社製)100mgに溶解させ、液晶組成物を調製した。この液晶組成物を、市販の液晶セル用基板に注入し、ゲストホスト液晶素子1および比較用液晶素子1を作製した。用いた液晶セル用基板は、E.H.C.社製のもので、ITO透明電極層、およびポリイミド配向膜(ラビング処理によるパラレル配列付き)が形成されたガラス板(厚さ0.7mm)であり、セルギャップ8μm、エポキシ樹脂シール付きのものであった。
【0165】
作製した液晶素子1および比較用液晶素子1のそれぞれに、ラビング方向と平行な偏光および垂直な偏光を各々照射し、それぞれの吸収スペクトル(A‖およびA⊥)をShimadzu UV3100にて測定した。極大吸収波長におけるA‖およびA⊥から、オーダーパラメータSを下式1に従い求めた。求めたオーダーパラメータSを、用いた化合物の極大吸収波長(λmax)とともに表1に示す。
式1
S=(A‖−A⊥)/(A‖+2×A⊥)
【0166】
【表1】
【0167】
【化56】
【0168】
表1に示す結果から、従来公知のモノ型アゾ色素(比較色素M−2)と比較して、本発明の化合物である例示化合物a−5はより高いオーダーパラメータを与えることがわかった。
【0169】
<実施例4>
例示化合物a−11を用い、市販のフッ素系液晶(商品名ZLI−4792;E.Merck社製)に溶解させ、実施例1と同様の操作によりオーダーパラメータSを測定したところ、S=0.70であった。
この結果より、前記一般式(1a)で表される化合物の例示化合物a−11は、フッ素系ホスト液晶を用いても高いオーダーパラメータを与えることがわかった。
【0170】
<実施例5>
表2に示した化合物の0.2mgを各々用いて、液晶(商品名ZLI−1132;E.Merck社製)100mgに溶解させ、液晶組成物を調製した。この液晶組成物を、市販の液晶セル用基板に注入し、ゲストホスト液晶素子2〜10および比較用液晶素子2を作製した。用いた液晶セル用基板は、E.H.C.社製のもので、ITO透明電極層、およびポリイミド配向膜(ラビング処理によるパラレル配列付き)が形成されたガラス板(厚さ0.7mm)であり、セルギャップ8μm、エポキシ樹脂シール付きのものであった。
【0171】
作製した液晶素子2〜10および比較用液晶素子2のそれぞれに、ラビング方向と平行な偏光および垂直な偏光を各々照射し、それぞれの吸収スペクトル(A‖およびA⊥)をShimadzu UV3100にて測定した。極大吸収波長におけるA‖およびA⊥から、オーダーパラメータSを下式1に従い求めた。求めたオーダーパラメータSを用いた化合物の極大吸収波長(λmax)とともに表2に示す。
式1
S=(A‖−A⊥)/(A‖+2×A⊥)
【0172】
【表2】
【0173】
【化57】
【0174】
表2に示す結果から、従来公知のモノ型アゾ色素(比較色素1)と比較して、本発明の化合物はより高いオーダーパラメータを与えることがわかった。
【0175】
【発明の効果】
本発明によれば、高い2色性比を示し、表示素子に利用した場合に、表示のコントラストを向上し得る液晶組成物および液晶素子を提供することができる。また、本発明によれば、2色性色素として有用な新規な色素、特に、高いオーダーパラメータを与える新規な色素を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いられる2色性色素の構造を模式的に示す概念図である。
【符号の説明】
A 発色団の共役平面
B 発色団の共役平面
L 連結基
Claims (3)
- 下記一般式(3a)で表されるアゾ化合物。
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