JP4484559B2 - 液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶組成物、および該液晶組成物を含有する液晶層を有する液晶素子、特にゲストホスト方式の液晶素子に好適に利用できる液晶素子に関する。
デジタル情報の普及に伴い、デジタル情報を表示するためのディスプレイ(以下、電子ペーパーと呼ぶ)の重要性が増している。電子ペーパーに要求される性能としては、高い視認性と低消費電力が挙げられる。高い視認性とは、紙に近い白地を意味しており、そのためには、紙と同様の散乱白地に基づく表示方式が適している。低消費電力に関しては、反射型表示方式が、自発光型表示方式よりも低消費電力である。これまで、電子ペーパーとして、多くの方式が提案されている。例えば、反射型液晶表示方式、電気泳動表示方式、磁気泳動表示方式、二色球回転方式、エレクトロクロミック表示方式、ロイコサーマル表示方式などである。いずれの方式についても、高い視認性という観点からは、満足できるレベルにはなく、その改善が求められていた。
液晶素子(液晶表示素子)については、すでに多くの方式が提案されており、中でもゲストホスト方式の液晶素子は、明るい表示が可能であって、反射型に適した液晶素子として期待されている。ゲストホスト方式の液晶素子では、ネマチック液晶中に二色性色素を溶解させた液晶組成物をセル中に封入し、これに電場を与え、電場による液晶の動きに合わせて、二色性色素の配向を変化させ、セルの吸光状態を変化させることによって表示する方式である。
ところで、液晶素子に用いられる二色性色素には、適切な吸収特性、高いオーダーパラメーター、ホスト液晶に対する高い溶解性および耐久性などの性能が要求される。特に、高いオーダーパラメーターと高い溶解性を有することは、高いコントラスト比を与える表示素子にとっては重要な性能であるが、従来の二色性色素では、高いオーダーパラメーターを与えるものは溶解性が低い場合が多く、高いオーダーパラメーターと高い溶解性が両立した二色性色素の開発が望まれている。
最近、本発明者は、高いオーダーパラメーターと高い溶解性が両立した二色性色素として、特定の置換基を有するアントラキノン色素を見出している(特願2001−234465号)。
本発明は、表示コントラストの高い液晶素子の作製に有用な液晶組成物、および表示コントラストの高い液晶素子を提供することを課題とする。
ゲストホスト方式液晶素子の表示コントラストは、液晶層を構成する液晶組成物中の二色性色素のオーダーパラメーターおよび溶解性によって左右されることが知られていた。本発明者らが、鋭意検討した結果、アントラキノン骨格に対して特定の置換基を有する二色性色素が、高いオーダーパラメーターと溶解性を両立するという予期せぬ効果が得られるとの知見を得、この知見に基づいてさらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 少なくとも一種の下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
Figure 0004484559
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は各々水素原子または置換基を表すが、R1、R2、R5およびR6のうち少なくとも1つは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を表す。Sは硫黄原子を表す。B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表し、p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、(p+r)×nは3以上10以下の数であり、p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
[2] 少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する液晶素子であって、前記液晶層が[1]に記載の液晶組成物を含有する液晶素子。
本発明の液晶組成物を含有する液晶素子は、高い表示コントラストを示す。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明は、液晶と、下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種とを含有する組成物に関する。まず、下記一般式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 0004484559
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は各々水素原子または置換基を表すが、R1、R2、R5およびR6のうち少なくとも1つは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を表す。
置換基としては、下記の置換基群Vが挙げられる。
置換基群V:
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素)、メルカプト基、シアノ基、カルボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、モルホリノカロボニル)、炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ピペリジノスルフォニル)、ニトロ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−メチルフェノキシ、p−クロロフェノキシ、ナフトキシ)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイル、トリクロロアセチル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼンスルホニル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル、エタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8の置換または無置換のアミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ)、炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム)、炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ)、炭素数6〜80、より好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、4−エチルフェニルチオ、4−n−プロピルフェニルチオ、2−n−ブチルフェニルチオ、3−n−ブチルフェニルチオ、4−n−ブチルフェニルチオ、2−t−ブチルフェニルチオ、3−t−ブチルフェニルチオ、4−t−ブチルフェニルチオ、3−n−ペンチルフェニルチオ、4−n−ペンチルフェニルチオ、4−アミルペンチルフェニルチオ、4−ヘキシルフェニルチオ、4−ヘプチルフェニルチオ、4−オクチルフェニルチオ、4−トリフルオロメチルフェニルチオ、3−トリフルオロメチルフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ)、炭素数1〜80、より好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ)、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル)、炭素数1〜28、好ましくは炭素数1〜20、更に好ましくは炭素数1〜15の無置換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル)、炭素数1〜28、好ましくは炭素数1〜20、更に好ましくは炭素数1〜10の置換アルキル基{例えばヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル、カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、アセチルアミノメチル、またここでは炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えばビニル基、エチニル基1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにする}、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、更に好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフチル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−フルオロフェニル、p−トリル、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換または無置換のヘテロアリール基(例えばピリジル、5−メチルピリジル、チエニル、フリル、モルホリノ、テトラヒドロフルフリル)。
これら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造もとることができる。さらに、これらの置換基上にさらに此処までに説明したVの説明で示した置換基が置換していてもよい。
置換基群Vとして好ましいものは、上述のアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基またはアリールチオ基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはアリールチオ基である。
1、R2、R5およびR6のうち少なくとも1つは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基の好ましい例としては、上述のものが挙げられる。R1、R2、R5およびR6のうち少なくとも1つは、炭素数1〜28、好ましくは炭素数1〜20、更に好ましくは炭素数1〜15の置換または無置換アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル)、または炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、更に好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフチル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−フルオロフェニル、p−トリル、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル)を表すのがより好ましい。
以下に、R1、R2、R5およびR6の好ましい置換様式を以下に示す。
(1) R2およびR5が水素原子で、且つR1およびR6が各々アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基;
(2) R2およびR6が水素原子で、且つR1およびR5が各々アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基;
(3) R2が水素原子で且つ、R1、R5およびR6がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基;
(4) R2、R5およびR6が水素原子で、且つR1がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基;
(5) R2、R1およびR6が水素原子で、且つR5がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基;
(6) R2、R1およびR5が水素原子で、且つR6がアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基。
前記式中、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表す。B1およびB2が表す2価のアリール基、ヘテロアリール基および環状脂肪族炭化水素基には、置換基を有する2価のアリール基、ヘテロアリール基および環状脂肪族炭化水素基も含むものとする。
2価のアリール基としては、好ましくは炭素数6〜20のアリール基であり、好ましいアリール基の具体例を挙げると、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環の基である。特に好ましくは、ベンゼン環、置換ベンゼン環の基であり、さらに好ましくは1、4−フェニレン基である。B1およびB2の表す2価のヘテロアリール基としては、好ましくは炭素数1〜20のヘテロアリール基であり、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環およびトリアゾール環の基、およびこれらが縮環して形成される縮環ヘテロアリール基である。B1およびB2の表す2価の環状炭化水素基としては、好ましくは、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロペンタンー1,3−ジイル基であり、特に好ましくは、(E)−シクロヘキサン−1、4−ジイル基である。
1およびB2の表す2価のアリール基、ヘテロアリール基および環状炭化水素基は、さらに置換基を有していてもよく、
1は2価の連結基を表す。好ましくは、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子から構成される原子団からな連結基である。Q1が表す2価の連結基としては、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、シクロヘキシル−1,4−ジイル)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン)、アミド基、エーテル基、エルテル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基をあらわす)、アゾ基、アゾキシ基、複素環2価基(例えば、ピペラジン−1,4−ジイル基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。Q1の表す2価の連結基として、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基、エルテル基、カルボニル基、およびそれらを組み合わせた基である。Q1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表す。C1が表すアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基には、置換基を有するそれぞれの基も含むものとする。C1は好ましくは、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルおよびシクロアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、4−プロピルシクロヘキシル、4−ブチルシクロヘキシル、4−ペンチルシクロヘキシル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル)、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ)、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアシル基(例えばアセチル、ホルミル基、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル)、または炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル)を表す。C1は特に好ましくは、アルキル基またはアルコキシ基であり、さらに好ましくは、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基またはトリフルオロメトキシ基である。C1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
p、qおよびrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、(p+r)×nは3以上10以下の数である。なお、p、q、rおよびnが2以上の場合、その繰り返し単位は同一であっても異なっていてもよい。好ましいp、q、rおよびnの組合せを以下に記す。
(i) p=3、q=0、r=0、n=1;
(ii) p=4、q=0、r=0、n=1;
(iii) p=5、q=0、r=0、n=1;
(iv) p=2、q=0、r=1、n=1;
(v) p=2、q=1、r=1、n=1;
(vi) p=1、q=1、r=2、n=1;
(vii) p=3、q=1、r=1、n=1;
(viii) p=2、q=0、r=2、n=1;
(ix) p=1、q=1、r=1、n=2;
(x) p=2、q=1、r=1、n=2。
特に好ましくは、(i)p=3、q=0、r=0、n=1;(iv)p=2、q=0、r=1、n=1;および(v)p=2、q=1、r=1、n=1;の組合せである。
なお、−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1としては、液晶性を示す部分構造を含むことが好ましい。ここでいう液晶とは、いかなるフェーズであってもよいが、好ましくはネマチック液晶、スメクチック液晶、ディスコティック液晶であり、特に好ましくは、ネマチック液晶である。
本発明に用いられる二色性色素は、−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基を1個以上有しているのが好ましく、1〜8個有しているのがより好ましく、1〜4個有しているのがさらに好ましく、特に好ましくは1または2個である。
前記−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基の好ましい構造は、B1がアリール基またはヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、p=2、q=0、r=1およびn=1を表す構造;およびB1がアリール基またはヘテロアリール基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、p=1、q=0、r=2およびn=1を表す構造;である。特に好ましい構造は、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキシル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、p=2、q=0、r=1およびn=1である下記一般式(a−1)で表される構造;およびB1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、p=1、q=0、r=2およびn=1である下記一般式(a−2)で表される構造;である。
Figure 0004484559
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ra1〜Ra12は各々独立して、水素原子または置換基を表す。該置換基としては、前述の置換基群Vから選ばれる置換基が挙げられる。Ra1〜Ra12はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子(特にフッ素原子)、アルキル基、アリール基、アルコキシ基であるのが好ましい。
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ca1およびCa2は各々独立してアルキル基を表し、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基を表す。
以下に、本発明に使用可能なアントラキノン二色性色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 0004484559
Figure 0004484559
Figure 0004484559
Figure 0004484559
前記一般式(1)で表される化合物は、公知の方法を組み合わせて合成することができる。例えば、特開2003−192664号公報等の記載の方法に従い合成することができる。
本発明の液晶組成物に使用可能なホスト液晶とは、電界の作用により、その配向状態を変化させ、ゲストとして溶解されている前記一般式(1)で表される二色性色素の配向状態を制御する機能を有する化合物と定義される。
本発明に使用可能なホスト液晶としては、二色性色素と共存しうるものであれば特に制限はないが、たとえば、ネマチック相あるいはスメクチック相を示す液晶化合物が利用できる。中でも、ネマチック液晶化合物が好ましい。ネマチック液晶化合物の具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第154〜192頁および第715〜722頁に記載の液晶化合物を用いることができる。TFT駆動に適したフッ素置換されたホスト液晶を使用することもできる。例えば、Merck社の液晶(ZLI−4692、MLC−6267、6284、6287、6288、6406、6422、6423、6425、6435、6437、7700、7800、9000、9100、9200、9300、10000など)、チッソ社の液晶(LIXON5036xx、5037xx、5039xx、5040xx、5041xxなど)が挙げられる。
本発明に使用するホスト液晶の誘電率異方性は、正であっても負であってもよい。
誘電率異方性が正のホスト液晶を水平配向させた場合には、電圧無印加時には液晶は水平に配向しているために二色性色素も水平となり光を吸収する。一方、電圧印加時に液晶分子が垂直に傾いてくるため二色性色素も垂直に傾き、その結果光を透過するようになる。すなわち、電圧印加時には白表示、電圧無印加時には黒表示を行うモードとなる。
誘電率異方性が負のホスト液晶を垂直配向させる場合には、電圧無印加時には液晶は垂直に配向しているために二色性色素も垂直となり光を吸収することなく透過する。一方、電圧印加時に液晶分子が水平に傾いてくるため二色性色素も水平に傾き、その結果光を吸収するようになる。すなわち、電圧無印加時には白表示、電圧印加時には黒表示を行うモードとなる。
誘電率異方性が負の液晶となるためには、液晶分子の短軸に誘電率異方性が大きくなる構造にする必要があるが、例えば、「月刊デイスプレイ」(2000年、4月号)の第4頁〜9頁に記載のもの、Syn Lett.,第4巻、第389頁〜396頁、1999年に記載のものが挙げられる。中でも、電圧保持率の観点から、フッ素系置換基を有する誘電率異方性が負の液晶が好ましい。例えば、Merck社の液晶(MLC−6608、6609、6610など)が挙げられる。
本発明の液晶組成物には、ホスト液晶の物性を所望の範囲に変化させることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲にすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、カイラル化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの化合物を含有させてもよい。そのような添加剤は、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTN、STN用カイラル剤が挙げられる。
本発明の液晶組成物において、ホスト液晶および二色性色素の含有量については制限はないが、二色性色素の含有量(混合物の場合には、二色性色素の全含有量)は、ホスト液晶の含有量に対して0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜6質量%であることが特に好ましい。また、本発明の液晶セルの吸収スペクトルを測定することで、所望の光学濃度に必要な色素濃度を決定することが望ましい。
本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を含有する液晶層を備えた液晶素子である。本発明の液晶素子は、例えば、一対の電極基板(少なくとも一方は透明電極基板であるのが好ましい)間と、一対の電極基板に挟持される本発明の液晶組成物を含有する液晶層とから構成することができる。前記電極基板は、通常ガラスあるいはプラスチックからなる基板上に、電極層を形成したものを用いることができる。プラスチック基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、PES、PETあるいはPENなどが挙げられる。基板については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第218〜231頁に記載のものを用いることができる。基板上に形成される電極層は、好ましくは透明電極層である。例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。透明電極については、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。
本発明の液晶素子は、例えば、一対の基板をスペーサーなどを介して、1〜50μm間隔で対向させ、基板間に形成された空間に本発明の液晶組成物を配置することにより作製することができる。前記スペーサーについては、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第257〜262頁に記載のものを用いることができる。本発明の液晶組成物は、基板上に塗布あるいは印刷することにより基板間の空間に配置することができる。
本発明の液晶素子は、単純マトリックス駆動方式あるいは薄膜トランジスタ(TFT)などを用いたアクテイブマトリックス駆動方式を用いて駆動することができる。駆動方式については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第387〜460頁に詳細が記載され、本発明の液晶素子の駆動方法として利用できる。
本発明の液晶素子は、1つの液晶組成物中に複数の二色性色素を混合してもよい。液晶組成物の色についても、いかなるものであってもよい。例えば、複数の二色性色素を混合して用いる等、黒色の液晶組成物を調製した場合には、電圧の印加によって黒色および透明になる光シャッターとしての利用が挙げられる。また、レッド、グリーンおよびブルーに各々着色された液晶組成物を調製し、3種類の組成物を基板上に並置配置することにより、カラー表示用の液晶素子を作製することもできる。また、本発明の液晶素子は、積層構造を有していてもよい。例えば、イエロー、マゼンタおよびシアンに着色した液晶組成物の各々からなる層を、3層積層させる構成;および黒に着色した液晶組成物の層と、レッド、ブルーおよびグリーンの液晶組成物の各々からなる層を並置配置させた層とを、2層積層させる構成;などが挙げられる。
本発明の液晶素子は、コンピューター、時計、電卓などの表示素子、電子光学シャッター、電子光学絞り、光通信光路切り替えスイッチ、光変調器などの種種の電子光学デバイスとして好適に利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる従って本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
<本発明色素1−14の合成>
Figure 0004484559
中間体(1−1)は、文献(Bull. Soc. Chim. Fr., 第3巻, 第1545頁, 1936年)の方法に従い、1,8−ジヒドロキシアントラキノン(東京化成製)とイソプロピルアルデヒド(東京化成製)から合成した。中間体(1−3)は、特願2002−114955号記載の方法に従い合成した。
(中間体1−2の合成)
ほう酸2.8gを発煙硫酸20gと硫酸15ml中に添加し、反応液を50℃まで加熱し、攪拌下、中間体(1−1)5.0gを添加した。その後、反応液を20℃まで冷却し、硝酸2.5mLと硫酸3.4mLの混合液を滴下した。2時間、室温下で攪拌した後、水に反応液を注入し、粗結晶をろ別した。得られた粗結晶はジオキサンより再結晶することで、目的とする中間体(1−2)4.4g(収率70%)を得た。NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3):12.5(s、2H)、7.62(s、2H)、2.68(d、4H)、2.0−2.1(m、2H)、1.0(d、12H)。
(色素1−14の合成)
中間体(1−2)1.0gと中間体(1−3)4.6gとを、ジメチルホルムアミド10ml中に添加し、その後、室温下で、炭酸カリウム2.0gを添加した。反応液を60℃に加熱し、その温度で3時間攪拌した。反応液を冷却後、希塩酸を反応液に加え、粗結晶をろ別した。得られた粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液、ヘキサン:クロロホルム)により精製し、目的とする色素(1−14)1.0gを得た。
NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3):13.1(s、2H)、7.4−7.7(m、12H)、7.25(d、4H)、7.0(s、2H)、2.6(m、2H)、2.4(d、4H)、1.6−2.0(m、8H)、1.1−1.6(m、28H)、0.9−1.0(m、18H)。
<本発明色素1−13の合成>
Figure 0004484559
(中間体1−4の合成)
中間体(1−2)1.0gと中間体(1−3)2.3gとを、ジメチルホルムアミド5mL中に添加し、その後、室温下で、炭酸カリウム1.0gを添加した。反応液を60℃に加熱し、その温度で3時間攪拌した。反応液を冷却後、希塩酸を反応液に加え、粗結晶をろ別した。得られた粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液、ヘキサン:クロロホルム)により精製し、目的とする中間体(1−4)1.5gを得た。
NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3):12.9(s、1H)、12.8(s、1H)、7.71(d、2H)、7.55−7.65(m、4H)、7.5(s、1H)、7.3(d、2H)、7.0(s、1H)、2.7(d、2H)、2.5−2.6(m、1H)、2.4(d、2H)、2.0−2.1(m、1H)、1.8−1.95(m、4H)、1.75(m、1H)、1.2−1.6(m、11H)、1.55(m、2H)、1.0(d、6H)、0.95(t、3H)、0.80(d、6H)。
(色素1−13の合成)
中間体(1−4)0.4gと4−t−ブチルベンゼンチオール0.28gとを、ジメチルホルムアミド20mL中に添加し、その後、室温下で、炭酸カリウム0.23gを添加した。反応液を60℃に加熱し、その温度で10時間攪拌した。反応液を冷却後、希塩酸を反応液に加え、粗結晶をろ別した。得られた粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液、ヘキサン:クロロホルム)により精製し、目的とする色素(1−13)0.34gを得た。
NMRデータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3):13.1(s、2H)、7.7(d、2H)、7.45−7.65(m、8H)、7.2−3(m、4H)、7.0(s、1H)、6.8(s、1H)、2.5−2.6(m、1H)、2.4(d、4H)、2.0(m、4H)、1.55(s、9H)、1.2−1.6(m、13H)、1.3(m、2H)、1.0(t、3H)、0.85(d、12H)。
<本発明色素1−15と1−16の合成>
Figure 0004484559
中間体1−5は、特許文献(特開昭56−100855号)記載の方法に準じて合成した。
中間体(1−5)0.6gと中間体(1−3)1.2gとを、ジメチルホルムアミド30mL中に添加し、その後、室温下で、炭酸カリウム0.52gを添加した。反応液を60℃に加熱し、その温度で3時間攪拌した。反応液を冷却後、希塩酸を反応液に加え、粗結晶をろ別した。得られた粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液、ヘキサン:クロロホルム)により精製し、目的とする色素(1−15と1−16の混合物)0.45gを得た。
<実施例1>
本発明の色素(1−14)20mgを、ホスト液晶ZLI−5081(メルクジャパン製)1gに溶解させ、温度120℃のホットプレート上で1時間加熱した。該液晶組成物を室温にまで、冷却させ、1晩放置させることにより、本発明の液晶組成物を得た。
上記の方法に従い、表1に記した色素を用いて各々液晶組成物を調製した。なお、比較用色素として、以下の構造の色素を用いた。
Figure 0004484559
<液晶素子の作製>
上記で得られた液晶組成物の各々を、市販の液晶セル用基板に注入し、液晶素子を各々作製した。用いた液晶セル用基板は、E.H.C.社製のもので、ITO透明電極層、およびポリイミド水平配向膜(ラビング処理によりパラレル配向処理付き)が形成されたガラス板(厚さ0.7mm)であり、セルギャップ8μm、エポキシ樹脂シール付きのものであった。
<オーダーパラメーターの測定>
作製した各々の液晶素子に、ラビング方向と平行な偏光および垂直な偏光を各々照射し、それぞれの吸収スペクトル(A‖およびA⊥)をUV3100(島津製作所製、可視吸収スペクトル計)にて測定した。極大吸収波長におけるA‖およびA⊥から、オーダーパラメーターSを下式1に従いそれぞれについて求めた。極大吸収波長における吸光度とオーダーパラメーターの測定結果を表1に示す。
式1
S = (A‖ − A⊥) / (A‖ + 2 A⊥)
Figure 0004484559
表1より、本発明の液晶組成物を用いて作製した液晶素子のほうが、比較の色素を用いて作製した液晶素子と比較して、高いオーダーパラメーターと吸光度を与えることがわかった。比較の色素において、アントラキノン2位への置換基導入(M−1からM−2への変更)は吸光度の少しの向上をもたらしている。また、3環性アリールチオ基の導入(M−1からM−3への変更)はオーダーパラメーターと溶解性の向上をもたらすことがわかるが、本発明の色素を用いた液晶素子はさらに高いオーダーパラメーターと溶解性を両立していることがわかる。
(実施例2)
実施例1において、「ZLI−5081」の液晶に代えて、「MLC−6608」(誘電率異方性が負、メルクジャパン製)の液晶を用いた以外は、実施例1と同様の操作によりオーダーパラメーターおよび吸光度を測定したところ、本発明の色素を用いた液晶組成物は、比較の液晶組成物よりも、高いオーダーパラメーターと吸光度を与え、本発明の液晶組成物は高いオーダーパラメーターと溶解性を両立することが確認された。
本発明の液晶組成物は、液晶表示素子の作製に広く用いることができ、特にゲスト−ホスト方式液晶表示素子の作製に用いるのが好ましい。本発明の液晶組成物を用いて作製されたゲスト−ホスト方式液晶表示素子は、高い表示性能を与える。

Claims (2)

  1. 少なくとも一種の下記一般式(1)で表される化合物を含有する液晶組成物;
    Figure 0004484559
    式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は各々、水素原子または置換基を表すが、R1、R2、R5およびR6のうち少なくとも1つは、アルキル基、またはアリール基を表す。Sは硫黄原子を表し、B1およびB2は各々2価のアリール基、ヘテロアリール基または環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表し、prは各々0〜5の数を表し、qは0を表し、nは1〜3の数を表し、(p+r)×nは3以上10以下の数であり、pおよびrが各々2以上の時、2以上のB1 およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
  2. 少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する液晶素子であって、前記液晶層が請求項1に記載の液晶組成物を含有する液晶素子。
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