JP4313960B2

JP4313960B2 - Piston ring assembly machine

Info

Publication number: JP4313960B2
Application number: JP2001131860A
Authority: JP
Inventors: 幸治冨田; 康裕河合
Original assignee: Toyota Motor Corp; Shinmei Industry Co Ltd
Current assignee: Toyota Motor Corp; Shinmei Industry Co Ltd
Priority date: 2001-04-27
Filing date: 2001-04-27
Publication date: 2009-08-12
Anticipated expiration: 2021-04-27
Also published as: JP2002326131A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピストンリングの塑性変形を生じることなく、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うための、ピストンリング組付機および組付方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の、ピストンリング組付機または組付工具の代表例として、いわゆる「テーパーコーンタイプ」、「リング拡張タイプ」および「カニバサミ拡張タイプ」の３種類が挙げられる。この中で、いわゆるテーパーコーンタイプは、ピストン頂部にテーパーコーンを被せ、当該テーパーコーンの壁面にそってピストンリングを移動させることによりピストンリング径を拡張し、ピストンへの組付けを容易にする形式のものである。また、いわゆるリング拡張タイプは、ピストンリングに挿入可能な直径を有する円筒体を複数に分割し、各分割片（拡張板）を放射状に離間させることでピストンリング径を拡張し、当該拡張板をピストン頂部に被せて、ピストンリングをピストンへと組付ける形式のものである。
【０００３】
さらに、いわゆるカニバサミ拡張タイプは、ピストンリングに挿入可能な直径を有する薄肉円筒体を、断面Ｃ字状に開放して、その開放端部を直径方向外側へと平板状に延ばした「カニバサミ」を用いるものである。そして、カニバサミの前記平板状の延長部をピストンリングの合口に合わせてピストンリングへと挿入し、前記延長部を左右に押し広げることにより、ピストンリング径を合口から拡張して後、カニバサミをピストン頂部に被せることで、ピストンリングをピストンへと組付けるものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のピストンリング組付機または組付工具は、以下のような課題を包含していた。まず、いわゆるテーパーコーンタイプは、テーパーコーンが一体のブロック状の部材であり、その径を変更することができないので、径の異なるピストン毎に、専用のテーパーコーンを準備する必要があった。また、テーパーコーンをピストン頂部に被せるため、テーパーコーンの底部に設けられた窪みの直径は、ピストン径に対し若干大径とすることが必要不可欠であり、かつ、当該窪みの内周壁からテーパーコーンの外壁までの肉厚を確保するという強度上の要請から、テーパーコーンの最大径は必要以上に大きくなり、ピストンリングの拡張量を弾性変形の範囲内に収めることが困難であった。さらに、テーパーコーンの壁面によってピストンリング径を拡張する際に、壁面とピストンリングとの間にまたは合口部のエッジでカジリを生じ易く、これを防止するために、テーパーコーンの壁面には、硬質クロームメッキ等の表面処理を施すことが必要不可欠であった。
【０００５】
また、いわゆるリング拡張タイプにおいても、前記拡張板を放射状に離間させて、ピストン頂部に被せることにより、径を拡張したピストンリングをピストンへと組付けることから、前記拡張板をピストンに衝突させないようにピストン径より大きく離間させる必要があり、ピストンリングの拡張量を弾性変形の範囲内に収めることは、上記テーパーコーンタイプよりも更に困難であった。しかも、ピストンリングが拡張板から脱落し易いという問題もあった。
【０００６】
また、いわゆるカニバサミ拡張タイプは、ピストンリングの合口に力を加えてリング径を拡張するものであることから、一局集中的に変形が起こり、ピストンリングの塑性変形を最も生じ易いという問題と、ピストンリングがカニバサミから脱落し易いという問題があった。
【０００７】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ピストンリングの塑性変形を生じることなく、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことを可能とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明の請求項１に係るピストンリング組付機は、複数のアームを、中心軸線に対し放射状にかつ先端部の広がり角度を変更可能に配置し、前記アームの外壁を、ピストンリングのスライド面とし、前記アームの先端部を、ピストン頂部からの所定範囲を覆うようにしてピストン側面と当接する当接部とし、前記アームの上方で、ピストンリング内径よりも小径に格納可能であり、かつ、前記アームの外壁に沿って移動する、ピストンリングの押し出し手段を備えることを特徴とする。
【０００９】
本発明によれば、前記中心軸線に対し放射状にかつ先端部の広がり角度を変更可能に配置した複数のアームの、外壁を、ピストンリングのスライド面として使用し、当該アームの外壁に沿ってピストンリングを移動させることによりピストンリング径を拡張することができる。そして、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付けることができる。また、ピストンリングが前記アームの外壁に接触している限り、前記アームの先端部が広がっていることにより、前記アームの先端からピストンリングが脱落することを防止することができる。
【００１０】
また、前記アームの外壁に沿って移動する、ピストンリングの押し出し手段を備えるものであることから、前記ピストンリングの押し出し手段によって、当該アームの外壁に沿ってピストンリングを移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付けることができる。
【００１１】
また、前記押し出し手段は、前記アームの上方で、ピストンリング内径よりも小径に格納可能としたものであることから、前記押し出し手段を、前記アームの上方で、ピストンリング内径よりも小径に格納することにより、当該ピストンリング組付機の上方から、中心軸線に対し放射状に配置された前記各アームの外壁へと、ピストンリングを落し込むことができる。そして、ピストンリングを前記各アームの外壁へと落し込んだ後、前記押し出し手段によって、当該アームの外壁に沿ってピストンリングを移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付けることができる。
【００１２】
また、本発明の請求項２に係るピストンリング組付機は、請求項１記載のピストンリング組付機において、前記アームの基端部を軸支する回転軸を、前記中心軸線に対し離間接近可能に支持したものである。
【００１３】
本発明によれば、前記アームの基端部を軸支する回転軸を、前記中心軸線に対し離間接近可能に支持することにより、アームの広がり角度をその基端部から調節する。そして、ピストンの直径に関係無く、アーム先端部の当接部がピストン側面と平行に当接するように調整し、ピストンリングの拡張量が、アーム先端部において必要以上に大きくならないようにする。
【００１４】
また、本発明の請求項３に係るピストンリング組付機は、請求項１または２記載のピストンリング組付機において、前記アームで囲まれる位置に、前記アーム先端部の最小広がり角度を決定する調整手段を設けたものである。
【００１５】
本発明によれば、前記調整手段によって前記アームの最小広がり角度を決定することで、ピストンの直径よりも前記各アームの先端部を通る円の直径が小さくなることに起因する、ピストン頂部への前記アームの当接部の衝突を防止する。
【００１６】
また、本発明の請求項４に係るピストンリング組付機は、請求項１から３のいずれか１項記載のピストンリング組付機において、前記アームで囲まれる位置に、ピストン頂部との当接面を、前記中心軸線方向へと移動可能に設けたものである。
【００１７】
本発明によれば、前記アームで囲まれる位置に、ピストン頂部との当接面を、前記中心軸線方向へと移動可能に設け、当該当接面の中心軸線方向の位置を変えることで、前記アームの先端部に設けた当接部が、ピストン頂部からのピストン側面を覆う範囲を調節する。そして、所望のリング組付位置に、前記アームの先端部を合わせる。
【００１８】
また、本発明の請求項５に係るピストンリング組付機は、請求項１から４のいずれか１項記載のピストンリング組付機において、前記アームの先端部を弾性力によってピストン径に対し所定量だけ広げるための、拡張手段を備えるものである。
【００１９】
本発明によれば、前記アームの先端部を、前記拡張手段で弾性力によってピストン径に対し所定量だけ広げることにより、前記アーム先端部に設けた当接部とピストンの側面との位置合わせの作業を容易とする。
【００２０】
また、本発明の請求項６に係るピストンリング組付機は、請求項５記載のピストンリング組付機において、前記押し出し手段は、前記アームの基端部から先端部へと移動する際に、前記拡張手段に対抗して、弾性力により前記アームの当接部をピストン側面に密着させる付勢手段を兼ねるものである。
【００２１】
本発明によれば、前記アーム先端部に設けた当接部とピストンの側面との、位置合わせの作業を容易とすべく、前記拡張手段でピストン径に対し所定量だけ広げられた前記アームの先端部を、前記当接部と前記ピストンの側面との位置合わせを完了した後に、前記押し出し手段によって、弾性力により前記アームの当接部をピストン側面に密着させる。そして、ピストンリングの拡張量が、アーム先端部において必要以上に大きくならないようにする。
【００２２】
また、本発明の請求項７に係るピストンリング組付機は、請求項１から６のいずれか１項記載のピストンリング組付機において、前記押し出し手段の昇降用アクチュエータを備えるものである。
【００２３】
本発明によれば、当該アームの外壁に沿ってピストンリングを移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付ける作業を、前記昇降用アクチュエータの駆動力によって行うことができる。
【００２４】
また、本発明の請求項８に係るピストンリング組付機は、請求項１から７のいずれか１項記載のピストンリング組付機において、前記アームの外壁の潤滑手段を備えるものである。
【００２５】
本発明によれば、前記潤滑手段によって、前記アームの外壁の潤滑を行うことにより、前記アームの外壁に対するピストンリングのカジリを防止する。
【００２６】
また、本発明の請求項９に係るピストンリング組付機は、請求項１から８のいずれか１項記載のピストンリング組付機において、前記押し出し手段は、前記アームの外側に隣接し、前記中心軸線に対し、放射状かつ先端部の広がり角度を変更可能に配置したサブアームとなっている。
【００２７】
本発明によれば、前記サブアームが前記アームの外壁に沿って広がり角度を広げながら移動することにより、ピストンリングを前記アームの外壁に沿って移動させ、ピストンリング径を拡張する。そして、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付けることができる。
【００２８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【００２９】
図１には、本発明の実施の形態に係るピストンリング組付機の要部断面図を示している。ピストンリング組付機は、中心軸線Ｃに対し放射状にかつ先端部の広がり角度を変更可能に配置した、複数のアーム１を備える。図示のピストンリング組付機は、アーム１を６本備えている。アーム１の外壁１ａは、後述のごとくピストンリングのスライド面である。また、アーム１の先端部１ｂは、ピストン２の頂部２ａからの所定範囲を覆うようにしてピストン側面２ｂと当接する、当接部となっている。図示の例では、アーム１の外壁１ａは、若干の角度差をもって交差する２つの平面で構成されている。また、アーム１の当接部１ｂは、外壁１ａの一部をなす厚さ１mm以下（寸法は一例）の板状に形成することで、ピストン２の側面２ｂに当接した状態で、ピストンリングの拡張量を弾性変形の範囲内に抑え得る形状となっている。
【００３０】
アーム１の基端部を軸支する回転軸３は、中心軸線Ｃ上に位置するネジ軸４の、ブラケット４ａによって支持されている。また、図示は省略するが、ブラケット４ａの、回転軸３との係合穴を、中心軸線Ｃに対して放射状に伸びる長穴とすることにより、回転軸３を、中心軸線Ｃに対し離間接近可能に支持している。
【００３１】
また、ネジ軸４には、拡張位置調整ブロック５をネジ嵌合させている。拡張位置調整ブロック５のフランジ部５ａは、アーム１の内壁１ｃに当接している。そして、拡張位置調整ブロック５をネジ軸４に沿って中心軸線Ｃの方向に移動させることにより、フランジ部５ａとアーム１の内壁１ｃとの当接位置を変えて、アーム１先端部の、最小広がり角度を決定することができる。
【００３２】
さらに、ネジ軸４には、基準面調整ブロック６をネジ嵌合させている。基準面調整ブロック６は、ピストン頂部との当接面６ａを有している。そして、基準面調整ブロック６を、ネジ軸４に沿って中心軸線Ｃの方向に移動させることにより、アーム１の先端部に設けた当接部１ｂが、ピストン側面２ｂを覆う範囲を調節する。そして、所望のリング組付位置に、アーム１の当接部１ｂの先端を合わせることができる。加えて、アーム１の内側には、弾性力によってピストン径に対し所定量だけ広げる拡張手段として、バネ、ゴム等の環状の弾性体７を設けている。
【００３３】
ネジ軸４のストッパー４ｂからは、スライドロッド８が中心軸線Ｃに沿って上方へと伸びている。また、スライドロッド８によって摺動案内されるスライドベース９のブラケット９ａには、回転軸10によって、サブアーム11の基端部11ａが軸支されている。サブアーム11は、アーム１の外側に隣接し、中心軸線Ｃに対し放射状かつ先端部の広がり角度を変更可能に配置されている。後述のごとく、サブアーム11は、アーム１の外壁１ａに沿って移動するピストンリングの押し出し手段を構成している。
【００３４】
サブアーム11は、図３、図５に示すように２枚の平行な板材で構成することで、アーム１を一部挟み込むことが可能となっている。加えて、サブアーム11は、アーム１の外壁１ａに沿って移動する動作を円滑に行うための、ローラー12を備えている。一方、サブアーム11の基端部11ａは１枚のプレートで構成され、ここにフック11ｂ（図１）を備えている。
【００３５】
さらに、各サブアーム11のフック11ｂには、図４に示すように、ゴム等の弾性体13を掛け回している。弾性体13は、サブアーム11の先端部11ｃが閉じる方向へと弾性力を発生させるものである。そして、弾性体13の弾性力によって、図２に示すように、サブアーム11をアーム１の上方へと移動させたときに、中心軸線Ｃに対し放射状に配置された各サブアーム11が、ピストンリング14の内径よりも小径の範囲内に収まるように、格納することが可能となっている。また、弾性体13の弾性力によって、サブアーム11は、アーム１の基端部（図２）から先端部（図1）へと移動す際に、弾性体７に対抗して、アーム１の当接部１ｂをピストン側面２ｂに密着させる付勢手段としても機能する。
【００３６】
スライドベース９には、ネジ軸４のストッパー４ｂと対向するようにストッパー９ｂを設け、かかるストッパー同士の当接位置を、サブアーム11の下降限度位置とする（図１）。一方、スライドロッド８の上端部にもストッパー15が固定されており、かかるストッパー15にスライドベース９の上面が当接した位置を、サブアーム11の上昇限度位置とする（図２）。なお、サブアーム11が下降限度位置にあるとき（図１）サブアーム11の先端部11ｃと、アーム１の当接部１ｂの先端とは一致する。
【００３７】
さらに、図６に部分的にのみ図示するが、ピストンリング組付機は、アーム１の外壁１ｂの潤滑手段を備えている。図６（ａ）は、潤滑手段として、サブアーム11に給油フェルト16を設けた例を示している。また、図６（ｂ）は、潤滑手段として、アーム１の外壁１ａに、サブアーム11のローラー12がはまり込む溝１ｄを設け、かかる溝１ｄにグリスを充填するものである。溝１ｄ内のグリスは、ローラー12に付着することによって、アーム１の外壁１ａに塗付される。なお、図６（ｂ）の溝１ｄを用いる場合には、サブアーム11の通常の昇降動作として、ローラー12が溝１ｄにはまり込まない低位置でサブアーム11の上昇を停止させ、数回に１回程度の割合で、ローラー12が溝１ｄにはまり込む高さまでサブアーム11を上昇させることで、必要量のグリスを外壁１ａに塗布することができる。
【００３８】
なおかつ、図示は省略するが、スライドベース９をスライドロッド８に沿って摺動させるための昇降用アクチュエータを、ネジ軸４のブラケット４ａと、スライドベース９との間等に設けることも可能である。この場合には、サブアーム11をアーム１の外壁１ａに沿って移動させる際の駆動力を、当該アクチュエータによって発生させ、サブアーム11の昇降動作を自動化することができる。
【００３９】
ここで、本発明の実施の形態に係るピストンリング組付機を用い、ピストン２にピストンリング14を組付ける手順を説明する。
【００４０】
まず、図２に示すように、サブアーム11を上昇限度位置とした状態で、アーム１の先端部を、ピストン頂部２ａに被せる。このとき、事前に、アーム１の当接部１ｂの先端が、ピストンリングを組付けるべきリング溝（図示の例では、符号２ｃで示すリング溝）の端面に到達するように、基準面調整ブロック６の当接面６ａの位置を調整しておく。また、ピストン２の直径よりも各アーム１の当接部１ｂの先端を通る円の直径が小さくなることによる、ピストン頂部２ａへの当接部１ｂの衝突を防止するため、拡張位置調整ブロック５の位置についても、事前に、その位置を調整しておく。
【００４１】
アーム１の先端部をピストン頂部２ａに被せる際には、アーム１の先端部は、弾性体７の弾性力によって、ピストン２の直径に対し所定量だけ拡張されている。よって、アーム１の当接部１ｂと、ピストン２の側面２ｂとの位置合わせの作業が容易となり、アーム１の当接部１ｂをピストン頂部２ａに衝突させてしまうというような、操作ミスを防ぐことができる。
【００４２】
続いて、本装置の上方からピストンリング14を落し込む。前述のごとく、サブアーム11は、ピストンリング14の内径よりも小径の範囲内に収まるように、格納されている。よって、ピストンリング14は、サブアーム11の周囲を通り抜けて、アーム１の外壁１ａを結ぶ円の直径が、ピストンリング14の内径を越えることとなる位置まで落ち込み、ピストンリング14は、アーム１に引っ掛かるようにして止まる。この際、各アーム１が、ピストンリング14の合口部分（図示省略）を外した複数点に対し当接するように、ピストンリング14は適当な方法によって位置決めされて落下する。図２のピストンリング14は、かかる状態を示している。なお、ピストンリング14がアーム１の外壁１ｂに接触している限り、アーム１の先端部が広がっていることにより、アーム１の先端からピストンリング14が脱落することを防止することができる。
【００４３】
ここで、サブアーム11を下降させると、サブアーム11はアーム１の外壁１ａに沿って移動し、その先端部11ｃをピストンリング14に当接させる。さらに、サブアーム11の下降を続けると、アーム１の外壁１ａは、ピストンリング14のスライド面として機能し、外壁１ｂに沿ってピストンリング14を移動させることにより、ピストンリング14径を拡張することができる。
【００４４】
また、サブアーム11は、アーム１の基端部（図２）から先端部（図１）へと移動す際に、弾性体13の弾性力によって、アーム１を拡張する弾性体７に対抗して、アーム１の当接部１ｂをピストン側面２ｂに密着させることができる。そして、図１に示す下降限度位置までサブアーム11を下降させ、アーム１の当接部１ｂの先端から、ピストン２のリング溝２ｃへと、ピストンリング14を落し込む。すると、ピストンリング14は、自らの弾性によって径を縮小させ、リング溝２ｃへの組付を完了させる。
【００４５】
かかる後に、サブアーム11を上昇限度位置11まで上昇させると、再び弾性体13の弾性力によって、各サブアーム11は、ピストンリング14の内径よりも小径の範囲内に収まるように格納され、図２の状態に復帰する。
【００４６】
上記構成をなす本発明の実施の形態により得られる作用効果は、以下の通りである。まず、中心軸線Ｃに対し放射状にかつ先端部の広がり角度を変更可能に配置した複数のアーム１の、外壁１ａを、ピストンリング14のスライド面として使用し、アーム１の外壁１ａに沿ってピストンリング14を移動させることにより、ピストンリング径を拡張することができる。そして、アーム１の先端部へとピストンリング14を案内し、当接部１ｂを経て、ピストン２の所望のリング溝２ｃへと組付けることができる。
【００４７】
前述のごとく、アーム１の外壁１ａは若干の角度差をもって交差する２つの平面で構成されており、かつ、当接部１ｂにつながる平面部分は、ピストン２の側面２ｂと平行となるように、アーム１の基端部を軸支する回転軸３の位置を調整して使用される。よって、ピストンリング14がピストン２の側面と平行な当接部１ｂに位置するとき、ピストンリング14の拡張量は最大となり、それ以上拡張されることはない。さらに、当接部１ｂは、外壁１ａの一部をなす厚さ１ｍｍ以下の板状に形成されていることから、アーム１の先端部へとピストンリング14を案内し、当接部１ｂを経てピストン２のリング溝２ｃへと組付ける際に、ピストンリング14が、必要以上に拡張されることを防ぐことができる。そして、ピストンリング14はその拡張量が弾性変形の範囲を越えることなく、ピストン２へと移動し、所望のリング溝２ｃ組付を完了することができる。
【００４８】
しかも、各アーム１が、ピストンリング14の合口部分を外した複数点に対し摺接するように、ピストンリング14は位置決めされるので、アーム１の外壁１ａによってピストンリング14に対し付与される拡張力は、ピストンリング14の合口部分を外した位置に作用することとなる。前述のごとく、合口部分へ直接的に拡張力を付与すると、ピストンリング14に塑性変形を起こし易くなるという問題があるが、本発明の実施の形態によれば、係る問題の発生を防ぐことができる。しかも、ピストンリングの拡張変形は、前記アームが摺接する位置で最大となり、前記アームから外れた合口部分の径は、それとは逆に若干の縮小傾向となるので、ピストンリング14の実質的な拡張量を抑えることができるという利点もある。
【００４９】
また、アーム１の基端部を軸支する回転軸３は、中心軸線Ｃに対し離間接近可能に支持されているので、ピストン２の直径に応じて、アーム１の広がり角度をその基端部から調節することができる。よって、ピストン２の直径に関係無く、アームの当接部１ｂを、ピストン２の側面２ｂと平行に当接するように調整することが可能となり、ピストンリング14をピストン２のリング溝２ｃに組付ける際に、ピストンリング14が弾性変形の範囲を越えることを、確実に防止することができる。
【００５０】
したがって、直径の異なるピストンへの対応も容易となる。また、より広範囲の径のピストンに対応するために、例えば、直径70〜80mm用、80〜90mm用、90〜100mm用の３種類のアーム１およびサブアーム11を用意し、適宜交換することで、さらに多くのピストンへの、ピストンリングの組付機として用いることが可能となる。
【００５１】
また、ネジ軸４にネジ嵌合させた拡張位置調整ブロック５によって、アーム１の最小広がり角度を決定することにより、ピストン２の直径よりも各アーム１の先端部を通る円の直径が小さくなることに起因する、ピストン頂部２ａへのアーム１の当接部１ｂの衝突を、防止することができる。
【００５２】
また、アーム１の内側には、弾性力によってピストン径に対し所定量だけ広げる拡張手段として、バネ、ゴム等の環状の弾性体７を設け、その弾性力によってアーム１の先端部をピストン２の直径に対し所定量だけ広げることにより、アーム先端部に設けた当接部１ｂと、ピストン２の側面２ｂとの位置合わせの作業を容易とすることができるので、操作ミスにより、当接部１ｂをピストン頂部２ａへと衝突させてしまうことを防ぐことができる。
【００５３】
さらに、ネジ軸４にネジ嵌合させた基準面調整ブロック６によって、アーム１の先端部に設けた当接部１ｂがピストン頂部２ａからのピストン側面２ｂを覆う範囲を、調節することができる。よって、１ｓｔリング用リング溝、２ｎｄリング用リング溝等、所望のリング溝に対しても、アーム１の当接部１ｂの先端を合わせて、ピストンリング14の組付を確実に行うことができる。
【００５４】
また、ピストンリングの押し出し手段として機能するサブアーム11を下降させることによって、アーム１の外壁１ａに沿ってピストンリング14を移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、アーム１の先端部へとピストンリング14を案内し、当接部１ｂを経て、ピストン２の所望のリング溝２ｃに対しピストンリング14を組付けることができる。
【００５５】
しかも、サブアーム11は、弾性体13の弾性力により、アーム１の基端部から先端部へと移動する際に、弾性体７に対抗して、アーム１の当接部をピストン側面２ｂに密着させる付勢手段を兼ねることから、ピストンリング14が、必要以上に拡張されることを防ぎ、ピストンリング14はその拡張量が弾性変形の範囲を越えることなく、ピストン２へと移動し、所望のリング溝２ｃ組付を完了することができる。
【００５６】
さらに、サブアーム11は、図２に示すように、アーム１の上方で、ピストンリング14の内径よりも小径に格納することにより、ピストンリング組付機の上方から、アーム１の外壁へと、ピストンリング14を落し込むことができる。よって、本組付機へのピストンリング14の供給時に、組付機の姿勢を上下逆方向にして供給する等の操作は不要であり、ピストンリング14の供給作業を容易とすることができる。そして、ピストンリング14をアームの外壁14へと落し込んだ後、サブアーム11の先端部11ｃで、アーム１の外壁１ａに沿ってピストンリング14を移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、アーム１の先端部へとピストンリング14を案内して、ピストン２の所望のリング溝２ｃへと組付けることができる。
【００５７】
また、サブアーム11の昇降用アクチュエータを設けた場合には、ピストンリング14をピストン２の所望のリング溝２ｃへと組付ける作業を、前記昇降用アクチュエータの駆動力によって、自動的に行うことが可能となる。加えて、図６（ａ）、（ｂ）に示す潤滑手段によって、アーム１の外壁１ａに潤滑剤を塗付することにより、外壁１ａに対するピストンリング14のカジリを防止することができる。そして、アーム１に硬質クロームメッキ等の表面処理を施すことを不用とし、当該ピストンリング組付機の製造日数の短縮に貢献することができる。
【００５８】
図７には、本発明の実施の形態に係るピストンリング組付機を用い、手作業によりピストンリングの組付を行うための、作業環境を構成したものである。ピストンリング組付機20は、図１に示す組付機と基本構成を同一とし、さらに、ピストンリングの切出し装置21を直列に連結可能としたものである。そして、ピストンリング組付機20に連結されたリング切出し装置21は、スプリングバランサー22に吊り上げられている。ピストンリング組付機20の直下にはピストン冶具23を配置し、かかるピストン冶具23の上にピストン２をセットする。そして、作業者は、手動によってピストンリング組付機20を下降させ、前述の組付手順に沿って、ピストンリングの組付作業を行うものである。
【００５９】
かかる構成によれば、リング切出し装置21からの、ピストンリングの自動供給を受けて、ピストンリングの組付作業を連続的に行うことが可能となる。このように、本発明の実施の形態に係るピストンリング組付機は、手作業によりピストンリングの組付を行うための、作業環境を構成した場合においても、ピストンリングの塑性変形を生じることなく、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。したがって、比較的少量のピストンリング組付け作業に、特に適している。例えば、レース用エンジン等、部品の組付精度が極めて高い少量生産のピストンのピストンリングを組付ける場合等に、特に適するものである。
【００６０】
【実施例】
本発明の実施の形態に係るピストンリング組付機によれば、ピストンリングの拡張量を、アーム１の当接部１ｂの厚さに抑えることができる。例えば、ピストンリングが弾性変形する範囲として、ピストンリングの直径D＋２mm以内という規格が決められているような場合でも、アーム１の当接部１ｂの厚さを、本発明の実施の形態のごとく１ｍｍとすれば、対角線上に位置する各アーム１の当接部１ｂの厚さの分だけピストンリングを拡張する（その拡張量は、〔１ｍｍ＋１ｍｍ＝２ｍｍ〕）のみとなる。よって、ピストンリングの拡張量は所望の規格内に収まり、ピストンリングに塑性変形を発生させることを防止することができる。勿論、レース用エンジンのピストンリングの場合のように、ピストンリングが弾性変形する範囲内が、さらに狭いような場合であっても、アーム１の当接部１ｂの厚さを薄くすることで、対応することができる。
【００６１】
【発明の効果】
本発明はこのように構成したので、以下のような効果を有する。まず、本発明の請求項１に係るピストンリング組付機によれば、ピストンリングの塑性変形を生じることなく、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。
【００６２】
また、前記ピストンリングの押し出し手段によって、当該アームの外壁に沿ってピストンリングを移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付けることで、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。
【００６３】
また、当該組付機へのピストンリングの供給作業を容易とすることができ、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。
【００６４】
また、本発明の請求項２に係るピストンリング組付機によれば、ピストンの直径に関係無く、アーム先端部の当接部がピストン側面と平行に当接するように調整し、ピストンリングの拡張量が、アーム先端部において必要以上に大きくならないようにする。そして、ピストンリングをピストンに組付ける際に、ピストンリングが弾性変形の範囲を越えることを、確実に防止することができる。
【００６５】
また、本発明の請求項３に係るピストンリング組付機によれば、ピストン頂部への前記アームの当接部の衝突を防止して、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。
【００６６】
また、本発明の請求項４に係るピストンリング組付機によれば、前記アームの先端部を、所望のリング組付位置に合わせて、ピストンリングの組付を確実に行うことができる。
【００６７】
また、本発明の請求項５に係るピストンリング組付機によれば、前記アーム先端部に設けた当接部とピストンの側面との位置合わせの作業を容易として、前記当接部がピストン頂部に衝突することを防ぐことができる。よって、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。
【００６８】
また、本発明の請求項６に係るピストンリング組付機によれば、前記当接部と前記ピストンの側面との位置合わせを完了した後に、前記押し出し手段によって、前記アームの当接部をピストン側面に密着させ、ピストンリングの拡張量が、アーム先端部において必要以上に大きくなることを防ぐ。そして、ピストンリングをピストンに組付ける際に、ピストンリングが弾性変形の範囲を越えることを、確実に防止することができる。
【００６９】
また、本発明の請求項７に係るピストンリング組付機によれば、当該アームの外壁に沿ってピストンリングを移動させ、ピストンリング径を拡張し、さらに、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付ける作業を、前記昇降用アクチュエータの駆動力によって行うことで、組付作業の自動化を図ることが可能となる。
【００７０】
また、本発明の請求項８に係るピストンリング組付機によれば、前記アームの外壁に対するピストンリングのカジリを防止することができる。また、アームに硬質クロームメッキ等の表面処理を施すことを不用とし、当該ピストンリング組付機の製造日数の短縮に貢献することができる。
【００７１】
また、本発明の請求項９に係るピストンリング組付機によれば、前記サブアームが前記アームの外壁に沿って広がり角度を広げながら移動することにより、ピストンリングを前記アームの外壁に沿って移動させ、ピストンリング径を拡張することができる。そして、前記アームの先端部へとピストンリングを案内し、前記当接部を経てピストンへと組付けることができる。よって、ピストンへのピストンリングの組付を、簡単、確実、迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係るピストンリング組付機の要部断面図であり、サブアームが下降限度位置にある状態を示すものである。
【図２】図１にピストンリング組付機において、サブアームが上昇限度位置にある状態を示すものである。
【図３】図１に示すピストンリング組付機の、サブアームを示す側面図である。
【図４】図１のＡ−Ａ線における断面図である。
【図５】図１に示すピストンリング組付機の、アームとサブアームとの関係を部分的に示す下面図である。
【図６】ピストンリング組付機の潤滑手段を例示する部分断面図である。
【図７】図１に示すピストンリング組付機を用い、手作業によりピストンリングの組付を行うための、作業環境を構成した例を示す模式図である。
【符号の説明】
１アーム
１ａ外壁
１ｂ当接部
１ｃ内壁
１ｄ溝
２ピストン
２ａ頂部
２ｂ側面
２ｃリング溝
３回転軸
４ネジ軸
５拡張位置調整ブロック
６基準面調整ブロック
７弾性体
８スライドロッド
９スライドベース
10 回転軸
11 サブアーム
11ａ基端部
11ｂフック
11ｃ先端部
12 ローラー
13 弾性体
14 ピストンリング
Ｃ中心軸線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a piston ring assembling machine and an assembling method for simply, reliably and quickly assembling a piston ring to a piston without causing plastic deformation of the piston ring.
[0002]
[Prior art]
  Conventional piston ring assembly machineAlsoAs typical examples of assembly tools, there are three types of so-called “taper cone type”, “ring expansion type” and “crab scissor expansion type”. Among these, the so-called taper cone type is a type that covers the top of the piston with a taper cone and moves the piston ring along the wall surface of the taper cone to expand the piston ring diameter and facilitate assembly to the piston. belongs to. The so-called ring expansion type divides a cylindrical body having a diameter that can be inserted into the piston ring into a plurality of parts, expands the piston ring diameter by radially separating the divided pieces (expansion plates), and The piston ring is attached to the piston over the top of the piston.
[0003]
  Furthermore, the so-called crab scissors expansion type is a "crab scissors" in which a thin cylindrical body having a diameter that can be inserted into a piston ring is opened in a C-shaped cross section and its open end is extended in a flat plate shape outward in the diameter direction. It is what is used. Then, the flat extension of the crab scissors is inserted into the piston ring in accordance with the joint of the piston ring, the piston ring is expanded from the joint by pushing the extension to the left and right, and then the crab scissors are moved to the piston. By covering the top, the piston ring is assembled to the piston.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
  However, the conventional piston ring assembly machineAlsoThe assembly tool included the following problems. First, in the so-called taper cone type, the taper cone is an integral block-like member, and the diameter of the taper cone cannot be changed. Therefore, it is necessary to prepare a dedicated taper cone for each piston having a different diameter. In addition, since the taper cone is put on the top of the piston, it is essential that the diameter of the recess provided at the bottom of the taper cone is slightly larger than the piston diameter, and the taper cone is formed from the inner peripheral wall of the recess. Because of the strength demand to ensure the wall thickness up to the outer wall, the maximum diameter of the tapered cone is larger than necessary, and it is difficult to keep the expansion amount of the piston ring within the elastic deformation range. Furthermore, when expanding the piston ring diameter by the wall surface of the tapered cone,AlsoIn order to prevent galling at the edge of the joint, it is indispensable to subject the wall surface of the tapered cone to a surface treatment such as hard chrome plating.
[0005]
  Also in the so-called ring expansion type, the expansion plate is radially separated and covered on the top of the piston, so that the piston ring having an expanded diameter is assembled to the piston, so that the expansion plate does not collide with the piston. Therefore, it is more difficult than the tapered cone type to keep the expansion amount of the piston ring within the elastic deformation range. In addition, there is also a problem that the piston ring is easily dropped from the expansion plate.
[0006]
  In addition, the so-called crab scissors expansion type expands the ring diameter by applying a force to the joint of the piston ring, so that deformation occurs intensively on one place, and the plastic deformation of the piston ring is most likely to occur. There was a problem that the piston ring was easily removed from the crab scissors.
[0007]
  The present invention has been made in view of the above problems, and its object is to easily, reliably, and quickly assemble the piston ring to the piston without causing plastic deformation of the piston ring. It is possible.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, a piston ring assembling machine according to claim 1 of the present invention is configured such that a plurality of arms are arranged radially with respect to a central axis so that a spread angle of a tip portion can be changed. The outer wall is the sliding surface of the piston ring, and the tip of the arm is a contact part that contacts the side surface of the piston so as to cover a predetermined range from the top of the piston.A piston ring push-out means that is retractable to a smaller diameter than the inner diameter of the piston ring above the arm and moves along the outer wall of the arm.It is characterized by that.
[0009]
  According to the present invention, the outer wall of a plurality of arms arranged radially with respect to the central axis and capable of changing the spread angle of the tip is used as a sliding surface of the piston ring, and the piston is formed along the outer wall of the arm. The piston ring diameter can be expanded by moving the ring. And a piston ring can be guided to the front-end | tip part of the said arm, and it can assemble | attach to a piston through the said contact part. Further, as long as the piston ring is in contact with the outer wall of the arm, it is possible to prevent the piston ring from falling off from the tip of the arm by spreading the tip of the arm.
[0010]
  Since the piston ring push-out means moves along the outer wall of the arm, the piston ring is moved along the outer wall of the arm by the piston ring push-out means, and the piston ring diameter is increased. Further, the piston ring can be guided to the distal end portion of the arm and assembled to the piston through the contact portion.
[0011]
  In addition, since the push-out means can be stored in a smaller diameter than the inner diameter of the piston ring above the arm, the push-out means is stored in a smaller diameter than the inner diameter of the piston ring above the arm. Accordingly, the piston ring can be dropped from above the piston ring assembling machine to the outer wall of each arm arranged radially with respect to the central axis. Then, after dropping the piston ring onto the outer wall of each arm, the pushing means moves the piston ring along the outer wall of the arm to expand the diameter of the piston ring, and further to the tip of the arm. And the piston ring can be guided and assembled to the piston through the contact portion.
[0012]
  Further, the claims of the present invention2The piston ring assembling machine according to claim 1 is the piston ring assembling machine according to claim 1, wherein the rotating shaft that pivotally supports the base end portion of the arm is supported so as to be separated and approachable with respect to the central axis.
[0013]
  According to the present invention, the rotation angle of the arm is adjusted from the base end portion by supporting the rotating shaft that pivotally supports the base end portion of the arm so as to be separated from and approaching the central axis. Regardless of the diameter of the piston, adjustment is made so that the contact portion of the arm tip is in contact with the side surface of the piston so that the expansion amount of the piston ring does not become larger than necessary at the arm tip.
[0014]
  Further, the claims of the present invention3The piston ring assembly machine according to claim 1Or 2In the piston ring assembling machine described above, an adjusting means for determining a minimum spread angle of the tip of the arm is provided at a position surrounded by the arm.
[0015]
  According to the present invention, by determining the minimum spread angle of the arm by the adjusting means, the diameter of the circle passing through the tip portion of each arm is smaller than the diameter of the piston. The collision of the contact portion of the arm is prevented.
[0016]
  Further, the claims of the present invention4A piston ring assembling machine according to claim 1 from3In the piston ring assembling machine according to any one of the above, a contact surface with the piston top is provided at a position surrounded by the arm so as to be movable in the direction of the central axis.
[0017]
  According to the present invention, the contact surface with the piston top is provided at a position surrounded by the arm so as to be movable in the central axis direction, and the position of the contact surface in the central axis direction is changed, thereby The contact portion provided at the tip of the arm adjusts the range covering the piston side surface from the piston top. And the front-end | tip part of the said arm is match | combined with a desired ring assembly position.
[0018]
  Further, the claims of the present invention5A piston ring assembling machine according to claim 1 from4The piston ring assembling machine according to any one of the above, further comprising an expansion means for expanding the tip of the arm by a predetermined amount with respect to the piston diameter by an elastic force.
[0019]
  According to the present invention, the end portion of the arm is expanded by a predetermined amount with respect to the piston diameter by an elastic force by the expansion means, thereby aligning the contact portion provided on the end portion of the arm and the side surface of the piston. Make work easier.
[0020]
  Further, the claims of the present invention6The piston ring assembly machine according to claim5In the piston ring assembling machine described above, when the pushing means moves from the base end portion to the tip end portion of the arm, the abutting portion of the arm is moved by the elastic force against the expanding means. It also serves as an urging means for tightly contacting the surface.
[0021]
  According to the present invention, in order to facilitate the operation of aligning the contact portion provided at the tip of the arm and the side surface of the piston, the expansion means expands the arm by a predetermined amount with respect to the piston diameter. After the positioning of the tip portion between the contact portion and the side surface of the piston is completed, the contact portion of the arm is brought into close contact with the side surface of the piston by an elastic force by the pushing means. The expansion amount of the piston ring is prevented from becoming larger than necessary at the arm tip.
[0022]
  Further, the claims of the present invention7The piston ring assembly machine according to claim1From6The piston ring assembling machine according to any one of the above, comprising an elevating actuator for the pushing means.
[0023]
  According to the present invention, the piston ring is moved along the outer wall of the arm, the diameter of the piston ring is expanded, the piston ring is guided to the tip of the arm, and the piston is passed through the contact portion. The assembling work can be performed by the driving force of the lifting actuator.
[0024]
  Further, the claims of the present invention8The piston ring assembly machine according to claim1From7The piston ring assembling machine according to any one of the above, further comprising a lubricating means for the outer wall of the arm.
[0025]
  According to the present invention, the lubrication means lubricates the outer wall of the arm to prevent galling of the piston ring with respect to the outer wall of the arm.
[0026]
  Further, the claims of the present invention9The piston ring assembly machine according to claim1From8The piston ring assembling machine according to any one of the preceding claims, wherein the push-out means is a sub-arm that is adjacent to the outside of the arm and is arranged radially with respect to the central axis so that the spread angle of the tip can be changed. Yes.
[0027]
  According to the present invention, the sub arm moves along the outer wall of the arm while expanding the angle, thereby moving the piston ring along the outer wall of the arm and expanding the piston ring diameter. And a piston ring can be guided to the front-end | tip part of the said arm, and it can assemble | attach to a piston through the said contact part.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0029]
  FIG. 1 shows a cross-sectional view of a main part of a piston ring assembling machine according to an embodiment of the present invention. The piston ring assembling machine includes a plurality of arms 1 that are arranged radially with respect to the central axis C so that the spread angle of the tip portion can be changed. The illustrated piston ring assembling machine includes six arms 1. The outer wall 1a of the arm 1 is a sliding surface of the piston ring as will be described later. The tip 1b of the arm 1 serves as a contact portion that contacts the piston side surface 2b so as to cover a predetermined range from the top 2a of the piston 2. In the illustrated example, the outer wall 1a of the arm 1 is composed of two planes that intersect with a slight angle difference. Further, the contact portion 1b of the arm 1 is formed in a plate shape having a thickness of 1 mm or less (dimension is an example) forming a part of the outer wall 1a, so that the piston ring is in contact with the side surface 2b of the piston 2. It is a shape that can suppress the amount of expansion within the range of elastic deformation.
[0030]
  The rotating shaft 3 that supports the base end portion of the arm 1 is supported by a bracket 4a of a screw shaft 4 positioned on the central axis C. Although not shown, the engagement hole of the bracket 4a with the rotary shaft 3 is a long hole extending radially with respect to the central axis C, so that the rotary shaft 3 is spaced apart from the central axis C. I support it as possible.
[0031]
  An expansion position adjustment block 5 is screwed onto the screw shaft 4. The flange portion 5 a of the expansion position adjustment block 5 is in contact with the inner wall 1 c of the arm 1. Then, by moving the expansion position adjustment block 5 along the screw shaft 4 in the direction of the center axis C, the contact position between the flange portion 5a and the inner wall 1c of the arm 1 is changed, and the minimum position of the tip portion of the arm 1 is changed. The spread angle can be determined.
[0032]
  Further, a reference surface adjustment block 6 is screwed onto the screw shaft 4. The reference surface adjustment block 6 has a contact surface 6a with the piston top. Then, by moving the reference surface adjustment block 6 along the screw shaft 4 in the direction of the central axis C, the contact portion 1b provided at the distal end portion of the arm 1 adjusts the range covering the piston side surface 2b. And the front-end | tip of the contact part 1b of the arm 1 can be match | combined with a desired ring assembly position. In addition, an annular elastic body 7 such as a spring or rubber is provided on the inner side of the arm 1 as expansion means for expanding the piston diameter by a predetermined amount by elastic force.
[0033]
  A slide rod 8 extends upward along the central axis C from the stopper 4 b of the screw shaft 4. Further, a base end portion 11 a of the sub arm 11 is pivotally supported by a rotating shaft 10 on a bracket 9 a of the slide base 9 slidably guided by the slide rod 8. The sub-arm 11 is adjacent to the outside of the arm 1 and is arranged radially with respect to the central axis C so that the spread angle of the tip can be changed. As will be described later, the sub-arm 11 constitutes a piston ring push-out means that moves along the outer wall 1 a of the arm 1.
[0034]
  As shown in FIGS. 3 and 5, the sub-arm 11 is configured by two parallel plate members, so that the arm 1 can be partially sandwiched. In addition, the sub arm 11 includes a roller 12 for smoothly performing an operation of moving along the outer wall 1a of the arm 1. On the other hand, the base end portion 11a of the sub arm 11 is composed of a single plate, and includes a hook 11b (FIG. 1).
[0035]
  Further, as shown in FIG. 4, an elastic body 13 such as rubber is hung around the hook 11b of each sub arm 11. The elastic body 13 generates an elastic force in a direction in which the distal end portion 11c of the sub arm 11 is closed. Then, as shown in FIG. 2, when the sub-arm 11 is moved above the arm 1 by the elastic force of the elastic body 13, the sub-arms 11 arranged radially with respect to the central axis C are moved to the piston ring 14. It can be stored so as to be within a range of a smaller diameter than the inner diameter of the. Further, when the sub arm 11 moves from the base end portion (FIG. 2) to the tip end portion (FIG. 1) of the arm 1 by the elastic force of the elastic body 13, the sub arm 11 opposes the elastic body 7 and the arm 1 It also functions as an urging means for bringing the contact portion 1b into close contact with the piston side surface 2b.
[0036]
  The slide base 9 is provided with a stopper 9b so as to face the stopper 4b of the screw shaft 4, and a contact position between the stoppers is set as a lower limit position of the sub arm 11 (FIG. 1). On the other hand, a stopper 15 is also fixed to the upper end portion of the slide rod 8, and a position where the upper surface of the slide base 9 abuts against the stopper 15 is set as a rising limit position of the sub arm 11 (FIG. 2). When the sub arm 11 is at the lower limit position (FIG. 1), the tip end portion 11c of the sub arm 11 coincides with the tip end of the contact portion 1b of the arm 1.
[0037]
  Further, although only partially shown in FIG. 6, the piston ring assembly machine includes a lubricating means for the outer wall 1 b of the arm 1. FIG. 6A shows an example in which an oil supply felt 16 is provided on the sub arm 11 as a lubricating means. Further, FIG. 6B shows a groove 1d in which the roller 12 of the sub arm 11 fits in the outer wall 1a of the arm 1 as a lubricating means, and the groove 1d is filled with grease. The grease in the groove 1 d is applied to the outer wall 1 a of the arm 1 by adhering to the roller 12. When the groove 1d shown in FIG. 6B is used, as a normal lifting operation of the sub arm 11,rollerStop the ascending of the sub-arm 11 at a low position where 12 does not fit into the groove 1d, and about once every few times,rollerThe required amount of grease can be applied to the outer wall 1a by raising the sub arm 11 to such a height that 12 fits into the groove 1d.
[0038]
  In addition, although not shown, an elevating actuator for sliding the slide base 9 along the slide rod 8 can be provided between the bracket 4a of the screw shaft 4 and the slide base 9 or the like. . In this case, the driving force for moving the sub arm 11 along the outer wall 1a of the arm 1 can be generated by the actuator, and the raising / lowering operation of the sub arm 11 can be automated.
[0039]
  Here, the procedure for assembling the piston ring 14 to the piston 2 using the piston ring assembling machine according to the embodiment of the present invention will be described.
[0040]
  First, as shown in FIG. 2, the tip of the arm 1 is put on the piston top 2 a in a state where the sub arm 11 is at the upper limit position. At this time, in advance, the reference surface adjustment block so that the tip of the abutting portion 1b of the arm 1 reaches the end surface of the ring groove (in the illustrated example, the ring groove indicated by reference numeral 2c) to which the piston ring is to be assembled. 6 is adjusted in position. Further, in order to prevent collision of the contact portion 1b with the piston top portion 2a due to the diameter of the circle passing through the tip of the contact portion 1b of each arm 1 being smaller than the diameter of the piston 2, the expansion position adjustment block 5 is prevented. The position is also adjusted in advance.
[0041]
  When the tip of the arm 1 is put on the piston top 2 a, the tip of the arm 1 is expanded by a predetermined amount with respect to the diameter of the piston 2 by the elastic force of the elastic body 7. Therefore, the operation of aligning the contact portion 1b of the arm 1 and the side surface 2b of the piston 2 is facilitated, and an operation error such as causing the contact portion 1b of the arm 1 to collide with the piston top portion 2a is prevented. be able to.
[0042]
  Subsequently, the piston ring 14 is dropped from above the apparatus. As described above, the sub arm 11 is stored so as to be within a range of a smaller diameter than the inner diameter of the piston ring 14. Therefore, the piston ring 14 passes through the periphery of the sub arm 11 and falls to a position where the diameter of the circle connecting the outer wall 1a of the arm 1 exceeds the inner diameter of the piston ring 14, and the piston ring 14 is caught by the arm 1. And stop. At this time, the piston ring 14 is positioned and dropped by an appropriate method so that each arm 1 comes into contact with a plurality of points from which the joint portion (not shown) of the piston ring 14 is removed. The piston ring 14 in FIG. 2 shows such a state. As long as the piston ring 14 is in contact with the outer wall 1 b of the arm 1, it is possible to prevent the piston ring 14 from falling off from the tip of the arm 1 by spreading the tip of the arm 1.
[0043]
  Here, when the sub arm 11 is lowered, the sub arm 11 moves along the outer wall 1 a of the arm 1, and the tip end portion 11 c is brought into contact with the piston ring 14. Further, when the sub arm 11 continues to descend, the outer wall 1a of the arm 1 functions as a sliding surface of the piston ring 14, and the piston ring 14 diameter can be expanded by moving the piston ring 14 along the outer wall 1b. it can.
[0044]
  Further, when the sub arm 11 moves from the base end portion (FIG. 2) of the arm 1 to the distal end portion (FIG. 1), the sub arm 11 opposes the elastic body 7 that expands the arm 1 by the elastic force of the elastic body 13. The contact portion 1b of the arm 1 can be brought into close contact with the piston side surface 2b. Then, the sub arm 11 is lowered to the lower limit position shown in FIG. 1, and the piston ring 14 is dropped from the tip of the contact portion 1 b of the arm 1 into the ring groove 2 c of the piston 2. Then, the piston ring 14 reduces its diameter by its own elasticity and completes the assembly into the ring groove 2c.
[0045]
  After that, when the sub-arm 11 is raised to the ascent limit position 11, the sub-arms 11 are stored so as to be within a range smaller than the inner diameter of the piston ring 14 by the elastic force of the elastic body 13 again. Return to the state.
[0046]
  The effects obtained by the embodiment of the present invention having the above-described configuration are as follows. First, the outer walls 1a of a plurality of arms 1 arranged radially with respect to the central axis C and capable of changing the spread angle of the tips are used as slide surfaces of the piston ring 14, and the pistons are formed along the outer walls 1a of the arms 1. The piston ring diameter can be expanded by moving the ring 14. Then, the piston ring 14 can be guided to the distal end portion of the arm 1 and assembled to the desired ring groove 2c of the piston 2 via the contact portion 1b.
[0047]
  As described above, the outer wall 1a of the arm 1 is composed of two planes intersecting with a slight angle difference, and the plane portion connected to the contact portion 1b is parallel to the side surface 2b of the piston 2. It is used by adjusting the position of the rotary shaft 3 that pivotally supports the base end of the arm 1. Therefore, when the piston ring 14 is positioned at the abutting portion 1b parallel to the side surface of the piston 2, the expansion amount of the piston ring 14 is maximized and is not further expanded. Further, since the contact portion 1b is formed in a plate shape having a thickness of 1 mm or less forming a part of the outer wall 1a, the piston ring 14 is guided to the tip portion of the arm 1 and passes through the contact portion 1b. When the piston 2 is assembled into the ring groove 2c, the piston ring 14 can be prevented from being expanded more than necessary. The expansion amount of the piston ring 14 moves to the piston 2 without exceeding the range of elastic deformation, and the desired ring groove 2c assembly can be completed.
[0048]
  Moreover, since the piston ring 14 is positioned so that each arm 1 is in sliding contact with a plurality of points from which the joint portion of the piston ring 14 is removed, the expansion force applied to the piston ring 14 by the outer wall 1a of the arm 1 Acts on the position where the joint portion of the piston ring 14 is removed. As described above, when the expansion force is directly applied to the joint portion, there is a problem that the piston ring 14 is likely to be plastically deformed, but according to the embodiment of the present invention, the occurrence of such a problem can be prevented. it can. In addition, the expansion deformation of the piston ring is maximum at the position where the arm is in sliding contact, and the diameter of the abutment portion removed from the arm tends to be slightly reduced on the contrary, so that the substantial expansion of the piston ring 14 occurs. There is also an advantage that the amount can be reduced.
[0049]
  Further, since the rotary shaft 3 that supports the base end portion of the arm 1 is supported so as to be able to be separated and approached with respect to the central axis C, the spread angle of the arm 1 is set to the base end portion according to the diameter of the piston 2. Can be adjusted from. Therefore, regardless of the diameter of the piston 2, it is possible to adjust the abutting portion 1b of the arm so that it abuts in parallel with the side surface 2b of the piston 2, and the piston ring 14 is assembled to the ring groove 2c of the piston 2. At this time, it is possible to reliably prevent the piston ring 14 from exceeding the elastic deformation range.
[0050]
  Accordingly, it is easy to handle pistons having different diameters. In order to support pistons with a wider range of diameters, for example, three types of arms 1 and sub-arms 11 for diameters 70 to 80 mm, 80 to 90 mm, and 90 to 100 mm are prepared and replaced as appropriate. Further, it can be used as an assembly machine for piston rings to many pistons.
[0051]
  Also, by determining the minimum spread angle of the arm 1 by the expansion position adjustment block 5 screwed to the screw shaft 4, the diameter of the circle passing through the tip of each arm 1 becomes smaller than the diameter of the piston 2. The collision of the contact part 1b of the arm 1 with the piston top part 2a resulting from that can be prevented.
[0052]
  In addition, an annular elastic body 7 such as a spring or rubber is provided inside the arm 1 as an expansion means for expanding the piston diameter by a predetermined amount by elastic force, and the tip of the arm 1 is attached to the piston 2 by the elastic force. By expanding the diameter by a predetermined amount, it is possible to easily align the contact portion 1b provided at the tip of the arm and the side surface 2b of the piston 2, so that the contact portion 1b is caused by an operation error. Can be prevented from colliding with the piston top 2a.
[0053]
  Further, the reference surface adjustment block 6 screwed to the screw shaft 4 can adjust the range in which the contact portion 1b provided at the tip of the arm 1 covers the piston side surface 2b from the piston top portion 2a. Therefore, the piston ring 14 can be reliably assembled by aligning the tip of the abutting portion 1b of the arm 1 with respect to a desired ring groove such as a ring groove for the 1st ring and a ring groove for the 2nd ring. .
[0054]
  Further, by lowering the sub arm 11 that functions as a pushing means for the piston ring, the piston ring 14 is moved along the outer wall 1a of the arm 1, the piston ring diameter is expanded, and further, the piston is moved to the tip of the arm 1. The ring 14 can be guided and the piston ring 14 can be assembled to the desired ring groove 2c of the piston 2 via the contact portion 1b.
[0055]
  Moreover, when the sub arm 11 moves from the base end portion to the tip end portion of the arm 1 by the elastic force of the elastic body 13, the abutment portion of the arm 1 closely contacts the piston side surface 2b against the elastic body 7. Since it also serves as an urging means, the piston ring 14 is prevented from being expanded more than necessary, and the expansion amount of the piston ring 14 moves to the piston 2 without exceeding the range of elastic deformation, and the desired amount. Assembling of the ring groove 2c can be completed.
[0056]
  Further, as shown in FIG. 2, the sub-arm 11 is stored above the arm 1 so as to have a smaller diameter than the inner diameter of the piston ring 14, so that the piston 11 is moved from above the piston ring assembly machine to the outer wall of the arm 1. Ring 14 can be dropped. Therefore, when the piston ring 14 is supplied to the assembling machine, an operation of supplying the assembling machine with the posture of the assembling machine upside down is unnecessary, and the supply work of the piston ring 14 can be facilitated. Then, after dropping the piston ring 14 into the outer wall 14 of the arm, the piston ring 14 is moved along the outer wall 1a of the arm 1 at the tip 11c of the sub arm 11 to expand the piston ring diameter. The piston ring 14 can be guided to the tip of 1 and assembled into the desired ring groove 2 c of the piston 2.
[0057]
  Further, when the lifting / lowering actuator for the sub arm 11 is provided, the work for assembling the piston ring 14 to the desired ring groove 2c of the piston 2 can be automatically performed by the driving force of the lifting / lowering actuator. It becomes. In addition, it is possible to prevent galling of the piston ring 14 with respect to the outer wall 1a by applying a lubricant to the outer wall 1a of the arm 1 by the lubricating means shown in FIGS. Then, it is unnecessary to perform surface treatment such as hard chrome plating on the arm 1, and it is possible to contribute to shortening the manufacturing days of the piston ring assembling machine.
[0058]
  FIG. 7 shows a working environment for manually assembling the piston ring using the piston ring assembling machine according to the embodiment of the present invention. The piston ring assembling machine 20 has the same basic configuration as that of the assembling machine shown in FIG. 1, and further allows a piston ring cutting device 21 to be connected in series. The ring cutting device 21 connected to the piston ring assembling machine 20 is lifted by the spring balancer 22. A piston jig 23 is disposed immediately below the piston ring assembling machine 20, and the piston 2 is set on the piston jig 23. Then, the operator manually lowers the piston ring assembly machine 20 and performs the assembly operation of the piston ring according to the above-described assembly procedure.
[0059]
  According to such a configuration, the piston ring can be assembled continuously by receiving the automatic supply of the piston ring from the ring cutting device 21. As described above, the piston ring assembling machine according to the embodiment of the present invention does not cause plastic deformation of the piston ring even when the working environment for assembling the piston ring manually is configured. Assembling of the piston ring to the piston can be performed simply, reliably and quickly. Therefore, it is particularly suitable for a relatively small amount of piston ring assembly work. For example, it is particularly suitable when assembling a piston ring of a low-volume production piston with extremely high parts assembly accuracy, such as a racing engine.
[0060]
【Example】
  According to the piston ring assembling machine according to the embodiment of the present invention, the expansion amount of the piston ring can be suppressed to the thickness of the contact portion 1 b of the arm 1. For example, even when the standard of the piston ring diameter D + 2 mm or less is determined as the range in which the piston ring is elastically deformed, the thickness of the contact portion 1b of the arm 1 is 1 mm as in the embodiment of the present invention. Then, the piston ring is only expanded by the thickness of the contact portion 1b of each arm 1 positioned on the diagonal line (the expansion amount is [1 mm + 1 mm = 2 mm]). Therefore, the expansion amount of the piston ring falls within a desired standard, and plastic deformation of the piston ring can be prevented. Of course, even when the range in which the piston ring is elastically deformed is narrower, as in the case of the piston ring of a racing engine, by reducing the thickness of the contact portion 1b of the arm 1, Can respond.
[0061]
【The invention's effect】
  Since this invention was comprised in this way, it has the following effects. First, according to the piston ring assembling machine according to claim 1 of the present invention, it is possible to easily, reliably and quickly assemble the piston ring to the piston without causing plastic deformation of the piston ring. Become.
[0062]
  The piston ring pushing means moves the piston ring along the outer wall of the arm, expands the piston ring diameter, guides the piston ring to the tip of the arm, and By assembling the piston ring, it is possible to easily, reliably and quickly assemble the piston ring to the piston.
[0063]
  In addition, it is possible to easily supply the piston ring to the assembling machine, and it is possible to easily, reliably and quickly assemble the piston ring to the piston.
[0064]
  Further, the claims of the present invention2According to the piston ring assembling machine according to the above, regardless of the diameter of the piston, adjustment is made so that the abutting portion of the arm tip is in contact with the piston side surface, and the expansion amount of the piston ring is required at the arm tip. Don't get bigger. And when attaching a piston ring to a piston, it can prevent reliably that a piston ring exceeds the range of elastic deformation.
[0065]
  Further, the claims of the present invention3According to the piston ring assembling machine according to the present invention, it is possible to prevent the collision of the abutting portion of the arm with the top of the piston and to assemble the piston ring to the piston easily, surely and quickly. .
[0066]
  Further, the claims of the present invention4According to the piston ring assembling machine according to the present invention, the piston ring can be reliably assembled by aligning the tip of the arm with a desired ring assembling position.
[0067]
  Further, the claims of the present invention5According to the piston ring assembling machine according to the present invention, it is easy to align the contact portion provided at the tip of the arm and the side surface of the piston, and the contact portion can be prevented from colliding with the piston top. it can. Therefore, it is possible to easily, reliably, and quickly assemble the piston ring to the piston.
[0068]
  Further, the claims of the present invention6In the piston ring assembling machine according to the present invention, after the alignment between the abutting portion and the side surface of the piston is completed, the abutting portion of the arm is brought into close contact with the piston side surface by the pushing means, and the piston ring The amount of expansion is prevented from becoming larger than necessary at the arm tip. And when attaching a piston ring to a piston, it can prevent reliably that a piston ring exceeds the range of elastic deformation.
[0069]
  Further, the claims of the present invention7According to the piston ring assembling machine according to the present invention, the piston ring is moved along the outer wall of the arm, the diameter of the piston ring is expanded, the piston ring is guided to the tip of the arm, and the contact portion By performing the operation of assembling the piston through the piston with the driving force of the elevating actuator, the assembly operation can be automated.
[0070]
  Further, the claims of the present invention8According to the piston ring assembling machine according to the present invention, it is possible to prevent galling of the piston ring with respect to the outer wall of the arm. Further, it is unnecessary to perform surface treatment such as hard chrome plating on the arm, which can contribute to shortening the manufacturing days of the piston ring assembling machine.
[0071]
  Further, the claims of the present invention9According to the piston ring assembling machine according to the present invention, the sub arm moves along the outer wall of the arm while expanding the angle, thereby moving the piston ring along the outer wall of the arm and expanding the piston ring diameter. be able to. And a piston ring can be guided to the front-end | tip part of the said arm, and it can assemble | attach to a piston through the said contact part. Therefore, it is possible to easily, reliably, and quickly assemble the piston ring to the piston.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a main part of a piston ring assembling machine according to an embodiment of the present invention, showing a state where a sub arm is at a lower limit position.
FIG. 2 shows the piston ring assembling machine in a state where the sub arm is at the ascent limit position.
FIG. 3 is a side view showing a sub arm of the piston ring assembling machine shown in FIG. 1;
4 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a bottom view partially showing a relationship between an arm and a sub arm of the piston ring assembling machine shown in FIG. 1;
FIG. 6 is a partial cross-sectional view illustrating the lubricating means of the piston ring assembling machine.
7 is a schematic view showing an example of a working environment for assembling a piston ring manually by using the piston ring assembling machine shown in FIG. 1; FIG.
[Explanation of symbols]
  1 arm
  1a outer wall
  1b Contact part
  1c inner wall
  1d groove
  2 piston
  2a top
  2b side view
  2c Ring groove
  3 Rotating shaft
  4 Screw shaft
  5 Extended position adjustment block
  6 Reference plane adjustment block
  7 Elastic body
  8 Slide rod
  9 Slide base
  10 Rotation axis
  11 Sub arm
  11a Base end
  11b hook
  11c Tip
  12 rollers
  13 Elastic body
  14 Piston ring
  C Center axis

Claims

複数のアームを、中心軸線に対し放射状にかつ先端部の広がり角度を変更可能に配置し、前記アームの外壁を、ピストンリングのスライド面とし、前記アームの先端部を、ピストン頂部からの所定範囲を覆うようにしてピストン側面と当接する当接部とし、前記アームの上方で、ピストンリング内径よりも小径に格納可能であり、かつ、前記アームの外壁に沿って移動する、ピストンリングの押し出し手段を備えることを特徴とするピストンリング組付機。A plurality of arms are arranged radially with respect to the central axis so that the spreading angle of the tip can be changed, the outer wall of the arm is used as a sliding surface of the piston ring, and the tip of the arm is within a predetermined range from the top of the piston A piston ring push-out means that can be retracted to a diameter smaller than the inner diameter of the piston ring above the arm and moves along the outer wall of the arm. piston ring assembly machine, characterized in that it comprises a.

前記アームの基端部を軸支する回転軸を、前記中心軸線に対し離間接近可能に支持したことを特徴とする請求項１記載のピストンリング組付機。 2. The piston ring assembling machine according to claim 1, wherein a rotation shaft that pivotally supports a base end portion of the arm is supported so as to be separated from and approachable to the central axis.

前記アームで囲まれる位置に、前記アーム先端部の最小広がり角度を決定する調整手段を設けたことを特徴とする請求項１または２記載のピストンリング組付機。The piston ring assembling machine according to claim 1 or 2 , wherein an adjusting means for determining a minimum spread angle of the tip of the arm is provided at a position surrounded by the arm.

前記アームで囲まれる位置に、ピストン頂部との当接面を、前記中心軸線方向へと移動可能に設けたことを特徴とする請求項１から３のいずれか１項記載のピストンリング組付機。The piston ring assembling machine according to any one of claims 1 to 3 , wherein a contact surface with a piston top is provided at a position surrounded by the arm so as to be movable in the direction of the central axis. .

前記アームの先端部を弾性力によってピストン径に対し所定量だけ広げるための、拡張手段を備えることを特徴とする請求項１から４のいずれか１項記載のピストンリング組付機。The piston ring assembling machine according to any one of claims 1 to 4 , further comprising an expansion means for expanding a tip portion of the arm by a predetermined amount with respect to a piston diameter by an elastic force.

前記押し出し手段は、前記アームの基端部から先端部へと移動する際に、前記拡張手段に対抗して、弾性力により前記アームの当接部をピストン側面に密着させる付勢手段を兼ねることを特徴とする請求項５記載のピストンリング組付機。The push-out means doubles as an urging means for adhering the abutting portion of the arm to the side surface of the piston by an elastic force against the expansion means when moving from the base end portion to the tip end portion of the arm. The piston ring assembly machine according to claim 5 .

前記押し出し手段の昇降用アクチュエータを備えることを特徴とする請求項１から６のいずれか１項記載のピストンリング組付機。The piston ring assembling machine according to any one of claims 1 to 6 , further comprising an actuator for raising and lowering the pushing means.

前記アームの外壁の潤滑手段を備えることを特徴とする請求項１から７のいずれか１項記載のピストンリング組付機。The piston ring assembling machine according to any one of claims 1 to 7 , further comprising lubricating means for an outer wall of the arm.

前記押し出し手段は、前記アームの外側に隣接し、前記中心軸線に対し、放射状かつ先端部の広がり角度を変更可能に配置したサブアームであることを特徴とする請求項１から８のいずれか１項記載のピストンリング組付機。The extrusion means is adjacent to the outside of the arm, with respect to the central axis, radial and any one of claims 1 to 8, characterized in that the sub-arm which is arranged to be changed the spread angle of the tip portion The piston ring assembly machine described.