JP4308491B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ステアリング装置では、ステアリングシャフトは、ステアリングコラムに軸受を介して回転自在に支持されている。軸受は、ステアリングシャフトの所定の位置に、止め輪により位置決めされている。止め輪は、例えば、略C字形形状に形成され、弾性変形されることにより、ステアリングシャフトの外周溝に装着される。装着前の状態で、止め輪の両円弧端同士の間には隙間が形成されていて、この隙間は止め輪が装着された状態でも所定間隔で開けられている。
【0003】
ところで、通常、ステアリングシャフトの外周溝の幅は、止め輪の厚みよりも広くされ、また、外周溝に対しての軸受の組み付け位置にもばらつきがある。その結果、ステアリングシャフトに嵌めた軸受と止め輪との間に隙間が生じ、振動や異音が生じることがある。
このような異音の発生等を防止するために、Oリング等からなる弾性体を圧縮状態で軸受と止め輪との間に介在させることが考えられる。
【0004】
しかしながら、止め輪の両円弧端同士の間の隙間は、通例、対応するOリングの線径よりも、格段に広くなっているので、圧縮されたOリングが隙間にはみ出し易くなっている。Oリングははみ出すと、破損する虞がある。
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、止め輪と軸受とのがたつきを防止しつつ、弾性体の破損を防止できるステアリング装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1に記載の発明は、ステアリングコラムに保持されステアリングシャフトを回転自在に支持する軸受と、ステアリングシャフトの外周溝に緊縛力を持って嵌められ、上記軸受をステアリングシャフトの軸方向に位置決めする止め輪と、上記軸受と止め輪との間に圧縮状態で介在し且つ止め輪と接する弾性体とを備え、溝底径が公差範囲内の最小値となる外周溝の溝底に止め輪が沿うときに、止め輪の一対の円弧端間の隙間が略無くなるように、止め輪の寸法が設定されることを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、弾性体によって止め輪と軸受とを弾力的に押圧できるので、止め輪と軸受とはがたつきなく位置決めされる。その結果、がたつきによる異音の発生を防止できる。しかも、止め輪を公差範囲内にある外周溝の溝底に沿わせつつ、止め輪の一対の円弧端間の隙間の量を最小にできるので、該隙間に弾性体がはみ出すことを防止できる結果、はみ出しに起因する弾性体の破損を防止できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、ステアリングコラムに保持されステアリングシャフトを回転自在に支持する軸受と、ステアリングシャフトの外周溝に緊縛力を持って嵌められ、上記軸受をステアリングシャフトの軸方向に位置決めする止め輪と、上記軸受と止め輪との間に圧縮状態で介在し且つ止め輪と接するOリングからなる弾性体とを備え、外周溝に止め輪が嵌められたときに、止め輪の一対の円弧端間の隙間量が、Oリングの線径よりも小さくされることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、請求項1の作用と同様にして、止め輪と軸受とのがたつきを弾性体により防止でき、しかも、止め輪の円弧端間の隙間量をOリングの線径に応じて規制しているので、隙間へのOリングのはみ出しを確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、上記外周溝の一部は軸受の径方向の内方に配置され、弾性体の一部は外周溝内で軸受内周に当接することを特徴とする。本発明によれば、仮に軸受とステアリングシャフトとの間に径方向の隙間があるとしても、弾性体によって軸受の径方向のがたつきを防止することができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れかにおいて、上記弾性体は、止め輪、外周溝および軸受の何れかに接着されることを特徴とする。本発明によれば、請求項1から3の何れかに記載の発明と同様の効果を奏する。これに加えて、止め輪の一対の円弧端間の隙間への弾性体のはみ出しをより一層確実に防止できる。
請求項5に記載の発明は、ステアリングコラムに保持されステアリングシャフトを回転自在に支持する軸受と、ステアリングシャフトの外周溝に緊縛力を持って嵌められ、上記軸受をステアリングシャフトの軸方向に位置決めする止め輪と、上記軸受と止め輪との間に圧縮状態で介在し、止め輪と接するとともに、止め輪、外周溝および軸受の何れかに接着される弾性体とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、弾性体によって、止め輪と軸受とをがたつきなく位置決めできるので、異音の発生を防止できる。しかも、弾性体を接着してあるので、弾性体が止め輪の円弧端間の隙間へはみ出すことを抑制でき、また、弾性体の不必要な変形を抑制できる。従って、はみ出し等に起因する弾性体の破損を抑制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5において、上記弾性体は、ステアリングシャフトを取り囲む環状をなし、止め輪に接着されることを特徴とする。本発明によれば、環状の弾性体に切れ目を形成することなく、この弾性体をそのまま簡便に利用できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態のステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、ステアリング装置1は、車輪(図示せず)を操向するためにステアリングホイール2の動きを伝達するステアリングシャフト3を備える。このステアリングシャフト3は、筒状をなすステアリングコラム4内に同心的に挿通され、アッパおよびロアの軸受5,6を介して、ステアリングコラム4に回動自在に支持される。ステアリングコラム4は、アッパおよびロアのブラケット7,8を介して車体9に固定される。
【0012】
S1およびS2はステアリングシャフト3の第1および第2軸方向をそれぞれ示す。ステアリングシャフト3の第1の端部10(第1軸方向S1側の端部)にステアリングホイール2が連結され、ステアリングシャフト3の第2の端部11(第2軸方向S2側の端部)には、図示しない、車輪を操向するための舵取り機構に中間軸を介して連なる自在継手12が連結される。
図2を参照して、アッパの軸受5は例えば転がり軸受からなり、外輪13、内輪14および例えば玉からなる転動体15を有する。外輪13はステアリングコラム4の内周16に形成された環状凹部17に嵌合され固定される。外輪13の第2軸方向S2側の端部18が、環状凹部17の端部となる位置決め段部19に当接することにより、第2軸方向S2への外輪13の移動が規制される。
【0013】
内輪14の内周20は、ステアリングシャフト3の外周21の嵌合面22に嵌合され固定される。内輪14は、第1の端面23(第1軸方向S1側の端部)と、第2の端面24(第2軸方向S2側の端部)とを有する。
ステアリングシャフト3の外周21には、嵌合面22を挟んだ両側に第1および第2の外周溝25,26が形成される。第1および第2の外周溝25,26には、内輪14の第1および第2の端面23,24をそれぞれ位置決めするための第1および第2の止め輪27,28が緊縛力を持って嵌められる。
【0014】
第1および第2の止め輪27,28は、内輪14の第1および第2の端面23,24にそれぞれ対向する。第1および第2の止め輪27,28は、鋼等の金属によりステアリングシャフト3を取り囲む略円弧形状(いわゆるC形止め輪)に形成される。
第1の止め輪27の第1の側面29が第1の外周溝25の対応する側壁30と当接し、第1の止め輪27の第2の側面31が内輪14の第1の端面23と当接することにより、第1の止め輪27が内輪14を第1軸方向S1に位置決めする。
【0015】
第2の止め輪28は、弾性体としての例えばOリング32を介して軸受5の内輪14を第2軸方向S2に位置決めする。図2において、Oリング32は弾性変形して、断面鉤型となっている。
第2の外周溝26は、第1の側壁33(第1軸方向S1側の側壁)と、第2の側壁34(第2軸方向S2側の側壁)とを有する。また、第2の外周溝26は、第2の止め輪28が装着される主体部35と、この主体部35から第1軸方向S1に沿って内輪14の内側へ延びる延設部36とを有する。この延設部36は軸受5の内輪14の径方向の内方に配置され、延設部36と内輪14の内周20との間に環状隙間37が区画される。
【0016】
Oリング32は、ステアリングシャフト3を取り囲む無端の環状部材であり、例えば、自然状態で断面略円形とされ、天然ゴム、合成ゴム等のゴムにより形成される。ゴムは緩衝作用により異音の発生の防止に好ましい。弾性体としては、ゴムの他、樹脂を用いてもよい。また、特に、弾性体にOリング32を用いる場合には、ステアリングシャフト3を容易に装着でき、しかも安価である。
Oリング32の一部は、第2の止め輪28と軸受5の内輪14との間に圧縮状態で挟まれている。すなわち、変形したOリング32の第1の部分38が、内輪14の第2の端面24と第2の止め輪28の第1の側面39との間に軸方向に挟持されて圧縮され、その弾性反発力により第2の止め輪28を第2の外周溝26の第2の側壁34側へ押圧する。
【0017】
その結果、第2の止め輪28の第2の側面40と第2の外周溝26の第2の側壁34とが当接し、第2の止め輪28が第2軸方向S2に位置決めされる。このように、Oリング32の第1の部分38によって第2の止め輪28および軸受5を弾力的に押圧できるので、第2の止め輪28と軸受5とを軸方向にがたつきなく位置決めできる結果、軸方向のがたつきによる異音の発生を防止することができる。
【0018】
また、変形したOリング32の第2の部分41が、環状隙間37内に入り込んで、内輪14の内周20および第2の外周溝26の溝底42を弾力的に押圧する。これにより、軸受5の径方向のがたつきが生じることを、ひいては振動や異音が生じることを防止できることである。なお、内輪14の内周20の縁部はR面取りされているので、変形時のOリング32に亀裂等が生じ難い。
通例、部品の寸法には公差が設定される。例えば、第2の外周溝26の溝底42の外径である溝底径DがD1≦D≦D2の公差範囲に設定される。
【0019】
このような第2の外周溝26と第2の止め輪28との組み合わせを考慮すると、図3Aに示すように、溝底径Dが公差範囲内の最小値D1となる第2の外周溝26に対して、第2の止め輪28が装着された場合に、第2の止め輪28の内周が溝底42にがたなく沿うと共に、第2の止め輪28の円弧端43,43同士が互いに当接し、円弧端43,43間に隙間が生じないように、第2の止め輪28の寸法を設定することが好ましい。
【0020】
これにより、上記の公差範囲内で溝底径Dがばらついても、図3Bに示すように、円弧端43,43間に生ずる隙間44を最小限にすることができ、Oリング32の隙間44へのはみ出しを確実に防止することができる。しかも、上記の公差範囲内で溝底径Dがばらついても、第2の止め輪28が溝底42に確実に沿うので、第2の止め輪28が径方向にがたつかない。
ところで、実際には、第2の止め輪28の寸法にも公差が設定されるので、第2の外周溝26の溝底径Dと第2の止め輪28の寸法との関係としては、溝底径Dがその公差範囲(D1≦D≦D2)内の最小値D1をとる第2の外周溝26に対して、例えばその周長が公差範囲内の最大値をとる第2の止め輪28が装着された場合に、図3Aに示すように、第2の止め輪28の内周が溝底42にがたなく沿うと共に、第2の止め輪28の円弧端43,43同士が互いに接触し、隙間がなくなることが好ましい。
【0021】
このように各公差を設定することにより、第2の止め輪28の内周を確実に第2の外周溝26の溝底42に沿わせることができ、がたつきの発生を確実に防止できる。しかも、第2の止め輪28の円弧端43,43同士間の隙間44が最大となる組み合わせ、すなわち、溝底径Dがその公差範囲(D1≦D≦D2)内の最大値D2をとる第2の外周溝26に対して、周長が公差範囲内の最小値をとる第2の止め輪28が装着された場合にも、円弧端43,43間の隙間44を最小限にすることができ、Oリング32の隙間44へのはみ出しを確実に防止することができる。
【0022】
上記の図3A及び図3Bの実施の形態のように、第2の外周溝26と第2の止め輪28の寸法公差の関係を設定した結果として、円弧端43,43間の隙間44がOリング32の線径よりも小さければ、Oリング32の隙間44へのはみ出しをより確実に防止することができる。
ただし、第2の外周溝26と第2の止め輪28の寸法公差を図3A,図3Bの実施の形態のように設定しなくても、各部品26,28の公差の組み合わせの中で、図4に示すように、第2の止め輪28が第2の外周溝26に嵌合された状態にて、第2の止め輪28の円弧端43,43間の隙間44の隙間量Lが、Oリング32の線径dよりも小さくなることが達成されれば十分である。
【0023】
また、図1の実施の形態や、図4の実施の形態において、弾性体としての例えばOリング32が、図5に示すように、環状の接着部45を設けて第2の止め輪28の第1の側面39の概ね全周にわたって、例えば加硫接着や接着剤を用いて接着されていても良く、この場合、仮に、第2の止め輪28の円弧端43,43間に隙間44があっても、該隙間44へのOリング32のはみ出しをより確実に防止することができる。また、例えば市販品のOリング32を切れ目等を形成することもなく、そのまま簡便に利用でき、製造コストを安くできる。
【0024】
ただし、図5のように、弾性体としてのOリング32を第2の止め輪28に接着する場合は、図1の実施の形態のような厳密な公差関係を設定したりしなくても、また、図4の実施の形態のような線径Dと隙間量Lの関係に設定しなくても、隙間44へのOリング32のはみ出しを防止することが可能である。さらに、第2の止め輪28の寸法を厳しく管理せずに済むので、例えば、第2の止め輪28に安価な一般市販品を利用できる。
【0025】
何れにしても、Oリング32等の弾性体を第2の止め輪28に接着する場合には、隙間44への弾性体のはみ出しを防止できることに加えて、組付後の弾性体が内輪14の径方向内方へ過度にもぐり込むことを防止することができ、また、弾性体のへたり、劣化、破損等を効果的に防止することができる。
なお、弾性体としてのOリング32を第2の止め輪28に接着する場合には、図6Aに示すように、第2の止め輪28に予めOリング32等の弾性体を接着してユニットUを構成しておくことが好ましい。というのは、Oリング32と第2の止め輪28を一括して、且つ精度良くステアリングシャフト3に組み付けることができるからである。
【0026】
第2の止め輪28の円弧端43の各工具係合孔46にそれぞれ図示しない工具爪を係合させて第2の止め輪28を拡径させた状態では、Oリング32の一部32aが伸びながら、図6Bに示すように円弧端43,43間の隙間44に跨がることになる。
上記の各実施の形態では、弾性体として断面円形のOリング32を用いたが、これに代えて、断面楕円形や断面小判形形状等の異形のOリング(図示せず)を用いることも考えられる。
【0027】
また、図4の実施の形態において、弾性体として、図7,図8又は図9に示す環状部材47,48又は49の何れかを用いることができる。図7A,図8Aおよび図9Aは各環状部材47,48,49が第2の外周溝26に装着され、且つ軸受5が未装着の状態を示している。軸受5が装着されると、各環状部材47,48,49は、図7B,図8Bおよび図9Bに示すように、図2の実施の形態のOリング32と同様の第1の部分38と第2の部分41を有することになる。
【0028】
図7Aに示す環状部材47は断面鉤形形状をなし、円筒部50と環状フランジ51とを有する。円筒部50の内周面52は第2の外周溝26の溝底42に沿わされる。環状フランジ51は円筒部50の一端から径方向外方に延び、この環状フランジ51の一方の側面53は、第2の止め輪28の第1の側面39に、例えば加硫接着により接着される接着部54を設けている。
図7Bを参照して、軸受5が装着時には、内輪14の内周20が円筒部50の外周面55に押圧され、内輪14の第2の端面24が環状フランジ51の他方の側面56に押圧されることになる。
【0029】
次いで、図8Aに示す環状部材48は概ね角断面をなし、溝底42に沿う内周面57と、第2の止め輪28の第1の側面39に沿う側面58とを有する。この側面58に第2の止め輪28の第1の側面39への接着部54が設けられる。また、内輪14の内周縁部に対応する、環状部材48の外縁部59には面取りが施されている。図8Bを参照して、軸受5の装着時は、環状部材48の外周縁部59が内輪14によって潰され、第1および第2の部分38,41が形成される。
【0030】
次いで、図9Aに示す環状部材49は断面略直角三角形形状をなし、溝底42に沿わされる内周面60と、第2の止め輪28の第1の側面39に沿わされる側面61と、テーパ状外周面62とを有する。側面61に第2の止め輪28の第1の側面39への接着部54が設けられる。図9Bを参照して、軸受5の装着時は、内輪14によってテーパ状外周面62が潰されて、第1および第2の部分38,41が形成される。
【0031】
これらの環状部材47,48,49では、第2の止め輪28の第1の側面39に沿わされる平坦な側面53,58,61をそれぞれ有し、この側面53,58,61に接着部54を設けるので、接着領域を広く確保でき、接着が確実となる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、図5,,図6,図7,図8,図9の各実施の形態では、Oリング32や環状部材47,48,49等の弾性体を予め第2の止め輪28に接着してユニットUとしたが、ステアリングシャフト3への組み付け時に、第2の止め輪28に弾性体を接着するようにしても良い。
【0032】
また、図5,図6,図7,図8,図9の各実施の形態では、弾性体を第2の止め輪28に接着したが、これに限らず、第2の外周溝26の溝底42または軸受5の内輪14に接着するようにしても良い。
また、第2の外周溝26の延設部36を廃止し、弾性体の第2の部分41を概ね廃止するようにしても良い。
また、上記各実施の形態の構成をロアの軸受6に適用することもできる。この場合、例えば図2において、第1軸方向S1と第2の軸方向S2の向きを逆にすれば、ロアの軸受6に適用する場合のレイアウトと同様となる。
【0033】
また、上述の各実施形態では無端状の弾性体を用いたが、有端状の弾性体であっても良い。その他、特許請求の範囲内で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】図1のアッパの軸受およびその周辺部分の断面図である。
【図3】図3Aおよび図3Bは第2の外周溝に第2の止め輪が装着された状態を示す模式的断面図である。図3Aは第2の外周溝の溝底径が公差範囲内の最小値をとる場合であり、3Bは公差範囲内の最大値をとる場合である。
【図4】本発明の別の実施の形態の要部の一部破断側面図であり、第2の止め輪およびOリングが第2の外周溝に装着され、且つ軸受が未装着である状態を示している。
【図5】本発明のさらに別の実施の形態のステアリング装置の要部の一部破断側面図でてあり、第2の止め輪およびOリングが互いに接着されたユニットとして、第2の外周溝に装着された状態を示している。
【図6】図6Aおよび図6Bは図5の実施の形態のユニットの側面図であり、図6Aは図5のユニットの装着前の状態を示し、図6Bはユニットが装着工程で拡げられた状態を示している。
【図7】図7Aおよび図7Bは本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図であり、図7Aはユニットが第2の外周溝に装着された状態を示し、図7Bはさらに軸受が装着された状態を示す。
【図8】図8Aおよび図8Bは本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図であり、図8Aはユニットが第2の外周溝に装着された状態を示し、図8Bはさらに軸受が装着された状態を示す。
【図9】図9Aおよび図9Bは本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図であり、図9Aはユニットが第2の外周溝に装着された状態を示し、図9Bはさらに軸受が装着された状態を示す。
【符号の説明】
1 ステアリング装置
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングコラム
5 (アッパの)軸受
6 (ロアの)軸受
14 内輪
20 内周(軸受内周)
22 嵌合面
26 第2の外周溝
28 第2の止め輪
32 Oリング(弾性体)
38 第1の部分
41 第2の部分
42 溝底
43 円弧端
44 隙間
45 接着部
47,48,49 環状部材(弾性体)
D 溝底径
L 隙間量
d 線径
Claims (6)
- ステアリングコラムに保持されステアリングシャフトを回転自在に支持する軸受と、
ステアリングシャフトの外周溝に緊縛力を持って嵌められ、上記軸受をステアリングシャフトの軸方向に位置決めする止め輪と、
上記軸受と止め輪との間に圧縮状態で介在し且つ止め輪と接する弾性体とを備え、
溝底径が公差範囲内の最小値となる外周溝の溝底に止め輪が沿うときに、止め輪の一対の円弧端間の隙間が略無くなるように、止め輪の寸法が設定されることを特徴とするステアリング装置。 - ステアリングコラムに保持されステアリングシャフトを回転自在に支持する軸受と、
ステアリングシャフトの外周溝に緊縛力を持って嵌められ、上記軸受をステアリングシャフトの軸方向に位置決めする止め輪と、
上記軸受と止め輪との間に圧縮状態で介在し且つ止め輪と接するOリングからなる弾性体とを備え、
外周溝に止め輪が嵌められたときに、止め輪の一対の円弧端間の隙間量が、Oリングの線径よりも小さくされることを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1又は2において、上記外周溝の一部は軸受の径方向の内方に配置され、弾性体の一部は外周溝内で軸受内周に当接することを特徴とするステアリング装置。
- 請求項1から3の何れかにおいて、上記弾性体は、止め輪、外周溝および軸受の何れかに接着されることを特徴とするステアリング装置。
- ステアリングコラムに保持されステアリングシャフトを回転自在に支持する軸受と、 ステアリングシャフトの外周溝に緊縛力を持って嵌められ、上記軸受をステアリングシャフトの軸方向に位置決めする止め輪と、
上記軸受と止め輪との間に圧縮状態で介在し、止め輪と接するとともに、止め輪、外周溝および軸受の何れかに接着される弾性体とを備えることを特徴とするステアリング装置。 - 請求項4又は5において、上記弾性体は、ステアリングシャフトを取り囲む環状をなし、止め輪に接着されることを特徴とするステアリング装置。
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