JP4300576B2 - ロボットシステム - Google Patents
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Description
また、複数台のロボットの教示では、ひとりの教示作業者が全ての教示を行なうに当たり、教示をおこなう対象のロボットを選択すると、他は駆動電源を遮断する手段を設けたものがある(特許文献2)。
一方、複数台のロボットを制御するロボット制御装置では、教示作業の効率化のため複数の教示作業者により並行して教示を行なうことで作業工程の早期立ち上げを図ることの出来るロボットシステムが提案されている(特許文献3参照)。
また、作業プログラムの再生中では、動作を行なわないロボットの非常停止をおこない、接近する作業者の安全を図るロボットシステムが提案されている(特許文献4参照)。
また、従来の特許文献2のロボットシステムは、双腕ロボット(2台のロボットと読み替えてもかまわない)の教示の時、教示対象外ロボットの駆動電源を遮断するものであるが、教示作業の効率化のため複数の教示作業者により並行して教示を行なうことで作業工程の早期立ち上げを図ることが出来ないという問題があった。また、一方の腕のみ教示するため、3台以上のロボットが協調動作するような場合では適用できないという問題もあった。
また、特許文献4のロボットシステムは、複数台のロボットよりなるロボットシステムで、各々のロボットに非常停止入力を設け、動作をおこなわないロボットを非常停止とすることで作業者の安全を図るものであるが、非常停止操作後の駆動電源の投入には、非常停止スイッチの解除と安全確認と駆動電源投入操作が必要であり、複数のロボットが、その組み合わせを変更しつつ作業をおこなう場合には適用できないという問題があった。
請求項1に記載の発明は、複数台のロボット(1,2)と、前記複数台のロボット(1,2)を制御するロボット制御装置(3)と、前記ロボット制御装置(3)に接続され、教示モードのときに前記ロボット(1,2)の動作を許可または禁止するイネーブル装置(9)を備える複数台の携帯操作盤(4,5)を有し、前記ロボット制御装置(3)には、前記携帯操作盤(4,5)の前記イネーブル装置(9)の操作で動作を許可となるように1台以上の前記ロボット(1,2)より構成するロボット群を選択するロボット群選択部(21)が備わり、前記携帯操作盤(4,5)の前記イネーブル装置(9)の操作で、前記ロボット群選択部(21)の設定に基づいて前記ロボット郡の駆動電源の投入と遮断を行なうロボットシステムにおいて、前記ロボット制御装置(3)は、ロボット群動作許可部(22)を更に備え、前記ロボット群動作許可部(22)は、前記ロボット群選択部(21)よりの前記ロボット郡に対応する各々のロボット郡選択信号(103)と、前記携帯操作盤(4,5)の前記イネーブル装置(9)のイネーブル信号(101)と、が入力され、前記ロボット選択郡信号(103)と前記イネーブル装置のイネーブル信号(101)とに基づいて前記複数台のロボット(1,2)の各々に対応する駆動電源駆動信号(102)を出力し、前記ロボット制御装置(3)に備わる前記複数台のロボット(1,2)の駆動部電源制御部(23,24)は、前記駆動電源駆動信号(102)に従って各々の前記ロボット(1,2)の駆動電源の投入と遮断を行なうことを特徴とするものである。
また、複数の教示作業者で教示操作を行なう時には、各々の関連するロボットの駆動電源の制御を独立して行なうことができる。
ロボット制御装置3より第1携帯操作盤4および第2携帯操作盤5に接続されている。
携帯操作盤4、5には、教示作業者により操作される操作部6、操作に基づいてロボット1、2による作業プログラムやロボット1、2、ロボット制御装置3の状態を表示する表示部7、ロボット1,2の駆動電源を遮断して動作を止める非常停止スイッチ8、教示の際にロボットの動作を許可するイネーブル装置9が備わっている。尚、イネーブル装置9は、2ポジションスイッチあるいは3ポジションスイッチが備わっており、またイネーブル装置を携帯操作盤4,5の片方に備える片手操作型、または両方に備える両手操作型があるが、本発明ではこれらの構成を問わない。
ロボット制御装置3には、ロボット群選択部21、ロボット群動作許可部22が備わっている。
22はロボット群動作許可部であり、ロボット制御装置2に備わるロボット群選択部21より出力されるロボット群選択信号103と、携帯操作盤4、5のイネーブル装置9のイネーブル信号101−1、101−2が接続され、これらの信号に基づいてロボット1、2の駆動電源の投入と遮断を行なう。
他の教示モードでの例として、第1携帯操作盤4で第1ロボット1と第2ロボット2の双方のロボットを動作するように設定をおこなう。この場合では、第1携帯操作盤4のイネーブル装置9を動作許可と操作すると、第1ロボット1と第2ロボット2の双方共に駆動電源が投入され、操作部6の操作で動作する。この場合、第2携帯操作盤5では排他制御が行なわれ、ロボット1、2の動作はできない。
すなわち、ロボット群動作許可部22で駆動電源を投入するロボットの切り替え制御をおこなっている。
16は主制御部であり、ロボット1、2の動作をはじめ携帯操作盤4、5の操作による作業プログラムの登録や編集、後述のロボット群選択の制御、ロボット群選択の排他制御を行なう。携帯操作盤4、5より通信路で接続されており、操作入力と表示情報の送受信を行なう。
17は第1駆動部であり、駆動用の電源の供給を第1駆動電源制御部23より受け、主制御部16の指令に基づいて第1ロボット1のモータを駆動する。同様に、18は第2駆動部であり、第2ロボット2を駆動する。
再生モード設定15は、再生モードにおいて、再生する作業プログラムが呼出されると、作業プログラムに関連するロボット情報が参照され、この情報に基づいてロボット群選択信号103としてロボット群動作許可部22へ出力される。
ロボット群選択部21では、携帯操作盤での動作や再生プログラムでの動作で、同一のロボットが同時に選択されないように制御部16で排他制御されている。
(b)は同様に、第2携帯操作盤5の操作で、動作するロボットの設定とロボット選択信号D21、D22を得る。
図において、R1は第1ロボット1、R2は第2ロボット2を意味している。
教示モード設定14は携帯操作盤4、5の操作により設定されるが、図示しない入力部よりの信号入力で設定するようにしてもかまわない。
再生モード設定15の例として、ロボット制御装置2に登録されている作業プログラムで第2ロボット2の動作を行なう場合、C1は「0」、C2は「1」となる。他の例として、作業プログラムで第1ロボット1と第2ロボット2の動作を行なう場合、C1は「1」、C2は「1」となる。
ロボット群動作許可装置22に出力される、ロボット選択信号103にはD11、D12、D21、D22、C1、C2が含まれており、教示モードではD11、D12、D21、D22の出力が有効となり、再生モードではC1、C2の出力が有効となる。
作業プログラムは作業プログラム領域、ロボット情報はロボット情報領域に格納されている。図において、ロボット情報で、「R1」は第1ロボット1、「R2」は第2ロボット2をあらわしており。ロボット情報S1は第1ロボット1と第2ロボット2の双方を、ロボット情報S2は第1ロボット1を、ロボット情報S3は第2ロボット2が動作するものと登録されていることを示す。作業プログラムAと作業プログラムBはロボット情報S1と関連付けられ、これらの作業プログラムでは双方のロボット1、2の動作で作業をおこなう。作業プログラムCは第1ロボット1、作業プログラムDは第2ロボット2が動作をおこない、作業プログラムEは例えば入出力や他の作業プログラム呼び出しなどロボットの動作を伴わないため動作するロボットが登録されていないことを示している。他のロボット情報格納の手段として作業プログラムのヘッダとする方法があるが同様の効果を奏する。
駆動電源制御部23、24は、駆動電源駆動信号102−1、102−2と、主制御部16よりの駆動電源投入指令に基づき、電源を駆動部17、18へ供給する。以下に詳細を説明する。
駆動電源前段制御部20では、ロボット制御装置2に備わる図示しない非常停止スイッチ信号、第1携帯操作盤4に備わる非常停止スイッチ8の信号、第2携帯操作盤5に備わる非常停止スイッチ8の信号が入信され、各々はリレーPB、PP1、PP2を駆動する。リレーPB、PP1、PP2の各接点は、各々非常停止操作がされていない時に閉路する。
主制御部16の正常信号は、制御部16を構成するCPUのウオッチドッグ回路等より生成され、リレーCPURを駆動する。リレーCPURの接点は主制御部16が正常であれば閉路する。駆動電源の投入準備信号は、図示しない上位制御装置や操作盤より、駆動電源の投入許可している時リレーSVONの接点を閉路するように接続されている。
これらリレーPB、PP1、PP2、CPUR、SVONの接点は直列接続されリレーRDY0のコイルに接続されている。すなわち、非常停止状態ではなく、主制御部16は正常で、駆動電源の投入許可であればリレーRDY0は通電励磁される。
教示モードロックとは、教示モードで教示作業者がロボットの近傍でロボット動作などの作業中に、該教示作業者以外よりモードの変更を禁止する状態であり、該教示作業者以外の操作により作業プログラムの再生起動され、ロボットが動作することを防ぐ教示作業者の安全確保するための状態である。
ロボット群選択部21より出力されるロボット群選択信号103には、前述のようにロボット選択信号D11、D12、D21、D22、C1、C2が含まれており、各々リレーD11、D12、D21、D22、C1、C2に接続され、図3の真理値表で論理「1」に該当するリレーが通電励磁される。
リレー接点ES1とD11とが直列接続された回路と、リレー接点ES2とD21とが直列接続された回路と、リレー接点C1とが並列接続され、駆動電源投入許可信号100より直列接続されて、第1駆動電源駆動信号102−1として第1駆動電源制御部23へ出力される。同様に、リレー接点ES1とD12とが直列接続された回路と、リレー接点ES2とD22とが直列接続された回路と、リレー接点C2とが並列接続され、駆動電源投入許可信号100より直列接続されて、第2駆動電源駆動信号102−2として第2駆動電源制御部24へ出力される。
同様に、第2駆動電源制御部24では、主制御部16よりの駆動電源投入指令でリレーSON2が通電励磁されるようになっている。第2ロボット選択信号102より直列に接続されたリレーSON2の接点を介して、リレーSV2を通電励磁することで、遮断器11よりの電源を第2駆動部18へ供給するようになっている。尚、リレーSV1、SV2は電磁接触器であってもかまわない。
(1)教示モードでは、ロボット群動作許可部22に入力するイネーブル信号101−1、101−2の入信を主制御部16が検知して、ロボット群選択部21の設定に基づいて、動作するロボット1,2への駆動電源を制御する駆動電源制御部23、24へ出力する。再生モードでは、作業プログラムに関連するロボットのロボット群選択部21の設定に基づいて、動作するロボット1,2への駆動電源を制御する駆動電源制御部23、24へ出力する。
あるいは、(2)駆動電源駆動信号102−1、102−2を、ロボット群動作許可部22が出力、あるいは駆動電源制御部23、24への入力を、主制御部16が検知して、該当する駆動電源制御部23、24へ出力する。
ロボット群動作許可部22では、ロボット群選択信号103としてロボット選択信号D11、D12、D21、D22が入信され、論理「1」に該当するリレーD12、D21が通電励磁する。尚、教示モードのためリレーC1、C2は非通電である。
第1携帯操作盤4のイネーブル装置9を操作すると、スイッチESW1が閉路するため、リレーES1は通電励磁すると共に、接続されている主制御部16へイネーブル装置9が操作されたことが伝えられる。
リレー接点ES1とD21が双方閉路するので、第2ロボット選択信号102−2がオンとなる。第1携帯操作盤4のイネーブル装置9が操作されたことを検知した主制御部16は、第2駆動電源制御部24に対して駆動電源投入指令を発し(前述の投入指令信号出力機構に(1)に相当)、リレーSON2を通電励磁して、その接点を閉路してリレーSV2を通電励磁する。以上の動作で第1携帯操作盤4のイネーブル装置9が操作されると、第2駆動部18へ電源が供給され、第1携帯操作盤4の操作部6を操作することで第2ロボット2を動作することができる。
第2携帯操作盤5のイネーブル装置9を操作して、第1ロボット1の駆動電源の投入と遮断のシーケンスも同様であり、説明を省く。このように、第1携帯操作盤4のイネーブル装置9の操作で第2ロボット2への駆動電源の投入および遮断と、第2携帯操作盤5のイネーブル装置9の操作で第1ロボット1への駆動電源の投入および遮断とは各々独立して行なうことができるようになっている。
携帯操作盤を1台のみとした場合には、ロボット群選択部21では教示モード設定14の第2携帯操作盤動作設定(図3(b))と、ロボット群動作許可部22ではリレーES2、D21、D22を省くことができ、より簡素な回路構成とすることができる。
このように構成されているので、各々の携帯操作盤に設定されているロボットを、イネーブル装置の操作で、個別に駆動電源の投入と遮断を行なうことができるため、携帯操作盤の誤操作で設定されていないロボットが動作することがない。また、複数人で教示作業を行なうときでは、相互に干渉無くロボットの駆動電源の投入と遮断ができる。
この第2の実施例でも、動作については実施例1に準ずるため説明は省略する。
故に、この実施例3でも、動作については実施例1に準ずるため説明は省略する。
本実施例ではロボット群動作許可部25をPLCとしたが、CPUで代表される論理演算素子および論理素子群で構成しても同様の効果を奏する。
このように、携帯操作盤のイネーブル装置の操作で、該携帯操作盤に対応したロボットと治具だけ、その駆動電源の制御を行なうことができる構成となっているので、複数人で教示作業を並行して、しかも安全に行なうことができる。
また、実施例で説明した駆動電源前段制御部20、ロボット群動作許可部22,25では構成する回路の2重化と、駆動電源制御部ではリレーSV1、SV2、SV3を各々2重化とリレー接点を直列接続して電源を駆動部へ供給するようにすることで、より安全性の高い駆動電源の制御を行なうことができる。2重化された回路に相互監視の機能を備えることで更に安全性が向上する。
このように、携帯操作盤のイネーブル装置の操作で、該携帯操作盤に対応したロボットと治具だけ、あるいは作業プログラムの再生では、作業に関連するロボットと治具だけ、その駆動電源の制御を行なうことができる構成となっているので、複数人で教示作業を並行して安全に行なうことができ、作業中では作業に関連しないロボットあるいは治具の駆動電源を遮断しておくことができるので、作業者が行なう段取り作業を安全に行なうことができ、また消費電力低減に貢献することができる。
2 第2ロボット
3 ロボット制御装置
4 第1携帯操作盤
5 第2携帯操作盤
6 操作部
7 表示部
8 非常停止スイッチ
9 イネーブル装置
10 電源
11 断路器
12 制御電源装置
14 教示モード設定
15 再生モード設定
16 主制御部
17、18 駆動部
20 駆動電源前段制御部
21 ロボット群選択部
22、25 ロボット群動作許可部
23、24 駆動電源制御部
100 駆動電源投入許可信号
101 イネーブル信号
102 駆動電源駆動信号
103 ロボット群選択信号
D11、D12、D13 第1ロボット選択信号
D21、D22、D23 第2ロボット選択信号
PB、PP1、PP2、CPUR、SVON、RDY0 リレー
PM、TM、SAF、TLK、RDY1 リレー
ES1、ES2 リレー
SON1、SON2、SV1、SV2 リレー
Claims (1)
- 複数台のロボットと、
前記複数台のロボットを制御するロボット制御装置と、
前記ロボット制御装置に接続され、教示モードのときに前記ロボットの動作を許可または禁止するイネーブル装置を備える複数台の携帯操作盤を有し、前記ロボット制御装置には、
前記携帯操作盤の前記イネーブル装置の操作で動作を許可となるように1台以上の前記ロボットより構成するロボット群を選択するロボット群選択部が備わり、前記携帯操作盤の前記イネーブル装置の操作で、前記ロボット群選択部の設定に基づいて前記ロボット郡の駆動電源の投入と遮断を行なうロボットシステムにおいて、
前記ロボット制御装置は、ロボット群動作許可部を更に備え、
前記ロボット群動作許可部は、前記ロボット群選択部よりの前記ロボット郡に対応する各々のロボット郡選択信号と、前記携帯操作盤の前記イネーブル装置のイネーブル信号と、が入力され、
前記ロボット選択郡信号と前記イネーブル装置のイネーブル信号とに基づいて前記複数台のロボットの各々の対応する駆動電源駆動信号を出力し、
前記ロボット制御装置に備わる前記複数台のロボットの各々の前記ロボットの駆動部電源制御部は、前記駆動電源駆動信号に従って各々の前記ロボットの駆動電源の投入と遮断を行なうことを特徴とするロボットシステム。
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