JP4298107B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
より詳しくは、像担持体の帯電を該像担持体に近接又は接触配置され電圧が印加された帯電手段により行う画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来、例えば、電子写真装置・静電記録装置等の画像形成装置において感光体・誘電体等の被帯電体としての像担持体表面を帯電させる方法としては、細いコロナ放電ワイヤに高圧を印加して発生するコロナを像担持体表面に作用させて帯電を行なう、非接触帯電であるコロナ帯電が一般的であった。
【0004】
近年は、低圧プロセス、低オゾン発生量、低コストなどの点から、ローラ型・ブレード型などの帯電部材を像担持体表面に接触させ、帯電部材に電圧を印加することにより像担持体表面を帯電させる接触帯電方式が主流となりつつある。特にローラ型の帯電部材は長期にわたって安定した帯電を行なうことが可能である。
【0005】
帯電部材に対する印加電圧は直流電圧のみでも良いが、振動電圧を印加し、プラス側、マイナス側への放電を交互に起こすことで帯電を均一に行なわせることができる。
【0006】
例えば、直流電圧を印加したときの被帯電体の放電開始しきい値電圧(帯電開始電圧)の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧と、直流電圧(直流オフセットバイアス)とを重畳した振動電圧を印加することにより、被帯電体の帯電を均す効果があり均一な帯電を行なうことが知られている。
【0007】
振動電圧の波形としては正弦波に限らず、矩形波、三角波、パルス波でも良い。振動電圧は直流電圧を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形波の電圧や、直流電圧の値を周期的に変化させて交流電圧と直流電圧との重畳電圧と同じ出力としたものも含む。
【0008】
上記のように、帯電部材に振動電圧を印加して帯電する接触帯電方式を以下「AC帯電方式」と記す。また、直流電圧のみを印加して帯電する接触帯電方式を「DC帯電方式」と記す。
【0009】
しかし、AC帯電方式においては、DC帯電方式と比べ、像担持体への放電量が増えるため、像担持体削れ等の像担持体劣化を促進するとともに、放電生成物による高温高湿環境での画像流れ等の異常画像が発生する場合があった。
【0010】
この問題を改善するためには、必要最小限の電圧印加により、プラス側、マイナス側へ交互に起こす放電を最小限とする必要がある。
【0011】
しかし、実際には電圧と放電量の関係は常に一定ではなく、像担持体の感光体層や誘電体層の膜厚、帯電部材や空気の環境変動等により変化する。低温低湿環境(L/L)では材料が乾燥して抵抗値が上昇し放電しにくくなるため、均一な帯電を得るためには一定値以上のピーク間電圧が必要となるが、このL/L環境において帯電均一性が得られる最低の電圧値においても、高温高湿環境(H/H)で帯電動作を行った場合、逆に材料が吸湿し抵抗値が低下するため、帯電部材は必要以上の放電を起こすことになる。結果、放電量が増加すると、画像流れ・ボケの発生、トナー融着の発生、像担持体表面の劣化による像担持体削れ・短命化などの問題が起こる。
【0012】
この環境変動による放電の増減抑制するために、上記のような常に一定の交流電圧を印加する「AC定電圧制御方式」のほかに、帯電部材に交流電圧を印加することで流れる交流電流値を制御する「AC定電流制御方式」が提案されている。このAC定電流制御方式によれば、材料の抵抗が上昇するL/L環境では交流電圧のピーク間電圧値を上げ、逆に材料の抵抗が下降するH/H環境ではピーク間電圧値を下げることができるため、AC定電圧制御方式に比べ放電の増減を抑制することが可能である。
【0013】
ここで、帯電部材は像担持体面に必ずしも接触している必要はなく、帯電部材と像担持体との間に、ギャップ間電圧と補正パッシェンカーブで決まる放電可能領域さえ確実に保証されれば、例えば数10μmの空隙(間隙)を存して非接触に近接配置されていてもよく(近接帯電)、本発明においてはこの近接帯電の場合も接触帯電の範ちゅうとする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、更なる像担持体の長寿命化を目指したとき、AC定電流制御方式においても、帯電部材の製造ばらつきや汚れによる抵抗値変動、耐久による像担持体の静電容量変動、本体高圧装置のばらつきなどによる放電量の増減を抑制するには完全ではない。この放電量の増減を抑えるためには、帯電部材の製造ばらつき、環境変動を抑えることや高圧のふれをなくす手段をとらなければならず、それによってコストアップを招くこととなる。
【0015】
そこで本発明は、像担持体の帯電を該像担持体に近接又は接触配置され電圧が印加された帯電手段により行う画像形成装置について、環境や製造時による帯電部材の抵抗値のばらつき等にかかわらず、過剰放電を起こさせず常に一定量の放電を生じさせて像担持体の劣化、トナー融着、画像流れ等の問題なく均一な帯電を行なえるように帯電手段に印加する電圧・電流を適切に制御すること、また連続画像形成時においても帯電手段の汚れにかかわらず均一な帯電を行なうこと、これにより長期にわたり高画質、高品質を安定して維持させること等を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の手段・構成を特徴とする画像形成装置である。
【0017】
(1)像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
帯電手段に交流電圧を印加する手段と、
帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧の電圧値を制御する手段と、
像担持体を介して帯電手段に流れる交流電流値を測定する手段と、
を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作前において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値を測定し、測定された交流電流値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定し、決定されたピーク間電圧を画像形成時に帯電手段に印加するとともに、流れる交流電流値を測定し、画像形成動作前に測定された電流値と、画像形成時に測定された電流値と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定する事を特徴とする画像形成装置
【0018】
(2)
a)Dを予め決められた定数とし、非画像形成時に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
fI2(Vpp)−fI1(Vpp)=D
となるピーク間電圧値を決定し、
b)決定されたピーク間電圧値を画像形成時に帯電手段に印加し、
c)画像形成時に、帯電手段に印加されたピーク間電圧により流れる交流電流値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)を補正し、補正された関数fI2'(Vpp) を用いて、
fI2'(Vpp) −fI1(Vpp)=D
となるピーク間電圧値を決定し、
d)決定されたピーク間電圧値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を定電圧制御する
事を特徴とする(1)に記載の画像形成装置
【0021】
(3)像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
帯電手段に交流電圧を印加する手段と、
帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧の電圧値を制御する手段と、
像担持体を介して帯電手段に流れる交流電流値を測定する手段と、
を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作前において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値を測定し、測定された交流電流値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定し、決定されたピーク間電圧を画像形成時に帯電手段に印加するとともに、流れる交流電流値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の交流電流値を測定し、画像形成動作前に測定された電流値と、画像形成時に測定された電流値と、非画像形成領域において測定された電流値と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を補正する事を特徴とする画像形成装置。
【0022】
(4)
a)Dを予め決められた定数とし、画像形成動作前に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
fI2(Vpp)−fI1(Vpp)=D
となるピーク間電圧値を決定し、
b)決定されたピーク間電圧値を画像形成時に帯電手段に印加し、
c)画像形成時に、帯電部材に印加されたピーク間電圧により流れる交流電流値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の交流電流値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)、fI2(Vpp)をそれぞれ補正し、補正された関数fI1'(Vpp) 、fI2'(Vpp) を用いて、
fI2'(Vpp) −fI1'(Vpp) =D
となるピーク間電圧値を決定し、
d)決定されたピーク間電圧値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を定電圧制御する
事を特徴とする(3)に記載の画像形成装置。
【0023】
(5)画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、画像形成動作前の交流電流値測定時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧値を、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする(2)、(4)の何れかに記載の画像形成装置。
【0024】
(6)画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、前記定数Dを、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする(2)、(4)、(5)の何れかに記載の画像形成装置。
【0026】
(7)像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
帯電手段に少なくとも交流電流を印加する手段と、
帯電手段に印加する交流電流値を制御する手段と、
帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧値を測定する手段と、
を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作前において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、測定されたピーク間電圧値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を決定し、決定した交流電流を画像形成時に帯電部材に印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、画像形成動作前に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、画像形成時に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流を決定する事を特徴とする画像形成装置。
【0027】
(8)
a)Dを予め決められた定数とし、非画像形成時に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
fI2(Vpp)=fI1(Vpp)+D
となる交流電流値を決定し、
b)決定された交流電流値を画像形成時に帯電手段に印加し、
c)画像形成時に、決定された交流電流値が印加された時のピーク間電圧値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)を補正し、補正されたfI2'(Vpp) を用いて、
fI2'(Vpp) =fI1(Vpp)+D
となる交流電流値を決定し、
d)決定された交流電流値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を定電流制御する
事を特徴とする(7)に記載の画像形成装置。
【0030】
(9)像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
帯電手段に少なくとも交流電流を印加する手段と、
帯電手段に印加する交流電流値を制御する手段と、
帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧値を測定する手段と、
を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作時において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、測定されたピーク間電圧値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を決定し、画像形成時に、決定した交流電流を帯電部材に印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、画像形成動作前に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、画像形成時に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、非画像形成領域において測定された交流電圧のピーク間電圧と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流を決定する事を特徴とする画像形成装置。
【0031】
(10)
a)Dを予め決められた定数とし、画像形成動作前に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
fI2(Vpp)=fI1(Vpp)+D
となる交流電流値を決定し、
b)決定された交流電流値を画像形成時に帯電手段に印加し、
c)画像形成時に、決定された交流電流値が印加された時のピーク間電圧値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)、fI2(Vpp)をそれぞれ補正し、補正されたfI1'(Vpp) 、fI2'(Vpp) を用いて、
fI2'(Vpp) =fI1'(Vpp) +D
となる交流電流値を決定し、
d)決定された交流電流値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を定電流制御する
事を特徴とする(9)に記載の画像形成装置。
【0032】
(11)画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、非画像形成時の交流電圧のピーク間電圧値測定時に帯電手段に印加する複数段階の交流電流値を、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする(8)、(10)の何れかに記載の画像形成装置。
【0033】
(12)画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、画像形成時に帯電手段に印加する交流電流を決定する際に用いられる定数Dを、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする(8)、(10)、(11)の何れかに記載の画像形成装置。
【0038】
〈作 用〉
即ち本発明は、AC帯電方式による接触帯電において、所望の放電を得るための印加する交流電圧のピーク間電圧または電流を制御するものである。
【0039】
つまり、非画像形成時である画像形成動作前毎に電圧・電流の関係を測定することで、環境(温度と湿度)、帯電部材の製造時のばらつき、本体高圧装置のばらつきなどに関係なく、常に所望の放電量を得られるピーク間電圧または交流電流を印加することが可能となった。
【0040】
更に、画像形成中と連続画像形成時の画像形成領域と次の画像形成領域の間(紙間)においても、電流と電圧の関係を測定することで、連続画像形成時における帯電部材の抵抗値変動や、高圧装置のふれにも対応可能となり、より安定した放電電流量を得ることが可能となる。
【0041】
より具体的には、画像形成装置の前回転時、画像形成時、紙間時等において、帯電手段に対して放電領域・未放電領域のピーク間電圧を印加することで電圧と電流の関係を測定し、その測定値から画像形成時に帯電手段に印加するピーク間電圧をそのつど補正し印加することを特徴とする帯電制御手段である。
【0042】
これにより、従来のAC定電圧制御、AC定電流制御の懸念点であった過剰放電、放電不足に起因した問題を発生させずに画像形成を行なうことを実現可能とした。
【0043】
【発明の実施の形態】
〈実施例1〉(図1〜図7)
図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置は、転写方式電子写真プロセス利用、接触帯電方式、反転現像方式、最大通紙サイズがA3サイズのレーザビームプリンタである。
【0044】
(1)プリンタの全体的概略構成
a)像担持体
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)である。この感光体ドラム1は負帯電性の有機光導電体(OPC)で、外径25mmであり、中心支軸を中心に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって矢示の反時計方向に回転駆動される。
【0045】
この感光体ドラム1は、図2の層構成模型図のように、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)1aの表面に、光の干渉を抑え、上層の接着性を向上させる下引き層1bと、光電荷発生層1cと、電荷輸送層1dの3層を下から順に塗り重ねた構成をしている。
【0046】
b)帯電手段
2は感光体ドラム1の周面を一様に帯電処理する帯電手段としての接触帯電装置(接触帯電器)であり、本例は帯電ローラ(ローラ帯電器)である。
【0047】
この帯電ロ一ラ2は、芯金2aの両端部をそれぞれ不図示の軸受け部材により回転自在に保持させると共に、押し圧ばね2eによって感光体ドラム方向に付勢して感光体ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光体ドラム1の回転に従動して回転する。感光体ドラム1と帯電ローラ2との圧接部が帯電部(帯電ニップ部)aである。
【0048】
帯電ローラ2の芯金2aには電源S1より所定の条件の帯電バイアス電圧が印加されることにより回転感光体ドラム1の周面が本例の場合は負極性に一様に接触帯電処理される。
【0049】
上記の帯電ローラ2の構成、帯電制御方法等については(3)項で詳述する。
【0050】
c)情報書き込み手段
3は帯電処理された感光体ドラム1の面に静電潜像を形成する情報書き込み手段としての露光装置であり、本例は半導体レーザ使用のレーザビームスキャナである。不図示の画像読み取り装置等のホスト装置からプリンタ側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光を出力して回転感光体ドラム1の一様帯電処理面を露光位置bにおいてレーザ走査露光L(イメージ走査露光)する。このレーザ走査露光Lにより感光体ドラム1面のレーザ光で照射されたところの電位が低下することで回転感光体ドラム1面には走査露光した画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
【0051】
d)現像手段
4は感光体ドラム1上の静電潜像に現像剤(トナー)を供給し静電潜像を可視化する現像手段としての本例の場合はジャンピング現像装置(現像器)である。感光体ドラム1面に形成された静電潜像はこの現像装置4により負に帯電した一成分磁性トナー(ネガトナー)で反転現像される。
【0052】
4aは現像容器、4bは非磁性の現像スリーブであり、この現像スリーブ4bはその外周面の一部を外部に露呈させて現像容器4a内に回転可能に配設してある。4cは非回転に固定して現像スリーブ4b内に挿設したマグネットローラ、4dは現像剤コーティングブレード、4eは現像容器4aに収容した現像剤としての一成分磁性トナー、S2は現像スリーブ4bに対する現像バイアス印加電源である。
【0053】
而して、矢印の反時計方向に回転する現像スリーブ4bの面に薄層としてコーティングされ、現像部cに搬送された一成分磁性トナーが現像バイアスによる電界によって感光体ドラム1面に静電潜像に対応して選択的に付着することで静電潜像がトナー画像として現像される。本例の場合は感光体ドラム1面の露光明部にトナーが付着して静電潜像が反転現像される。
【0054】
現像部cを通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
【0055】
e)転写手段・定着手段・クリーニング手段
5は転写装置であり、本例は転写ローラである。この転写ローラ5は感光体ドラム1に所定の押圧力をもって圧接させてあり、その圧接ニップ部が転写部dである。この転写部dに不図示の給紙機構部から所定の制御タイミングにて転写材(被転写部材、記録材)Pが給送される。
【0056】
転写部dに給送された転写材Pは回転する感光体ドラム1と転写ローラ5の間に挟持されて搬送され、その間、転写ローラ5に電源S3からトナーの正規帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転写バイアスが印加されることで、転写部dを挟持搬送されていく転写材Pの面に感光体ドラム1面側のトナー画像が順次に静電転写されていく。
【0057】
転写部dを通ってトナー画像の転写を受けた転写材Pは回転感光体ドラム1面から順次に分離されて定着装置6(例えば熱ローラ定着装置)へ搬送されてトナー画像の定着処理を受けて画像形成物(プリント、コピー)として出力される。
【0058】
7はクリーニング装置であり、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体ドラム1面はクリーニングブレード7aにより摺擦されて転写残トナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返して画像形成に供される。eはクリーニングブレード7aの感光体ドラム面当接部である。
【0059】
(2)プリンタの動作シーケンス
図3は上記プリンタの動作シーケンス図である。
【0060】
a.初期回転動作(前多回転工程)
プリンタの起動時の始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。電源スイッチ−オンにより、感光体ドラムを回転駆動させ、また定着装置の所定温度への立ち上げ等、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
【0061】
b.印字準備回転動作(前回転工程)
プリント信号−オンから実際に画像形成(印字)工程動作がなされるまでの間の画像形成前の準備回転動作期間であり、初期回転動作中にプリント信号が入力したときには初期回転動作に引き続いて実行される。プリント信号の入力がないときには初期回転動作の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光体ドラムの回転駆動が停止され、プリンタはプリント信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント信号が入力すると印字準備回転動作が実行される。
【0062】
c.印字工程(画像形成工程、作像工程)
所定の印字準備回転動作が終了すると、引き続いて回転感光体ドラムに対する作像プロセスが実行され、回転感光体ドラム面に形成されたトナー画像の転写材への転写、定着装置によるトナー画像の定着処理がなされて画像形成物がプリントアウトされる。
【0063】
連続印字(連像画像形成、連続プリント)モードの場合は上記の印字工程が所定の設定プリント枚数n分繰り返して実行される。
【0064】
d.紙間工程
連続印字モードにおいて、一の転写材の後端部が転写位置dを通過した後、次の転写材の先端部が転写位置dに到達するまでの間の、転写位置における記録紙の非通紙状態期間(画像形成領域間の非画像形成領域)である。
【0065】
e.後回転動作
最後の転写材の印字工程が終了した後もしばらくの間メインモー夕の駆動を継続させて感光体ドラムを回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
【0066】
f.ス夕ンバイ
所定の後回転動作が終了すると、メインモー夕の駆動が停止されて感光体ドラムの回転駆動が停止され、プリン夕は次のプリントス夕−ト信号が入力するまでス夕ンバイ状態に保たれる。
【0067】
1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、プリン夕は後回転動作を経てス夕ンバイ状態になる。
【0068】
ス夕ンバイ状態において、プリントス夕ート信号が入力すると、プリン夕は前回転工程に移行する。
【0069】
cの印字工程時が画像形成時であり、aの初期回転動作、bの印字準備回転動作、dの紙間工程、eの後回転動作が非画像形成時である。
【0070】
(3)帯電手段の詳細説明
A)帯電ローラ2
接触帯電部材としての帯電ローラ2の長手長さは320mmであり、図1の層構成模型図のように、芯金(支持部材)2aの外回りに、下層2bと、中間層2cと、表層2dを下から順次に積層した3層構成である。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、中間層2cは帯電ローラ全体として均一な抵抗を得るための導電層であり、表層2dは感光体ドラム1上にピンホール等の欠陥があってもリークが発生するのを防止するために設けている保護層である。
【0071】
より具体的には、本例の帯電ロ一ラ2の仕様は下記のとおりである。
【0072】
芯金2a ;直径6mmのステンレス丸棒
下層2b ;カーボン分散の発泡EPDM、比重0.5g/cm3 、体積
抵抗値103 Ωcm、層厚3.0mm、長さ320
mm
中間層2c;カーボン分散のNBR系ゴム、体積抵抗値105 Ωcm、
層厚700μm
表層2d ;フッ素化合物のトレジン樹脂に酸化錫、カーボンを分散、体積
抵抗値108 Ωcm、表面粗さ(JIS規格10点平均表面粗
さRa)1.5μm、層厚10μm
B)帯電バイアス印加系
図4は帯電ローラ2に対する帯電バイアス印加系のブロック回路図である。
【0073】
電源S1から直流電圧に周波数fの交流電圧を重畳した所定の振動電圧(バイアス電圧Vdc+Vac)が芯金2aを介して帯電ローラ2に印加されることで、回転する感光体ドラム1の周面が所定の電位に帯電処理される。
【0074】
帯電ローラ2に対する電圧印加手段である電源S1は、直流(DC)電源11と交流(AC)電源12を有している。
【0075】
13は制御回路であり、上記電源S1のDC電源11とAC電源12をオン・オフ制御して帯電ローラ2に直流電圧と交流電圧のどちらか、若しくはその両方の重畳電圧を印加するように制御する機能と、DC電源11から帯電ローラ2に印加する直流電圧値と、AC電源12から帯電ローラ2に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する機能を有する。
【0076】
14は感光体1を介して帯電ローラ2に流れる交流電流値を測定する手段としての交流電流値測定回路である。この回路14から上記の制御回路13に測定された交流電流値情報が入力する。
【0077】
15はプリンタが設置されている環境を検知する手段としての環境センサーである。この環境センサー15から上記の制御回路13に検知された環境情報が入力する。
【0078】
そして、制御回路13は交流電流値測定回路14から入力の交流電流値情報、更には環境センサー15から入力の環境情報から、印字工程の帯電工程における帯電ローラ2に対する印加交流電圧の適切なピーク間電圧値の演算・決定プログラムを実行する機能を有する。
【0079】
C)交流電圧のピーク間電圧の制御方法
次に、印字工程時に帯電ローラ2に印加する交流電圧のピーク間電圧の制御方法を述べる。
【0080】
本発明者らは、種々の検討により、以下の定義により数値化した放電電流量が実際のAC放電の量を代用的に示し、感光体ドラムの削れ、画像流れ、帯電均一性と強い相関関係があることを見出した。
【0081】
すなわち図5に示すように、ピーク間電圧Vppに対して交流電流Iacは帯電開始電圧Vth×2(V)未満(未放電領域)で線形の関係にあり、それ以上から放電領域に入るにつれ徐々に電流の増加方向にずれる。放電の発生しない真空中での同様の実験においては直線が保たれたため、これが、放電に関与している電流の増分△Iacであると考える。
【0082】
よって、放電開始電圧Vth×2(V)未満のピーク間電圧Vppに対して電流Iacの比をαとしたとき、放電による電流以外の、接触部へ流れる電流(以下、ニップ電流)などの交流電流はα・Vppとなり、放電開始電圧Vth×2(V)以上の電圧印加時に測定されるIacと、このα・Vppの差分、
式1・・・△Iac=Iac−α・Vpp
から△Iacを放電の量を代用的に示す放電電流量と定義する。
【0083】
この放電電流量は一定電圧または一定電流での制御下で帯電を行った場合、環境、耐久を進めるにつれ変化する。これはピーク間電圧と放電電流量の関係、交流電流値と放電電流量との関係が変動しているからである。
【0084】
AC定電流制御方式では、帯電部材から被帯電体に流れる総電流で制御している。この総電流量とは、上記のように、ニップ電流α・Vppと非接触部で放電することで流れる放電電流量△Iacの和になっており、定電流制御では実際に被帯電体を帯電させるのに必要な電流である放電電流だけでなく、ニップ電流も含めた形で制御されている。
【0085】
そのため、実際に、放電電流量は制御できていない。定電流制御において同じ電流値で制御していても、帯電部材の材質の環境変動によって、ニップ電流が多くなれば当然放電電流量は減り、ニップ電流が減れば放電電流量は増えるため、AC定電流制御方式でも完全に放電電流量の増減を抑制することは不可能であり、長寿命を目指したとき、感光体ドラムの削れと帯電均一性の両立を実現することは困難であった。
【0086】
そこで、本発明者らは、常に所望の放電電流量を得るため、以下の要領で制御を行った。
【0087】
所望の放電電流量をDとしたときに、この放電電流量Dとなるピーク間電圧を決定する方法を説明する。
【0088】
本実施例では印字準備回転動作時において制御回路13で印字工程時の帯電工程における帯電ローラ2に対する印加交流電圧の適切なピーク間電圧値の演算・決定プログラムを実行させている。
【0089】
具体的に、図6のVpp−Iacグラフと、図7の制御フロー図を参照して説明する。
【0090】
制御回路13は印字準備回転動作時においてAC電源12を制御して図6に示すように、帯電ローラ2に放電領域であるピーク間電圧(Vpp)を3点、未放電領域であるピーク間電圧を3点、順次に印加し、その時の感光体1を介して帯電ローラ2に流れる交流電流値が交流電流値測定回路14で測定されて制御回路13に入力する。
【0091】
次に制御回路13は、上記測定された各3点の電流値から、最小二乗法を用いて、放電、未放電領域のピーク間電圧と交流電流の関係をそれぞれ直線近似し、以下の式2、式3を算出する。
【0092】
式2・・・放電領域の近似直線 :Yα=αXα+A
式3・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=βXβ+B
その後、上記の式2の放電領域の近似直線と、式3の未放電領域の近似直線の差分が、放電電流量Dとなるピーク間電圧Vppを式4によって決定する。
【0093】
式4・・・Vpp1=(D−A+B)/(α−β)
ここで、請求項に記載した、未放電領域と放電領域でのピーク間電圧(Vpp)−交流電流(Iac)関数fI1(Vpp)とfI2(Vpp)はそれぞれ上記式3のYβ=βXβ+Bと式2のYα=αXα+Aに対応している。また請求項に記載した定数Dは上記の所望の放電電流量Dと対応している。
【0094】
よって、請求項に記載したfI2(Vpp)−fI1(Vpp)=Dは
α−Yβ=(αXα+A)−(βXβ+B)=D
となる。
【0095】
また、fI2(Vpp)−fI1(Vpp)=Dから式4の
Vpp=(D−A+B)/(α−β)
の誘導は次のとおりである。
【0096】
fI2(Vpp)−fI1(Vpp)=Yα−Yβ=D
(αXα+A)−(βXβ+B)=D
今、DとなるXの値を探しており、その点をVppとすると、
(αVpp+A)−(βVpp+B)=D
よって、Vpp=(D−A+B)/(α−β)となる。
【0097】
そして、帯電ローラ2に印加するピーク間電圧を上記の式4で求めたVpp1に切り替え、Vpp1で定電圧制御し、前記した印字工程へと移行する。
【0098】
印字工程時には、求めたピーク間電圧Vpp1が帯電ローラ2に印加され、その時に帯電ローラ2に流れる交流電流値が交流電流値測定回路14で測定されて制御回路13に入力する。このとき、Vpp1は定電圧制御されている。
【0099】
画像形成領域と次の画像形成領域の間の非画像形成領域(紙間)において、帯電ローラ2に未放電領域であるピーク間電圧(Vpp)を1点印加し、その時に流れる交流電流値が交流電流値測定回路14で測定されて制御回路13に入力する。
【0100】
新たに測定されたピーク間電圧と交流電流値の関係と、印字準備回転動作時に測定したピーク間電圧と交流電流値の関係から、統計的処理を行なうことで、以下の式5、式6を算出する。すなわち、印字時の測定点と紙間時の測定点を、前回転時の制御において求められた測定点に追加して、測定点数を多くして最小二乗法を用いて再計算させる。
【0101】
式5・・・放電領域の近似直線 :Yα=α' Xα+A'
式6・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=β' Xβ+B
その後、印字工程時に帯電ローラ2に印加するピーク間電圧Vpp1を求める時と同様に、式7を用いて、式5の放電領域の近似直線と式6の未放電領域の近似直線の差分である放電電流量Dとなるピーク間電圧Vpp2を決定する。
【0102】
式7・・・Vpp2=(D−A' −B)/(α' −β’)
ここで、請求項に記載した、未放電領域と放電領域での補正されたピーク間電圧(Vpp)−交流電流(Iac)関数fI1'(Vpp) とfI2'(Vpp) はそれぞれ上記式6のYβ=β’Xβ+Bと式2のYα=α’Xα+A’に対応している。
【0103】
関数fI1'(Vpp) とfI2'(Vpp) からの式7の誘導は、前記の関数fI1(Vpp)とfI2(Vpp)からの式4の誘導と同様である。
【0104】
そして、帯電ローラ2に印加するピーク間電圧を上記の式7で求めたVpp2に切り替え、次はVpp2で定電圧制御し、画像形成を行なう。
【0105】
次の印字工程時においても、同様に、印字工程時と紙間工程時にピーク間電圧と交流電流値の関係を測定し、印字工程時に帯電ローラ2に印加するピーク間電圧を印字動作が行なわれている間常に補正する。
【0106】
この様に、印字準備回転動作時ごとに、印字工程時に所定の放電電流量Dを得るために必要なピーク間電圧を算出し、印字工程中には求めたピーク間電圧を定電圧制御しながら帯電ローラ2に印加し、さらに連続印字モード時には印字工程中の交流電流値と、紙間工程時に帯電ローラ2に未放電領域であるピーク間電圧(Vpp)を印加した時の交流電流を測定し、次の印字工程時に印加するピーク間電圧を補正する。
【0107】
それによって、帯電ローラ2の製造ばらつきや材質の環境変動に起因する抵抗値のふれや、本体装置の高圧ばらつきを吸収するだけでなく、連続印字による帯電ローラ2の抵抗値変動に対しても一枚ごとに補正を入れることで、確実に所望の放電電流量を得られることが可能となった。
【0108】
この制御下で、耐久検討を行なったところ、どの環境下でも感光体ドラム1の劣化・削れを発生させず、従来の定電流制御と比較して約15%の感光体ドラム1の長寿命化を実現可能とした。
【0109】
本実施例では帯電ローラ2に印加する交流電圧のピーク間電圧を切り替えることで放電電流量を制御したが、これに限らず、逆に交流電流を印加することで交流電圧のピーク間電圧を測定し(図4中の交流電流値測定回路14をピーク間電圧値測定回路に変更)、印字工程時には所望の放電電流量を得るに必要な交流電流を常に印加できるようにAC電源の出力交流電流を制御回路13で定電流制御することも可能である。
【0110】
また、本実施例では所望の放電電流量D、非印字工程時に印加するピーク間電圧値を各環境一定にしたが、環境センサー(温度計と湿度計)15が設置されている装置においては、環境ごとでそれぞれの値を可変することで、さらに安定した均一帯電を行なうことが可能となる。
【0111】
さらに、本実施例では印字工程中と紙間工程時に、放電領域と未放電領域のピーク間電圧と交流電流の関係(Vpp−Iac関数)の測定を行ない、印加する交流電圧を補正したが、これに限らずどちらか一方だけを行なうことも可能である。すなわち、ニップ電流の耐久変動が大きいときには、紙間工程時に未放電領域であるピーク間電圧(Vpp)を印加した時の交流電流を測定し、印字工程時に帯電ローラ2に印加する交流電圧の補正を行ない、放電量の耐久変動が大きいときには、印字工程時の交流電流を測定し、印加する交流電圧の補正を行なうことも可能である。
【0112】
▲1▼.印字工程時のみ測定する場合
放電領域のVpp−Iac関数は補正され、
α=α’Xα+A’
となる。
【0113】
未放電領域は補正されないため、
β=βXβ+B
となり、次の印字工程で定電圧制御されるピーク間電圧値Vpp2は、以下で求められる。
【0114】
Vpp2=(D−A’+B)/(α’−β)
▲2▼.紙間時のみ測定する場合
放電領域のVpp−Iac関数は補正されず、
α=αXα+A
となる。
【0115】
未放電領域は補正されるため、
β=β’Xβ+B
となり、次の印字工程で定電圧制御されるピーク間電圧値Vpp2は、以下で求められる。
【0116】
Vpp2=(D−A+B)/(α−β’)
かくして、印字準備回転動作中に未放電領域で3点、放電領域で3点、順次、ピーク間電圧を帯電ローラ2に印加し、交流電圧値を測定し、印字工程中に帯電ローラ2に印加するピーク間電圧(Vpp1)を決定し、連続印字においては、印字工程中の交流電流と、紙間で未放電領域のピーク間電圧を印加した時の交流電流を測定し、次の印字工程時にはそれらの測定値によって帯電ローラ2に印加するピーク間電圧(Vpp2)に補正をかけることで、常に所望の放電電流量Dが得られるピーク間電圧を印加することができ、感光体の劣化・削れと帯電均一性を両立させることができ、長寿命化、高画質化が実現可能となった。
【0117】
さらに、製造時のばらつきも吸収できることから、材料、精度に関しても許容範囲が広がることで、製造時のコストダウンも行なえ製品を安価にユーザーに提供することが可能となる。
【0118】
〈実施例2〉
本実施例は、1点制御、定電圧制御の系であり、所望の放電電流量をDとしたときに、この放電電流量Dとなるピーク間電圧を決定する方法を説明する。
【0119】
画像形成装置は、印字準備回転時に、帯電ローラに放電領域であるピーク間電圧(Vpp)を2点、未放電領域であるピーク間電圧を1点、順次、帯電ローラ印加し、その時の交流電流値を測定する。ピーク間電圧と交流電流の関係はピーク間電圧がゼロの時、交流電流値もゼロとなるよう予め設定されている。
【0120】
次に画像形成装置は、放電領域では測定値2点から、未放電領域では測定値と0点とを用いて、ピーク間電圧と交流電流の関係を直線近似し、以下の式2と式3を算出する。
【0121】
式2・・・放電領域の近似直線 :Yα=αXα+A
式3・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=βXβ
その後、放電領域の近似直線Yαと未放電領域の近似直線Yβの差分が、放電電流量Dとなるピーク間電圧Vppを式4によって決定する。
【0122】
式4・・・Vpp=(D−A)/(α−β)
そして、帯電部材に印加するピーク間電圧を求めたVpp1に切り替え定電圧制御し、前記した画像形成動作へと移行する。
【0123】
画像形成時には、求めたピーク間電圧Vpp1が定電圧制御で印加され、その時に帯電ローラに流れる交流電流値が測定される。
【0124】
画像形成領域と次の画像形成領域の間の非画像形成領域(紙間)において、未放電領域であるピーク間電圧(Vpp)を1点、帯電ローラに印加し、その時に流れる交流電流値を測定する。
【0125】
新たに測定されたピーク間電圧と交流電流値の関係と、印字準備回転時に測定したピーク間電圧と交流電流値の関係から、統計的処理を行なうことで、以下の式5と式6を算出する。
【0126】
式5・・・放電領域の近似直線 :Yα=α’Xα+A’
式6・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=β’Xβ
その後、印字時に印加するピーク間電圧Vpp1を求める時と同様に、式7を用いて放電領域の近似直線Yαと未放電領域の近似直線Yβの差分である放電電流量Dとなるピーク間電圧Vpp2を決定する。
【0127】
式7・‥Vpp2=(a−A)/(α’−β’)
そして、帯電ローラに印加するピーク間電圧Vpp2に切り替えVpp2で定電圧制御することで、画像形成を行なう。
【0128】
次の画像形成時においても、同様に、印字時と紙間時にピーク間電圧と交流電流値の関係を測定し、印加するピーク間電圧を、画像形成動作が行なわれている間常に補正する。
【0129】
この様に、ピーク間電圧と交流電流のゼロ点があっている場合には、未放電領域の測定は一点で制御でき、これによって測定時間を短縮できる。
【0130】
〈実施例3〉
本実施例は、3点制御、定電流制御の系であり、所望の放電電流量をDとしたときに、この放電電流量Dとなる交流電流値を決定する方法を説明する。
【0131】
画像形成装置は、印字準備回転時に、帯電ローラに放電領域である交流電流(Iac)を3点、未放電領域である交流電流を3点、順次、帯電ローラ印加し、その時のピーク間電圧値を測定する。
【0132】
次に画像形成装置は、測定された各3点の電流値から、最小二乗法を用いて、放電、未放電領域でのピーク間電圧と交流電流の関係(Vpp−Iac関数)を直線近似し、以下の式2と式3を算出する。
【0133】
式2・・・放電領域の近似直線 :Yα=αXα+A
式3・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=βX+B
その後、放電領域の近似直線Yαと未放電領域の近似直線Yβの差分が、放電電流量Dとなる交流電流(Iac)を式4によって決定する。
【0134】
Dとなる交流電流値をIac1とし、そのときのピーク間電圧をVppとすると、式2と式3は、
Iac1=αVpp+A・・・式a
Iac2=βVpp+B・・・式b
となる。ここで、Iac2は未放電領域の近似直線YβでのVppとなる交流電流値である。
【0135】
Iac1=Iac2+D・・・式c
式a、b、cから、放電電流量Dとなる交流電流(Iac1)は、式4で決定される。
【0136】
式4・・・Iac1=(αD+αB−βA)/(α−β)
そして、帯電部材に印加する交流電流を求めたIac1に切り替え、Iac1で定電流制御し、前記した画像形成動作へと移行する。
【0137】
画像形成時には、求めた交流電流を求めたIac1が印加され、その時のピーク間電圧が測定される。
【0138】
画像形成領域と次の画像形成領域の間の非画像形成領域(紙間)において、未放電領域である交流電流を1点、帯電ローラに印加し、その時のピーク間電圧を測定する。
【0139】
新たに測定されたピーク間電圧と交流電流値の関係と印字準備回転時に測定したピーク間電圧と交流電流値の関係から、統計的処理を行なうことで、以下の式5と式6を算出する。
【0140】
式5・・・放電領域の近似直線 :Yα=α’Xα+A’
式6・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=β’Xβ+B
その後、印字時に印加する交流電流Iac1を求める時と同様に、式7を用いて放電領域の近似直線Yαと未放電領域の近似直線Yβの差分である放電電流量Dとなる交流電流Iac3を決定する。
【0141】
式7・・・Iac3=(α’D+α’B−β’A’)/(α’−β’)
そして、帯電ローラに印加する交流電流Iac3に切り替え定電流制御し、画像形成を行なう。
【0142】
次の画像形成時においても、同様に、印字時と紙間時にピーク間電圧と交流電流値の関係を測定し、印加する交流電流を、画像形成動作が行なわれている間常に補正する。
【0143】
この制御により実施例1、2と同様の効果を得ることが可能である。
【0144】
本実施例では印字工程時と紙間時に、放電領域と未放電領域のピーク間電圧と交流電流の関係(Vpp−Iac関数)を測定したが、これに限らずどちらか一方だけを行なうことも可能である。
【0145】
▲1▼.印字工程時のみ測定する場合
放電領域のVpp−Iac関数は補正され、
α=α’Xα+A’
となる。
【0146】
未放電領域は補正されないため、
β=βXβ+B
となり、次の印字工程で定電圧制御されるピーク間電圧値Vpp2は、以下で求められる。
【0147】
Iac3=(α’D+α’B−βA’)/(α’−β)
▲2▼.紙間時のみ測定する場合
放電領域のVpp−Iac関数は補正されず、
α=αXα+A
となる。
【0148】
未放電領域は補正されるため、
β=β’Xβ+B
となり、次の印字工程で定電圧制御されるピーク間電圧値Vpp2は、以下で求められる。
【0149】
Iac3=(αD+αB−β’A)/(α−β’)
〈実施例4〉(図8)
本実施例は、1点制御、定電流制御の系であり、所望の放電電流量をDとしたときに、この放電電流量Dとなる交流電流値を決定する方法を説明する。
【0150】
図8に示すように、画像形成装置は、印字準備回転時に、帯電ローラに放電領域である交流電流(Iac)を2点、未放電領域である交流電流を1点、順次、帯電ローラ印加し、その時のピーク間電圧値を測定する。ピーク間電圧と交流電流の関係はピーク間電圧がゼロの時、交流電流値もゼロとなるよう予め設定されている。
【0151】
次に画像形成装置は、放電領域では測定値2点から、未放電領域では測定値と0点とを用いて、ピーク間電圧と交流電流の関係を直線近似し、以下の式2と式3を算出する。
【0152】
式2・・・放電領域の近似直線 :Yα=αXα+A
式3・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=βXβ
その後、放電領域の近似直線Yαと未放電領域の近似直線Yβの差分が、放電電流量Dとなる交流電流(Iac)を式4によって決定する。
【0153】
Dとなる交流電流値をIac1とし、そのときのピーク間電圧をVppとすると、式2と式3は、
Iac1=αVpp+A・・・式a
Iac2=βVpp ・・・式b
となる。ここで、Iac2は未放電領域の近似直線YβでのVppとなる交流電流値である。
【0154】
Iac1−Iac2=D・・・式c
式a、b、cから、放電電流量Dとなる交流電流(Iac)は式4で決定される。
【0155】
式4・・・Iac=(αD−βA)/(α−β)
そして、帯電部材に印加する交流電流を求めたIacに切り替え、Iacで定電流制御し、前記した画像形成動作へと移行する。
【0156】
画像形成時には、求めた交流電流を求めたIac1が印加され、その時のピーク間電圧が測定される。
【0157】
画像形成領域と次の画像形成領域の間の非画像形成領域(紙間)において、未放電領域である交流電流を1点、帯電ローラに印加し、その時のピーク間電圧を測定する。
【0158】
新たに測定されたピーク間電圧と交流電流値の関係と印字準備回転時に測定したピーク間電圧と交流電流値の関係から、統計的処理を行なうことで、以下の式5と式6を算出する。
【0159】
式5・・・放電領域の近似直線 :Yα=α’Xα+A’
式6・・・未放電領域の近似直線 :Yβ=β’Xβ
その後、印字時に印加する交流電流Iac1を求める時と同様に、式7を用いて放電領域の近似直線Yαと未放電領域の近似直線Yβの差分である放電電流量Dとなる交流電流Iac3を決定する。
【0160】
式7・・・Iac3=(α’D−βA’)/(α’−β)
そして、帯電ローラに印加する交流電流Iac3に切り替え定電流制御し、画像形成を行なう。
【0161】
次の画像形成時においても、同様に、印字時と紙間時にピーク間電圧と交流電流値の関係を測定し、印加する交流電流を、画像形成動作が行なわれている間常に補正する。
【0162】
この制御により実施例1〜3と同様の効果を得ることが可能である。また前回転での測定点が少ないため準備回転時間を短縮できる。
【0163】
〈実施例5〉(図9)
図9は本実施例における画像形成装置の概略構成模型図である。本例の画像形成装置は、転写方式電子写真プロセス利用、接触帯電方式、反転現像方式、クリーナーレス、最大通紙サイズがA3サイズのレーザビームプリンタである。
【0164】
前記の実施例1のプリンタと共通する構成部材・部分には同じ符号を付して再度の説明を省略し、実施例1のプリンタとは異なる構成部材・部分・事項について説明する。
【0165】
(1)プリンタの全体的概略構成
本実施例のプリンタにおいて、像担持体としての感光体ドラム1は外径50mmである。
【0166】
現像手段である現像装置4は二成分磁気ブラシ現像方式の反転現像装置であり、感光体ドラム1面に形成された静電潜像はこの現像装置4により順次にトナー像として本例の場合は負に摩擦帯電されたトナー(ネガトナー)により反転現像されていく。現像容器4aに収容の現像剤4eは二成分現像剤である。4fは現像容器4a内の底部側に配設した現像剤攪拌部材、4gはトナーホッパーであり、補給用トナーを収容させてある。
【0167】
現像容器4a内の二成分現像剤4eはトナーと磁性キャリアの混合物であり、現像剤攪拌部材4fにより攪拌される。本例においてトナーの平均粒径は6μm、磁性キャリアの抵抗は約1013Ωcm、粒径は約40μmである。トナーは磁性キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。
【0168】
現像スリーブ4bは感光体ドラム1との最近接距離(S−Dgapと称する)を350μmに保たせて感光体ドラム1に近接させて対向配設してある。この感光体ドラム1と現像スリーブ4aとの対向部が現像部cである。現像スリーブ4bは現像部cにおいて感光体ドラム1の進行方向とは逆方向に回転駆動される。この現像スリーブ4bの外周面に該スリーブ内のマグネットローラ4cの磁力により現像容器4a内の二成分現像剤4eの一部が磁気ブラシ層として吸着保持され、該スリーブの回転に伴い回転搬送され、現像剤コーティングブレード4dにより所定の薄層に整層され、現像部cにおいて感光体ドラム1の面に対して接触して感光体ドラム面を適度に摺擦する。現像スリーブ4bには電源S2から所定の現像バイアスが印加される。
【0169】
而して、回転する現像スリーブ4bの面に薄層としてコーティングされ、現像部cに搬送された現像剤中のトナー分が現像バイアスによる電界によって感光体ドラム1面に静電潜像に対応して選択的に付着することで静電潜像がトナー画像として現像される。本例の場合は感光体ドラム1面の露光明部にトナーが付着して静電潜像が反転現像される。
【0170】
現像部cを通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
【0171】
現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度を所定の略一定範囲内に維持させるために、現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度が不図示の例えば光学式トナー濃度センサーによって検知され、その検知情報に応じてトナーホッパー4gが駆動制御されて、トナーホッパー内のトナーが現像容器4a内の二成分現像剤4eに補給される。二成分現像剤4eに補給されたトナーは攪拌部材4fにより攪拌される。
【0172】
(2)クリーナーレスシステム
本例のプリンタはクリーナーレスであり、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体ドラム1面に若干量残留する転写残トナーを除去する専用のクリーニング装置は具備させていない。転写後の感光体ドラム1面上の転写残トナーは引き続く感光体ドラム1の回転に伴い帯電部a、露光部bを通って現像部cに持ち運ばれて、現像装置3により現像同時クリーニング(回収)される。
【0173】
現像同時クリーニングは、転写後の感光体上の転写残トナーを次工程以降の現像工程時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して静電潜像を形成し、該静電潜像の現像工程過程時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって、トナーで現像されるべきではない感光体面部分上に存在する転写残トナーは現像装置に回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以降の静電潜像の現像に再用されるため、廃トナーをなくし、またメンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。またクリーナーレスであることで印字工程装置の小型化にも有利である。
【0174】
8はトナー帯電制御手段であり、転写部dよりも感光体ドラム回転方向下流側で、帯電部aよりも感光体ドラム回転方向上流側の位置に配設してある。このトナー帯電制御手段7は、適度の導電性を持ったブラシ形状部材(補助ブラシ)であり、ブラシ部を感光体ドラム1面に接触させて配設してあり、負極性の電圧が電源S4より印加されている。fはブラシ部と感光体ドラム1面の接触部である。トナー帯電制御手段7を通過する感光体ドラム1上の転写残トナーはその帯電極性が正規極性である負極性に揃えられる。
【0175】
すなわち、転写工程後の感光体ドラム1面上の転写残トナーには画像部で転写し切れなかった負極性トナー、現像時に非画像部に付着した正極性のカブリトナー、転写の正極性の電圧に影響され極性が正極性に反転してしまったトナーが含まれる。このような転写残トナーは上記のトナー帯電制御手段8によりその帯電極性が一様に負極性に揃えられる。本実施例では、トナー帯電制御手段8には転写後の感光体に対して放電がおこる電圧である−1000Vを印加した。これにより、トナー帯電制御手段8を通過する転写残トナーには放電および直接電荷注入により電荷付与がなされ、負極性に揃えられる。
【0176】
上述した帯電工程では、転写残トナーの上から感光体ドラム1面上を帯電処理する。転写残トナーの極性は負極性に一様に揃えられているため、負極性の直流電圧を印加されている帯電ローラ2へのトナー付着はない。露光工程においても転写残トナー上から露光を行なうが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現れない。現像工程においては、感光体ドラム1上の未露光部に存在する転写残トナーは、電界の関係上現像器に回収される。
【0177】
前述したように現像スリーブ2bと感光体ドラム1との最近接距離(S−Dgap)は350μmであり、この距離を保つことで現像スリーブ4b上に形成された二成分現像剤の磁気ブラシが感光体ドラム1表面と適度に摺擦し感光体ドラム1上の転写残トナーの現像同時回収が行なわれる。また転写残トナーの回収に有利であるように、現像スリーブ4bは現像部cにおいて感光体ドラム1の表面の進行方向とは逆方向に回転させている。
【0178】
(3)交流電圧のピーク間電圧の制御
しかしながら、帯電ローラ2へのトナー付着はまったくない訳ではなく、またトナーの外添剤による帯電ローラ汚れが多少なりとも発生する。帯電ローラ汚れが発生すると、放電不足や過剰放電による画像異常がおこる。
【0179】
また、クリーナーレスシステムにおいて、AC帯電方式を用いた場合、AC帯電により発生した放電生成物に起因した画像流れ、ボケである。
【0180】
接触帯電によるAC帯電方式の場合も、コロナ帯電器による帯電処理との対比において発生オゾン量は少ないが皆無ではないので、多少ながら放電生成物による悪影響がある。画像形成装置にあっては、像担持体としての感光体面に放電生成物が付着し、さらに吸湿することで感光体表面が低抵抗化して潜像の解像力低下し、また上記のようなクリーナーレスの構成を採用した画像形成装置では、クリーニング装置による感光体の刷新効果が望めなく、ボケ、画像流れ等が発生しやすくなる。
【0181】
以上の事から、クリーナーレスでの放電電流量の制御は、クリーニングブレードが付いている画像形成装置と比較してもシビアになる。
【0182】
上記の問題と帯電均一性を両立させるには、常に所望の放電電流量を得る必要があり、そのためには本発明である帯電ローラへの印加電圧制御手段を用いる必要がある。
【0183】
本実施例の交流電圧のピーク間電圧制御は、次のように行っている。
【0184】
印字準備回転動作中に未放電領域で3点、放電領域で3点、順次、ピーク間電圧を帯電ローラ2に印加し、交流電圧値を測定し、印字工程中に帯電ローラ2に印加するピーク間電圧(Vpp1)を決定する。印加するピーク間電圧は定電圧制御されている。
【0185】
連続印字においては、印字工程中の交流電流と、紙間工程で未放電領域のピーク間電圧を印加した時の交流電流を測定し、次の印字工程時にはそれらの測定値によって帯電ローラ2に印加するピーク間電圧(Vpp2)に補正をかけた。
【0186】
印字工程時に帯電ローラ2に印加するピーク間電圧の算出方法は実施例1に示した方法と同様である。
【0187】
本実施例で用いた装置本体には環境センサー15(図4)を設けており、各環境で、印字準備回転動作時と紙間工程に帯電ローラ2に印加するピーク間電圧を可変し、帯電ローラ2の抵抗が低下するH/H環境ではL/L環境と比較し、約10%低いピーク間電圧をそれぞれ印加している。これによって、実際に印字工程時に帯電ローラに印加するピーク間電圧に近い値で測定することができ、さらに確実に所望の放電電流量Dを得ることが可能となった。
【0188】
また、放電電流量Dの値も環境ごとに可変とし、L/L環境に比べ、帯電安定性を得るのに必要な放電電流量が小さくかつ画像流れの発生しやすいH/H環境において、L/L環境での設定放電電流量Dの約2/3に下げる制御を行った。それにより、上記の問題に対しても、H/H環境ではL/L環境の約2/3倍にすることで、H/H環境では画像流れ、ボケの発生を確実に防ぎ、L/L環境では砂地を発生させることなく安定した均一帯電を行うことが可能となった。
【0189】
上記制御を行うことで、帯電ローラ製造ばらつきや材質の環境変動に起因する抵抗値のフレや、本体装置の高圧ばらつきを吸収し、さらにはクリーナーレスの問題点のひとつである、連続印字時に発生する帯電ローラのトナーおよび外添剤汚れに対しても、一枚ごとに帯電ローラ2に印加するピーク間電圧に補正が入ることで、確実に所望の放電電流量を得ることができる。同時に環境制御を行なうことで、各環境において必要かつ最小限の放電電流量できめ細かい制御を行うことが可能である。
【0190】
かくして、クリーナーレスの画像形成装置の場合においても、長期にわたり画像流れ、帯電不良、融着、画像メモリーなどの問題が発生することなく、多少の帯電ローラ汚れに対しても均一な帯電が可能となり、安定して高画質・高品質を保つことが可能となった。
【0191】
実施例2〜4のような制御方法を採択することも勿論できる。
【0192】
〈その他〉
1)実施例においては、モノカラー(単色)での画像形成についてのみ述べたが、本発明はこれに限るものではなく、フルカラーの画像形成においても同様の効果を発揮することが可能である。
【0193】
2)また、実施例においては、プリントジョブの最初に未放電領域と放電領域でのピーク間電圧と交流電流の関係を測定し、かつ一枚ごとに印加するピーク間電圧を補正したが、帯電部材の変動が少ない画像形成装置においては、適宜、画像形成前に画像形成時に帯電ローラに印加するピーク間電圧を決定する制御を入れ、補正動作は一定枚数、一定時間に行なうことも可能である。
【0194】
3)実施例においてはプリンタの非画像形成時である印字準備回転動作期間において、画像形成時である印字工程の帯電工程における印加交流電圧の適切なピーク間電圧値または交流電流値の演算・決定プログラムの実行は実施例のプリンタのように印字準備回転動作期間に限られるものではなく、他の非画像形成時、すなわち初期回転動作時、紙間工程時、後回転工程時とすることもできるし、複数の非印字工程時に実行させるようにすることもできる。
【0195】
4)像担持体は表面抵抗が109 〜1014Ω・cmの電荷注入層を設けた直接注入帯電性のものであってもよい。電荷注入層を用いていない場合でも、例えば電荷輸送層が上記の抵抗範囲にある場合も同等の効果がえられる。表層の体積抵抗が約1013Ω・cmであるアモルファスシリコン感光体もよい。
【0196】
5)可撓性の接触帯電部材は帯電ローラの他に、ファーブラシ、フェルト、布などの形状・材質のものも使用可能である。また各種材質のものの組み合わせでより適切な弾性、導電性、表面性、耐久性のものを得ることもできる。
【0197】
6)接触帯電部材や現像部材に印加する振動電界の交番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変化する電圧)の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形波であってもよい。
【0198】
7)像担持体としての感光体の帯電面に対する情報書き込み手段としての像露光手段は実施例のレーザ走査手段以外にも、例えば、LEDのような固体発光素子アレイを用いたデジタル露光手段であってもよい。ハロゲンランプや蛍光灯等を原稿照明光源とするアナログ的な画像露光手段であってもよい。要するに、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであればよい。
【0199】
8)像担持体は静電記録誘電体などであってもよい。この場合は該誘電体面を一様に帯電した後、その帯電面を除電針ヘッドや電子銃等の除電手段で選択的に除電して目的の画像情報に対応した静電潜像を書き込み形成する。
【0200】
9)静電潜像のトナー現像方式・手段は任意である。反転現像方式でも正規現像方式でもよい。
【0201】
一般的に、静電潜像の現像方法は、非磁性トナーについてはこれをブレード等でスリーブ等の現像剤担持搬送部材上にコーティングし、磁性トナーについてはこれを現像剤担持搬送部材上に磁気力によってコーティングして搬送して像担持体に対して非接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(1成分非接触現像)と、上記のように現像剤担持搬送部材上にコーティングしたトナーを像担持体に対して接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(1成分接触現像)と、トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤(2成分現像剤)として用いて磁気力によって搬送して像担持体に対して接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分接触現像)と、上記の2成分現像剤を像担持体に対して非接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分非接触現像)との4種顛に大別される。
【0202】
10)転写手段は実施形態例のローラ転写に限られず、ブレード転写、ベルト転写、その他の接触転写帯電方式であってもよいし、コロナ帯電器を使用した非接触転写帯電方式でもよい。
【0203】
11)転写ドラムや転写ベルトなどの中間転写体を用いて、単色画像形成ばかりでなく、多重転写等により多色、フルカラー画像を形成する画像形成装置にも本発明は適用できる。
【0204】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、像担持体の帯電を該像担持体に近接又は接触配置され電圧が印加された帯電手段により行う画像形成装置について、環境や製造時による帯電部材の抵抗値のばらつき等にかかわらず、過剰放電を起こさせず常に一定量の放電を生じさせて像担持体の劣化、トナー融着、画像流れ等の問題なく均一な帯電を行なえるように帯電手段に印加する電圧・電流を適切に制御すること、また連続画像形成時においても帯電手段の汚れにかかわらず均一な帯電を行なうこと、これにより長期にわたり高画質、高品質を安定して維持させること等が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の画像形成装置の概略構成模型図
【図2】 感光体の層構成模型図
【図3】 画像形成装置の動作シーケンス図
【図4】 帯電バイアス印加系のブロック回路図
【図5】 放電電流量の測定概略図
【図6】 印字準備回転動作中に測定するピーク間電圧と交流電流量の関係図
【図7】 帯電制御シーケンス図
【図8】 実施例4における帯電制御の説明図
【図9】 実施例5の画像形成装置(クリーナーレス)の概略構成模型図
【符号の説明】
1・・感光体ドラム(像担持体)、2・・帯電ローラ、3・・レーザビームスキャナ、4・・現像装置、5・・転写ローラ、6・・定着装置、7・・クリーニング装置、8・・トナー帯電制御手段、S1〜S4・・バイアス電圧印加電源、11・・DC電源、12・・AC電源、13・・制御回路、14・・交流電圧値またはピーク間電圧値の測定回路、15・・環境センサー

Claims (12)

  1. 像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
    像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
    帯電手段に交流電圧を印加する手段と、
    帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧の電圧値を制御する手段と、
    像担持体を介して帯電手段に流れる交流電流値を測定する手段と、
    を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作前において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値を測定し、測定された交流電流値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定し、決定されたピーク間電圧を画像形成時に帯電手段に印加するとともに、流れる交流電流値を測定し、画像形成動作前に測定された電流値と、画像形成時に測定された電流値と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定する事を特徴とする画像形成装置。
  2. a)Dを予め決められた定数とし、非画像形成時に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
    fI2(Vpp)−fI1(Vpp)=D
    となるピーク間電圧値を決定し、
    b)決定されたピーク間電圧値を画像形成時に帯電手段に印加し、
    c)画像形成時に、帯電手段に印加されたピーク間電圧により流れる交流電流値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)を補正し、補正された関数fI2'(Vpp) を用いて、
    fI2'(Vpp) −fI1(Vpp)=D
    となるピーク間電圧値を決定し、
    d)決定されたピーク間電圧値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を定電圧制御する
    事を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
    像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
    帯電手段に交流電圧を印加する手段と、
    帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧の電圧値を制御する手段と、
    像担持体を介して帯電手段に流れる交流電流値を測定する手段と、
    を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作前において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値を測定し、測定された交流電流値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定し、決定されたピーク間電圧を画像形成時に帯電手段に印加するとともに、流れる交流電流値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の交流電流値を測定し、画像形成動作前に測定された電流値と、画像形成時に測定された電流値と、非画像形成領域において測定された電流値と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を補正する事を特徴とする画像形成装置。
  4. a)Dを予め決められた定数とし、画像形成動作前に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧を印加した時の電流値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
    fI2(Vpp)−fI1(Vpp)=D
    となるピーク間電圧値を決定し、
    b)決定されたピーク間電圧値を画像形成時に帯電手段に印加し、
    c)画像形成時に、帯電部材に印加されたピーク間電圧により流れる交流電流値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧を印加した時の交流電流値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)、fI2(Vpp)をそれぞれ補正し、補正された関数fI1'(Vpp) 、fI2'(Vpp) を用いて、
    fI2'(Vpp) −fI1'(Vpp) =D
    となるピーク間電圧値を決定し、
    d)決定されたピーク間電圧値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧を定電圧制御する
    事を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、画像形成動作前の交流電流値測定時に帯電手段に印加する交流電圧のピーク間電圧値を、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする請求項2、4の何れかに記載の画像形成装置。
  6. 画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、前記定数Dを、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする請求項2、4、5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
    像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
    帯電手段に少なくとも交流電流を印加する手段と、
    帯電手段に印加する交流電流値を制御する手段と、
    帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧値を測定する手段と、
    を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作前において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、測定されたピーク間電圧値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を決定し、決定した交流電流を画像形成時に帯電部材に印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、画像形成動作前に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、画像形成時に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流を決定する事を特徴とする画像形成装置。
  8. a)Dを予め決められた定数とし、非画像形成時に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
    fI2(Vpp)=fI1(Vpp)+D
    となる交流電流値を決定し、
    b)決定された交流電流値を画像形成時に帯電手段に印加し、
    c)画像形成時に、決定された交流電流値が印加された時のピーク間電圧値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)を補正し、補正されたfI2'(Vpp) を用いて、
    fI2'(Vpp) =fI1(Vpp)+D
    となる交流電流値を決定し、
    d)決定された交流電流値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を定電流制御する
    事を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置において、
    像担持体を帯電する帯電手段は、像担持体に近接又は接触配置され電圧を印加される事により像担持体面を帯電する帯電手段であり、
    帯電手段に少なくとも交流電流を印加する手段と、
    帯電手段に印加する交流電流値を制御する手段と、
    帯電手段に印加される交流電圧のピーク間電圧値を測定する手段と、
    を持ち、帯電部材に直流電圧を印加した時の像担持体への放電開始電圧をVth としたときに、画像形成動作時において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、測定されたピーク間電圧値により、画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を決定し、画像形成時に、決定した交流電流を帯電部材に印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流を印加した時の交流電圧のピーク間電圧値を測定し、画像形成動作前に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、画像形成時に測定された交流電圧のピーク間電圧値と、非画像形成領域において測定された交流電圧のピーク間電圧と、に応じて、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流を決定する事を特徴とする画像形成装置。
  10. a)Dを予め決められた定数とし、画像形成動作前に、帯電手段に少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)と、少なくとも2点以上のVth の2倍以上のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値から得られるピーク間電圧−交流電流関数fI2(Vpp)とを比較する事により、
    fI2(Vpp)=fI1(Vpp)+D
    となる交流電流値を決定し、
    b)決定された交流電流値を画像形成時に帯電手段に印加し、
    c)画像形成時に、決定された交流電流値が印加された時のピーク間電圧値を測定し、連続画像形成時の画像形成領域間の非画像形成領域において、少なくとも1点以上のVth の2倍未満のピーク間電圧となる交流電流値を印加した時の電圧値を測定することで、ピーク間電圧−交流電流関数fI1(Vpp)、fI2(Vpp)をそれぞれ補正し、補正されたfI1'(Vpp) 、fI2'(Vpp) を用いて、
    fI2'(Vpp) =fI1'(Vpp) +D
    となる交流電流値を決定し、
    d)決定された交流電流値により、次の画像形成時に帯電手段に印加する交流電流値を定電流制御する
    事を特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、非画像形成時の交流電圧のピーク間電圧値測定時に帯電手段に印加する複数段階の交流電流値を、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする請求項8、10の何れかに記載の画像形成装置。
  12. 画像形成装置が設置されている環境を検知する環境検知手段を持ち、画像形成時に帯電手段に印加する交流電流を決定する際に用いられる定数Dを、環境検知手段で検知される環境毎に変化させる事を特徴とする請求項8、10、11の何れかに記載の画像形成装置。
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