JP4297260B2 - 化粧材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、厨房機器、食卓、机、棚等の天板や扉などに好適に用いられる化粧材であって、詳しくは、天面部と側面部とを有する厚板状で表面に鏡面性のある化粧材に関するものである。
従来、この種の化粧材としては、基材に例えばMDF(中密度繊維板)を使用し、その表面に接着剤を介して化粧シートを貼着したものが代表的である。そしてその基材は、上部の平坦な天面部とその周囲を囲繞する側面部とからなる平面視矩形の厚板状のものであり、通常、天面部と側面部の境界部分は、天面部から側面部にかけて面取り乃至は曲面状に加工されている。
このように基材は表面が立体形状であるため、基材に化粧シートを貼着するには、真空成形、圧空成形、或いは真空圧空成形により、化粧シートを基材の表面に沿わすようにして接着剤で貼着することが行われている。すなわち、化粧シートとしてポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等の三次元成形性に富んだ熱可塑性樹脂製のものを使用し、これを加熱軟化せしめた状態で、基材側からの真空吸引により、さらには必要に応じて化粧シートの上からの圧空、或いはゴム膜による押圧を利用して、基材に追従して接着させることが行われている(例えば、特許文献1〜3参照。)。このような成形法で基材の表面に化粧シートを貼着すると、化粧シートは天面部から側面部に渡って積層されるため、天面部から側面部にかけての部分は引き伸ばされ、三次元的に成形されることで基材の立体形状表面に追従するのである。なお、この成形法を適用する場合、基材の材料としては、三次元形状への加工性、真空成形時の通気性、接着時の投錨効果、価格等の理由から、MDF等の多孔質乃至吸収性のものが用いられる。
特公昭56−45768号公報 特開平6−42269号公報 特公昭60−58014号公報
上記の成形法により作製される化粧材は、多孔質乃至吸収性の基材に化粧シートが間に接着剤層を介して直に積層されたものとなる。そのため、積層後の化粧シートの表面に柚子肌状、或いは筋状の微小な凹凸が生じ、また表面の鏡面性(平坦平滑性)が低下し、外観意匠が劣化するという問題がある。すなわち、通常、接着剤は基材上に塗工されることが多いが、この基材は表面が立体形状のため、接着剤を塗工するに際して、ロールコート、コンマコート等の均一な厚みの塗工が可能な塗工法を適用できないからである。
立体形状の表面に適合するスプレー塗装、刷毛塗り等の塗工法を適用すると、塗工された接着剤の表面は、筋状、微細な凹凸状乃至はムラ状の表面となる。このような塗工法では、塗膜自体が先ず凹凸になり、さらに、基材が多孔質乃至吸収性であるため、塗工された接着剤は、基材に対して場所により異なる速度で不均一に浸透していき、接着剤の表面凹凸はさらに増幅される。
また、このような立体形状の基材上に、その立体形状に追従させて化粧シートを積層せしめるためには、化粧シートを加熱軟化せしめた状態で積層しなければならない。よって、化粧シートは、接着剤層の表面凹凸の形状に成形され或いは追従することとなり、積層された化粧シート表面の鏡面性は低下する。これは、化粧シートの表面にエンボス加工の如き凹凸模様が存在する場合は或る程度目立ち難くはなるが、表面が鏡面の化粧シートの場合は非常に目立つことになる。
一方、化粧シートの表面側に接着剤を塗工する方式も試みられたが、化粧シートを低温で硬い状態のまま基材に積層すると、その化粧シートは基材の天面部から側面部にかけての立体形状に追従せず、また無理に追従させると化粧シートに皺、破断等を生じてしまう。さりとて、化粧シートを加熱軟化せしめ、十分な形状追従性を出そうとすると、今度は軟化した化粧シートが変形したり、基材の表面の凹凸形状を拾ったり、或いは接着剤の基材への不均一な浸透に化粧シートが追従したりして、化粧シートの表面に凹凸、変形を生じてしまう。
また、上記のような課題を解決するため、基材上に接着剤層を介して化粧シートを載置し、さらに天面部上にのみ、表面が鏡面で且つ離型性の断熱シートを載置した上で、真空プレス成形を行うようにした成形方法が特開平5−57786号公報に提案されている。この方法によれば、天面部上の化粧シートは、断熱シートの介在によって、ゴム膜による化粧シートの加熱軟化が抑制され鏡面を保つことができる。一方、側面部上の化粧シートは、加熱軟化の抑制はなく十分軟化して凹凸形状に追従成形される。その際、鏡面性は低下するが、側面部の鏡面低下は目立たないし意匠上も気にならない。しかし、化粧シートの厚みが大きい場合はこの方法で鏡面は維持されるが、厚みが小さい場合は、やはり基材の表面凹凸、接着剤の表面凹凸が化粧シートの表面に浮きだすことを十分に抑制できない。これに加えて、新たに発生する課題として、化粧シート上に断熱シートの端部の輪郭が賦型され意匠性が低下するという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多孔質乃至吸収性の材料からなり天面部とこれに湾曲して繋がる側面部とを有する厚板状の基材に化粧シートを貼着してなる化粧材でありながら、鏡面性に優れた化粧材及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の化粧材は、多孔質乃至吸収性の材料からなる厚板状の基材の表面に化粧シートを貼着してなる化粧材であって、基材は天面部とこれに湾曲して繋がる側面部とを有しており、その基材における天面部にのみ一部が基材の表面近傍に浸透した第1接着剤層を有し、その第1接着剤層の上に表裏両面のうち少なくとも観察者側となる表面平坦で平滑に製膜した樹脂シートからなる鏡面付与シートを有しており、基材における側面部及び鏡面付与シート上の全面に渡って第2接着剤層を有し、その第2接着剤層の上に熱可塑性樹脂の基材シートに装飾処理を施してなる化粧シートが天面部及び側面部の表面形状に追従して積層されていることを特徴とする。
そして、上記構成の化粧材において、鏡面付与シートの周縁が、天面部から側面部にかけて漸次厚みが減少していることが好ましい。また、第2接着剤層は、天面部と側面部とが別の接着剤層から形成されていることが好ましいものである。
そして、本発明の化粧材は、次の各工程を順に行うことで好ましい形態のものを製造することができる。
(1)表裏両面のうち少なくとも観察者側となる表面平坦で平滑に製膜した樹脂シートからなる鏡面付与シートを用意し、その鏡面付与シートの表面に、室温固体の感熱融着型樹脂からなる第2接着剤層と剥離可能な保護シートとをこの順で積層し、裏面には第1接着剤層を形成する第1工程。
(2)多孔質乃至吸収性の材料からなる厚板状のものを基材として用意し、その基材の表面に鏡面付与シートを第1接着剤層側が基材側となるようにして載置して積層する第2工程。
(3)基材の周縁を保護シートから側面にかけて研磨乃至切削し、基材を、鏡面付与シートを表面に積層してなる天面部と基材が露出してなる側面部とを含む立体形状に成形する第3工程。
(4)基材の側面部直上に第2接着剤層を形成する第4工程。
(5)保護シートを鏡面付与シートの表面から剥離する第5工程。
(6)熱可塑性樹脂の基材シートに装飾処理を施してなる化粧シートを用意し、その化粧シートを加熱して軟化せしめ、基材側からの真空吸引を用いて、化粧シートを基材の側面部及び天面部の表面形状に追従させつつ、基材の側面部及び基材天面部上の鏡面付与シートの全面に渡って接着積層せしめる第6工程。
本発明の化粧材は、基材の天面部に鏡面付与シートを介して化粧シートが積層されているので、基材の凹凸が化粧シート表面に反映されることがなく、しかも化粧シートを貼着する第2接着剤層は鏡面付与シート上にあって平坦であるため、天面部の鏡面性に優れたものとなる。しかも、側面部にかけて化粧シートが第2接着剤層により貼着されているので、側面部での鏡面低下が目立つこともない。
図1は本発明に係る化粧材の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、化粧材Cは基材1の表面に化粧シート2を貼着したものである。基材1は、多孔質乃至吸収性の材料からなる厚板状のもので、天面部とこれに湾曲して繋がる側面部とを有する形状になっている。そして、基材1における天面部にのみ一部が基材1の表面近傍に浸透した第1接着剤層3を有し、その第1接着剤層3の上に表面が平坦で平滑な鏡面付与シート4を有しており、基材1における側面部及び鏡面付与シート4上の全面に渡って第2接着剤層5を有し、その第2接着剤層5の上に化粧シート2が天面部及び側面部の表面形状に追従して積層されている。
図1に示す化粧材Cは、次の手順で製造される。すなわち、鏡面付与シート4の裏面に第1接着剤層3を設け、その接着剤層3側が基材1側となるようにして基材1の天面部のみに鏡面付与シート4を積層した後、鏡面付与シート4の上面と基材1の側面に渡って第2接着剤層5を設け、その第2接着剤層5の上に化粧シート2を載置し、真空成形により貼着することで化粧シート2を基材1の表面に積層する。
この手順で製造した化粧材Cは、基材1の凹凸が化粧シート2表面に反映されることがなく、しかも化粧シート2を貼着する第2接着剤層5は鏡面付与シート上にあって平坦であるため、天面部の鏡面性に優れたものとなる。しかし、基材1の天面部と側面部との境界近傍において、鏡面付与シート4の有無に起因する段差が生じる。そこで、このような段差のない化粧材を得るためのより好ましい製造方法を図2〜図7により説明する。
先ず、図2に示すように、表面が平坦で平滑な鏡面付与シート4を用意し、その鏡面付与シート4の表面に、室温固体の感熱融着型樹脂からなる第2接着剤層5aと剥離可能な保護シート6とをこの順で積層し、裏面には第1接着剤層3を形成する。
次に、図3に示すように、多孔質乃至吸収性の材料からなる厚板状のものを基材1として用意し、その基材1の表面に鏡面付与シート4を第1接着剤層3の側が基材1の側となるようにして載置しプレスすることで積層する。これにより、第1接着剤3が基材1の表面近くに浸透する。
次いで、図4に示すように、基材1の周縁を保護シート6から側面にかけて研磨乃至切削し、基材1を、鏡面付与シート4を表面に積層してなる天面部と基材1が露出してなる側面部とを含む立体形状に成形する。この際、鏡面付与シート4の周縁部の厚みが、中心部から外方に向けて漸次減少せしめられることにより、鏡面付与シート4の端面における厚み段差が解消される。
続いて、図5に示すように、基材1の側面部直上に第2接着剤層5bを形成した後、図6に示すように、保護シート6を鏡面付与シート4の表面から剥離する。この時、保護シート6と一緒にその直上部に付着した余剰の側面部用の第2接着剤層も除去される。かくして、基材1の天面部と側面部との境界近傍において、鏡面付与シート4の有無に起因する段差が解消し、しかも両方の第2接着剤層5a,5bは連続した状態となる。
そして、図7に示すように連続する2つの第2接着剤層5a,5bを介して化粧シート2を貼着する。ここでは、熱可塑性樹脂の基材シートに装飾処理を施してなる化粧シート2を用意し、その化粧シート2を加熱して軟化せしめ、基材1の側からの真空吸引を用いて、化粧シート2を基材1の側面部及び天面部の表面形状に追従させつつ、基材1の側面部及び天面部上の鏡面付与シート4の全面に渡って接着積層せしめる。
このようにして得られた化粧材においては、図7に示すように、鏡面付与シート4は、その周縁が天面部から側面部にかけて漸次厚みが減少した形状になっており、また、第2接着剤層5は、天面部と側面部とが別の接着剤層5a,5bから形成されたものになっている。
次に、本発明の化粧材を構成する各部分について詳細に説明する。
〔基材〕
本発明で使用する基材としては、松、杉、欅、楢、楡、ラワン、チーク、メラピー等の各種木材からなる単板、合板、集成材、繊維板(中密度繊維板(MDF)、ハードボード等)、パーティクルボード等の木質材が挙げられる。その他、土器、陶磁器、発泡硝子、或いはパルプセメント、スラグセメント、軽量気泡コンクリート(ALC)等のセメント系材料、珪酸カルシウム、石膏等も使用可能である。
本発明の化粧材における基材1の形状は、図8に示すように、天面部1aとその周囲を囲繞する側面部1bとを含むとともに、天面部1aと側面部1bの境界部分は、天面部1aから側面部1bにかけて面取り乃至は曲面状に加工されて湾曲した立体形状をしている。基材の形状については、それ以外のことについては特に限定はない。このような立体形状にすることと鏡面付与シートの基材への積層の時期については前述した2つの製造手順により次の2通りがある。
(A)予め基材を上記の立体形状とし、しかる後に鏡面付与シートを第1接着剤層を介して積層する。この場合、平板状の基材を切削或いは研磨により上記の立体形状にするほか、基材を成形する時に最初から上記の立体形状にすることも可能である。例えば、金型で木粉をプレス成形して上記の立体形状の木質繊維板を成形する。
(B)予め鏡面付与シートを第1接着剤層を介して基材上に積層し、しかる後に基材を切削或いは研磨により上記の立体形状にする。図2〜図7の製造方法でも説明したように、鏡面付与シートの周縁部での段差解消の点でこのやり方の方が好ましい。
〔化粧シート〕
本発明で使用する化粧シートは、その基材シートとして、加熱により軟化して良好な三次元(立体)成形性を有し、かつ十分な鏡面性(平坦平滑性)を有するものを使用する。材料としては、熱可塑性樹脂、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタール酸共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体等のポリエステル樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリル樹脂((メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する)、ABS(アクリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等が挙げられる。
基材シートとしての樹脂シートに施す装飾処理としては、〔a〕顔料添加による着色(透明又は不透明)、〔b〕模様の印刷、〔c〕エンボス加工(加熱プレス)、ヘアライン加工等による凹凸模様賦形などがある。これらの装飾処理を施して作製した化粧シートを図9に示す。
図9(a)に示す化粧シートSは、樹脂シート11に顔料12を添加して着色したものである。顔料としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブリーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、アルミニウム、真鍮、等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等が使用できる。これらは、粉末、或いは鱗片状箔片として添加、分散せしめられる。顔料添加による着色は、透明着色、不透明(隠蔽)着色のいずれも可である。
図9(b)に示す化粧シートSは、樹脂シート11に接着剤層13を形成してその上に印刷で模様層14を形成したものである。模様の印刷は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インキジェット印刷、転写シートからの転写印刷等、公知の印刷法により行い、インキ(或いは塗料)にて模様を形成する。模様としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面ベタ等がある。模様はシートの表面、裏面、表裏両面、或いは層間に設ける。インキ(或いは塗料)としては、バインダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、等を一種又は二種以上混合して用い、これに前記に列挙したような公知の顔料を添加したものを用いる。
図9(c)に示す化粧シートSは、エンボス加工(加熱プレス)、ヘアライン加工等により樹脂シート11に凹部15からなる凹凸模様を形成したものである。エンボス加工は、樹脂シート11を加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷却固定して凹凸模様を形成するもので、公知の枚葉或いは輪転式のエンボス機を用いて行うことができる。凹凸形状としては、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
さらに必要に応じて、図10に示すように、凹凸模様の凹部15に公知のワイピング法(例えば、特公昭58−14312号公報等参照)によって着色インキ16を充填するようにしてもよい。着色インキは前記と同様のものが使用可能である。ただし、耐摩耗性の点で、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーに使用するのが好ましい。
また装飾処理として、樹脂シートに金属薄膜を設けてもよい。この金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅、錫等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでもよい。該金属薄膜は、全面に設けても或いは部分的にパターン状に設けてもよい。
図9及び図10に示した化粧シートSは、単層の樹脂シート11に装飾処理を施したものであるが、図11に示す化粧シートSは、樹脂シート11a,11b同士を積層して2層構造にしたものである。
図11(a)に示す化粧シートSは、一方の樹脂シート11aに印刷で模様層14を形成し、その上に別の樹脂シート11bをラミネートしたものである。図11(b)に示す化粧シートSは、顔料12を添加して着色した樹脂シート11aに印刷で模様層14を形成し、その上に別の樹脂シート11bをラミネートしたものである。図11(c)に示す化粧シートSは、顔料12を添加して着色した樹脂シート11aに印刷で模様層14を形成し、その上に別の樹脂シート11bをラミネートした後、エンボス加工により凹凸模様15を形成したものである。
図12に示す化粧シートは、樹脂シート11上に接着剤層13を介して透明樹脂シート17を積層したものである。この例では、顔料12を添加して着色した樹脂シート11に印刷で模様層14を形成し、その上に透明樹脂シート17を接着剤層13を介してドライラミネートした後、エンボス加工により凹凸模様15を形成したものである。
化粧シートの基板への貼着方法としては、例えば、特公昭56−45768号公報、特公昭60−58014号公報等に記載されるように、接着剤層を間に介して成形品の表面に化粧シートを対向乃至は載置し、成形品側からの真空吸引による圧力差により化粧シートを成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層法がある。或いは、特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公報等に記載されるように、円柱、多角柱等の柱状基材の長軸方向に、接着剤層を間に介して化粧シートを供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層していく、所謂ラッピング加工法もある。
真空プレス装置の一例を図13に示す。この真空プレス装置Pは、流体圧シリンダ20により上下方向に駆動される上部チャンバ部材21と固定状態の下部チャンバ部材22とを有している。上部チャンバ部材21は下方が開口した箱状をなし、これの開口部には耐熱性のゴム膜23が設けられており、これにより上部チャンバ部材21の内側に密閉構造の上部チャンバ24が画定される。そして、上部チャンバ部材21の天井面にはヒータ25が取り付けられている。一方、下部チャンバ22は上方が開口した箱状をなし、中央には基材1を載置するための支持台26が設けられている。また、上部チャンバ部材21には上部チャンバ24に対する空気の給排を行う上部ポート27が、下部チャンバ部材22には下部チャンバー28に対する空気の給排を行う下部ポート29が設けられている。
この真空プレス装置Pの動作は次のようである。まず、図示の如く、支持台26上に載置した基材1の上に化粧シート2をセッティングした後、ヒータ25に通電し発熱させることによりゴム膜23を加熱する。次いで、流体圧シリンダ20により上部チャンバ部材21を降下させ、図示の如く下部チャンバ部材22に当接させ、いわゆる型締めを行う。これにより加熱軟化しているゴム膜23が化粧シート2に密着し、ゴム膜23の熱が化粧シート2に伝わり、化粧シート2の加熱軟化が行われる。続いて、下部チャンバ28内の空気を外部に排出して真空状態にした後、上部チャンバ24に加圧空気を供給して加圧し、上部チャンバ24と下部チャンバ28との間に差圧を生じさせる。この差圧によりゴム膜23は化粧シート2を介して基材1の外表面にこれを包むように密着する。その後、上部チャンバ24及び下部チャンバ28を大気圧に戻すことにより、ゴム膜23を元の状態に戻す。これにより化粧シート2が基材1の外表面に貼着されるのである。
〔鏡面付与シート〕
鏡面付与シートの材料としては、樹脂、紙、樹脂含浸紙、金属等のシートが用いられるが、取扱い性、加工性(製膜、切断等)等が良好な点、耐熱変形性(成形積層時の熱による軟化、変形の防止)断熱性(成形積層時に加熱軟化した化粧シートの冷却防止)の点で樹脂、樹脂含浸紙が好ましい。樹脂としては熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれもが使用可能であるが、通常は熱可塑性樹脂が使用される。
鏡面付与シートに用いる熱可塑性樹脂としては、比較的融点乃至軟化点が高く、変形し難く、また硬質(弾性率の高い)ものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタール酸共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン66等のポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、三酢酸セルロース、硬質ポリ塩化ビニル、ポリアリレート等が挙げられる。
樹脂含浸紙としては、上質紙、薄葉紙、クラフト紙、リンター紙、硫酸紙、和紙、パラフィン紙等の紙にウレタン樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエンゴム等を含浸したものが用いられる。坪量としては30〜100g/m2 程度のものが用いられる。
鏡面付与シートとして樹脂シートを用いる場合は、少なくとも表面を平滑で平坦に製膜した樹脂シート、好ましくは表裏両面とも平滑で平坦とした樹脂シートを用いる。なお、表面とは化粧材の観察者側となる面、裏面とはその反対側、すなわち基材側となる面のことを言う。ここでは、「JIS−B0601」の規定の中心線平均粗さ(Ra)で大体0.1〜10μm程度の平滑性のある樹脂シートを用いる。
そして、使用する熱可塑性樹脂の厚みは30〜300μm程度である。必要に応じて隠蔽性を付与する場合は、二酸化チタン、カーボンブラック等の高隠蔽顔料を含む着色剤を添加する。また必要に応じて、耐熱性付与、変形防止、硬質化のため、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、カオリナイト等の粒子からなる体質顔料を添加してもよい。また必要に応じて、片面又は両面に、コロナ放電処理、オゾン処理、易接着プライマー処理等の易接着処理を施してもよい。
前記した真空プレス積層法により化粧シートを貼着する場合、基材側にある鏡面付与シートにも熱がかかるため、その鏡面付与シートが熱可塑性樹脂であると、真空プレス時に軟化しやすく、鏡面状態を維持できずに凹凸面化することがある。そこで、このような場合には、鏡面付与シートとして樹脂含浸紙を用いることが好ましい。この樹脂含浸紙は、熱に対する変形性が少ないため、真空プレス時に軟化して表面に凹凸が現出する恐れがなく鏡面を維持することができる。
〔第1接着剤〕
第1接着剤は、鏡面付与シートにおいて基材の天面部側に接する面に塗工する。もし基材側に塗工すると、基材は多孔質乃至吸収性の材料からなり、しかも地合も均一ではないため、接着剤を均一な厚みで塗工しても、場所により不均一に基材中に浸透し、接着剤表面はムラ状の凹凸となる。したがって、その上に鏡面付与シートを積層しても、下地の凹凸を拾ってしまい、完全な鏡面は実現が不可能である。
第1接着剤の鏡面付与シートへの塗工は、なるべく均一な厚み(乃至塗工量)で塗工できる方式が好ましい。例えば、ロールコート、グラビア(ロール)コート、ナイフコート、コンマコート、カーテンフローコート、熔融押出塗工等が好ましい。塗工量は、通常30〜200g/m2 程度である。
第1接着剤としては、2液硬化型ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレンビニル−酢酸ビニル共重合体、ゴム等が挙げられる。接着剤は、溶液(乃至は分散液)等の形態で塗工し、溶剤(乃至は分散媒)の乾燥によって固化させ接着させる方式、架橋・硬化反応で固化させ接着させる方式、加熱熔融状態で塗工し、冷却固化により接着させる方式(所謂ホットメルト方式)の何れでもよいが、特に鏡面の実現と加工の容易性の点からホットメルト方式が好ましい。
〔第2接着剤〕
第2接着剤は、化粧シートと基材の間において全面に渡って存在し、化粧シートを基材に接着するためのものである。天面部直上においては、鏡面付与シートを間に介して塗工される。また、側面部直上においては基板上に直接塗工される。塗工法及び塗工量は第1接着剤と同様である。
天面部直上の第2接着剤層(鏡面付与シート用第2接着剤層と呼称する)と側面部直上の第2接着剤層(側面部用第2接着剤層と呼称する)とは同じ接着剤を用い、化粧シート側又は基材側の全面に一気に塗工し、両方の第2接着剤層を同一のものとすることもできる。この場合、第2接着剤層の塗工は、化粧シートの裏面側、基材の表面側、或いは化粧シートの裏面側及び基材の表面側の両面のいずれでもよい。
しかし、基材の天面部と側面部との境界近傍において鏡面付与シートの有無に起因する段差を解消するためには、図2〜図7で説明した如く、天面部直上部分と側面部直上部分とで第2接着剤層を別個のものに使い分ける設計とすることが好ましい。この場合、鏡面付与シート用第2接着剤層には、熱可塑性ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の感熱融着型接着剤をホットメルト方式で使用する。一方、側面部用第2接着剤層は、感熱熔融型でもよいし、2液硬化型、水分散エマルジョン、湿気硬化型でもよい。
〔保護シート〕
本発明の製造方法で用いる保護シートは、鏡面付与シートの表面に剥離除去可能に積層して、鏡面付与シートを保護するものである。すなわち、鏡面付与シートは、保護シートを積層した状態で基材への積層、さらには基材周縁の切削や研磨を行うことで、鏡面付与シートの基材への積層時における鏡面付与シートの傷付きを防止でき、また化粧シートと鏡面付与シートとの間に基材の切削屑が混入することを防止できる。
これに加えて、予め鏡面付与シートの表面に鏡面付与シート用の第2接着剤層を塗工しておく形態を採用した場合には、その鏡面付与シートを積み重ねたり、ロール状に巻き取ったりした際に、この第2接着剤層が鏡面付与シートの裏面と接着すること(ブロッキング)を防止できるという効果も奏する。
この保護シートは、通常、化粧板等の表面保護のために使用されている保護シートと同様のものでよく、その厚みは20〜100μm程度でよい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂シートの裏面に、剥離後に被着体側に転移(糊残り)しにくい粘着剤を塗工したものが用いられる。或いは、鏡面付与シートの表面に、これと離型性のある樹脂を溶液塗工、熔融押出し等により製膜して保護シートとしてもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートからなる鏡面付与シートの上にポリエチレンを熔融押出しする方法が挙げられる。
前記した真空プレス積層法により化粧シートを貼着する場合、第2接着剤層の表面が鏡面状態になっていると、化粧シートと第2接着剤層との間でエアが抜けきらずに残留することがある。そこで、第2接着剤層の表面をマット化しておけば、このようなエア残留の発生をなくすことができる。このマット面の凹凸は中心線平均粗さ(Ra)で1〜10μm程度が望ましい。このようなマット面は次のようにして形成できる。すなわち、離型面にRaが1〜10μm程度の微細な凹凸をエンボス加工した保護シートを用い、ホットメルトをコーティングして半乾燥状態にした第2接着剤層にその保護シートを離型面を対向させて貼着することで、保護シートを剥離した後の第2接着剤層の表面をマット化することができる。
まず、鏡面付与シートとして、両面にコロナ放電処理を施した未延伸ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ200μmの樹脂シートを用意し、その裏面に熱可塑性ウレタン樹脂の接着剤をナイフコートにより10g/m2 で塗布して第1接着剤層を形成した。
次に、表面の周囲端部を曲率半径3mmで面取り加工してなる厚さ15mmの板状のMDF(中密度繊維板)を基材として用意し、その基材における天面部のみに鏡面付与シートを第1接着剤層側が基材側となるようにして載置し、ローラーで加圧することでラミネートした。次いで、鏡面付与シートの上面と基材の側面に渡って、熱可塑性ウレタン樹脂の接着剤をスプレーコートにより10g/m2 で塗布して第2接着剤層を形成した。
一方、化粧シートとして、未延伸ポリエチレンテレフタレートにチタン白(顔料)を添加して着色隠蔽性を持たせた厚さ170μmの樹脂シートを中心とし、この樹脂シートの両面にエチレングリコール−1,4ヘキサメチレンジメタノール−テレフタル酸共重合体をそれぞれ15μmの厚みで塗布してなる厚さ200μmの化粧シートを用意した。
そして、図13に示したような真空プレス装置によりこの化粧シートを基材表面に貼着した。すなわち、化粧シートを基材上に載置した状態で加熱して軟化せしめ、基材側からの真空吸引を用いて、化粧シートを基材の側面部及び天面部の表面形状に追従させつつ、基材の側面部及び基材天面部上の鏡面付与シートの全面に渡って接着積層せしめた。この真空成形は、化粧シートの予熱:120℃×120秒間、真空圧空加熱時間:120℃×120秒間の条件で行った。
このようにして得られた化粧材について、目視にて表面の鏡面性(平坦平滑性)の評価を行った。同様の条件にて、化粧材を3個作製してそれぞれ評価を行ったが、いずれの化粧材においても表面は鏡面であり、凹凸や反射像の歪みは認められなかった。
まず、鏡面付与シートとして、未延伸ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ200μmの樹脂シートを用意した。そして、その鏡面付与シートの表面に熱可塑性ウレタン樹脂からなるホットメルト方式の接着剤をナイフコートにより10g/m2 で塗布して第2接着剤層を形成した後、その第2接着剤層を介して保護シートとして厚さ30μmのポリエチレンシートを積層するとともに、鏡面付与シートの裏面には、熱可塑性ウレタン樹脂からなるホットメルト方式の接着剤をナイフコートにより10g/m2 で塗布して第1接着剤層を形成した。
次に、基材として厚さ15mmのMDFを用意し、その基材の表面に鏡面付与シートを第1接着剤層側が基材側となるようにして載置し、加熱ローラーで加熱加圧することでラミネートした。このようにして保護シート付きの鏡面付与シートを基板の表面に貼着した後、所定のサイズに断裁してから、ルーターにより角部が3mmRとなるように切削加工を施した。これにより、基材は、鏡面付与シートを表面に積層してなる天面部と基材が露出してなる側面部とを含む立体形状に成形されることになる。
次いで、基材の側面部直上に、熱可塑性ウレタン樹脂の接着剤をスプレーコートにより10g/m2 で塗布して第2接着剤層を形成した後、保護シートを鏡面付与シートの表面から剥離した。
一方、未延伸ポリエチレンテレフタレートにチタン白(顔料)を添加して着色した厚さ170μmの樹脂シートを中心とし、この樹脂シートの両面にエチレングリコール−1,4ヘキサメチレンジメタノール−テレフタル酸共重合体をそれぞれ15μmの厚みで塗布してなる厚さ200μmの化粧シートを用意した。
そして、図13に示したような真空プレス装置によりこの化粧シートを基材表面に貼着した。すなわち、化粧シートを基材上に載置した状態で加熱して軟化せしめ、基材側からの真空吸引を用いて、化粧シートを基材の側面部及び天面部の表面形状に追従させつつ、基材の側面部及び基材天面部上の鏡面付与シートの全面に渡って接着積層せしめた。この真空成形は、化粧シートの予熱:120℃×120秒間、真空圧空加熱時間:120℃×120秒間の条件で行った。
実施例2において、鏡面付与シートを坪量30g/m2 のアクリル樹脂含浸紙に替えるとともに、保護シートを坪量30g/m2 の上質紙の表面にポリエチレン樹脂製の離型層を積層したものに替えた。この離型層は表面が中心線平均粗さ(Ra)が6μmのマット面である。そして、保護シートのマット面と第2接着剤層とを対向せしめた。その他は実施例2と同様とした。
このようにして得られた化粧材について、目視にて表面の鏡面性(平坦平滑性)の評価を行った。同様の条件にて、化粧材を3個作製してそれぞれ評価を行ったが、いずれの化粧材においても表面は鏡面であり、凹凸や反射像の歪みは認められなかった。しかも、天面部と側面部との境界近傍は、段差らしきものは見当たらず、天面部から側面部にかけて滑らかな曲面になっていた。
(比較例)
比較例として、鏡面付与シートを使用せずに、真空成形(真空プレス)による化粧シートの貼着を行った。その手順は次のようである。
まず、表面の周囲端部を曲率半径3mmで面取り加工してなる厚さ15mmの板状のMDF(中密度繊維板)を基材として用意した。次いで、実施例1と同様の化粧シートの基材シート面に水分散型ウレタンエマルジョン接着剤を70g/m2 でスプレー塗布した後、基材の表面にその化粧シートを接着剤層側が対向するように重ね合わせ、図13に示したような真空プレス装置によりラミネートして化粧材を製造した。この真空成形は、化粧シートの予熱:120℃×120秒間、真空圧空加熱時間:120℃×120秒間の条件で行った。
このようにして得られた化粧材について、目視にて表面の鏡面性(平坦平滑性)の評価を行った。同様の条件にて、化粧材を3個作製してそれぞれ評価を行ったが、いずれの化粧材においても表面は全面に柚子肌状の微細な凹凸が認められた。
本発明の化粧材は、厨房機器、食卓、机、棚等の天板や扉などに好適に用いられるほか、建築物における手摺り、幅木、窓枠、扉、扉枠等のような造作部材や建具などにも利用することができる。
本発明に係る化粧材の一例を模式的に示す断面図である。 第1接着剤層と第2接着剤層と保護シートを設けた鏡面付与シートの断面図である。 図2の鏡面付与シートを基材に積層した状態を示す断面図である。 図3の積層物における隅角部を面取りした状態を示す断面図である。 図4の積層物における側面部直上に第2接着剤層を形成した状態を示す断面図である。 図5の積層物から保護シートを剥離したものを示す断面図である。 図6の積層物に化粧シートを貼着した状態を示す断面図である。 本発明の化粧材における基材の形状を示す斜視図である。 化粧シートの一例を示す断面図である。 化粧シートの他の例を示す断面図である。 化粧シートの他の例を示す断面図である。 化粧シートの他の例を示す断面図である。 真空プレス装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 基材
1a 天面部
1b 側面部
2 化粧シート
3 第1接着剤層
4 鏡面付与シート
5 第2接着剤層
5a,5b 第2接着剤層
6 保護シート
11 樹脂シート
11a,11b 樹脂シート
12 顔料
13 易接着層
14 模様層
15 凹部
16 着色インキ
17 透明樹脂シート
20 流体圧シリンダ
21 上部チャンバ部材
22 下部チャンバ部材
23 ゴム膜
24 上部チャンバ
25 ヒータ
26 支持台
27 上部ポート
28 下部チャンバ
29 下部ポート
C 化粧材
P 真空プレス装置
S 化粧シート

Claims (4)

  1. 多孔質乃至吸収性の材料からなる厚板状の基材の表面に化粧シートを貼着してなる化粧材であって、基材は天面部とこれに湾曲して繋がる側面部とを有しており、その基材における天面部にのみ一部が基材の表面近傍に浸透した第1接着剤層を有し、その第1接着剤層の上に表裏両面のうち少なくとも観察者側となる表面平坦で平滑に製膜した樹脂シートからなる鏡面付与シートを有しており、基材における側面部及び鏡面付与シート上の全面に渡って第2接着剤層を有し、その第2接着剤層の上に熱可塑性樹脂の基材シートに装飾処理を施してなる化粧シートが天面部及び側面部の表面形状に追従して積層されていることを特徴とする化粧材。
  2. 鏡面付与シートの周縁が、天面部から側面部にかけて漸次厚みが減少していることを特徴とする請求項1に記載の化粧材。
  3. 第2接着剤層は、天面部と側面部とが別個の接着剤層から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧材。
  4. 請求項1に記載の化粧材の製造方法であって、次の各工程を順に行うことを特徴とする化粧材の製造方法。
    (1)表裏両面のうち少なくとも観察者側となる表面平坦で平滑に製膜した樹脂シートからなる鏡面付与シートを用意し、その鏡面付与シートの表面に、室温固体の感熱融着型樹脂からなる第2接着剤層と剥離可能な保護シートとをこの順で積層し、裏面には第1接着剤層を形成する第1工程。
    (2)多孔質乃至吸収性の材料からなる厚板状のものを基材として用意し、その基材の表面に鏡面付与シートを第1接着剤層側が基材側となるようにして載置して積層する第2工程。
    (3)基材の周縁を保護シートから側面にかけて研磨乃至切削し、基材を、鏡面付与シートを表面に積層してなる天面部と基材が露出してなる側面部とを含む立体形状に成形する第3工程。
    (4)基材の側面部直上に第2接着剤層を形成する第4工程。
    (5)保護シートを鏡面付与シートの表面から剥離する第5工程。
    (6)熱可塑性樹脂の基材シートに装飾処理を施してなる化粧シートを用意し、その化粧シートを加熱して軟化せしめ、基材側からの真空吸引を用いて、化粧シートを基材の側面部及び天面部の表面形状に追従させつつ、基材の側面部及び基材天面部上の鏡面付与シートの全面に渡って接着積層せしめる第6工程。
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