JP4296805B2 - 密封装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショックアブソーバのロッドシール部等に用いられる密封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ショックアブソーバのロッドシール等として用いられる密封装置としては、図7、図8に示すようなものがある。図7、図8に示す密封装置100,200は、ショックアブソーバのロッドシールシールとして用いるもので、外筒31及びロッドガイド32からなる一方の部材と、ロッド41である他方の部材と、の間の環状隙間を密封する。
【0003】
この密封装置100,200は、ロッド41に摺動自在に密封接触するリップ部51と、外径側からの漏れを防止する突起部52と、が補強環としての金属環53に接着固定された弾性体としてのゴム状弾性体で形成されていた。
【0004】
リップ部51と突起部52とをゴム状弾性体生地で成形する際には、通常、一度にリップ部51及び突起部52を成形することから、金属環53の反密封対象側Aを経由してゴム状弾性体生地を回して形成するもの(図7参照)や、金属環53の内周及び密封対象側Oを経由してゴム状弾性体生地を回して形成するもの(図8参照)が存在した(特許文献1参照)。
【0005】
なお、図7は密封装置100の反密封対象側Aに座金34を配置し、座金34を外筒31の末端31aでかしめて密封装置を固定している。また図8では外筒31の末端31aで金属環53を直接かしめて固定している。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−159030号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような密封装置は、近年、耐圧性を要求される状況下で使用されることが多くなってきている。
【0008】
この場合には、密封装置は金属環の中心孔内径を極力小さくして、密封装置の耐圧性を向上する。そうすると、金属環の中心孔内径が極力小さいために、金属環の内周にゴム状弾性体生地を回すと成形不良が生じてしまうので、図7と同様に金属環の反密封対象側にゴム状弾性体を回し、シールリップと突起部とを形成していた。
【0009】
そして、金属環の反密封対象側にゴム状弾性体を回してシールリップと突起部とを形成した密封装置で、部品点数削減等の要請から図8と同様に外筒の末端で装置を直接かしめて固定することが望まれている。
【0010】
しかし、図9に示すように金属環53の反密封対象側Aに回ったゴム状弾性体がかしめによってちぎれ、ちぎれ部分が反密封対象側Aにはみ出して異物Xとなる。
【0011】
また、かしめた際にゴム状弾性体を金属環53の反密封対象側Aに引き込むことによって突起部52が変形し、突起部52での漏れ防止ができなくなることもある。
【0012】
さらに、このかしめは末端31aと金属環53の間にゴム状弾性体の層を介して行うことになり、ゴム状弾性体の変形や劣化等で密封装置300の固定力が悪化することも考えられた。
【0013】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一度にリップ部及び固定シール部を成形することができると共に、漏れを防止しつつ固定力を向上して装置を直接かしめて固定できる密封装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
互いに同心的に相対可動自在に組み付けられる2部材間の環状隙間を密封するもので、
前記2部材のうち一方の部材に固定されるシール本体と、
該シール本体の反密封対象側で前記2部材のうち他方の部材に延びて該他方の部材に摺動自在に密封接触するリップ部と、
前記シール本体の密封対象側で前記他方の部材に延びて前記他方の部材に摺動自在に密封接触する第2のリップ部と、
前記シール本体の前記一方の部材側かつ密封対象側で前記シール本体を固定した固定部を密封する固定シール部と、を備え、
前記シール本体に補強環を有し、型成形により該補強環に弾性体からなる前記リップ部、前記第2のリップ部及び前記固定シール部を形成する密封装置であって、
前記補強環の反密封対象側面の一部と前記一方の部材側の周面と前記他方の部材側の周面とに、あるいは、前記補強環の前記他方の部材側の周面と密封対象側面とに、型成形時に弾性体生地の一部を流し込こませて前記リップ部と前記第2のリップ部と前記固定シール部とをつなぐ連結部を前記補強環表面から突出することなく成形すべく、前記補強環表面の一部を凹ませて形成される溝を設け、
前記補強環の反密封対象側面に、前記補強環表面を露出させ、
前記補強環の周面と密封対象側面の一部とを前記一方の部材に直接接触させつつ、前記一方の部材の前記シール本体をかしめる部分が前記補強環の反密封対象側の前記補強環表面の露出した部分に当接するようにかしめて、前記シール本体を前記一方の部材に固定したことを特徴とする。
【0015】
この構成では、補強環に設けた通路に弾性体生地を流すことで、一度にリップ部及び固定シール部を成形することができる。この際、通路にも弾性体が埋まるがこの通路の弾性体にかかわらず、補強環の反密封対象側面に補強環表面を露出させるので、その後の装置のかしめでは一方の部材と補強環の露出部分とを直接、かしめることができ、かしめに弾性体が介在することはない。よって、かしめの際に弾性体が引き込まれることで固定シール部が変形することもなく、固定シール部は漏れ防止を行うことができる。
【0016】
また、具体的なかしめは、補強環の周面と密封対象側面の一部とを一方の部材に接触させつつ、一方の部材のかしめる部分が補強環の反密封対象側面の補強環表面が露出した部分に当たるように直接かしめる。よって、補強環の周面を一方の部材に接触させて、補強環の密封対象側面と反密封対象側面を一方の部材で挟み込むかしめが行われることになり、かしめの力が直接、補強環に加わり、固定力を向上することができる。
【0017】
ここで、補強環に設けられた通路は、成形前の弾性体生地を流した後に通路を埋める弾性体を補強環表面から突出することなく成形することができればよい形状であり、例えば補強環表面から凹んで設けられる溝や補強環内部を貫通する孔又はそれらを組み合わせたもの等がある。溝の例としては、補強環の反密封対象側面及び一方の部材側周面にて弾性体を回すように形成される。また、通路の本数及び形状等は、用いる弾性体(ゴム状弾性体、樹脂等)の特性、成形するリップ部や固定シール部のボリューム等から最適なものをその都度設定することになる。
【0018】
なお、ここでいう生地は、弾性体として形状が成形される前の成形型内で流し込まれる流動性を有するものをいう。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0020】
以下の密封装置は、耐圧性を要求されるモノチューブタイプのショックアブソーバのロッドシールに適用した例である。
【0021】
(第1の実施の形態)
図1を用いて第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【0022】
図1において密封装置1は、互いに同心的に相対可動自在に組み付けられる2部材としての外筒11及びロッドガイド12(一方の部材)と、ロッド21(他方の部材)と、の間の環状隙間を密封する。
【0023】
外筒11は、円筒状であり、反密封対象側Aの末端11aを内周方向にかしめることで密封装置1を固定する。
【0024】
ロッドガイド12は、外筒11内に配置されており、反密封対象側Aかつ外径側が外径に行くに連れ密封対象側Oに傾斜したテーパ面を有する。ロッドガイド12は、外筒11内周の突起11bに突き当たってロッドガイド12の密封対象側O方向に対する移動が規制されている。そして、ロッドガイド12の反密封対象側Aに密封装置1が配置され、外筒11の末端11aがかしめられると、外筒11とロッドガイド12で密封装置1が挟まれる。
【0025】
ロッドガイド12の内周には、可動軸としてのロッド21が往復動自在に挿通されている。
【0026】
密封装置1は、概略、外筒11及びロッドガイド12に固定されるシール本体2と、シール本体2からロッド21に延びるシールリップ部3と、シール本体2の密封対象側Oの外径端で外筒11内周及びロッドガイド12に密接する固定シール部としての突起部4と、から構成されている。
【0027】
シール本体2は、平板ワッシャ状の補強環である金属環5にて構成されている。金属環5は、外周径が外筒11内周と略同径であり、内周径がロッド21外周に極力近づけられていて密封装置1の耐圧性を向上するようにしている。
【0028】
また、金属環5には、密封対象側Oと反密封対象側Aとにわたり、第1リップ3aと突起部4とをつなぐ通路としての溝6が設けられている(図1左側参照)。溝6は、成形前のゴム状弾性体生地を流すためのものであり、金属環5の反密封対象側面及び外周面に表面を凹ませて形成されている。図1では、溝6のない断面である図1右側と対比して溝6のある図1左側を示している。
【0029】
この溝6は、最終的にゴム状弾性体の成形が完了すると、成形時に流れていたゴム状弾性体生地であったゴム状弾性体で埋められてしまうが、この溝を埋めるゴム状弾性体は金属環5表面から突出することなく成形される。
【0030】
シールリップ部3は、ゴム状弾性体製のリップ部としての第1リップ3aと、第2リップ3bと、の2つのロッド21に摺動自在に密封接触するリップを有する。
【0031】
第1リップ3aは、金属環5の反密封対象側面から反密封対象側Aへ縮径しながら延びて、ロッド21に摺動自在に密封接触する。第1リップ3aの根本のゴム状弾性体は、金属環5の溝6内のゴム状弾性体へと通じている。
【0032】
第2リップ3bは、金属環5の密封対象側面から密封対象側Oへ縮径しながら延びて、ロッド21に摺動自在に密封接触する。第2リップ3bは、単体で金属環5にゴム状弾性体を一体的に焼き付け等で接着固定されている。
【0033】
なお、第1リップ3a及び第2リップ3bには、外周にロッド21への緊迫力を付与するスプリングが設けられている。
【0034】
突起部4は、金属環5の密封対象側面の外径端部で密封対象側Oに突出しており、外筒11内周とロッドガイド12のテーパ面と金属環5の密封対象側面とで囲まれる断面三角形状の環状空間Sに配置されている。突起部4は、外周側を外筒11内周に接触させ、かつ密封対象側Oに延びる先端をロッドガイド12のテーパ面に接触させて、一方の部材を構成する外筒11及びロッドガイド12に対して密封装置1の固定される固定部側の漏れを防止する。突起部4の根本のゴム状弾性体は、金属環5の溝6内のゴム状弾性体へと通じている。
【0035】
本実施の形態では、上記のように、第1リップ3aと突起部4のゴム状弾性体が溝6を介してつながっている。これは、第1リップ3a及び突起部4の成形時に、成形型でゴム状弾性体生地を一つの流入口から流し込み、第1リップ3aと突起部4とを一度に成形するためである。すなわち、第1リップ3a及び突起部4の成形型におけるキャビティは、金属環5の溝6を連通路とした単一のキャビティである。
【0036】
そして、金属環5に溝6を形成してゴム状弾性体生地の流入を連通させているため、成形型のキャビティ内周は金属環5の表面回りを囲み、溝6を埋めるゴム状弾性体は溝6から金属環表面よりも突出して成形されることはない。
【0037】
上記のようにして成形された密封装置1は、外筒11にロッドガイド12を挿入し、ロッドガイド12が外筒11の突起11bで密封対象側Oに対し位置規制された後、外筒11に密封装置1をロッドガイド12の反密封対象側Aに挿入する。
【0038】
この密封装置1の挿入によって、密封装置1は、突起部4を外筒11及びロッドガイド12に接触させ、金属環5の密封対象側面の一部である径方向中間部はロッドガイド12に接触し、金属環5の外周面は外筒内周に接触する。
【0039】
その後、外筒11の反密封対象側Aの末端11aをかしめにより内径側に曲げて、外筒11の末端11aで金属環5の露出した反密封対象側面を押さえつける。
【0040】
このように本実施の形態の密封装置1では、金属環5の溝6にもゴム状弾性体が埋まるがこの溝6のゴム状弾性体にかかわらず、金属環5の反密封対象側面に金属環表面を露出させるので、その後の密封装置1のかしめでは外筒11の末端11aと金属環5の露出部分とを直接、かしめることができ、かしめにゴム状弾性体が介在することはない。よって、かしめの際にゴム状弾性体が引き込まれることで突起部4が変形することもなく、突起部4は漏れ防止を行うことができる。
【0041】
また、かしめは、金属環5の外周面と密封対象側面の径方向中間部とを外筒11内周及びロッドガイド12に接触させつつ、外筒11の末端11aが金属環5の反密封対象側面の金属環表面が露出した部分に当たるように直接かしめる。よって、金属環5の外周面を外筒内周に接触させて、金属環5の密封対象側面と反密封対象側面をロッドガイド12及び外筒11の末端11aで挟み込むかしめが行われることになり、かしめの力が直接、金属環5に加わり、固定力を向上することができる。
【0042】
(第2の実施の形態)
図2を用いて第2の実施の形態について説明する。図2は第2の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。図2では、溝6のない断面である図2右側と対比して溝6のある図2左側を示している。なお、本実施の形態では、特徴部分について詳述するものとし、第1の実施の形態で説明した同一構成については同符号を付して説明を省略する。
【0043】
本実施の形態では、金属環5は、反密封対象側面の外径側の厚みが溝6を形成する範囲で厚く、金属環5の外径側における内径側よりも厚くなった厚み分を反密封対象側面における溝深さに設定している。
【0044】
よって、第1リップ3aから突起部4をつなぐゴム状弾性体は、第1リップ3aからの金属環5の反密封対象側面を溝6内まで直進して進み、金属環5の外周面の溝6を通って突起部4に至っている。
【0045】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0046】
(第3の実施の形態)
図3を用いて第3の実施の形態について説明する。図3は第3の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。図3では、溝6のない断面である図3右側と対比して溝6のある図3左側を示している。なお、本実施の形態では、特徴部分について詳述するものとし、第1の実施の形態で説明した同一構成については同符号を付して説明を省略する。
【0047】
本実施の形態では、金属環5には、外周面、反密封対象側面及び内周面に連続する溝6が形成されている。
【0048】
よって、第1リップ3aから突起部4をつなぐゴム状弾性体は、第1リップ3aからの金属環5の反密封対象側面の溝6内を進み、金属環5の外周面の溝6を通って突起部4に至っていると共に、金属環5の内周面の溝6内を進んで第2リップ3bに至っている。
【0049】
つまり、第1リップ3a、第2リップ3b及び突起部4は、溝6を連通路とする一つのキャビティで同時に成形されるので、別々に成形するよりも成形工程数を削減でき、製造容易となる。
【0050】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0051】
なお、溝6は、本実施の形態では金属環5の周方向同位置に設けられて1つの溝とした構成であったが、他に金属環の周方向で異ならせて、外周面及び反密封対象側面に形成される溝と内周面に形成される溝との2つの溝に分けて設けてもよい。
【0052】
(第4の実施の形態)
図4を用いて第4の実施の形態について説明する。図4は第4の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。図4では、通路としての溝7のない断面である図4右側と対比して溝7のある図4左側を示している。なお、本実施の形態では、特徴部分について詳述するものとし、第1の実施の形態で説明した同一構成については同符号を付して説明を省略する。
【0053】
本実施の形態では、金属環5には、内周面及び密封対象側面に連続する溝7が形成されている。
【0054】
よって、第1リップ3aから突起部4をつなぐゴム状弾性体は、第1リップ3aからの金属環5の内周面の溝7内を進み、第2リップ3bに至って、さらに金属環5の密封対象側面の溝7内を進んで突起部4に至っている。
【0055】
つまり、第1リップ3a、第2リップ3b及び突起部4は、溝7を連通路とする一つのキャビティで同時に成形されるので、別々に成形するよりも成形工程数を削減でき、製造容易となる。
【0056】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0057】
(第5の実施の形態)
図5を用いて第5の実施の形態について説明する。図5は第5の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。図5では、通路としての孔8のない断面である図5右側と対比して孔8のある図5左側を示している。なお、本実施の形態では、特徴部分について詳述するものとし、第1の実施の形態で説明した同一構成については同符号を付して説明を省略する。
【0058】
本実施の形態では、金属環5は、反密封対象側面の内径側から密封対象側面の外径側に貫通する通路としての孔8を形成している。
【0059】
よって、第1リップ3aから突起部4をつなぐゴム状弾性体は、第1リップ3aの根元の金属環5の反密封対象側面から金属環5の内部の孔8を通って金属環5の密封対象側面の突起部4の根元に至っている。
【0060】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0061】
(第6の実施の形態)
図6を用いて第6の実施の形態について説明する。図6は第6の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。図6では、通路としての孔8,9のない断面である図6右側と対比して孔8,9のある図6左側を示している。なお、本実施の形態では、特徴部分について詳述するものとし、第1の実施の形態で説明した同一構成については同符号を付して説明を省略する。
【0062】
本実施の形態では、金属環5は、反密封対象側面の内径側から密封対象側面の外径側に貫通する通路としての孔8を形成している。また、孔8に分岐して、反密封対象側面の内径側から密封対象側面の内径側に貫通する孔9を形成している。
【0063】
よって、第1リップ3aから突起部4をつなぐゴム状弾性体は、第1リップ3aの根元の金属環5の反密封対象側面から金属環5の内部の孔8を通って金属環5の密封対象側面の突起部4の根元に至っていると共に、金属環5の内部の孔9を通って金属環5の密封対象側面の第2リップ3bの根元に至っている。
【0064】
つまり、第1リップ3a、第2リップ3b及び突起部4は、2つの孔8,9を連通路とする一つのキャビティで同時に成形されるので、別々に成形するよりも成形工程数を削減でき、製造容易となる。
【0065】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0066】
なお、2つの孔8,9は、本実施の形態では金属環5の周方向同位置に設けられて分岐する構成であったが、他に孔8,9を金属環5の周方向で異ならせて設けてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、一度にリップ部及び固定シール部を成形することができる。また、漏れを防止しつつ固定力を向上して装置を直接かしめて固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【図2】第2の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【図3】第3の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【図4】第4の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【図5】第5の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【図6】第6の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。
【図7】従来技術の密封装置を示す半断面図である。
【図8】従来技術の密封装置を示す半断面図である。
【図9】従来技術の密封装置を示す半断面図である。
【符号の説明】
1 密封装置
2 シール本体
3 シールリップ部
3a 第1リップ
3b 第2リップ
4 突起部
5 金属環
6 溝
7 溝
8 孔
9 孔
11 外筒
11a 末端
11b 突起
12 ロッドガイド
21 ロッド
A 反密封対象側
O 密封対象側
S 環状空間
Claims (2)
- 互いに同心的に相対可動自在に組み付けられる2部材間の環状隙間を密封するもので、
前記2部材のうち一方の部材に固定されるシール本体と、
該シール本体の反密封対象側で前記2部材のうち他方の部材に延びて該他方の部材に摺動自在に密封接触するリップ部と、
前記シール本体の密封対象側で前記他方の部材に延びて前記他方の部材に摺動自在に密封接触する第2のリップ部と、
前記シール本体の前記一方の部材側かつ密封対象側で前記シール本体を固定した固定部を密封する固定シール部と、を備え、
前記シール本体に補強環を有し、型成形により該補強環に弾性体からなる前記リップ部、前記第2のリップ部及び前記固定シール部を形成する密封装置であって、
前記補強環の反密封対象側面の一部と前記一方の部材側の周面と前記他方の部材側の周面とに、型成形時に弾性体生地の一部を流し込こませて前記リップ部と前記第2のリップ部と前記固定シール部とをつなぐ連結部を前記補強環表面から突出することなく成形するための、前記補強環表面の一部を凹ませて形成される溝を設け、
前記補強環の反密封対象側面に、前記補強環表面を露出させ、
前記補強環の周面と密封対象側面の一部とを前記一方の部材に直接接触させつつ、前記一方の部材の前記シール本体をかしめる部分が前記補強環の反密封対象側の前記補強環表面の露出した部分に当接するようにかしめて、前記シール本体を前記一方の部材に固定したことを特徴とする密封装置。 - 互いに同心的に相対可動自在に組み付けられる2部材間の環状隙間を密封するもので、
前記2部材のうち一方の部材に固定されるシール本体と、
該シール本体の反密封対象側で前記2部材のうち他方の部材に延びて該他方の部材に摺動自在に密封接触するリップ部と、
前記シール本体の密封対象側で前記他方の部材に延びて前記他方の部材に摺動自在に密封接触する第2のリップ部と、
前記シール本体の前記一方の部材側かつ密封対象側で前記シール本体を固定した固定部を密封する固定シール部と、を備え、
前記シール本体に補強環を有し、型成形により該補強環に弾性体からなる前記リップ部、前記第2のリップ部及び前記固定シール部を形成する密封装置であって、
前記補強環の前記他方の部材側の周面と密封対象側面とに、型成形時に弾性体生地の一部を流し込こませて前記リップ部と前記第2のリップ部と前記固定シール部とをつなぐ連結部を前記補強環表面から突出することなく成形するための、前記補強環表面の一部を凹ませて形成される溝を設け、
前記補強環の反密封対象側面に、前記補強環表面を露出させ、
前記補強環の周面と密封対象側面の一部とを前記一方の部材に直接接触させつつ、前記一方の部材の前記シール本体をかしめる部分が前記補強環の反密封対象側の前記補強環表面の露出した部分に当接するようにかしめて、前記シール本体を前記一方の部材に固定したことを特徴とする密封装置。
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