JP4288441B2 - 靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管およびその製造方法 - Google Patents

靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械などに使用される油圧シリンダーやシリンダーロッド、自動車のエアバック用素管、ボンベ用素管などに適用される靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、油圧シリンダーなどに適用される継目無鋼管として熱処理仕様、あるいは冷間加工仕上げ仕様の炭素鋼鋼管が多用されてきた。しかしながら、これら付帯工程が存在すると必然的にコスト高となるため、熱間加工ままで熱処理材や冷間加工材と同等の特性が得られる技術が待望されてきている。
しかしながら、熱間加工ままで製造可能な炭素鋼鋼管は、例えばJIS G3473に見られるように引張強度540MPa程度が上限となっており、この程度の強度では昨今の引張強度590MPaを超える高強度化要求に対応できない。
【0003】
一方、熱間圧延ままで高強度を得ようとすれば、合金元素を添加して強化すれば良いが、前記の適用分野では強度のみならず溶接性や靭性、加工性も要求されるため、合金設計の自由度は極めて狭いのが実状である。
【0004】
このような状況のもと、非調質で高強度かつ加工性、溶接性に優れた継目無鋼管を提供しようとする技術開発も行われてきている。例えば特開平5−202447号公報に見られるように、Vの析出硬化作用およびMn,Crのマトリックス強化に加え、Al,Ti,Nの適量添加によって非調質で高強度継目無鋼管を得る技術が提示されている。
この技術では強度、延性は十分ながら、靭性は決して満足すべきレベルになく、また炭素等量が高いため溶接性にも問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を克服する技術を提供することを目的とするものであり、鋼成分の条件と圧延工程における条件を適性にして、概して相反する特性である高張力と靭性,延性,溶接性を兼備させた継目無鋼管を、経済性に優れたマンネスマン方式の圧延法により、原則として圧延ままで製造することを目的とするものである。
本発明では、市場要求に基づき具体的目標として、引張強度(以下TS)として590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーとして30J以上、伸び20%以上、をそれぞれ高張力、高靱性、高延性の特性として設定し、そして良溶接性としては予熱および後熱の処理を行わずとも冷間割れを起こさないことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目標を達成すべく合金設計について検討した結果、先ず非調質でTS≧590MPaの高強度を得た上、溶接性の指標となる炭素等量(Ceq)の増大を極力抑制するには析出硬化を活用するのが常套であるが、単純な析出強化では十分な靭性が得られず、細粒化にも寄与する元素が必要との結論に至った。
析出元素としてはV,Nb,Tiなどが知られるが、種々の鋼の成分系について研究した結果、単に強度を高めるのみならず、細粒化効果を通じて靭性、延性をも改善し、かつ本発明が目的とするマンネスマン圧延法に最も適した析出物は窒化バナジウム(以下VN)であることを知見した。さらに、VNの効果を最大限に引き出すために、析出挙動に影響を与えるマンネスマン圧延法固有の再加熱工程前後のプロセス条件を最適化するに到った。
【0007】
本発明は、かかる知見に基づくものであって、その要旨は以下の通りである。
(1)質量%で、
C :0.10〜0.40%、 Si:≦0.8%、
Mn:0.5〜1.3%、 V :0.03〜0.20%、
Al:≦0.05%、 N :0.01%超〜0.03%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さらに下記(1)式で定義されるCeqが0.40以上0.55以下の条件を満足し、引張強度が590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーが30J以上、伸びが20%以上を有することを特徴とする靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・・・(1)
(各成分は質量%)
(2)質量%で、さらに
Ni:≦1.0%、 Cu:≦1.0%、 Cr:≦1.0%、
Mo:≦1.0%、 Ti:≦0.05%、 Nb:≦0.05%
のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)記載の靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管。
(3)質量%で、
C :0.10〜0.40%、 Si:≦0.8%、
Mn:0.5〜1.3%、 V :0.03〜0.20%、
Al:≦0.05%、 N :0.01%超〜0.03%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さらに下記(1)式で定義されるCeqが0.40以上0.55以下の条件を満足する組成の鋼片を、マンネスマン方式の熱間圧延法によって継目無鋼管とする方法であって、素管をAr3 −30℃以下の温度から900℃以上の温度に再加熱した後に仕上げ圧延を施すことにより、引張強度が590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーが30J以上、伸びが20%以上とすることを特徴とする靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・・・(1)
(各成分は質量%)
(4)質量%で、さらに
Ni:≦1.0%、 Cu:≦1.0%、 Cr:≦1.0%、
Mo:≦1.0%、 Ti:≦0.05%、 Nb:≦0.05%
のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(3)記載の靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法。
(5) 仕上圧延後、該鋼管を900℃以上の温度に昇温した後、空冷することを特徴とする前記(3)又は(4)記載の靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明の鋼成分(質量%)と、その限定理由を以下に述べる。
C:Cは強度を確保するのに必須の元素であるが、多過ぎる含有は靭性、延性、溶接性を低下させるため、その含有範囲を0.10〜0.40%とした。
【0009】
Si:Siは脱酸元素として必須で製鋼工程で添加して残存する元素であるが、0.8%を超えて添加してもその効果は飽和すると共に、靱性の点から0.8%超の添加は好ましくないため、上限を0.8%とした。なお、下限は規定しない。
【0010】
Mn:Mnも強度向上に有効な元素であるが、0.5%未満では強化効果が不十分で、1.3%を超えるとベイナイトなどの脆い相が形成されて靭性が劣化するのみならず、延性、溶接性も低下させるため、0.5〜1.3%を適正含有範囲とした。
【0011】
V:VはNと共にVNの析出強化、細粒化の効果を享受するのに必須の元素である。0.03%未満では十分な析出が得られず、0.20%を超えて含有しても、VNの化学量論係数に応じたNの増量がなければ十分な効果が得られないことから上限を0.20%とした。なお、望ましい含有量としては0.04〜0.14%である。
【0012】
Al:AlはVN析出を阻害する元素として含有量を規制されねばならず、0.05%を上限とした。なお、下限は規定しない。
【0013】
N:NはVと同様VNの構成元素である。含有量0.01%以下では0.03%以上のV添加を活かすことができないため、これを最少添加量とした。また、0.03%を超えて含有すると鋳造欠陥の発生や溶接性の劣化が生じるため、上限を0.03%とした。なお、望ましい含有量としては0.013〜0.022%の範囲である。
【0014】
Ceq:下記(1)式で定義する炭素等量は溶接性の指標であり、この値が0.55を超えると靭性、延性、溶接性が低下する。一方、0.40未満では十分な強度が得られない。このため適正範囲を0.40〜0.55とした。
なお、(1)式に含まれる合金元素の含有量(質量%)は前記の範囲を満たすと共に、総合的にCeq:0.40〜0.55の条件を満足しなければならない。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・(1)
【0015】
以下に、必要に応じて含有させるNi,Cu,Cr,Mo,Ti,Nbについて説明する。
Ni,Cu,Cr,Mo:Ni,Cu,Cr,Moは強度を向上させる作用を有するため、前記(1)式の条件を満足する範囲で必要に応じて含有させても良いが、概して高価な元素であることから、含有量の上限は1%とした。
【0016】
Ti,Nb:Ti,NbはVNよりも安定な窒化物形成元素であるため、Alと同様に含有させるとVNの析出を阻害する。しかしながら細粒化効果に寄与し靭性、延性の向上に有効であり、0.05%を上限として含有させても良い。
【0017】
次に、本発明で規定する引張強度、伸び、シャルピー吸収エネルギーの定義について説明する。
本発明で言う引張強度と伸びは、JIS Z2201に規定の弧状試験片を用いてJIS Z2241の引張試験方法によって測定される。またシャルピー吸収エネルギーは、圧延方向と管肉厚方向に対し直交する方向が破壊亀裂の伝播方向になるように採取したJIS Z2202規定のVノッチシャルピー試験片を用いて、JIS Z2242の方法で−20℃を試験温度として測定される。
これら特性の所要値は市場要求に基づいて決定したものであるが、これら材質特性は前記の成分要件のみに依存するものでなく、むしろ以下に述べる継目無鋼管圧延プロセスにおけるVNの効果の最適化設計と組み合わせて初めて得られるものである。
【0018】
次に、本発明における製造方法の条件について述べる。
本発明で言うマンネスマン方式の圧延法とは、通常の継目無鋼管製造において行われる熱間圧延であって、図1に例示するように、一般には矩形断面もしくは丸断面の素材をプレスロール穿孔法あるいはマンネスマン穿孔法によって穿孔した後、必要に応じてエロンゲーターと称される傾斜圧延機により延伸し、さらに必要に応じてプラグミルあるいはマンドレルミル、リーラーミルによる圧延で肉厚調整、磨管を行い、その後再加熱炉において管全長を均熱化した後、仕上熱延機であるサイザーミルやストレッチレジューサー等で寸法調整することにより造管していく連続圧延プロセスを総称する。
【0019】
このプロセスに含まれる再加熱工程は継目無鋼管圧延プロセスに固有のもので、形鋼や板の圧延との最大の相違点であるが、本発明で目的とする所望の特性を安定的に確保するには、再加熱直前の素管温度(以下、最下点温度)と再加熱炉内の素管温度の条件を規定することが重要となる。
【0020】
前述のように、本発明はVNの析出による強化と細粒化の効果を活用するのが基本である。VNは最終圧延後の冷却過程で析出すれば強化に大きく寄与するが、再加熱以前に析出した場合には析出強化は減少する。VNの析出開始温度はおよそ800℃であり、通常の操業条件では最下点温度が800Cを下回る場合がある。このため、再熱炉挿入前において析出したVNを再度固溶させなければならず、これには再熱炉内における素管温度として900℃以上の確保が必要となる。
【0021】
しかしながら、これだけでは目標とする靱性を工業的に安定確保できない場合があり、さらなる細粒化が必要となる。このためには、再加熱前にAr3 点以下まで素管温度を低下させ、γ→α変態を活用するのが有効である。この場合、最下点温度においてVNは殆ど析出してしまうことになるが、その後900℃以上に再加熱されるのでVNは再固溶され、最終圧延後の冷却過程で所望のVN析出が起こる。
このようにして得られた鋼管は、VN析出による強化と細粒化に加え、変態による細粒化が付加されており、強度と相反する靭性を安定確保することができる。
なお、再加熱温度の上限は特に設けないが、再熱炉内の酸化による表面肌荒れを抑制するには1000℃以下が望ましい。
【0022】
本発明では経済性を重視し、原則として圧延ままで所期の特性を得ることを主目的としたが、さらに高度の靭性,延性,溶接性を付加する目的で、オフライン熱処理を施しても良い。この場合の熱処理方法としては焼準処理が望ましい。その際の加熱温度としては、前記の再加熱炉内素管温度の限定理由と同様に、VNが再度固溶する900℃以上が好適である。この場合、製品に必要なVN析出、細粒化組織は焼準処理によって確保できるため、素管の圧延条件は必ずしも前記条件を満足させる必要はない。焼準処理の加熱方法および上限温度は特に限定しないが、酸化による肌荒れ抑制の観点から、1100℃以下での高周波誘導加熱による短時間処理が望ましい。
【0023】
【実施例】
実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明する。
表1に示す組成の290×290mm断面の連鋳ブルームを素材として、図1の圧延方式の工程にしたがって、外径244mm、肉厚12mmの継目無鋼管に圧延した。この際、再加熱炉内での素管温度を850〜980℃の範囲で変化させた。また、一部の試験水準では高周波誘導加熱によって焼準処理を施した。
これらのパイプより試験片を採取し、引張試験、シャルピー試験を実施した。また、パイプに開先加工を施し、予熱なし、後熱なし、入熱約20kJ/cmの条件でアーク溶接を施し、冷間割れ有無を評価した。
試験結果を表1に併記する。
【0024】
表1における溶接性は、冷間割れの有無(○:割れなし、×:割れ有り)を表した。
表1において、No.1〜6の本発明では、本発明の目的とするTS≧590MPaの高張力、e1(伸び)≧20%の良好な延性、vE−20≧30Jの優れた靭性が得られ、溶接後の冷間割れも見られず良好な溶接性も兼備できている。
【0025】
一方、比較例のNo.7〜13は、成分あるいはCeqが本発明の範囲を逸脱しているため、強度、延性、靭性、溶接性のいずれかで満足すべき結果が得られていない。比較例No.14,15の成分要件は本発明No.1と同一であるが、それぞれ最下点温度、再加熱炉内素管温度の圧延条件が本発明範囲を外れているため、本来得られるべき優れた諸特性が減じられてしまっている。
また比較例No.16は本発明No.2と同一成分であり、靭性以外は満足すべき結果となっているが、最下点温度が本発明の範囲を外れているため、靭性目標値をやや下回る結果となっている。
【0026】
【表1】
Figure 0004288441
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、高張力で且つ靭性、延性、溶接性に優れた継目無鋼管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ンネスマン方式の継目無鋼管の圧延工程を示す概略図である。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C :0.10〜0.40%、
    Si:≦0.8%、
    Mn:0.5〜1.3%、
    V :0.03〜0.20%、
    Al:≦0.05%、
    N :0.01%超〜0.03%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さらに下記(1)式で定義されるCeqが0.40以上0.55以下の条件を満足し、引張強度が590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーが30J以上、伸び20%以上を有することを特徴とする靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・・・(1)
    (各成分は質量%)
  2. 質量%で、
    C :0.10〜0.40%、
    Si:≦0.8%、
    Mn:0.5〜1.3%、
    V :0.03〜0.20%、
    Al:≦0.05%、
    N :0.01%超〜0.03%
    を含有し、さらに
    Ni:≦1.0%、
    Cu:≦1.0%、
    Cr:≦1.0%、
    Mo:≦1.0%、
    Ti:≦0.05%、
    Nb:≦0.05%
    のうち1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さらに下記(1)式で定義されるCeqが0.40以上0.55以下の条件を満足し、引張強度が590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーが30J以上、伸びが20%以上を有することを特徴とする靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・・・(1)
    (各成分は質量%)
  3. 質量%で、
    C :0.10〜0.40%、
    Si:≦0.8%、
    Mn:0.5〜1.3%、
    V :0.03〜0.20%、
    Al:≦0.05%、
    N :0.01%超〜0.03%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さらに下記(1)式で定義されるCeqが0.40以上0.55以下の条件を満足する組成の鋼片を、マンネスマン方式の熱間圧延法によって継目無鋼管とする方法であって、素管をAr3 −30℃以下の温度から900℃以上の温度に再加熱した後に仕上げ圧延を施すことにより、引張強度が590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーが30J以上、伸びが20%以上とすることを特徴とする靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・・・(1)
    (各成分は質量%)
  4. 質量%で、
    C :0.10〜0.40%、
    Si:≦0.8%、
    Mn:0.5〜1.3%、
    V :0.03〜0.20%、
    Al:≦0.05%、
    N :0.01%超〜0.03%
    を含有し、さらに
    Ni:≦1.0%、
    Cu:≦1.0%、
    Cr:≦1.0%、
    Mo:≦1.0%、
    Ti:≦0.05%、
    Nb:≦0.05%
    のうち1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、さらに(1)式で定義されるCeqが0.40以上0.55以下の条件を満足する組成の鋼片を、マンネスマン方式の熱間圧延法によって継目無鋼管とする方法であって、素管をAr3 −30℃以下の温度から900℃以上の温度に再加熱した後に仕上げ圧延を施すことにより、引張強度が590MPa以上、−20℃におけるシャルピー吸収エネルギーが30J以上、伸びが20%以上とすることを特徴とする靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+(V+Cr+Mo+Cu+Ni+Ti+Nb)/5 ・・・・・・(1)
    (各成分は質量%)
  5. 仕上圧延後、該鋼管を900℃以上の温度に昇温した後、空冷することを特徴とする請求項3又は4記載の靭性、延性、溶接性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法。
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