JP4287876B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、雪上性能及び氷上性能をバランス良く向上させ得る空気入りタイヤに関する。
スパイクタイヤの使用が禁止されて以来、降雪地区では都市部を中心としてミラーバーンと称される氷で覆われたつるつるの路面の出現機会が増加している。氷路や雪路での走行性能を高めた例えば冬用タイヤ、スノータイヤ又はスタッドレスタイヤは、このようなミラーバーンでの走行性能を向上させるために、トレッド部の溝面積を減少させて路面に対する接地面積を増加させ、ひいては摩擦力を高めることが行われている。
他方、この種のタイヤでは、トレッド部の溝内で路面の雪を押し固めて雪柱を形成しこれを剪断するときの反力で雪上での駆動力等を得る。従って、氷上性能を向上させるためにトレッド部の溝面積を減らすと、上述の雪上性能、特に深雪路での走行性能が著しく悪化するという問題がある。関連する技術としては、次のものがある。
特開2003−63211号公報 特開2005−47397号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、トレッド部に、縦主溝と横溝とが交わることにより十字路状をなす内の溝交差部と外の交差部とを形成するとともに、外の溝交差部における横溝の溝幅を、内の溝交差部における横溝の溝幅よりも大きく形成することを基本として、路面接地長さの大きいクラウン領域で大きな摩擦力を得る一方、ショルダー領域では大きな雪柱せん断力を発揮させることにより、雪上性能及び氷上性能を高い次元でバランス良く向上させ得る空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部に、タイヤ赤道の両側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の内の縦主溝と、その外側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の外の縦主溝とを含む少なくとも4本の縦主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
前記各内の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす内の溝交差部が形成されるとともに、
前記各外の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす外の溝交差部が形成され、
しかも前記外の溝交差部における横溝の溝幅が、内の溝交差部における横溝の溝幅よりも大きく
かつ前記横溝は、前記内の縦主溝と前記外の縦主溝との間を接続するミドル横溝を含むとともに
該ミドル横溝は、内の交差部から外の交差部に向かって溝幅が漸増する漸増部を含むことを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、トレッド部に、タイヤ赤道の両側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の内の縦主溝と、その外側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の外の縦主溝とを含む少なくとも4本の縦主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
前記各内の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす内の溝交差部が形成されるとともに、
前記各外の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす外の溝交差部が形成され、
しかも前記外の溝交差部における横溝の溝幅が、内の溝交差部における横溝の溝幅よりも大きく
かつ前記外の縦主溝の溝幅は、内の縦主溝の溝幅の1.0倍よりも大かつ1.3倍以下であることを特徴とする
また請求項3記載の発明は、前記外の溝交差部にタイヤ赤道側から接続された横溝は、前記外の溝交差部への接続位置からタイヤ軸方向内側に少なくとも7mmの長さで溝幅が減少することなくのびていることを特徴とする。
また請求項4記載の発明は、前記横溝は、前記内の縦主溝と前記外の縦主溝との間を接続するミドル横溝を含むとともに、該ミドル横溝は、内の交差部から外の交差部に向かって溝幅が漸増する漸増部を含むことを特徴とする。
また請求項5記載の発明は、前記ラッパ状の拡幅部のタイヤ軸方向の長さLrは、10mm以下とするとともに、ラッパ状の拡幅部の溝幅拡大比(拡幅部における最大幅と最小幅との比)は、1.2〜2.0であることを特徴とする
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、縦主溝と横溝とが交わることにより、十字路状をなす内の溝交差部と外の交差部とが形成される。このような、十字路状の溝交差部は、三叉路状の溝交差部などに比べて、より剛性の高い雪柱を形成でき、かつ、それをせん断することにより雪上での大きな駆動力を獲得するのに役立つ。また、本発明では、外の溝交差部における横溝の溝幅を、内の溝交差部における横溝の溝幅よりも大きく形成される。このため、内の交差部を含むタイヤ赤道側の領域では接地面積を増大させ、大きな摩擦力が確保される。一方、外の溝交差部を含むトレッド接地端側の領域では、溝容積を増大させ雪柱せん断力をさらに高め得る。これにより、本発明の空気入りタイヤは、雪上性能と氷上性能とを高い次元で両立させることができる。
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態の空気入りタイヤ(全体不図示)として乗用車用のスタッドレスタイヤのトレッド部2の展開図が示される。
前記トレッド部2には、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の縦主溝3と、この縦主溝3と交わる向きにのびる横溝4とが設けられている。これによりトレッド部2には、縦主溝3と横溝4(又は縦主溝3と横溝4とトレッド接地端E)とで囲まれるブロック5が複数区分されたブロックパターンが形成される。なおこのパターンを形成するトレッドゴムは、氷路での路面への追従性を高めるために、JISA硬さで55°以下、より好ましくは50°以下の柔らかいゴムで形成されるのが望ましい。
前記縦主溝3は、タイヤ赤道Cの両側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の内の縦主溝3aと、その外側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の外の縦主溝3bとからなり、本実施形態では合計4本の縦主溝3が設けられている。
前記各縦主溝3a及び3bは、いずれもタイヤ周方向に沿って直線状でのびる好ましい態様をなす。このような縦主溝は、雪路において直進走行時の排雪性を高めるとともに、スリップ角が与えられた旋回時においても大きな雪柱せん断力を発揮でき、操縦安定性を高めるのに役立つ。なお、縦主溝3は、曲線状、波状及び/又はジグザグ状など種々の実施形態を含むのは言うまでもないが、耐摩耗性や雪上性能などを考慮すると、直線状ないしは緩い傾斜のジグザグ状(例えばタイヤ周方向に対する最大傾斜角が15゜以下)が望ましい。
前記内、外の縦主溝3a、3bの溝幅GW1及びGW2については、特に限定されるものではないが、十分な排雪性と大きな雪柱の形成を確保するために、好ましくはトレッド接地幅TWの3.0%以上、より好ましくは4.5%以上が望ましい。ただし、前記溝幅GW1又はGW2が過度に大きくなると、トレッド部2の接地面積が低下して氷路での走行性能が低下するおそれがある。このような観点より、前記各溝幅GW1及びGW2は、好ましくは、トレッド接地幅TWの7.5%以下、より好ましくは6.0%以下が望ましい。また、各縦主溝3a、3bの溝深さは、好ましくは7.5mm以上、より好ましくは8.5mm以上が望ましい一方、好ましくは11.5mm以下、より好ましくは10.0mm 以下が望ましい。
ここで、前記「トレッド接地幅」TWとは、トレッド部2のトレッド接地端E、E間のタイヤ軸方向距離とする。また、前記「トレッド接地端」Eは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧が充填された無負荷の正規状態のタイヤに正規荷重を負荷し、キャンバー角0゜で平面に押し付けたときの接地端部とする。
また、前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"とする。
また、前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には一律に180kPaとする。
さらに、前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" であるが、タイヤが乗用車用の場合には前記各荷重の88%に相当する荷重とする。
なお、上述の通り、氷路での摩擦力を得るためには、十分な接地面積が必要になる。このため、縦主溝3は本実施形態のように合計4本で構成されるのが望ましい。即ち、トレッド部2に設けられた縦主溝3の合計本数が3本では、溝容積が低下して十分な雪上性能が得られない傾向が強い。逆に縦主溝3の合計本数が5本以上になると、接地面積が低下し、氷上性能が悪化する傾向が強い。とりわけ、縦主溝3の合計本数が奇数本になると、通常、タイヤ赤道上に縦主溝3が形成されるが、このような形態は雪上性能には有利となるが氷上性能の低下代が大きくなる傾向がある。
また、各縦主溝3の配置位置については、特に限定されないが、接地面積の大きな偏りを防止するために、内の縦主溝3aは、タイヤ赤道Cからタイヤ軸方向外側にトレッド接地幅TWの5%以上かつ15%以下の領域に、また外の縦主溝3bは、タイヤ赤道Cからタイヤ軸方向外側にトレッド接地幅TWの25%以上かつ39%以下の領域にそれぞれ溝の中心を有するように配置されるのが望ましい。
前記横溝4は、一対の内の縦主溝3a、3a間を横切りかつタイヤ周方向に隔設されたセンター横溝4aと、内の縦主溝3aと外の縦主溝3bとの間を横切りかつタイヤ周方向に隔設されたミドル横溝4bと、外の縦主溝3bとトレッド接地端Eとの間を横切りかつタイヤ周方向に隔設されたショルダー横溝4cとを含んで構成される。本実施形態において、各横溝4aないし4cは、いずれも実質的に同じピッチでタイヤ周方向に隔設されている。
前記各横溝4aないし4cは、いずれもタイヤ軸方向に対して例えば45゜以下、好ましくは35゜以下の比較的小さい角度θで傾けられるのが望ましい。前記角度θが大きくなると、雪上での直進走行時の駆動力が低下するおそれがある。
また、センター横溝4a、ミドル横溝4b及びショルダー横溝4cの各溝幅GW3、GW4及びGW5は、特に限定されないが、小さすぎると雪上での駆動力が低下するおそれがあり、逆に大きすぎると接地面積が低下し氷路での走行性能が低下するおそれがある。このような観点より、前記各溝幅GW3ないしGW5は、好ましくは3.0mm以上、より好ましくは4.0mm以上が望ましい一方、好ましくは10.0mm以下、より好ましくは8.0mm以下が望ましい。
以上のような縦主溝3及び横溝4により、トレッド部2に形成されるブロック5は、一対の内の縦主溝3a、3a間のセンターブロック5aと、内の縦主溝3aと外の縦主溝3bとの間のミドルブロック5bと、外の縦主溝3aとトレッド接地端Eとの間のショルダーブロック5cとを含む。なお、各ブロック5には、好ましくは、タイヤ軸方向にのびる複数本のサイピングSがタイヤ周方向に隔設されるのが望ましい。
また、本実施形態において、ミドルブロック5bは、ミドル横溝4b、4b間をタイヤ周方向に対して傾いてのびる傾斜補助溝6により、タイヤ赤道C側に配される内のミドルブロック5biと、トレッド接地端E側に配される外のミドルブロック5boとの2つに区分される。この傾斜補助溝6は、前記内、外の縦主溝3a及び3bよりも小さいタイヤ軸方向の溝幅GW6で形成される。この傾斜補助溝6の溝幅GW6は、特に限定されないが、好ましくはトレッド接地幅TWの1.5〜2.0%で形成されるのが望ましい。
さらに、本実施形態のトレッドパターンは、全てがブロック5から構成されたものが示されるが、例えばリブなどを含んでも良いのは言うまでもない。
また、内の縦主溝3aには、タイヤ赤道C側からセンター横溝4aが、またトレッド接地端E側からミドル横溝4bがそれぞれ対向して接続されることにより、十字路状をなす内の溝交差部7がタイヤ周方向に繰り返し形成される。また、外の縦主溝3bには、タイヤ赤道C側からミドル横溝4bが、トレッド接地端E側からショルダー横溝4cがそれぞれ対向して接続されることにより、十字路状をなす外の溝交差部8がタイヤ周方向に繰り返し形成される。
ここで、横溝が「対向」して接続されるとは、例えば内の溝交差部7を例に挙げると、図2に示されるように、内の縦主溝3aの溝内に、センター横溝4a及びミドル横溝4bそれぞれを溝形状に沿って延長させた仮想溝部4ao及び4boを定め、それらが少なくとも一部で重なる重複部Xを有することを意味する。
深雪路を走行した場合、上述の内の溝交差部7及び外の溝交差部8の内部には、十字状に雪が押し固められる。このような十字状の雪柱は、大きな剛性を有する。従って、縦主溝3又は横溝4がこれをせん断する際の反力により、タイヤには大きな駆動力が得られる。なお、内の溝交差部7又は外の溝交差部8が三叉路状をなす場合、押し固められた雪柱の剛性が小さく、このような作用を十分に得ることができない。
また、本発明の空気入りタイヤでは、外の溝交差部8における横溝の溝幅Woが、内の溝交差部7における横溝の溝幅Wiよりも大きく形成される。
ここで、「内の溝交差部7における横溝の溝幅Wi」とは、図3(a)に拡大して示されるように、内の縦主溝3aへの接続位置でタイヤ周方向に測定されたセンター横溝4a及びミドル横溝4bの各溝幅GW3o及びGW4iの平均値とする。同様に、「外の溝交差部8における横溝の溝幅Wo」とは、図3(b)に拡大して示されるように、外の縦主溝3bへの接続位置でタイヤ周方向に測定されたミドル横溝4b及びショルダー横溝4cの各溝幅GW4o及びGW5iの平均値とする。
このように、外の溝交差部8における溝幅Woを内の溝交差部7における横溝の溝幅Wiよりも大きくすることにより、該外の溝交差部8では、雪路走行時、より大きな十字状の雪柱の形成を可能とし、ひいては雪路での走行性能の向上を優先させる一方、内の溝交差部7では、横溝の溝幅を減じて大きな接地面積を確保し、ひいては氷路、とりわけアイスバーンでの走行性能の向上を優先させることができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤのトレッド部2の正規状態に正規荷重を負荷したときの接地形状を図4に示す。氷上性能の向上には、接地圧が高くかつタイヤ周方向の接地長さが大きいタイヤ赤道近傍のクラウン領域Crの接地面積を増大させることが、路面に対する大きな摩擦力を得るために有効である。そこで、本発明では、内の溝交差部7における横溝の溝幅Wiを、外の溝交差部8における横溝の溝幅Woよりも小さくすることで、氷上性能を効果的に高めうる。言い換えると、内の溝交差部7における横溝の溝幅Wiを、外の溝交差部8における横溝の溝幅Woよりも大きくしても、ショルダー領域SHはもともと接地面積が小さいため、本発明のような氷上性能の向上は期待できない。
なお、例えば内の溝交差部7において、そこに接続されるセンター横溝4aの溝幅GW3oと、ミドル横溝4bの溝幅GW4iとは同一である必要はない。しかし、これらの溝幅GW3o及びGW4iの差が大きすぎると、内の溝交差部7で形成される雪柱において、溝幅の小さい部分で形成された箇所の剛性が低下し、ひいてはせん断力を受けたときに容易に崩れやすくなる。これは、雪上での駆動力を低下させるおそれがある他、溝内に雪が目詰まりしやすくなる。このような観点より、内の溝交差部7におけるセンター横溝4aの溝幅GW3oと、ミドル横溝4bの溝幅GW4iとの比(GW3o/GW4i)は、好ましくは0.5〜2.0が望ましい。同様に、外の溝交差部8におけるミドル横溝4bの溝幅GW4oと、ショルダー横溝4cの溝幅GW5iとの比(GW4o/GW5i)も、好ましくは0.5〜2.0が望ましい。
また、内の溝交差部7における横溝の溝幅Wiと、外の溝交差部8における横溝の溝幅Woとの差が過度に大きくなると、氷上性能と雪上性能とのバランスが崩れ、二つの性能をバランスさせるのが困難になる傾向がある。また、内の溝交差部7における横溝の溝幅Wiと、外の溝交差部8における横溝の溝幅Woとの差が近似する場合、氷上性能の向上が十分に得られないおそれがある。このような観点より、内の溝交差部7における溝幅の溝幅Wiと、外の溝交差部8における横溝の溝幅Woとの比(Wo/Wi)は、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.3以上が望ましい一方、好ましくは1.6以下、より好ましくは1.5以下が望ましい。
また、図3(b)に示されるように、外の溝交差部8にタイヤ赤道C側から接続するミドル横溝4bは、外の溝交差部8への接続位置Jからタイヤ軸方向内側に少なくとも7mmの交差部近傍領域Lにおいて、前記接続位置Jでの溝幅GW4oが減少することなくのびている等幅部9を含むことが望ましい。これにより、外の溝交差部8で形成される十字状の雪柱の剛性が高められ、雪上性能がより一層向上される。
同様の観点より、外の溝交差部8にトレッド接地端E側から接続するショルダー横溝4cも、外の溝交差部8への接続位置Kからタイヤ軸方向内側に少なくとも7mmの交差部近傍領域Lにおいて、前記接続位置Kでの溝幅GW5iが減少することなくのびていることが望ましい。これにより、外の溝交差部8で形成される十字状の雪柱の剛性がより一層高められ、雪上性能がさらに向上される。なお、ショルダー横溝4cの溝幅は、一定でも良いし、またトレッド接地端E側に向かって漸増させても良い。
また、図3(a)に示されるように、前記内の溝交差部7に接続されるセンター横溝4a及びミドル横溝4bは、ラッパ状、即ち局部的に溝幅が拡大されて内の縦主溝3aに接続される拡幅部10を含むことが望ましい。このようなラッパ状の拡幅部10は、内の溝交差部7で形成される十字状の雪柱の交差部の剛性を効果的に高め、ひいては氷上性能を悪化させることなく雪上性能を高め得る。ただし、ラッパ状の拡幅部10のタイヤ軸方向の長さLrが大きくなると、トレッド中央領域での接地面積が低下し、ひいては氷上性能を悪化させるおそれがある。このような観点より、前記拡幅部10の長さLrは、好ましくは10mm以下に止めるのが望ましい。また、雪柱強度を高めるために、ラッパ状の拡幅部10の溝幅拡大比(拡幅部における最大幅と最小幅との比)は、1.2〜2.0程度が望ましい。
さらに、本実施形態のミドル横溝4bは、図1に示されるように、前記ラッパ状の拡幅部10と前記等幅部9との間に、内の溝交差部7から外の溝交差部8に向かって溝幅が漸増する漸増部11を含んでいる。言い換えると、本実施形態のミドル横溝は、内の溝交差部7から外の溝交差部8に向かって局部的に溝幅が小さくなるラッパ状の拡幅部10と、このラッパ状の拡幅部10に連なりかつ溝幅が外の溝交差部8側に向かって漸増する漸増部11と、該漸増部11に連なりかつ外の溝交差部8まで実質的に一定の溝幅(ミドル横溝の最大幅)でのびる等幅部9とから構成される。このようなミドル横溝4bは、タイヤ軸方向内側のラッパ状の拡幅部を除いて、溝幅が滑らかに変化するため、その内部で壊れにくい雪柱を形成し、雪上性能を向上させるのに役立つ。
また、内の溝交差部7近傍での接地面積を増大させるとともに、外の溝交差部8での溝容積を拡大するために、前記外の縦主溝3bの溝幅GW2を、内の縦主溝3aの溝幅GW1の少なくとも0.9倍以上、より好ましくは1.0倍よりも大、さらに好ましくは1.1倍以上とするのが望ましい。他方、外の縦主溝3bの溝幅GW2が大きすぎると、氷上において、外の溝交差部8近傍での摩擦力が低下するおそれがあるので、好ましくは内の縦主溝3aの溝幅GW1の好ましくは1.3倍以下、より好ましくは1.2倍以下とするのが望ましい。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、例示の具体的な実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。
図1に示すトレッドパターンを有する乗用車用スタッドレスタイヤ(サイズ195/65R15)を表1の仕様に基づき製造し、氷上能力及び雪上性能についてテストを行った。主な共通仕様やテスト方法は次の通りである。
<共通仕様>
トレッド接地幅TW:168mm
内の縦主溝の溝深さ:9.0mm
外の縦主溝の溝深さ:9.0mm
センター横溝の深さ:9.0mm
ミドル横溝の深さ:9.0mm
ショルダー横溝の深さ:9.0mm
<氷上能力>
リム15×6J及び内圧230kPaの条件で各テストタイヤを排気量2500ccの国産FR乗用車の全輪に装着し、乾燥舗装路で約100kmのならし走行を行った後、氷路での制動テストが行われた。制動テストは、試験路面上を30km/hの速度で走行させ、4輪をロックさせた急ブレーキをかけ、車が停止するまでの制動距離を各タイヤ毎3回づつ測定しその平均値を計算した。評価は、比較例1の制動距離の平均値を100とする指数で表示している。数値が大きいほど、制動距離が短く性能が優れていることを示す。
<雪上性能>
各テストタイヤを装着した上記車両で深雪のテストコースを走行し、ドライバーの官能により、雪上での直進安定性及び操縦安定性が比較例1を100とする評点で評価された。数値が大きいほど良好である。テストの結果を表1に示す。
テストの結果、実施例のタイヤは、雪上性能及び氷上性能を高い次元で両立していることが確認できた。
本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 その部分拡大図である。 (a)は内の溝交差部の拡大図、(b)は外の溝交差部の拡大図である。 トレッド部の接地形状を示す平面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 縦主溝
3a 内の縦主溝
3b 外の縦主溝
4 横溝
4a センター横溝
4b ミドル横溝
4c ショルダー横溝
5 ブロック
7 内の溝交差部
8 外の溝交差部
C タイヤ赤道
E トレッド接地端

Claims (5)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道の両側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の内の縦主溝と、その外側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の外の縦主溝とを含む少なくとも4本の縦主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記各内の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす内の溝交差部が形成されるとともに、
    前記各外の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす外の溝交差部が形成され、
    しかも前記外の溝交差部における横溝の溝幅が、内の溝交差部における横溝の溝幅よりも大きく
    かつ前記横溝は、前記内の縦主溝と前記外の縦主溝との間を接続するミドル横溝を含むとともに
    該ミドル横溝は、内の交差部から外の交差部に向かって溝幅が漸増する漸増部を含むことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド部に、タイヤ赤道の両側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の内の縦主溝と、その外側に配されかつタイヤ周方向に連続してのびる一対の外の縦主溝とを含む少なくとも4本の縦主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記各内の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす内の溝交差部が形成されるとともに、
    前記各外の縦主溝には、タイヤ赤道側及びトレッド接地端側からそれぞれ横溝が対向して接続されることにより十字路状をなす外の溝交差部が形成され、
    しかも前記外の溝交差部における横溝の溝幅が、内の溝交差部における横溝の溝幅よりも大きく
    かつ前記外の縦主溝の溝幅は、内の縦主溝の溝幅の1.0倍よりも大かつ1.3倍以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 前記外の溝交差部にタイヤ赤道側から接続された横溝は、前記外の溝交差部への接続位置からタイヤ軸方向内側に少なくとも7mmの長さで溝幅が減少することなくのびている請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記内の溝交差部に接続される横溝は、ラッパ状に溝幅を拡大して前記内の縦主溝の接続される拡幅部を含む請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ラッパ状の拡幅部のタイヤ軸方向の長さLrは、10mm以下とするとともに、ラッパ状の拡幅部の溝幅拡大比(拡幅部における最大幅と最小幅との比)は、1.2〜2.0であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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