JP4283387B2 - 自動二輪車のフェアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に運転者の上半身にかかる風圧を緩和するウインドシールドを備えた自動二輪車のフェアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロードレーサに近い形状を有するスーパースポーツタイプの自動二輪車は、高速走行時の空気抵抗を減少させるフェアリングを装備している。この種のフェアリングは、アッパカウル、ミドルカウルおよびアンダーカウルとで構成されている。アッパカウルは、フロントフォークの上部前方に位置されており、主に運転者の上半身にかかる風圧を緩和する透明なウインドシールドを有している。ミドルカウルおよびアンダーカウルは、エンジンの側方から下方にかけての範囲を覆っており、主に運転者の脚を風圧から保護するようになっている。
【0003】
ところで、上記アッパカウルは、フロントフォークの上部前方に配置されたヘッドランプのランプボディやメータユニットを覆い隠しており、このアッパカウルの上端部にウインド支持部が形成されている。ウインド支持部は、前方に進むに従い下向きに傾斜されつつ先細り状に切り欠かれた切り欠き部を有し、この切り欠き部の周縁部にウインドシールドがねじ止めされている。
【0004】
ウインドシールドは、ランプボディやメータユニットの上方において、前方に進むに従い下向きに滑らかに湾曲されており、自動二輪車の走行中、前方からの空気の流れが円滑となるように整流するようになっている。このため、運転者が上半身をウインドシールドの内側に潜り込ませるように伏せた姿勢で走行する時、運転者はウインドシールドを通して前方視界を確保するようになっている。
【0005】
また、この種のアッパカウルは、ウインドシールドに連なる前面を有し、このアッパカウルの前面にヘッドランプのレンズが露出されている。この場合、例えば「特開平11-59529号公報」に見られるように、フロントフォークの上部前方に一対のヘッドランプが車幅方向に互いに離間して配置された自動二輪車では、ヘッドランプのレンズがアッパカウルの前面に左右に並べて露出されており、これらレンズよりも上方にウインド支持部の切り欠き部の前端が位置されている。
【0006】
そのため、自動二輪車を前方から見た時に、ウインドシールドの前端はヘッドランプよりも高い位置にあり、このウインドシールドの前端とヘッドランプのレンズとを結ぶアッパカウルの前面が丁度ランプボデーの間に形成された空間の前方に位置されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一方、スーパースポーツタイプの自動二輪車は、フラッシャランプのような保安部品を取り外してロードレーサとして使用することがあり得る。このような使用形態では、運転者は伏せた姿勢を強いられることが多くなり、必然的にウインドシールド越しに前方を見る機会が増える。
【0008】
ところが、上記公開公報に見られるような左右のヘッドランプを有する自動二輪車では、ウインドシールドの前端が一対のヘッドランプよりも高い位置にあるので、特に上半身をウインドシールドの内側に潜り込ませるように伏せた姿勢で走行する時に、運転者の視野内にアッパカウルの前面の上部が入り込むことがあり得る。
【0009】
このため、伏せた姿勢で走行している時に、前輪の直前の路面状況やこの前輪と先行車との間隔を確認し難くなる虞れがあり、この点において今一歩改善の余地が残されている。
【0010】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、ヘッドランプアッセンブリの支持部にアッパカウルの嵌合ピンを嵌合させる際の作業性を確保しつつ、ウインドシールド越しに前を見た時の運転者の前方視界を下向きに無理なく拡大できる自動二輪車のフェアリング装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る自動二輪車のフェアリング装置は、
フロントフォークの上部前方に車幅方向に離間して配置された左右のランプボディと、これらランプボディの前端に連なる左右のレンズ、を有するヘッドランプアッセンブリと
上記ヘッドランプアッセンブリのランプボディや上記フロントフォークの上部を前方から覆うアッパカウルとを具備している。
上記アッパカウルは、上記ヘッドランプアッセンブリの上方にウインド支持部を有し、このウインド支持部は、前方に進むに従い下向きに傾斜しつつ先細り状に切り欠かれた切り欠き部を有するとともに、このウインド支持部に上記切り欠き部を覆う透明なウインドシールドが取り付けられている。
上記ヘッドランプアッセンブリは、上記ランプボディの上面よりも下方において上記ランプボディの間に跨る連結部と、この連結部から前方に向けて突出する支持部と、を有し、
上記アッパカウルは、上記ヘッドランプアッセンブリのレンズが露出された前面と、この前面のうち上記レンズの間に位置する中央部から後方に突出する嵌合ピンと、を有し、この嵌合ピンを上記ヘッドランプアッセンブリの支持部に嵌合させることで、上記アッパカウルの前面が上記支持部によって支持されている。
上記アッパカウルのウインド支持部は、上記アッパカウルを前方から見た時に、その先細り状をなす切り欠き部の前端が上記左右のランプボディの間に入り込むとともに、上記ウインドシールドは、上記切り欠き部の前端に対応するように下向きに延長された延出部を有し、この延出部の前端は、上記ヘッドランプアッセンブリの支持部と上記嵌合ピンとの嵌合部分よりも前方に位置することを特徴している。
【0012】
このような構成によると、自動二輪車の走行中、運転者が上半身をウインドシールドの内側に潜り込ませるように伏せた状態では、運転者はアッパカウルのウインドシールド越しに前方を見ることになる。
この際、ウインド支持部の切り欠き部の前端およびウインドシールドの延出部の前端は、アッパカウルの嵌合ピンとヘッドランプアッセンブリの支持部との嵌合部分よりも前方に位置している。そのため、自動二輪車を前方から見た時に、ウインド支持部の切り欠き部の前端およびウインドシールドの延出部をランプボディの間に入り込ませることができ、特に運転者が伏せた姿勢をとった時に、運転者はランプボディの間からウインドシールドの延出部を通じて前方を見ることができる。
【0013】
そのため、ウインドシールド越しに前を見た時の運転者の視野を下向きに拡大することができ、フロントフォークの直前の路面状況や先行車両の動向を容易に認識することができる。
加えて、アッパカウルの嵌合ピンをヘッドランプアッセンブリの支持部に嵌合させる時に、嵌合ピンと支持部との位置合わせ作業を切り欠き部の前端を通じて行うことができる。よって、嵌合ピンを支持部に嵌合させる作業が容易となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図1ないし図9にもとづいて説明する。
【0015】
図1ないし図3は、ロードレーサに近い形状を有するスーパースポーツタイプの自動二輪車1を示している。この自動二輪車1のフレーム2は、ステアリングヘッドパイプ3、左右一対のメインフレーム部材4a,4bおよびリヤフレーム部材5を備えている。
【0016】
ステアリングヘッドパイプ3は、フレーム2の前端に位置されており、このステアリングヘッドパイプ3にフロントフォーク6が支持されている。フロントフォーク6は、その下端で前輪7を支持しており、このフロントフォーク6の上端に左右のバーハンドル8a,8bが取り付けられている。
【0017】
メインフレーム部材4a,4bは、ステアリングヘッドパイプ3から後方に向けて延びているとともに、車幅方向に互いに離間して配置されている。メインフレーム部材4a,4bは、ステアリングヘッドパイプ3の後方に進むに従い下向きに傾斜されており、これらメインフレーム部材4a,4bの上に燃料タンク9が設置されている。
【0018】
メインフレーム部材4a,4bの後端部には、左右のリヤアームブラケット10(一方のみを図示)が溶接されている。リヤアームブラケット10は、メインフレーム部材4a,4bの後端部から下向きに突出されており、これらリヤアームブラケット10にリヤアーム11が揺動可能に枢支されている。リヤアーム11は、リヤアームブラケット10の後方に向けて延びており、このリヤアーム11の後端部に後輪12が支持されている。
【0019】
また、メインフレーム部材4a,4bおよびリヤアームブラケット10は、水冷4サイクル並列4気筒エンジン13を支持している。このエンジン13は、燃料タンク9の下方に位置されている。
【0020】
リヤフレーム部材5は、メインフレーム部材4a,4bの後端部から後方に向けて延びている。リヤフレーム部材5は、リヤアーム11および後輪12の上方に位置されており、このリヤフレーム部材5の上にシート14が設置されている。
【0021】
ステアリングヘッドパイプ3の前方には、ヘッドランプアッセンブリ16とメータユニット18とが配置されている。図5に示すように、ヘッドランプアッセンブリ16は、マルチリフレクター式の左右一対のヘッドランプ17a,17bを装備している。ヘッドランプ17a,17bは、前向きに開口された箱状のランプボディ19a,19bと、これらランプボディ19a,19bの開口端を覆うレンズ20a,20bとを備えている。
【0022】
ヘッドランプ17a,17bは、車幅方向に互いに離間して配置されており、図2や図6に示す車体中心線OWを挟んで左右に振り分けられている。ランプボディ19a,19bの内部には、夫々反射鏡21が収容されており、この反射鏡21の中央部にランプバルブ22が配置されている。また、ランプボディ19a,19bは、連結部23を介して一体的に結合されている。連結部23は、中空の箱状をなしており、ランプボディ19a,19bの上面よりも下方においてランプボディ19a,19bの間に跨っている。そのため、ランプボディ19a,19bの上部の間には、空間24が形成されており、この空間24はランプボディ19a,19bの上方、前方および後方に向けて開放されている。
【0023】
レンズ20a,20bは、ランプボディ19a,19bの前端開口部に固定されている。本実施形態のレンズ20a,20bは、屈折を利用して配光特性を変化させる機能を持たない単なる透明なカバーであって、図6に示すように、ヘッドランプ17a,17bを前方から見た時に横長の矩形状をなしている。レンズ20a,20bは、車幅方向に沿う外側に進むに従い後方に回り込むように湾曲されており、これらレンズ20a,20bの上縁25は、車幅方向に沿う外側に進むに従い上向きに傾斜されている。
【0024】
なお、上記ヘッドランプ17a,17bは、マルチリフレタ式に特定されるものではなく、レンズ20a,20bに配光特性を変化させるレンズカットを施し、このレンズカットで単一の放物面の反射鏡で反射された光を屈折させることで所望の配光を得るものであっても良い。
【0025】
上記メータユニット18は、ランプボディ19a,19bの後部上方に配置されている。メータユニット18は、スピードメータ、タコメータおよび各種のインディケータランプを有しており、このメータユニット18の背面にケーブル26が接続されている。
【0026】
このようなヘッドランプアッセンブリ16およびメータユニット18は、ランプブラケット28を介してステアリングヘッドパイプ3に支持されている。図4や図5に最も良く示されるように、ランプブラケット28は、アーム29、フロントパネル30およびステー31とを備えている。
【0027】
アーム29は、ステアリングヘッドパイプ3の前端にボルト締めされて、このヘッドパイプ3の前方に突出されている。フロントパネル30は、アーム29の前端部に溶接されている。フロントパネル30は、ステアリングヘッドパイプ3と向かい合うように縦置きの姿勢で配置されている。このフロントパネル30は、上下端部に車幅方向に張り出す複数の支持片32a〜32dを有し、これら支持片32a〜32dに上記ランプボディ19a,19bの上面および後面に形成した取り付け座33a,33bが夫々ねじ止めされている。
【0028】
フロントパネル30の上部は、ランプボディ19a,19bの上方に張り出しており、この上部の中央に上向きに突出する支持片32eが形成されている。そして、支持片32eを含むフロントパネル30の上部にメータユニット18の背面がねじ止めされている。このメータユニット18に接続されたケーブル26は、フロントパネル30の上部に開けた貫通孔34(図6に示す)を通じてフロントパネル30の前方に導かれている。
【0029】
ステー31は、フロントパネル30の上部に溶接されて車幅方向に水平に延びている。ステー31の両端部は、後方斜め上向きに曲げられており、このステー31の両端部に一対のミラーブラケット35a,35bが溶接されている。
【0030】
図1ないし図3に示すように、自動二輪車1は、高速走行時の空気抵抗を減少させるためのフェアリング40を装備している。フェアリング40は、フロントフォーク6の上部前方からエンジン13の側方および下方にかけての範囲を連続して覆うようにフレーム2に支持されている。このフェアリング40は、アッパカウル41、ミドルカウル42およびアンダーカウル43とで構成されている。
【0031】
アッパカウル41は、ステアリングヘッドパイプ3やフロントフォーク6の上部の前方に位置され、上記ヘッドランプ17a,17bのランプボディ19a,19bやメータユニット18を覆っている。ミドルカウル42は、メインフレーム部材4a,4bの前半部からエンジン13のシリンダ回りを側方から覆い隠している。アンダーカウル43は、エンジン13のクランクケース回りを側方および下方から連続して覆い隠している。
【0032】
アッパカウル41は、ヘッドランプ17a,17bのレンズ20a,20bが露出された前面44を有している。アッパカウル41の前面44は、車幅方向に沿う外側に進むに従い後方に絞り込まれるように湾曲されており、この前面44の湾曲形状は、レンズ20a,20bの湾曲形状と一致している。そのため、レンズ20a,20bは、アッパカウル41の前面44に滑らかに連なって、この前面44と一体化されている。
【0033】
アッパカウル41は、その前面44の上部からフロントフォーク6の上端に向けて後方に延びる延長部45を有している。延長部45は、上記ステー31の両端部やミラーブラケット35a,35bの上に位置されており、この延長部45の中間部分に左右のバックミラー47a,47bが設置されている。
【0034】
バックミラー47a,47bは、そのステー部48の下端から突出されている取り付けボルト(図示せず)をミラーブラケット35a,35bに差し通し、その先端をナットで締め付けることにより、上記ミラーブラケット35a,35bに固定されている。この際、取り付けボルトは、アッパカウル41の延長部45を貫通しており、この延長部45をバックミラー47a,47bと共にミラーブラケット35a,35bに固定している。
【0035】
図8に示すように、延長部45を含むアッパカウル41の前面44の上部は、前方に進むに従い下向きに傾斜されており、この前面44の上部にウインド支持部50が形成されている。ウインド支持部50は、略V字状に切り欠かれた切り欠き部51を有している。この切り欠き部51は、前方に進むに従い先細り状をなしており、その鋭角に尖る前端52が車体中心線OW上に位置されている。そして、図7に最も良く示されるように、切り欠き部51の前端52は、自動二輪車1を前方から見た場合に、上記ランプボディ19a,19bの間に入り込むように下向きに切り込まれて、隣り合うレンズ20a,20bの上縁25の間に位置されている。そのため、切り欠き部51の前端52は、ランプボディ19a,19bの間の空間24の直前に位置されている。
【0036】
アッパカウル41のウインド支持部50は、透明なウインドシールド54によって覆われている。ウインドシールド54は、主に運転者Rの上半身にかかる風圧を緩和するためのものであり、上記切り欠き部51に対応するような先細り状の形状を有している。ウインドシールド54の側縁部は、切り欠き部51に臨むウインド支持部50の下面に重ね合わされており、この側縁部の複数箇所がねじ55を介してウインド支持部50に取り外し可能に固定されている。
【0037】
そのため、ウインドシールド54は、前方に進むに従い下向きに傾斜されて、アッパカウル41の前面44や延長部45に滑らかに連なっており、このウインドシールド54によって上記ランプボディ19a,19bやメータユニット18が上方から覆われている。
【0038】
ウインドシールド54は、その先細り状をなす前端にさらに下向きに延びる延出部57を有している。延出部57は、切り欠き部51の前端52に対応するように鋭角に尖っており、上記ランプボディ19a,19bの間の空間24を前方から覆っている。このウインドシールド54の延出部57は、図7に見られるように、ヘッドランプ17a,17bのレンズ20a,20bの切れ上がった上縁25の間に入り込んでいる。
【0039】
このため、アッパカウル41の前面44に切れ上がった形状の左右のレンズ20a,20bと、これらレンズ20a,20bの間に入り込むように延長されたウインドシールド54とが位置されることになり、自動二輪車1を前方から見た時のフロントマスクがスピード感に溢れたダイナミックなものとなっている。
【0040】
アッパカウル41の前面44は、ランプボディ19a,19bの連結部23によって後方から支えられている。この支持構造について図5〜図7および図9を参照して説明する。
【0041】
図5や図9に示すように、ランプボディ19a,19bの連結部23は、前方に向けて張り出す支持部60を一体に有している。支持部60は、中空の箱状をなしており、上記ランプボディ19a,19bの前端部の間に介在されている。支持部60の前端面61には、ゴム製のグロメット62が取り付けられている。グロメット62は、その中央部に嵌合孔63を有し、この嵌合孔63は支持部60の内部空間に連なっている。
【0042】
アッパカウル41の前面44は、グロメット62と向かい合う中央部65を有している。中央部65は、レンズ20a,20bの間に位置し、この中央部65の内面に後方に張り出す座部66が一体に形成されている。座部66は、上記切り欠き部51の前端52の直前に位置されている。この座部66の後端面には、後方に向けて突出する嵌合ピン67が一体に形成されている。嵌合ピン67は、グロメット62の前方からその嵌合孔63に取り外し可能に嵌め込まれている。このことにより、アッパカウル41の前面44の中央部65がランプボディ19a,19bの連結部23によって後方から支えられているとともに、車体中心線OWに対するヘッドランプアッセンブリ16とアッパカウル41との位置決めがなされている。
【0043】
また、図9に示すように、グロメット62と嵌合ピン67との嵌合部分は、切り欠き部51の前端52の下方に位置され、ウインドシールド54の延出部57によって上方から覆われている。
【0044】
なお、嵌合ピン67をグロメット62の嵌合孔63に嵌め込む作業は、アッパカウル41のウインド支持部50にウインドシールド54を取り付ける以前の段階で行われる。そのため、嵌合ピン67を嵌合孔63に嵌め込む際に、これら両者の位置合わせ作業をウインド支持部50の切り欠き部51の前端52を通じて行なうことができ、嵌合ピン67の嵌合作業を容易に行なえるようになっている。
【0045】
図1に示すように、自動二輪車1の走行中、運転者Rは両手Hでバーハンドル8a,8bを掴むとともに、膝Kで燃料タンク9を挟み込んだ前傾姿勢でシート14に跨っている。そして、特に高速走行時においては、運転者Rは空気抵抗を軽減するため、上半身をウインドシールド54の内側に潜り込ませるように燃料タンク9上に伏せた姿勢を強いられる。このため、運転者Rはウインドシールド54越しに前方を見ることになる。
【0046】
この際、上記構成の自動二輪車1によると、ウインドシールド54を支持するアッパカウル41のウインド支持部50は、自動二輪車1を前方から見た時に、その先細り状に尖る切り欠き部51の前端52が左右のランプボディ19a,19bの間に入り込むように下向きに切り込まれており、しかも、ウインドシールド54にしても切り欠き部51の前端52に対応するように延長された延出部57を有している。
【0047】
このことから、運転者Rが伏せた姿勢で走行している時に、運転者Rは図1に破線の矢印で示すように、ランプボディ19a,19bの間の空間24からウインドシールド54を通して前方を見ることができ、ウインドシールド54越しに前を見た時の視野を下向きに拡大することができる。
【0048】
したがって、前輪7の直前の路面状況や先行車両との間隔あるいは先行車両の動向を容易に認識することができ、高速走行時の操縦性を高めることができる。
【0049】
また、自動二輪車1をロードレーサとして使用するに当って、メータユニット18を小型のタコメータと交換すれば、ヘッドランプアッセンブリ16の上方がより広く開放される。このため、特に伏せた姿勢で走行している時に、ウインドシールド54の延出部57が視野内に無理なく位置され、前方視界を充分に確保することができる。
【0050】
加えて、公道走行を主な使用形態とする一般の自動二輪車1では、延出部57を含むウインドシールド54の前端付近に黒系の着色が施され、例えばアッパカウル41の前面44とランプボディ19a,19bの連結部23との連結箇所を外方から見え難くするような外観対策が実行される場合があり得る。そのため、公道走行用の自動二輪車1をロードレーサとして使用する際には、上記着色されたウインドシールド54を全体が透明なレース用のウインドシールドと交換すれば良い。
【0051】
さらに、上記構成によると、ウインドシールド54の前端が下向きに延長されているので、このウインドシールド54の前端とアッパカウル41の前面44との境界部分がアッパカウル41の前端に位置される。このため、自動二輪車1の走行中、走行風がアッパカウル41の前端に当って上向きに整流される際に、走行風の多くはウインドシールド54に沿って流れることになり、整流効果をより高めることができる。
【0052】
なお、ヘッドランプのレンズの形状は、上記実施の形態に特定されるものではなく、例えば真円形、楕円形あるいは角形であっても良い。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、自動二輪車を前方から見た時に、ウインド支持部の切り欠き部の前端およびウインドシールドの延出部の前端がランプボディの間に入り込むので、自動二輪車の走行中、運転者はランプボディの間からウインドシールドの延出部を通して前方を見ることができ、ウインドシールド越しに前を見た時の視野を下向きに拡大できる。このため、フロントフォークの直前の路面状況や先行車両との間隔あるいは先行車両の動向を容易に認識することが可能となり、自動二輪車の操縦性を高めることができる。
加えて、アッパカウルの嵌合ピンをヘッドランプアッセンブリの支持部に嵌合させる時に、嵌合ピンと支持部との位置合わせ作業を切り欠き部の前端を通じて行うことができ、嵌合ピンを支持部に嵌合させる作業が容易となるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動二輪車の側面図。
【図2】自動二輪車の平面図。
【図3】自動二輪車の正面図。
【図4】ステアリングヘッドパイプにランプブラケットを介してヘッドランプアッセンブリおよびメータユニットを取り付けた状態を示す側面図。
【図5】ランプブラケット、ヘッドランプアッセンブリおよびメータユニットの位置関係を示す斜視図。
【図6】ウインドシールドとランプボディおよびメータユニットとの位置関係を示す正面図。
【図7】ウインドシールドの延出部とランプボディおよびレンズとの位置関係を示すアッカウルの正面図。
【図8】アッパカウルをフレームに取り付けた状態を示す側面図。
【図9】図7の9F-9F線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…自動二輪車、6…フロントフォーク、16…ヘッドランプアッセンブリ、17a,17b…ヘッドランプ、19a,19b…ランプボディ、20a,20b…レンズ、23…連結部、40…フェアリング、41…アッパカウル、44…前面、50…ウインド支持部、51…切り欠き部、54…ウインドシールド、57…延出部、60…支持部、67…嵌合ピン。

Claims (3)

  1. フロントフォークの上部前方に車幅方向に離間して配置された左右のランプボディと、これらランプボディの前端に連なる左右のレンズ、を有するヘッドランプアッセンブリと
    上記ヘッドランプアッセンブリのランプボディや上記フロントフォークの上部を前方から覆うアッパカウルとを具備し、
    上記アッパカウルは、上記ヘッドランプアッセンブリの上方にウインド支持部を有し、このウインド支持部は、前方に進むに従い下向きに傾斜しつつ先細り状に切り欠かれた切り欠き部を有するとともに、このウインド支持部に上記切り欠き部を覆う透明なウインドシールドを取り付けてなる自動二輪車のフェアリング装置において、
    上記ヘッドランプアッセンブリは、上記ランプボディの上面よりも下方において上記ランプボディの間に跨る連結部と、この連結部から前方に向けて突出する支持部と、を有し、
    上記アッパカウルは、上記ヘッドランプアッセンブリのレンズが露出された前面と、この前面のうち上記レンズの間に位置する中央部から後方に突出する嵌合ピンと、を有し、この嵌合ピンを上記ヘッドランプアッセンブリの支持部に嵌合させることで、上記アッパカウルの前面が上記支持部によって支持され、
    上記アッパカウルのウインド支持部は、上記アッパカウルを前方から見た時に、その先細り状をなす切り欠き部の前端が上記左右のランプボディの間に入り込むとともに、上記ウインドシールドは、上記切り欠き部の前端に対応するように下向きに延長された延出部を有し、この延出部の前端は、上記ヘッドランプアッセンブリの支持部と上記嵌合ピンとの嵌合部分よりも前方に位置することを特徴とする自動二輪車のフェアリング装置。
  2. 請求項1の記載において、上記アッパカウルの前面は、上記レンズと共に車幅方向に沿う外側に進むに従い後方に向けて湾曲されているとともに、上記レンズの上縁は、上記アッパカウルを前方から見た時に、車幅方向に沿う外側に進むに従い上向きに傾斜されていることを特徴とする自動二輪車のフェアリング装置。
  3. 請求項2の記載において、上記ウインドシールドの延出部は、上記アッパカウルを前方から見た時に、隣り合うレンズの上縁の間に位置されていることを特徴とする自動二輪車のフェアリング装置。
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