JP4281985B2 - 振動ジャイロスコープ用オフセット除去装置に関する改良 - Google Patents

振動ジャイロスコープ用オフセット除去装置に関する改良 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は振動ジャイロスコープ用オフセット除去システム、より詳細にはミクロ機械加工されたジャイロスコープに用いられるオフセット除去システムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来より種々形式のミクロ機械加工されたジャイロスコープの提供が提案されてきた。本願発明による形式のジャイロスコープはPCT国際公開WO99/38016に記載がある。本公開明細書においては、エッチングされたシリコン基板であるプレーナ基板により形成されたジャイロスコープセンサが提供されている。この基板はエッチングされてビーム輪郭を形成し、そのビームの対向する端部は一定の位置に固定され、またビームはいずれかの方向に曲がっていてプレナー基板の平面とともに鋭角を形成している。このビームは連結バーで相互に連結された2つのアームまたはプレートから成る慣性質量を担持し、その連結バーの中心部はビームの一部と一体に形成されている。前記連結バーはビームに対してほぼ90°の角度で延びており、前記アームまたはプレートはビームの反対側にある。容量プレートは前記アーム上に形成された導電性層の隣接部分に位置していて、この容量プレートには慣性質量を「シーソー」動作を伴って連結バーの軸を中心に回転させる電位あるいは励起電圧が与えられ、このシーソー動作はビームの構成に依存して前記基板平面中の慣性質量の回転振動を引き起こす。もし上記構成を前記連結バーと一致させて軸を中心に回転させると、慣性質量が振動回転を伴ってビームと一致して軸を中心に回転する。慣性質量は遠い側にあってその上に検出電圧が発生する容量プレートによって検出されてビームと一致した軸を中心とする前記構成の回転の角速度が測定される。これにより、前記連結バーと一致した前記軸を中心とするジャイロスコープ全体の角速度が計算される。
【0003】
一方、これまでに他の形式に係るミクロ機械加工された振動ジャイロスコープも提案されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の振動ジャイロスコープは自動車事故、特に転落状態を検知するための自動車用センサとして利用できることが提案されてきた。このような利用の場合、以下の記述において「y」軸として定義される検知軸は自動車の長軸あるいは駆動方向へ配置されなければならない。しかしながら、かかるジャイロスコープセンサは自動車の垂直軸に対する方位測定、特にナビゲーションシステムとの関連での使用にも利用できることが考えられる。かかる利用の場合、角速度は回転の全角度に等しい信号を与えるように積分されるが、この角速度の極めて小さな誤差が徐々にきわめて大きな回転全角度の誤差となるので、角速度の測定はきわめて正確に行われなければならない。この場合、すべての誤差可能性を除去することが極めて重要である。
【0005】
一般的なミクロ機械加工されたジャイロスコープにおいては、製造上のバラツキによる多数の望ましくない誤差原因が見出され、これら誤差がジャイロスコープのオフセット誤差を生じている。かかる誤差は特にジャイロスコープに望まれる分解能と相対してみるとかなり大きなものとなる。
【0006】
例えば、上記形式のジャイロスコープのビームによって実際に与えられるバネあるいはバネ力には、製造過程中に生ずるビームは対称性を欠如くゆえに対称性がない。その結果、慣性質量を連結バーの軸を中心として回転させるための電位に単純に反応してジャイロスコープの検出状態を励起するトルクを生ずる非対称性のバネ力となる。
【0007】
検出電極及び励起電極の距離あるいは位置は非対称であってもよく、多様なアームの質量は左右対称にはならない。励起電極及び検出電極の各々は一直線に並んでいなくともよい。さらに、励起電圧はクロストークのため少なくとも部分的に検出電圧と結合されている。
【0008】
本発明は上述した一般的形式のジャイロスコープの誤差を補償する構成を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は角速度測定用ジャイロスコープの装置を提供する。本ジャイロスコープの装置は、支持手段上に支持された少なくとも1の質量を含むジャイロスコープから成り、前記質量は第1軸を中心とする第1方式と前記第1軸に対して傾斜している第2軸を中心とする第2方式で振動し、前記第1方式で振動を励起する励起手段と振動を表示する少なくとも1の検出信号を含む出力を前記第2方式で発生する検出手段があり、前記ジャイロスコープが前記第1軸及び第2軸双方に対して傾斜する第3軸を中心とする角運動に晒された時に前記第1方式の振動は第2方式と結合され、前記検出信号は第3軸を中心とする角速度に関する情報を含むように構成され、前記励起手段は前記ジャイロスコープへ少なくとも1の電子信号を与え、その電子信号あるいは各電子信号を変化させる手段が存在し、ジャイロスコープの好ましくない幾何学的特性及び/または好ましくない電気的結合によって生ずるジャイロスコープ中の誤差を事前に除去するために前記構成中にはさらに前記励起手段によってジャイロスコープへ供給される信号を受け取るために接続されたジャイロスコープのシミュレーションモデルが備えられ、このシミュレーションモデルはジャイロスコープの出力に等価な出力を提供するように構成され、前記モデルの前記出力はその電子信号あるいは各電子信号が差の信号を与えるために変化する際にジャイロスコープの出力と比較され、前記差の信号は前記構成の一部でもあるエスティメーターへ与えられ、前記エスティメーターはジャイロスコープ内の誤差の存在と大きさを決定するようにされており、かつ、その決定に応答して前記モデルを調整し、前記第3軸を中心とする角速度に相当する信号を推定するように構成され、前記エスティメーター及びモデルは、前記エスティメーターによって推定される角速度の推定値を実際の角速度と実質的に同じにするため、前記モデルがシステムの瞬間的な作用を実質的にシミュレーションする状態へ導く反復処理を行うように構成されている。
【0010】
前記エスティメーターは適応型フィルターで構成されていることが好ましい。
【0011】
また、便宜上の観点から、前記適応型フィルターには少なくとも1のカルマンフィルターが使用される。
【0012】
信号発生器は前記システムとモデルへ与えられる複数の電気信号を発生するものであれば有利である。
【0013】
一定期間にわたって前記信号発生器によって発生される信号の周期及び/または大きさを変えられる手段を備えることが好ましい。
【0014】
前記ジャイロスコープ及びモデルの各々は第1軸を中心とする質量の振動と第2軸を中心とする振動を表示する出力を生成し、前記ジャイロスコープからの測定出力値と計算された出力値が引き算されその引き算により得られた数値が前記エスティメーターへ与えられる。
【0015】
前記引き算により得られた数値は弁別器へ移され、その引き算により得られた数値の各々が所定の数値より小さければ前記角速度のその時の推定値が実質的に正しいことを示す出力信号が生成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の理解をより容易とし本発明の特徴が正しく認識されるように、以下に実施例を挙げさらに添付の図面を参照しながら本発明について説明する。
【0017】
本発明は、装置たるジャイロスコープは種々の「誤差」あるいは不一致を生じ、それら誤差の各々はジャイロスコープへの1または2以上の物理的あるいは電気的入力の特有な関数であると考えることができるという理解に基づいている。従って、実体的ジャイロスコープへのいずれか1の特定された入力であって1または2以上の誤差に関連する入力を変化させることによって、ジャイロスコープの出力はそれら誤差の影響を受けて変化する。従って、前記ジャイロスコープへの多様な入力を選択的に修正あるいは変更し、次いでその出力に結果として現れた変化を分析することによってジャイロスコープ内に存在する多様な誤差を明らかにすることが可能となる。
【0018】
従って、本発明は実体たるジャイロスコープとともに使用される「モデル」あるいはシミュレーションされたジャイロスコープを提供するものである。実物のジャイロスコープへ送られる少なくとも1の入力信号を変化させてそのジャイロスコープから結果として生ずる出力信号を適切に処理することにより、実物ジャイロスコープ中に実際に存在するすべての誤差が組み込まれた実物ジャイロスコープのモデルあるいはシミュレーションを創出することが可能となる。前記モデルへ実物のジャイロスコープによって測定される前記回転の推定値が与えられるならば、いずれかの瞬間においてその1のみの推定値に関して、前記モデルあるいはシミュレーションされたジャイロスコープの出力が入力信号のすべての変化に対して実物ジャイロスコープの出力と同じである場合、実物ジャイロスコープによって測定される前記回転の推定値は正しい筈である。
【0019】
前記誤差の影響を実物ジャイロスコープの出力信号から測定できるようにして前記モデルあるいはシミュレーションされたジャイロスコープが特有の誤差あるいは不一致のすべてを確実に含むようにするため、実物のジャイロスコープシステム中に存在する何らかの誤差へ影響する実物ジャイロスコープのすべての入力パラメーターが既知の方法で変更あるいは調整されなければならないことは当然重要である。本発明の以下で説明する実施態様においては、かかる変更あるいは調整は、実物ジャイロスコープへ与えられるすべての入力信号と、さらに実物ジャイロスコープによって測定される角回転を表示するシミュレーションされた入力信号とを、コンピューターモデルあるいはコンピューターシミュレーションから成る前記モデルまたはシミュレーションされたジャイロスコープへ与えることによって達成される。実物ジャイロスコープの出力と前記モデルの出力は相互に引き算され、その差信号が多数のカルマンフィルターの形状をしたエスティメーターへと与えられる。前記エスティメーターからの出力は前記実物ジャイロスコープの前記モデルあるいはシミュレーションへ与えられ、前記モデルに対する修正を行い及び前記角速度を推定して前記モデルの出力と前記ジャイロスコープの出力間の差信号をゼロにする。
【0020】
最初に図1及び2を参照してミクロ機械加工されたジャイロスコープの主要部について説明する。本ジャイロスコープは、シリコンウェハー等のプレナー基板からミクロ機械加工されたボデー1から構成される。本ボデー1は矩形切断面の直線状ビーム2を限定し、該ビームの長い両側面の平面は前記基板の平面に対してほぼ垂直に配置されている。対向末端のビーム部分3、4はその位置に確実に取り付けられるように構成されている。
【0021】
前記ビームは連結バー7で相互に連結されかつ矩形の断面形状を有する2つの矩形素子5及び6から成る慣性質量を担持する。この連結バーの中心部分は前記ビーム2の中心部分と一体に形成されている。
【0022】
前記素子5、6は大きさが同じであり、ビーム2に対して対称であってそれらの端部は一直線に並んでいる。前記基板の一端にある素子5の側端には電極8が設けられ、それと並ぶ素子6の側端には電極9が設けられている。これら電極8及び9は前記基板へ処理された金属等の導電性物質部分によって単純に構成されている。
【0023】
前記電極8に隣接しかつ少し間隔をあけて電極9の第2励起電極11と対応する位置に励起電極10がある。これら励起電極10,11は端末13の2つのポストへ接続されている。前記電極8,9は前記端末13の中央のポストへ接続されている。
【0024】
素子5のかなり大きな平面上には矩形状に示した電極14が形成され、類似した電極15が素子6の平面上に設けられている。これら電極は対称位置に設けられている。
【0025】
前記電極14に隣接しかつ少し間隔をあけてセンサ電極16が配置され、また電極15に対して同様の配置で第2のセンサ電極17が設けられている。これらセンサ電極16及び17は第2端末18の2つのポストへそれぞれ接続され、中央のポストはプレート状電極14,15へ接続されている。
【0026】
図1及び2を参照して示したジャイロスコープの使用においては、交流電圧である励起電圧Vexcが前記端末13の右側と中央のポストの間へ印加される。一方、電圧Vexcが前記端末13の左側と中央のポストの間へ印加される。バイアス直流電圧Aが端末13の右側と中央のポスト間、及び左側と中央のポスト間へ印加される。このように、Vexcの振幅と同等またはそれより大きく、交流電圧が重なった直流電圧Aはプレート10と8間、及びプレート11と9間へ印可される。従って、可変引力がプレート10と8間、及びプレート11と9間へ交互に作用する。かかる構成により素子5及び6は慣性質量を構成して図1において符号19で識別されるz軸を中心に回転させる。このz軸は前記ビーム2の中央部分と一体に形成された前記連結バー7の中央部分を横切って二分し、このz軸は基板1の平面に対して垂直に位置している。前記励起電圧は一般的に2−30kHzの範囲内の周波数を有し、前記慣性質量は角度θにわたる角振動運動を行う。この振動運動はVexc相の後方90°において起こる。
【0027】
前記ジャイロスコープがy軸を中心とする角速度Ωy等の回転に晒されると(このy軸は前記基板の平面中に位置し、前記慣性質量の2つの素子5,6を接続する前記連結バー7と同軸である)、ジャイロスコープのトルクにより、慣性質量は、前記ビーム2と同様に前記基板平面中の軸であるx軸を中心とする振動を開始する。x軸を中心とする振動は角度θの後方90°にある相との角度Ψにわたる振動である。このx軸を中心とする角度Ψにわたる振動は慣性質量の素子5,6上に設けられた(端末18の中央の電極へ接続されている)電極14及び15それぞれとセンサ電極16及び17間の距離を調整して前記電極18上に電圧VΨを発生させる。この電圧VΨは角度Ψをもつ相中、つまり前記電圧Vexcの相の後方180°の位置に発生する。
【0028】
前記励起電圧Vexcはz軸を中心とした前記慣性質量の自然な振動共振周波数となるように選択されると考えられる。前記x軸を中心とする角度Ψにわたる振動運動の共振周波数もまた同じ共振周波数となることが理想的である。かかる周波数の調整を実際に達成することは困難であるが、前記x軸を中心とする回転の有効な共振周波数をバイアス直流電圧VDC(すなわち、センサ電極16及び17双方上のVDC)を端末18の2つのポストへ印加することによって調整することが可能である。この電圧の印加にはビーム2により与えられるバネ力を変える効果と同じ効果がある。
【0029】
前記ジャイロスコープの使用において、前記角度θは、端末13の2つのポストに存在しそれぞれプレート10と8間及びプレート11と9間のキャパシタンスを表す電位Vθを測定することによって測定できる。電位Vθは角度θをもつ相中に生じ、従って電圧Vexcの後方90°に生じる。
【0030】
場合によっては、ジャイロスコープとともに一般的に使用される計測管理増幅器が飽和状態とならないように、端末18へさらに電圧Vservoを印加してジャイロスコープへ逆結合(負のフィードバック)を作用させることが望ましい。上記において直流電圧Aを電圧Vexcへ加えたのと同じ理由から、直流電圧Bを電圧Vservoへ加える。
【0031】
前記ジャイロスコープに用いられるチップには前記端末13及び18へ接続された多重回路が含まれており、これらにより異なる入力信号及び出力信号が分離される。
【0032】
上記ジャイロスコープにおいては、2つのプレート状素子5及び6によって構成される慣性質量は支持手段上に取り付けられ、この慣性質量は第1軸、すなわちz軸を中心とする第1方式で振動し、及び第1軸に対してこの場合90°の角度で傾斜している第2軸、すなわちx軸を中心として回転する。上述した電極は前記第1方式で振動を励起する励起手段と、第2方式での振動を表示する検出信号を生成する検出手段とを構成している。上述したように、第1方式の振動は、前記ジャイロスコープが第1及び第2軸の双方に対して傾斜している第3軸、つまりy軸を中心とする角回転へ晒された時に第2方式と結合される。このy軸は、上記実施態様においては、第1及び第2軸のそれぞれに対して90°の角度で傾斜している。かかる構成により第3軸を中心とする運動の角速度に関する情報が前記検出信号中に含まれる。
【0033】
少なくとも理論的には、前記出力信号VΨ及びVθを分析して前記y軸を中心とする角回転の角速度Ωyを測定できる。前記慣性質量のx軸(Ψ)を中心とする回転振動はジャイロスコープのトルクの関数であると認められる。
【0034】
Ωy・θ'・IG
ここでθ'はz軸19を中心とする回転の角速度(前記電極10及び11へ印加された時の主として電圧Vexcによって生成された角速度)であり、IGは前記ジャイロスコープの幾何図形的構造によって決定される幾何図形的スケーリング係数である。
【0035】
IGは下記式にて表され、
IG=Ix+Iz−Iy
ここでIx、Iz及びIyは各軸を中心とする慣性モーメントである(Ψがθ'に比例するときΨはθの後方90°である)。
次に図3を参照するが、生産上の誤差により多数の望まない誤差原因が出て来る可能性がある。これらの誤差原因は出力信号VΨ及びVθ等の不適当な信号へと導く。これら誤差のいくつかは機械構造に由来するものであり、またいくつかは電気的結合により直接生ずるものである。ジャイロスコープに関してはオフセット誤差が存在し、このオフセット誤差は特にジャイロスコープに対して望まれる分解能と相対的にみた場合かなり大きくなる可能性がある。いくつかの誤差は時間に対して一定であるが、いくつかのものは緩慢に変化し、またいくつかはより急激に変化する。いくつかの誤差は温度に対して変化する。
【0036】
図1及び2に示したジャイロスコープを説明する図3においては、前記ジャイロスコープの有効入力30へ電圧Vexcが印加される。この電圧はトルクへ変換され、このトルクTθは下記式に示すように前記励起電圧Vexcに比例している。
【0037】
Kθ= Tθ/Vexc
この関係は図中符号31で示されている。前記トルクは、図中符号32で示したz軸を中心とする前記素子5及び6によって構成される慣性質量を駆動する駆動動力源として印加される。この駆動動力源は3成分要素をもつと考えられる前記慣性質量の運動を起こさせる。この運動はz軸を中心とする振動についての別の式によって表わすことができると考えられる。
この運動の第1の成分はz軸を中心とする慣性Izのモーメントと時間に対する角度θの第2の微分係数と相関している。
【0038】
前記運動の第2の成分は減衰率dzと時間に対する角度θの第1微分係数と相関していると考えることができる。
【0039】
前記運動の第3の成分は前記z軸を中心とする慣性質量の回転の結果としての前記ビーム2のたわみによって生ずるバネ力、すなわちバネ係数及び慣性質量の変位の瞬間角度θと相関していると考えることができる。
【0040】
いかなる瞬間においても接続点33に示した慣性質量の最初の位置からの変位θがある。枠34に示した時間に対する瞬間角度θの第1微分係数は、ジャイロスコープの幾何図形的配列Ωyに依存する枠35で示した幾何図形的スケーリング係数IGによって点36へと運ばれ、そこで接続点37へ作用されるように示された検知対象の角速度と掛け算される。また、前記時間に対する第1微分係数は、センサ構造ゆえに生ずる枠38で示される何らかの非対称な制動力dxを表示するものである。これらの非対称な制動力の計算結果は、電圧Vexcによって励起されるz軸を中心とする回転とy軸を中心とする回転Ωyの計算結果であるx軸を中心とする回転とのジャイロスコープ連結を表わす接続点39へ適用される。
【0041】
枠40で例示するように、誤差はいずれの瞬間角度θにおいても起こる可能性があり、誤差は接続点39へと直接移される。この誤差Kxzはビーム2の不均質な製造によって起こる可能性がもっとも高い非対称なバネ力によるものである。前記誤差の大きさは角度θの大きさと比例する。ビーム2の長さに沿った断面におけるバラツキが前記した非対称なバネ力を与える可能性がある。かかる非対称なバネ力は慣性質量の素子5及び6がz軸を中心として回転するとき、及び/または慣性質量の素子5及び6がx軸を中心として回転するときに起こる可能性がある。
【0042】
接続点33にあって枠41で示される瞬間角度θの時間に対する第2微分係数は、枠42で示されセンサ中に存在する非対称な質量によって生ずる誤差Ixzの大きさを測定することできる。従ってこの誤差は素子5及び6が異なる質量である場合に生ずるものである。この誤差は接続点39へ直接作用される。
【0043】
さらに非対称の励起によって生じた誤差Kxzが電圧Vexcと直接関連し枠43で示される接続点39へ直接作用される。かかる非対称な励起は、もし電極8,10,9及び11が異なる大きさであるか、あるいは電極10と電極11が電極8及び9とそれぞれ正確に並んでいない場合で、電極8と電極10との最初の間隔が電極9と電極11との間隔と正確に同じでない場合に生ずるものである。非対称な励起は実際上、励起電極上で作用している電圧VexcがθのみならずΨ(Ωy=0の条件で)にも直接変化をもたらしている場合に生じる。
【0044】
接続点39のすべての入力は加算され、その加算された出力はx軸を中心とする慣性質量の回転、すなわち瞬間角度Ψへ対応する前記第2の運動に関する別の式を表示している枠44へと接続される。接続点39から検出部44へと結合されたエネルギーは多様な成分を含む角度Ψにわたる運動を生ずる。(理想的には、角度Ψはジャイロスコープのトルクだけに依存すべきであるが、実際にはΨは多数の他のパラメーターにも依存しており、そのうちのいくつかは時間依存性のパラメーターである。)
【0045】
第1の成分はx軸を中心とする慣性Ixのモーメントと時間に対するΨの第2微分係数に関連するものである。
【0046】
第2の成分は減衰率dxと時間に対するΨの第1微分係数に関連するものである。第3の成分はx軸を中心とするビーム2のバネ力(バネ定数Kx)と最初の位置Ψからの回転角度の瞬間値に関連するものである。
【0047】
検出部44の出力は変換機45によって下記式に従って求められる関数DΨに基づいて電圧へと実際に変換される。
【0048】
DΨ = VΨ/Ψ
枠45の出力は出力接続点46へ接続されている。
Vservoは接続点47へ印加される。Vservoは枠48に示すようにKΨで表すトルクを発生する。KΨは下記式により定義される。
【0049】
KΨ = TΨ/Vservo
枠48の出力は接続点39へ印加されて、そこで当該接続点の入力の総和へ包含される。接続点47へ印加されたVservoはさらに枠49に示される直接クロストークDΨΨを出力接続点46へ与える。
この段階で、入力部50から電極16及び17へ印加されるVDCには、x軸における慣性素子の回転によって検知されるビーム2のバネ定数であるKxに基づく電子的効果があることについて述べる。従ってVDCは接続部44へ印加される。
【0050】
接続点33上の瞬間角度θは枠51で示される非対称な検出部Dxzを介して接続点46の信号に対して直接影響する。非対称な検出は電極対14,16と15,17の不一致あるいは大きさの相違によって起こるので電極対14,16により構成されるコンデンサと電極対15,17によって構成されるコンデンサはそれぞれ異なる容量結合をもつ。
【0051】
前記瞬間値θは下記式により定義される関数Dθを用いて枠52に示される出力電圧へと変換される。
【0052】
Dθ=Vθ/θ
枠52の出力は接続点53へ送られる。
接続点30へ印加されるVexcと接続点53間には直接クロストークがあり、このクロストークは枠54で示される関数Dθθを有している。このクロストークの大きさはジャイロスコープの精密な設計に依存している。枠54の出力は接続点53へ印加される。
【0053】
接続点46上には公称出力信号VΨが存在し、接続点53上には公称出力信号Vθが存在する。しかしながら、既に認識されている通り、出力信号は上述した起こり得る多様な誤差原因から生ずる多数の潜在的誤差信号によって汚染される。
【0054】
入力部30及び出力部53は図1の端末13に対応するものである。
【0055】
入力部47及び出力部50は図1の端末18に対応するものである。
【0056】
上記誤差の少なくともいくつかを識別し除去できるようにするために、図3の説明用モデルに基づいてジャイロスコープのシミュレーションモデルが使用できる。「シミュレーションモデル」は「説明用モデル」とは対照的に活性化されていて多様な入力に反応して出力を「算出する」。シミュレーションモデルには実物ジャイロスコープへ供給される信号と同じ電気入力信号、すなわちVexc、Vservo及びVDCが供給される。ジャイロスコープ及びシミュレーションモデルへ供給される前記信号の少なくとも1の周波数、位相及び/または大きさは時間とともに変化する。実物ジャイロスコープにおける誤差に関連しているこれら信号の各々は連続的に変化され、また2以上の信号が同時に変化される。
【0057】
シミュレーションモデルは実物ジャイロスコープの電気的特性に関する多数のパラメーター及び実物ジャイロスコープの幾何特性に関する多数のパラメーターを持つ。このモデルにはさらに実物ジャイロスコープによって測定される推定角速度の入力も行われる。
【0058】
実物のジャイロスコープを実際に使用する前に、実物ジャイロスコープにおいて種々の測定及び試験を行うことによりほぼ正しいパラメーター値が測定でき、少なくとも理論的には測定されたVΨからパラメーター値を算出できる。しかしながら、実物ジャイロスコープは特にいくつかのパラメーターの変動に関連して予測できない形で変化する動作を行う。かかる理由により、ジャイロスコープの使用にあたっては、実物ジャイロスコープと平行して前記シミュレーションモデルを使用することが最も望ましい。
【0059】
上述した通り、前記モデルは、そのモデルへ与えられた多様な入力に対応したジャイロスコープの出力に等しくなるように意図された出力を算出する。実物ジャイロスコープからの出力はシミュレーションモデルからの出力と比較され、上記実施態様においては、2つの出力が引き算される。当然、シミュレーションモデルがすべて「正しければ」、前記2つの出力の差はゼロになる。しかしながら、この2つの出力の差の程度は、このモデルがどの程度実物ジャイロスコープの性能と適合するかを示す指標を与えるものである。
【0060】
いずれの瞬時においても、もし入力信号の振幅及び周波数が固定されているならば、引き算の各々からゼロ出力を与えるモデルのパラメーターの多数の組合せがある筈であるが、あらゆる蓋然性において、これらパラメーターの組合せのうちの1のみが正しい値のΩyを含むかあるいはその正しい値へと導くことが認められる。実物ジャイロスコープとシミュレーションモデルの双方を入力部の少なくとも1つを介して多数の異なる数値へさらすことによって望ましいゼロ出力を与えるモデルパラメーターの組合せ数が減じられる。変更を行う入力値の数を増加させることにより、望ましいゼロ出力を与えかつ正しい数値のΩyを含むパラメーターの1つの組合せへ最終的に移行する。
【0061】
一方、時間とともに変化しないいくつかのパラメーターについては予め測定した数値が使用でき、上記説明されたエスティメーターは、上記実施態様における減算器からの出力が入力値のいずれかの組み合わせについてゼロでない限り、時間とともに変化するパラメーターに関する数値の推定においては特定の数値となる。減算器からの出力が出力値のいずれかの組合せについてゼロでない限り、エスティメーターは上述した減算器からの出力をゼロにする反復手順に従って新たに調整したパラメーター値を与える。もし、シミュレーションモデルを入力値のすべての組合せについて減算器からの出力が実質的にゼロとなる状態にできるならば、そのシミュレーションモデルへの入力は、かなり緻密な概算において、実物ジャイロスコープに与えられる回転速度と同じとなる筈である。
【0062】
ジャイロスコープVΨ、Vθの出力は監視でき、特に入力信号の変化中にジャイロスコープの監視を行いながらジャイロスコープの種々の誤差原因とそれら種々誤差原因の大きさの測定が実施される。例えば、もし誤差がVexcに関連する枠43の誤差Kxz等の電圧の大きさに関連するものであれば、Vexcの大きさが変わればその誤差も変わるので、その誤差の確認とその大きさの測定が行われる。誤差原因及び誤差原因の重大性、(モデルのパラメーター)を推定に際して前記シミュレーションモデルへ注入することが可能である。Ωyに相当する概念的パラメーターを推定して前記シミュレーションモデル中へ注入することができる。シミュレーションモデルによって算出された出力信号がシステムによって生成される出力信号の所定の誤差範囲内となるまで反復処理は継続される。かかる状況においては、シミュレーションモデル中へ注入されるΩyの推定値はジャイロスコープによって検知される実際のΩyと同じとなる筈である。
【0063】
従って、別言すれば、実物ジャイロスコープ及び実物ジャイロスコープのシミュレーションモデルへの外部入力を変えることにより、実物ジャイロスコープのシミュレーションモデルが実物ジャイロスコープと実質的に同じ方法で誤差を伴って作動するように、実物ジャイロスコープの実際の誤差を判定かつ測定して予め準備した実物ジャイロスコープのパラメーターを変更することが可能である。前記シミュレーションモデルを作動させて該シミュレーションモデルの出力を実物ジャイロスコープの出力と実質的に同じにすることにより、該シミュレーションモデルへ与えられていたパラメーター値は実物ジャイロスコープによって検知される誤差とΩyを表示するものとなる。従って、推定され、シミュレーションモデル中へ組み入れられたy軸を中心とする角速度Ωyはジャイロスコープによって検知される実際のΩyと実質的に同じとなる筈である。
【0064】
上記実施態様においては実物ジャイロスコープ及びジャイロスコープのシミュレーションモデルから信号を減ずるために減算器が使用されているが、別の実施態様において割り算器回路を使用して1の出力信号を他の出力信号によって割り算して商を算出することも可能である。他の適当な形態の比較器を使用することも可能である。
【0065】
各変数の調整は時間に関して調整してもよく、あるいは騒音のような確率変動を与えてもよい。かかる変動の頻度はいずれか所定の帯域幅に対応して定まる。
【0066】
要求される処理能力を最小とするためには、特定のパラメーター値を更新する速度を実物ジャイロスコープの対応するパラメーターが変化する速度に対応させなければならない。Ωyはすばやく変化することが予想されるのでこのパラメーターは高頻度で更新されなければならない。他のパラメーターの変化はより緩慢であり、従ってこれらのパラメーターをチェックあるいは再較正する必要性は急を要さないので、この調整はより低頻度の間隔で実施すればよい。
【0067】
次に添付図面の図4を参照して本発明にかかるジャイロスコープの構成を示すが、ここでデジタル信号プロセッサ60は信号発生器61を構成する回路構成を含んで構成される。信号発生器61は図1及び2に示したジャイロスコープと同じものであるジャイロスコープ62へ出力を与える。Vexc、Vservo及びVDC用の多様な入力接続点が示されている。出力Ωyには図3と同様の符号が付され、Vθ及びVΨ用の出力にも同じ符号が付されている。
【0068】
信号発生器61はデジタル信号プロセッサ60の構成部分として示されている。本デジタル信号プロセッサ60は、ジャイロスコープ62のシミュレーションモデル64を含む適応型フィルター構成が組み込まれている。シミュレーションモデル64には前記信号発生器61によってジャイロスコープ62へ供給される外部入力信号、すなわち信号Vexc、Vservo及びVDC、を受信するセクタ65が備えられている。本シミュレーションモデルにはさらに、上記したジャイロスコープ中に存在し得る種々の「誤差」を表示するエスティメーター67から信号とさらにΩyの推定値を受信するセクタ66が備えられている。
【0069】
本シミュレーションモデルには計算値Vθ用の出力部68と計算値VΨ用の出力部69が設けられている。出力部68におけるVθの計算値は減算器70へ供給され、この減算器はさらにジャイロスコープからの出力部53におる信号Vθを受信する。これら2つの信号は減算されて差信号ΔVθを生じ、この差信号はエスティメーター67の1つの入力部を構成する接続点71へと送られる。同様に出力部69におけるVΨの計算値は減算器72へ供給され、この計算値はジャイロスコープからの出力部46における信号VΨから減じられて差信号ΔVΨを生じ、この差信号はエスティメーターへの第2入力部となる接続点73へと送られる。
【0070】
エスティメーター67は多数のカルマンフィルターから構成される。カルマンフィルターは1または複数の平行なカルマンフィルターで構成することもでき、これらフィルターは推定された信号Ωyと同様に平衡状態にないパラメーターに絶えず従ってもよい。エスティメーター67は、ジャイロスコープ62中にある誤差の存在と数値、例えば上記列挙した誤差を表示する情報を与える第1の出力をモデル64のセクタ66へ与える。エスティメーター67は、ジャイロスコープ62へ入力される信号Ωyの推定値である第2の出力75を与える。この出力75はさらにモデル64のパラメーター部66へ直接送られるとともに、デジタル信号プロセッサ60の出力端末76へも供給される。
【0071】
接続点71及び73上にある2つの減算器70及び72からの出力信号はそれぞれ弁別器77及び78を介してAND−ゲートへ接続される。このAND−ゲートの出力はデジタル信号プロセッサの出力端末80へ接続されている。弁別器77及び78の各々は弁別器への入力信号が所定の閾値以下であるときに信号を通過させる機能を果たす。従って、モデル64の出力部68におけるVθの計算値が弁別器によって決定される制限内でジャイロスコープ62の出力部53上にある出力信号Vθと実質的に同じであるときANDゲート79が有効化され、モデルの出力部69上にある信号VΨの計算値が弁別器78によって決定される制限内でジャイロスコープの出力部46上にある出力信号VΨと実質的に同じであるときANDゲート79が開かれる。ANDゲート79が開いているときは信号が出力部80上にあり、図4に示される全体構成はジャイロスコープとモデルが同期して作動することから、出力部76におけるΩyの推定値に誤差が生ずる程度は極めて少なくジャイロスコープへ入力されるΩy値と実質的に同一である。
【0072】
前記デジタル信号プロセッサ60には、検知を補助する温度センサと温度変化とともに可変なパラメーターを組み込むことも可能である。
【0073】
上述した構成の使用においては、予めプログラムされたプロセッサ装置の初期制御の下で変数が最初に変化してモデルを実物ジャイロスコープと同期した状態にする。これらパラメーターはその後も変化し続けるが、ゆっくりした変化に適したパラメーターはゆっくりと変化し、より迅速に変化するΩy等の他のパラメーターはモデルが実物ジャイロスコープと同期して継続して運転されることを確保するためより頻繁に装填される。
【0074】
本明細書において「を構成する(comprises)」は「を含む(includes)またはから成る(consists of)」を意味し、「を構成する(comprising)」は「を含む(including)またはから成る(consisting of)」を意味する。
【0075】
以上の記載における特有の形態あるいは開示された機能を実施する手段として開示された特徴、請求の範囲、添付図面、あるいは開示された効果を得るための方法あるいは操作を、個別にあるいは各特徴を組合せて多様な形態で本発明を実現するために利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ミクロ機械加工されたジャイロスコープの平面図であり、このジャイロスコープの一部を形成する電極上に存在する多様な電位を模式的に示した図である。
【図2】 図1に示したジャイロスコープの線II−IIの方向に沿って切断した断面図である。
【図3】 図1に示したジャイロスコープの操作を説明するためのモデルを模式的に示したブロック図である。
【図4】 本発明の1実施態様を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ボデー
2 直線状ビーム
3,4 ビーム部分
5,6 矩形素子
7 連結バー
8 電極
9 電極
10、11 励起電極
13 端末

Claims (7)

  1. 角速度を測定するためのジャイロスコープの装置であって、
    前記ジャイロスコープは支持手段上に支持された少なくとも1つの質量を含んでおり、
    前記質量は第1軸を中心とする第1方式と前記第1軸に対して傾斜している第2軸を中心とする第2方式とによって振動し、
    前記第1方式で前記振動を励起する励起手段と、前記第2方式の前記振動を表す少なくとも1つの検出信号を含む出力を発生する検出手段とが設けられ、
    前記ジャイロスコープが前記第1軸及び前記第2軸双方に対して傾斜する第3軸を中心とする角運動に晒された時に、前記第1方式の振動は前記第2方式の振動と結合され、
    前記装置は、前記検出信号が前記第3軸を中心とする角速度に関する情報を含むように構成され、
    前記励起手段は前記ジャイロスコープへ少なくとも1つの電子信号を与え、
    前記少なくとも1つの電子信号を変化させる手段が設けられ、
    前記ジャイロスコープの好ましくない幾何学的特性及び/または好ましくない電気的結合によって生ずる前記ジャイロスコープ内の誤差を除去するために、
    前記装置には、さらに、前記ジャイロスコープのシミュレーションモデル(以下、モデルという)が備えられ、
    前記モデルは、前記励起手段によって前記ジャイロスコープへ供給される前記少なくとも1つの電子信号を受け取るように接続されており、
    また、前記モデルは、前記ジャイロスコープの出力と等価な出力を供給するように構成され、
    前記モデルの前記出力は、前記少なくとも1つの電子信号を後記の差の信号が供給されるように変化させたときの前記ジャイロスコープの出力と比較され、
    前記差の信号は、前記ジャイロスコープの出力と、前記モデルの出力との間の差を構成しており、
    また、前記差の信号は、前記装置の一部を構成するエスティメーターに供給されており、
    前記エスティメーターは、前記差の信号から、前記ジャイロスコープ内の誤差の存在を決定し、
    前記誤差が存在するときは、前記誤差の大きさについて、前記モデルのパラメータを前記ジャイロスコープのパラメータに近づけるための値を計算し、前記計算した値によって前記モデルを調整するように応答しており、
    さらに、前記エスティメーターは前記第3軸を中心とする角速度に相当する信号の値を推定し、前記エスティメーターによって推定された前記角速度の推定値を、実際の角速度と実質的に同じにするように、前記エスティメーター及び前記モデルは、前記モデルが前記装置の瞬間的な作用をシミュレーションする状態に導くようにする処理を反復して行うように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記エスティメーターが適応型フィルターから構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置
  3. 前記適応型フィルターが少なくとも1つのカルマンフィルターであることを特徴とする請求項2に記載の装置
  4. 前記装置及び前記モデルに与える複数の前記電子信号を発生する信号発生器を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記信号発生器によって発生された信号の周波数及び/または大きさを一定期間にわたって変化させる手段が備えられることを特徴とする請求項4に記載の装置
  6. 前記ジャイロスコープ及び前記モデルの各々が前記第1軸を中心とする前記質量の振動と前記第2軸を中心とする前記質量の振動を表す出力を生成し、前記ジャイロスコープからの出力の測定値と前記出力の計算値とが引き算され、その引き算で得られた数値がエスティメーターへ供給されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の装置
  7. 前記引き算で得られた数値が弁別器へ送られ、前記引き算で得られた数値の各々が所定値より小さい場合に、前記角速度の見積もり値がほぼ正しいことを表示する出力信号が発生されることを特徴とする請求項6に記載の装置
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