JP4281637B2 - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、作動時に、助手席前方のインストルメントパネルに形成された突出用開口から助手席側に突出して展開膨張するエアバッグ、を備えて構成される助手席用エアバッグ装置に関し、特に、エアバッグのエアバッグ本体内に、膨張用ガスを左右方向両側外方に流し可能な整流布を配設させて構成される助手席用エアバッグ装置に関する。
従来、この種の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグの外周壁を構成するエアバッグ本体内に、膨張用ガスを左右方向両側外方に流す整流布を配設させて構成されるものがあった(例えば、特許文献1参照)。この助手席用エアバッグ装置では、エアバッグへの膨張用ガスの流入時に、整流布が左右方向両側外方へ膨張用ガスを流して、エアバッグ本体を膨張させることから、エアバッグ本体が、左右方向へ広く展開しつつ、乗員側への不必要な突出を抑えて、膨張を完了させることができた。
特開2002−29361号公報(段落番号[0019]、第9図)
しかし、従来の助手席用エアバッグ装置では、整流布が、折り畳んだエアバッグやエアバッグへ膨張用ガスを供給するインフレーターを保持するためのケースの開口の左右方向の幅寸法と、等しい幅寸法の上下方向に延びるベルト状として、その上下端を、それぞれ、ケースの開口周縁における上縁と下縁とに、結合させて、配設されていた。
すなわち、整流布の左右方向の長さ寸法が、ケースの開口の幅寸法と等しくして、短いことから、ケース内に折り畳まれて収納されたエアバッグ本体が展開膨張する初期段階では、整流布が、ケース内に配置されて展開膨張を完了させていない状態で、膨張用ガスをエアバッグ本体内に流出させることとなり、助手席前方のインストルメントパネルから突出した展開膨張完了状態でのエアバッグ本体内への膨張用ガスの流出でないことから、エアバッグ本体側へ膨張用ガスを左右方向両側外方へ流出させ難い。さらに、整流布が、ケース内のエアバッグ本体内に左右方向両側外方へ膨張用ガスを流出させたところで、エアバッグ本体におけるインストルメントパネルメントから突出した部位が、左右方向に広く展開できる態様を確保し難く、エアバッグの膨張初期における助手席側への部分的な突出を抑える点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、エアバッグの膨張初期の助手席側への部分的な突出を、安定して抑えることができる助手席用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置は、作動時に、助手席前方のインストルメントパネルに形成された突出用開口から助手席に着座した乗員側に突出して展開膨張するエアバッグ、を備えて構成され、
エアバッグが、
外周壁を形成する袋状のエアバッグ本体と、
エアバッグ本体の内部における膨張用ガスの上流側部位に配置されて、膨張用ガスの流入時に最先に膨張し、エアバッグ本体の展開膨張を促進可能にエアバッグ本体側に膨張用ガスを整流して流出可能な整流布と、
を備えて構成される助手席用エアバッグ装置であって、
エアバッグ本体が、
ガス流入口を備えて構成されるとともに、
折り畳み時に、外周壁における膨張完了時の乗員側の乗員側壁部をガス流入口に重ねて平らに展開させて、ガス流入口の前方側に平らに展開させた前側展開部位と、ガス流入口の後方側に平らに展開させた後側展開部位と、を配置させ、さらに、前側展開部位と後側展開部位とを、それぞれ、ガス流入口に接近させるように折り畳んで、前側展開部位からなる前側折り塊部位と、後側展開部位からなる後側折り塊部位と、を形成する構成として、
整流布が、左右方向の両側外方へ膨張用ガスを流出させる左・右流出口を備えるとともに、左・右流出口の間の下部に、エアバッグ本体のガス流入口に一致するように重なって開口する膨張用ガスの流入口を備え
左・右流出口の周壁が、それぞれ、エアバッグの膨張時、インストルメントパネルの突出用開口の少なくとも左右の周縁におけるインストルメントパネルの表面上の側の位置に配置されるように、突出用開口から左右方向へ突出する構成とし、さらに、
整流布が、
エアバッグの膨張完了時に、流入口を通って前後方向に沿う断面を円環状に膨張する形状とし、
円環状の断面において、流入口の周縁を、下部側周壁とし、流入口と対向する部位を、上部側周壁とするとともに、
下部側周壁の部位を、膨張用ガスの上流側部とし、上部側周壁の部位を膨張用ガスの下流側部とし、下部側周壁と上部側周壁との間の対向する周壁相互の部位を連結部として、
エアバッグの折り畳み時、
流入口を、ガス流入口に一致させるとともに、上流側部を、エアバッグ本体のガス流入口の周縁に沿わせるように配置させ、
連結部を、エアバッグ本体の前側折り塊部位と後側折り塊部位との折り畳みの折目に折り込まれることなく、上流側部と下流側部とを略直線的に連結するように、エアバッグ本体の前側折り塊部位と後側折り塊部位との間に配置させ、
下流側部を、連結部と略直交するように平らに展開させつつエアバッグ本体の前側折り塊部位と後側折り塊部位との上面側に跨らせ、かつ、エアバッグ本体の乗員側壁部の裏面に接して沿うように、前側・後側折り塊部位の上面側と乗員側壁部の裏面側との間に、配置させていることを特徴とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、膨張用ガスが流入するエアバッグの膨張初期に、まず、整流布が最先に膨張する。その際、整流布は、エアバッグ本体内に左右方向両側外方へ膨張用ガスを流出させるための左・右流出口の周壁を、共に、インストルメントパネルの突出用開口から左右方向へ突出させて、インストルメントパネルの突出用開口の左右の周縁におけるインストルメントパネルの表面上の側の位置に配置されるように、構成されていることから、整流布が展開膨張を完了させれば、左右の流出口が、インストルメントパネルの突出用開口の左右の周縁におけるインストルメントパネルの表面上の側に配置され、インストルメントパネルから突出した自由空間におけるエアバッグ本体内で、左右方向の両側の外方ヘ向けて、膨張用ガスを流出させることができ、的確に、膨張初期のエアバッグ本体を左右方向両側に幅広く展開させることができる。
したがって、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、エアバッグの膨張初期の助手席側への部分的な突出を、安定して抑えることができて、膨張初期に、接近している乗員が移動してきても、円滑にエアバッグによって保護可能となる。
なお、このような整流布によるエアバッグ本体内への膨張用ガスの流出は、整流布自体の展開膨張が完了すれば、行われることから、エアバッグ本体の折り畳み方法が異なっていても、その折りの差の影響を受けることなく、膨張初期時、折り畳みの異なったエアバッグ本体を左右方向両側に幅広く展開させることができる。
そして、整流布は、左右両端に左・右流出口を配置させたパイプ状とし、左右方向の略中央の周壁部位に、膨張用ガスを流入させる流入口を配設させて、構成することができる。
このような構成では、例えば、略長方形板状の整流布素材の両縁相互を、単に、結合させるだけで、パイプ状の整流布を形成でき、簡便に、整流布を製造することができる。
また、整流布は、
左右両端に左・右流出口を配置させて、エアバッグの膨張時にインストルメントパネルの表面側に配置されるバイプ状の表面側筒部と、
表面側筒部の左右方向の略中央の周壁部位に、表面側筒部と直交方向で連通して、膨張用ガスを流入させるパイプ状の流入側筒部と、
を設けて構成してもよい。
このような構成では、エアバッグの膨張初期に、整流布が膨張すると、表面側筒部が、インストルメントパネルの表面側に突出して、左流出口と右流出口とを直線状に配設させて、膨張を完了させる。そのため、流入側筒部からの膨張用ガスは、表面側筒部の左右方向の略中央で、左右方向に二分されて、左・右流出口から、相互に左右方向に沿う反対側へ、安定して流出され、一層、エアバッグ本体の膨張初期の左右方向への幅広い展開を、確保することができる。
さらに、整流布における左流出口と右流出口との間の周壁の部位に、左右方向と直交する方向に膨張用ガスを流出可能な補助流出口を、配設させてもよい。このように構成されていれば、補助流出口から流出する膨張用ガスによって、左右方向ばかりでなく、上下方向等にも、エアバッグ本体を広く展開させることが可能となる。
この場合、インストルメントパネルの表面上の側に配置される周壁の部位に、補助流出口が配設されれば、補助流出口から流出する膨張用ガスによって、左・右流出口の各周壁が、反力を受けて、その軸方向を、左右方向に沿わせて安定させることも可能となって、その場合には、整流布の左・右流出口からの左右方向両側外方へ流出させる膨張用ガスの流出方向を、一層、安定させることができる。
さらにまた、整流布が、エアバッグの膨張時、インストルメントパネルの表面上の側に突出する左・右流出口の周壁の先端における突出用開口からの左右方向の突出長さを、それぞれ、膨張完了時のエアバッグ本体の内周面に左・右流出口の周壁先端面を当接させない長さ寸法以内として、突出用開口の左右方向の幅寸法の1/5以上として、構成することが望ましい。
このような構成では、エアバッグ本体の周壁と干渉することなく、安定して、整流布の左・右流出口から左右方向両側外方に向けて膨張用ガスをエアバッグ本体内に流出させることができる。すなわち、インストルメントパネルの表面上の側に突出する左・右流出口の周壁の先端における突出用開口からの左右方向の突出長さを、それぞれ、膨張完了時のエアバッグ本体の内周面に左・右流出口の周壁先端面を当接させない長さ寸法以内としていることから、エアバッグの膨張時、エアバッグ本体の周壁と干渉することなく、安定して、整流布の左・右流出口から左右方向両側外方に膨張用ガスをエアバッグ本体内に流出させることができる。また、インストルメントパネルの表面上の側に突出する左・右流出口の周壁の先端における突出用開口からの左右方向の突出長さを、それぞれ、短くなり過ぎることなく、突出用開口の左右方向の幅寸法の1/5以上としていることから、安定して、整流布の左・右流出口から左右方向両側外方に膨張用ガスをエアバッグ本体内に流出させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、図1〜3に示すように、助手席前方のインストルメントパネル(以下、インパネとする)1の上面1a側に搭載されるトップマウントタイプとしている。このエアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ24と、エアバッグ24に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ24及びインフレーター8を収納保持するケース13と、エアバッグ24をケース13に取り付けるためのリテーナ10と、折り畳まれたエアバッグ24を覆うエアバッグカバー17と、を備えて構成されている。
なお、実施形態の前後・上下・左右の方向は、車両に搭載された状態における車両の直進時の前後・上下・左右の方向に一致するものである。
エアバッグカバー17は、実施形態の場合、インパネ1と一体的に形成されている。このエアバッグカバー17は、周囲に薄肉の破断予定部20を配置させた二つの扉部18を配設させて、構成されている。破断予定部20は、インパネ1の上方から見てH字形状に配置されており、二つの扉部18が、それぞれ、前端側と後端側とをヒンジ部19として、前後両側に開くように、構成されている。そして、前後の二つの扉部18・18が、膨張するエアバッグ24に押されて破断予定部20を破断させて、前後両側に開けば、エアバッグ24が助手席に着座した乗員側に突出可能な略長方形形状の突出用開口22が、形成されることとなる。
また、エアバッグカバー17の部位には、扉部18・18の配置位置を囲むように、裏面側から下方へ突出する略四角筒形状の連結壁部21が、配設されている。連結壁部21には、前後方向で対向する部位の所定位置に、複数の係止孔21aが貫通されている。これらの係止孔21aには、ケース13に形成された係止爪15aが挿入され、連結壁部21が係止爪15aに係止されている。各係止爪15aの連結壁部21の係止は、連結壁部21とケース13との連結状態を確保して、膨張時のエアバッグ24が、円滑に、扉部18・18を押し上げて破断予定部20を破断できるようにするためである。
ケース13は、上端側に長方形状の開口13aを有した板金製の略直方体形状に形成され、長方形板状の底壁部14と、底壁部14の外周縁から略四角筒形状に、エアバッグカバー17側の上方へ延びる周壁部15と、を備えて構成されている。底壁部14は、左右方向に長く延びた長方形板状としており、中央に、インフレーター8の上部側を下方からエアバッグカバー17側の上方へ挿入可能な略円形に開口した挿入孔14aを、備えている。底壁部14の挿入孔14aの周縁には、リテーナ10の各ボルト10aを挿通可能な取付孔14bが、形成されている。また、底壁部14には、ケース13を車両のボディ3側に連結させるブラケット14cが、底壁部14の左右両側部位の下面側に、固定されている。各ブラケット14cには、ボルト6を螺合させるためのナット14dが、固着されている。ボディ3側には、リインフォースメント4から延びるブラケット5が配設され、ボルト6は、ブラケット5の取付座5aを貫通して、ナット14dに螺合されることとなる。各ボルト6のナット14dへの締め付けにより、ケース13、すなわち、エアバッグ装置Mが、ボディ3側に取付固定されることとなる。
また、ケース13の周壁部15には、車両の前後の部位の上端に、ケース13の外方でかつ下方へ反転する複数の係止爪15aが、形成されている。各係止爪15aは、既述したように、エアバッグカバー17の連結壁部21の係止孔21aに挿入されて、連結壁部21を係止している。
インフレーター8は、外周にフランジ部8bを突出させた略円柱状として、フランジ部8bの上方側に、膨張用ガスを吐出可能な複数のガス吐出口8aを配設させて構成されている。フランジ部8bは、略四角環状(略正方形板状)として、その四隅に、それぞれ、リテーナ10の各ボルト10aを挿通させる取付孔8cを、貫通させている。各取付孔8cは、ケース13の底壁部14の各取付孔14bと対応する位置に配置されるとともに、取付孔14bの内径寸法と同一の内径寸法としている。
リテーナ10は、インフレーター8を下方から挿入可能な四角環状として、四隅に下方に延びるボルト10aを突設させて構成されている。
エアバッグ24は、図1〜4に示すように、袋状の外周壁を構成するエアバッグ本体25と、エアバッグ本体25内に配設される整流布31と、を備えて構成されている。エアバッグ本体25は、展開膨張完了時の形状として、左右方向に軸方向を配置させた三角柱状とし、三角柱状の周面の乗員側に位置して、略鉛直面に沿って配置される乗員側壁部26と、乗員側壁部26の外周縁から車両の前方側にかけて上下寸法を狭めるように配設される周壁部27と、を備えて、構成されている。三角柱状の周面となる位置における周壁部27の前部側の下面には、膨張用ガスを流入させるために円形に開口したガス流入口28が配設され、ガス流入口28の周縁には、4個の取付孔29が貫通されている。ガス流入口28には、インフレーター8の上部側が挿入され、各取付孔29には、リテーナ10の各ボルト10aが挿入されることとなる。また、エアバッグ本体25における周壁部27の左右の側面部位、すなわち、三角柱状の左右方向の両端面の部位には、それぞれ、余剰の膨張用ガスを排出する図示しないベントホールが開口されている。
なお、エアバッグ本体25と整流布31とは、可撓性を有したポリアミド等の合成繊維からなる糸で織った織布から形成されている。
整流布31は、左右方向に延びた円筒状のパイプ状周壁32を形成して、構成されるとともに、左右方向の中央下部に膨張用ガスの流入口33が形成され、左右方向の両端を、膨張用ガスの流出口37・40として、構成されている。そして、流入口33は、エアバッグ本体25のガス流入口28と同じ形状の円形に開口され、流入口33の周縁には、リテーナ10の各ボルト10aを挿通させる取付孔34が、配設されている。なお、整流布31は、図5のCに示すように、流入口33と取付孔34とを設けた長方形板状の織布30の前後両端30a・30b相互を縫合して、左右方向に同一内径寸法とした円筒状(図5Cでは押し潰した状態で図示している)に形成して、製造されている。
そして、実施形態の場合、整流布31は、左右方向の長さ寸法L1(図5のC参照)を、突出用開口22の左右方向の幅寸法W0(図10・11参照)より大きくして、車両搭載状態で膨張を完了させた際に、両端の左右の流出口37・40の周壁36・39を、インパネ1の上面1a上の側に配置可能で、かつ、膨張を完了させたエアバッグ本体25の左右方向の幅寸法より小さく設定され、さらに、図5のCに示すように、平らに展開したエアバッグ本体25の前後方向の寸法を狭めるように、左右方向の折目を付けた横折り完了時のエアバッグ本体25の左右方向の幅寸法L0より小さく設定されている。
また、実施形態の場合、車両搭載状態で膨張を完了させた際に、図10・11に示すように、インパネ1の上面1a上の側に突出する左・右流出口37・40の周壁36・39の先端における突出用開口22からの左右方向の突出長さW1を、それぞれ、膨張完了時のエアバッグ本体25の内周面に左・右流出口37・40の周壁先端面36a・39aを当接させない長さ寸法以内として、突出用開口22の左右方向の幅寸法W0の1/5以上、実施形態の場合、1/4として、構成されている。
さらに、図8に示すように、膨張完了時の整流布31は、内径寸法を、流入口33の上方で流入口33と対向する上端部位32aが、インパネ1の上面1aより上方に配置されるように、設定されている。特に、実施形態の場合には、ケース底壁部14から突出用開口22までの高さ寸法をH0とした場合、膨張完了時の流入口33から上端部位32aまでの高さ寸法をH1とした場合、H0<H1<3×H0として、実施形態の場合、H1≒2×H0としている。さらに、整流布31の内径寸法と車両搭載状態との関係において、膨張完了時、整流布31の流入口33付近の後端部位32bが、インパネ1の後面1bより前方側に位置するように、構成されている。
そして、整流布31は、実施形態の場合、エアバッグ24が折り畳まれてケース13に収納された際、膨張用ガスGの上流側部位である流入口33からエアバッグ24の展開膨張方向の後方側に沿った断面、すなわち、流入口33を通る車両の前後方向に沿う断面において、図2に示すように、膨張用ガスの上流側部42、下流側部44、及び、上流側部42と下流側部44とを連結する連結部43、を配置させるように、エアバッグ本体25内に配設されている。具体的には、実施形態の場合、整流布31の流入口33の配置位置の前後方向に沿った断面、すなわち、エアバッグ24の膨張完了時に、整流布31は前後方向の断面で円環状に膨張することから、流入口33を通る円環状の断面、において、流入口33の周縁の下部側周壁を、上流側部42とし、流入口33と対向するように流入口33の上方に位置する上部側周壁を、下流側部44とし、上部側周壁と下部側周壁との間の前後で対向する周壁相互を連結部43としている。
なお、図2に示す下流側部44の上方におけるエアバッグ本体25の符号55bの部位は、横折り完了体55(図6のC参照)の左右の縁側を蛇腹折りして、ガス流入口28の上方に載せた部位であり、エアバッグ24が折り畳まれてケース13に収納された状態での流入口33を通る車両の前後方向に沿う断面では、左側部55a(図6のC参照)とともに、断面として表れない。
また、実施形態の場合、図2に示すように、整流布31の連結部43が、エアバッグ本体25の折り畳みの折り塊部位52・53の折目に折り込まれることなく折り塊部位52・53の周囲、すなわち、折り塊部位52・53の間、に配置されて、上流側部42と下流側部44とを直線的に連結するように、配設されている。
さらに、整流布31の下流側部44は、連結部43と略直交するように周壁を平らに重ねて展開させて、エアバッグ本体25におけるエアバッグ24の展開膨張方向に沿う外周側の壁部26aの裏面に、接して沿うように、配設されている。さらに、実施形態の場合、整流布31の下流側部44は、折り畳まれて収納された状態のエアバッグ本体25における二つの折り畳みの折り塊部位52・53の外表面(上面)側に、跨って配置されている。
この実施形態の助手席用エアバッグ装置Mの組み立てについて述べると、まず、エアバッグ24を折り畳む。その際、図5のA・Bに示すように、エアバッグ本体25のガス流入口28の周縁における前側・後側周縁部位46・47を、エアバッグ本体25内に折り込むように、谷折りしつつ、乗員側壁部26を平らに展開させて、乗員側壁部26における乗員の頭部付近と干渉する乗員側壁部26の上部側のエリア(下流側部44と接することとなる外周壁部)26a付近を、エアバッグ本体25の内周面側におけるガス流入口28に重ねるように、エアバッグ本体25を予備折りし、ガス流入口28の前方側に、平らに展開した前側展開部位49を形成し、ガス流入口28の後方側に、平らに展開した後側展開部位50を形成する。
ついで、図5のB・Cに示すように、前側展開部位49におけるエリア26aから前側周縁部位46までの部位を、ガス流入口28付近まで接近する左右方向に沿った複数の谷折りの折目HVを付けて、上下方向で折り重ねるように、蛇腹折りして、前側折り塊部位52を形成し、また、後側展開部位50では、後縁50aを車両搭載時の下方側で前方側に巻くように、ロール折りして、後側折り塊部位53を形成し、エアバッグ本体25の横折り完了体55を形成する。
その後、図5のC・図6のAに示すように、予め筒状に形成しておいた整流布31をガス流入口28からエアバッグ本体25内に入れ、流入口33や取付孔34をエアバッグ本体25のガス流入口28や取付孔29に一致させるように重ねて、整流布31の流入口33の周縁の上流側部42を、エアバッグ本体25の内周面側のガス流入口28の周縁における前側・後側周縁部位46・47に沿わせるとともに、連結部43を、折り塊部位52・53の間に配置させ、さらに、下流側部44を、平らに展開させて、二つの折り塊部位52・53の上面側と乗員側壁部26における外周壁部26aの裏面側との間に、配置させる。
さらに、図6のBに示すように、リテーナ10を、流入口28・33を経てエアバッグ24内に挿入させ、各ボルト10aを取付孔29・34を経てエアバッグ24外に突出させ、ついで、図6のCに示すように、左右の部位55a・55bを、前後方向に沿う折目を付けて蛇腹折りして、折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ24を破断可能なラッピングシート57(図2参照)でくるんでおく。
そして、各ボルト10aを、上方から取付孔14bに挿通させつつ、開口13aから、折り畳んだエアバッグ24を、ケース13の底壁部14上に載置させる。ついで、インフレーター8の上部側を、下方から、挿入孔14a、流入口28・33に挿入させるとともに、底壁部14から下方に突出している各ボルト10aを、インフレーター8のフランジ部8bの取付孔8cに挿通させる。その後、インフレーター8のフランジ部8bから突出した各ボルト10aに、ナット11を締結させれば、ケース13の底壁部14に対して、折り畳んだエアバッグ24とインフレーター8とを取り付けることができる。
その後、車両に搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー17の連結壁部21内に、ケース13の周壁部15を挿入させて、ケース13の各係止爪15aを連結壁部21の係止孔21aに挿入させて、各係止爪15aを連結壁部21に係止させる。そしてさらに、各ブラケット14cのナット14dに、ブラケット5を経て、ボルト6を締結すれば、助手席用エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
なお、エアバッグ装置Mの車両への搭載は、予め、インパネ1のエアバッグカバー17に対して、エアバッグ24とインフレーター8とを取り付けたケース13を組み付けて、インパネ1を車両に取り付ける際、ボルト6を利用して、エアバッグ装置Mをボディ3側に連結固定して、エアバッグ装置Mを車両に搭載してもよい。
エアバッグ装置Mの車両への搭載後、インフレーター8の各ガス吐出口8aから膨張用ガスGが吐出されれば、エアバッグ24が、膨張して、ラッピングシート57を破断するとともに、エアバッグカバー17の破断予定部20を破断させて扉部18・18を図1・2の二点鎖線に示すように前後に開かせることにより、エアバッグ24は、エアバッグカバー17における扉部18・18の開いた突出用開口22から、大きく突出することとなる。
そして、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、膨張用ガスGが流入するエアバッグ24の膨張初期に、まず、整流布31が最先に膨張する。その際、図7のA・Bや図9のA・Bに示すように、整流布31は、エアバッグ本体25内に左右方向両側外方へ膨張用ガスGを流出させるための左・右流出口37・40の周壁36・39を、共に、インパネ1の突出用開口22から左右方向へ突出させて、インパネ1の突出用開口22の左右の周縁におけるインパネ1の上面1a上の側の位置に配置されるように、構成されていることから、整流布31が展開膨張を完了させれば、左右の流出口37・40が、インパネ1の突出用開口22の左右の周縁におけるインパネ1の上面1a上の側に配置され、インパネ1から突出した自由空間におけるエアバッグ本体25内で、左右方向の両側の外方ヘ向けて、膨張用ガスGを流出させることができ、的確に、膨張初期のエアバッグ本体25を左右方向両側に幅広く展開させることができて、図11の一点鎖線・二点鎖線・三点鎖線に順に示すように、その後、乗員側壁部26を鉛直方向に展開させた状態で、助手席側となる車両後方側に移動させて、エアバッグ本体25は、膨張を完了させることとなる。
したがって、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、エアバッグ24の膨張初期の助手席側への部分的な突出を、安定して抑えることができて、膨張初期に、接近している乗員O(図11参照)が移動してきても、円滑にエアバッグ24によって保護可能となる。
なお、このような整流布31によるエアバッグ本体25内への膨張用ガスGの流出は、整流布31自体の展開膨張が完了すれば、行われることから、エアバッグ本体25の折り畳み方法が異なっていても、その折りの差の影響を受けることなく、膨張初期時、折り畳みの異なったエアバッグ本体25を左右方向両側に幅広く展開させることができる。ちなみに、例えば、整流布31をエアバッグ本体25内に入れた状態で、整流布31と共に、乗員側壁部26をガス流入口28側に平らに重ねて展開し、左右方向の折目を付ける横折り工程を行って前後方向の寸法を狭め、その後、前後方向の折目を付けるように縦折り工程を行って、左右方向の寸法を狭めて、エアバッグ24の折り畳みを完了させたり、あるいは、整流布31と共に、乗員側壁部26をガス流入口28側に平らに重ねて展開した後、最初に、縦折り工程を行い、その後に、横折り工程を行って、エアバッグ24を折り畳んでもよい。
また、実施形態の整流布31では、左右両端に左・右流出口37・40を配置させたパイプ状とし、左右方向の略中央の周壁部位に、膨張用ガスGを流入させる流入口33を配設させて、構成されており、略長方形板状の整流布素材30の両縁30a・30b相互を、単に、縫合させて結合させるだけで、パイプ状の整流布31を形成でき、簡便に、整流布31を製造することができる。
また、実施形態の整流布31は、エアバッグ24の膨張時、インパネ1の表面上である上面1a上の側に突出する左・右流出口37・40の周壁36・39の先端における突出用開口22からの左右方向の突出長さW1を、それぞれ、膨張完了時のエアバッグ本体25の内周面に左・右流出口36・40の周壁先端面36a・39aを当接させない長さ寸法以内として、突出用開口22の左右方向の幅寸法の1/5以上の1/4として、構成されている。
このような構成では、エアバッグ本体25の周壁と干渉することなく、安定して、整流布31の左・右流出口37・40から左右方向両側外方に向けて膨張用ガスGをエアバッグ本体25内に流出させることができる。すなわち、インパネ1の上面1a上に突出する左・右流出口37・40の周壁36・39の先端における突出用開口22からの左右方向の突出長さW1を、それぞれ、膨張完了時のエアバッグ本体25の内周面に左・右流出口37・40の周壁先端面36a・39aを当接させない長さ寸法以内としていることから、エアバッグ24の膨張時、エアバッグ本体25の周壁と干渉することなく、安定して、整流布31の左・右流出口37・40から左右方向両側外方に膨張用ガスGをエアバッグ本体25内に流出させることができる。また、インパネ1の上面1a上の側に突出する左・右流出口37・40の周壁36・39の先端における突出用開口22からの左右方向の突出長さW1を、それぞれ、短くなり過ぎることなく、突出用開口22の左右方向の幅寸法W0の1/5以上としていることから、安定して、整流布31の左・右流出口37・40から左右方向両側外方に膨張用ガスGをエアバッグ本体25内に流出させることができる。ちなみに、突出長さW1が、幅寸法W0の1/5未満とすると、膨張用ガスGの流出時に、流出口37・40の軸方向がぶれ易く、エアバッグ本体25側へ、安定して左右方向両側外方に沿わせて、膨張用ガスGを流出させ難い。
また、実施形態のトップマウントタイプの助手席用エアバッグ装置Mでは、膨張完了時の整流布31が、内径寸法を、流入口33の上方で流入口33と対向する上端部位32aを、インパネ1の表面1a側より突出するように、設定され、ケース底壁部14から突出用開口22までの高さ寸法をH0とした場合、膨張完了時の流入口33から上端部位32aまでの高さ寸法をH1とした場合、H0<H1<3×H0として、整流布31の内径寸法と車両搭載状態との関係において、膨張完了時、整流布31の流入口33付近の後端部位32bが、インパネ1の後面1bより前方側に位置するように、構成されている。
すなわち、膨張完了時の整流布31の後端部32bが、インパネ1の後面1bから後方に突出しないように、後面1bより前方側に配置されており、初期膨張時のエアバッグ本体25を不必要にインパネ後面1bから後方に突出させないことから、インパネ1に接近して、後向きのチャイルドシートの背もたれ部や子供が位置しても、エアバッグ24の初期膨張時に、それらに作用させる押圧力を低減させることができる。
なお、インパネ1の後面1b付近に突出用開口22を配置させるミッドマウントタイプの助手席用エアバッグ装置に、本発明を適用してもよく、その場合でも、膨張完了時の整流布31が、内径寸法を、流入口33の助手席側で流入口33と対向する対向部位32aを、インパネ1の表面1b上の側より突出するように、設定し、ケース底壁部14から突出用開口22までの高さ寸法をH0とした場合、膨張完了時の流入口33から対向部位32aまでの高さ寸法をH1とした場合、H0<H1<3×H0として構成すれば、初期膨張時のエアバッグ本体25を不必要にインパネ後面1bから後方に突出させないができて、インパネ1に接近している近接乗員に対して、エアバッグ24の初期膨張時に作用させる押圧力を低減させることができる。
さらに、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、折り畳まれて収納されたエアバッグ24が、膨張用ガスGによって展開膨張する際、まず、膨張用ガスGが整流布31の上流側部42から連結部43を経て下流側部44に流れて、上流側部42・連結部43・下流側部44が、順次、膨張する。その際、図7のA・Bに示すように、整流布31の連結部43が、エアバッグ本体25の折り畳みの折り塊部位52・53の折目に折り込まれることなく、上流側部42と下流側部44とを直線的に連結していることから、エアバッグ本体25の折り塊部位52・53の折りの解消に影響を受けず、瞬時に、膨張用ガスGを上流側部42から下流側部44に流すことができて、エアバッグ本体25の横折り完了体55における蛇腹折りした左・右側部55a・55bを展開させつつ、整流布31の膨張完了が迅速に完了される。その結果、膨張を完了させた整流布31が、左右両側の下流側部44・44の流出口37・40から、多量の膨張用ガスGをエアバッグ本体25側に流出させることとなって、図7のB・図9のB・図11の一点鎖線に示すように、膨張初期のエアバッグ本体25における左右方向両側外方への展開が迅速に行われることとなる。
さらに、整流布31の下流側部44は、エアバッグ24の車両への収納時、周壁を平らに重ねて展開させた状態で、エアバッグ本体25におけるエアバッグ25の展開膨張方向に沿った外周側の壁部26aの裏面に対し、接して沿うように、配設されていることから、エアバッグ本体25の膨張時、エアバッグ本体25における整流布31の下流側部44を配置させている部位26aが、極めて迅速に、押されて広く展開膨張する。そして、膨張を完了させた整流布31の左右の流出口37・40から流出される膨張用ガスGによるエアバッグ本体25の迅速な左右方向の展開と併せて、膨張初期時のエアバッグ本体25が迅速に容積を増大させることができ、膨張初期時におけるエアバッグ本体25の内圧の上昇を抑えることができて、エアバッグ24は、膨張初期に、近接している乗員Oと干渉しても、クッション効果を確保して乗員を保護することが可能となる。
したがって、実施形態のエアバッグ装置Mでは、膨張初期の内圧の上昇を抑えて、迅速に広い範囲でエアバッグ24を展開させることができ、接近している乗員Oが移動してきても、円滑にエアバッグ24によって保護可能となる。
また、実施形態では、エアバッグ24として、折り畳まれて収納された状態のエアバッグ本体25における裏面側を整流布31の下流側部44と接触させている部位26aが、展開膨張完了時の乗員を保護する面として構成されて、整流布31の連結部43が、折り畳まれて収納された状態のエアバッグ本体25における二つの折り畳みの折り塊部位52・53の間に、配置され、かつ、整流布31の下流側部44が、折り畳まれて収納された状態のエアバッグ本体25における二つの折り畳みの折り塊部位52・53の外表面側に、跨って配置されている。
このような構成では、整流布31の下流側部44の膨張時に、エアバッグ本体25における乗員を保護する面における二つの折り塊部位の外表面側の広い面26aに関して、迅速に、展開膨張方向に厚さを確保できるように膨張させることができ、その結果、エアバッグ24は、膨張初期に近接している乗員Oと干渉しても、的確に保護することができる。
また、整流布31の連結部43が、エアバッグ本体25の二つの折り塊部位52・53の間に挟まれるように配置されており、整流布31の上流側部42から連結部43を経て下流側部44に流れる膨張用ガスGは、エアバッグ本体25の二つの折り塊部位52・53の間で案内されるように、直線的に下流側部44に流れることから、下流側部44に流れる膨張用ガスGの方向が安定して、下流側部44と接しているエアバッグ本体25の部位26aが、エアバッグ24毎に安定して、展開膨張することができる。
さらに、整流布31の連結部43が、エアバッグ本体25の二つの折り塊部位52・53の間に挟まれており、連結部35自体の膨張により、二つの折り塊部位52・53をそれぞれ押し出すことができて、折り塊部位52・53の展開を、促進することもできる。
そして、実施形態の場合、整流布31が、左右方向に延びた筒状として、左右方向の中央下部に膨張用ガスGの流入口33を備えて構成され、流入口33の配置位置の前後方向に沿った断面における整流布31の連結部43を間にした前後に、エアバッグ本体25の二つの折り塊部位52・53が配置されて、車両前方側の折り塊部位52が、蛇腹折りとして、折り畳まれ、車両後方側の折り塊部位53が、後縁50aを下方側で前方側に巻くロール折りとして、折り畳まれている。
そのため、エアバッグ24の初期膨張時、流入口33から流入する膨張用ガスGによって整流布31が膨張すれば、エアバッグ本体25における整流布31の下流側部44の配置部位26aが、初期膨張時に干渉する乗員を保護可能に膨らむとともに、左右方向に延びた筒状の整流布31における左右両端の流出口37・40から、膨張用ガスGが、左右方向の両側外方に流れて、エアバッグ本体25が、図9のAや図11の一点鎖線に示すように、インパネ1の上面1a側で、左右方向に長く延びる状態で膨らみ、初期膨張時に干渉するインパネ1に接近していた近接乗員Oを、左右方向で幅広となっているエアバッグ本体25によって、的確に保護することが可能となる。さらに、このような構成では、後方側の折り塊部位53が、下方側で前方側に巻くロール折りとして、折り畳まれていることから、折りの解消時、インパネ1の上面1aに沿うように展開しつつ、膨張することから、インパネ1の後面1b(図8のB参照)と近接乗員との間の狭い隙間に、円滑に侵入可能となって、助手席用のエアバッグ24として、好適となる。
また、図12・13に示す整流布31Aのように、整流布31Aにおける左流出口37と右流出口40との間の周壁32の部位に、左右方向と直交する方向に膨張用ガスGを流出可能な補助流出口38・41を、配設させてもよい。このように構成されていれば、補助流出口38・41から流出する膨張用ガスGによって、左右方向ばかりでなく、上下方向等にも、エアバッグ本体25を広く展開させることが可能となる。
特に、図例のように、インパネ1の上面1a上の側に配置される周壁36・39の部位に、突出用開口22からエアバッグ24の突出方向である上方側に開口する補助流出口38・41が配設されれば、補助流出口38・41から流出する膨張用ガスGによって、左・右流出口37・40の各周壁36・39が、反力を受けてインパネ1の表面上である上面1a上に押し付けられ、その軸方向を、左右方向に沿わせて安定させることも可能となって、その場合には、整流布31Aの左・右流出口37・40からの左右方向両側外方へ流出させる膨張用ガスGの流出方向を、一層、安定させることができる。
なお、整流布31Aでは、補助流出口38・41を、周壁36・39に、一つずつ配設した場合を示したが、周壁36・39のぶれが生じなければ、周壁36・39の周方向や軸方向に沿って、複数の補助流出口38・41を配設させてもよい。
また、整流布としては、図14・15に示す整流布31Bのように、流入口33付近の内径寸法を大きくした円柱状として、構成してもよい。このような構成では、膨張完了時、パイプ状周壁32Aの上面側を、左右方向に略沿わせることが可能となって、左右の流出口37・40から流出させる膨張用ガスGを、インパネ1の表面1a上に沿い、かつ、安定して、左右方向に沿わせて、エアバッグ本体25側に流出させることができる。
さらに、整流布としては、図16・17に示す整流布31Cのように、パイプ状の表面側筒部59と、パイプ状の流入側筒部60と、を設けるようにして構成してもよい。表面側筒部59は、左右両端に左・右流出口37・40を配置させて、エアバッグ24の膨張時にインパネ1の表面1a側に配置される左右方向に軸方向を配設させたバイプ状として、構成されている。また、流入側筒部60は、表面側筒部59の左右方向の略中央の周壁部位に設けられた連通孔59aを介在させて、表面側筒部59と直交方向で連通して、周壁部60aと底壁部60bとを備えて構成され、底壁部60bに流入口33と取付孔34とを配設させている。
そして、流入側筒部60は、ケース13の底壁部14上における突出用開口22までの内周側の形状に対応する略四角筒形状とし、表面側筒部59の左右方向の長さ寸法L2は、整流布31Cの膨張完了時に、インパネ1の表面上である上面1a上の側に突出する左・右流出口37・40の周壁36・39の先端における突出用開口22からの左右方向の突出長さW1を、それぞれ、膨張完了時のエアバッグ本体25の内周面に左・右流出口37・40の周壁先端面36a・39aを当接させない長さ寸法以内として、突出用開口22の左右方向の幅寸法W0の1/5以上として、構成されている。
このような構成では、エアバッグ24の膨張初期に、整流布31Cが膨張すると、表面側筒部59が、インパネ1の表面1a上の側に突出して、左流出口37と右流出口40とを直線状に配設させて、膨張を完了させる。そのため、流入側筒部60からの膨張用ガスGは、表面側筒部59の左右方向の略中央で、左右方向に二分されて、左・右流出口37・40から、相互に左右方向に沿う反対側へ、安定して流出され、一層、エアバッグ本体25の膨張初期の左右方向への幅広い展開を、確保することができる。
なお、整流布31Cの表面側筒部59や整流布31Bにも、整流布31Aに設けた補助流出口38・41を設けてもよい。
本発明に係る一実施形態の助手席用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の前後方向の概略拡大縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の左右方向の概略拡大縦断面図である。 実施形態に使用するエアバッグを単体で膨張させた際の斜視図である。 実施形態のエアバッグの折り畳み工程を順に説明する図である。 実施形態のエアバッグの折り畳み工程を順に説明する図であり、図5の後の状態を示す。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時を順に説明する前後方向の概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時を順に説明する前後方向の概略縦断面図であり、図7の後の状態を示す。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時を説明する左右方向の概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動完了時を説明する左右方向の概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時を説明する概略平面図である。 実施形態の変形例の整流布を示す斜視図である。 図12に示した整流布を使用した助手席用エアバッグ装置の作動完了時を説明する左右方向の概略縦断面図である。 実施形態の他の変形例の整流布を示す斜視図である。 図14に示した整流布を使用した助手席用エアバッグ装置の作動完了時を説明する左右方向の概略縦断面図である。 実施形態のさらに他の変形例の整流布を示す斜視図である。 図16に示した整流布を使用した助手席用エアバッグ装置の作動完了時を説明する左右方向の概略縦断面図である。
符号の説明
1…(インストルメントパネル)インパネ、
1a…(表面)上面、
22…突出用開口、
24…エアバッグ、
25…エアバッグ本体、
28…ガス流入口、
31・31A・31B・31C…整流布、
32…パイプ状周壁、
33…流入口、
36…左周壁、
37…左流出口、
38・41…補助流出口、
39…右周壁、
40…右流出口、
59…表面側筒部、
60…流入側筒部、
M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (5)

  1. 作動時に、助手席前方のインストルメントパネルに形成された突出用開口から助手席に着座した乗員側に突出して展開膨張するエアバッグ、を備えて構成され、
    前記エアバッグが、
    外周壁を形成する袋状のエアバッグ本体と、
    該エアバッグ本体の内部における膨張用ガスの上流側部位に配置されて、膨張用ガスの流入時に最先に膨張し、前記エアバッグ本体の展開膨張を促進可能に前記エアバッグ本体側に膨張用ガスを整流して流出可能な整流布と、
    を備えて構成される助手席用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ本体が、
    ガス流入口を備えて構成されるとともに、
    折り畳み時に、外周壁における膨張完了時の乗員側の乗員側壁部を前記ガス流入口に重ねて平らに展開させて、前記ガス流入口の前方側に平らに展開させた前側展開部位と、前記ガス流入口の後方側に平らに展開させた後側展開部位と、を配置させ、さらに、前記前側展開部位と前記後側展開部位とを、それぞれ、前記ガス流入口に接近させるように折り畳んで、前記前側展開部位からなる前側折り塊部位と、前記後側展開部位からなる後側折り塊部位と、を形成する構成として、
    前記整流布が、左右方向の両側外方へ膨張用ガスを流出させる左・右流出口を備えるとともに、該左・右流出口の間の下部に、前記エアバッグ本体のガス流入口に一致するように重なって開口する膨張用ガスの流入口を備え
    該左・右流出口の周壁が、それぞれ、前記エアバッグの膨張時、前記インストルメントパネルの突出用開口の少なくとも左右の周縁における前記インストルメントパネルの表面上の側の位置に配置されるように、前記突出用開口から左右方向へ突出する構成とし、さらに、
    前記整流布が、
    前記エアバッグの膨張完了時に、前記流入口を通って前後方向に沿う断面を円環状に膨張する形状とし、
    該円環状の断面において、前記流入口の周縁を、下部側周壁とし、前記流入口と対向する部位を、上部側周壁とするとともに、
    前記下部側周壁の部位を、膨張用ガスの上流側部とし、前記上部側周壁の部位を膨張用ガスの下流側部とし、前記下部側周壁と前記上部側周壁との間の対向する周壁相互の部位を連結部として、
    前記エアバッグの折り畳み時、
    前記流入口を、前記ガス流入口に一致させるとともに、前記上流側部を、前記エアバッグ本体のガス流入口の周縁に沿わせるように配置させ、
    前記連結部を、前記エアバッグ本体の前側折り塊部位と後側折り塊部位との折り畳みの折目に折り込まれることなく、前記上流側部と前記下流側部とを略直線的に連結するように、前記エアバッグ本体の前側折り塊部位と後側折り塊部位との間に配置させ、
    前記下流側部を、前記連結部と略直交するように平らに展開させつつ前記エアバッグ本体の前側折り塊部位と後側折り塊部位との上面側に跨らせ、かつ、前記エアバッグ本体の乗員側壁部の裏面に接して沿うように、前記前側・後側折り塊部位の上面側と前記乗員側壁部の裏面側との間に、配置させていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記整流布が、左右両端に前記左・右流出口を配置させたパイプ状とし、左右方向の略中央の周壁部位に、膨張用ガスを流入させる流入口を配設させていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記整流布が、
    左右両端に前記左・右流出口を配置させて、前記エアバッグの膨張時に前記インストルメントパネルの表面側に配置されるバイプ状の表面側筒部と、
    該表面側筒部の左右方向の略中央の周壁部位に、前記表面側筒部と直交方向で連通して、前記膨張用ガスを流入させるパイプ状の流入側筒部と、
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置。
  4. 前記整流布が、前記左流出口と前記右流出口との間の周壁の部位に、左右方向と直交する方向に膨張用ガスを流出可能な補助流出口を、配設させて、構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
  5. 前記整流布が、前記エアバッグの膨張時、前記インストルメントパネルの表面上の側に突出する前記左・右流出口の周壁の先端における前記突出用開口からの左右方向の突出長さを、それぞれ、膨張完了時の前記エアバッグ本体の内周面に前記左・右流出口の周壁先端面を当接させない長さ寸法以内として、前記突出用開口の左右方向の幅寸法の1/5以上として、構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
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