JP4277889B2 - ブラシレスdcモータ、ブラシレスdcモータ駆動システム、油圧ポンプシステム - Google Patents

ブラシレスdcモータ、ブラシレスdcモータ駆動システム、油圧ポンプシステム Download PDF

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Description

この発明はブラシレスDCモータに関し、例えば油圧ポンプシステムに適用されるブラシレスDCモータに関する。
ブラシレスDCモータにおいてトルクリプルの低減が望まれる。トルクリプルは振動や騒音という望ましくない現象を招来するからである。特に油圧ポンプにおいては、所定の定位置で一定圧力を維持する機能が要求されるので、圧力脈動の原因となるトルクリプルは低減されるべきである。
ところで所定の定位置で一定圧力を維持する場合、ブラシレスDCモータにかかる負荷は小さく、かつ低速での駆動となる場合がある。そして一般にブラシレスDCモータの低速時のトルクリプルは、回転子に設けられた磁石が発生する界磁磁束に起因したコギングトルクが支配的であり、本発明でもコギングトルクの低減を目的とする。
コギングトルクは、ブラシレスDCモータの回転子の一回転当たり、回転子の極数Nrと固定子のスロット数Nsとの最小公倍数LCMの回数で変動する基本波成分を有する。例えば回転子が6極であり、固定子が36スロットである場合、両者の最小公倍数は36であるので、回転子が1回転する間に、36個の基本周期を有するコギングトルクが発生する。当該コギングトルクは更に高次の周波数成分をも有する。
コギングトルクを低減するためにモータの形状の工夫がなされてきた。一般にはスキューを設けたり、ロータの起磁力を正弦波に近づけたり、回転子と固定子とが挟むいわゆるエアギャップでの磁束の変化を緩和させたり、スロット数を多くしてコギングトルクの周波数を高めてその影響を小さくしたり、磁極の形状やその間隔を工夫してパーミアンスを
均等化することなどが一般的に知られている。下記にコギングトルクを低減する技術を開示する特許文献1〜6を例示する。
特許文献1には、磁石を回転子の磁性体内部に埋め込んだモータにおいて発生するコギングトルクを低減させるべく、モータの構造を回転軸方向に沿って複数ブロックに分割する技術が開示されている。そしてこれらのブロックがコギングトルクを打ち消す角度で回転軸方向に配置されている。
特許文献2には、界磁磁束の短絡を防ぐ磁束バリアの形状によって決まる磁極の角度に着目し、当該角度を所定の値に設定したり、ピッチを不等にすることで、コギングトルクを低減する技術が開示されている。
特許文献3には、磁極角度などを形状のパラメータとして、コギングトルクを最小にする当該パラメータの値を選択する技術が開示されている。
特許文献4には、スキューを施さずにコギングトルクを低減すべく、磁石の幅の回転中心軸に対する角度を所定の値に選定する技術が開示されている。
特許文献5ではトルクリプルのデータを記憶しておき、当該データを用いてトルク指令を補正する。これにより、電機子に流す正弦波の電流を補正し、トルクリプルを低減している。
特許文献6では通電周波数の整数倍の波形を電機子電流に加算することによってトルクを補正するデータを得て、トルクの変動を低減することが示されている。
特開平5−236687号公報 特開平11−98731号公報 特開2004−343861号公報 特開平11−299199号公報 特開平11−55986号公報 特開平5−15188号公報
特許文献1のように複数のブロックを回転軸方向に積層することは回転子を組み立てる工程を複雑にし、生産性を悪化させる。
特許文献2に記載の技術ではコギングトルクが残留し、残留したコギングトルクの波形が滑らかであるか否かが不明である。
特許文献3や特許文献4に記載の技術では、コギングトルクの高次成分が残留していると見られる。
特許文献1〜4に開示された方法では、コギングトルクの振幅やピーク間の値に着目しているものの、その周波数分布について考慮していない。よってコギングトルクの高次の周波数成分が残留してしまう。
特許文献5,6ではロータの位置情報を精度よく検出する必要がある。そしてコギングトルクの基本波成分を低減するための補正において位置情報に誤差が生じる場合、コギングトルクの高次成分を悪化させる場合すらある。
例えば位置情報の検出は機械角において1度程度の誤差があり得る。そして回転子が1回転する中で36個の基本周期を有するコギングトルクにおいて基本周期は機械角の10度に相当する。従って機械角における1度の誤差は、コギングトルクの基本周期の位相の2π/10に相当する。
コギングトルクの補正は、コギングトルクの波形をπだけずらした補正トルクを出力すべき直流トルクに加算する。よって機械角1度の誤差に対応して、当該補正トルクの波形の位相が2π/10だけずれると、コギングトルクの基本波成分についてはsin(α)−sin(α+2π/10)=0.62cos(α+π/10)となり、6割程度の振幅がキャンセルされずに残留する。他方、コギングトルクの二次成分(基本波成分の二倍の周波数成分)については機械角における1度の誤差は、位相の2π/5に相当する。よって機械角1度の誤差に対応して、コギングトルクの二次成分についてはsin(α)−sin(α+2π/5)=1.2cos(α+π/5)となる。つまり二次成分においては機械角1度の誤差が発生すると、2割程度の振幅が加算されてしまい、トルクリプルが悪化する。従って出力すべき直流トルクの補正によってコギングトルクの二次成分を低減することは容易ではない。
なお、機械角における誤差を低減することも容易ではない。モータを適用する器具に対してモータを設置する場合、固定子がモータのフレームに対して、例えば焼き填め、圧入、ボルトによる締結によって保持される。また回転子は回転シャフトに対して例えば焼き填め、圧入によって保持される。そして回転シャフトはモータの負荷側及びこれと反対側にあるブラケットに組み込まれたベアリングによって保持され、当該ブラケットはモータのフレームに取り付けられる。
そしてモータのフレームから突出した回転シャフトに対してエンコーダなどのロータ位置検出器が取り付けられる。回転子の位置と、ロータ位置検出器から得られて回転子の位置を示すロータ位置信号との関係を校正する必要がある。回転シャフトを外力によって回転させることにより、モータに生じる誘起電圧の波形を測定してそのゼロクロス点と、ロータ位置信号とのずれをオフセット量として求める。フレームに取り付けられたモータは、そのオフセット量が固有であるので、当該オフセット量をモータ特性表やフレームの銘板に記録する。モータを駆動する際にはそのコントローラが当該オフセット量を用いて補正した制御を行う。
ゼロクロス点の測定は誘起電圧の波形に発生するノイズの影響を受けるために誤差を生じる。複数回、誘起電圧の波形を測定してこれを平均化することも一法ではあるが、生産性の観点から実用的ではない。
本発明は上記の事情に鑑みたものであり、ブラシレスDCモータのコギングトルクの2次の周波数成分を容易に低減する技術を提供することを目的としている。コギングトルクの基本波成分は、特許文献5,6に記載されたような公知の手法によってブラシレスDCモータの外部からの制御によって低減できる。
この発明にかかるブラシレスDCモータの第1の態様は、周縁(10)と、周方向で環状に配置され、それぞれが周方向に一対の端部を有する複数の界磁磁石(6)と、前記端部にそれぞれ設けられ、前記界磁磁石よりも前記周縁側で前記周縁と所定距離(L1)で離隔して前記界磁磁石の中央部へと向かって延びる空隙(31,32)とを有し、前記周方向に回転可能な回転子(100)と、前記回転子と離隔しつつ対向する固定子(200)とを備える。一の前記界磁磁石に隣接する他の前記界磁磁石の前記一の前記界磁磁石側の前記端部に設けられた前記空隙の先端と、前記一の前記界磁磁石の前記他の前記界磁磁石側の前記端部に設けられた前記空隙の先端とが前記周方向に拡がる角度(θ)は、前記回転子の一回転当たり、前記回転子の極数(Nr)と前記固定子のスロット数(Ns)との最小公倍数(LCM)の回数で変動するコギングトルクの基本波成分の最小値を与える前記角度である原角度(θ1)に対して、前記最小公倍数で90度を除した角度を加算もしくは減算した角度に選定される。
この発明にかかるブラシレスDCモータの第2の態様は、その第1の態様であって、前記原角度は、前記コギングトルクの振幅の最小値を与える前記角度として求められる。
この発明にかかるブラシレスDCモータ駆動システムは、この発明にかかるブラシレスDCモータ(M)と、前記回転子の位置(φ)を求める位置測定部(501)と、前記ブラシレスDCモータに流れる電流(iM)を求める電流検出器(502)と、前記コギングトルクの前記基本波成分のデータ(D)と前記回転子の前記位置とから、前記コギングトルクの前記基本波成分を打ち消すための打ち消し信号(Z)を出力する打ち消し信号生成部(505)と、前記回転子の前記位置、前記電流、前記打ち消し信号に基づいて前記ブラシレスDCモータを駆動するモータ駆動部(506)とを備える。
この発明にかかる油圧ポンプシステムは、この発明にかかるブラシレスDCモータ駆動システムと、前記ブラシレスDCモータによって駆動される油圧ポンプ(36)とを備える。望ましくは、当該油圧ポンプシステムが射出成型機(34)を駆動する。
この発明にかかるブラシレスDCモータの第1の態様によれば、コギングトルクの2次の周波数成分を容易に低減できる。しかも基本波成分は公知の手法によってブラシレスDCモータの外部からの制御によって低減できる。
この発明にかかるブラシレスDCモータの第2の態様によれば、原角度を簡易に見積もることができる。
この発明にかかるブラシレスDCモータ駆動システムによれば、コギングトルクの基本波成分を低減できる。
この発明にかかる油圧ポンプシステムによれば、圧力脈動が小さい。また低速時の圧力脈動を小さくし、ピストンを所定の位置に留まらせる射出成型機における圧力脈動を小さくすることができる。
図1は油圧ポンプを採用して射出成型を行う油圧ポンプシステムを示すブロック図である。射出成型機34は成型器34aと油圧シリンダ34bとを有している。油圧シリンダ34bは油圧ポンプ36によって油圧駆動される。油圧ポンプ36には例えばギアポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプが採用される。油圧ポンプ36と油圧シリンダ34bの間には油圧計33が設けられ、油圧がモニタされる。
油圧ポンプ36はブラシレスDCモータ駆動システム35によって駆動される。ブラシレスDCモータ駆動システム35はブラシレスDCモータ311と、その回転子の回転位置を検出する回転位置検出器312と、ブラシレスDCモータ311の回転を制御するコントローラ313とを有している。コントローラ313は回転子の回転位置に基づいてブラシレスDCモータ311に適切な電機子電流を供給する。コントローラ313には電源30から直流電圧もしくは交流の電圧が供給される。
油圧シリンダ34bのピストンJの速度は、油圧駆動に採用される油の流量を油圧シリンダ34bの断面積で除した値で決定される。そしてピストンJに発生させることができる力は、油圧とシリンダ断面積との積で決定される。ピストンJを変位させる場合には油の流量が必要となるので、ブラシレスDCモータ311は油圧に抗して、油を流すべく回転する必要がある。
他方、油圧ポンプにおいては、所定の定位置で一定圧力を維持する機能が要求される。例えば成型器34aにおいては、詳細は図示しないが、可塑性樹脂が金型へと注入される。この可塑性樹脂を金型に充填した後は更に可塑性樹脂を注入することなく一定圧力が維持される。この場合、ピストンJを変位させる必要はないが、例えば油圧ポンプ36から油が漏れる。よって油圧ポンプ36では幾分かの油の流量が発生するので、油圧ポンプ36を駆動するためにブラシレスDCモータ311は若干の低い回転数で回転することになる。
上記の油漏れは油圧が上昇するに従って増加する傾向にあり、油圧が大きいほどブラシレスDCモータ311の回転数も高い。つまり油圧ポンプは、トルク負荷が大きいほど高速となる使われ方をする。よって高速時にはモータの回転子及び油圧ポンプの慣性によりトルクリプルによる油圧変動への影響は小さいが、低速時には影響が大きくトルクリプル補正が重要となる。そして低速時は軽負荷であるためブラシレスDCモータ311に供給される電流も小さく、トルクリプルのうちコギングトルクが支配的となる。従って油圧ポンプシステムにおける圧力脈動を低減するには、コギングトルクを低減することが重要となる。
図2はブラシレスDCモータ311の構造を例示する平面図である。ブラシレスDCモータ311は回転子100と、回転子100と離隔しつつ対向する固定子200とを有している。回転子100の回転軸に対して垂直な面が平面図として図2に示されている。
固定子200はティース201と、スロット202が周方向に交互に配置される。実際にはティース201の周囲を巻回する電機子巻線がスロット202に収納されるが、図2では図面の煩雑を避けるために電機子巻線の描画を省略した。ここではスロット202の個数が36個である場合が例示されている。
図3は回転子100の構造を詳細に示す平面図である。回転子100は回転軸Z0を中心として回転可能であり、その外周側に周縁10を有している。そして周方向で環状に配置され、それぞれが周方向に一対の端部を有する複数の界磁磁石6を回転軸Z0と垂直な方向において埋設している。界磁磁石6のそれぞれには磁束短絡防止用の空隙31が設けられている。空隙31は、界磁磁石6よりも周縁10側で、周縁10と所定距離L1で離隔して、界磁磁石6の中央部へと向かって延びている。
また回転子100は回転シャフト(図示せず)が貫通する貫通孔5が設けられており、その外周側には締結孔4が複数個設けられている。締結孔4は、界磁磁石6を埋設する回転子100のコアが複数の鋼板を積層して構成される場合に利用される。例えばこれらの鋼板を積層して固定するためにボルトとナットとで締結する場合、締結孔4にはボルトが貫通する。締結孔4を用いなくても鋼板を積層して固定する他の方法も周知であり、その場合にはもちろん、締結孔4は不要である。
図3では界磁磁石6は6個設けられ、極数が6である場合が例示されている。締結孔4の個数も6個であるが、その個数を界磁磁石の個数と一致させる必要はない。
相互に隣接した異なる界磁磁石の端部にそれぞれ設けられた空隙31の先端同士は、周方向において相互に反対側へと向いている。そしてこれら一対の先端が周方向に拡がる角度が角度θとして図3に描画されている。
図4乃至図7は、回転子に図3に示された構成を採用した場合の、電気角0度乃至60度におけるコギングトルクを示すグラフであり、それぞれ角度θが異なっている。横軸には電気角を採っており、ここでは回転子の極数を6としている場合を例示しているので、電気角は機械角の3(=6/2)倍となる。コギングトルクの基本波成分は機械角360度に対して、最小公倍数LCMの個数分、ここでは36周期分あるので、一周期が機械角10度に対応する。よってコギングトルクの基本波成分の一周期は電気角30度に相当する。
図4、図5、図6、図7は、それぞれ角度θが17度、20度、22度、25度の場合を示している。図6ではコギングトルクの振幅が最も小さいが、その高次成分が残留していることが見て取れる。
図8はコギングトルクの基本波成分の振幅の、角度θに対する依存性を示すグラフである。コギングトルクはその基本波成分が支配的であるので、図4乃至図7に対応して角度θが22度近傍でコギングトルクの振幅が最小となることがわかる。コギングトルクの基本波成分の振幅の最小値を与える角度θの値を原角度θ1とする。
例えば特許文献3からは、コギングトルクを低減するための角度θとして、360度を最小公倍数LCMで除した値の整数倍を採用することが示唆されるので、ここで説明されている例に即して言えば、角度θ1は360度/36=10度毎に現れることになる。図8においても原角度θ1の一つが22度近傍に現れているので、原角度θ1の他の値は12度及び32度になると見積もられ、その予想は図8のグラフの形状から妥当であると推測される。
図9は、コギングトルクの二次成分の振幅の、角度θに対する依存性を示すグラフである。二次成分の振幅を最小にする角度θは15度、20度、25度、30度と5度間隔で現れている。
即ちコギングトルクの二次成分の振幅を最小とする角度θは、複数の原角度θ1の最小間隔360度/LCMの半分の間隔360度/LCM/2で、複数存在することがわかる。換言すれば、コギングトルクの基本波成分の最小値を与える角度θである原角度θ1に対して、最小公倍数LCMで90度を除した角度を加算もしくは減算して角度θを選定することにより、コギングトルクの二次成分の振幅を最小とすることができる。
図10はコギングトルクのP−P(ピーク・ツー・ピーク)値、その1次成分(基本波成分)の振幅値、及び2次成分の振幅値のそれぞれの、角度θに対する依存性を示すグラフである。原角度θ1はコギングトルクの基本波成分の振幅の最小値を与える角度θではあるが、簡易にはコギングトルクの振幅の最小値を与える角度として求めることができる。上述のように、コギングトルクはその基本波成分が支配的であるからである。なお、コギングトルクの三次以上の高調波は、実質的には問題とならない程度に小さい。
本実施の形態では、このように角度θという、モータの形状のパラメータの一つを工夫することによりコギングトルクの二次成分の振幅を最小とする。かかる角度θにおいては角度θ1とは異なり、コギングトルクの基本波成分の振幅を最小にはしない。しかしながら、当該角度θはコギングトルクの基本波成分の振幅を最大とするものではないので、特許文献5,6で例示された周知の技術を採用し、電機子電流の補正によってコギングトルクの二次成分ではなく、基本波成分を低減することは容易である。
図11はブラシレスDCモータ駆動システムの構成を例示するブロック図である。モータMは図1のブラシレスDCモータ311に相当する。また回転位置検出器501aは図1の回転位置検出器312に相当する。回転位置検出器501はモータMの回転子の位置を位置信号φ0として検出し、これは角度位置のオフセット値φ1で補正され、位置φが測定される。つまり回転位置検出器501aと、オフセット値φ1とを加減する加減算器501bとは相まって、位置φを測定する位置測定部501として把握することができる。
トルクリプルの1次成分のデータDは、位置φと共にトルクリプル1次成分打消信号生成部505に与えられる。当該生成部505はデータD、位置φに基づき、打ち消し信号Zを出力する。打ち消し信号Zはコギングトルクの基本波成分を打ち消すための信号である。
トルクリプルの1次成分のデータDは予めモータMを、例えば無負荷で駆動することによって求めることができる。そして上述のように、油圧ポンプへとモータを適用する場合には、負荷が軽いときに低速であるので、低速でデータDを収集する。これにより、データDとしては、ほぼコギングトルクの基本波成分が得られることになる。
電流検出器502は、モータMに流れる電流の電流値iMを求める。トルク指令計算部506aは位置φ及び電流iMに基づいてトルク指令τ*を計算する。モータ駆動波形生成部506bは、位置φ、電流値iM及びトルク指令τ*に基づいてモータ駆動波形を生成し、当該波形を反映した電流をモータMへと供給する。よってトルク指令計算部506aとモータ駆動波形生成部506bとは相まって、回転子の位置φ、電流値iM、打ち消し信号Zに基づいてモータMを駆動するモータ駆動部506として把握することができる。
上述のように、オフセット値φ1に誤差が生じ、これが位置φの誤差を招来する可能性はある。しかし当該ブラシレスDCモータ駆動システムでは、電流値iMを制御することでコギングトルクの基本波成分の低減を図るのであり、電流値iMの制御によってコギングトルクの二次成分の低減を図るものではない。よって上述のように、コギングトルクの二次成分の増大という事態を招来することもない。そして上述のようにコギングトルクの二次成分はモータの形状の工夫によって低減を図っているので、コギングトルクを、その周波数分布について考慮して低減することができる。
このようにコギングトルクの基本波成分をブラシレスDCモータ311の駆動時の制御によって、また二次の周波数成分をブラシレスDCモータ311の構造(中でも回転子100の構造)によって、それぞれ低減することで、油圧ポンプシステムでの圧力脈動を低減することができる。
油圧ポンプシステムを示すブロック図である。 ブラシレスDCモータの構造を例示する平面図である。 回転子の構造を詳細に示す平面図である。 コギングトルクを示すグラフである。 コギングトルクを示すグラフである。 コギングトルクを示すグラフである。 コギングトルクを示すグラフである。 コギングトルクの基本波成分の振幅の、角度θに対する依存性を示すグラフである。 コギングトルクの二次成分の振幅の、角度θに対する依存性を示すグラフである。 コギングトルクの角度θに対する依存性を示すグラフである。 ブラシレスDCモータ駆動システムの構成を例示するブロック図である。
符号の説明
6 界磁磁石
10 周縁
100 回転子
200 固定子
31,32 空隙
311,M ブラシレスDCモータ
34 射出成型機
35 ブラシレスDCモータ駆動システム
36 油圧ポンプ
501 位置測定部
502 電流検出器
506 モータ駆動部
L1 所定距離
θ 角度
θ1 原角度
φ 回転子の位置

Claims (5)

  1. 周縁(10)と、
    周方向で環状に配置され、それぞれが周方向に一対の端部を有する複数の界磁磁石(6)と、
    前記端部にそれぞれ設けられ、前記界磁磁石よりも前記周縁側で前記周縁と所定距離(L1)で離隔して前記界磁磁石の中央部へと向かって延びる空隙(31,32)と
    を有し、前記周方向に回転可能な回転子(100)と、
    前記回転子と離隔しつつ対向する固定子(200)と
    を備え、
    一の前記界磁磁石に隣接する他の前記界磁磁石の前記一の前記界磁磁石側の前記端部に設けられた前記空隙の先端と、前記一の前記界磁磁石の前記他の前記界磁磁石側の前記端部に設けられた前記空隙の先端とが前記周方向に拡がる角度(θ)は、
    前記回転子の一回転当たり、前記回転子の極数(Nr)と前記固定子のスロット数(Ns)との最小公倍数(LCM)の回数で変動するコギングトルクの基本波成分の最小値を与える前記角度である原角度(θ1)に対して、前記最小公倍数で90度を除した角度を加算もしくは減算した角度に選定される、ブラシレスDCモータ(311;M)。
  2. 前記原角度は、前記コギングトルクの振幅の最小値を与える前記角度として求められる、請求項1記載のブラシレスDCモータ。
  3. 請求項1乃至請求項2のいずれか一つに記載のブラシレスDCモータ(M)と、
    前記回転子の位置(φ)を求める位置測定部(501)と、
    前記ブラシレスDCモータに流れる電流(iM)を求める電流検出器(502)と、
    前記コギングトルクの前記基本波成分のデータ(D)と前記回転子の前記位置とから、前記コギングトルクの前記基本波成分を打ち消すための打ち消し信号(Z)を出力する打ち消し信号生成部(505)と、
    前記回転子の前記位置、前記電流、前記打ち消し信号に基づいて前記ブラシレスDCモータを駆動するモータ駆動部(506)と
    を備える、ブラシレスDCモータ駆動システム(35)。
  4. 請求項3記載のブラシレスDCモータ駆動システムと、
    前記ブラシレスDCモータによって駆動される油圧ポンプ(36)と
    を備える、油圧ポンプシステム。
  5. 射出成型機(34)を駆動する、請求項4記載の油圧ポンプシステム。
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