JP4271493B2 - フューエルリッド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドドアを備えた車両用のフューエルリッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のフューエルリッド装置において、スライドドアのスライド範囲内にフューエルリッドが位置するものは、一般に、フューエルリッドの開閉に応じてスライドドアのストッパを作動させる構成となっている。そのストッパは、スライドドアを半開位置に係止可能な係止位置と、スライドドアを半開位置に係止不可能な非係止位置との間に選択的に移動する構成となっている。フューエルリッド装置は、フューエルリッドが開かれた給油中のときにストッパを係止位置に移動させて、スライドドアとフューエルリッドとの干渉を防止する。またフューエルリッド装置は、フューエルリッドが閉じられたときにストッパを非係止位置に移動させる。通常、このようなフューエルリッド装置は、フューエルリッドの開閉に応じて変位するプッシュロッドと、そのプッシュロッドに追従して回動するリンクと、そのリンクと車体に設けられたスライドドアのストッパとを連結するケーブルを備えた構成となっている。
【0003】
このようなフューエルリッド装置においては、フューエルリッドが開かれて、スライドドアがストッパによって半開位置に係止された後、そのスライドドアが半開位置に係止されたまま、フューエルリッドが閉じられることがある。このような場合には、フューエルリッドが閉じられることによって、ストッパを非係止位置に移動させるための力がリンクに生じるものの、半開のままのスライドドアによって、ストッパの非係止位置への移動が阻止されてしまう。そのため、プッシュロッド、リンク、およびケーブルに無理な力が掛かって、それらの変形を招くおそれがある。
【0004】
このような事態を回避するために、例えば、特許文献1に記載のフューエルリッド装置は、リンクを第1リンクと第2リンクの2枚構成としている。第1リンクはプッシュロッドに連結され、また第2リンクはケーブルを介してストッパに連結されており、さらに、それらの第1および第2リンクはスプリングを介して相対回転自在に連結されている。フューエルリッドが閉じられて、ストッパを非係止位置に移動させるための力が第1リンクに生じた場合において、半開のスライドドアによってストッパの非係止位置への移動が阻止(第2リンクの回動が阻止)されているときは、第1および第2リンクが相対回転して無理な力を逃がす。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−241239号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のフューエルリッド装置は、第1および第2リンクの相対回転によって無理な力を逃がすことはできるものの、リンクを2枚構成とするために部品点数が増加してしまう。また、第1および第2リンクの間に介在するスプリングは、通常は、それらのリンクを連結させるために比較的強いスプリング力が必要である。そのため、第1および第2リンクの相対回転によって無理な力を逃がす際には、その比較的強いスプリングを弾性変形させるべく、フューエルリッドを強く閉じることが必要となる。このようなフューエルリッドに要求される強い閉じ力は、そのフューエルリッドの変形を招くおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、部品点数の増加や構成部品の変形を招くことなく、スライドドアのストッパを確実に作動させることができるフューエルリッド装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明のフューエルリッド装置は、装置本体のベース部材として、車体に取り付け可能なブラッケットと、前記ブラケットに、第1の軸線に沿って第1および第2の方向に変位可能に取り付けられ、フューエルリッドの開動によって前記第1の方向に変位し、かつ前記フューエルリッドの閉動によって前記第2の方向に変位するプッシュロッドと、前記プッシュロッドを前記第1の方向に付勢するプッシュロッド付勢手段と、前記ブラケットに、一端部と他端部との間の部分が第2の軸線を中心として一方向および他方向に回動可能に取り付けられ、前記他端部はスライドドアを半開位置に係止可能なストッパに連結されて、前記一方向に回動することにより前記ストッパを前記スライドドアの係止が可能な係止位置に移動させ、かつ前記他方向に回動することにより前記ストッパを前記スライドドアの係止が不可能な非係止位置に移動させるリンクと、前記リンクを前記他方向に付勢するためのリンク付勢手段と、前記プッシュロッドに設けられて、前記フューエルリッドの開動によって前記プッシュロッドが前記第1の方向に変位されるときに、前記リンクの一端部に当接して該リンクを前記一方向に回動させ、かつ前記フューエルリッドの閉動によって前記プッシュロッドが前記第2の方向に変位されるときに、前記リンクの一端部から離間して前記リンク付勢手段による該リンクの前記他方向の回動を許容する当接部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の本発明のフューエルリッド装置は、請求項1において、前記プッシュロッドに、前記リンクの一端部が相対移動可能に内在するスリットを設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の本発明のフューエルリッド装置は、請求項2において、前記スリットの内部に、前記リンク付勢手段を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の本発明のフューエルリッド装置は、請求項1から3において、前記プッシュロッド付勢手段およびリンク付勢手段の少なくとも一方は、トーションスプリングであることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の本発明のフューエルリッド装置は、請求項1から4のいずれかにおいて、前記ブラケットの一側面側に前記リンクを回動可能に配置し、前記ブラケットの他側面側に前記リンクと一体的に回動するスイッチレバーを配置し、前記ブラケットの他側面側に、前記スイッチレバーを介して前記リンクを付勢するように前記リンク付勢手段を配置することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1から図5は、本発明の第1の実施形態を説明するための図である。本例のフューエルリッド装置は、車両の左側スライドドアの後方位置に備えられる。
【0014】
図1は、車両の下側から見た本例のフューエルリッド装置10の側面図、図2は図1のII矢視図である。これらの図において、同図中Fは車両の前方側、Rは車両の後方側である。11は、装置本体のベース部材としてのブラケットであり、車体の左側の定位置に取り付けられる。ブラケット11には、プッシュロッド12が上下方向の軸線O1に沿って変位自在に取り付けられている。また、ブラケット11には、ピン13が軸線O2を中心として回動自在に取り付けられており、その一端にリンク14が固定され、その他端にスイッチレバー15が固定されている。プッシュロッド12とリンク14は、ブラケット11における車両の下側(一側面側)に位置し、スイッチレバー15は、ブラケット11における車両の上側(他側面側)に位置する。
【0015】
ピン13の回りには、第1スプリング16(プッシュロッド付勢手段)および第2スプリング17(リンク付勢手段)としてのトーションスプリングが取り付けられている。第1スプリング16は、その一端16Aがプッシュロッド12の上端部のスプリング係止孔12Aに係止され、その他端16Bがブラケット11のスプリング係止部11Aに係止されることによって、プッシュロッド12を矢印B1方向(第1の方向)に付勢する。第2スプリング17は、その一端17Aがスイッチレバー15のスプリング係止部15Aに係止され、その他端17Bがブラケット11のスプリング係止孔11Bに係止されることによって、スイッチレバー15、ピン13、およびリンク14を矢印C2方向に付勢する。この第2スプリング17の付勢力により、リンク14の一端部14Aは、プッシュロッド12の当接部12Bに押し付けられる。
【0016】
プッシュロッド12の下端は、軸線Oを中心として矢印A1,A2方向に開閉されるフューエルリッド1と対向する。プッシュロッド12は、第1スプリング16の付勢力によって矢印B1方向(第1の方向)に付勢されており、図示しないフューエルリッド1のロック装置が解除されたときに、フューエルリッド1が矢印A1方向に開動される。また、プッシュロッド12は、フューエルリッド1が矢印A2方向に閉動されることにより、第1スプリング16に抗して矢印B2方向(第2の方向)に変位される。リンク14の他端部14Bは、ケーブル(連結部材)2を介してストッパ3に連結される。ストッパ3は、スライドドア4のガイドレールなどに備えられており、リンク14が矢印C1方向(一方向)に回動したときに、図1中の2点鎖線のように矢印D1方向に回動されて、スライドドア4を半開位置に係止可能なスライドドア4の移動軌跡上の位置(係止位置)に移動する。一方、リンク14が矢印C2方向(他方向)に回動したときは、ストッパ3が図1中の実線のように矢印D2方向に回動されて、スライドドア4の移動規制上から退避する位置(非係止位置)に移動する。スイッチレバー15は、矢印C1方向に回動したときに、フューエルリッド1の開成を検出するための不図示の検出スイッチをONとする。
【0017】
次に、図3から図5に基づいて動作について説明する。これらの図3から図5は、図1とは逆に、車両の上側から見た本例のフューエルリッド装置10の側面図である。
【0018】
フューエルリッド1が閉じられるときは、図3のように、プッシュロッド12が第1スプリング16に抗して矢印B2方向に変位する。リンク14は、第2スプリング17の付勢力によって、その一端部14Aをプッシュロッド12の当接部12Bの下面に押し付けたまま、その当接部12Bの上方への移動に追従するように矢印C2方向に回動する。その結果、ストッパ3が非係止位置に移動し、スライドドア4の移動は規制されない。
【0019】
フューエルリッド1が開かれるときは、図4のように、プッシュロッド12が第1スプリング16の付勢力によって矢印B1方向に変位する。そのプッシュロッド12の当接部12Bによってリンク14の一端部14Aが下方に押され、そのリンク14が第2スプリング17に抗して矢印C1方向に回動する。これにより、ストッパ3は係止位置に移動し、図4のようにスライドドア4を半開位置に係止可能となる。このとき、スイッチレバー15は、不図示の検出スイッチをONとする。また、第2スプリング17に抗して、第1スプリング16の付勢力によってプッシュロッド12を矢印B1方向に変位させるために、第2プリング17の付勢力は第1スプリング16よりも極めて小さく設定されている。
【0020】
図5は、フューエルリッド1が開かれて、スライドドア4がストッパ3によって半開位置に係止された後、そのスライドドア4が半開位置に係止されたまま、フューエルリッド1が閉じられたときの動作の説明図である。このときは、フューエルリッド1が閉じられることにより、図3の場合と同様に、プッシュロッド12が第1スプリング16に抗して矢印B2方向に変位する。しかし、スライドドア4によってストッパ3の矢印D2方向の回動およびリンク14の矢印C2方向の回動が阻止されているため、リンク14は、第2スプリング17の付勢力を受けても矢印C2方向には回動しない。そのため、プッシュロッド12の当接部12Bはリンク14の一端部14Aから上方に離間するだけとなり、リンク14は、この当接部12Bの移動に追従するように矢印C2方向には回動しない。
【0021】
その後、スライドドア4が移動されて、ストッパ3によるスライドドア4の半開位置の係止が解除されたときは、リンク14の矢印C2方向の回動が可能となる。これにより、リンク14は、第2スプリング17の付勢力によって、その一端部14Aをプッシュロッド12の当接部12Bの下面に当接させるように矢印C2方向に回動する。その結果、図3と同様の状態となる。
【0022】
このように、プッシュロッド12の当接部12Bは、リンク14に対して矢印C1方向の回動は強制するものの、それとは逆の矢印C2方向の回動は強制せず、その矢印C2方向の回動を許容するだけである。したがって、図5の状態においてフューエルリッド1を閉じたときに、プッシュロッド12、リンク14、およびケーブル2などに無理な力が掛かることがない。しかも、そのときには、第1スプリング16のみに抗してプッシュロッド12を矢印B2方向に変位させればよく、フューエルリッド1の閉じ力を小さく抑えて、フューエルリッド1の変形を回避することができる。
【0023】
また、第1スプリング16は、プッシュロッド12を直接的に矢印B1方向に付勢し、かつプッシュロッド12のスプリング係止孔12Aに係止されることによってプッシュロッド12の回転も止める。そのため、プッシュロッド12をフューエルリッド1の開き方向に確実に付勢すると共に、プッシュロッド12のガタ付きや振れの発生を抑えることができる。この結果、プッシュロッド12とリンク14との連係が確実なものとなって、装置の信頼性を向上させることができる。また、第2スプリング17によって、プッシュロッド12に追従させるようにリンク14を付勢するため、リンク14を確実に回動させて、装置の信頼性を向上させることができる。また、リンク14を2枚構造とする必要がないため、その分、部品点数の増加を抑えて、構成の簡素化および小型化を図ることができる。
【0024】
また、ブラケット11の一側面側のリンク14と、ブラケット11の他側面側のスイッチレバー15とを同軸上に重合させ、かつブラケット11の他側面側の第2スプリング17によってスイッチレバー15を付勢することにより、リンク14が位置するブラケット11の一側面側に、プッシュロッド12や第1スプリング16を効率よく配備して、装置の小型化を図ることができる。
【0025】
(第2の実施形態)
図6から図9は、本発明の第2の実施形態を説明するための図である。これらの図において、前述した実施形態と同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0026】
本例は、リンク14を付勢するための第2スプリングとして、リンク14の一端部14Aとブラケット11との間に張設されるコイルスプリング27を備え、またプッシュロッドとして、図9のようなスリット付きのプッシュロッド22を備えている。プッシュロッド22の上端には、第1スプリング16の一端16Aを係止するためのスプリング係止部22Aが形成され、またプッシュロッド22の略上側半分の範囲には、リンク14の一端部14Aが相対移動可能に内在するスリット22Bが形成されている。第1スプリング16の一端16Aの位置は、その第1スプリング16自体の付勢力によって、プッシュロッド22の上端のスプリング係止部22Aに保持される。これにより、その第1スプリング16の一端16Aは、後述するように、前述した実施形態における当接部12Bとして機能する。
【0027】
フューエルリッド1が閉じられるときは、図6のように、プッシュロッド22が第1スプリング16に抗して矢印B2方向に変位する。リンク14は、第2スプリング27の付勢力によって、その一端部14Aを第1スプリング16の一端16Aに押し付けたまま、その一端16Aの上方への移動に追従するように矢印C2方向に回動する。その結果、ストッパ3が非係止位置に移動し、スライドドア4の移動は規制されない。
【0028】
フューエルリッド1が開かれるときは、図7のように、プッシュロッド22が第1スプリング16の付勢力によって矢印B1方向に変位する。その第1スプリング16の一端16Aによってリンク14の一端部14Aが下方に押され、そのリンク14が第2スプリング27に抗して矢印C1方向に回動する。これにより、ストッパ3は係止位置に移動し、スライドドア4を半開位置に係止可能となる。また、前述した実施形態と同様に、第2スプリング27の付勢力は第1スプリング16よりも極めて小さく設定されている。
【0029】
図8は、フューエルリッド1が開かれて、スライドドア4がストッパ3によって半開位置に係止された後、そのスライドドア4が半開位置に係止されたまま、フューエルリッド1が閉じられたときの動作の説明図である。このときは、フューエルリッド1が閉じられることにより、図6の場合と同様に、プッシュロッド22が第1スプリング16に抗して矢印B2方向に変位する。しかし、スライドドア4によってリンク14の矢印C2方向の回動が阻止されているため、そのリンク14は、第2スプリング27の付勢力を受けても矢印C2方向には回動しない。そのため、プッシュロッド22のスプリング係止部22Aに係止された第1スプリング16の一端16Aは、リンク14の一端部14Aから上方に離間するだけとなり、リンク14は、この一端16Aの移動に追従するように矢印C2方向には回動しない。その際、リンク14の一端部14Aとプッシュロッド22との相対移動は、プッシュロッド22のスリット22B内において許容される。
【0030】
その後、スライドドア4が移動されて、ストッパ3によるスライドドア4の半開位置の係止が解除されたときは、リンク14の矢印C2方向の回動が可能となる。これにより、リンク14は、第2スプリング27の付勢力によって、その一端部14Aを第1スプリング16の一端16Aに当接させるように矢印C2方向に回動する。その結果、図6と同様の状態となる。
【0031】
本例においては、前述した実施形態と同様の効果に加え、プッシュロッド22のスリット22B内にリンク14の一端部14Aが位置する分、それらのプッシュロッド22とリンク14をスペース的に効率よく配備して、装置のより一層の小型化を図ることができると共に、プッシュロッド22の振れを抑えることができる。
【0032】
(第3の実施形態)
図10から図14は、本発明の第3の実施形態を説明するための図である。これらの図において、前述した実施形態と同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0033】
本例は、プッシュロッドとして、図13および図14のようなスリット付きのプッシュロッド32を備え、このプッシュロッド32の内部に、リンク14を付勢するための第2スプリングとしてのコイルスプリング37を備えている。プッシュロッド32の上端には、第1スプリング16の一端16Aを係止するためのスプリング係止孔32Aが形成され、またプッシュロッド32の略上側半分の範囲L1(図13参照)には、上方から第2スプリング37をはめ込むための断面円形の孔部32Bが形成されている。さらに、プッシュロッド32の範囲L2(図13参照)には、リンク14の一端部14Aが相対移動可能に内在するスリット32Cが形成されている。スリット32Cの上端面32C−1(図13参照)は、後述するように、前述した第1の実施形態における当接部12Bとして機能する。また、孔部32Bとスリット32Cは一部において重なるため、第2スプリング37はスリット32Cに内在することになる。
【0034】
フューエルリッド1が閉じられるときは、図10のように、プッシュロッド32が第1スプリング16に抗して矢印B2方向に変位する。リンク14は、第2スプリング37の付勢力によって、その一端部14Aをスリット32Cの上端面32C−1に押し付けたまま、その上端面32C−1の上方への移動に追従するように矢印C2方向に回動する。その結果、ストッパ3が非係止位置に移動し、スライドドア4の移動は規制されない。
【0035】
フューエルリッド1が開かれるときは、図11のように、プッシュロッド32が第1スプリング16の付勢力によって矢印B1方向に変位する。そのプッシュロッド32におけるスリット32Cの上端面32C−1によってリンク14の一端部14Aが下方に押され、そのリンク14が矢印C1方向に回動する。これにより、ストッパ3は係止位置に移動し、スライドドア4を半開位置に係止可能となる。
【0036】
図12は、フューエルリッド1が開かれて、スライドドア4がストッパ3によって半開位置に係止された後、そのスライドドア4が半開位置に係止されたまま、フューエルリッド1が閉じられたときの動作の説明図である。このときは、フューエルリッド1が閉じられることにより、図10の場合と同様に、プッシュロッド32が第1スプリング16に抗して矢印B2方向に変位する。しかし、スライドドア4によってリンク14の矢印C2方向の回動が阻止されているため、そのリンク14は、第2スプリング37の付勢力を受けても矢印C2方向には回動しない。そのため、スリット32Cの上端面32C−1はリンク14の一端部14Aから上方に離間するだけとなり、リンク14は、この上端面32C−1の移動に追従するように矢印C2方向には回動しない。その際、リンク14の一端部14Aとプッシュロッド32との相対移動は、プッシュロッド32のスリット32C内において許容される。また、それらの相対移動によって、図12のように第2スプリング37が圧縮される。第2スプリング37の付勢力は、前述した実施形態と同様に、第1スプリング16よりも極めて小さく設定されている。
【0037】
その後、スライドドア4が移動されて、ストッパ3によるスライドドア4の半開位置の係止が解除されたときは、リンク14の矢印C2方向の回動が可能となる。これにより、リンク14は、第2スプリング37の付勢力によって、その一端部14Aをスリット32Cの上端面32C−1に当接させるように矢印C2方向に回動する。その結果、図10と同様の状態となる。
【0038】
本例においては、前述した実施形態と同様の効果に加え、プッシュロッド32のスリット32C内にリンク14の一端部14Aおよび第2スプリング37が位置する分、それらのプッシュロッド32、リンク14、および第2スプリング37をスペース的に効率よく配備して、装置のより一層の小型化を図ることができると共に、プッシュロッド32の振れを抑えることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、半開きのスライドドアによってストッパがスライドドアの係止位置に保持されている状態において、フューエルリッドを閉じてプッシュロッドを変位させたときに、ストッパに連結されるリンクの回動は強制せずに許容するだけであるため、そのときに装置の構成部品に無理な力が掛かることがなく、その構成部品の変形を回避することができる。しかも、そのときには、第1スプリングのみに抗してプッシュロッドを変位させればよく、フューエルリッドの閉じ力を小さく抑えて、フューエルリッドの変形も回避することができる。また、リンクを2枚構造とする必要がないため、その分、部品点数の増加を抑えて、構成の簡素化および小型化を図ることができる。
【0040】
また、プッシュロッドのスリット内にリンクの一部を相対移動可能に位置させることにより、それらのプッシュロッドとリンクをスペース的に効率よく配備して、装置のより一層の小型化を図ることができる。さらに、そのスリット内に、リンク付勢用の付勢手段を備えることにより、装置のより一層の小型化を図ることができる。
【0041】
また、プッシュロッド付勢用の付勢手段と、リンク付勢用の付勢手段の少なくとも一方は、トーションスプリングを用いることができる。
【0042】
また、一体的に回動するリンクとスイッチレバーのそれぞれをブラケットの一側面側と他側面側に分けて配置し、かつリンク付勢用の付勢手段がスイッチレバーを介してリンクを付勢するように、その付勢手段をスイッチレバーが位置するブラケットの他側面側に配置することにより、リンクが位置するブラケットの一側面側に、プッシュロッドなどの構成部品を効率よく配備して、装置の一層の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のフューエルリッド装置を車両の下側から見た側面図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】フューエルリッドを閉じたときにおける図1のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図4】フューエルリッドを開いたときにおける図1のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図5】ストッパが係止位置に保持されている状態において、フューエルリッドを閉じたときの図1のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図6】フューエルリッドを閉じたときにおいて、本発明の第2の実施形態のフューエルリッド装置を車両の上側から見て、プッシュロッドの一部を断面した側面図である。
【図7】フューエルリッドを開いたときにおける図6のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図8】ストッパが係止位置に保持されている状態において、フューエルリッドを閉じたときの図6のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図9】図6のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】フューエルリッドを閉じたときにおいて、本発明の第3の実施形態のフューエルリッド装置を車両の上側から見て、プッシュロッドの一部を断面した側面図である。
【図11】フューエルリッドを開いたときにおける図10のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図12】ストッパが係止位置に保持されている状態において、フューエルリッドを閉じたときの図10のフューエルリッド装置を車両の上側から見た側面図である。
【図13】図10におけるプッシュロッドのXIII−XIII線に沿う断面図である。
【図14】図11におけるプッシュロッドのXIV−XIV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 フューエルリッド
2 ケーブル(連結部材)
3 ストッパ
4 スライドドア
10 フューエルリッド装置
11 ブラケット
12,22,32 プッシュロッド
12B 当接部
22B スリット
32C スリット
14 リンク
15 スイッチレバー
16 第1スプリング(プッシュロッド付勢手段)
17,27,37 第2スプリング(リンク付勢手段)

Claims (5)

  1. 装置本体のベース部材として、車体に取り付け可能なブラッケットと、
    前記ブラケットに、第1の軸線に沿って第1および第2の方向に変位可能に取り付けられ、フューエルリッドの開動によって前記第1の方向に変位し、かつ前記フューエルリッドの閉動によって前記第2の方向に変位するプッシュロッドと、
    前記プッシュロッドを前記第1の方向に付勢するプッシュロッド付勢手段と、
    前記ブラケットに、一端部と他端部との間の部分が第2の軸線を中心として一方向および他方向に回動可能に取り付けられ、前記他端部はスライドドアを半開位置に係止可能なストッパに連結されて、前記一方向に回動することにより前記ストッパを前記スライドドアの係止が可能な係止位置に移動させ、かつ前記他方向に回動することにより前記ストッパを前記スライドドアの係止が不可能な非係止位置に移動させるリンクと、
    前記リンクを前記他方向に付勢するためのリンク付勢手段と、
    前記プッシュロッドに設けられて、前記フューエルリッドの開動によって前記プッシュロッドが前記第1の方向に変位されるときに、前記リンクの一端部に当接して該リンクを前記一方向に回動させ、かつ前記フューエルリッドの閉動によって前記プッシュロッドが前記第2の方向に変位されるときに、前記リンクの一端部から離間して前記リンク付勢手段による該リンクの前記他方向の回動を許容する当接部と、
    を備えることを特徴とするフューエルリッド装置。
  2. 前記プッシュロッドに、前記リンクの一端部が相対移動可能に内在するスリットを設けたことを特徴とする請求項1に記載のフューエルリッド装置。
  3. 前記スリットの内部に、前記リンク付勢手段を備えることを特徴とする請求項2に記載のフューエルリッド装置。
  4. 前記プッシュロッド付勢手段およびリンク付勢手段の少なくとも一方は、トーションスプリングであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフューエルリッド装置。
  5. 前記ブラケットの一側面側に前記リンクを回動可能に配置し、
    前記ブラケットの他側面側に前記リンクと一体的に回動するスイッチレバーを配置し、
    前記ブラケットの他側面側に、前記スイッチレバーを介して前記リンクを付勢するように前記リンク付勢手段を配置する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフューエルリッド装置。
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