JP4267561B2 - スロットルボデー - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関(エンジン)の吸気通路の一部を形成して、吸入空気量を制御するスロットルボデー関する。
例えば、吸気通路が形成されたボデー本体と、そのボデー本体に回動可能に設けられて吸気通路を開閉するバルブ体とを備えるスロットルボデー(空気流量制御装置とも呼ばれる。)の製造方法において、ボデー本体をインサートしてバルブ体を樹脂成形する製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−256898号公報(請求項5、実施の形態4、図5及び図6参照。)
前記特許文献1においては、ボデー本体をインサートしてバルブ体を樹脂成形するため、ボデー本体の寸法に見合ったボデーインサート成形型(金型)いわゆるバルブ成形型が必要となる。しかしながら、このようなバルブ成形型は、複雑なボデー本体の形状に対応させなければならないため、型構造が複雑化し、コストアップを余儀なくされるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、コストを低減することのできるスロットルボデー提供することにある。
前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とするスロットルボデーより解決することができる。
すなわち、請求項1に記載されたスロットルボデーによると、樹脂成形されたバルブ体を全閉位置においた状態でインサートしてボデー本体が樹脂成形されている。したがって、ボデー本体をインサートする複雑な型構造の成形型を不要とするとともにボデー本体の樹脂成形のための成形型の型構造を簡素化し、これによりコストを低減することができる。
また、前記バルブ体の外周端面を、該バルブ体の開き側に位置する面から閉じ側に位置する面に向かって外径が徐々に小さくなるテーパ状でかつ該バルブ体の自由端部に対応する位置から両軸受部側に向かってテーパ角が徐々に小さく変化するテーパ状曲面により形成し、前記バルブ体をインサートして前記ボデー本体を樹脂成形することにより、前記バルブ体の外周端面により該ボデー本体の内壁面にバルブシール面が形付けられている。
したがって、ボデー本体の成形収縮(本明細書でいう「収縮」に相当する。)に応じてバルブ体の全閉位置が開方向へずれた場合でも、バルブ体の外周端面により形付けられたボデー本体のバルブシール面に対してバルブ体の外周端面(詳しくは、閉じ側に位置する面の外周縁)が周方向に亘ってくいつくことなく当接することで、ボデー本体のバルブシール面とバルブ体の外周端面との間をシールすることができる。これにより全閉のバルブ体くいつによるバルブ体の作動不良を防止あるいは低減することができる。これとともに、ボデー本体のバルブシール面に対してバルブ体の外周端面が周方向に亘ってシールすることにより、相互間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
また、請求項に記載されたスロットルボデーによると、前記バルブ体の外周端面の少なくとも大径側部分に湾曲状部が形成されている。
このように構成すると、バルブ体の低開度域における単位スロットル開度当たりの吸気流量を減少することが可能となるので、バルブ体によるスロットル開度に対する吸気流量の分解精度を向上し、スロットルボデーの低開度特性を向上することができる。なお、本明細書でいう「湾曲状部」には、R状部、楕円状部の他、インボリュート、2次曲線、3次曲線等の円弧に近似する形状が含まれる。
本発明のスロットルボデーよれば、ボデー本体をインサートする複雑な型構造の成形型を不要とするとともにボデー本体の樹脂成形のための成形型の型構造を簡素化し、コストを低減することができる。さらに、全閉時におけるバルブ体の作動不良や空気洩れ量の増加を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例を参照して説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1を図面にしたがって説明する。本実施例では、スロットル制御装置に用いられるスロットルボデーについて例示することにする。まず、スロットル制御装置の概要から述べる。図1に示すように、電子制御式のスロットル制御装置1は、その主体をなすスロットルボデー2を備えている。
スロットルボデー2は、図2に示すように、樹脂製のボデー本体3と樹脂製のバルブ体14とにより構成されている。
ボデー本体3は、ボア壁部4とモータ収容部6とを一体に有している。ボア壁部4内には、図2において紙面表裏方向に貫通するほぼ中空円筒状の吸気通路7が形成されている(図3及び図4参照)。なお、図示しないが、ボア壁部4の上流側にはエアクリーナが接続され、また、ボア壁部4の下流側にはインテークマニホルドが接続される。
図2及び図4に示すように、前記ボア壁部4には、吸気通路7を径方向に横切る金属製のスロットルシャフト8が配置されている。スロットルシャフト8の一方の端部(図2で左端部)8aは、ボア壁部4に一体形成された左側の軸受部9内に対してメタル軸受10を介して回転可能に支持されている。また、スロットルシャフト8の他方の端部(図2で右端部)8bは、ボア壁部4に一体形成された右側の軸受部11内に対してメタル軸受12を介して回転可能に支持されている。右側の軸受部11には、その開口端面を密封するプラグ16が装着されている。
前記スロットルシャフト8には、前記吸気通路7を回動により開閉可能な樹脂製のバルブ体14が樹脂成形されている(図3参照)。バルブ体14は、モータ20(後述する)の駆動により吸気通路7を開閉することにより、その吸気通路7を流れる吸入空気量を制御する。
図2に示すように、前記スロットルシャフト8の左端部8aは、左側のメタル軸受10を貫通している。そのスロットルシャフト8の端部8aには、例えば樹脂製の扇形ギヤからなるスロットルギヤ18が一体的に設けられている。
ボデー本体3とスロットルギヤ18との間には、ほぼ同一軸線上に位置するバックスプリング19が介在されている。バックスプリング19は、常にスロットルギヤ18をバルブ体14の閉じ方向へ付勢している。
前記ボデー本体3のモータ収容部6は、前記スロットルシャフト8の回転軸線Lに平行しかつ図2において左方に開口するほぼ有底円筒状に形成されている。そのモータ収容部6内には、例えばDCモータ等からなるモータ20が配置されている。モータ20の外郭を形成するモータケーシング21に設けられた取付フランジ22は、ボデー本体3にスクリュ23により固定されている。
また、モータ20の出力回転軸24には、例えば樹脂製のモータピニオン26が一体的に設けられている。
また、前記ボデー本体3とカバー30(後述する)との間には、スロットルシャフト8の回転軸線Lに平行するカウンタシャフト27が設けられている。カウンタシャフト27には、例えば樹脂製のカウンタギヤ28が回転可能に支持されている。カウンタギヤ28は、ギヤ径の異なる大径側のギヤ部28aと小径側のギヤ部28bとを有している。大径側のギヤ部28aが前記モータピニオン26に噛み合わされ、また小径側のギヤ部28bが前記スロットルギヤ18に噛み合わされている。
なお、スロットルギヤ18とモータピニオン26とカウンタギヤ28とにより、減速ギヤ機構29が構成されている。
前記ボデー本体3の一側面(図2において左側面)には、前記減速ギヤ機構29等を覆うための、例えば樹脂製のカバー30がスナップフィット手段、クリップ手段、ねじ締結手段等の結合手段を介して結合されている。ボデー本体3とカバー30との間には、内部の気密を保持するためのOリング(オーリング)31が介在されている。
図1に示すように、カバー30にはコネクタ部33が設けられている。コネクタ部33には、図示しない外部コネクタが接続可能となっている。また、コネクタ部33内には、図示しないが、前記モータ20につながるターミナル、回転角センサ38(後述する)につながるターミナルが配置されている。
図1において、前記モータ20は、自動車のエンジンコントロールユニットいわゆるECU等の制御手段(図示省略)によって、アクセルペダルの踏み込み量に関するアクセル信号やトラクション制御信号,定速走行信号,アイドルスピードコントロール信号に応じて駆動制御される。また、モータ20の出力回転軸24の駆動力が、モータピニオン26からカウンタギヤ28、スロットルギヤ18を介してスロットルシャフト8に伝達される。これにより、バルブ体14が回動される結果、吸気通路7が開閉される。
図2に示すように、前記スロットルギヤ18には、前記スロットルシャフト8の回転軸線Lと同一軸線上に位置するリング状の磁性材料からなるヨーク35が一体的に設けられている。ヨーク35の内周面には、磁界を発生する一対の磁石36,37が一体化されている。両磁石36,37は、例えばフェライト磁石からなり、両者間に発生する磁力線すなわち磁界が平行をなすように平行着磁されており、ヨーク35内の空間にほぼ平行な磁界を発生させる。
また、前記カバー30の内側面には、磁気抵抗素子を内蔵するセンサIC39を備えた回転角センサ38が配置されている。回転角センサ38は、前記スロットルシャフト8の回転軸線L上において、前記両磁石36,37の相互間に所定の間隔を隔てた位置に配置されている。回転角センサ38のセンサIC39は、磁気抵抗素子からの出力を計算して、前記ECU等の制御手段に磁界の方向に応じた出力信号を出力することにより、磁界の強度に依存することなく、磁界の方向を検出できるように構成されている。
上記したスロットル制御装置1(図2参照)において、エンジンが始動されると、ECU等の制御手段によってモータ20が駆動制御される。これにより、前にも述べたように、減速ギヤ機構29を介してバルブ体14が開閉される結果、ボデー本体3の吸気通路7を流れる吸入空気量が制御される。そして、スロットルシャフト8の回転にともなって、スロットルギヤ18とともにヨーク35及び両磁石36,37が回転すると、その回転角に応じて回転角センサ38のセンサIC39に交差する磁界の方向が変化する。これにより、センサIC39の出力信号が変化する。センサIC39の出力信号が出力される前記ECU等の制御手段(図示省略)では、センサIC39の出力信号に基づいて、スロットルシャフト8の回転角すなわちバルブ体14の開度が算出される。
また、ECU等の制御手段は、回転角センサ38のセンサIC39から出力されかつ一対の磁石36,37の磁気的物理量としての磁界の方向によって検出されたスロットル開度と、車速センサ(図示省略)によって検出された車速と、クランク角センサによるエンジン回転数と、アクセルペダルセンサ、O2センサ、エアフローメータ等のセンサからの検出信号等に基づいて、燃料噴射制御、バルブ体14の開度の補正制御、オートトランスミッションの変速制御等の、いわゆる制御パラメータを制御する。
次に、前記スロットルボデー2の要部を説明する。
図3に示すように、バルブ体14は樹脂成形され、ボデー本体3のバルブシール面5(後述する)に当接する外周端面14aが形成されている。
また、ボデー本体3は、バルブ体14をインサートして樹脂成形されている。ボデー本体3のボア壁部4の内壁面には、全閉時のバルブ体14の外周端面14aが当接するバルブシール面5が形成されている。
なお、バルブシール面5及び外周端面14aは、図3において左半部と右半部とがスロットルシャフト8の回転軸線Lを中心として点対称状に形成されている。図3の場合、バルブ体14は、左回り方向(図3中、矢印O参照)に開かれ、逆に右回り方向(図3中、矢印S参照)に閉じられるようになっている。
しかして、前記バルブシール面5は、ボデー本体3の収縮に応じて前記バルブ体14の全閉位置がずれた場合でもそのバルブ体14の外周端面14aが周方向に亘ってシール可能な形状に形成されている。すなわち、バルブシール面5は、ほぼテーパ状でかつバルブ体14の自由端部に対応する位置から両軸受部9,11(図2参照)側に向かってテーパ角θ(図3参照)が徐々に小さく変化する断面直線状のテーパ状曲面により形成されている。また、バルブ体14の外周端面14aは、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブシール面5を形付けるように、ほぼテーパ状でかつ該バルブ体14の自由端部に対応する位置から両軸受部9,11(図2参照)側に向かってテーパ角θ(図3参照)が徐々に小さく変化する断面直線状のテーパ状曲面により形成されている。
そして、テーパ角θは、ボデー本体3の収縮量に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、そのバルブ体14の外周端面14aがバルブシール面5に周方向に亘って当接可能となるように設定される。
前記ボデー本体3のバルブシール面5及びバルブ体14の外周端面14aの形状について詳しく説明する。なお、前にも述べたように、バルブシール面5及び外周端面14aは、図3における左半部と右半部とがスロットルシャフト8の回転軸線Lを中心として点対称状に形成されたものであるから、以降、その右半部について説明し、左半部についての説明は省略する。本例は、ボデー本体3のボア壁部4が半径方向に一定量で周方向に均一に収縮する場合であるが、ボデー本体のボア壁部4が異形のために周方向における各部で収縮が異なる場合は、それに合わせたシール面形状すなわちバルブ体14の外周端面14aの形状にすることが可能であり、必ずしも、左半部と右半部とがスロットルシャフト8の回転軸線Lを中心として点対称状形状である必要はない。
いま、成形直後におけるボデー本体3とバルブ体14の右半部との関係において、図5(a)に示すように、バルブ体14の表面(開き側に位置する面が相当する。)14A(図5(b)参照)上の点Paを中心とする半径をRとする。また、バルブ体14の裏面(閉じ側に位置する面が相当する。)14B(図5(b)参照)の点Pbを中心とする半径をrとする。点Pbは、ボア(吸気通路7)の中心を通る線(「吸気通路の軸線」という。)L1(図5(b)参照)上にある。このとき、半径R,rは、
R>r
の関係を満たす。
そして、バルブ体14の外周端面14aは、上記R>rの関係を満たすテーパ状曲面、すなわちほぼテーパ状でかつ該バルブ体14の自由端部に対応する位置から両軸受部9,11(図2参照)側に向かってテーパ角θ(図3参照)が徐々に小さく変化するテーパ状曲面により形成されている。
すなわち、テーパ状曲面により形成されるバルブ体14の外周端面14aにおいて、バルブ体14の自由端部に対応する位置においては、テーパ角θ(α)(図5(b)参照)とする。また、バルブ体14の両軸受部9,11(図2参照)側に対応する位置においては、テーパ角θ(β)(図5(c)参照)とする。このとき、テーパ角θ(α)、θ(β)は、
θ(α)>θ(β)
の関係を満たす。さらに、バルブ体14の外周端面14aは、バルブ体14の自由端部に対応する位置のテーパ角θ(α)から両軸受部9,11(図2参照)側に対応する位置のテーパ角θ(β)に向かって徐々にテーパ角θが小さくなるように形成されている。
また、前記ボデー本体3の樹脂成形時において、前記バルブ体14の外周端面14aによりボデー本体3のバルブシール面5が形付けられる。したがって、テーパ状曲面により形成されるバルブシール面5は、前記バルブ体14の外周端面14aと同様に、バルブ体14の自由端部に対応する位置においてはテーパ角θ(α)(図5(b)参照)であり、両軸受部側に対応する位置においてはテーパ角θ(β)(図5(c)参照)であり、テーパ角θ(α)、θ(β)は、
θ(α)>θ(β)
の関係を満たす。さらに、バルブシール面5は、バルブ体14の自由端部に対応する位置のテーパ角θ(α)から両軸受部側に対応する位置のテーパ角θ(β)に向かって徐々にテーパ角θが小さくなるテーパ状曲面に形成されている。
なお、ボデー本体3のバルブシール面5は、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブ体14の外周端面14aによって全面的に形付けられるものでもよいし、あるいは、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブ体14の外周端面14a(後述する)に対応する部分をバルブ体14の外周端面14aによって部分的に形付け、それ以外の部分はボデー成形型40(後述する)によって連続的なテーパ状曲面を形成するようにしてもよい。
そして、収縮後におけるボデー本体3とバルブ体14との関係においては、図6(a)に示すように、ボデー本体3のボア壁部4が半径方向に一定量で周方向に均一に収縮するものとする。すると、バルブ体14の全閉位置が開方向へ所定角度ずれるもの、バルブ体14の自由端部に対応する位置においては、バルブ体14の外周端面14aがバルブシール面5に隙間なく当接(詳しくは点接触)する(図6(b)参照)。また、両軸受部側に対応する位置においては、バルブ体14の外周端面14aがバルブシール面5に隙間なく当接(詳しくは点接触)する(図6(c)参照)。同様に、外周端面14aは、バルブシール面5に対して周方向に亘ってほぼ全面的に隙間なく当接(詳しくは線接触)する。
したがって、ボデー本体3の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体3とバルブ体14との間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
これに対し、バルブシール面5及び外周端面14aを周方向に亘って一定のテーパ角θ(α)で形成した場合を想定すると、成形直後におけるボデー本体3とバルブ体14との関係においては、図7(a)に示すように、バルブ体14の表面(開き側に位置する面)14A(図7(b)参照)の点Paを中心とする半径をRとする。また、バルブ体14の裏面(閉じ側に位置する面)14B(図7(b)参照)の点Pbを中心とする半径をrとする。点Pbは、吸気通路7の軸線L1(図5(b)参照)上にある。このとき、半径R,rは、
R>r
の関係を満たす。
また、テーパ状曲面により形成されるバルブシール面5及び外周端面14aにおいて、バルブ体14の自由端部に対応する位置、及び、両軸受部側に対応する位置にかかわらず、周方向に一定のテーパ角θ(α)とする(図7(b),(c)参照)。
そして、収縮後におけるボデー本体3とバルブ体14との関係においては、図8(a)に示すように、ボデー本体3のボア壁部4が半径方向に一定量(図6(a)と同じ量)で周方向に均一に収縮するものとする。すると、バルブ体14の全閉位置が開方向へ所定角度ずれる。このとき、両軸受部側に対応する位置においては、バルブ体14の外周端面14aがバルブシール面5に隙間なく当接する(図8(c)参照)。しかし、バルブ体14の自由端部に対応する位置においては、バルブ体14の外周端面14aがバルブシール面5に当接することができないので、外周端面14aとバルブシール面5と間に隙間Cができる(図8(b)参照)。このため、空気洩れが発生することになる。
逆に、バルブ体14の自由端部に対応する位置(図8(b)参照)において、バルブ体14の外周端面14aがバルブシール面5に当接するものと考えるならば、両軸受部側に対応する位置(図8(c)参照)においては、バルブ体14の外周端面14aバルブシール面5とがくいついてしまい、バルブ体14の作動不良が発生することになる。
したがって、バルブシール面5及び外周端面14aを周方向に亘って一定のテーパ角θ(α)で形成した場合には、ボデー本体3の収縮に応じて、ボデー本体3のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端面14aが周方向に亘って当接(すなわちシール)することができないので、バルブ体の作動不良や空気洩れ量の増加を発生するという問題がある。
これと異なり、本実施例によれば、前にも述べたように、ボデー本体3の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合にも、ボデー本体3のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端面14aが周方向に亘ってシールすることができるので、バルブ体の作動不良や空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
また、図4に示すように、バルブ体14はスロットルシャフト8の周りを鋳ぐるんでおり、そのシャフト回りの両端面が前記両メタル軸受10,12の端面に摺動可能に接触する。これにより、バルブ体14が軸方向に関して位置決めされる。なお、バルブ体14により鋳ぐるまれるスロットルシャフト8の軸部は、例えば断面ほぼ小判形状の異形軸部となっている。
また、図4において、左側のメタル軸受10は、ボデー本体3の当該軸受部9の内壁面に突出する抜止部3aにより、反バルブ側(図4において左方)への抜け止めがなされている。また、右側のメタル軸受12は、ボデー本体3の当該軸受部11の内壁面に突出する抜止部3bにより、反バルブ側(図4において左方)への抜け止めがなされている。
また、左側の軸受部9内には、その開口側(図4において左側)から当該抜止部3aに当接するゴム性のシール材17が嵌着されている。そのシール材17の内周部は、スロットルシャフト8の外周面に形成された周方向に環状をなす環状溝8c内に摺動可能に嵌合されている。シール材17は、カバー30内から吸気通路7内への空気洩れ、及び、吸気通路7内からカバー30内へのガス洩れを防止する。
次に、上記したスロットルボデー2の製造方法について説明する。
この製造方法は、バルブ成形工程とボデー成形工程とを備える。
バルブ成形工程では、図9に示すように、バルブ体14が、図示しない周知のバルブ成形型(金型)を使用して射出成形により樹脂成形される。このとき、バルブ成形型内に、予めスロットルシャフト8をインサートしておき、バルブ体14にスロットルシャフト8を射出成形により樹脂成形する。
次に、ボデー成形工程では、図10に示すように、ボデー成形型(金型)40内にバルブ体14をインサートしてボデー本体3(図3参照)を射出成形により樹脂成形する。
ボデー成形型40は、ボデー本体3を成形するキャビティ46を形成する上型41、下型42及び複数の側面型43と、バルブ体14を全閉位置において相互間に支持する上補助型44及び下補助型45を備えている。上型41には、その上面からキャビティ46に連通する樹脂注入口47が設けられている。
そして、バルブ体14をインサートするとともにスロットルシャフト8に両メタル軸受10,12(図4参照)を嵌合させた状態で、各型41〜45を型閉じする。この状態で、画定されるキャビティ46内に、樹脂注入口47から樹脂材料(溶融樹脂)を射出してボデー本体3を樹脂成形する(図3参照)。
次に、ボデー本体3の硬化後において、各型41〜45を型開きして、製品すなわちスロットルボデー2を取り出せばよい。
上記のようにして、製造されたスロットルボデー2に対して、プラグ16、シール材17、バックスプリング19、モータ20、減速ギヤ機構29、カバー30等を組付けることにより、スロットル制御装置1(図2参照)が完成する。
なお、前記したボデー本体3及びバルブ体14に用いる樹脂材料としては、合成樹脂を母材(マトリクス)とする複合材料を用いることができる。そして、合成樹脂の母材としては、例えば、ポリエチレンテフタレート,ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド6,ポリアミド66,芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂、ABS、ポリカーボネート,ポリアセタール等の汎用樹脂、ポリフェニレンサルファド樹脂、ポリエーテルサルホン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルニトリル,ポリエーテルイミド等のスーパーエンジニアリングプラスチック、フェノール樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、シリコーン樹脂、テフロン(登録商標)樹脂等の合成樹脂等を採用することができる。
また、前記複合材料には、繊維材料や充填材料が含まれるもので、例えば、ガラス繊維,炭素繊維,セラミックス繊維,セルロース繊維,ビニロン繊維,黄銅繊維,アラミド繊維等の繊維類、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、シリカ、水酸化マグネシウム、タルク、珪酸カルシウム、マイカ、ガラス、炭素、黒鉛、熱硬化性樹脂粉末、カシューダスト等を採用することができる。また、場合によっては、複合材料に難燃剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、滑剤等を配合してもよい。
上記したスロットルボデー2によると、樹脂成形されたバルブ体14をインサートしてボデー本体3が樹脂成形されている。したがって、ボデー本体3をインサートする複雑な型構造の成形型を不要とするとともにボデー本体3の樹脂成形のための成形型の型構造を簡素化し、これによりコストを低減することができる。
また、前記特許文献1においては、前にも述べたように、ボデー本体をインサートしてバルブ体を樹脂成形するため、ボデー本体の寸法に見合ったバルブ成形型が必要となるが、ボデー本体の歪すなわち成形収縮を考慮すると、成形型とボデー本体との間の隙間が大きくなって成形バリが大きくなるという問題が残る。しかし、本実施例によると、樹脂成形されたバルブ体14をインサートしてボデー本体3が樹脂成形されるので、成形バリを削減することができるという効果も認められる。
また、ボデー本体3の内壁面に全閉時のバルブ体14の外周端面14aが当接するバルブシール面5が形成される。そして、ボデー本体3のバルブシール面5及びバルブ体14の外周端面14aが、ボデー本体3の成形収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体3のバルブシール面5とバルブ体14の外周端面14a(詳しくは、閉じ側に位置する面の外周縁)とが互いに周方向に亘ってシール可能な形状に形成されている。
したがって、ボデー本体3の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体3のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端面14a(詳しくは、閉じ側に位置する面の外周縁)が周方向に亘ってシールすることができる。これにより、ボデー本体3のバルブシール面5全閉のバルブ体14の外周端面14aとがくいつくことによるバルブ体14の作動不良を防止あるいは低減することができる。これとともに、ボデー本体3のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端面14a(詳しくは、閉じ側に位置する面の外周縁)が周方向に亘ってシールすることにより、相互間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
また、ボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5及びバルブ体14の外周端面14aを、ほぼテーパ状でかつバルブ体14の自由端部に対応する位置から両軸受部側に向かってテーパ角θが徐々に小さく変化するテーパ状曲面により形成している。これにより、ボデー本体3の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体3のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端面14aが周方向に亘ってシールすることができる。これにより、前にも述べたように、バルブ体14の作動不良や空気洩れ量の増加を防止することができる。
また、上記したスロットルボデー2の製造方法によると、上記した作用・効果を奏するスロットルボデー2を容易に製造することができる。
なお、ボデー本体3のバルブシール面5とバルブ体14の外周端面14aとの少なくとも一方にシール剤を塗布することにより、全閉時のバルブ体14の外周端面14aとボデー本体3のバルブシール面5とのシール性を向上することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1におけるバルブ体14の形状の変更例を説明するものであるから重複する説明は省略する。以降の実施例についても同様に、重複する説明は省略する。
図11に示すように、本実施例のバルブ体14の板厚のうちの閉じ側の約半分に、ボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5に対応する外周端面14aを形成したものである。
本実施例のスロットルボデーによっても、前記実施例1と同様の作用・効果が得られる。
[実施例3]
本発明の実施例3を説明する。本実施例は、前記実施例1におけるボデー本体3及びバルブ体14の形状の変更例を説明するものである。
図12に示すように、本実施例のボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5は、図12における左半部と右半部とで軸方向(図12において上下方向)に所定量ずらして形成したものである。これに対応して、バルブ体14の左半部の外周端面14aと右半部の外周端面14aとが、ボデー本体3の軸方向(図12において上下方向)に所定量ずらして形成されている。
本実施例のスロットルボデーによっても、前記実施例1と同様の作用・効果が得られる。
関連技術
関連技術を説明する。関連技術は、前記実施例1におけるボデー本体3及びバルブ体14の形状の変更例を説明するものである。
図13に示すように、本実施例のボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5とバルブ体14の外周端部(符号、14bを付す。)とを、吸気通路7の軸線L1に直交する面で当接し合うように形成したものである。この場合、バルブシール面5は、ボア壁部4の内壁面にフランジ状に突出されたフランジ部4aに形成されている。すなわち、バルブ体14の全閉位置が、吸気通路7の軸線L1に直交している。
本実施例によると、ボデー本体3が収縮しても、ボデー本体3のフランジ部4aのバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端部14bの閉じ側の面が当接し合ってシールすることができる。これにより、ボデー本体3のフランジ部4aのバルブシール面5バルブ体14の外周端部14bとがくいつくことによるバルブ体14の作動不良を防止あるいは低減することができるとともに、ボデー本体3のフランジ部4aのバルブシール面5とバルブ体14の外周端部14bの閉じ側の面との間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。なお、本実施例におけるバルブ体14の外周端面14aは、吸気通路7の軸線L1を中心とする円筒状曲面によって形成されている。
[実施例
本発明の実施例を説明する。本実施例は、前記実施例1におけるバルブ体14の外周端面14aの形状を変更した変更例を説明するものである。なお、バルブ体14の外周端面14aは、前にも述べたように、図3における左半部と右半部とがスロットルシャフト8の回転軸線Lを中心として点対称状に形成されたものであるから、その右半部について説明し、左半部についての説明は省略する。また、本実施例では、ボデー本体3のバルブシール面5は、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブ体14の外周端面14aによって全面的に形付けられるものである。
図14(a)及び図15(a)に示すように、本実施例のバルブ体14の外周端面14aは、基本的には、前記実施例1と同様に、ほぼテーパ状でかつバルブ体14の自由端部に対応する位置から両軸受部9,11(図2参照)側に向かってテーパ角θ(図3参照)が徐々に小さく変化するテーパ状曲面により形成された断面直線状のテーパ状部(符号、14a1を付す。)を主体として形成されている。
しかして、バルブ体14の外周端面14aの開き側部分すなわち大径側部分(図14(b)及び図15(b)における上側部分)には、前記テーパ状部14a1になだらかに連続する断面凸型円弧状のR状部14a2が周方向に亘って形成されている。すなわち、バルブ体14の外周端面14aは、その閉じ側部分すなわち小径側部分に形成されたテーパ状部14a1と、そのテーパ状部14a1になだらかに連続しかつバルブ体14の開き側部分すなわち大径側部分に形成されたR状部14a2とにより構成されている。しかし、バルブ体14の外周端面14aは、全体としてみれば、前記とほぼ同様のテーパ状曲面をなしている。なお、R状部14a2は、本明細書でいう「湾曲状部」に相当する。
図14(b)に示すように、前記バルブ体14の自由端部に対応する位置における前記R状部14a2は、該バルブ体14の開き側に位置する面14Aの中心点P1(図14)を中心とする半径R1(α)をもって形成されている。また、図15(b)に示すように、バルブ体14の両軸受部9,11(図2参照)側に対応する位置における前記R状部14a2は、該バルブ体14の開き側に位置する面14Aの半径上に位置する任意の点P2を中心とする半径R1(β)をもって形成されている。このとき、半径R1(α)、R1(β)は、
R1(α)>R1(β)
の関係を満たす。さらに、バルブ体14のR状部14a2は、バルブ体14の自由端部に対応する位置の半径R1(α)(図14(b)参照)から両軸受部9,11(図2参照)側に対応する位置の半径R1(β)(図15(b)参照)に向かって徐々に小さくなる半径Rをもって形成されている。また、バルブ体14の外周端面14aのうちのR状部14a2が占める割合は、バルブ体14の自由端部に対応する位置の厚さt1(α)(図14(b)参照)から両軸受部9,11(図2参照)側に対応する位置の厚さt2(β)(図15(b)参照)に向かって徐々に小さくなる肉厚tをもって形成されている。なお、本実施例における厚さt1(図14(b)参照)はバルブ体14の外周端面14aにおける肉厚t0の約70%程度であり、厚さt2(図15(b)参照)は肉厚t0の約25%程度である。
したがって、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブ体14の外周端面14aに対応して形付けられるバルブシール面5には、前記テーパ状部14a1に対応するテーパ状部5a1、及び、前記R状部14a2に対応するR状部5a2が形成される(図14(b)及び図15(b)参照)。なお、図16は収縮後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)は図6(b)に準じる断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。また、図17は収縮後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)は図6(c)に準じる断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。
本実施例のスロットルボデーによっても、前記実施例1と同様の作用・効果を得ることができる。なお、ボデー本体3が収縮してバルブ体14の全閉位置がずれた時、バルブ体14の自由端部に対応する位置においては、図16(b)に示すように、バルブ体14の外周端面14aのテーパ状部14a1の小径側の端部とボデー本体3のバルブシール面5が点P(α)で接触し、また、バルブ体14の両軸受部側に対応する位置においては、図17(b)に示すように、バルブ体14の外周端面14aのテーパ状部14a1の小径側の端部とボデー本体3のバルブシール面5が点P(β)で接触するように、テーパ角θ(α)(図14(b)参照。)及びテーパ角θ(β)(図15(b)参照。)が設定してある。そして、点P(α)(図16(b)参照。),点P(β)(図17(b)参照。)で形成される線状のシール部で全面的にシールされるため、全閉時のバルブ体14の外周端面14aとボデー本体3のバルブシール面5とのシール性を向上することができ、空気洩れ量を大幅に低減することができる。
さらに、バルブ体14の外周端面14aの大径側部分に、テーパ状部14a1に連続するR状部14a2が形成されている。これにより、バルブ体14の低開度域(例えば、全閉位置を0°としたときの0°〜7°の開度範囲)における単位スロットル開度当たりの吸入空気量(「吸気流量」という。)を減少することが可能となる。
なお、図20にスロットルボデーの低開度特性を示す特性線図が示されている。図20において、横軸はスロットル開度(°)を示し、縦軸は吸気流量(m/h)を示している。また、特性線Laは前記実施例1のスロットルボデーによる流量特性、特性線Lbは本実施例(実施例)のスロットルボデーによる流量特性それぞれ示されている。
図20から明らかなように、本実施例(実施例)のスロットルボデー(特性線Lb参照。)によると、バルブ体14の低開度域(0°〜7°)における単位スロットル開度当たりの吸気流量が、前記実施例1(特性線La参照。)に比べ、約30%程度減少されることがわかる。
したがって、バルブ体14の低開度域における単位スロットル開度当たりの吸気流量を減少することにより、バルブ体14によるスロットル開度に対する吸気流量の分解精度を向上し、スロットルボデー2の低開度特性を向上することができる。さらには、エンジンのアイドル回転数の低回転化を可能とすることにより、燃費の向上、排気エミッションの低減に有益なる効果を発揮することができる。
また、本実施例(実施例)のスロットルボデーによると、例えば特表2002−530587号公報(これを、「特許文献2」という。)のものに比べても、低開度特性の向上効果が大きいといえる。この点について詳述すると、特許文献2のスロットルボデーは、図21に示すように、樹脂製のボア壁部102の吸気通路103内に、バルブ体105をスロットルシャフト104により回動可能に支持した形式のスロットルボデー101であって、バルブ体105のスロットル開度に関連して吸気流量の特性曲線を得るための内側輪郭126を有する金属製の円筒体112がボア壁部102内に嵌装されたものである。なお、円筒体112の内側輪郭126は、スロットルシャフト104の上側部分と下側部分とで点対称的であり、バルブ体105の全閉位置を起点として閉じ側に直円筒区分126aを有し、開き側に円弧状区分126bを有している。
特許文献2の場合、別々に製作されたバルブ体105と円筒体112とを組合わせるため、個々の部品(105,112)の寸法のバラツキを考慮する必要がある。すなわち、バルブ体105の半径をRv、円筒体112の内側輪郭126の円弧状区分126bの半径をRとしたとき、
Rv=R
にすると、バルブ体105が円筒体112の内側輪郭126の円弧状区分126bに干渉することにより、バルブ体105の作動不良が発生する。このため、
Rv<R
に設定する必要がある。
これに対して、本実施例(実施例)によると、バルブ体14をインサートしてボデー本体3を樹脂成形し、バルブ体14の外周端面14aに合わせてボデー本体3のバルブシール面5を形付ける(成形する)ことにより、
Rv=R
にすることができる(図14(a)参照)。
また、前記半径Rvと前記半径Rの差による隙間が開口面積になるため、その差が小さい程、バルブ体14の低開度域における吸気流量が減少する。
したがって、本実施例(実施例)によると、前に述べたように、
Rv=R
にすることができるので、バルブ体14の低開度域における吸気流量が減少することにより、バルブ体14によるスロットル開度に対する吸気流量の分解精度を向上することができる。このため、低開度特性の向上効果を最大限生かすことができるので、前記特許文献2(図21参照)に比べても、低開度特性の向上効果が大きいといえる。
なお、低開度特性の向上効果は、外周端面14aのテーパ状部14a1とR状部14a2との比率を変更することにより自由に選定することができる。ちなみに、テーパ状部14a1に比べてR状部14a2の比率が大きいほど、バルブ体14の低開度域における単位スロットル開度当たりの吸気流量を減少させることができ、バルブ体14によるスロットル開度に対する吸気流量の分解精度を向上し、スロットルボデー2の低開度特性を向上することができる。このため、R状部14a2は、バルブ体14の外周端面14aの少なくとも大径側部分に形成されておればよく、その外周端面14aに全面的に形成することも可能である。
また、本実施例(実施例)によると、前記実施例1に比べて、次の理由により低コスト化を図ることが可能である。例えば、前記実施例1のバルブ体14を樹脂成形すると、バルブ体14の外周端面14aにおける開き側すなわち大径側の隅角部分に面取り状の微小なR部15が形成される(図18参照)。なお、図18では、R部15が誇張して表わされている。
このため、図18に示すように、前記ボデー成形型40により、バルブ体14をインサートしてボデー本体3を樹脂成形すると、上補助型44とバルブ体14との間に前記R部15の形成によってできる微小な空間に溶融樹脂が流れ込む。これにより、成形された製品のボデー本体3に成形バリが発生することになる。この成形バリが、バルブ体14が開くときに、吸気通路7(図3参照)の内壁面と干渉してバルブ体14の作動不良をきたす場合がある。このような場合には、ボデー本体3の成形バリを後加工によって除去する必要が生じる。
これに対し、本実施例(実施例)のスロットルボデーでは、バルブ体14の外周端面14aの大径側部分にR状部14a2が形成されている(図14(b)及び図15(b)参照)。このR状部14a2の接線Lt(前記実施例1ではテーパ状曲面の外周端面14a)と、バルブ体14の開き側に位置する面14Aとのなす角度θtが、前記実施例1に比べて、大きくなる、すなわち90°に近い角度になる。これにより、バルブ体14の樹脂成形により形成されるR部15(図18参照)を小さくすることができる。なお、角度θtが大きくなる程(90°に近くなる程)、バルブ体14のR部15(図18参照)が小さくなる。
したがって、バルブ体14のR部15に起因するボデー本体3の成形バリをバルブ体14の作動を阻害しないレベルに縮小化することにより、その成形バリの除去作業を省略することができる
[実施例
本発明の実施例を図面にしたがって説明する。本実施例は、前記実施例の変更例を説明するものである。すなわち、図22に示すように、前記実施例におけるバルブ体14の外周端面14aの開き側部分すなわち大径側部分に形成したR状部14a2(図14(b)参照。)を、前記テーパ状部14a1になだらかに連続する断面凸型楕円状の楕円状部14a3に代えたものである。したがって、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブ体14の外周端面14aに対応して形付けられるバルブシール面5には、前記楕円状部14a3に対応する楕円状部5a3が形成される。
本実施例によっても、前記実施例と同様の作用・効果を得ることができる。なお、バルブ体14の楕円状部14a3及びR状部14a2(前記実施例参照。)は、前記実施例のほか、インボリュート、2次曲線、3次曲線等、円弧に近似する形状であればよい。また、バルブ体14の外周端面14aは、全体としてみれば、前記とほぼ同様のテーパ状曲面をなしておればよく、楕円状部5a3(又はR状部14a2)は、曲率の異なる複数段の楕円状部又はR状部並びにそれらに組合わせによって形成することができる
[実施例
本発明の実施例を図面にしたがって説明する。本実施例は、前記実施例の変更例を説明するものである。すなわち、図23に示すように、前記実施例におけるバルブ体14の外周端面14aの開き側部分すなわち大径側部分に形成したR状部14a2(図14(b)参照。)を、前記テーパ状部14a1になだらかに連続する断面直線状のテーパ状部14a4に代えたものである。テーパ状部14a4のテーパ角θ4は、前記テーパ状部14a1のテーパ角θ(α)に比べて小さく設定されている。したがって、ボデー本体3の樹脂成形時において、バルブ体14の外周端面14aに対応して形付けられるバルブシール面5には、前記テーパ状部14a4に対応する楕円状部5a4が形成される。
本実施例によっても、前記実施例と同様の作用・効果を得ることができる。なお、バルブ体14の外周端面14aは、全体としてみれば、前記とほぼ同様のテーパ状曲面をなしておればよく、2段のテーパ状部14a1,14a4に限らず、テーパ角の異なる3段以上のテーパ状部によって形成することができ、また少なくとも1つの楕円状部又はR状部を含む形状に形成することができる
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。
本発明の実施例1にかかるスロットル制御装置を示す正面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 図1のIII−III線矢視断面図である。 図3のIV−IV線矢視断面図である。 成形直後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)はバルブ体の平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図、(c)は(a)のB−B線矢視断面図である。 収縮後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)はボデー本体の平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図、(c)は(a)のB−B線矢視断面図である。 バルブシール面を周方向に亘って一定のテーパ角で形成した場合の成形直後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)はバルブ体の平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図、(c)は(a)のB−B線矢視断面図である。 バルブシール面を周方向に亘って一定のテーパ角で形成した場合の収縮後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)はボデー本体の平面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図、(c)は(a)のB−B線矢視断面図である。 ボデー本体の成形前のバルブ体を示す略体断面図である。 ボデー成形型を示す略体断面図である。 本発明の実施例2にかかるスロットルボデーを示す断面図である。 本発明の実施例3にかかるスロットルボデーを示す断面図である。 本発明の関連技術にかかるスロットルボデーを示す断面図である。 本発明の実施例にかかるスロットルボデーの成形直後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)は図5(b)に準じる断面図、(b)は(a)のバルブ体の外周端面とボデー本体のボア壁部のバルブシール面との関係を示す分解断面図である。 スロットルボデーの成形直後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)は図5(c)に準じる断面図、(b)は(a)のバルブ体の外周端面とボデー本体のボア壁部のバルブシール面との関係を示す分解断面図である。 収縮後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)は図6(b)に準じる断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。 収縮後におけるボデー本体とバルブ体との関係を示すもので、(a)は図6(c)に準じる断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。 ボデー本体の樹脂成形時における成形バリの説明にかかる説明図である。 ボデー本体の樹脂成形時におけるバルブ体のR状部による効果を示す説明図である。 スロットルボデーの低開度特性を示す特性線図である。 従来のスロットルボデーの一例を示す断面図である。 本発明の実施例5にかかるバルブ体の外周端面とボデー本体のボア壁部のバルブシール面との関係を示す分解断面図である。 本発明の実施例にかかるバルブ体の外周端面とボデー本体のボア壁部のバルブシール面との関係を示す分解断面図である。
2 スロットルボデー
3 ボデー本体
7 吸気通路
5 バルブシール面
5a1 テーパ状部
5a2 R状部(湾曲状部)
14 バルブ体
14a 外周端面
14a1 テーパ状部
14a2 R状部

Claims (2)

  1. 吸気通路が形成されたボデー本体と、
    前記ボデー本体に回動可能に設けられ、その回動により前記吸気通路を開閉するバルブ体と
    を備えるスロットルボデーであって、
    前記バルブ体は、樹脂成形され、
    前記ボデー本体は、前記バルブ体を全閉位置においた状態でインサートして樹脂成形され
    前記バルブ体の外周端面を、該バルブ体の開き側に位置する面から閉じ側に位置する面に向かって外径が徐々に小さくなるテーパ状でかつ該バルブ体の自由端部に対応する位置から両軸受部側に向かってテーパ角が徐々に小さく変化するテーパ状曲面により形成し、
    前記バルブ体をインサートして前記ボデー本体を樹脂成形することにより、前記バルブ体の外周端面により該ボデー本体の内壁面にバルブシール面が形付けられている
    ことを特徴とするスロットルボデー。
  2. 請求項に記載のスロットルボデーであって、
    前記バルブ体の外周端面の少なくとも大径側部分に湾曲状部が形成されていることを特徴とするスロットルボデー。
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