JP2005140060A - 内燃機関用スロットル装置 - Google Patents

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毅 荒井
Naoki Hiraiwa
尚樹 平岩
Katsuya Torii
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Abstract

【課題】 成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を低減することのできる内燃機関用スロットル制御装置を提供する。
【解決手段】 スロットルバルブ1の、バルブ全閉時のバルブ角度を、スロットルボデー5のボア内管31の中心軸線方向に対して90°未満に設定し、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の第1外径側端部を樹脂製ディスク部14よりも先にスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第1シール面に気密的に接触させる構造とする。更に、バルブ全閉時に、吸気下流側に生じる負圧(過給機付きエンジンの場合は吸気上流側に生じる正圧)を利用して、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14を弾性変形させてスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第2シール面に気密的に接触させる。【選択図】 図11

Description

本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される内燃機関用スロットル装置に関するもので、特に車両乗員のアクセル操作量に応じて駆動モータ等のバルブ駆動装置を駆動して、スロットルボデーに回転自在に支持されたスロットルバルブの弁開度を制御する内燃機関用スロットル制御装置に係わる。
近年、燃費向上や軽量化等の目的から、内燃機関の気筒に連通する吸気通路を形成するスロットルボデー、および吸気通路を開閉することで内燃機関に向かう吸入空気量を調節するスロットルバルブを、樹脂成形によって一体的に形成した内燃機関用スロットル装置が提案されている。ここで、例えば図14に示したように、車両乗員によるアクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータ等のバルブ駆動装置を駆動して、スロットルバルブの弁開度を所定量制御するようにした内燃機関用スロットル制御装置においては、スロットルボデー101の略円管形状のボア壁部(円管状部)のボア内径面とスロットルバルブ102の略円板形状のディスク部(円板状部)の外径側端部との間に形成される隙間が、バルブ全閉時の気密性能に大きな影響を及ぼすことが知られている。
このため、従来より、予めスロットルボデー101とスロットルバルブ102とを別工程にて製作し、ボア壁部のボア内径寸法の出来栄えにディスク部の外径側端部形状を合わせ込むか、あるいはディスク部の外径側端部の出来栄えにボア壁部のボア内径寸法を合わせ込み、それぞれを後工程にて組み付けることで、スロットルボデー101のボア壁部のボア内径面とスロットルバルブ102のディスク部の外径側端部との間に所定の隙間寸法を形成していた。ここで、103は、駆動モータ等のバルブ駆動装置の回転動力を受けて回転するスロットルシャフトである。このスロットルシャフト103の軸方向(スラスト方向)の両端部は、スロットルボデー101のボア壁部に一体的に形成された円筒形状のバルブ軸受部104に例えばスラストベアリングやボールベアリング等の軸受部品を介して回転自在に支持されている。
上記の内燃機関用スロットル制御装置に対して、製造工数や上記の隙間寸法精度の向上を図った内燃機関用スロットル制御装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらに示された工法は、図15に示したようなスロットルボデー101とスロットルバルブ102とを、同一の樹脂成形金型内で樹脂成形によって一体的に形成することとし、先ずスロットルボデー101側を樹脂成形によって一体的に形成した後に、スロットルボデー101のボア壁部のボア内径面をスロットルバルブ102の樹脂成形時の樹脂成形金型の一部として使用することで、ボア壁部のボア内径寸法の出来栄えにディスク部の外径側端部形状を合わせ込むようにしたスロットルバルブ102の樹脂成形方法であるが、実際には、ボア壁部の内部の半径方向および円周方向を樹脂成形金型によって拘束された状態で、スロットルバルブ102の樹脂成形を行うため、樹脂成形金型から取り出された後の徐冷時に、スロットルボデー101のボア壁部およびスロットルバルブ102のディスク部は、樹脂成形後の成形収縮に伴う変形(成形歪みまたは自由変形)を生じる。したがって、スロットルボデー101およびスロットルバルブ102を樹脂成形によって一体的に形成した場合、上記の隙間を所望の隙間寸法に維持することは困難であった。
この場合、例えばスロットルボデーのボア壁部のボア内径面の周方向の真円度、およびスロットルシャフトの円板形状のディスク部の周方向の真円度が低下し、ボア壁部のボア内径面とディスク部の外径側端部との間の隙間が所望の隙間寸法よりも大きくなると、バルブ全閉時において吸入空気の漏れ量が増大することになり、内燃機関で使用される燃料(例えばガソリン)の量が吸入空気の流量によって制御されていることからすると、バルブ全閉時の上記の吸入空気の漏れ量の増加は、燃費の悪化を招くことになる。これに対して、図16に示したように、スロットルバルブ102を、バルブ全閉以外のバルブ角度(図中では直角:90°)で、スロットルボデー101のボア壁部の内部において樹脂成形することで、スロットルボデー101とスロットルバルブ102とを樹脂成形金型によって仕切る構造においては、ボア壁部のボア内径面とディスク部の外径側端部とを、それぞれの成形収縮や、実使用時の変形を元に樹脂成形金型によって作り込むことが可能になるが、特に成形収縮による寸法ばらつきに対しては、これを抑制することが困難である。
特に、図17および図18に示したように、スロットルボデー101のボア壁部105のボア内管106のボア内径面とスロットルバルブ102の第1、第2ディスク部111、112の第1、第2外径側端部との間に形成される隙間によって、バルブ全閉時の気密性能を確保する場合、略円形状のバルブ収縮は、バルブ外径の大きさによって決まり、バルブ肉厚方向(板厚方向)の収縮量に比べて、格段に収縮量ばらつきが大きくなる。同様に、略円管状のボア収縮も、ボア壁部105のボア内管106のボア内径およびスロットルボデー101の周辺形状(例えばギヤハウジング部の形状またはボア壁部とギヤハウジング部との接続リブの形状またはモータハウジング部の形状またはボア壁部とモータハウジング部との接続リブの形状等)によって決まり、更にボア内径には、ボア壁部105のボア内管106を略円管形状に保持するための構造体が存在せず、スロットルボデー101のボア壁部105のボア内管106の中心軸線方向への収縮変形に対して対抗する手段がない構造であるため、収縮量ばらつきが大きくなるという問題がある。
このような収縮量ばらつきの大きい、スロットルボデー101のボア壁部105のボア内管106のボア内径面とスロットルバルブ102の第1、第2ディスク部111、112の第1、第2外径側端部との間に形成される、バルブ全閉時の隙間は、自動的に隙間寸法のばらつきが大きくなってしまい、バルブ全閉時の気密性能を十分に確保することができないという不具合がある。
このような不具合を解消する目的で、スロットルボデーのボア内径面に円弧状の***部を樹脂成形によって一体的に形成し、スロットルバルブと2つの第1、第2***部の各シール面とを接触させて、バルブ全閉時の気密性能を確保することが可能な内燃機関用スロットル装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この内燃機関用スロットル装置のスロットルボデーには、スロットルシャフトの一端側でスロットルバルブのディスク部のうちの略半円状の吸気上流側部に対応する略半周分の第1***部と、スロットルシャフトの他端側でスロットルバルブのディスク部のうちの略半円状の吸気下流側部に対応する略半周分の第2***部とが一体的に設けられている。なお、スロットルバルブは、スロットルシャフトのバルブ保持部にねじ部材を用いて締め付け固定されている。
特開平05−141540号公報(第1−8頁、図1−図7) 特許3315135号公報(第1−8頁、図1−図7) 特開平11−193726号公報(第1−5頁、図1−図4)
ところが、特許文献3に記載の内燃機関用スロットル装置において、バルブ全閉時に、スロットルバルブのディスク部の吸気上流側部および吸気下流側部とスロットルボデーの第1、第2***部の各シール面とをそれぞれ同時に接触させることは、スロットルボデーを樹脂成形によって一体的に形成し、且つスロットルバルブを樹脂成形によって一体的に形成した場合に、略円形状のバルブ収縮および略円管状のボア収縮による各々の成形収縮による寸法ばらつきを考慮すると非常に困難であるという問題がある。また、特許文献3に記載の内燃機関用スロットル装置においては、スロットルバルブの回転中心軸線方向の成形収縮による寸法ばらつきに対しては余裕度が低くなるという問題がある。
本発明の目的は、樹脂成形後の成形収縮に伴う成形収縮量が該当する部品の寸法によって変化し、バルブ全閉時に、スロットルバルブの第1、第2ディスク部とスロットルボデーのボア内径面とを全面同時に接触させることが困難であることを鑑み、これを解決することのできる内燃機関用スロットル装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、燃費向上や軽量化等の目的から、スロットルボデーおよびスロットルバルブを樹脂化、つまり樹脂成形によって一体化した内燃機関用スロットル装置において、スロットルバルブの、バルブ全閉時のバルブ角度を、スロットルボデーの中心軸線方向に対して90°未満に設定し、更にスロットルバルブに、バルブ全閉時またはバルブ全開時に吸入空気の流れ方向の吸気下流側に位置する第1ディスク部、およびバルブ全閉時またはバルブ全開時に第1ディスク部よりも吸入空気の流れ方向の吸気上流側に位置する第2ディスク部を設けている。また、スロットルバルブの第1ディスク部をスロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させた後に、スロットルバルブの第2ディスク部をスロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させる構造(方式)を採用することで、樹脂成形後の成形収縮に伴う成形収縮量が該当する部品の寸法によって変化し、バルブ全閉時に、スロットルバルブの第1、第2ディスク部とスロットルボデーのボア内径面とを全面同時に接触させることが困難であっても、バルブ全閉時に、スロットルバルブの第1、第2ディスク部とスロットルボデーのボア内径面とを気密的に接触させることができる。それによって、樹脂化されたスロットルボデーおよびスロットルバルブの成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を低減することができる。また、スロットルバルブの回転中心軸線方向の成形収縮による寸法ばらつきに対しても余裕度が高くなる。
請求項2に記載の発明によれば、スロットルバルブの円筒状部の内部に、略中軸状の補強部材または金属シャフトをインサート成形することにより、樹脂成形で一体化されたスロットルバルブを補強リブ等の複雑な形状を採用することなく補強することができる。また、請求項3に記載の発明によれば、スロットルバルブと一体的に回転するスロットルシャフトと、駆動源としてのモータ、およびこのモータの回転動力を、スロットルバルブと一体的に回転するスロットルシャフトに伝達する動力伝達装置を含んで構成される動力ユニットとを備えている。これにより、車両乗員によるアクセルペダルの踏み込み量等のアクセル操作量に応じてモータ等の動力ユニットを駆動して、スロットルバルブのバルブ角度を、上記のアクセル操作量に対応した所定のバルブ角度となるように制御することができる。さらに、請求項4に記載の発明によれば、スロットルバルブと一体的に回転するスロットルシャフトの軸方向、つまりスロットルバルブの回転中心軸線方向を、スロットルボデーのボア壁部の中心軸線方向に対して略直交する方向で、且つモータハウジング部の中心軸線方向に対して平行する方向となるように設定することにより、モータの出力軸とスロットルシャフトとを連結する動力伝達装置の体格および部品点数を必要最小限とすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、バルブ全閉時に、モータの回転動力またはスプリングの付勢力を利用して、第1ディスク部をスロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させると共に、スロットルバルブよりも吸気上流側の圧力と吸気下流側の圧力との圧力差を利用して、第2ディスク部をスロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させる方式を採用している。これにより、バルブ全閉時に、第1ディスク部を、第2ディスク部よりも先にスロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させる構造を実現することができる。それによって、バルブ全閉時に、スロットルバルブの第1、第2ディスク部とスロットルボデーのボア内径面とを全面略同時に確実に接触させることができ、バルブ全閉時の気密性能を高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、シリンダから発生する吸入負圧によって大気圧条件での吸入空気をシリンダ内に吸入される自然吸気式エンジンの場合には、バルブ全閉時にスロットルバルブよりも吸気下流側に生じる負圧(大気圧よりも低い吸気管負圧)を利用して、あるいは過給機によって大気圧よりも加圧した吸入空気を強制的にシリンダ内に吸入させる過給式エンジンの場合には、バルブ全閉時にスロットルバルブよりも吸気上流側に生じる正圧(大気圧よりも高い過給圧)を利用して、スロットルバルブの第2ディスク部を弾性変形させて、第2ディスク部を、第1ディスク部よりも後にスロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させることで、樹脂化されたスロットルボデーおよびスロットルバルブの成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を低減することができる。
請求項7に記載の発明によれば、バルブ全閉時に、先ずスロットルバルブの第1ディスク部の略半円周状の第1外径側端部が、スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの一方側の略半円状の第1シール面に気密的に接触する。その後に、スロットルバルブの第2ディスク部の略半円周状の第2外径側端部が、スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの他方側の略半円状の第2シール面に気密的に接触する。それによって、バルブ全閉時に、スロットルバルブの第1、第2ディスク部とスロットルボデーのボア内径面とを全面略同時に確実に接触させることができ、バルブ全閉時の気密性能を高めることができる。
請求項8に記載の発明によれば、上記の第1シール面を、スロットルボデーのボア内径面より内径側に突出するように形成された略半円周状の第1突起部の吸入空気の流れ方向の吸気下流側面に設け、また、上記の第2シール面を、スロットルボデーのボア内径面より内径側に突出するように形成された略半円周状の第2突起部の吸入空気の流れ方向の吸気上流側面に設けている。これにより、従来の技術では、スロットルバルブの略半円板形状の第1、第2ディスク部の各外径側端部とスロットルボデーのボア内径面の略半円周形状の各シール面との間に形成される隙間のみで、バルブ全閉時の気密性能を確保していたものを、スロットルバルブの第1ディスク部の第1外径側端部をスロットルボデーのボア内径面の第1突起部に設けた第1シール面に気密的に接触させた後に、スロットルバルブの第2ディスク部の第2外径側端部の端面とスロットルボデーのボア内径面の第2突起部に設けた第2シール面との間に形成される隙間と、スロットルバルブの第2ディスク部の第2外径側端部の端面とスロットルボデーのボア内径面との間に形成される隙間との2箇所の隙間による圧力損失によって、スロットルバルブの第2ディスク部の第2外径側端部に、スロットルバルブの回転中心軸線を中心とするバルブ全閉側への曲げモーメントが発生する。これによって、スロットルバルブの第2ディスク部の第2外径側端部が弾性変形することにより、スロットルバルブの第2ディスク部の第2外径側端部が、スロットルボデーのボア内径面の第2突起部に設けた第2シール面に気密的に接触する。したがって、バルブ全閉時の気密性能を確保できるため、樹脂化されたスロットルボデーおよびスロットルバルブの成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を更に低減することができる。
請求項9に記載の発明によれば、上記の第1突起部を、スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの一方側に連続的に、しかも略同一の高さで円周方向に設け、また、上記の第2突起部を、スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの他方側に連続的に、しかも略同一の高さで円周方向に設けている。これにより、樹脂化されたスロットルボデーおよびスロットルバルブの成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を更に低減することができる。また、請求項10に記載の発明によれば、スロットルバルブの第1、第2ディスク部の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部に、スロットルボデーの中心軸線方向に対して平行する方向に溝部または平坦部または略直線状部を設けている。これにより、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの第1、第2ディスク部の第1、第2外径側端部との間に形成される隙間に成形金型が侵入するスペース(空間)を確保することが可能となる。それによって、バルブ全閉時に、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの第1、第2ディスク部の第1、第2外径側端部との間に形成される隙間寸法を所望の隙間寸法に形成することが可能となる。なお、このスロットルボデーのボア内径面の形状は、スロットルボデーとスロットルバルブとを同一の成形金型内で略同時に樹脂成形する場合、すなわちスロットルボデー内部にスロットルバルブが回転自在に組み付けられた状態となるように樹脂成形する場合に最適なボデー形状となる。
請求項11に記載の発明によれば、スロットルボデー内部に、バルブ全閉時にスロットルバルブの第1、第2ディスク部の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部とスロットルボデーのボア内径面とを気密化するためのボデー側継ぎ手がインサート成形または一体的に形成されている。そして、ボデー側継ぎ手を、スロットルボデーまたはスロットルバルブを形成する樹脂材料と相溶性または接着性を有しない素材で構成することにより、スロットルボデーとスロットルバルブとを、成形金型およびボデー側継ぎ手によって完全に仕切ることができる。それによって、スロットルボデーとスロットルバルブとを同一の成形金型内で略同時に樹脂成形することが可能となる。
請求項12に記載の発明によれば、スロットルバルブの第1、第2ディスク部の肉厚方向の寸法をt、第1、第2ディスク部の半径方向の寸法をRvとしたとき、t<Rvの関係を満足することを特徴としている。これにより、成形収縮による寸法ばらつきを更に低減することが可能なバルブ肉厚方向の寸法を得ることができる。また、スロットルバルブの第2ディスク部の弾性変形量を増加させることができるので、樹脂化されたスロットルボデーおよびスロットルバルブの成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を更に低減することができる。
本発明を実施するための最良の形態は、バルブ全閉時に、スロットルボデーのボア内径面とスロットルバルブの第1、第2ディスク部との間に形成される隙間を所望の隙間寸法に維持するという目的を、バルブ全閉時のバルブ角度を、スロットルボデーの中心軸線方向に対して90°未満とし、更に吸入空気の流れ方向の吸気下流側に位置する第1ディスク部(吸気下流側バルブ端面)を、吸入空気の流れ方向の吸気上流側に位置する第2ディスク部(吸気上流側バルブ端面)よりも先に、スロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させる構造を採用することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1は電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した図で、図2はスロットルボデーの外壁面に一体的に形成されたギヤボックス部の内部に構成された駆動モータや歯車減速装置等の各構成部品を示した図で、図3はスロットルボデーの二重管構造のボア壁部を示した図である。
本実施例の電子制御式スロットル制御装置は、内燃機関(エンジン)への吸入空気量を調節するスロットルバルブ1と、スロットルバルブ1を全開方向(または全閉方向)に回転駆動する駆動モータ(アクチュエータ、バルブ駆動手段)3と、スロットルバルブ1を全閉方向に付勢するコイルスプリング4と、この駆動モータ3の回転出力をスロットルバルブ1およびスロットルシャフト2に伝達する歯車減速装置(動力伝達装置)と、この歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するアクチュエータケースと、エンジンの各シリンダへの吸気通路を形成するスロットルボデー5と、駆動モータ3を電子制御するエンジン制御装置(エンジン制御ユニット:以下ECUと呼ぶ)とを備えた内燃機関用吸気制御装置である。
ここで、ECUには、車両乗員によるアクセルペダルの踏み加減(アクセル操作量)を電気信号(アクセル開度信号)に変換し、ECUへどれだけアクセルペダルが踏み込まれているかを出力するアクセル開度センサ(図示せず)が接続されている。また、電子制御式スロットル制御装置は、スロットルバルブ1の開度を電気信号(スロットル開度信号)に変換し、ECUへどれだけスロットルバルブ1が開いているかを出力するスロットルポジションセンサを有している。そして、本実施例のECUは、スロットルポジションセンサからのスロットル開度信号とアクセル開度センサからのアクセル開度信号との偏差がなくなるように駆動モータ3に対して比例積分微分制御(PID制御)によるフィードバック制御を行うように構成されている。
スロットルポジションセンサは、磁界発生源である分割型(略角形状)の永久磁石10と、この永久磁石10に磁化される分割型(略円弧状)のヨーク(磁性体:図示せず)と、分割型の永久磁石10に対向するようにセンサカバー12側に一体的に配置されたホール素子(図示せず)と、このホール素子と外部のECUとを電気的に接続するための導電性金属薄板よりなるターミナル(図示せず)と、ホール素子への磁束を集中させる鉄系の金属材料(磁性材料)よりなるステータ(図示せず)とから構成されている。なお、分割型の永久磁石10および分割型のヨークは、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ16の内周面に接着剤等を用いて固定されている。
本実施例のスロットルバルブ1は、スロットルボデー5のボア壁部6の中心軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有する略円板形状のバタフライ型の回転弁(樹脂バルブ)で、全閉位置から全開位置まで回転角度が変更されることで、エンジンに吸入される吸入空気量を制御する。このスロットルバルブ1は、略半円板形状の第1樹脂ディスク(第1板状部、第1ディスク部:以下樹脂製ディスク部と言う)13、略半円板形状の第2樹脂ディスク(第2板状部、第2ディスク部:以下樹脂製ディスク部と言う)14、略円筒形状の樹脂シャフト(円筒状部:以下樹脂製シャフト部と言う)15、および中軸丸棒状の金属製シャフト部(金属シャフト:以下スロットルシャフトと呼ぶ)2等によって構成されている。樹脂製ディスク部13、14は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により略円板形状に形成されている。なお、樹脂製ディスク部13は、樹脂製ディスク部14を伴って略円板形状の樹脂製ディスク部(円板状部)を構成する。
そして、樹脂製ディスク部13は、図4(a)に示したように、バルブ全閉時またはバルブ全開時に吸入空気の流れ方向の吸気下流側に位置するように設けられている。また、樹脂製ディスク部14は、図4(a)に示したように、バルブ全閉時またはバルブ全開時に吸入空気の流れ方向の吸気上流側に位置するように設けられている。そして、樹脂製ディスク部13、14は、スロットルボデー5のボア壁部6の中心軸線を中心にした略半円板形状に形成されている。そして、樹脂製ディスク部13の半径方向の外径側には、バルブ全閉時に、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内径面の全周のうちの一方側の略半円状の第1シール面に気密的に接触する略半円周状の第1外径側端部が設けられている。また、樹脂製ディスク部14の半径方向の外径側には、バルブ全閉時に、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内径面の全周のうちの他方側の略半円状の第2シール面に気密的に接触する略半円周状の第2外径側端部が設けられている。
なお、樹脂製ディスク部13、14は、両端面が共に同一平面上に位置するように形成されている。また、本実施例のスロットルバルブ1は、図4(b)に示したように、バルブ全閉時のバルブ角度を、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管31の中心軸線方向に対して90°未満に設定し、更にバルブ全閉時に、樹脂製ディスク部13を、樹脂製ディスク部14よりも先にスロットルボデー5のボア壁部6のボア内径面に気密的に接触させる構造を備えている。ここで、樹脂製ディスク部13の片端面(例えばバルブ全閉時に吸入空気の流れ方向の上流側に位置する上流側端面)または両端面には、樹脂製ディスク部13を補強するための補強用リブ(図示せず)が樹脂成形で一体的に形成されている。そして、樹脂製シャフト部15は、樹脂製ディスク部13、14と同一の樹脂材料により略円筒形状に形成されている。そして、樹脂製シャフト部15は、スロットルシャフト2のバルブ保持部の外周に樹脂成形で一体的に形成されている。これにより、スロットルバルブ1とスロットルシャフト2とが一体化されて一体的に回転することが可能となる。なお、樹脂製シャフト部15の回転中心軸線方向(軸方向)の両端部は、図1に示したように、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向(軸方向)の両端部(スロットルバルブ1の外径側端部)と略同一平面上に位置するように設けられている。
スロットルシャフト2は、例えば真鍮、ステンレス鋼等の金属材料により中軸丸棒状に形成された金属シャフトであって、スロットルボデー5のボア壁部6の中心軸線方向に対して略直交する方向で、且つモータハウジング部7の中心軸線方向に対して平行する方向となるように軸方向が設定されている。ここで、本実施例のスロットルシャフト2は、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15を保持固定する金属製バルブ保持部を有し、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14および樹脂製シャフト部15を補強すると共に、樹脂製シャフト部15の回転中心軸線方向の両端面より両端部が共に突出した状態で樹脂製シャフト部15内部にインサート成形されている。
また、スロットルシャフト2は、その図示左端部(一端部)は、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15の一端面より露出(突出)して、スロットルボデー5のボア壁部6の第1バルブ軸受部41内において回転自在に摺動する第1軸受摺動部として機能する。また、スロットルシャフト2の図示右端部(他端部)は、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15の他端面より露出(突出)して、スロットルボデー5のボア壁部6の第2バルブ軸受部(図示せず)内において回転自在に摺動する第2軸受摺動部として機能する。そして、スロットルシャフト2の図示右端部(他端部)には、歯車減速装置の構成要素の1つであるバルブギヤ16が一体的に形成されている。
ここで、本実施例のアクチュエータケースは、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面に樹脂成形で一体的に形成されたギヤボックス部(ギヤハウジング部、ケース本体)11と、このギヤボックス部11の開口側を閉塞すると共に、スロットルポジションセンサのホール素子、ターミナルおよびステータを保持するセンサカバー(ギヤカバー、カバー)12とから構成されている。ギヤボックス部11は、ボア壁部6と同一の樹脂材料によって所定の形状に形成されて、内部に歯車減速装置を構成する各ギヤを回転自在に収容するギヤ室を形成する。また、ギヤボックス部11の内壁面には、スロットルバルブ1の全閉方向の回転動作を、スロットルバルブ1の全閉位置にて規制するための全閉ストッパ17が樹脂成形で一体的に形成されている。なお、全閉ストッパ17は設けられていなくても良い。
センサカバー12は、上述したスロットルポジションセンサのターミナル間や、駆動モータ3へのモータ用通電端子間を電気的に絶縁することが可能な熱可塑性樹脂等の樹脂材料によって所定の形状に形成されている。そして、センサカバー12は、スロットルボデー5のギヤボックス部11の開口側に設けられた嵌合部に嵌め合わされる被嵌合部を有し、リベットやスクリュー(図示せず)もしくは熱かしめ等によってギヤボックス部11の開口側端部に組み付けられている。なお、センサカバー12には、図示しないコネクタが接続される円筒形状のコネクタ受け部18が樹脂成形で一体的に形成されている。
本実施例の駆動モータ3は、センサカバー12および略円筒形状のモータハウジング部7内に埋設されたモータ用通電端子に一体的に接続されて、通電されるとモータシャフト(図示せず)が正転方向または逆転方向に回転する電動式のアクチュエータ(駆動源)である。この駆動モータ3は、フロントエンドフレーム19が締結ネジ等の締結具20を用いてモータハウジング部7またはギヤボックス部11の突起部21に締め付け固定されて、モータハウジング部7内に収容保持されている。なお、駆動モータ3のリヤエンドフレームまたはエンドヨーク(図示せず)とモータハウジング部7の底壁面との間に、駆動モータ3にエンジン振動が伝わり難くするための板バネ等の緩衝材(または駆動モータ3の耐振性を向上させるための防振材)を装着しても良い。
歯車減速装置は、駆動モータ3の回転速度を所定の減速比となるように減速するもので、駆動モータ3のモータシャフトの外周に固定されたピニオンギヤ22と、このピニオンギヤ22と噛み合って回転する中間減速ギヤ23と、この中間減速ギヤ23と噛み合って回転するバルブギヤ16とを有し、スロットルバルブ1およびそのスロットルシャフト2を回転駆動するバルブ駆動手段である。ピニオンギヤ22は、金属材料により所定の形状に一体的に形成されて、駆動モータ3のモータシャフトと一体的に回転するモータギヤである。中間減速ギヤ23は、樹脂材料により所定の形状に一体成形されて、回転中心を成す支持軸24の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ23には、ピニオンギヤ22に噛み合う大径ギヤ25、およびバルブギヤ16に噛み合う小径ギヤ26が設けられている。また、支持軸24は、スロットルボデー5のギヤボックス部11の底壁面に樹脂成形で一体的に形成されており、その先端部がセンサカバー12の内壁面に形成された凹状部に嵌め込まれている。
バルブギヤ16は、樹脂材料により所定の略円環形状に一体成形されて、そのバルブギヤ16の外周面には、中間減速ギヤ23の小径ギヤ26と噛み合うギヤ部(歯部)27が一体的に形成されている。また、バルブギヤ16のボデー側側面(ボア壁部側面)から図示左方向に向かって突出するように一体的に形成された円筒状部の外周部は、コイルスプリング4のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド(図示せず)として機能する。なお、バルブギヤ16の外周部、つまりギヤ部27の周方向の片端面には、スロットルバルブ1が全閉位置まで閉じた際に、全閉ストッパ17に係止される被係止部としての全閉ストッパ部28が一体的に形成されている。なお、全閉ストッパ部28は設けられていなくても良い。
コイルスプリング4は、スロットルシャフト2の外周側に装着されており、その図示右端部(他端部)がスロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤボックス部11の底壁面に設けられたボデー側フック(図示せず)に保持され、また、その図示左端部(一端部)がバルブギヤ16のボア壁部側面に設けられたギヤ側フックに保持されている。
スロットルボデー5は、内部にスロットルバルブ1を開閉自在に収容する円管状ボア壁部6を有し、且つこのボア壁部6内にエンジンに向かう吸入空気(エア)が流れる円形状の吸気通路を形成するスロットルハウジングであって、ボア壁部6のボア内径内(吸気通路内)にスロットルバルブ1を全閉位置から全開位置に至るまで回動方向に回転自在に保持する装置であり、エンジンのインテークマニホールドに固定ボルトや締結ネジ等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。
ここで、本実施例のスロットルボデー5のボア壁部6は、例えば熱可塑性樹脂等の樹脂材料(耐熱性樹脂:例えばポリフェニレンサルファイド:PPS、またはポリアミド樹脂:PA、またはポリプロピレン:PP、またはポリエーテルイミド:PEI等)により所定の形状に形成されて、略円管形状のボア内管(ボア内径を形成する内径側円筒部)31の半径方向の外径側に、略円管形状のボア外管(スロットルボデー5の外郭を形成する外径側円筒部)32を配置した二重管構造に形成されている。ボア内管31およびボア外管32は、エアクリーナ(図示せず)から吸気管(図示せず)を介して吸入空気を吸い込むための空気入口部(吸気通路)、およびエンジンのサージタンクまたはインテークマニホールドに吸入空気を流入させるための空気出口部(吸気通路)を有し、吸入空気の流れ方向(図示上端側から図示下端側に向かう方向)に渡って略同一の内径および外径となるように樹脂成形で一体的に形成されている。
ここで、本実施例のスロットルボデー5は、図1に示したように、二重管構造のボア壁部6のボア外管32の側壁面よりも、ボア壁部6の中心軸線方向に対して半径方向の外径側に複数の平板状接続部9を介して並列して、内部に駆動モータ3を収容固定するためのモータハウジング部7を樹脂成形により一体的に形成している。このモータハウジング部7は、歯車減速装置の各ギヤを回転自在に収容するための容器形状のギヤボックス部11の図示左端面に樹脂成形で一体的に形成されている。また、モータハウジング部7は、ギヤボックス部11の図示左端面より図示左方向に延長された略円筒状の側壁部36、およびこの側壁部36の図示左側の開口側を閉塞する略円環形状の底壁部37を有している。そして、モータハウジング部7の側壁部36の中心軸線方向は、スロットルシャフト2の軸方向(スロットルバルブ1の回転中心軸方向)に対して平行する方向となるように設定され、また、ボア壁部6の中心軸線方向に対して略直交する方向に設定されている。複数の平板状接続部9は、図1に示したように、ボア壁部6のボア外管32の側壁面からモータハウジング部7の側壁部36の側壁面に到達するように樹脂成形により一体的に形成されたリブ構造を備えている。
なお、ボア内管31内には、エンジンに向かう吸入空気が流れる吸気通路が形成されており、その吸気通路内には、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2が回転自在に組み込まれている。そして、ボア内管31とボア外管32との間に形成される筒状空間(円筒状空間)が略円環状の環板状接続部33で仕切られている。その環板状接続部33は、筒状空間の一部、つまり筒状空間のほぼ中央(スロットルバルブ1の全閉位置の近傍のスロットルシャフト2の軸心部の半径方向)でほぼ全周に渡って塞ぐようにボア内管31の外周とボア外管32の内周とを接続する環状接続部として機能する。そして、環板状接続部33よりも上流側の筒状空間は、吸気管の内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)34とされている。また、環板状接続部33よりも下流側の筒状空間は、インテークマニホールドの内周面を伝わって流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部(水分トラップ溝)35とされている。
また、ボア内管31の内壁面に相当するボア内径面の全周のうちの一方側には、スロットルバルブ1のバルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の第1外径側端部が気密的に接触する略半円形状の第1シール面が設けられている。また、ボア内管31のボア内径面の全周のうちの他方側には、スロットルバルブ1のバルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部が気密的に接触する略半円形状の第2シール面が設けられている。なお、これらの第1、第2シール面は、連続的に円周方向に設けられている。また、第1シール面は、第2シール面よりも吸入空気の流れ方向の吸気下流側に設けられており、しかもボア壁部6の中心軸線方向で第2シール面と段違いに設けられている。
また、ボア内管31およびボア外管32には、スロットルシャフト2の第1軸受摺動部を回転自在に支持する略円筒形状の第1バルブ軸受部41と、スロットルシャフト2の第2軸受摺動部を回転自在に支持する略円筒形状の第2バルブ軸受部(図示せず)とが樹脂一体成形されている。そして、第1バルブ軸受部41には、丸穴形状の第1シャフト貫通穴43が設けられ、また、第2バルブ軸受部には、丸穴形状の第2シャフト貫通穴(図示せず)が設けられている。そして、第1バルブ軸受部41の開口側端部には、その第1バルブ軸受部41の開口側を塞ぐためのプラグ(図示せず)が装着されている。なお、第2バルブ軸受部は、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤボックス部11の底壁面から図示右方向に向かって突出するように一体的に形成されており、その外周部は、コイルスプリング4のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド(図示せず)として機能する。また、ボア外管32の外周部には、エンジンのインテークマニホールドの結合端面に締結ボルト等の締結具(図示せず)を用いて結合される取付ステー部45が樹脂成形で一体的に形成されている。取付ステー部45は、ボア外管32の図示下端部の外壁面から半径方向の外径側に突出するように設けられており、上記の締結ボルト等の締結具が挿通する丸穴形状の挿通孔46が複数形成されている。
[実施例1の製造方法]
次に、本実施例の電子制御式スロットル制御装置の製造方法を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
本実施例の樹脂成形金型(射出成形用金型)は、主に固定金型とこの固定金型に対して進退自在に移動可能な可動金型とで構成されている。そして、本実施例では、樹脂成形金型を型締めした際に、固定金型の型割り面と可動金型の型割り面との間に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14および樹脂製シャフト部15の製品形状に対応した形状のバルブキャビティと、スロットルボデー5の二重管構造のボア壁部6の製品形状に対応した形状のボデーキャビティとが形成される。なお、バルブキャビティとボデーキャビティとの間は、固定金型または可動金型によって仕切られている。また、バルブキャビティとボデーキャビティとは、樹脂成形金型内に樹脂材料を供給する樹脂材料供給装置に接続されている。この樹脂材料供給装置は、樹脂成形金型内に樹脂材料を送り込む複数の樹脂流路の先端部に、バルブキャビティ内に加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えばPPSまたはPBT等の熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)を射出するための1つまたは2つ以上のバルブゲートと、ボデーキャビティ内に加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えばPPSまたはPBT等の熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)を射出するための1つまたは2つ以上のボデーゲートとを有している。なお、ボデーゲートは、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管31側またはボア外管32側、あるいはモータハウジング部7側のいずれに設けられていても良い。
また、本実施例では、スロットルボデー5と同一の樹脂成形金型内で、スロットルバルブ1をスロットルボデー5と略同時に樹脂成形するという目的を達成するために、スロットルバルブ1を、そのスロットルバルブ1の全閉位置よりも所定の角度を回転する位置(スロットルバルブ1の全閉位置よりも大きい回転角度)、つまりスロットルバルブ1の全閉位置以外の回転角度(θ)にてスロットルボデー5内部に組み付けられた状態となるように、上記のバルブキャビティおよびボデーキャビティを形成している。このときの回転角度は、スロットルバルブ1のバルブ全閉時の回転角度(バルブ角度)を略円管形状のボア内管31に対してα(≧0°)、スロットルバルブ1がスロットルボデー5に接触する回転角度(バルブ角度)をβ(≦180°)としたとき、下記の数1の演算式に示した回転角度(θ)にて樹脂成形するものとする。これによって、スロットルバルブ1の回転中心軸線方向(軸方向)の外径側端部と第1、第2バルブ軸受部41近傍のボア内径面との間の隙間を除く、スロットルバルブ1の外径側端部とボア内管31のボア内径面との間を樹脂成形金型の固定金型または可動金型によって仕切ることが可能となる。
[数1]
α<θ<β
先ず、固定金型および可動金型を含む樹脂成形金型によって形成されるバルブキャビティおよびボデーキャビティ内に、加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えばPPSまたはPBT等の熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂:以下溶融樹脂と言う)が1つまたは2つ以上のバルブゲートおよび1つまたは2つ以上のボデーゲートから射出され、樹脂成形金型のバルブキャビティおよびボデーキャビティ内に溶融樹脂を充填する(射出・充填工程)。このとき、樹脂成形金型に設けられるシャフト保持部(図示せず)によってスロットルシャフト2をバルブキャビティおよびボデーキャビティ内の所定の位置に保持しておく。
次に、樹脂成形金型内溶融樹脂圧力(金型内樹脂圧力)を徐々に増加させて射出時の最大溶融樹脂圧力よりも大きな溶融樹脂圧力で保圧を行う。すなわち、樹脂成形金型内の溶融樹脂に所定の圧力を加えて、樹脂成形金型内に冷却水を導入し、この冷却水による収縮分の溶融樹脂を、1つまたは2つ以上のバルブゲートおよび1つまたは2つ以上のボデーゲートからバルブキャビティおよびボデーキャビティ内に補充する(保圧工程)。
次に、樹脂成形金型のバルブキャビティおよびボデーキャビティ内に充填された溶融樹脂を取り出し、冷却して硬化(固化)させるか、あるいは樹脂成形金型のバルブキャビティおよびボデーキャビティ内で溶融樹脂を冷却水等を用いて冷却して硬化(固化)させると、二重管構造のボア壁部6を有するスロットルボデー5内部にスロットルバルブ1およびスロットルシャフト2が回転自在に組み込まれた製品形状の樹脂成形品が、樹脂部材(溶融樹脂)の射出成形によって製造される。このとき、スロットルシャフト2は、樹脂成形品内部、つまりスロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15内部にインサート成形される。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の電子制御式スロットル制御装置の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
運転者(ドライバー)がアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号がECUに入力される。そして、ECUによってスロットルバルブ1が所定の角度となるように駆動モータ3が通電されて、駆動モータ3のモータシャフトが回転する。そして、駆動モータ3のトルクが、ピニオンギヤ22、中間減速ギヤ23およびバルブギヤ16に伝達される。これにより、バルブギヤ16が、コイルスプリング4の付勢力に抗してアクセルペダルの踏み込み量に対応した回転角度を回転する。したがって、バルブギヤ16が回転するので、スロットルシャフト2がバルブギヤ16と同じ回転角度を回転し、スロットルバルブ1が全閉位置より全開位置側へ開く方向(全開方向)に回転駆動される。この結果、スロットルボデー5のボア内管31内に形成された吸気通路が所定の角度だけ開かれるので、エンジンの回転速度がアクセルペダルの踏み込み量に対応した速度に変更される。
逆に、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと、コイルスプリング4の付勢力によりスロットルバルブ1、スロットルシャフト2、バルブギヤ16およびアクセルペダル等が元の位置(アイドリング位置、スロットルバルブ1の全閉位置)まで戻される。なお、ドライバーがアクセルペダルを戻すと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号(0%)が出力されるので、ECUによってスロットルバルブ1がバルブ全閉時の開度となるように駆動モータ3を通電して、駆動モータ3のモータシャフトを逆回転させるようにしても良い。この場合には、駆動モータ3によってスロットルバルブ1を全閉方向に回転駆動できる。
このようなバルブ全閉時には、図4(b)に示したように、先ずモータの回転動力またはコイルスプリング4の付勢力を利用して、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の略半円周状の第1外径側端部が、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の全周のうちの一方側の略半円状の第1シール面に気密的に接触する。このとき、シリンダから発生する吸入負圧によって大気圧条件での吸入空気をシリンダ内に吸入される自然吸気式エンジンの場合、スロットルバルブ1よりも吸気下流側に生じる負圧(大気圧よりも低い吸気管負圧)を利用して、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14が弾性変形する。これにより、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の略半円周状の第2外径側端部が、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の全周のうちの他方側の略半円状の第2シール面に気密的に接触する。それによって、バルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とを全面略同時に確実に接触させることができ、バルブ全閉時の気密性能を高めることができる。これにより、エンジンへの吸気通路が全閉されて、エンジンの回転速度がアイドル回転速度となる。
[実施例1の効果]
以上のように、燃費向上や軽量化等の目的から、スロットルバルブ1およびスロットルボデー5を樹脂化、つまり樹脂成形によって一体化した電子制御式スロットル制御装置において、図4(b)に示したように、スロットルバルブ1の、バルブ全閉時のバルブ角度を、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管31の中心軸線方向に対して90°未満に設定している。また、樹脂成形後の成形収縮に伴う成形収縮量が該当する部品の寸法によって変化し、バルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の各第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とを全面同時に接触させることが困難であっても、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13をスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面に気密的に接触させた後に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14をスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面に気密的に接触させる構造(方式)を採用することで、バルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とを気密的に接触させることができる。それによって、樹脂化されたスロットルバルブ1およびスロットルボデー5の成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を低減することができる。また、スロットルバルブ1の回転中心軸線方向の成形収縮による寸法ばらつきに対しても余裕度が高くなる。
また、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とスロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部との間に形成される隙間を樹脂成形金型によって所望の隙間寸法に維持することができるので、スロットルバルブ1の全閉位置から全開位置までの全回動範囲(全回転角度範囲)内においてスロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とが干渉することはなく、スロットルバルブ1の動作不良が生じることはない。また、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とスロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部との間に形成される隙間を樹脂成形金型によって所望の隙間寸法に維持することができるので、バルブ全閉時の気密性能を確保することができ、アイドル運転時の吸入空気の漏れ量を減少することができる。
そして、エンジンで使用される燃料(例えばガソリン)の量が吸入空気の流量によって制御されている現状からすれば、上記のアイドル運転時の吸入空気の漏れ量を減少できると言うことは、燃費の向上を得ることになる。
図5は本発明の実施例2を示したもので、電子制御式スロットル制御装置の概略構造を示した図である。
本実施例の電子制御式スロットル制御装置は、リターンスプリング機能を有する第1スプリング部(以下リターンスプリングと言う)51とオープナスプリング機能を有する第2スプリング部(以下デフォルトスプリングと言う)52とを一体化することで、スロットルバルブ1を全閉方向または全開方向に付勢する1本のコイルスプリング(バルブ付勢手段)4を備えている。この1本のコイルスプリング4は、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤボックス部11の底壁面とバルブギヤ16のボア壁部6側端面との間に装着されて、リターンスプリング51とデフォルトスプリング52との結合部(途中)を略逆U字形状に曲げて中間ストッパ部材53に保持されるU字フック部54とし、両端部を異なる方向に巻き込んだ1本のコイル状のばね構造としたものである。
スロットルボデー5のギヤボックス部11には、内周側に突出したボス形状の中間位置ストッパ(図示せず)が設けられている。この中間位置ストッパには、何らかの要因によって駆動モータ3への電流の供給が断たれた際に、リターンスプリング51とデフォルトスプリング52とのそれぞれ異なる方向の付勢力を利用して機械的にスロットルバルブ1を全閉位置と全開位置との間の所定の中間位置に保持または係止する中間ストッパ部材(調整ねじ機能付きのアジャストスクリュー)53が捩じ込まれている。なお、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤボックス部11の底壁面から図示右方向に向かって突出するように一体的に形成された円筒状部の外周部は、コイルスプリング4のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド55として機能する。また、バルブギヤ16のボア壁部側面から図示左方向に向かって突出するように一体的に形成された円筒状部の外周部は、コイルスプリング4のコイル内径側を保持するスプリング内周ガイド56として機能する。
また、本実施例のバルブギヤ16のボア壁部側面からは、デフォルトスプリング52に全閉位置から中間位置側(全開方向)に付勢されるオープナ部材57が樹脂成形で一体的に形成されている。オープナ部材57には、コイルスプリング4のデフォルトスプリング52の図示右端部(他端部)を係止するギヤ側フック(第2係止部)61、リターンスプリング51とデフォルトスプリング52との結合部であるU字フック部54に係脱自在に係合する係合部62、およびこの係合部62の近傍に、U字フック部54の軸方向のそれ以上の移動を規制する複数の横ズレ防止ガイド63が一体成形されている。
そして、コイルスプリング4のリターンスプリング51の図示左端部(一端部)には、スロットルボデー5のボア壁部6の外壁面、つまりギヤボックス部11の底壁面に一体的に形成されたボデー側フック(第1係止部)64に係止または保持されるスプリングボデー側フック(第1被係止部)65が設けられている。また、コイルスプリング4のデフォルトスプリング52の図示右端部(他端部)には、オープナ部材57のギヤ側フック61に係止または保持されるスプリングギヤ側フック(第2被係止部)66が設けられている。
電子制御式スロットル制御装置において、何らかの要因によって駆動モータ3への電流の供給が断たれた場合の作動を説明する。この際、オープナ部材57がデフォルトスプリング52の結合部側端部とスプリングギヤ側フック66とによって挟み込まれた状態で、リターンスプリング51のリターンスプリング機能、つまりオープナ部材57を介してスロットルバルブ1を全開位置から中間位置まで戻す方向に付勢する付勢力、およびデフォルトスプリング52のオープナスプリング機能、つまりオープナ部材57を介してスロットルバルブ1を全閉位置から中間位置まで戻す方向に付勢する付勢力によって、オープナ部材57の係合部62がコイルスプリング4のU字フック部54に当接状態となる。これにより、スロットルバルブ1は中間位置に確実に保持されるので、何らかの要因によって駆動モータ3への電流の供給が断たれた場合の退避走行が可能となる。
図6ないし図9は本発明の実施例3を示したもので、図6はスロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した図で、図7および図8(a)、(b)はスロットルバルブとスロットルボデーの射出成形方法を示した図で、図9(a)、(b)はバルブ側継ぎ手寸法とボデー側継ぎ手寸法を示した図である。
本実施例では、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15の回転中心軸線方向(軸方向)の両端部の位置を、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向(軸方向)の両端部(スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部)の位置よりも所定の軸方向寸法だけ引っ込ませた円環形状の第1、第2環状端面15a、15bを設けたバルブ側継ぎ手構造を採用している。また、本実施例のスロットルバルブ1は、略半円形状の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部に、スロットルボデー5のボア壁部6の中心軸線方向に対して平行する方向に延びる第1、第2平坦部(略直線状部、切欠き部)13a、13b、14a、14bを設けたバルブ側継ぎ手構造を採用している。
そして、スロットルボデー5のボア壁部6には、第1バルブ軸受部41近傍の、つまり第1シャフト貫通穴43周辺のボア内管31のボア内径面に、スロットルボデー5のボア内管31の中心軸線方向に対して平行する方向に開口した第1溝部を有する第1ボデー側継ぎ手(図示せず)がインサート成形されている。また、スロットルボデー5のボア壁部6には、第2バルブ軸受部42近傍の、つまり第2シャフト貫通穴44周辺のボア内管31のボア内径面に、スロットルボデー5のボア内管31の中心軸線方向に対して平行する方向に開口した第2溝部71を有する第2ボデー側継ぎ手72がインサート成形されている。これらの第1、第2ボデー側継ぎ手72は、スロットルバルブ1またはスロットルボデー5を形成する樹脂材料(熱可塑性樹脂)と相溶性または接着性を有しない素材(例えば金属材料:真鍮、オイルレスメタル、銅等の摺動部材)によって製造されている。
そして、第1、第2ボデー側継ぎ手72には、バルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面との間を気密化するための平坦な第1、第2シール部73、およびこれらの第1、第2シール部73内においてスロットルシャフト2の第1、第2軸受摺動部を回転自在または摺動自在に支持するための第1、第2シャフト貫通孔74が設けられている。なお、第1、第2シール部73は、バルブ全閉時には、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2平坦部13a、13b、14a、14bに対して所定の隙間を隔てて対向するように設けられている。また、第1、第2シャフト貫通孔74は、ボア壁部6の中心軸線方向の中央部、つまりボア内管31の外周に環板状接続部33が接続される部位に対応して設けられている。そして、第1、第2シャフト貫通孔74は、第1、第2溝部71の吸入空気の流れ方向の上流側溝部と下流側溝部とを連通すると共に、第1、第2バルブ軸受部41、42の第1、第2シャフト貫通穴43、44と同一の内径を有し、同一軸心上に設けられている。
以上のバルブ側継ぎ手構造およびボデー側継ぎ手構造を採用することによって、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面を形成する樹脂成形金型の抜き方向から見た時に、第1、第2ボデー側継ぎ手72の、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部と接触する部分に第1、第2溝部71を設けているので、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面との間に樹脂成形金型が侵入するスペースを設けることができる。これによって、樹脂成形金型の耐久性をより向上させることが可能となる。また、スロットルバルブ1およびスロットルボデー5のボア壁部6を樹脂成形で一体的に形成する際には、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とが直接接触しない構造となる。また、スロットルボデー5と同一の樹脂成形金型内で、スロットルバルブ1をスロットルボデー5と略同時に樹脂成形する際には、スロットルバルブ1とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面との間に樹脂成形金型によって任意の隙間を形成することが可能となる。
ここで、図9(a)、(b)に示したように、第1、第2ボデー側継ぎ手72の第1、第2シャフト貫通孔74の中心軸線方向の寸法を、寸法Aとし、また、第1、第2ボデー側継ぎ手72の第1、第2溝部71の幅方向の寸法を、寸法Bとし、また、スロットルシャフト2の直径を、寸法Cとし、また、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2平坦部14a、14bの板厚方向の寸法を、寸法Dとし、また、第1、第2ボデー側継ぎ手72の第1、第2溝部71の深さ方向(第1、第2ボデー側継ぎ手72の肉厚方向)の寸法を、寸法Eとする。
[数2]
寸法A≦寸法C
[数3]
寸法D≦寸法B
[数4]
0<寸法E
以上のように、本実施例の継ぎ手構造を採用した時に、各寸法A〜Eが上記の数2〜数4の関係式を満足することで、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面とを、樹脂成形金型によってより確実に仕切ることができる。したがって、スロットルボデー5と同一の樹脂成形金型内で、スロットルバルブ1をスロットルボデー5と略同時に樹脂成形することが可能となり、且つスロットルバルブ1とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面との間に樹脂成形金型によって任意の隙間(例えばバルブ全閉時の気密性能等の製品機能を低下させることのない所望の寸法の隙間)を形成することが可能となる。
さらに、本実施例では、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15内部にスロットルシャフト(金属シャフト)2をインサート成形しているため、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31とは、樹脂成形金型およびスロットルシャフト2の両端部とによって完全に仕切られる構造となり、スロットルボデー5と同一の樹脂成形金型内で、スロットルバルブ1をスロットルボデー5と略同時に樹脂成形することが可能となる。なお、本実施例では、スロットルシャフト2を、スロットルバルブ1またはスロットルボデー5を形成する樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂)と相溶性または接着性を有しない素材(例えばセラミックス等)で構成しても良い。この場合でも、同様の効果を得ることができる。また、スロットルシャフト2を、スロットルバルブ1と同一の樹脂材料により略丸棒形状の樹脂製シャフト部を構成しても良い。
図10および図11は本発明の実施例4を示したもので、図10はスロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した図で、図11(a)〜(c)はバルブ全閉時のスロットルバルブの動きを示した図である。
本実施例の電子制御式スロットル制御装置は、バルブ全閉時に、モータの回転動力またはコイルスプリング4の付勢力を利用して、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の第1外径側端部をスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第1シール面に気密的に接触させると共に、スロットルバルブ1よりも吸気上流側の圧力と吸気下流側の圧力との圧力差を利用して、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部をスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第2シール面に気密的に接触させる方式を採用している。
本実施例では、バルブ全閉時に、モータの回転動力またはコイルスプリング4の付勢力を利用して、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の第1外径側端部をスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第1シール面に気密的に接触させた後に、例えばシリンダから発生する吸入負圧によって大気圧条件での吸入空気をシリンダ内に吸入される自然吸気式エンジンの場合、スロットルバルブ1よりも吸気下流側に生じる負圧(大気圧よりも低い吸気管負圧)を利用して、あるいは過給機によって大気圧よりも加圧した吸入空気を強制的にシリンダ内に吸入させる過給式エンジンの場合、スロットルバルブ1よりも吸気上流側に生じる正圧(大気圧よりも高い過給圧)を利用して、図11(a)に示したように、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部に、スロットルバルブ1の回転中心軸線を中心とするバルブ全閉側への曲げモーメントを発生させる。
そして、図11(b)に示したように、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14が弾性変形するため、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部が、図11(c)に示したように、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の第1外径側端部よりも後にスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第2シール面に気密的に接触する。これによって、バルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13を、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14よりも先にスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面に気密的に接触させる構造を実現することができる。また、バルブ全閉時に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の第1、第2外径側端部とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第1、第2シール面とを全面略同時に確実に接触させることができ、バルブ全閉時の気密性能を高めることができる。さらに、樹脂化されたスロットルバルブ1およびスロットルボデー5の成形収縮による寸法ばらつきがバルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を低減することができる。
図12および図13は本発明の実施例5を示したもので、図12はスロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した図で、図13(a)、(b)はバルブ全開時のスロットルバルブの全開位置を示した説明図で、(b)はバルブ全閉時のスロットルバルブの全閉位置を示した図である。
本実施例の電子制御式スロットル制御装置は、上記の第1シール面を、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管31のボア内径面より内径側に突出するように形成された略半円周状の第1突起部91の吸入空気の流れ方向の吸気下流側面に設けている。また、上記の第2シール面を、スロットルボデー5のボア壁部6のボア内管31のボア内径面より内径側に突出するように形成された略半円周状の第2突起部92の吸入空気の流れ方向の吸気上流側面に設けている。そして、第1突起部91は、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の全周のうちの一方側に連続的に、しかも略同一の高さで円周方向に設けられている。また、第2突起部92は、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の全周のうちの他方側に連続的に、しかも略同一の高さで円周方向に設けられている。
ここで、第1、第2突起部91、92の高さをh、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の半径方向の寸法をRv、ボア内管31のボア半径をRb、バルブ全閉時のバルブ角度をθとし、更にスロットルバルブ1の成形樹脂の最大成形収縮率(%)をSv、スロットルボデー5の成形樹脂の最大成形収縮率(%)をSbとしたとき、第1、第2突起部91、92の高さ(h)が下記の数5の寸法を満たすような突起部構造とする。 [数5]
h>Rb×(100−Sb)−Rv×cosθ×(100−Sv)
また、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の肉厚方向(板厚方向)の寸法をt、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の半径方向の寸法をRvとしたとき、より成形収縮による寸法ばらつきを低減できるスロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、14の肉厚方向(板厚方向)の寸法(t)は下記の数6の寸法を満たすようなバルブ(ディスク)構造とする。
[数6]
t<Rv
ここで、従来の技術では、図17および図18に示したように、スロットルバルブ102の略半円板形状の第1、第2ディスク部111、112の各第1、第2外径側端部とスロットルボデー101のボア壁部105のボア内管106のボア内径面の略半円周形状の各第1、第2シール面との間に形成される隙間のみで、バルブ全閉時の気密性能を確保していた。このような従来の技術に対して、本実施例では、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13の第1外径側端部をスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第1突起部91に設けた第1シール面に気密的に接触させた後に、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部の端面とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第2突起部92に設けた第2シール面との間に形成される隙間と、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部の端面とスロットルボデー5のボア内管31のボア内径面との間に形成される隙間との2箇所の隙間による圧力損失によって、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部に、スロットルバルブ1の回転中心軸線を中心とするバルブ全閉側への曲げモーメントが発生する。これによって、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部が弾性変形することにより、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部14の第2外径側端部が、スロットルボデー5のボア内管31のボア内径面の第2突起部92に設けた第2シール面に気密的に接触する。したがって、バルブ全閉時の気密性能を確保できるため、樹脂化されたスロットルバルブ1およびスロットルボデー5の成形収縮による寸法ばらつきが、バルブ全閉時の気密性能に及ぼす影響を実施例1〜4と比べてより低減することができる。
[変形例]
本実施例では、非接触式の検出素子としてホール素子を使用した例を説明したが、非接触式の検出素子としてホールICまたは磁気抵抗素子等を使用しても良い。また、本実施例では、磁界発生源として分割型の永久磁石10を採用した例を説明したが、磁界発生源として円筒形状の永久磁石を採用しても良い。なお、本実施例では、樹脂製ディスク部(円板状部)13、14および樹脂製シャフト部(円筒状部)15によってスロットルバルブ(樹脂バルブ)1を構成し、且つ金属材料のみによってスロットルシャフト(金属シャフト)2を構成しているが、樹脂製ディスク部13、14によってスロットルバルブ1を構成し、且つ略円筒形状の樹脂製シャフト部(円筒状部)および中軸丸棒状の金属製シャフト部によってスロットルシャフト2を構成しても良い。また、実施例1〜5では、スロットルシャフト2として金属シャフトを用いているが、スロットルシャフト2として樹脂シャフトを用いても良い。この場合には、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15に樹脂成形で一体的に形成されることになるため、部品点数が減少する。
本実施例では、本発明を、駆動モータ(アクチュエータ)3の回転動力を、歯車減速装置等の動力伝達装置を経てスロットルシャフト2に伝達して、スロットルバルブ1の回転角度(バルブ開度)を運転者(ドライバー)のアクセル操作量に応じて制御する電子制御式スロットル制御装置に適用した例を説明したが、本発明を、駆動モータ3を有しない内燃機関用スロットル装置に採用しても良い。この場合には、スロットルシャフト2の他端部に設けたバルブギヤ16の代わりに、アクセルペダルにワイヤーケーブルを介して機械的に連結されるレバー部を設ける。このようにしても、運転者(ドライバー)のアクセル操作量をスロットルバルブ1およびスロットルシャフト2に伝えることができる。
なお、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15の内周とスロットルシャフト2のバルブ保持部との外周との間の食い付き性(結合性能)を向上し、且つスロットルバルブ1のスロットルシャフト2に対する軸方向の相対運動を防止する目的で、つまりスロットルシャフト2のバルブ保持部からのスロットルバルブ1の抜けを防止する目的で、スロットルシャフト2のバルブ保持部の外周面の一部または全部にローレット加工等を施しても良い。例えばスロットルシャフト2のバルブ保持部の外周面の一部または全部に刻み目または凹凸部を形成しても良い。あるいはスロットルシャフト2のバルブ保持部の断面形状を2面幅を有する略円形状とし、また、スロットルバルブ1の樹脂製シャフト部15の断面形状を2面幅を有する略円筒形状としても良い。これは、スロットルバルブ1とスロットルシャフト2との回転方向の相対回転運動を防止できる。
本実施例では、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管32内に円管形状のボア内管31を配置し、且つボア内管31とボア外管32とを同心状に配置したが、ボア外管32の軸心に対してボア内管31の軸心を、ボア壁部6の中心軸線方向に対して直交する半径方向の一方側(例えば天地方向の地側)に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6を、円管形状のボア外管32内に円管形状のボア内管31を配置し、且つボア外管32の軸心に対してボア内管31の軸心を、ボア壁部6の中心軸線方向に対して直交する半径方向の他方側(例えば天地方向の天側)に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6を一重管構造としても良い。
本実施例では、エンジン冷却水をスロットルボデー5に導入することなく、冬季等の寒冷時のスロットルバルブ1のアイシングを防止して部品点数を減少する目的で、スロットルバルブ1よりも上流側および下流側からボア壁部6内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部34、35を設けているが、少なくともスロットルバルブ1よりも上流側の吸気管の内周面を伝ってボア壁部6内に流入する水分を塞き止めるための塞き止め凹部34のみを設けるようにしても良い。なお、ボア外管32の外周部に、スロットルバルブ1を迂回するバイパス通路を設け、更に、そのバイパス通路内を流れる空気量を調整してエンジンのアイドル回転速度を制御するためのアイドル回転速度制御弁(ISCバルブ)を装着しても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6よりも吸入空気の流れ方向の上流側の吸気管に、ブローバイガス還元装置(PCV)の出口孔または蒸散防止装置のパージ用チューブが取り付けられていても良い。この場合には、吸気管内に、ブローバイガスに含まれるエンジンオイルが吸気管の内壁面に堆積してデポジットとなっている可能性がある。このため、上記の塞き止め凹部34に、吸気管の内壁面より伝ってくるオイルミストやデポジット等の異物を塞き止めることで、スロットルバルブ1およびスロットルシャフト2の動作不良を防止できる。
なお、スロットルバルブ1の樹脂製ディスク部13、樹脂製ディスク部14および樹脂製シャフト部15を成形する材料として、加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)に充填材(例えば低コストなガラス繊維、または炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等)を混合した樹脂系の複合材料(例えばガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30)を用いても良い。また、スロットルボデー5のボア壁部6およびモータハウジング部7を成形する材料として、加熱されて溶融状態の樹脂材料(例えば熱可塑性樹脂よりなる溶融樹脂)に充填材(例えば低コストなガラス繊維、または炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等)を混合した樹脂系の複合材料(例えばガラス繊維30%入りのポリブチレンテレフタレート:PBTG30)を用いても良い。
また、上記の樹脂系の複合材料を、バルブゲートまたはボデーゲートから樹脂成形金型のバルブキャビティまたはボデーキャビティ内に射出することで、樹脂系の複合材料の射出成形によって樹脂スロットルバルブおよび樹脂スロットルボデーを製造しても良い。このように樹脂系の複合材料の射出成形によって樹脂成形された樹脂成形品は、低コストで、且つ樹脂成形性に優れると共に、機械的性質をはじめ強度、剛性および耐熱性等の性能が向上する。また、樹脂成形金型に、スロットルボデーの製品形状に対応した形状のボデーキャビティ、およびスロットルバルブの製品形状に対応した形状のバルブキャビティを形成しても良い。なお、スロットルボデーと同一の樹脂成形金型内で、スロットルバルブをスロットルボデーと略同時に樹脂成形する際の、1つまたは2つ以上のボデーゲートおよびバルブゲートから樹脂成形金型のボデーキャビティおよびバルブキャビティ内への、加熱されて溶融状態の樹脂材料の射出は、樹脂成形金型を型締めしてから型開きするまでの間に、同時でも、また、時間差があっても良い。また、射出・充填工程中または保圧工程中に複数回の射出を随時行っても構わない。
電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した斜視図である(実施例1)。 スロットルボデーの外壁面に一体的に形成されたギヤボックス部の内部に構成された駆動モータや歯車減速装置等の各構成部品を示した正面図である(実施例1)。 スロットルボデーの二重管構造のボア壁部を示した説明図である(実施例1)。 (a)はバルブ全開時のスロットルバルブの全開位置を示した説明図で、(b)はバルブ全閉時のスロットルバルブの全閉位置を示した説明図である(実施例1)。 電子制御式スロットル制御装置の概略構造を示した斜視図である(実施例2)。 スロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した斜視図である(実施例4)。 スロットルバルブとスロットルボデーの射出成形方法を示した斜視図である(実施例3)。 (a)、(b)はスロットルバルブとスロットルボデーの射出成形方法を示した説明図である(実施例3)。 (a)、(b)はバルブ側継ぎ手寸法とボデー側継ぎ手寸法を示した説明図である(実施例3)。 スロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した斜視図である(実施例4)。 (a)〜(c)はバルブ全閉時のスロットルバルブの動きを示した説明図である(実施例4)。 スロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した斜視図である(実施例5)。 (a)はバルブ全開時のスロットルバルブの全開位置を示した説明図で、(b)はバルブ全閉時のスロットルバルブの全閉位置を示した説明図である(実施例5)。 電子制御式スロットル制御装置の全体構造を示した斜視図である(従来の技術)。 スロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した斜視図である(従来の技術)。 スロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した斜視図である(比較例)。 スロットルバルブを開閉自在に収容したスロットルボデーを示した斜視図である(従来の技術)。 (a)はバルブ全開時のスロットルバルブの全開位置を示した説明図で、(b)はバルブ全閉時のスロットルバルブの全閉位置を示した説明図である(従来の技術)。
符号の説明
1 スロットルバルブ
2 スロットルシャフト
3 駆動モータ
4 コイルスプリング
5 スロットルボデー
6 ボア壁部
7 モータハウジング部
9 平板状接続部
13 樹脂製ディスク部(第1ディスク部)
14 樹脂製ディスク部(第2ディスク部)
15 樹脂製シャフト部(円筒状部)
31 ボア内管
32 ボア外管
72 第2ボデー側継ぎ手
91 第1突起部
92 第2突起部
13a、14a 第1平坦部
13b、14b 第2平坦部

Claims (12)

  1. 内燃機関に吸入される吸入空気が中心軸線方向に流れる略円管状のスロットルボデーと、このスロットルボデーの中心軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有する略円板状のスロットルバルブとを備え、
    前記スロットルボデーは、樹脂材料によって形成されており、
    前記スロットルバルブは、樹脂材料によって形成されており、
    前記スロットルバルブの、バルブ全閉時のバルブ角度を、前記スロットルボデーの中心軸線方向に対して90°未満に設定した内燃機関用スロットル装置であって、
    前記スロットルバルブは、バルブ全閉時またはバルブ全開時に吸入空気の流れ方向の吸気下流側に位置する略半円板形状の第1ディスク部、およびバルブ全閉時またはバルブ全開時に吸入空気の流れ方向の吸気上流側に位置する略半円板形状の第2ディスク部を有し、
    バルブ全閉時に、前記第1ディスク部を、前記第2ディスク部よりも先に前記スロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させる構造を備えていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記スロットルバルブは、前記第1ディスク部、前記第2ディスク部および円筒状部を、樹脂成形によって一体的に形成しており、
    前記円筒状部の内部には、略中軸状の補強部材または金属シャフトがインサート成形されていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記スロットルバルブと一体的に回転するスロットルシャフトと、
    駆動源としてのモータ、およびこのモータの回転動力を、前記スロットルバルブと一体的に回転する前記スロットルシャフトに伝達する動力伝達装置を含んで構成される動力ユニットと
    を備えたことを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記スロットルボデーは、内部に前記スロットルバルブを開閉自在に収容する略円管形状のボア壁部、前記モータを収容する略円筒形状のモータハウジング部、および前記ボア壁部と前記モータハウジング部とを接続する接続部が、樹脂成形によって一体的に形成されており、
    前記スロットルシャフトは、前記ボア壁部の中心軸線方向に対して略直交する方向で、且つ前記モータハウジング部の中心軸線方向に対して平行する方向となるように軸方向が設定されていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記スロットルバルブは、バルブ全閉時に、前記モータの回転動力またはスプリングの付勢力を利用して、前記第1ディスク部を前記スロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させると共に、前記スロットルバルブよりも吸気上流側の圧力と吸気下流側の圧力との圧力差を利用して、前記第2ディスク部を前記スロットルボデーのボア内径面に気密的に接触させる方式を採用していることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記内燃機関は、シリンダから発生する吸入負圧によって大気圧条件での吸入空気を前記シリンダ内に吸入される自然吸気式エンジンであるか、あるいは過給機によって大気圧よりも加圧した吸入空気を強制的にシリンダ内に吸入させる過給式エンジンであることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記第1ディスク部は、バルブ全閉時に、前記スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの一方側の略半円状の第1シール面に気密的に接触する略半円周状の第1外径側端部を有し、
    前記第2ディスク部は、バルブ全閉時に、前記スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの他方側の略半円状の第2シール面に気密的に接触する略半円周状の第2外径側端部を有していることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記第1シール面は、前記スロットルボデーのボア内径面より内径側に突出するように形成された略半円周状の第1突起部の吸入空気の流れ方向の吸気下流側面に設けられており、
    前記第2シール面は、前記スロットルボデーのボア内径面より内径側に突出するように形成された略半円周状の第2突起部の吸入空気の流れ方向の吸気上流側面に設けられていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  9. 請求項8に記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記第1突起部は、前記スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの一方側に連続的に、しかも略同一の高さで円周方向に設けられており、
    前記第2突起部は、前記スロットルボデーのボア内径面の全周のうちの他方側に連続的に、しかも略同一の高さで円周方向に設けられていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  10. 請求項7ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記第1、第2ディスク部の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部には、前記スロットルボデーの中心軸線方向に対して平行する方向に溝部または平坦部または略直線状部が設けられていることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  11. 請求項7ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記スロットルボデー内部には、バルブ全閉時に、前記第1、第2ディスク部の回転中心軸線方向の第1、第2外径側端部と前記スロットルボデーのボア内径面とを気密化するためのボデー側継ぎ手がインサート成形または一体的に形成されており、
    前記ボデー側継ぎ手は、前記スロットルボデーまたは前記スロットルバルブを形成する樹脂材料と相溶性または接着性を有しない素材よりなることを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用スロットル装置において、
    前記スロットルバルブは、前記第1、第2ディスク部の肉厚方向の寸法をt、
    前記第1、第2ディスク部の半径方向の寸法をRvとしたとき、
    t<Rv
    の関係を満足することを特徴とする内燃機関用スロットル装置。
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