JP4265948B2 - 2軸ヒンジ装置及び携帯機器 - Google Patents

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Description

この発明は、2軸ヒンジ装置及びその2軸ヒンジ装置が用いられた携帯電話機等の携帯機器に関する。
一般に、2軸ヒンジ装置は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体の一端部に設けられた第1ヒンジ軸と、ヒンジ本体の他端部に第1ヒンジ軸と平行に設けられた第2ヒンジ軸とを有している。このような2軸ヒンジ装置を用いて携帯電話機の送話ケースと受話ケースとを回動可能に連結する場合には、送話ケースの一端部をヒンジ本体に第1ヒンジ軸を介して回動可能に連結するとともに、受話ケースの一端部をヒンジ本体に第2ヒンジ軸を介して回動可能に連結する。これにより、送話ケースと受話ケースとが2軸ヒンジ装置を介して回動可能に連結される。
実公平7―15186号公報(第3頁、第1図) 特開2002−118633(第5頁、図9)
上記2軸ヒンジ装置が用いられた携帯電話機においては、送話ケース及び受話ケースとヒンジ本体とが第1、第2ヒンジ軸を介して単に回動可能に連結されているだけであるため、受話ケースを送話ケースに対して回動させるときに、受話ケースがヒンジ本体に対して回動するか、ヒンジ本体が送話ケースに対して回動するかが定まらない。つまり、ヒンジ本体と受話ケースとの回動順序が一定に定まっていない。このため、受話ケースを開閉回動させる毎にヒンジ本体と受話ケースとの回動順序が変わってしまい、使用者に違和感を抱かせるという問題があった。
上記の問題を解決するために、この発明の第1の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第1回動軸線と一致させて設けられた第1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第1回動軸線と平行な第2回動軸線と一致させて設けられた第2ヒンジとを備えた2軸ヒンジ装置において、上記第1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第1固定部材と、この第1固定部材に第1初期位置と第1回動位置との間を回動可能に連結された第1回動部材と、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第1回動部材が上記第1初期位置から上記第1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1初期位置側回動阻止手段、上記第1回動部材が上記第1回動位置から上記第1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1回動位置側回動阻止手段、及び上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動する上記第1回動部材を上記第1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第1初期位置側停止手段とを有し、
上記第2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第2固定部材と、この第2固定部材に第2初期位置と第2回動位置との間を回動可能に連結された第2回動部材と、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第2回動部材が上記第2初期位置から上記第2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2初期位置側回動阻止手段、上記第2回動部材が上記第2回動位置から上記第2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2回動位置側回動阻止手段、及び上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動する上記第2回動部材を上記第2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第2回動位置側停止手段とを有し、上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第2回動位置側停止手段の停止力が上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第1初期位置側停止手段の停止力が上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定されていることを特徴としている。
この場合、上記第1ヒンジが、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間に配置され、上記第1固定部材に回動不能に、かつ上記第1回動軸線方向へ移動可能に連結された第1可動部材と、この第1可動部材を上記第1回動軸線に沿って上記第1回動部材側に付勢する第1付勢手段とをさらに有し、上記第1回動部材と上記第1可動部材との対向面間には、上記第1回動部材が上記第1初期位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1初期位置側変換手段と、上記第1回動部材が上記第1回動位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1回動位置側変換手段と、上記第1初期位置側停止手段とが設けられ、上記第1初期位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第1初期位置側変換手段によって回動付勢された上記第1回動部材が上記第1初期位置側停止手段によって上記第1初期位置に停止させられ、上記第2ヒンジが、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間に配置され、上記第2固定部材に回動不能に、かつ上記第2回動軸線方向へ移動可能に連結された第2可動部材と、この第2可動部材を上記第2回動軸線に沿って上記第2回動部材側に付勢する第2付勢手段とをさらに有し、上記第2回動部材と上記第2可動部材との対向面間には、上記第2回動部材が上記第2初期位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2初期位置側変換手段と、上記第2回動部材が上記第2回動位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2回動位置側変換手段と、上記第2初期位置側停止手段及び上記第2回動位置側停止手段とが設けられ、上記第2初期位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段によって回動付勢された上記第2回動部材が上記第2回動位置側停止手段によって上記第2回動位置に停止させられることが望ましい。
この発明の第2の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第1回動軸線と一致させて設けられた第1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第1回動軸線と平行な第2回動軸線と一致させて設けられた第2ヒンジとを備えた2軸ヒンジ装置において、上記第1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第1固定部材と、この第1固定部材に第1初期位置と第1回動位置との間を回動可能に連結された第1回動部材と、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第1回動部材が上記第1初期位置から上記第1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1初期位置側回動阻止手段、上記第1回動部材が上記第1回動位置から上記第1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1回動位置側回動阻止手段、上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動する上記第1回動部材を上記第1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第1初期位置側停止手段、及び上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動する上記第1回動部材を上記第1回動位置に所定の大きさの力で停止させる上記第1回動位置側停止手段とを有し、上記第2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第2固定部材と、この第2固定部材に第2初期位置と第2回動位置との間を回動可能に連結された第2回動部材と、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第2回動部材が上記第2初期位置から上記第2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2初期位置側回動阻止手段、及び上記第2回動部材が上記第2回動位置から上記第2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2回動位置側回動阻止手段とを有し、上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より小さく設定され、上記第1回動位置側停止手段の停止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第1初期位置側停止手段の停止力が上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定されていることを特徴としている。
この場合、上記第1ヒンジが、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間に配置され、上記第1固定部材に回動不能に、かつ上記第1回動軸線方向へ移動可能に連結された第1可動部材と、この第1可動部材を上記第1回動軸線に沿って上記第1回動部材側に付勢する第1付勢手段とをさらに有し、上記第1回動部材と上記第1可動部材との対向面間には、上記第1回動部材が上記第1初期位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1初期位置側変換手段と、上記第1回動部材が上記第1回動位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1回動位置側変換手段と、上記第1初期位置側停止手段及び上記第1回動位置停止手段とが設けられ、上記第1初期位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第1初期位置側変換手段によって回動付勢された上記第1回動部材が上記第1初期位置側停止手段によって上記第1初期位置に停止させられ、上記第1回動位置側変換手段によって回動付勢された上記第1回動部材が上記第1回動位置側停止手段によって上記第1回動位置に停止させられ、上記第2ヒンジが、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間に配置され、上記第2固定部材に回動不能に、かつ上記第2回動軸線方向へ移動可能に連結された第2可動部材と、この第2可動部材を上記第2回動軸線に沿って上記第2回動部材側に付勢する第2付勢手段とをさらに有し、上記第2回動部材と上記第2可動部材との対向面間には、上記第2回動部材が上記第2初期位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2初期位置側変換手段と、上記第2回動部材が上記第2回動位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2回動位置側変換手段とが設けられ、上記第2初期位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2回動位置側回動阻止手段が構成されていることが望ましい。
この発明の第3の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第1回動軸線と一致させて設けられた第1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第1回動軸線と平行な第2回動軸線と一致させて設けられた第2ヒンジとを備えた2軸ヒンジ装置において、上記第1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第1固定部材と、この第1固定部材に第1初期位置と第1回動位置との間を回動可能に連結された第1回動部材と、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第1回動部材が上記第1初期位置から上記第1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1初期位置側回動阻止手段、及び上記第1回動部材が上記第1回動位置から上記第1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1回動位置側回動阻止手段とを有し、上記第2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第2固定部材と、この第2固定部材に第2初期位置と第2回動位置との間を回動可能に連結された第2回動部材と、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第2回動部材が上記第2初期位置から上記第2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2初期位置側回動阻止手段、上記第2回動部材が上記第2回動位置から上記第2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2回動位置側回動阻止手段、上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動する上記第2回動部材を上記第2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第2初期位置側停止手段、及び上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動する上記第2回動部材を上記第2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第2回動位置側停止手段とを有し、上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第2回動位置側停止手段の停止力が上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴としている。
この場合、上記第1ヒンジが、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間に配置され、上記第1固定部材に回動不能に、かつ上記第1回動軸線方向へ移動可能に連結された第1可動部材と、この第1可動部材を上記第1回動軸線に沿って上記第1回動部材側に付勢する第1付勢手段とをさらに有し、上記第1回動部材と上記第1可動部材との対向面間には、上記第1回動部材が上記第1初期位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1初期位置側変換手段と、上記第1回動部材が上記第1回動位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1回動位置側変換手段とが設けられ、上記第1初期位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第2ヒンジが、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間に配置され、上記第2固定部材に回動不能に、かつ上記第2回動軸線方向へ移動可能に連結された第2可動部材と、この第2可動部材を上記第2回動軸線に沿って上記第2回動部材側に付勢する第2付勢手段とをさらに有し、上記第2回動部材と上記第2可動部材との対向面間には、上記第2回動部材が上記第2初期位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2初期位置側変換手段と、上記第2回動部材が上記第2回動位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2回動位置側変換手段と、上記第2初期位置側停止手段及上記第2回動位置側停止手段とが設けられ、上記第2初期位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第2初期位置側変換手段によって回動付勢された上記第2回動部材が上記第2初期位置側停止手段によって上記第2初期位置に停止させられ、上記第2回動位置側変換手段によって回動付勢された上記第2回動部材が上記第2回動位置側停止手段によって上記第2回動位置に停止させられることが望ましい。
この発明の第4の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第1回動軸線と一致させて設けられた第1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第1回動軸線と平行な第2回動軸線と一致させて設けられた第2ヒンジとを備えた2軸ヒンジ装置において、上記第1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第1固定部材と、この第1固定部材に第1初期位置と第1回動位置との間を回動可能に連結された第1回動部材と、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第1回動部材が上記第1初期位置から上記第1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1初期位置側回動阻止手段、上記第1回動部材が上記第1回動位置から上記第1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1回動位置側回動阻止手段、及び上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動する上記第1回動部材を上記第1回動位置に所定の大きさの力で停止させる第1回動位置側停止手段とを有し、上記第2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第2固定部材と、この第2固定部材に第2初期位置と第2回動位置との間を回動可能に連結された第2回動部材と、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第2回動部材が上記第2初期位置から上記第2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2初期位置側回動阻止手段、上記第2回動部材が上記第2回動位置から上記第2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2回動位置側回動阻止手段、及び上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動する上記第2回動部材を上記第2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第2初期位置側停止手段とを有し、上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より小さく設定され、上記第1回動位置側停止手段の停止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2回初期位置側停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴としている。
この場合、上記第1ヒンジが、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間に配置され、上記第1固定部材に回動不能に、かつ上記第1回動軸線方向へ移動可能に連結された第1可動部材と、この第1可動部材を上記第1回動軸線に沿って上記第1回動部材側に付勢する第1付勢手段とをさらに有し、上記第1回動部材と上記第1可動部材との対向面間には、上記第1回動部材が上記第1初期位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1初期位置側変換手段と、上記第1回動部材が上記第1回動位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1回動位置側変換手段と、上記第1回動位置側停止手段とが設けられ、上記第1初期位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段によって回動付勢された上記第1回動部材が上記第1回動位置側停止手段によって上記第1回動位置に停止させられ、上記第2ヒンジが、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間に配置され、上記第2固定部材に回動不能に、かつ上記第2回動軸線方向へ移動可能に連結された第2可動部材と、この第2可動部材を上記第2回動軸線に沿って上記第2回動部材側に付勢する第2付勢手段とをさらに有し、上記第2回動部材と上記第2可動部材との対向面間には、上記第2回動部材が上記第2初期位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2初期位置側変換手段と、上記第2回動部材が上記第2回動位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2回動位置側変換手段と、上記第2初期位置側停止手段とが設けられ、上記第2初期位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第2初期位置側変換手段によって回動付勢された上記第2回動部材が上記第2初期位置側停止手段によって上記第2初期位置に停止させられることが望ましい。
この発明の第5の態様は、第1ケースと、第2ケースと、請求項1〜8のいずれかに記載の2軸ヒンジ装置とを備え、
上記第1ケースが上記2軸ヒンジ装置の第1ヒンジの第1回動部材に回動不能に連結され、
上記第2ケースが上記2軸ヒンジ装置の第2ヒンジの第2回動部材に回動不能に連結されていることを特徴としている。
上記構成を有するこの発明の第1〜第5の態様によれば、第1ヒンジの第1回動部材に第1ケースを回動不能に取り付けるとともに、第2ヒンジの第2回動部材に第2ケースを回動不能に取り付けることにより、第1ケースと第2ケースと所定の順序で回動させることができるという効果が得られる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図1〜図18を参照して説明する。
図1〜図3は、この発明に係る携帯電話機1の第1実施の形態を示すものである。携帯電話機1は、各種の操作ボタン21及びマイクロフォン(図示せず)等が設けられた送話ケース(第1ケース)2と、液晶表示部31及びスピーカー(図示せず)等が設けられた受話ケース(第2ケース)3と、送話ケース2と受話ケース3との一端部どうしを回動可能に連結するヒンジ装置4とを有している。
送話ケース2と受話ケース3とは、それぞれの前面2a,3aどうし極く僅かだけ離間した図1に示す折畳位置と、図2に示す中間位置を経て、前面2a,3aが所定の角度(この実施の形態では160°)だけ離間した図3に示す通話位置(展開位置)との間を回動可能になっている。ただし、実際には、送話ケース2と受話ケース3との間に所定の大きさを越える力を加えることにより、通話位置側から折畳位置側へ向かう方向へは、前面2a,3aが互いに突き当たるまでの微小角度だけ折畳位置を越えてさらに回動可能であり、折畳位置側から通話位置側へ向かう方向へは、送話ケース2と受話ケース3との一端部どうしが互いに突き当たるまでの微小角度だけ通話位置を越えてさらに回動可能である。なお、送話ケース2と受話ケース3とは互いに相対回動可能であるが、以下においては、説明の便宜上、送話ケース2を位置固定し、受話ケース3が送話ケース2に対して回動するものとする。
図1〜図4に示すように、送話ケース2は、下ケース半体2Aと上ケース半体2Bとを有している。下ケース半体2Aと上ケース半体2Bとは、いずれも厚さが薄い直方体状をなしており、その厚さ方向を上下方向に向けて配置されている。下ケース半体2Aの上ケース半体2Bと対向する上面の長手方向における一端部(受話ケース3側の端部)には、下ケース半体2Aの短手方向に延びる凹部2bが形成されている。凹部2bは、断面半円状に形成されている。下ケース半体2Aの上面の凹部2bの両端部に隣接する各箇所には、係合凹部2cがそれぞれ形成されている。この係合凹部2cは、凹部2bの長手方向の端部に連通している。上ケース半体2Bの一端部には、上ケース半体2Bの短手方向に延びる切欠き部2dが形成されている。上ケース半体2Bの下面の切欠き部2dの両端部に隣接する箇所には、係合凹部2eが形成されている。係合凹部2eは、切欠き部2dに連通している。
下ケース半体2Aと上ケース半体2Bとは、前者の上面と後者の下面とが互いに突き合わせされた状態で固定されている。それによって、送話ケース2が構成されている。その結果、図6〜図9に示すように、送話ケース2の一端部(受話ケース3側の端部)には、凹部2bと切欠き部2dとからなる収容凹部2fが形成されるとともに、係合凹部2c及び係合凹部2eからなる係合孔2gが形成されている。係合孔2gは、収容凹部2fの両端面からその長手方向外側へ向かって延びている。
受話ケース3は、折畳位置に回動したときに上側に位置する上ケース半体3Aと、下側に位置する下ケース半体3Bとを有している。上ケース半体3Aと下ケース半体3Bとは、いずれも厚さが薄い直方体状をなしており、受話ケース3が折畳位置に位置したとき、それぞれの厚さ方向が上下方向を向くように配置されている。上ケース半体3Aの下ケース半体3Bと対向する下面の長手方向における一端部(送話ケース2側の端部)には、上ース半体3Aの短手方向に延びる凹部3bが形成されている。凹部3bは、断面半円状に形成されている。上ケース半体3Aの上面の凹部3bの両端部に隣接する各箇所には、係合凹部3cがそれぞれ形成されている。この係合凹部3cは、凹部3bの長手方向の端部に連通している。下ケース半体3Bの一端部には、上ケース半体3Bの短手方向に延びる切欠き部3dが形成されている。下ケース半体3Bの上面の切欠き部2dの両端部に隣接する箇所には、係合凹部3eが形成されている。係合凹部3eは、切欠き部3dの両端部に連通している。
上ケース半体3Aと下ケース半体3Bとは、前者の下面と後者の上面とが互いに突き合わされた状態で固定されている。それによって、受話ケース3が構成されている。その結果、図6〜図9に示すように、受話ケース3の一端部(送話ケース2側の端部)には、凹部3bと切欠き部3dとからなる収容凹部3fが形成されるとともに、係合凹部3c及び係合凹部3eからなる係合孔3gが形成されている。係合孔3gは、収容凹部3fの両端面からその長手方向外側へ向かって延びている。
ヒンジ装置4は、図4及び図6に示すように、ヒンジ本体5と、一対の下ヒンジ(第1ヒンジ)6A,6Bと、一対の上ヒンジ(第2ヒンジ)7A,7Bとを有している。ヒンジ本体5は、厚さの薄い直方体状をなしており、長手方向を収容凹部2f,3fの長手方向に向けて配置されている。ヒンジ本体5の短手方向の両側部は、断面半円状に形成されている。ヒンジ本体5の短手方向の一側部は、収容凹部2fに第1回動軸線L1を中心として回動可能に挿入されている。ヒンジ本体5の短手方向の他側部は、収容凹部3fに第1回動軸線L1と平行な第2回動軸線L2を中心として回動可能に挿入されている。
図5及び図6に示すように、第1、第2回動軸線L1,L2は、凹部2c,3cの各軸線とそれぞれ一致するように配置されている。この結果、第1回動軸線L1は、上下のケース半体2A,2Bの突き合わせ面上に位置し、第2回動軸線L2は、上下のケース半体3A,3Bの突き合わせ面上に位置している。また、第2回動軸線L2は、送話ケース2及び受話ケース3他端側から一端側へ向かう方向において第1回動軸線L1より所定距離だけ前方側にずらして配置されている。すなわち、受話ケース3が図8に示す中間位置に回動したとき、第1、第2回動軸線L1,L2と直交する線が受話ケース3の半体3A,3Bの突き合わせ面と接するように、ずらされているのである。第1、第2回動軸線L1,L2は、ケース2,3の長手方向において同一位置に配置してもよく、図5に示す場合と逆にずらしてもよい。
ヒンジ本体5の一側側における長手方向の両端面には、第1収容孔5aがそれぞれ形成されている。第1収容孔5aは、その軸線を第1回動軸線L1と一致させて配置されている。ヒンジ本体5の他側部における長手方向の両端面には、第2収容孔5bがそれぞれ形成されている。第2収容孔5bは、その軸線を第2回動軸線L2と一致させて配置されている。
二つの第1収容孔5a,5aの一方には、下ヒンジ6Aの一端部が挿入されている。この下ヒンジ6Aの他端部は、一方の第1収容孔5aと対向する係合孔2gに挿入されている。二つの第1収容孔5a,5aの他方には、下ヒンジ6Bの一端部が挿入されている。この下ヒンジ6Bの他端部は、他方の収容孔5aと対向する係合孔2gに挿入されている。これにより、ヒンジ本体5の短手方向における一側部が送話ケース2の一端部に一対の下ヒンジ6A,6Bを介して回動可能に、それも第1回動軸線L1を中心として回動可能に連結されている。
二つの第2収容孔5b,5bの一方には、上ヒンジ7Aの一端部が挿入されている。この上ヒンジ7Aの他端部は、一方の第2収容孔5bと対向する係合孔3gに挿入されている。二つの第2収容孔5b,5bの他方には、上ヒンジ7Bの一端部が挿入されている。この上ヒンジ7Bの他端部は、他方の収容孔5bと対向する係合孔3gに挿入されている。これにより、ヒンジ本体5の短手方向における他側部が受話ケース3の一端部に一対の上ヒンジ7A,7Bを介して回動可能に、それも第2回動軸線L2を中心として回動可能に連結されている。
ヒンジ本体5の一側部が下ヒンジ6A,6Bを介して送話ケース2に回動可能に連結されるとともに、ヒンジ本体5の他側部が上ヒンジ7A,7Bを介して回動可能に連結されることにより、受話ケース3が送話ケース2にヒンジ装置4を介して回動可能に連結されている。一対の下ヒンジ6A,6Bのいずれか一方、及び一対の上ヒンジ7A,7Bのいずれか一方については、単なる軸体を用い、ヒンジ本体5の一端部又は他端部を送話ケース2と受話ケース3とにそれぞれ軸体を介して回動可能に連結してもよい。
次に、上記下ヒンジ6A,6 B及び上ヒンジ7A,7Bについて説明するに、下ヒンジ6A,6Bは左右対称に構成されており、上ヒンジ7A,7Bも左右対称に構成されている。しかも、下ヒンジ6Aと上ヒンジ7Aとは、一部の構成を除いて基本構成が同一になっている。そこで、下ヒンジ6Aの構成についてまず詳細に説明し、上ヒンジ7Aについては下ヒンジ6Aとの相違点だけを説明する。また、下ヒンジ6B及び上ヒンジ7Bについてはその説明を省略する。
図6及び図10〜図12に示すように、下ヒンジ6Aは、第1固定部材61、第1ヒンジ軸62、第1回動部材63、第1可動部材64及び第1コイルばね(第1付勢手段)65を有している。
第1固定部材61は、円筒状をなしており、その一端部には底部61aが形成されている。この底部61aの中央部には、貫通孔61bが形成されている。この貫通孔61bには、第1ヒンジ軸62が回動可能に挿通されている。第1ヒンジ軸62の一端部には、頭部62aが形成されている。この頭部62aが第1固定部材61の底部61aに突き当たることにより、第1固定部材61が第1ヒンジ軸62に対しその他端側から一端側へ向かう方向へ抜け止めされている。第1ヒンジ軸62の他端部外周には、円筒状をなす第1回動部材63が回動不能に嵌合されている。この結果、第1回動部材63が第1固定部材61に第1ヒンジ軸62を介して回動可能に連結されている。第1回動部材63は、第1ヒンジ軸62の他端部を図11において想像線で示すように加締めることにより、第1ヒンジ軸62の一端側から他端側へ向かう方向へ抜け止めされている。
第1固定部材61と第1回動部材63との間に位置する第1ヒンジ軸62の中間部には、第1可動部材64が回動可能に、かつ第1ヒンジ軸62の軸線方向へ移動可能に嵌合されている。この第1可動部材64は、第1固定部材61に回動不能に、かつ第1ヒンジ軸62の軸線方向へ移動可能に連結されている。第1可動部材64の第1回動部材62との対向面には、一対の球体66,66がそれぞれの一部を第1回動部材62側に突出させた状態で埋設されている。一対の球体66,66は、第1ヒンジ軸62の軸線を中心とする円周上に周方向に180°離れて配置されている。球体66に代えて、例えば球体66の第1可動部材64から突出した部分とほぼ同様な形状をなす突出部を第1可動部材64に一体に形成してもよい。
第1固定部材61の底部と第1可動部材64との間には、第1コイルばね65が設けられている。第1コイルばね65は、第1可動部材64を第1回動部材63側へ向かって付勢することにより、一対の球体66を第1回動部材63の第1可動部材64との対向面に押圧接触させている。この結果、第1回動部材63が第1ヒンジ軸62の一端側から他端側へ向かう方向へ付勢され、第1ヒンジ軸62の他端部に設けられた加締め部に突き当てられている。また、第1コイルばね65は、第1固定部材61の底部61aを第1ヒンジ軸62の頭部62aに突き当てている。この結果、第1固定部材61、第1回動部材63、第1可動部材64及び第1コイルばね65が第1ヒンジ軸62を介してユニット化されている。
第1ヒンジ6Aに関する上記構成は、第2ヒンジ7Aについても同様であり、第2ヒンジ7Aは、第1ヒンジ6Aの第1固定部材61、第1ヒンジ軸62、第1回動部材63、第1可動部材64、第1コイルばね65及び一対の球体66,66にそれぞれ対応する部材として、第2固定部材71、第2ヒンジ軸72、第2回動部材73、第2可動部材74、第2コイルばね(第2付勢手段)75及び一対の球体76,76を有している。
第1ヒンジ6A,6Bの第1固定部材61は、第1収容孔5aに回動不能に嵌合されている。したがって、第1固定部材61は、ヒンジ本体5と一体に回動する。第1回動部材63は、その略半分が第1収容孔5aに回動可能に嵌合され、他の半分が送話ケース2の係合孔2gに回動不能に嵌合されている。したがって、送話ケース2とヒンジ本体5とは、実質的には第1回動部材63を介して回動可能に連結されている。第1固定部材61が第1収容孔5aに嵌合されるとともに、第1回動部材63が係合孔2gに嵌合された状態では、第1ヒンジ軸62がその軸線を第1回動軸線L1と一致させている。したがって、送話ケース2とヒンジ本体5とは、第1回動軸線L1を中心として回動可能に連結されている。また、この実施の形態では、送話ケース2が回動しないものとされているので、第1回動部材63が回動することがなく、ヒンジ本体5が送話ケース2に対して回動するときには、第1固定部材61および第1可動部材64が第1回動部材63に対して回動する。
第2ヒンジ7A,7Bの第2固定部材71は、第2収容孔5bに回動不能に嵌合されている。また、第2回動部材73は、その略半分が第2収容孔5bに回動可能に嵌合され、他の半分が送話ケース2の係合孔3gに回動不能に嵌合されている。したがって、送話ケース2とヒンジ本体5とは、実質的には第2回動部材73を介して回動可能に連結されている。第2固定部材71が第2収容孔5bに嵌合されるとともに、第2回動部材73が係合孔3gに嵌合された状態では、第2ヒンジ軸72がその軸線を第2回動軸線L2と一致させている。したがって、受話ケース3とヒンジ本体5とは、第2回動軸線L2を中心として回動可能に連結されている。なお、この実施の形態では、受話ケース3がヒンジ本体5に対して第2回動軸線L2を中心として回動することはあっても、ヒンジ本体5が受話ケース3に対して第2回動軸線L2を中心として回動することがない。したがって、受話ケース3が回動するときには、第2固定部材71がケース本体5に位置固定され、第2回動部材73が第2固定部材71に対して回動する。
送話ケース3を図1に示す折畳位置から図2に示す中間位置を経て図3に示す通話位置まで回動させた後、通話位置から中間位置を経て折畳位置まで戻すときには、受話ケース3とヒンジ本体5とが所定の順序で回動する。すなわち、受話ケース3が折畳位置から中間位置まで回動する際には、ヒンジ本体5が図7に示す位置に停止した状態を維持する。このときのヒンジ本体5の位置が第1初期位置である。その一方、受話ケース3がヒンジ本体5に対し第2回動軸線L1を中心として図7に示す第2初期位置から図8に示す第2回動位置まで所定角度(この実施の形態では100°)だけ回動する。これにより、受話ケース3が折畳位置から中間位置まで回動する。したがって、ヒンジ本体5が第1初期位置に位置しているときには、受話ケース3の折畳位置と第2初期位置とが同一位置になっており、中間位置と第2回動位置とが同一位置になっている。受話ケース3を中間位置から通話位置に向かってさらに回動させようとすると、受話ケース3がヒンジ本体5に対して停止状態を維持する一方、ヒンジ本体5が第1回動軸線L1を中心として第1初期位置から第1回動位置側へ向かって回動し始める。その結果、受話ケース3が中間位置から通話位置側へ回動する。そして、ヒンジ本体5が第1初期位置から所定角度(この実施の形態では60°)だけ回動して図9に示す第1回動位置に達すると、ヒンジ本体5が停止する。このとき、受話ケース3が通話位置に達している。
受話ケース3を通話位置から中間位置まで回動させる場合には、当初、受話ケース3がヒンジ本体5に対し第2回動位置において停止状態を維持し、ヒンジ本体5が第1回動軸線L1を中心として第1回動位置から第1初期位置まで回動する。これにより、受話ケース3が通話位置から中間位置まで回動することになる。受話ケース3を中間位置から折畳位置まで回動させる際には、ヒンジ本体5が第1初期位置において停止状態を維持する一方、受話ケース3がヒンジ本体5に対し第2回動軸線L2を中心として第2回動位置から第2初期位置まで回動する。これにより、受話ケース3が中間位置から折畳位置まで回動する。
受話ケース3及びヒンジ本体5を上記の順序で回動させるために、図14に示すように、第1回動部材63の第1可動部材64との対向面には、第1係合凹部63A,63Bが二対形成され、第2回動部材73の第2可動部材74との対向面には、第2係合凹部73A,73Bが二対形成されている。二対の第1係合凹部63A,63Bは、一対の球体66,66が配置された円周と同一の円周上に配置されている。一方の一対の第1係合凹部63A,63Bと他方の一対の第1係合凹部63A,63Bとは、第1回動軸線L1を中心として対称に配置されている。つまり、周方向に180°離れて配置されている。第1係合凹部63A,63Bは、周方向に所定角度(この実施の形態ではほぼ60°)だけ離れて配置されている。一方、二対の第2係合凹部73A,73Bは、一対の球体76,76が配置された円周と同一の円周上に配置されている。一方の一対の第2係合凹部73A,73Bと他方の一対の第2係合凹部73A,73Bとは、第2回動軸線L2を中心として対称に配置されている。つまり、周方向に180°離れて配置されている。第2係合凹部73A,73Bは、周方向に所定の角度(この実施の形態ではほぼ100°)だけ離れて配置されている。
図15及び図18に示すように、第1係合凹部63Aは、その中央部から第1回動軸線L1を中心とする周方向における両端縁へ向かって上り勾配をなす傾斜面63a,63bを有している。図15に示すように、傾斜面63a,63bは、ヒンジ本体5が第1初期位置に位置しているときに、第1コイルばね65によって付勢された球体66が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、ヒンジ本体5に力が作用しない限り、ヒンジ本体5が第1初期位置に維持されるようになっている。
第1係合凹部63Aの傾斜面63aは、第1コイルばね65の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体5が第1初期位置から第1回動位置側へ回動しようとし、その結果球体66が第1固定部材61及び第1可動部材64を介して図15の矢印X方向(第1回動軸線L1を中心とする周方向)へ移動しようとするときに、その移動を阻止し、それによってヒンジ本体5が第1初期位置から第1回動位置側へ回動するのを阻止しようとする回動阻止力として作用する。したがって、球体66と傾斜面63aとによって第1初期位置側変換手段8Aが構成され、第1初期位置側変換手段8Aと第1コイルばね65とによって第1初期位置側回動阻止手段9Aが構成されている。
第1係合凹部63Aの傾斜面63bは、第1コイルばね65の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体5が第1回動軸線L1を中心として第1回動位置側から第1初期位置側へ回動する場合において、第1初期位置を越えて回動しようとするときに、球体66が図15の矢印Y方向へ移動するのを阻止し、それによってヒンジ本体5を第1初期位置に停止させる。したがって、第1コイルばね65、球体66及び傾斜面63bによって第1初期位置側停止手段10Aが構成されている。
図15及び図18に示すように、係合凹部63Bは、その中央部から第1回動軸線L1を中心とする周方向における両端縁へ向かって上り勾配をなす傾斜面63c,63dを有している。図18に示すように、傾斜面63c,63dは、ヒンジ本体5が第1回動位置に位置しているときに、第1コイルばね65によって付勢された球体66が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、ヒンジ本体5に力が作用しない限り、ヒンジ本体5が第1回動位置に維持されるようになっている。
第1係合凹部63Bの傾斜面63cは、第1コイルばね65の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体5が第1回動位置から第1初期位置側へ回動しようとし、その結果球体66が図18の矢印Y方向へ移動しようとするときに、その移動を阻止し、それによってヒンジ本体5が第1回動位置から第1初期位置側へ回動するのを阻止しようとする回動阻止力として作用する。したがって、球体66と傾斜面63cとによって第1回動位置側変換手段8Bが構成され、第1回動位置側変換手段8Bと第1コイルばね65とによって第1回動位置側回動阻止手段9Bが構成されている。
第1係合凹部63Bの傾斜面63dは、第1コイルばね65の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体5が第1回動軸線L1を中心として第1初期位置側から第1回動位置側へ回動する場合において、第1回動位置を越えて回動しようとするときに、球体66が図5の矢印X方向へ移動するのを阻止し、それによってヒンジ本体5を第1回動位置に停止させる。第1コイルばね65、球体66及び傾斜面63dによって第1回動位置側停止手段10Bが構成されている。
図16及び図17に示すように、第2係合凹部73Aは、その中央部から第2回動軸線L2を中心とする周方向における両端縁に向かって上り勾配をなす傾斜面73a,73bを有している。図16に示すように、傾斜面73a,73bは、受話ケース3が第2初期位置に位置しているときに、第2コイルばね75によって付勢された球体76が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、受話部3に力が作用しない限り、受話部3が第2初期位置に維持されるようになっている。
第2係合凹部73の傾斜面73aは、第2コイルばね75の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース3が第2回動軸線L2を中心として第2初期位置から第2回動位置側へ回動しようとし、それに伴って第2回動部材73が図16のX方向へ回動しようとするときに、第2回動部材の73回動を阻止し、それによって受話ケース3が第2初期位置から第2回動位置側へ回動するのを阻止しようとする回動阻止力として作用する。したがって、球体76と傾斜面73aとによって第2初期位置側変換手段8Cが構成され、第2初期位置側変換手段8Cと第2コイルばね75とによって第2初期位置側回動阻止手段9Cが構成されている。
第2係合凹部73Aの傾斜面73bは、第2コイルばね75の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース3が第2回動位置側から第2初期位置側へ向かう方向へ回動する場合において第2初期位置を越えて回動しようとするときに、受話ケース3の回動に伴って第2回動部材73が図16の矢印Y方向へ回動するのを阻止し、それによって受話ケース3を第2初期位置に停止させる。したがって、第2コイルばね75、傾斜面73b及び球体76によって第2初期位置側停止手段10Cが構成されている。
図16及び図17に示すように、第2係合凹部73Bは、その中央部から第2回動軸線L2を中心とする周方向における両端縁に向かって上り勾配をなす傾斜面73c,73dを有している。図17に示すように、傾斜面73c,73dは、受話ケース3が第2回動位置に位置しているときに、第2コイルばね75によって付勢された球体76が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、受話部3に力が作用しない限り、受話部3が第2回動位置に維持されるようになっている。
第2係合凹部73Bの傾斜面73cは、第2コイルばね75の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース3が第2回動軸線L2を中心として第2回動位置から第2初期位置側へ向かう方向へ回動しようとし、それに伴って第2回動部材73が図17の矢印Y方向へ回動しようとするときに、その回動を阻止しようとし、それによって受話ケース3が第2回動位置から第2初期位置側へ回動しようとするのを阻止する回動阻止力として作用する。したがって、球体76と傾斜面73cとによって第2回動位置側変換手段8Dが構成され、第2初期位置側変換手段8Dと第2コイルばね75とによって第2回動位置側回動阻止手段9Dが構成されている。
第2係合凹部73Bの傾斜面73dは、第2コイルばね75の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース3が第2初期位置側から第2回動位置側へ向かう方向へ回動する場合において第2回動位置を越えて回動しようとするときに、それに伴って第2回動部材73が図17の矢印X方向へ回動するのを阻止し、それによって受話ケース3が第2回動位置を越えて回動するのを阻止して第2回動位置に停止させる。したがって、第2コイルばね75、傾斜面73d及び球体76によって第2回動位置側停止手段10Dが構成されている。
次に、上記各手段8A〜8D及び9A〜9Dの回動阻止力及び停止力を比較するに、いま、受話ケース3が折畳位置に位置しているものとする。つまり、ヒンジ本体5が第1初期位置に位置し、受話ケース3が第2初期位置に位置しているものとする。受話ケース3を折畳位置から中間位置側へ回動させようとすると、第1初期位置側回動阻止手段9Aがヒンジ本体5の第1初期位置から第1回動位置側への回動を阻止しようとし、第2初期位置側回動阻止手段9Cが受話ケース3の第2初期位置から第2回動位置側への回動を阻止しようとする。第1初期位置側回動阻止手段9Aの一部を構成する第1係合凹部63Aの傾斜面63aの傾斜角度をα1(図15参照)とし、第2初期位置側回動阻止手段9Cの一部を構成する第2係合凹部73Aの傾斜面73aの傾斜角度をβ1(図16参照)とすると、
α1>β1
に設定されている。したがって、第1初期位置側回動阻止手段9Aの回動阻止力と第2初期位置側回動阻止手段9Cの回動阻止力とを比較すると、前者が後者より大きくなっている。よって、折畳位置に位置している受話ケース3を中間位置側へ回動させようとすると、ヒンジ本体5がその位置を第1初期位置に維持する一方、受話ケース3が第2初期位置側回動阻止手段9Cの回動付勢力に抗して第2初期位置から第2回動位置側へ回動する。
受話ケース3が中間位置に位置している場合、つまりヒンジ本体5が第1初期位置に位置し、かつ受話ケース3が第2回動位置に位置している場合において、受話ケース3を中間位置から通話位置側へ回動させるときには、第1初期位置側回動阻止手段9Aがヒンジ本体5の第1初期位置から第1回動位置側への回動を阻止しようとし、第2回動位置停止手段10Dが受話ケース3の第2回動位置を越える回動を阻止しようとする。第2回動位置停止手段10Dの一部を構成する第2係合凹部73Bの傾斜面73dの傾斜角度をβ2(図16参照)とすると、
α1<β2
に設定されている。したがって、第1初期位置側回動阻止手段9Aの回動阻止力と第2回動位置側停止手段10Dの回動阻止力とを比較すると、後者が前者より大きくなっている。よって、中間位置に位置している受話ケース3を通話位置側へ回動させると、受話ケース3がヒンジ本体5に対し第2回動位置を越えて回動するのを阻止され、第2回動位置に停止させられた状態を維持する。一方、ヒンジ本体5が第1初期位置側回動阻止手段9Aの回動阻止力に抗して第1初期位置から第1回動位置側へ回動する。
受話ケース3が通話位置に位置している場合には、受話ケース3がヒンジ本体5に対して第2回動位置に位置し、ヒンジ本体5が第1回動位置に位置している。その状態において受話ケース3を通話位置から中間位置側へ回動させようとすると、第1回動位置側回動阻止手段9Bが球体66の図18における矢印Y方向への移動を阻止し、ひいてはヒンジ本体5の第1回動位置から第1初期位置側への回動を阻止しようとする。これと同時に、第2回動位置側阻止手段9Dが第2回動部材73の図17における矢印X方向への回動を阻止し、ひいては受話ケース3の第2回動位置から第2初期位置側への回動を阻止しようとする。ここで、第1回動位置側回動阻止手段9Bの一部を構成する第1係合凹部63Bの傾斜面63cの傾斜角度をα2(図15参照)とし、第2回動位置側回動阻止手段9Dの一部を構成する第2係合凹部73Bの傾斜面73cの傾斜角度をβ3(図16参照)とすると、
α2<β3
に設定されている。したがって、第1回動位置側阻止手段9bの回動阻止力と第2回動位置側回動阻止手段9dの回動阻止力とを比較すると、後者が前者より大きくなっている。よって、通話位置に位置している受話ケース3を中間位置側へ回動させると、受話ケース3はヒンジ本体5に対し第2回動位置において停止状態を維持し、ヒンジ本体5が第1回動位置から第1初期位置側へ回動する。
受話ケース3が中間位置に位置しているときには、ヒンジ本体5が第1初期位置に位置し、受話ケース3がヒンジ本体5に対して第2回動位置に位置している。この状態において、受話ケース3を中間位置から折畳位置側へ回動させようとすると、第1初期位置側停止手段10Aが球体66の図15における矢印Y方向への移動を阻止し、ヒンジ本体5の第1初期位置を越える回動を阻止しようとする。これと同時に、第2回動位置側回動阻止手段9Dが第2回動部材73の図17における矢印Y方向への回動を阻止し、受話ケース3の第2回動位置から第2初期位置側への回動を阻止しようとする。ここで、第1初期位置側停止手段10Aの一部を構成する第1係合凹部63Aの傾斜面63bの傾斜角度をα3(図15参照)とすると、
α3>β3
に設定されている。したがって、第1初期位置側停止手段10Aの停止力と第2回動位置側回動阻止手段9Dの回動阻止力とを比較すると、前者が後者より大きくなっている。よって、中間位置に位置している受話ケース3を折畳位置側へ回動させると、ヒンジ本体5が第1初期位置において停止状態を維持する一方、受話ケース3が第2回動位置から第2初期位置側へ回動する。なお、角度α3は、角度β2と同一に設定されている。
なお、第1回動位置側停止手段10Bの一部を構成する第1係合凹部63Bの傾斜面63dの傾斜角度をα4(図15参照)とし、第2初期位置側停止手段10Cの一部を構成する第2係合凹部73Aの傾斜面73bの傾斜角度をβ4(図16参照)とすると、
α4=β4=α3(=β2)
に設定されている。
上記構成の携帯電話機1において、いま受話ケース3が折畳位置に位置しているものとする。この状態においては、図15に示すように、球体66が第1係合凹部63Aの傾斜面63a,63bに接触し、図16に示すように、球体76が第2係合凹部73Aの傾斜面73a,73bに接触している。受話ケース3を通話位置側へ向かって回動させると、ヒンジ本体5は第1初期位置において停止状態を維持し、受話ケース3が第2初期位置側回動付勢手段9Cの回動付勢力に抗して第2初期位置から第2回動位置側へ回動する。受話ケース3が第2初期位置から所定角度(例えば10°)だけ回動すると、球体76が第2係合凹部73Aから抜け出る。すると、球体76が第2回動部材73の第2可動部材74との対向面に接触する。この対向面は、第2回動軸線L2と直交する平面になっている。したがって、当該対向面と球体76との間には、コイルばね75の付勢力に応じた摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗により、受話ケース3が第2係合凹部73Aを抜け出てから第2係合凹部73Bに入り込むまでのうち、両端の所定角度を除いた所定の範囲においては、受話ケース3が任意の位置で停止させられる。
受話ケース3が中間位置から所定角度(例えば10°)だけ手前の位置に達すると、球体76が第2係合凹部73Bの傾斜面73cに接触するようになる。すると、第2回動位置側回動阻止手段9Dの付勢力によって受話ケース3が中間位置(第2回動位置)まで自動的に回動させられる。受話ケース3が中間位置に達すると、球体76が傾斜面73dに突き当たることによって停止し、受話ケース3が中間位置に停止する。このときには、図15に示すように、球体66が第1係合凹部63Aの傾斜面63a,63bに接触するとともに、図17に示すように、球体76が第2係合凹部73Bの傾斜面73c、73dに接触している。
受話ケース3を中間位置から通話位置側へ回動させる場合には、受話ケース3が第2回動位置に停止した状態を維持し、ヒンジ本体5が第1初期位置側回動阻止手段9Aの付勢力に抗して第1初期位置から第1回動位置側へ回動する。ヒンジ本体5が第1初期位置から所定角度だけ回動すると、球体66が第1係合凹部63Aから脱出して第1回動部材63の第1可動部材64との対向面に接触する。この対向面は、第1回動軸線L1と直交する平面になっている。したがって、当該対向面と球体66との間には、コイルばね65の付勢力に応じた摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗により、受話ケース3が第1係合凹部63Aを抜け出てから第1係合凹部63Bに入り込むまでの範囲のうち、両端の所定角度を除いた所定範囲においては、受話ケース3が任意の位置で停止させられる。
受話ケース3が通話位置から所定角度(例えば10°)だけ手前の位置に達すると、換言すればヒンジ本体5が第1回動位置から所定角度だけ手前の位置に達すると、球体66が第1係合凹部63Bの傾斜面63cに接触するようになる。すると、第1回動位置側回動阻止手段9Bの付勢力によってヒンジ本体5が第1回動位置まで自動的に回動させられる。それに伴って、受話ケース3が通話位置まで回動させられる。受話ケース3が通話位置に達すると、球体66が傾斜面63dに突き当たることによって停止し、受話ケース3が通話位置に停止する。このときには、図18及び図17に示すように、球体66が第1係合凹部63Bの傾斜面63c、63dに接触し、球体76が第2係合凹部73bの傾斜面73c,73dに接触している。
通話位置に停止している受話ケース3は、第1回動位置側停止手段10B又は第2回動位置側停止手段10Dの付勢力に抗してさらに回動させて通話位置を越えさせることも可能であるが、受話ケース3は、通話位置を越えて僅かな角度だけ回動すると、受話ケース3の一端部が送話ケース2の一端部に突き当たることによって直ちに停止し、それ以上は同方向へ回動不能になる。受話ケース3が送話ケース2に突き当たったときの位置を通話位置としてもよい。その場合には、受話ケース3が通話位置に達したときに球体66が傾斜面63dに突き当たる直前の位置に位置するように構成し、受話ケース3を第1回動位置側回動阻止手段9Bの付勢力によって送話ケース2に突き当たった状態(通話位置に位置している状態)に維持することが望ましい。
受話ケース3を通話位置から中間位置側へ回動させる場合には、受話ケース3が第2回動位置において停止した状態を維持し、ヒンジ本体5が第1回動位置側回動阻止手段の付勢力に抗して第1回動位置から第1初期位置側へ回動する。ヒンジ本体5が第1初期位置の所定角度(例えば10°)だけ手前の位置まで回動すると、球体66が第1係合凹部63Aの傾斜面73aに接触する。その結果、ヒンジ本体5が第1初期位置側回動阻止手段9Aの回動付勢力によって第1初期位置まで自動的に回動させられる。第1初期位置に達したヒンジ本体5は、球体66が第1係合凹部63Aの傾斜面63bに突き当たることによって停止し、中間位置に停止する。ヒンジ本体5が第1回動位置から第1初期位置まで回動して停止すると、ヒンジ本体5と一体に回動する受話ケース3が通話位置から中間位置まで回動し、中間位置において停止する。なお、ヒンジ本体5が第1回動位置と第1初期位置との間の両端を除く所定の範囲内においては、前述の場合と同様に、球体66と第1回動部材63との間に作用する摩擦抵抗により受話ケース3を任意の位置で停止させることができる。
受話ケース3を中間位置から折畳位置側へ回動させる場合には、ヒンジ本体5が第1初期位置において停止した状態を維持し、受話ケース3が第2回動位置側回動阻止手段9Dの回動付勢力に抗して第2回動位置から第2初期位置側へ回動する。受話ケース3が第2初期位置の所定角度(例えば10°)だけ手前の位置に達すると、球体76が第2係合凹部73Aの傾斜面73aに接触する。この結果、受話ケース3が第2初期位置側回動阻止手段9Cの回動付勢力によって自動的に第2初期位置まで回動させられる。受話ケース3は、第2初期位置まで回動すると、第1係合凹部73Aの傾斜面73bに突き当たって停止する。このとき、受話ケース3は、折畳位置に達している。これにより、携帯電話機1が元の状態に戻る。
折畳位置に停止している受話ケース3は、第1初期位置側停止手段10A又は第1初期位置側停止手段10Cの回動付勢力に抗してさらに回動させて折畳位置を越えさせることも可能であるが、受話ケース3は、折畳位置を越えて僅かな角度だけ回動すると、受話ケース3の前面3aが送話ケース2の前面2aに直ちに突き当たることによって停止し、それ以上は同方向へ回動不能になる。受話ケース3が送話ケース2に突き当たったときの位置を折畳位置としてもよい。その場合には、受話ケース3が折畳位置に達したときに球体76が傾斜面73bに突き当たる直前の位置に位置するように構成し、受話ケース3を第2初期位置側回動阻止手段9Cの付勢力によって送話ケース2に突き当たった状態(折畳位置に位置している状態)に維持することが望ましい。
このように、この携帯電話機1においては、2軸ヒンジ装置4を用いて送話ケース2と受話ケース3とを回動可能に連結しているが、受話ケース3とヒンジ本体5との回動順序を常に一定にすることができる。したがって、携帯電話機1の使用者が違和感を抱くのを未然に防止することができる。
次に、受話ケース3とヒンジ本体5との回動順序を変更したこの発明の第2の実施の形態について説明する。
この発明の第2実施の形態は、受話ケース3が折畳位置から中間位置を経て通話位置まで回動するときに、まずヒンジ本体5が第1初期位置から第1回動位置まで回動して受話ケース3を中間位置まで回動させた後、受話ケース3が第2初期位置から第2回動位置まで回動することによって受話ケースを通話位置まで回動させるようにしたものである。なお、受話ケース3が通話位置から折畳位置まで回動するときの受話ケース3とヒンジ本体5との回動順序は、上記第1実施の形態と同一である。
受話ケース3を第2初期位置に停止させた状態で、ヒンジ本体5を第1初期位置から第1回動位置まで回動させ、それによって受話ケース3を中間位置まで回動させるために、第1初期位置側回動阻止手段9Aの一部を構成する第1係合凹部63Aの傾斜面63aの傾斜角度α1と、第2初期位置側回動阻止手段9Cの一部を構成する第2係合凹部73Aの傾斜面73aの傾斜各β1との間に、α1<β1が採用されている。この結果、第2初期位置側回動阻止手段9Cの回動阻止力(回動付勢力)が第1初期位置側回動阻止手段9Aの回動阻止力より大きくなる。したがって、受話ケース3が折畳位置から中間位置まで回動する際には、受話ケース3がヒンジ本体5に対して停止状態を維持し、ヒンジ本体5が第1初期位置から第1回動位置まで回動する。
受話ケース3が中間位置から通話位置まで回動する際には、ヒンジ本体5が第1回動位置において停止状態を維持し、受話ケース3が第2初期位置から第2回動位置まで回動する。このような回動順序を可能にするために、第1係合凹部63Bの傾斜面63dの傾斜角度α4が、第2係合凹部73Aの傾斜面73aの傾斜角度β1より大きく設定されている。この結果、第1回動位置側停止手段10Bの回動停止力が、第2初期位置側回動阻止手段9Cの回動阻止力より大きくなる。したがって、受話ケース3が中間位置から通話位置まで回動する際には、ヒンジ本体5が停止状態を維持し、受話ケース3が回動する。
この発明の第3実施の形態においては、第2実施の形態とは逆に、受話ケース3が折畳位置から通話位置まで回動する場合には、第1実施の形態と同様に、受話ケース3が第2初期位置から第2回動位置まで回動した後、ヒンジ本体5が第1初期位置から第1回動位置まで回動するようになっている。しかし、受話ケース3が通話位置から折畳位置まで回動する場合には、受話ケース3が第2回動位置から第1回動位置まで回動した後、ヒンジ本体5が第1回動位置から第1初期位置まで回動するようになっている。
受話ケース3が通話位置から折畳位置まで回動する際に、受話ケース3、ヒンジ本体5という回動順序を達成するために、まずα2>β3が採用されている。このような角度関係を採用すると、第1回動位置側回動阻止手段9Bの回動阻止力(回動付勢力)が第2回動位置側回動阻止手段9Dの回動阻止力より大きくなる。したがって、受話ケース3が通話位置から中間位置側へ回動する際には、ヒンジ本体5が第1回動位置において停止状態を維持する一方、受話ケース3が第2回動位置から第2初期位置まで回動する。
受話ケース3が中間位置から折畳位置まで回動する際に、ヒンジ本体5、受話ケース3という回動順序を達成するために、α2<β4が採用されている。このような角度関係を採用すると、第2初期位置側停止手段10Cの回動停止力(回動付勢力)が第1回動位置側回動阻止手段9Bの回動阻止力(回動付勢力)より大きくなる。したがって、受話ケース3が中間位置から折畳位置まで回動する際には、受話ケース3が第2初期位置において停止状態を維持する一方、ヒンジ本体5が第1回動位置から第1初期位置まで回動する。これにより、受話ケース3が中間位置から折畳位置まで回動する。
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、この発明の精神を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、第1〜第4停止手段10A〜10Dの各一部を構成する傾斜面63b,63d,73b,73dに代えて、第1、第2回動軸線L1.L2と平行な垂直面にしてもよい。
また、第1、第2固定部材61,71については、ヒンジ本体5と一体に形成してもよい。その場合には、第1、第2可動部材64,74がヒンジ本体5に移動可能に、かつ回動不能に設けられる。
この発明の第1実施の形態を、受話ケースを折畳位置に回動させた状態で示す斜視図である。 同実施の形態を、受話ケースを中間位置に回動させた状態で示す斜視図である。 同実施の形態を、受話ケースを通話位置に回動させた状態で示す斜視図である。 同実施の形態を示す分解斜視図である。 同実施の形態を、受話ケースを折畳位置に回動させた状態で示す側面図である。 図5のX−X線に沿う拡大断面図である。 図6のX−X線に沿う拡大断面図である。 受話ケースが中間位置に回動したときの状態を示す図7と同様の断面図である。 受話ケースが通話位置に回動したときの状態を示す図7と同様の断面図である。 同実施の形態において用いられている第1ヒンジを示す側面図である。 図10のX−X線に沿う断面図である。 同第1ヒンジの分解斜視図である。 同第1ヒンジの第1可動部材を示す図であって、図13(A)はその斜視図、図13(B)はその下面図、図13(C)は図13(B)のC−C線に沿う断面図である。 同実施の形態の第1ヒンジに用いられている第1回動部材の一端面に形成された二対の第1係合凹部と一対の球体との関係、及び第2ヒンジに用いられている第2回動部材の一端面に形成された二対の第2係合凹部と一対の球体との関係をを示す図であって、図14(A)は受話ケースが折畳位置に位置しているときの関係を示し、図14(B)は受話ケースが中間位置に位置しているときの関係を示し、図14(C)は受話ケースが通話位置に位置しているときの関係を示している。 図14(A)のP−P線に沿う拡大断面図である。 図14(A)のQ−Q線に沿う拡大断面図である。 図14(B)のR−R線に沿う拡大断面図である。 図14(C)のS−S線に沿う拡大断面図である。
符号の説明
L1 第1回動軸線
L2 第2回動軸線
1 携帯電話機
2 送話ケース(第1ケース)
3 受話ケース(第2ケース)
4 2軸ヒンジ装置
5 ヒンジ本体
6A 第1ヒンジ
6B 第1ヒンジ
7A 第2ヒンジ
7B 第2ヒンジ
9A 第1初期位置側回動阻止手段
9B 第1回動位置側回動阻止手段
9C 第2初期位置側回動阻止手段
9D 第2回動位置側回動阻止手段
10A 第1初期位置側停止手段
10B 第1回動位置側停止手段
10C 第2初期位置側停止手段
10D 第2回動位置側停止手段
61 第1固定部材
63 第1回動部材
64 第1可動部材
65 第1コイルばね(第1付勢手段)
71 第2固定部材
73 第2回動部材
74 第2可動部材
75 第2コイルばね(第2付勢手段)

Claims (5)

  1. ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第1回動軸線と一致させて設けられた第1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第1回動軸線と平行な第2回動軸線と一致させて設けられた第2ヒンジとを備えた2軸ヒンジ装置において、
    上記第1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第1固定部材と、この第1固定部材に第1初期位置と第1回動位置との間を回動可能に連結された第1回動部材と、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第1回動部材が上記第1初期位置から上記第1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1初期位置側回動阻止手段、上記第1回動部材が上記第1回動位置から上記第1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1回動位置側回動阻止手段、及び上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動する上記第1回動部材を上記第1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第1初期位置側停止手段とを有し、
    上記第2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第2固定部材と、この第2固定部材に第2初期位置と第2回動位置との間を回動可能に連結された第2回動部材と、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第2回動部材が上記第2初期位置から上記第2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2初期位置側回動阻止手段、上記第2回動部材が上記第2回動位置から上記第2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2回動位置側回動阻止手段、及び上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動する上記第2回動部材を上記第2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第2回動位置側停止手段とを有し、
    上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、
    上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、
    上記第2回動位置側停止手段の停止力が上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、
    上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、
    上記第1初期位置側停止手段の停止力が上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定されていることを特徴とする2軸ヒンジ装置。
  2. 上記第1ヒンジが、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間に配置され、上記第1固定部材に回動不能に、かつ上記第1回動軸線方向へ移動可能に連結された第1可動部材と、この第1可動部材を上記第1回動軸線に沿って上記第1回動部材側に付勢する第1付勢手段とをさらに有し、
    上記第1回動部材と上記第1可動部材との対向面間には、上記第1回動部材が上記第1初期位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1初期位置側変換手段と、上記第1回動部材が上記第1回動位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1回動位置側変換手段と、上記第1初期位置側停止手段とが設けられ、
    上記第1初期位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第1初期位置側変換手段によって回動付勢された上記第1回動部材が上記第1初期位置側停止手段によって上記第1初期位置に停止させられ、
    上記第2ヒンジが、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間に配置され、上記第2固定部材に回動不能に、かつ上記第2回動軸線方向へ移動可能に連結された第2可動部材と、この第2可動部材を上記第2回動軸線に沿って上記第2回動部材側に付勢する第2付勢手段とをさらに有し、
    上記第2回動部材と上記第2可動部材との対向面間には、上記第2回動部材が上記第2初期位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2初期位置側変換手段と、上記第2回動部材が上記第2回動位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2回動位置側変換手段と、上記第2初期位置側停止手段及び上記第2回動位置側停止手段とが設けられ、
    上記第2初期位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段によって回動付勢された上記第2回動部材が上記第2回動位置側停止手段によって上記第2回動位置に停止させられることを特徴とする請求項1に記載の2軸ヒンジ装置。
  3. ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第1回動軸線と一致させて設けられた第1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第1回動軸線と平行な第2回動軸線と一致させて設けられた第2ヒンジとを備えた2軸ヒンジ装置において、
    上記第1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第1固定部材と、この第1固定部材に第1初期位置と第1回動位置との間を回動可能に連結された第1回動部材と、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第1回動部材が上記第1初期位置から上記第1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1初期位置側回動阻止手段、上記第1回動部材が上記第1回動位置から上記第1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第1回動位置側回動阻止手段、及び上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動する上記第1回動部材を上記第1回動位置に所定の大きさの力で停止させる第1回動位置側停止手段とを有し、
    上記第2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第2固定部材と、この第2固定部材に第2初期位置と第2回動位置との間を回動可能に連結された第2回動部材と、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第2回動部材が上記第2初期位置から上記第2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2初期位置側回動阻止手段、上記第2回動部材が上記第2回動位置から上記第2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第2回動位置側回動阻止手段、及び上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動する上記第2回動部材を上記第2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第2初期位置側停止手段とを有し、
    上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、
    上記第1初期位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より小さく設定され、
    上記第1回動位置側停止手段の停止力が上記第2初期位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、
    上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2回動位置側回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、
    上記第1回動位置側回動阻止手段の回動阻止力が上記第2初期位置側停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴とする2軸ヒンジ装置。
  4. 上記第1ヒンジが、上記第1固定部材と上記第1回動部材との間に配置され、上記第1固定部材に回動不能に、かつ上記第1回動軸線方向へ移動可能に連結された第1可動部材と、この第1可動部材を上記第1回動軸線に沿って上記第1回動部材側に付勢する第1付勢手段とをさらに有し、
    上記第1回動部材と上記第1可動部材との対向面間には、上記第1回動部材が上記第1初期位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1回動位置側から上記第1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1初期位置側変換手段と、上記第1回動部材が上記第1回動位置に位置しているときに上記第1可動部材に作用する上記第1付勢手段の付勢力を、上記第1回動部材を上記第1初期位置側から上記第1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第1回動位置側変換手段と、上記第1回動位置側停止手段とが設けられ、
    上記第1初期位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段と上記第1付勢手段とによって上記第1回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第1回動位置側変換手段によって回動付勢された上記第1回動部材が上記第1回動位置側停止手段によって上記第1回動位置に停止させられ、
    上記第2ヒンジが、上記第2固定部材と上記第2回動部材との間に配置され、上記第2固定部材に回動不能に、かつ上記第2回動軸線方向へ移動可能に連結された第2可動部材と、この第2可動部材を上記第2回動軸線に沿って上記第2回動部材側に付勢する第2付勢手段とをさらに有し、
    上記第2回動部材と上記第2可動部材との対向面間には、上記第2回動部材が上記第2初期位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2回動位置側から上記第2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2初期位置側変換手段と、上記第2回動部材が上記第2回動位置に位置しているときに上記第2可動部材に作用する上記第2付勢手段の付勢力を、上記第2回動部材を上記第2初期位置側から上記第2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第2回動位置側変換手段と、上記第2初期位置側停止手段とが設けられ、
    上記第2初期位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2初期位置側回動阻止手段が構成され、上記第2回動位置側変換手段と上記第2付勢手段とによって上記第2回動位置側回動阻止手段が構成され、上記第2初期位置側変換手段によって回動付勢された上記第2回動部材が上記第2初期位置側停止手段によって上記第2初期位置に停止させられることを特徴とする請求項に記載の2軸ヒンジ装置。
  5. 第1ケースと、第2ケースと、請求項1〜4のいずれかに記載の2軸ヒンジ装置とを備え、上記第1ケースが上記2軸ヒンジ装置の第1ヒンジの第1回動部材に回動不能に連結され、上記第2ケースが上記2軸ヒンジ装置の第2ヒンジの第2回動部材に回動不能に連結されていることを特徴とする携帯機器。
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