JP4261523B2 - モータ駆動装置および駆動方法 - Google Patents

モータ駆動装置および駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、ロータ位置検出用の非通電期間を必要としない、センサレスのモータ駆動装置および駆動方法に関するものである。
近年、ハードディスクや光ディスク等のスピンドルモータ用として、あるいはエアコンのファンモータやコンプレッサ駆動用モータとして、ブラシレスモータが一般的に採用されている。ブラシレスモータは、広範囲の可変速制御や電力消費量低減のため、インバータ装置を使ってPWM駆動されている。3相コイルを有するブラシレスモータ内部には、通常、ロータの磁極位置検出のため、ホール素子等の位置センサが電気角120度毎に配置されている。ブラシレスモータは、この位置センサから得られるロータ回転位置に対応した信号を用い、180度通電方式によりほぼ正弦波駆動されている。
これに対して、低コスト化や小型化を目的としたセンサレス技術が種々開発されている。このセンサレス駆動を実現する方法として、120度通電方式などの180度未満の通電方式を用い、非通電期間に発生する誘起電圧のゼロクロスを検出する方法がある。しかし、上記従来の方式では非通電期間の存在が原因となって、通電切り替わりタイミングにおいて振動が発生し、それに伴う騒音も発生していた。それに対し、例えば特許文献1によると、ロータ位置検出用の非通電期間を必要とせず、しかもロータ位置検出が可能なモータ駆動制御技術が開示されている。
以下、この特許文献1に開示されている内容について、図39、図40を用いて簡単に説明する。図39は、従来のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。従来のモータ駆動装置は、電源1pと、制御対象であるモータ10pと、駆動部20pと、位置検出部100pと、マイクロコンピュータ200pと、を含んで構成される。
駆動部20pは、電源1pとGNDp間に配置されたパワートランジスタ21p、22p、23p、24p、25p、26pを含む3相ブリッジ構成であり、マイクロコンピュータ200pからの通電制御信号に応じてスイッチング動作を行う。これにより、モータ10pの駆動制御を行う。位置検出部100pは、誘起電圧に含まれる3倍高調波成分を検出し、ロータの位置検出を行う。詳細な検出動作は、後述する。検出した位置検出信号PSpは、マイクロコンピュータ200pに入力される。
マイクロコンピュータ200pは、駆動部20pの各パワートランジスタ21pから26pを駆動制御する通電制御信号を生成する。具体的には、電圧パターン信号を、位置検出信号PSpのエッジに応じて生成し、指令電圧を、位置検出信号PSpより求めた周波数と外部指令の周波数指令信号Frpの周波数との差に応じて、生成する。上記電圧パターン信号と指令電圧に応じて、通電制御信号を生成する。
以上のように、従来のモータ駆動装置は、ロータ位置検出用の非通電期間を必要とせず、しかもロータ位置検出が可能である。モータ10pは、180度通電方式でありながら、センサレス駆動が可能となる。
ここで、位置検出部100pの詳細な検出動作を、図40のタイミングチャートを用いて説明する。位置検出部100pは、3個の抵抗91p、92p、93pで構成された擬似中性点生成部90pと、差動増幅器101pと、積分器102pと、ローパスフィルタ103pと、比較器104pと、を含んで構成される。3個の抵抗91p、92p、93pの一端は共通接続され、他端はそれぞれ3相コイルLup、Lvp、Lwpと駆動部20pとの接続点に接続されている。したがって、共通接続点に発生する電圧は、モータ10pの各端子電圧Vup、Vvp、Vwpを平均化した擬似中性点電圧Vnpとなる。
差動増幅器101pは、モータ10pの中性点電圧Vcpと擬似中性点電圧Vnpとの差動増幅処理を行い、差分信号Vdpを出力する。図40に、U相、V相、W相にそれぞれ発生する誘起電圧Eup、Evp、Ewpと、差分信号Vdpを示す。このように差動増幅器101pは、モータ中性点電圧Vcpと擬似中性点電圧Vnpとの差動増幅処理により、誘起電圧に含まれる3倍高調波成分を検出することが可能であり、差分信号Vdpは、誘起電圧周波数に対して3倍の周波数信号となる。
差分信号Vdpは積分器102pに入力され、積分演算が行われる。図40に、積分器102pの積分演算信号Vdipを示す。図中にオフセット分として示しているように、積分演算結果には累積されたオフセット分が重畳されている。次に、積分演算信号Vdipはローパスフィルタ103pに入力され、図40に示すような直流成分Vdilpが検出される。比較器104pは、積分器102pの積分演算信号Vdipと、ローパスフィルタ103pの直流成分Vdilpが入力され、直流成分の影響に配慮した比較を行う。つまり、積分演算信号Vdipの正規のゼロクロスが検出できる。このゼロクロスは、図40において積分演算信号Vdipのドット印で示される。比較器104pによる比較結果を、図40に示すような位置検出信号PSpとしてマイクロコンピュータ200pに出力する。このように、位置検出部100pは、差分信号Vdpを積分演算処理する際に重畳されるオフセット分を、ローパスフィルタ103pにより得られる直流成分と比較することにより、正規のゼロクロスポイントを検出することが可能となる。
以上のように、従来のモータ駆動装置は、モータ中性点電圧Vcpと擬似中性点電圧Vnpとの差動増幅により誘起電圧の3倍高調波成分を検出し、積分器102p、ローパスフィルタ103p、比較器104pを用いてロータ位置検出を行う。また、マイクロコンピュータ200pは、ロータ位置検出結果に応じた通電制御信号を生成し、駆動部20pを介してモータ10pのセンサレス駆動を行う。
特許第3424307号
上記従来の構成では、次のような課題があった。特許文献1による方法では、積分器102pのオフセット分を考慮した位置検出が可能であるが、比較器104pがオフセットを持つ場合にはその効果は小さい。通常、3倍高調波成分は小さいので、比較器104pのオフセット成分の影響は無視できないものである。この場合、位置検出信号は位置検出誤差を多く含んだ情報となる。また、ローパスフィルタによる積分演算信号Vdipの直流成分検出についても、積分演算信号Vdipの周波数がローパスフィルタのカットオフ周波数に対して低くなると、直流成分を正しく検出することが不可能となる。この場合も、位置検出信号は位置検出誤差を多く含んだ情報となる。
このように、位置検出信号に位置検出誤差を多く含むと、通電制御信号の通電開始タイミングに誤差が生じるため、効率の悪化を免れない。また、位置検出誤差が非常に大きい場合等は、通電制御信号の通電開始タイミングの誤差が非常に大きく、トルク不足によるうねりや脱調等の不具合が発生し、センサレス駆動として成立しない状態に陥る恐れがある。
なお、ロータ位置検出用に非通電期間を持つセンサレス駆動を行った場合、非通電期間における誘起電圧のゼロクロス検出が可能なため、上記方式より安定なセンサレス駆動が可能となる。しかしながら、前述のように非通電期間を設けたことにより、通電切り替わりタイミングで振動が発生し、それに伴う騒音も発生する。
本発明は上記問題に鑑みたもので、その目的とするところは、ロータ位置検出用の非通電期間を必要としないセンサレス駆動により振動や騒音を低減し、さらに高効率で安定なモータ駆動が可能なモータ駆動装置および駆動方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明のモータ駆動装置は、N相(Nは2以上の整数)モータを、パルス幅変調されたN相のPWM駆動信号により駆動する装置であって、前記N相モータの回転速度を検出し、回転速度に関連した周波数成分を含む速度信号を出力する速度検出手段と、第1電圧駆動指令信号および第2電圧駆動指令信号を生成する駆動指令信号生成手段と、前記第1電圧駆動指令信号に基づいて、前記PWM駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、前記PWM駆動信号に応じて、前記N相モータに電力を供給する駆動出力手段と、前記N相モータに流れるモータ電流ゼロクロス信号を検出する電流位相検出手段と、前記モータ電流ゼロクロス信号と、前記第2電圧駆動指令信号との位相差を検出し、位相差信号を生成する位相差生成手段とを有し、前記駆動指令信号生成手段は、前記速度信号に応じた周波数で、かつ前記位相差信号に基づいて位相制御された前記第2電圧駆動指令信号を出力する指令電圧生成手段と、前記N相モータのトルクを指定するトルク指令信号を生成するトルク指令信号生成手段と、前記第2電圧駆動指令信号と前記トルク指令信号に基づいて、前記第1電圧駆動指令信号の振幅を制御する乗算手段とを含むことを特徴としている。
また上記目的を達成するために本発明のモータ駆動方法は、N相(Nは2以上の整数)モータを、パルス幅変調されたN相のPWM駆動信号により駆動する方法であって、前記N相モータの回転速度を検出し、回転速度に関連した周波数成分を含む速度信号を出力するステップと、第1電圧駆動指令信号および第2電圧駆動指令信号を生成するステップと、前記第1電圧駆動指令信号に基づいて、前記PWM駆動信号を生成するステップと、前記PWM駆動信号に応じて、前記N相モータに電力を供給するステップと、前記N相モータに流れるモータ電流ゼロクロス信号を検出するステップと、前記モータ電流ゼロクロス信号と、前記第2電圧駆動指令信号との位相差を検出し、位相差信号を生成するステップとを有し、前記駆動指令信号を生成するステップは、前記速度信号に応じた周波数で、かつ前記位相差信号に基づいて位相制御された前記第2電圧駆動指令信号を出力するステップと、前記N相モータのトルクを指定するトルク指令信号を生成するステップと、前記第2電圧駆動指令信号と前記トルク指令信号に基づいて、前記第1電圧駆動指令信号の振幅を制御するステップとを含むことを特徴としている。
本発明のモータ駆動装置および駆動方法によれば、センサレス駆動により低コスト化や小型化が達成できる。またロータ位置検出用の非通電期間を必要としないため、振動や騒音を低減する。さらに、ロータ位置検出の誤差による効率の悪化や、トルク不足によるうねりや脱調等の不具合が発生することもなく、高効率で安定なモータ駆動が可能となる。
以下、本発明に関するモータ駆動装置および駆動方法の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。制御対象であるモータは、N相(Nは2以上の整数)巻線を備えたN相モータである。以下ではN=3の場合に限定して説明するが、本発明は他の相数の場合にも適用できる。また、以下において実施の形態で記述される数字は、すべて本発明を具体的に説明するために例示したものであり、本発明はこれらの数字に制限されない。
(実施の形態1)
図1から図16を用いて、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置および駆動方法について説明する。図1は、実施の形態1におけるモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1のモータ駆動装置は、パワー供給源1と、モータ10と、駆動部20と、通電制御部30と、指令電圧生成部40と、乗算部50と、速度検出部60と、電流位相検出部70と、位相差生成部80とを備える。
制御対象であるモータ10は、図示しない永久磁石による界磁部を有するロータと、3相コイルLu、Lv、LwがY結線されたステータとで構成される。駆動部20は、パワー供給源1から所定の高電位(電源電圧)が供給されるVM端子と、所定の低電位が供給されるGND端子との間に配置され、パワートランジスタ21、22、23、24、25、26を含む3相ブリッジの回路構成になっている。各パワートランジスタ21から26は、通電制御部30からの通電制御信号に応じて、電源電圧をハイレベルとするパルスをPWM(Pulth Width Modulation=パルス幅変調)スイッチングし、スイッチングされたPWM駆動信号によりモータ10を駆動する。所定の低電位は、ここでは接地電位としているが、パワートランジスタ21から26を動作させることが可能な電位であれば、任意の値でよい。
指令電圧生成部40は、速度検出部60の速度信号FGに応じた周波数で、位相差がそれぞれ120度の3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWを生成し、乗算部50に出力する。乗算部50は、指令電圧生成部40の3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWと、モータ10のトルクを指定するトルク指令信号ECとを乗算し、結果を指令電圧Vuin、Vvin、Vwinとして通電制御部30に出力する。トルク指令信号ECは、トルク指令信号生成部51で生成される。
通電制御部30は、乗算部50出力の指令電圧Vuin、Vvin、Vwinをパルス幅変調し、通電制御信号を生成する。この通電制御信号により、駆動部20の各パワートランジスタ21から26は、電源電圧をハイレベルとするパルスをPWMスイッチングしたPWM駆動信号によりモータ10を駆動する。速度検出部60は、モータ10の各モータ端子電圧Vu、Vv、Vw、および、中性点電圧Vcが入力され、モータ10の回転速度、すなわちロータ回転速度に応じた速度信号FGを生成し、指令電圧生成部40に出力する。
電流位相検出部70は、モータ10のモータ端子電圧Vuが入力され、モータ電流Iuのゼロクロス検出を行い、電流ゼロクロス信号IZとして位相差生成部80に出力する。位相差生成部80は、電流位相検出部70の電流ゼロクロス信号IZと指令電圧生成部40のU相正弦波状信号sinUが入力され、両入力信号の位相差を検出し、位相差信号PDとして指令電圧生成部40に出力する。指令電圧生成部40は、位相差信号PDにより、3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWの位相を制御する。詳細な動作は後述する。
指令電圧生成部40、乗算部50、およびトルク指令信号生成部51を含めて、駆動指令信号生成部が構成される。3相正弦波状信号sinU、sinV、sinW、および指令電圧Vuin、Vvin、Vwinは、どちらも駆動指令信号を指している。指令電圧生成部40出力における駆動指令信号が3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWであり、乗算部50出力における駆動指令信号が指令電圧Vuin、Vvin、Vwinである。このように駆動指令信号は、駆動指令信号生成部により生成されることで、位相と振幅と周波数で特定される。
また通電制御部30は、駆動信号生成部を構成し、駆動信号生成部は、駆動指令信号に基づいて、PWM駆動信号を生成する。さらに、駆動部20は駆動出力部を構成し、PWM駆動信号に応じてモータに電力供給を行う。
以上のように構成された実施の形態1について、各部の詳細な動作を以下に説明する。
駆動部20は、ブリッジ接続された6個のパワートランジスタ21から26で構成され、各パワートランジスタ21から26には、それぞれパワーダイオードd21、d22、d23、d24、d25、d26が逆並列接続されている。パワートランジスタ21、24が直列接続され、その接続点にコイルLuの一端が接続されている。また、パワートランジスタ22、25が直列接続され、その接続点にコイルLvの一端が接続されている。また、パワートランジスタ23、26が直列接続され、その接続点にコイルLwの一端が接続されている。各パワートランジスタ21から26は、通電制御部30出力の通電制御信号に応じてスイッチング動作を行い、VM端子からモータ10の3相コイルLu、Lv、Lwへ電力を供給する。
なお、駆動部20の構成として、各パワートランジスタ21から26をNチャネル形電界効果トランジスタで構成する形式としてもよい。または、上側アームを構成するパワートランジスタ21から23をPチャネル形電界効果トランジスタで、下側アームを構成するパワートランジスタ24から26をNチャネル形電界効果トランジスタで構成する形式としてもよい。また、BJT(Bipolar Junction Transistor=バイポーラ接合トランジスタ)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor=絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いて構成してもよい。さらに、各パワーダイオードd21からd26は、各パワートランジスタ21から26に構造的に存在する寄生ダイオードを用いて構成してもよい。
次に、乗算部50は、指令電圧生成部40の出力である3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWとトルク指令信号ECとを乗算し、結果を指令電圧Vuin、Vvin、Vwinとして通電制御部30に出力する。つまり、指令電圧Vuin、Vvin、Vwinは、トルク指令信号ECに応じた振幅を有する3相正弦波状信号となる。
次に図2は、通電制御部30の具体的な構成を示すブロック図である。通電制御部30は、乗算部50の指令電圧Vuin、Vvin、Vwinをパルス幅変調し、駆動部20の各パワートランジスタ21から26を駆動制御するための通電制御信号を生成する。この通電制御部30は、3個の比較部31、32、33と、三角波発生部34と、ゲート駆動部35と、を含んで構成される。三角波発生部34は、高周波(約20kHz〜約200kHz)の三角波信号Vtriを出力し、3個の比較部31、32、33の一方の入力端子に入力する。比較部31、32、33の他方の入力端子には、乗算部50からの指令電圧Vuin、Vvin、Vwinがそれぞれ入力される。比較部31、32、33は、指令電圧Vuin、Vvin、Vwinと三角波信号Vtriの大小を比較し、指令電圧Vuin、Vvin、Vwinの振幅の大きさに応じたデューティ比のパルス信号PWMU、PWMV、PWMWを出力する。ゲート駆動部35は、比較部31、32、33のパルス信号PWMU、PWMV、PWMWに応じて、駆動部20の各パワートランジスタ21から26を駆動制御するための通電制御信号を生成する。
次に、速度検出部60は、モータ10の各モータ端子電圧Vu、Vv、Vw、および、中性点電圧Vcを入力し、ロータ回転速度に関連した周波数成分を含む速度信号FGを生成し、指令電圧生成部40に出力する。速度検出部60は、3個の抵抗91、92、93で構成された擬似中性点生成部90と、差分器61と、比較器62と、基準電圧Vrと、を含んで構成される。3個の抵抗91、92、93は抵抗値が同じであり、一端は共通接続され、他端はそれぞれ3相コイルLu、Lv、Lwと駆動部20との接続点に接続されている。したがって、前述共通接続点に発生する電圧は、モータ10の各モータ端子電圧Vu、Vv、Vwを平均化した擬似中性点電圧Vnとなる。差分器61は、例えば差動増幅回路により構成される。モータ10の中性点電圧Vcと擬似中性点生成部90の擬似中性点電圧Vnは、差分器61に入力され、両電圧の差分を増幅し、差分信号Vdとして比較器62に出力する。比較器62は、他方の入力端子に基準電圧Vrが入力され、差分信号Vdと基準電圧Vrとを比較する。比較結果は、速度信号FGとして指令電圧生成部40に出力する。差分器61および比較器62を含めて、中性点比較部が構成される。
ここで、速度検出部60の各部の動作を、図3に示すタイミングチャートを用いて説明する。図3のEu、Ev、Ewは、U相、V相、W相に発生する誘起電圧である。誘起電圧波形は正弦波状波形であるが、実際には高調波成分を含んだ波形となる。Vdは、差分器61の差分信号である。一般に、モータ中性点電圧と擬似中性点電圧の差分信号は、誘起電圧に含まれる3×K倍高調波成分(Kは整数)が現れる。図3の差分信号Vdは、Kが1のみである場合の波形を示す。したがって、差分信号Vdは、誘起電圧周波数に対して周波数が3倍となり、振幅は、3倍高調波成分の含有率をM%として、誘起電圧振幅のM%に相当する電圧値に差分器61のゲインを乗算した値となる。
比較器62は、差分信号Vdと基準電圧Vrを比較し、出力信号FGを出力する。図3には、出力信号FGの異なる2つの状態FG−1、FG−2を示す。出力信号FG−1は、基準電圧Vr=0とした場合の比較結果である。このように、比較結果はデューティ比50%のパルス信号となり、各パルスエッジが各相誘起電圧Eu、Ev、Ewのゼロクロスタイミングと一致している。しかし、比較器62に正のオフセットVosが存在した場合、比較結果は図3の信号FG−2に示すように、デューティ比が50%から外れたパルス信号となる。各パルスエッジも、各相誘起電圧Eu、Ev、EwのゼロクロスタイミングV0からV01に、大きくずれてしまう。したがって、比較結果を位置検出信号としてセンサレス駆動を行った場合、位置検出信号には比較器62のオフセットによる位置検出誤差が含まれ、高効率駆動が不可能となる。
また、差分信号Vdの振幅は、誘起電圧の振幅およびロータ回転速度に依存しており、ロータが低速回転している場合などでは、その振幅は小さい。したがって、比較器62のオフセットによる位置検出誤差の影響は大きくなる。また、差分器61のゲインを大きく設定すれば振幅は大きくなるが、差分器61のオフセットによる影響も大きくなり、位置検出誤差の影響も大きくなる。
しかし、実施の形態1では速度検出部60においては、比較器62の出力信号を位置検出信号として取り扱わず、速度信号FGとして取り扱う。つまり、比較器62の出力信号からは位置情報は得ずに速度情報のみを得る。比較器62のオフセットの有無に関わらず速度情報は同じである。これは、図3の信号FG−1、FG−2に示すように、立上がりエッジ間の時間間隔は等しい(Ta=Tb)ことから明らかである。このように、本発明の実施の形態1においては、速度検出部60は、ロータ回転速度に応じた周波数、すなわち周期のみを検出する。
なお、ここでは基準電圧Vrをゼロとして説明したが、基準電圧Vrと比較器62のオフセット電圧Vosの合計電圧が差分信号Vdの振幅に対して小さくなる値であれば、基準電圧Vrの値は任意に設定可能である。また、実施の形態1ではPWM駆動を行っているため、PWM駆動によるスイッチングノイズが差分信号Vdに重畳し、その影響で比較器62の出力が安定しなくなる恐れがある。したがって、スイッチングノイズによる影響を避けるために差分器61の後段にローパスフィルタを設ける構成としてもよい。またさらに、実施の形態1の速度検出部60は、モータ中性点電圧Vcと擬似中性点電圧Vnを直接比較することで速度信号FGを検出する構成とすることも可能である。このように構成すれば差分器61および基準電圧Vrを設ける必要がなく、より簡素に速度検出部60を構成することが可能となる。なお、この場合もPWM駆動によるスイッチングノイズによる影響を避けるために、比較結果をスイッチングタイミング前後でマスク処理を行い、速度信号FGとして出力するマスク処理部を新たに設ける構成としてもよい。その他、モータ中性点電圧Vcおよび擬似中性点電圧Vnを用いてロータ回転速度(速度信号FG)を検出する構成であれば種々の変更が可能である。さらに速度検出部60は、ロータ回転速度を検出する速度センサを含み、速度センサからの速度情報を速度信号として出力する構成としてもよい。
次に、電流位相検出部70は、モータ10のモータ端子電圧Vuを入力し、モータ電流Iuのゼロクロスを検出し、電流ゼロクロス信号IZを位相差生成部80に出力する。実施の形態1では、モータ端子電圧からモータ電流のゼロクロスタイミングを検出する。ここで、図4、図5A、図5Bを用いてモータ端子電圧からモータ電流のゼロクロスタイミングが検出できる理由を説明する。
図4は、モータ電流Iuが負から正に切り替わる付近の、モータ電流Iuとモータ端子電圧Vuの関係を示した説明図である。また、図5Aはモータ電流Iuが負方向、すなわち駆動部20にモータ10側からモータ電流が流入する方向、の場合の動作説明図であり、図5Bはモータ電流Iuが正方向、すなわち駆動部20からモータ10側へモータ電流が流出する方向、の場合の動作説明図である。図5A、図5B共に、駆動部20のU相部分を抜き出して図示している。
図5A、図5Bに示すように、モータ電流Iuが負方向の場合、動作としてはT1とT2の状態が存在し、正方向の場合、動作としてはT3とT4の状態が存在する。状態T1、T2、T3、T4は、それぞれ図4に同記号を付加された期間における状態に対応している。状態T1は、コイルLuからパワートランジスタ24、GND端子を介してパワー供給源1にモータ電流が流れている場合であり、この時のモータ端子電圧Vuは、図4のAに示すようにほぼ接地電位(GND)と等しいローレベルとなる。厳密には、パワートランジスタ24のオン抵抗とモータ電流Iuの積で決まる電圧が、接地電位(GND)に対して正方向に現れる。
次に、PWM動作によりパワートランジスタ24がオフ動作に入ると、コイルLuを流れていたモータ電流は、パワーダイオードd21、VM端子を介してパワー供給源1に回生される(状態T2)。この時のモータ端子電圧Vuは、電源電圧に対して、パワーダイオードd21の順方向ダイオード電圧分が上乗せされた電圧となる(図4のB、D)。なお、実施の形態1では同期整流を行っており(図4のC)、この時のモータ端子電圧Vuは、ほぼ電源電圧と等しいハイレベルになる。厳密には、パワートランジスタ21のオン抵抗とモータ電流Iuの積で決まる電圧降下が、電源電圧に上乗せされたハイレベルとして現れる。
次に状態T3は、VM端子からパワートランジスタ21を介してコイルLuにモータ電流が流れている場合であり、この時のモータ端子電圧Vuは、図4のEに示すようにほぼ電源電圧と同じハイレベルになる。厳密には、パワートランジスタ21のオン抵抗とモータ電流Iuの積で決まる電圧降下が、電源電圧から差し引かれたハイレベルとして現れる。
次に、PWM動作によりパワートランジスタ21がオフ動作に入ると、コイルLuを流れていたモータ電流は、GND端子からパワーダイオードd24を介してコイルLuに供給される(状態T4)。この時のモータ端子電圧Vuは、接地電位に対して、パワーダイオードd24の順方向ダイオード電圧分が差し引かれた電圧となる(図4のF、H)。また、同期整流により(図4のG)、この時のモータ端子電圧Vuは接地電位とほぼ等しいローレベルとなる。厳密には、モータ端子電圧Vuは、パワートランジスタ24のオン抵抗とモータ電流Iuの積で決まる電圧降下によって、接地電位に対して負方向に現れる。
以上のように、モータ電流Iuの極性に対して、モータ端子電圧Vuの波形が異なることがわかる。つまりモータ端子電圧Vuが、電源電圧より大きく現れる部分(B、C、D)と、接地電位より低く現れる部分(F、G、H)を見極めることにより、モータ電流Iuの極性、すなわちゼロクロスを検出することが可能となる。
図6は、電流位相検出部70の具体的な構成を示すブロック図である。電流位相検出部70は、第1レベルシフト部71と、第2レベルシフト部72と、比較部73、74と、位相判定部75と、を含んで構成される。図7は、電流位相検出部70の各部の動作を示すタイミングチャートである。
U相モータ端子電圧Vuは、第1レベルシフト部71、および第2レベルシフト部72に入力される。第1レベルシフト部71は、図7の電圧Vu1に示すように、U相モータ端子電圧Vuを第1オフセットレベルV1だけ負方向にレベルシフトし、第1レベルシフト電圧Vu1として比較部73に入力する。また、第2レベルシフト部72は、図7の電圧Vu2に示すように、U相モータ端子電圧Vuを第2オフセットレベルV2だけ正方向にレベルシフトし、第2レベルシフト電圧Vu2として比較部74に入力する。なお、実施の形態1では、第1オフセットレベルV1の大きさと第2オフセットレベルV2の大きさは同じ電圧(V1=V2)として設定し、その大きさはパワーダイオードでの順方向ダイオード電圧分を検出できる値に設定する。
比較部73は、第1レベルシフト電圧Vu1とVM端子の電源電圧とを比較し、パルス信号P1を出力する。また、比較部74は、第2レベルシフト電圧Vu2と接地電位とを比較し、パルス信号P2を出力する。位相判定部75は、パルス信号P1、P2をリセット/セット信号としたラッチ動作により、電流ゼロクロス信号IZを出力する。図7には、得られる電流ゼロクロス信号IZの一状態を、IZ−1として示す。
しかし、得られる電流ゼロクロス信号IZ―1は、PWM周波数毎でしか検出できないため、実際のモータ電流Iuのゼロクロスタイミングとは異なる。そのため、PWM周波数が低い場合やモータ電流Iuが小さい場合等では、図7に示す期間Tcが長くなる。つまり、電流ゼロクロス信号IZ―1と実際のゼロクロスとの誤差はさらに大きくなり、位置検出誤差が大きくなる。このような場合、期間Tcを計測する回路を設け、計測時間の半分の時間タイミングにエッジを持つ電流ゼロクロス信号IZ―2を出力してもよい。
なおここでは、電流位相検出部70は、モータ端子電圧Vuを用いてモータ電流Iuのゼロクロスタイミングを検出している。しかし必ずしもこの構成とする必要はなく、モータ端子電圧Vvを用いてモータ電流Ivのゼロクロスタイミングを検出する構成、もしくは、モータ端子電圧Vwを用いてモータ電流Iwのゼロクロスタイミングを検出する構成としてもよい。さらに、1相だけでなく2相もしくは3相モータ端子電圧Vu、Vv、Vwを用いて、2相もしくは3相モータ電流Iu、Iv、Iwのゼロクロスタイミングを検出する構成としてもよい。このように構成すれば1相だけでなく2相もしくは3相分の電流ゼロクロスタイミングを検出できるため、後述する位相制御の精度を上げることが可能となる。さらに、比較部73、74に予め所定のオフセットを持たせる構成とすれば、第1レベルシフト部71および第2レベルシフト部72を削除することが可能となり、より簡単に構成することができる。また比較部73は、電源電圧(VM)に第1オフセットレベルV1を加えた電圧と、モータ端子電圧Vuとを比較する構成、比較部74は、接地電位(GND)から第2オフセットレベルV2を減じた電圧と、モータ端子電圧Vuとを比較する構成としても同様である。
次に図8は、位相差生成部80の具体的な構成を示すブロック図である。位相差生成部80は、電流位相検出部70からの電流ゼロクロス信号IZと、指令電圧生成部40のU相正弦波状信号sinUとの位相差を検出し、結果を位相差信号PDとして指令電圧生成部40に出力する。
位相差生成部80は、基準信号生成部81と、位相検出部82と、位相差判定部83と、を含んで構成される。位相差生成部80の各部の動作を、図9に示すタイミングチャートを用いて説明する。基準信号生成部81は、指令電圧生成部40のU相正弦波状信号sinUが入力され、U相正弦波状信号sinUのゼロクロスにエッジを持つ基準信号U0を出力する。位相検出部82は、基準信号U0と電流位相検出部70からの電流ゼロクロス信号IZが入力され、両入力信号の位相差を検出する。具体回路の一例としては、帰還型フリップフロップ方式を用いて構成する。すなわち、D入力端子が“H”レベルに設定された、2個のDフリップフロップのそれぞれのクロック入力に、基準信号U0と電流ゼロクロス信号IZがそれぞれ入力され、それぞれの反転出力の否定論理和がそれぞれのクリヤ端子に帰還されることにより、位相差を表す2個のDフリップフロップの非反転出力が得られる。
動作としては、図9(A)に示すように、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZがPXだけ進んでいる場合、電流ゼロクロス信号IZの立上がりエッジを基準とし、位相進み量PXだけ“L”レベルとなるパルス信号PBを出力する。この時、パルス信号PAは“H”レベルを出力する。逆に、図9(B)に示すように、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZがPYだけ遅れている場合、基準信号U0の立上がりエッジを基準とし、位相遅れ量PYだけ“L”レベルとなるパルス信号PAを出力する。この時、パルス信号PBは“H”レベルを出力する。このように、位相検出部82は、基準信号U0に対する電流ゼロクロス信号IZの位相進み/遅れを検出する。
以上により、位相検出部82は、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZの位相が進んでいる場合、位相進み量に相当する期間“L”レベルとなるパルス信号PBを出力し、逆に、位相が遅れている場合、位相遅れ量に相当する期間“L”レベルとなるパルス信号PAを出力する。
位相差判定部83は、パルス信号PA、PBのどちらのパルスが出力されているかの判定で位相進み/遅れを検出し、結果を位相差信号PDとして指令電圧生成部40に出力する。図10は、位相差判定部83の動作を示すタイミングチャートである。位相差判定部83は、パルス信号PA、PBをそれぞれリセット信号、または、セット信号として利用することにより、位相差信号PDを生成する。つまり、パルス信号PAが出力されれば位相差信号PDは“L”レベルとなり、パルス信号PBが出力されれば位相差信号PDは“H”レベルとなる。したがって、位相差信号PDの“L”レベル期間(図中の期間X)は、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZの位相が遅れている位相遅れ状態であり、位相差信号PDの“H”レベル期間(図中の期間Y)は、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZの位相が進んでいる位相進み状態である。このように、位相差信号PDは、位相差の絶対量の情報を含まない2値信号(位相進み/遅れ)を出力する。なお、位相差生成部80の構成は上記構成に限定する必要はなく、位相進み/遅れを検出する構成であれば種々の変更が可能である。
最後に図11は、指令電圧生成部40の具体的な構成を示すブロック図である。指令電圧生成部40は、速度検出部60からの速度信号FGに応じた周波数で、位相差がそれぞれ120度の3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWを生成し、乗算部50に出力する。さらに、位相差生成部80からの位相差信号PDに応じて3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWの位相を制御する。
指令電圧生成部40は、周期検出部41と、角度生成部42と、SWマトリクス43と、を含んで構成される。指令電圧生成部40の各部の動作を、図12、13に示すタイミングチャートを用いて説明する。
周期検出部41は、エッジカウンタ41Aと、アップカウンタ41Bと、クロック41Cとで構成される。エッジカウンタ41Aは、速度検出部60からの速度信号FGの立上がりエッジカウントを行い、所定数のカウント(図12ではカウント数=3)終了後にデータラッチ信号DL、リセット信号Reの順に出力する(図12)。速度信号FGは電気角度で120度毎に立上がりエッジを持つパルス信号であるため(図3参照)、立上がりエッジカウントの3カウントは電気周期1周期に相当する。つまり、エッジカウンタ41Aは、電気周期1周期毎にデータラッチ信号DLおよびリセット信号Reを出力する。
次に、アップカウンタ41Bは、エッジカウンタ41Aのリセット信号Reによりリセットされ、クロック41CからのクロックCLK1に応じてアップカウント動作を開始する。つまり、アップカウンタ41Bは、速度信号FGの3周期(電気周期1周期)に相当する周期を検出している(図12のデータC1)。検出結果であるアップカウントデータC1は、角度生成部42のラッチ部42Aに出力される。
以上により、周期検出部41は、速度信号FGに基づいてロータ回転速度および周波数を検出する。なお、立上がりエッジカウント数を3と設定して説明したが、必ずしも3に限定されず、任意のカウント数に設定してもよい。また、アップカウントデータを数回分保持しておき、その平均値をアップカウントデータC1として出力するような保持回路と平均化回路を含んで構成してもよい。このように構成すれば、より精度よくロータ回転速度を検出することが可能となる。その他、速度信号FGからロータ回転速度および周波数を検出する構成であればどのような構成でもよく、種々の変更が可能である。
次に、角度生成部42は、ラッチ部42Aと、ダウンカウンタ42Bとを含んで構成される。ラッチ部42Aは、エッジカウンタ41Aからのデータラッチ信号DLに応じてアップカウントデータC1をラッチ出力する。ラッチ出力されたラッチデータL1はダウンカウンタ42Bにロードされ、クロック41CからのクロックCLK2に応じてダウンカウント動作を繰り返す。ダウンカウンタ42Bの出力信号は、角度パルス信号APとしてSWマトリクス43に入力する。この時、クロック41CのクロックCLK1とCLK2の設定周波数の関係を1:Jとすれば、角度パルス信号APは、速度信号FGの360度(電気周期1周期)の周期検出結果TcをJ分割したパルス信号となる(図12のデータC1、信号AP)。
具体的には、エッジカウンタ41Aでの設定カウント数を3、CLK1とCLK2の周波数比をJ=360と設定すれば、角度パルス信号APは電気角で1度刻みのパルス信号となる。したがって、設定カウント数およびクロック周波数比Jを変更することにより、任意の角度刻みの角度パルス信号APを生成することが可能となる。以上により、角度パルス信号APは、周期検出部41で検出した周期をCLK1とCLK2の周波数比Jで決まる値で分割した信号であり、角度生成部42は、この角度パルス信号APを出力する。
次に、SWマトリクス43は、角度パルス信号APに応じた振幅1の3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWを出力する(図12のsinU)。図12のsinUは巨視的には滑らかな正弦波状波形をしているが、微視的にはクロック周波数比Jに依存した階段状の波形となる。なお、3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWの生成方法はどのような構成でもよく、例えば、予め角度と正弦波値の関係を記憶させたROMから読み出し正弦波状波形を生成してもよいし、ソフト的に周期検出部41の周期検出結果Tc(周波数情報)や角度パルス信号AP(角度情報)から正弦波演算して生成してもよい。また、所定電圧値を所定数の抵抗で分割した抵抗群から得られる各抵抗分割電圧をスイッチ制御により選択出力して正弦波状信号を生成する構成としてもよく、その他種々の変更が可能である。さらに、3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWの振幅は一定値であれば1に限定する必要はない。
さらに、SWマトリクス43には位相差信号PDが入力され、位相差信号PDに応じて3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWを位相制御する。図13は、U相正弦波状信号sinUの位相差信号PDによる位相制御方法を示すタイミングチャートである。基準信号U0と電流ゼロクロス信号IZが図13のような関係にある場合、位相差生成部80におけるパルス信号PA、PBは図13に示すようなパルス信号を出力する。その結果、位相差信号PDは、図13に示すようなパルス信号となる。
位相差信号PDが“L”レベルである期間Xにおいては、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZが遅れている。この時、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて、所定角度ASだけ位相を進ませるように制御する(図13のZ1)。逆に、位相差信号PDが“H”レベルである期間Yにおいては、基準信号U0に対して電流ゼロクロス信号IZが進んでいる。この時、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて、所定角度ASだけ位相を遅らせるように制御する(図13のZ2)。このように、位相差信号PDの状態により、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて位相を制御する。なお、V、W相については、U相の位相制御タイミングと同時に、位相を制御する。これらの位相制御の仕組みは、後述の図16によりさらに説明される。
以上のように、SWマトリクス43は、角度パルス信号APに応じて3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWを生成しつつ、位相差信号PDに応じてU相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスタイミングで位相を制御する。なお、位相制御タイミングをU相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスとしたが、これは、位相差生成部80において、U相正弦波状信号sinUの立上がりゼロクロスで位相差を生成するためである。位相制御をU相正弦波状信号sinUの立上がりゼロクロスで実施した場合、位相差の生成と位相制御を同時に行うため動作が不安定になる。
この理由は、例えばU相正弦波状信号sinUの立上がりゼロクロスで位相を遅らせるように制御した場合、位相制御直後に再び立上がりゼロクロスが来るからである。したがって、位相制御タイミングはU相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスで実施する。なお、位相制御はU相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスで行わず、例えば立上がりゼロクロスを0度とした場合の90度、270度、その他角度で位相を制御してもよい。さらに、位相制御はU相の立下がりゼロクロス時の1回だけでなく、V相やW相の立上がりや立下がりゼロクロスにおいても行ってよい。さらに、実施の形態1では、位相差信号PDをU相に関して検出する構成としているが、V相やW相に関しても同様に位相差を検出する構成とし、その信号を用いて位相を制御してもよい。このように構成すれば、より正確に位相を制御することが可能となる。
なお、位相制御の方法は上記に限定されず、図14に示すようにU相正弦波状信号sinUを生成してもよい。具体的には、図13のZ2に示すように位相を遅らせる制御を行う場合、図14(A)のZ3に示すように、U相正弦波状波形sinUの三角波状部分を平坦な出力とするように生成してもよい。また、図14(B)のZ4、Z5に示すように、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロス点と、所定角度ASだけ位相を制御した後の立上がりゼロクロス点Pおよび点Qを、正弦波状に繋がるように生成してもよい。また、他の2相についてもU相の位相制御のタイミングと同時に同様に位相制御を行う。図14に示した波形については、例えば必要な波形の値をROMに記憶し、ルックアップテーブル式に読み出せば、容易に生成することができる。
以上により、指令電圧生成部40は、速度信号FGの周波数に応じた振幅1の3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWを生成しつつ、位相差信号PDに応じて位相を制御する。このように生成された3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWは、トルク指令信号生成部51で生成されるトルク指令信号ECと乗算処理され、指令電圧Vuin、Vvin、Vwinとして、通電制御部30および駆動部20を介してモータ10の各コイルLu、Lv、Lwに印加される。その結果、モータ電流Iu、Iv、Iwが流れ、モータ10は駆動する。この時、電流位相検出部70は電流ゼロクロス信号IZを検出し、位相差生成部80はU相正弦波状信号sinUと電流ゼロクロス信号IZとの位相差を生成し、位相差信号PDを出力する。指令電圧生成部40は、その結果を踏まえて3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWの位相を制御する。このループを繰り返すことにより、最終的に指令電圧生成部40のU相正弦波状信号sinUとモータ電流Iuの位相が一致した状態で、モータ10が駆動することになる。つまり、実施の形態1は、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させるように駆動させている。
以下、上記構成における実施の形態1の全体動作を説明する。実施の形態1では、電流ゼロクロス信号IZと、指令電圧Vuinの位相差を実質的にゼロにするように、3相正弦波状信号sinU、sinV、sinWの位相を制御し、モータ10のセンサレス駆動を行う。
図15に、モータ10の1相分(U相)の等価回路を示す回路図と、図16に、その各部の動作波形図を示す。図15の等価回路は、指令電圧Vuin、U相コイルのインダクタンスLuと、抵抗Ru、およびモータ10の誘起電圧Euが直列接続されている。図16は、誘起電圧Euに対して、指令電圧VuinがPh1度進んだ位相で印加された状態を表している。この時、U相コイルのインダクタンスLuと抵抗Ruの両端には、指令電圧Vuinと誘起電圧Euの差分電圧Vuin−Euが印加される。それに伴い、インダクタンスLu、抵抗Ru、およびその時の動作周波数fで決まる位相Phtだけ遅れた位相で、モータ電流Iuが流れる。
一般に、モータを高効率で駆動させるには、モータ電流Iuと誘起電圧Euの位相を一致させて駆動させるのがよい。図16の場合、誘起電圧Euに対して、モータ電流Iuの位相が進んでいる。この場合、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1を小さくするように、すなわち指令電圧Vuinの位相を遅らせるように位相制御を行えば、モータ電流Iuの位相を遅らせることが可能となる。なお、指令電圧Vuinの位相を所定量だけ遅らせた場合、差分電圧Vuin−Euの位相は所定量以上に遅れるため、最終的にモータ電流Iuの位相は所定量以上に遅れることになる。逆に、誘起電圧Euに対して、モータ電流Iuの位相が遅れている場合は、指令電圧Vuinの位相を進ませるように位相制御を行えば、モータ電流Iuの位相を進ませることが可能となる。このように指令電圧Vuinの位相制御を繰り返すことで、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相を一致させることができる。
しかしながら、ロータ位置検出を行わない実施の形態1では、誘起電圧Euの位相を直接的に知ることができないため、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1を任意に設定することは不可能となる。そこで、実施の形態1では誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1は管理せずに、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させるように制御する。つまり、図16の場合、指令電圧Vuinに対して、モータ電流Iuの位相は位相Phdだけ遅れているため、指令電圧Vuinの位相を進ませるように位相制御を行い、モータ電流Iuの位相を進ませる。なお、指令電圧Vuinの位相を所定量だけ進ませた場合、差分電圧Vuin−Euの位相は所定量以上に進むため、最終的にモータ電流Iuの位相は所定量以上に進むことになる。逆に、指令電圧Vuinに対して、モータ電流Iuの位相が進んでいる場合は、指令電圧Vuinの位相を遅らせるように位相制御を行えばモータ電流Iuの位相を遅らせることが可能となる。このように指令電圧Vuinの位相制御を繰り返すことで、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させることができる。より具体的には、適当な位相で指令電圧Vuinを印加させ、その時流れるモータ電流Iuのゼロクロスを電流位相検出部70で検出し、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相差を位相差生成部80で検出する。検出した位相差信号PDに応じて、指令電圧Vuinの位相を制御する。このループを繰り返すことにより、最終的に指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相差を、大略ゼロで駆動させることができる。
ここで指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相差の目指す値を目標値とすると、実施の形態1の場合、目標値はゼロである。
ここで図17は、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相が一致する場合における、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1[度]とロータ回転速度[rpm]との関係を示す関係図であり、小型モータの場合の一例を示している。このように、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相が一致している時の位相Ph1はロータ回転速度に応じて変化する。例えば、5000rpm一定でロータが回転している場合、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させると、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1は約4[度]となる。指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させて駆動させるこの状態は、誘起電圧Euに対して、指令電圧Vuinが図17に示す位相Ph1だけ進んだ位相で駆動していることと等価である。
このように、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させて駆動すると、誘起電圧Euに対して、位相Ph1だけ進んだ位相で指令電圧Vuinが印加される。このときモータ電流Iuは、誘起電圧Euに対して、位相Ph1だけ進んだ位相で駆動される。図17は、情報機器用モータ等の小型モータでの一例である。一般に小型モータは、エアコンや洗濯機等のモータに比べて時定数が小さい。したがって、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させるための、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1は、数度程度と非常に小さい値となる。このため、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相を一致させて駆動している状態、すなわち誘起電圧Euに対してモータ電流Iuが位相Ph1進んでいる状態においても、位相ずれが効率を低下させる可能性は小さくなる。つまり、ロータ位置検出を行わないセンサレス駆動が可能となる。
また、実施の形態1では、指令電圧Vuin、Vvin、Vwinの振幅は、トルク指令信号生成部51で生成されるトルク指令信号ECにより与えられ、動作周波数fは、新たに設けた速度検出部60からの速度信号FGにより算出して与えられる。このように構成することにより、指令電圧の動作周波数fは、速度検出部60により常に現在のロータ回転速度を反映したものになる。したがって、トルク指令信号ECをステップ的に入力しても、モータ10はそれに追従してセンサレス駆動を行うことが可能となる。これにより、モータ10を脱調させないことを目的として、トルク指令や回転速度指令を線形的に与えて指令電圧を生成する必要はなく、入力条件にとらわれる必要はない。
以上のように、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相が一致するように駆動させることで、ロータ位置検出用の非通電期間が必要でないセンサレス駆動が可能となる。つまり、位置検出誤差による効率悪化を防ぐことが可能となる。また、指令電圧Vuinを正弦波状波形とすることにより、モータ電流Iuも正弦波状波形とすることが可能であり、120度通電や180度未満の広角通電に比べて、通電切り替わり時に発生する振動やそれに起因する騒音を低減することが可能である。また、必要とされる入力指令はトルク指令信号ECのみであり、入力条件にとらわれる必要がない。
なお、実施の形態1では、指令電圧を正弦波状波形としたが、これに限定されず誘起電圧波形に含まれる3×K倍高調波成分(Kは整数)を含む指令電圧としてもよい。このような指令電圧を用いれば、さらに効率を良くすることが可能となる。また、3倍高調波を1/6含む指令電圧としてもよい。このような指令電圧を用いれば電圧利用率を上げることが可能となる。さらに、120度区間ゼロとした二相変調波形としてもよく、任意の波形形成が可能である。
また、電流位相検出部70における電流ゼロクロス信号の検出は、U相に限定されず、V相やW相を用いて検出を行ってもよく、また、V相やW相とも電流ゼロクロス信号を検出する構成としてもよい。それに伴い、位相差生成部80における位相差の生成もU相に限定されず、V相やW相で実施してもよく、また、V相やW相とも位相差を生成する構成としてもよい。さらに、指令電圧生成部40における位相制御は、U相正弦波状信号の立下がりゼロクロスに限定されず、任意の場所で位相制御を行ってもよい。他相の位相差の生成結果を用いて、電気周期1周期で複数回位相を制御してもよい。このように構成すれば、位相制御の精度をあげることが可能となる。
またさらに、速度検出部60で検出される誘起電圧の3倍高調波成分の振幅が小さい起動時や低速時は、設定された周波数による強制転流駆動、もしくは、非通電期間を持つ120度通電方式や広角通電方式を用いてのセンサレス駆動を行ってもよい。起動時や低速時以外の確実に誘起電圧の3倍高調波成分を検出できる状態で、実施の形態1を用いて駆動するように、駆動モード切替を行えばよい。すなわち、起動時または低速時を表す低速期間を検出する低速期間検出部、および駆動指令信号の周波数を設定する駆動指令信号設定部を備え、低速期間において、駆動指令信号設定部の出力周波数に基づいて駆動指令信号を生成するようにすればよい。このように構成すれば、ロータ回転速度に関係なく、安定したセンサレス駆動を行うことが可能となる。なお、駆動モード切替は速度信号FGに応じて切り替えてもよく、外部入力で切り替えてもよい。また、その他、本発明の趣旨を変えずして種々の変更が可能であり、そのような構成は本発明に含まれることはいうまでもない。
(実施の形態2)
図18から図24を用いて、本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置および駆動方法について説明する。図18は、本発明に係る実施の形態2のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1とは、指令電圧生成部40Aと位相差生成部80Aの構成が異なる。それ以外の構成、動作は、実施の形態1で説明したものと同様である。
図19は、指令電圧生成部40Aの具体的な構成を示すブロック図である。指令電圧生成部40Aは、実施の形態1の指令電圧生成部40と構成が同じで、角度パルス信号APを位相差生成部80Aに出力する点が異なる。
図20は、位相差生成部80Aの具体的な構成を示すブロック図である。位相差生成部80Aは、実施の形態1の位相差生成部80に、新たに位相差計測部84Aと、記憶部85と、位相差判定部83Aを備えた点が異なる。位相差生成部80Aの各部の動作を、図21のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図21のタイミングチャートは、位相差生成部80Aの動作を説明するためのものであり実際の動作波形とは異なる。
電流ゼロクロス信号IZとU相正弦波状信号sinUの位相を比較し、パルス信号PA(位相遅れ信号)およびパルス信号PB(位相進み信号)を出力するまでの過程は、実施の形態1と同じなので説明は省略する。パルス信号PA、PBおよび指令電圧生成部40Aからの角度パルス信号APが、位相差計測部84Aに入力される。位相差計測部84Aは、パルス信号PAの“L”レベル期間の時間計測を行う。具体的には図21に示すように、角度パルス信号APをクロックとし、パルス信号PAの立下がりエッジに同期してアップカウント動作を開始する。次に、パルス信号PAの立上がりエッジの到来で、その時のアップカウント値C2Aをラッチし、アップカウンタのリセット動作を行う。図21の信号L2Aと信号C2Aは、互いのゼロレベルを重ねて示されている。アップカウント値C2Aをラッチ出力したラッチ信号L2Aは、位相差判定部83Aに出力される。ここで、例えば角度パルス信号APは、電気角で1度刻みの信号と設定する。この場合、パルス信号PAの“L”レベル期間において、アップカウンタにより計測されたラッチ信号L2Aは、U相正弦波状信号sinUのゼロクロスにエッジを持つ基準信号U0、に対する電流ゼロクロス信号IZの位相遅れ量、と一致する。つまり、ラッチ信号L2Aは、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの位相遅れ量と一致する。
次に、記憶部85について説明する。実施の形態1では、U相正弦波状信号sinU、つまりU相指令電圧Vuinと、モータ電流Iuの位相差を実質的にゼロにするように駆動している。すなわち目標値はゼロである。図22(A)に、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相が一致している状態における各信号の波形図を示す。この時、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相差はPh1であり、モータ電流Iuは誘起電圧Euに対して位相が進み位相となっている。一般に、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相は、一致させて駆動させるのが効率的に最適な駆動となる。ここで図23は、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相が一致する場合における、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1A[度]とロータ回転速度[rpm]との関係を示す関係図であり、小型モータの一例を示している。このように指令電圧Vuinの位相を誘起電圧Euの位相に対して、Ph1Aだけ進ませれば、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相を一致させることができる。例えば、5000rpm一定でロータが回転している場合、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相Ph1Aを約3.5[度]に設定することで、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相をほぼ一致させることができる。
図22(B)に、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相が一致している状態における各信号の波形図を示す。誘起電圧Euとモータ電流Iuが同位相で駆動している時の、誘起電圧Euに対する指令電圧Vuinの位相差Ph1Aは、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの位相差Ph1Aでもある。つまり、指令電圧Vuinに対してモータ電流Iuを位相差Ph1Aで駆動させると、誘起電圧Euとモータ電流Iuの位相を一致させることが可能となる。したがって、効率的に最適な駆動が可能となる。この場合目標値は、Ph1Aとなる。
記憶部85は、図23の関係を予め記憶しておくものである。図23は説明上用いた一例に過ぎず、この関係はモータ定数や負荷、例えば、ディスク負荷やモータ負荷のみ等、が変わると、それに応じて変化する。したがって、記憶部85には、予めモータ定数や負荷等による関係を求めておく必要がある。図24は、図23の関係を近似した場合の一例を示す説明図である。目標値Vth1は所定のロータ回転速度毎にステップ状に近似した場合であり、目標値Vth2は、例えば2次曲線で近似したものである。記憶部85は、速度信号FGより得られるロータ回転速度に応じて、これらVth1およびVth2のような目標値Vthを、位相差判定部83Aに出力する。なお、図23の近似方法は、上記に限らず種々の設定が可能である。例えば、ロータ回転速度の増加に応じて単調増加的に近似してもよく、また低速時はゼロで近似し、中高速時を所定の非ゼロの目標値で設定することも可能であるし、速度に関係なく一定の所定値で近似してもよい。この場合、実際使用する回転数領域で高効率駆動となるように設定しておく。
位相差判定部83Aは、位相差計測部84Aのラッチ出力L2Aと記憶部85の目標値Vthとを比較し、位相差検出信号PD1として出力する。図21に位相差検出信号PD1を示す。期間T10では、目標値Vthに対してラッチ出力L2Aが大きい。すなわち、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの遅れ方向の位相差が、目標値Vth以上に大きい。したがって、指令電圧Vuinを位相進み方向に制御するために、位相差信号PD1を“L”レベルとする。これにより指令電圧Vuinは、現在の位相に対して位相が進むため、モータ電流Iuも現在の位相に対して位相が進む。その結果、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの遅れ方向の位相差が小さくなり、目標値Vthに近づく。
次に、期間T11では、目標値Vthに対してラッチ出力L2Aが小さい。すなわち、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの遅れ方向の位相差が、目標値Vthより小さい。したがって、指令電圧Vuinを位相遅れ方向に制御するために、位相差信号PD1を“H”レベルとする。これにより指令電圧Vuinは、現在の位相に対して位相が遅れるため、モータ電流Iuも現在の位相に対して位相が遅れる。その結果、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの遅れ方向の位相差が大きくなり、目標値Vthに近づく。以上の状態を繰り返し、最終的に指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相差が、目標値Vth近辺に落ち着く。
次に、図21において、パルス信号PBが出力された場合についての説明を行う。パルス信号PBが出力されている期間T11Aでは、 パルス信号PAは“H”レベル出力を維持し、指令電圧Vuinに対してモータ電流Iuの位相が進んでいる状態である。この場合、パルス信号PAの立下がりエッジが来ないため、アップカウント動作は行われないが、パルス信号PBの立下りエッジに同期し、ラッチ出力L2Aをゼロで出力させる。したがって、位相差判定部83Aにおける目標値Vthとラッチ出力L2Aの比較に応じた位相差信号PD1は、“H”レベルとなる。つまり、上記説明した期間T11と同様に、指令電圧Vuinを位相遅れ方向に制御し、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの遅れ方向の位相差を目標値Vthに近づけるよう動作する。
以上のように構成することで、ロータ位置検出用の非通電期間が必要でないセンサレス駆動が可能となる。特に、誘起電圧とモータ電流の位相を一致させることができ、最適な位相で効率的に駆動可能となる。
なお、角度パルス信号APは、電気角で1度刻みの信号に限定されず、目標値Vthに応じて任意に設定すればよい。また、位相差生成部80Aの記憶部85を構成する代わりに、外部設定器から位相差判定部83Aに目標値Vthを入力する形式としても、同様の効果を得ることは言うまでもない。記憶部85および外部設定器を含めて、目標値設定部が構成される。
また図23に示すように、目標値Vthがロータ回転速度により変化すれば、誘起電圧とモータ電流の位相がロータ回転速度によらずに一致する。ロータ回転速度はトルク指令信号ECにより変化するから、目標値Vthが、トルク指令信号ECの大きさに基づいて変化すれば、誘起電圧とモータ電流の位相がロータ回転速度によらずに一致するようにすることができる。
さらに以上では、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの位相差が、目標値Vthに対して大きくなるか小さくなるかで、位相差信号PD1を2値に設定しているが、この位相差と目標値Vthの差をそのまま位相差信号PD1とし、この位相差信号PD1により指令電圧Vuinの位相を制御するように構成すれば、位相差をより早く目標値Vthに収束することができる。
また目標値Vthは、誘起電圧とモータ電流の位相を一致させる値にするだけでなく、高速回転時に誘起電圧に対して、モータ電流の位相が進み位相となるような値に設定することもできる。このようにすれば、最高回転速度を向上させるように駆動させることも可能である。また、位相差生成部80Aの記憶部85を設ける代わりに、基準信号生成部81の基準信号U0の位相を変えてもよい。すなわち予め目標値Vthだけ位相を遅らせた信号を新たな基準信号とし、実施の形態1と同様に、新たな基準信号とモータ電流の位相差が実質的にゼロとなるように駆動させてもよい。このようにすれば、以上のような記憶部85を設ける場合と同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
図25から図27を用いて、本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置および駆動方法について説明する。図25は、本発明に係る実施の形態3のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2とは位相差生成部80Bの構成が異なる。それ以外の構成、動作は、実施の形態2で説明したものと同様である。
図26は、位相差生成部80Bの具体的な構成を示すブロック図である。位相差生成部80Bは、実施の形態1の位相差生成部80に、新たに位相差計測部84A、84Bと、位相差判定部83Bと、閾値設定部86と、を備えた点が異なる。位相差生成部80Bの各部の動作を、図27のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図27のタイミングチャートは、位相差生成部80Bの動作を説明するためのものであり実際の動作波形とは異なる。電流ゼロクロス信号IZとU相正弦波状信号sinUの位相を比較し、パルス信号PA(位相遅れ信号)およびパルス信号PB(位相進み信号)を出力するまでの過程は、実施の形態1と同じなので説明を省略する。
パルス信号PAおよび指令電圧生成部40Aからの角度パルス信号APが、位相差計測部84Aに入力され、パルス信号PBおよび指令電圧生成部40Aからの角度パルス信号APが、位相差生成部84Bに入力される。図27に、パルス信号PA、パルス信号PB、角度パルス信号APを示す。位相差計測部84Aは、パルス信号PAの“L”レベル期間の時間計測を行い、位相差計測部84Bは、パルス信号PBの“L”レベル期間の時間計測を行う。
位相差計測部84Aの具体的な動作は、実施の形態2で説明している通りであるため(図27の信号L2A、信号C2A参照)、ここでは、位相差計測部84Bの具体的な動作について説明する。位相差計測部84Bは、角度パルス信号APをクロックとし、パルス信号PBの立下がりエッジに同期してアップカウント動作を行い、パルス信号PBの立上がりエッジ到来でその時のアップカウント値C2Bをラッチし、アップカウンタのリセット動作を行う。図27の信号L2B、信号C2Bは、互いのゼロレベルを重ねて示されている。アップカウント値C2Bをラッチ出力したラッチ信号L2Bは、位相差判定部83Bに出力される。ここで、例えば角度パルス信号APを、電気角で1度刻みの信号と設定する。この場合、パルス信号PBの“L”レベル期間のアップカウンタによる計測値(ラッチ信号L2B)は、U相正弦波状信号sinUのゼロクロスにエッジを持つ基準信号U0、に対する電流ゼロクロス信号IZの位相進み量、つまり、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの位相進み量と一致する。
位相差判定部83Bは、位相差計測部84A、84Bからのラッチ出力L2A、L2Bと、閾値設定部86からの閾値VthAとを比較し、位相差信号PD2を出力する。図27に位置差信号PD2を示す。期間T12は、パルス信号PAが出力されている期間であり、指令電圧Vuinに対してモータ電流Iuの位相が遅れている状態を示している。同様に期間T13は、パルス信号PBが出力されている期間であり、指令電圧Vuinに対してモータ電流Iuの位相が進んでいる状態を示す。位相差判定部83Bは、閾値設定部86からの閾値VthAに対してラッチ出力L2Aが大きい場合、位相差信号PD2を1として出力する。同様に、閾値VthAに対してラッチ出力L2Bが大きい場合、位相差信号PD2を−1として出力する。なお、ラッチ出力L2Aが閾値VthAより小さい、または、ラッチ出力L2Bが閾値VthAより小さい場合は、位相差信号PD2をゼロとして出力する。なお、PD2の出力は上記に限らず、3値出力であれば各3値のレベルは任意の値でよい。
位相差信号PD2が1を出力している場合、指令電圧Vuinに対してモータ電流Iuの位相が、設定した閾値VthA以上に遅れている。このため、指令電圧生成部40Aにおいて、位相を進ませるように制御する。これにより、指令電圧Vuinを現在の位相に対して位相を進ませるため、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの遅れ方向の位相差は小さくなる。次に、位相差信号PD2が−1を出力している場合、指令電圧Vuinに対してモータ電流Iuの位相が設定した閾値VthA以上に進んでいるため、指令電圧生成部40Aにおいて、位相を遅らせるように制御する。これにより、指令電圧Vuinを現在の位相に対して位相を遅らせるため、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの進み方向の位相差は小さくなる。また、位相差信号PD2がゼロを出力している場合、指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相差の絶対値は、設定した閾値内に存在しており、指令電圧生成部40Aにおける位相制御は行わない。以上の状態を繰り返し、最終的に指令電圧Vuinとモータ電流Iuの位相差の絶対値は、閾値VthA内に落ち着く。なお、閾値VthAは一定値でなく、変化する構成としてもよい。
以上のように構成することで、ロータ位置検出用の非通電期間が必要でないセンサレス駆動が可能となる。また、位相差の生成に閾値を設定しているため、閾値近辺での過剰な位相制御を無くすことができるため、安定したセンサレス駆動が可能となる。
なお、角度パルス信号APは電気角で1度刻みの信号に限定されず、閾値VthAに応じて任意に設定すればよい。また、位相差生成部80Bの閾値設定部86を構成する代わりに、外部閾値設定部から位相差判定部83Bに閾値VthAを入力する形式としても、同様の効果を得ることは言うまでもない。
さらに以上では、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの位相差が目指す目標値を実質的にゼロに設定しているが、非ゼロの所定値に設定してもよい。非ゼロの所定値にする構成としては、位相差生成部80Bにおける基準信号生成部81の基準信号U0の位相を所定値分だけずらせたり、ラッチ出力L2A、L2Bに与える閾値に所定値分の差を加えたり、パルス信号PA、PBに所定値分のパルス幅の差を加えたりすること等があり、容易に目標値を非ゼロの所定値にできる。このような構成すれば、実施の形態2のように、誘起電圧とモータ電流の位相を一致させる等の最適な位相関係に、設定することができる。また実施の形態2の効果に加えて、最適位相付近における過剰な位相制御を無くすことが可能であり、安定した高効率なセンサレス駆動が得られる。
また図23に示すように、目標値Vthがロータ回転速度により変化すれば、誘起電圧とモータ電流の位相がロータ回転速度によらずに一致する。ロータ回転速度はトルク指令信号ECにより変化するから、目標値Vthが、トルク指令信号ECの大きさに基づいて変化すれば、誘起電圧とモータ電流の位相がロータ回転速度によらずに一致するようにすることができる。
目標値は、外部目標値設定器などの目標値設定部により設定される。
(実施の形態4)
図28から図30を用いて、本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置および駆動方法について説明する。図28は、本発明に係る実施の形態4のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3とは位相差生成部80Cの構成が異なる。それ以外の構成、動作は、実施の形態3で説明したものと同様である。
図29は、位相差生成部80Cの具体的な構成を示すブロック図である。位相差生成部80Cは、実施の形態3の位相差生成部80Bに、新たに位相差判定部83Cと、アンプ87と、を備えた点が異なる。位相差生成部80Cの各部の動作を、図30のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図30のタイミングチャートは、位相差生成部80Cの動作を説明するためのものであり実際の動作波形とは異なる。電流ゼロクロス信号IZとU相正弦波状信号sinUの位相を比較し、パルス信号PAおよびパルス信号PBを出力し、位相差計測部84A、84Bのラッチ出力L2A、L2Bを出力するまでの過程は、実施の形態3と同じなので、説明を省略する。
位相差判定部83Cは、ラッチ出力L2A、L2Bと閾値設定部86の閾値VthAとを比較し、アンプ87を介して位相差信号PD3として出力する。位相差判定部83Cは、ラッチ出力L2A、L2Bが閾値VthAを超えている場合、その差の値をそのまま出力する。その際、パルス信号PAが出力されている期間T12においては正の値を出力し、パルスPBが出力されている期間T13においては負の値を出力する。アンプ87は、位相差判定部83Cの出力をゲイン倍して、位相差信号PD3として出力する。図30のPD3は、アンプ87のゲインが1の場合の図である。このように、パルス信号PAが出力されている期間T12においては、ラッチ出力L2Aが閾値VthAを超える量がVa、Vbの時、それぞれ正の値Va、Vbを出力する。また、パルス信号PBが出力されている期間T13においては、ラッチ出力L2Bが閾値VthAを超える量がVc、Vdの時、それぞれ負の値−Vc、−Vdを出力する。
指令電圧生成部40Aは、位相差信号PD3の値に応じて位相を制御する。つまり、位相差信号PD3がVaの値であった場合、指令電圧Vuinを位相進み方向に、Vaに比例した量だけ位相を制御する。また、位相差信号PD3が−Vcであった場合、指令電圧Vuinを位相遅れ方向に、Vcに比例した量だけ位相を制御する。このように、位相差生成部80Cで検出された位相差量に応じて位相を制御するため、実施の形態1から3のように位相の進み/遅れの2値で位相を制御するステップ制御に比べて、収束性がよくなる。
なお、実施の形態4ではアンプ87のゲインを一定としたが、ゲインの値は場合に応じて変更してもよい。また、アンプを用いたP制御(比例制御)だけでなく、PI制御(比例−積分制御)やPID制御(比例−積分−微分制御)を用いた構成としてもよい。このように構成することで、さらに収束性がよくなる。また、閾値VthAは任意の値に変更可能であり、ゼロに設定してもよい。
さらに以上では、指令電圧Vuinに対するモータ電流Iuの位相差が目指す目標値を実質的にゼロに設定しているが、非ゼロの所定値に設定してもよい。非ゼロの所定値にする構成としては、位相差生成部80Cにおける基準信号生成部81の基準信号U0の位相を所定値分だけずらせたり、ラッチ出力L2A、L2Bに与える閾値に所定値分の差を加えたり、パルス信号PA、PBに所定値分のパルス幅の差を加えたりすること等があり、容易に目標値を非ゼロの所定値にできる。このような構成すれば、実施の形態2のように、誘起電圧とモータ電流の位相を一致させる等の最適な位相関係に、設定することができる。また実施の形態2の効果に加えて、最適位相付近における過剰な位相制御を無くすことが可能であり、安定した高効率なセンサレス駆動が得られる。
また図23に示すように、目標値Vthがロータ回転速度により変化すれば、誘起電圧とモータ電流の位相がロータ回転速度によらずに一致する。ロータ回転速度はトルク指令信号ECにより変化するから、目標値Vthが、トルク指令信号ECの大きさに基づいて変化すれば、誘起電圧とモータ電流の位相がロータ回転速度によらずに一致するようにすることができる。
以上のように構成することにより、ロータ位置検出用の非通電期間を必要とせず、かつ、位相制御の収束性がよい安定したセンサレス駆動が可能となる。
(実施の形態5)
図31、32を用いて、本発明の実施の形態5におけるモータ駆動装置および駆動方法について説明する。図31は、本発明に係る実施の形態5のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1とは、電流検出部190と、差分部110が追加された点が異なる。それ以外の構成、動作は実施の形態1で説明したものと同様である。
図32は、電流検出部190の具体的な構成を示すブロック図である。電流検出部190は、電流検出抵抗191と、抵抗192および容量193を含むローパスフィルタ195とで構成される。電流検出部190は、電流検出抵抗191により駆動部20を流れる電流を検出し、ローパスフィルタ195により電流検出抵抗191にて検出された電圧値を平均化処理し、結果を電流検出信号Vcsとして差分部110に出力する。このように、電流検出部190により検出される電流検出信号Vcsは、駆動部20を流れる平均電流であり、モータ電流の大きさを表している。
次に差分部110は、例えば差動増幅回路で構成されており、トルク指令信号ECと電流検出部190の電流検出信号Vcsとの差分を増幅し、差分信号EC1として乗算器50に出力する。つまり、電流検出部190の電流検出信号Vcsが、トルク指令信号ECにほぼ等しくなるように、電流制御がかかる構成となっている。このように構成することにより、駆動部20を流れる平均電流を制御することが可能となる。このため、ロータ位置検出用の非通電期間が必要でないセンサレス駆動を行いつつも、モータ10の定速回転時や、加減速時において安定したセンサレス駆動が可能となる。また、常に駆動部20を流れる電流を検出しているため、応答性の面でも優れる。なお、本実施形態5では実施形態1を基に説明したが、その他の実施形態2、3、および4においても、同様に差分部110と電流検出部190を備えた構成にすることにより、安定したセンサレス駆動が可能となる。また、電流検出部190の構成は上記に限定されず、駆動部20に流れる電流の平均値を検出する構成であればどのような構成でもよい。
(実施の形態6)
図33Aから図38を用いて、本発明の実施の形態6におけるモータ駆動装置および駆動方法について説明する。図33Aは、本発明に係る実施の形態6のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1とは指令電圧生成部40Bおよびトルク指令信号生成部51Aの構成が異なり、トルク指令信号生成部51Aからの信号BRKが指令電圧生成部40Bに入力される点、および電流検出部190と、差分部110が追加された点が異なる。それ以外の構成および動作は、実施の形態1で説明したものと同様である。
図33Bは、トルク指令信号生成部51Aの具体的な構成を示すブロック図であり、図33Cは、トルク指令信号生成部51Aの各部の動作を説明するタイミングチャートである。トルク指令信号生成部51Aは、比較器52と絶対値差動増幅器53とで構成される。比較器52は、トルク指令信号ECと基準信号ECRが入力され、信号BRKを指令電圧生成部40Bに出力する。信号BRKは、基準信号ECRに対してトルク指令信号ECが大きい場合に“H”レベル、小さい場合に“L”レベルとなる信号である。この信号BRKの状態により、通常動作とブレーキ動作を切替えてモータ10の駆動制御を行う。ブレーキ動作には、逆転方向の電流を強制的に流す逆転ブレーキと、モータの自己発電電力により停止させるショートブレーキとがあるが、以下、ブレーキ動作とは逆転ブレーキ動作のことをいう。なお、信号BRKによりショートブレーキ動作を行わせたい場合は、駆動部20の上側パワートランジスタ21〜23もしくは下側パワートランジスタ24〜26のどちらか一方を全てオンとさせる。
一方、絶対値差動増幅器53にもトルク指令信号ECと基準信号ECRが入力され、信号ECdを差分部110に出力する。信号ECdは、トルク指令信号ECと基準信号ECRの差分の絶対値を所定ゲインで増幅させた信号であり、この信号と電流検出部190からの電流検出信号Vcsとの差分信号を差分部110において生成することで、モータ10のトルク制御を行う。つまり、トルク指令信号生成部51Aは、比較器52において基準信号ECRとトルク指令信号ECの大小関係に応じて通常動作とブレーキ動作を切替える信号BRKを出力し、絶対値差分増幅器53において基準信号ECRとトルク指令信号ECの差分の絶対値に比例した信号ECdを出力する。
ここで、図33Cを用いてトルク指令信号生成部51Aの具体的な動作説明を行う。通常動作時は、基準信号ECRに対して小さい値のトルク指令信号ECを入力することでトルク制御を行う(例えば点130)。回転速度を上げたい場合は、トルク指令信号ECを基準信号ECRに対してより小さくすることで実現できる(例えば点131)。次に、図33Cの点130で駆動している状態から、ブレーキ動作に移行させる場合について説明する。通常動作からブレーキ動作への移行は、基準信号ECRに対するトルク指令信号ECの値を大きくすればよい(例えば点132)。この時、基準信号ECRに対するトルク指令信号ECの大きさによりブレーキトルク制御が行われる。
図34は、指令電圧生成部40Bの具体的な構成を示すブロック図である。指令電圧生成部40Bは、実施の形態1の指令電圧生成部40に、新たにBRK切替部44を備えた点が異なる。図35は、BRK切替部44の動作を説明するタイミングチャートである。BRK切替部44には、信号BRKが入力される。BRK切替部44は、通常動作時(信号BRKは“L”レベル)、位相差生成部80の位相差信号PDをそのままSWマトリクス43に出力する。一方、ブレーキ動作時(信号BRKは“H”レベル)には、位相差生成部80の位相差信号PDを反転させ、反転位相差信号PDBとしてSWマトリクス43に出力する。
通常動作時(信号BRKは“L”レベル)の反転位相差信号PDBは、位相差信号PDと同じ信号であり、U相正弦波状信号sinUの生成方法は実施の形態1と同じである。ここで、通常動作時の位相制御について図13を用いて簡単に説明する。位相差信号PDが“L”レベルの場合、電流ゼロクロス信号IZは、基準信号U0に対して遅れ位相である。この場合、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて、所定角度ASだけ位相を進ませるように制御する(図13のZ1)。逆に位相差信号PDが“H”レベルの場合、電流ゼロクロス信号IZは、基準信号U0に対して進み位相である。この場合、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて、所定角度ASだけ位相を遅らせるように制御する(図13のZ2)。このように通常動作時は、電流ゼロクロス信号IZが基準信号U0に対して進み位相の場合、U相正弦波状信号sinUの位相を遅らせる方向に制御し、反対に電流ゼロクロス信号IZが基準信号U0に対して遅れ位相の場合、U相正弦波状信号sinUの位相を進ませる方向に制御する。
次に逆転ブレーキ動作時(信号BRKは“H”レベル)の場合について、U相正弦波状信号sinUの生成方法を、図36を用いて説明する。逆転ブレーキ動作時の反転位相差信号PDBは、BRK切替部44により位相差信号PDが反転出力された信号である。つまり、通常動作時と比較して、位相制御の方向を逆にすることが特徴である。以下、具体的に逆転ブレーキ動作時の位相制御について説明する。反転位相差信号PDBが“L”レベル、つまり、電流ゼロクロス信号IZが基準信号U0に対して進み位相である場合、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて、所定角度ASだけ位相を進ませるように制御する(図36のZ11)。逆に、位相差信号PDBが“H”レベル、つまり、電流ゼロクロス信号IZが基準信号U0に対して遅れ位相である場合、U相正弦波状信号sinUの立下がりゼロクロスにおいて、所定角度ASだけ位相を遅らせるように制御する(図36のZ22)。このように、逆転ブレーキ動作時においては、電流ゼロクロス信号IZが基準信号U0に対して進み位相の場合、U相正弦波状信号sinUの位相を進ませる方向に制御し、電流ゼロクロス信号IZが基準信号U0に対して遅れ位相の場合、U相正弦波状信号sinUの位相を遅らせる方向に制御する。
以下に位相制御の方向を逆にするだけで、逆転ブレーキ動作が可能となる理由を説明する。
図37に、逆転ブレーキ動作時の指令電圧、誘起電圧、およびモータ電流等のU相のみ位相関係、および指令電圧のゼロクロスにエッジを持つ基準信号U0と電流ゼロクロス信号IZを示す。なお、通常動作からブレーキ動作に切替えた場合、誘起電圧の位相に対して逆位相のモータ電流を流すため、モータ電流は通常動作時に対して大きくなる。そのため、電流検出部190および差分部110を介して、指令電圧Vuinの振幅値は小さくするように制御される。
図37(A)は、U相誘起電圧Euに対して、U相指令電圧Vuinが位相Ph1だけ進んでいる時の位相関係図である。このときU相モータ電流Iuは、U相指令電圧Vuinに対して位相Phdだけ進み位相となっている。ここで、通常動作時であれば、実施の形態1で説明したようにU相モータ電流Iuの進み位相を検出した場合、指令電圧生成部40Bにおいて遅れ方向(図37(A)の矢印120の方向)に指令電圧の位相を制御し、モータ電流の位相を遅らせる。また、逆にU相モータ電流Iuの遅れ位相を検出した場合は、進み方向に指令電圧の位相を制御し、モータ電流の位相を進ませる。これを繰り返すことにより、実施の形態1で説明したように、U相指令電圧VuinおよびU相モータ電流Iuは、U相誘起電圧Euとほぼ同位相で駆動する(図22参照)。一方、U相モータ電流Iuの進み位相を検出した時に、指令電圧生成部40Bにおいて進み方向(図37(A)の矢印121の方向)に指令電圧の位相を制御、すなわち、通常動作時と位相制御の方向を逆にすると、モータ電流の位相が進み、図37(B)に示す位相でU相指令電圧VuinとU相モータ電流Iuの位相が一致する。この状態は、U相モータ電流IuがU相誘起電圧Euに対して逆位相付近で駆動しているため、ブレーキトルクが発生し、モータ10は減速することになる。
なお、上記では、U相モータ電流IuがU相指令電圧Vuinより進んでいる場合について説明した。逆に、U相モータ電流IuがU相指令電圧Vuinより遅れている場合についても、同様に通常動作時と位相制御の方向を逆に、すなわち遅れ方向に位相を制御すればよい。以上より、逆転ブレーキ動作は、信号BRKの入力に応じて位相制御の方向を逆にすることで可能となる。
このように、逆転ブレーキ動作時の位相制御の方向を通常動作時に対して逆にすれば、逆転ブレーキ動作時も通常動作時と同様に、ロータ位置検出用の非通電期間を必要としないセンサレス駆動が可能となる。つまり、逆転ブレーキ動作時においても、非通電期間による振動や騒音を低減することが可能となる。
なお、図37(B)に示すように、逆転ブレーキ動作時のU相誘起電圧EuとU相モータ電流Iuとの位相関係は、完全な逆位相の状態にはなっていない。つまり、ブレーキトルクが小さい逆転ブレーキ動作を行っているため、逆転ブレーキ時間が長くなる傾向にある。ここで図38は、ブレーキトルクを大きくした場合、すなわち誘起電圧とモータ電流が逆位相の場合の各波形の位相関係図である。図38(A)は図37(B)と同じ図であり、この状態では、基準信号U0と電流ゼロクロス信号IZの位相差が実質的にゼロとなるように、制御されている。それに対して、図38(B)は、ブレーキトルクが最大となる場合、すなわち誘起電圧とモータ電流が逆位相の場合の各波形の位相関係図である。図38(A)との違いは、基準信号をU0からU0dに変更した点である。つまり図38(B)では、電流ゼロクロス信号IZと新たな基準信号U0dとの位相差が実質的にゼロとなるように、制御されている。このように、基準信号をU0よりも遅れ位相のU0dとすることにより、U相モータ電流IuがU相誘起電圧Euに対して逆位相で駆動する、すなわちブレーキトルクを最大とすることが可能となる。したがって逆転ブレーキ時には、位相制御の方向を逆にするだけでなく、基準信号をU0に対して遅れ位相のU0dとすることで、ブレーキ時間の短い逆転ブレーキが可能となる。
なお、新たな基準信号U0dの基準信号U0に対する遅れ位相の大きさは、ロータ回転速度が速いほど大きく設定し、またトルク指令信号が大きいほど大きく設定する方がよい。さらに、減速中のロータ回転速度に応じて単調減少的に小さく設定する方がよい。これは、ロータ回転速度が逆転ブレーキ動作により減速してくると、誘起電圧もそれに比例して小さくなるため、同じ新たな基準信号U0dで位相を制御すると、誘起電圧とモータ電流の位相が逆位相からずれてしまうためである。
次に、実施の形態5および6のように、電流検出部190および差分部110を追加する目的を、以下に説明する。高速運転状態において逆転ブレーキを作動させた場合、モータ電流は通常動作時よりも非常に大きくなり、大電流が流れ続けることになる。実施の形態5のモータ駆動装置を半導体ICで構成した場合、発熱等により動作不良を起こしたり、強いては破壊まで至ったりすることになる。したがって、電流検出部190において駆動部20を流れる電流を検出し、差分部110を介して駆動指令信号の振幅を制御すれば、このような問題を起こさないようにすることができる。また、トルク指令信号ECを直接乗算器50に入力し、駆動指令信号の振幅を制御する構成と比較した場合、応答性に優れるといった利点もある。
以上のように、本発明は逆転ブレーキに対しても効果を発揮する。すなわち信号BRKにより、位相制御の方向を通常動作時とは逆にすれば、通常動作時と同様に、ロータ位置検出用の非通電期間を必要としないセンサレス駆動が可能となる。このように逆転ブレーキ動作時であっても、非通電期間による振動や騒音を低減することが可能となる。また、逆転ブレーキ時の基準信号を、通常動作時に対して遅れ位相とすることにより、ブレーキトルクの最大点でのブレーキ動作が可能となるため、ブレーキ時間を短縮することができる。
なお実施の形態6は、実施の形態1のような位相制御方法に限定されず、実施の形態2から4に示したように様々な位相制御方法に対しても、同様に位相制御の方向を通常動作時とは逆にすればよいことは言うまでもない。
(実施の形態のまとめ)
以上、本発明のモータ駆動装置および駆動方法によれば、センサレス駆動により低コスト化や小型化が達成できる。またロータ位置検出用の非通電期間を必要としないため、振動や騒音を低減する。さらに、ロータ位置検出誤差による効率の悪化や、トルク不足によるうねりや脱調等の不具合が発生することもなく、高効率で安定なモータ駆動が可能となる。
なお、以上の実施の形態において展開した説明は、すべて本発明を具体化した一例であり、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明は、センサレス駆動を行うモータ駆動装置および駆動方法等に有用である。
本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図1の通電制御部30の具体的な構成を示すブロック図である。 図1の速度検出部60の各部の動作を説明するタイミングチャートである。 図1の電流位相検出部70の動作を説明する説明図である。 図1の電流位相検出部70の動作を説明する説明図である。 図1の電流位相検出部70の動作を説明する説明図である 図1の電流位相検出部70の具体的な構成を示すブロック図である。 図6の電流位相検出部70の各部の動作を説明するタイミングチャートである。 図1の位相差生成部80の具体的な構成を示すブロック図である。 図8の位相差生成部80の各部の動作を説明するタイミングチャートである。 図8の位相差判定部83の動作を説明するタイミングチャートである。 図1の指令電圧生成部40の具体的な構成を示すブロック図である。 図11の指令電圧生成部40の各部の動作を説明するタイミングチャートである。 図11の指令電圧生成部40の位相制御動作を説明するタイミングチャートである。 図11の指令電圧生成部40の別の位相制御動作を説明するタイミングチャートである。 モータ10のU相の等価回路を示す回路図である。 モータ10のU相等価回路における各信号の動作を示す波形図である。 指令電圧とモータ電流の位相を一致させるための位相関係の一例を示す関係図である。 本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図18の指令電圧生成部40Aの具体的な構成を示すブロック図である。 図18の位相差生成部80Aの具体的な構成を示すブロック図である。 図20の位相差生成部80Aの各部の動作を説明するタイミングチャートである。 指令電圧とモータ電流の位相関係を示す波形図である。 誘起電圧とモータ電流の位相を一致させるための位相関係の一例を示す関係図である。 図22の関係を近似した波形を示す説明図である。 本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図25の位相差生成部80Bの具体的な構成を示すブロック図である。 図26の位相差生成部80Bの各部の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図28の位相差生成部80Cの具体的な構成を示すブロック図である。 図29の位相差生成部80Cの各部の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施の形態5におけるモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図31の電流検出部190の具体的な構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態6におけるモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図33Aのトルク指令信号生成部51Aの具体的な構成を示すブロック図である。 図33Aのトルク指令信号生成部51Aの各部の動作を説明するタイミングチャートである。 図33Aの指令電圧生成部40Bの具体的な構成を示すブロック図である。 図34のBRK切替部44の動作を説明するタイミングチャートである。 図34の電圧指令生成部40Bの各部の動作を説明するタイミングチャートである。 逆転ブレーキ時の指令電圧とモータ電流等の位相関係を示すタイミングチャートである。 逆転ブレーキ時のブレーキトルクが最大となる場合の指令電圧とモータ電流等の位相関係を示すタイミングチャートである。 従来のモータ駆動装置の全体構成を示すブロック図である。 図39の従来のモータ駆動装置の位置検出部100pの各部の動作を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1 パワー供給源
10 モータ
20 駆動部
30 通電制御部
40 指令電圧生成部
50 乗算部
51 トルク指令信号生成部
60 速度検出部
61 差分器
62 比較器
70 電流位相検出部
80 位相差生成部
90 擬似中性点生成部

Claims (28)

  1. N相(Nは2以上の整数)モータを、パルス幅変調されたN相のPWM駆動信号により駆動する装置であって、
    前記N相モータの回転速度を検出し、回転速度に関連した周波数成分を含む速度信号を出力する速度検出手段と、
    第1電圧駆動指令信号および第2電圧駆動指令信号を生成する駆動指令信号生成手段と、
    前記第1電圧駆動指令信号に基づいて、前記PWM駆動信号を生成する駆動信号生成手段と、
    前記PWM駆動信号に応じて、前記N相モータに電力を供給する駆動出力手段と、
    前記N相モータに流れるモータ電流ゼロクロス信号を検出する電流位相検出手段と、
    前記モータ電流ゼロクロス信号と、前記第2電圧駆動指令信号との位相差を検出し、位相差信号を生成する位相差生成手段とを有し、
    前記駆動指令信号生成手段は、
    前記速度信号に応じた周波数で、かつ前記位相差信号に基づいて位相制御された前記第2電圧駆動指令信号を出力する指令電圧生成手段と、
    前記N相モータのトルクを指定するトルク指令信号を生成するトルク指令信号生成手段と、
    前記第2電圧駆動指令信号と前記トルク指令信号に基づいて、前記第1電圧駆動指令信号の振幅を制御する乗算手段とを含むことを特徴とする、モータ駆動装置。
  2. 更に、
    前記駆動出力手段に流れる電流を検出し、電流検出信号を出力する電流検出部と、
    前記トルク指令信号と、前記電流検出信号との差分信号を生成する差分部とを有し、
    前記乗算手段は、前記差分信号に基づいて、前記第1電圧駆動指令信号の振幅を制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  3. 更に、目標値を設定する目標値設定手段を有し、
    前記駆動指令信号生成手段は、前記位相差信号が前記目標値と大略等しくなるように制御することを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動装置。
  4. 前記駆動指令信号生成手段は、前記位相差信号と前記目標値との差の極性に基づいて制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  5. 前記駆動指令信号生成手段は、前記位相差信号と前記目標値との差の極性および差の絶対値に基づいて制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  6. 前記駆動指令信号生成手段は、前記位相差信号と前記目標値との差の絶対値が、所定の閾値以上の場合、前記差の極性に基づいて制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  7. 前記駆動指令信号生成手段は、前記位相差信号と前記目標値との差の絶対値が、所定の閾値以上の場合、前記閾値を超過する量に基づいて制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  8. 前記駆動指令信号生成手段は、前記位相差信号が前記目標値以下の場合、前記第2電圧駆動指令信号の位相を遅らせる方向に制御し、前記位相差信号が前記目標値以上の場合、前記第2電圧駆動指令信号の位相を進ませる方向に制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  9. 更に、前記N相モータのブレーキを動作させるブレーキ動作期間を検出するブレーキ動作期間検出手段を有し、
    前記駆動指令信号生成手段は、前記ブレーキ動作期間において、前記位相差信号が前記目標値以下の場合、前記第2電圧駆動指令信号の位相を進ませる方向に制御し、前記位相差信号が前記目標値以上の場合、前記第2電圧駆動指令信号の位相を遅らせる方向に制御することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  10. 前記目標値は、前記回転速度の増加に応じて単調増加的に変化することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  11. 前記目標値は、前記トルク指令信号の大きさに基づいて変化することを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  12. 前記目標値は、前記回転速度と前記位相差信号との関係に基づいて設定されることを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  13. 前記目標値は、実質的にゼロであることを特徴とする、請求項記載のモータ駆動装置。
  14. 前記N相モータは、一端が共通に接続され、他端がN相のモータ端子電圧を生成するN相コイルを含み、
    前記速度検出手段は、
    N個の前記モータ端子電圧の平均を表す、擬似中性点電圧を生成する擬似中性点生成部と、
    前記共通接続端におけるモータ中性点電圧と、前記擬似中性点電圧とを比較する中性点比較部とを含むことを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動装置。
  15. 前記中性点比較部は、
    前記モータ中性点電圧と前記擬似中性点電圧との差分電圧を生成する差分器と、
    前記差分電圧と所定の基準電圧とを比較する比較器とを含むことを特徴とする、請求項14記載のモータ駆動装置。
  16. 前記駆動指令信号生成手段は、前記速度信号の周期を検出する周期検出部を備え、
    前記駆動指令信号生成手段により生成される前記第2電圧駆動指令信号は、前記周期を表す情報を含むことを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動装置。
  17. 前記駆動指令信号生成手段は、
    前記周期検出部で検出した周期の平均値を求める平均値処理部を備え、
    前記駆動指令信号生成手段により生成される前記第2電圧駆動指令信号は、前記周期の平均値を表す情報を含むことを特徴とする、請求項16記載のモータ駆動装置。
  18. 前記駆動指令信号生成手段は、前記周期検出部により検出された周期を所定比率に分割する角度生成部を含み、
    前記角度生成部の出力に基づいて、前記第2電圧駆動指令信号を生成することを特徴とする、請求項17記載のモータ駆動装置。
  19. 前記駆動指令信号生成手段は、実質的に正弦波の前記第2電圧駆動指令信号を生成することを特徴する、請求項1記載のモータ駆動装置。
  20. 前記駆動指令信号生成手段は、前記N相モータの誘起電圧に含まれる高調波成分を含んだ前記第2電圧駆動指令信号を生成することを特徴する、請求項1記載のモータ駆動装置。
  21. 前記駆動指令信号生成手段は、3倍高調波成分を含む前記第2電圧駆動指令信号を生成することを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動装置。
  22. 前記電流位相検出手段は、
    前記モータ端子電圧と所定のハイレベルとを、所定の第1オフセットレベルを与えて比較する第1比較部と、前記モータ端子電圧と所定のローレベルとを、所定の第2オフセットレベルを与えて比較する第2比較部の少なくとも1つと、
    前記第1比較部と第2比較部の少なくとも1つの比較出力に基づいて、前記モータ電流の位相を検出する位相判定部とを含むことを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動装置。
  23. 前記電流位相検出手段は、前記モータ電流の少なくとも1相の位相を検出し、
    前記位相差生成手段は、前記少なくとも1相の位相と、前記第2電圧駆動指令信号の少なくとも1相の位相との位相差を生成することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
  24. 更に、
    前記第2電圧駆動指令信号の周波数を設定する駆動指令信号設定手段と、
    前記N相モータの起動時または低速時を表す低速期間を検出する低速期間検出手段とを有し、
    前記駆動指令信号生成手段は、前記低速期間において、前記駆動指令信号設定手段の出力周波数に基づいて前記第2電圧駆動指令信号を生成することを特徴とする、請求項1記載のモータ駆動装置。
  25. 前記低速期間において、前記第2電圧駆動指令信号は非通電期間を有する信号であり、前記非通電期間中にロータの磁極位置検出を行うことを特徴とする、請求項24記載のモータ駆動装置。
  26. N相(Nは2以上の整数)モータを、パルス幅変調されたN相のPWM駆動信号により駆動する方法であって、
    前記N相モータの回転速度を検出し、回転速度に関連した周波数成分を含む速度信号を出力するステップと
    第1電圧駆動指令信号および第2電圧駆動指令信号を生成するステップと
    前記第1電圧駆動指令信号に基づいて、前記PWM駆動信号を生成するステップと
    前記PWM駆動信号に応じて、前記N相モータに電力を供給するステップと、
    前記N相モータに流れるモータ電流ゼロクロス信号を検出するステップと
    前記モータ電流ゼロクロス信号と、前記第2電圧駆動指令信号との位相差を検出し、位相差信号を生成するステップとを有し、
    前記駆動指令信号を生成するステップは、
    前記速度信号に応じた周波数で、かつ前記位相差信号に基づいて位相制御された前記第2電圧駆動指令信号を出力するステップと、
    前記N相モータのトルクを指定するトルク指令信号を生成するステップと、
    前記第2電圧駆動指令信号と前記トルク指令信号に基づいて、前記第1電圧駆動指令信号の振幅を制御するステップとを含むことを特徴とする、モータ駆動方法。
  27. 更に、前記位相差信号が実質的にゼロとなるように制御することを特徴とする、請求項26記載のモータ駆動方法。
  28. 更に、
    前記第2電圧駆動指令信号の周波数を設定するステップと
    前記N相モータの起動時または低速時を表す低速期間を検出するステップとを有し、
    前記駆動指令信号を生成するステップは、前記低速期間において、前記第2電圧駆動指令信号の前記設定された周波数に基づいて前記第2電圧駆動指令信号を生成することを特徴とする、請求項26記載のモータ駆動方法。
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