JP4260711B2 - 使い捨てパンツの製造方法及び使い捨てパンツ - Google Patents
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また、請求項1に記載の発明によれば、第2接合手段による本接合よりも広い面積で第1接合手段による予備的な接合を行うことにより、付着片の接合部分を広い面積で前腹部に予備接合した状態で、本接合を行うことができ、その結果、付着片の接合部分に折れ曲がりやしわが生じるのを防止できるとともに、付着片の位置ずれを確実に防止することができる。
まず、図1ないし図9を参照して、本発明の一実施形態に係る使い捨てパンツの製造方法が適用される使い捨てパンツ1の構成について説明する。この使い捨てパンツ1は、図1ないし図9に示すように、略環状に連なる前腹部2及び後背部3と、その前腹部2及び後背部3間に連なって設けられる股部4とを備えて構成され、パンツとしてもおむつとしても利用可能となっている。なお、この使い捨てパンツ1の説明において、左及び右とは着用者から見て左手側及び右手側を指すものとする。
前腹部2は、図1に示すように、全体形状としては平面視略横長矩形状であり、左前腹部2a、右前腹部2b、及びそれらの中間に位置する中前腹部2cを備えている。左前腹部2aと中前腹部2cとの間には、前腹部2を上下に縦断する左破断部17aが形成され、右前腹部2bと中前腹部2cとの間には、前腹部2を上下に縦断する右破断部17bが形成されている。中前腹部2cには、図7に示すように、股部4の前股部4aとの接合部分18が形成される。接合部分18での接合は、接着剤、例えばホットメルト接着剤を用いて行われる。破断部17a,17bは、図2に示すように、ミシン目により形成され、この破断部17a,17bを破断することにより、図3ないし図6に示すように、前腹部2を破断部17a,17bの部分で切り離せるようになっている。ここで、破断部17a,17bは、図2に示すように直線状に形成してもよいし、必要に応じて曲線状に形成してもよい。
股部4は、図5に示すように、全体形状としては展開すると前後方向に延びる略帯状の形態を有し、前股部4a、後股部4b、及びそれらの中間に位置する中股部4cを備え、主に中股部4cを中心として着用者の股間部にあてがわれる。前股部4aは、図5ないし図7に示すように、中前腹部2cの内面側に重ね合わされた状態で接合部分18によって中前腹部2cと接合されている。後股部4bは、図5に示すように、後背部3の内面側に重ね合わされた状態で後背部3と接着固定されている。このような股部4の左縁部16a及び右縁部16bには、脚用弾性部材40a,40bが縁部16a,16bの延設方向に伸張された状態で取り付けられている。
後背部3は、図3ないし図6に示すように、展開すると略矩形の左右下側の角を略斜めに切り落としたような形態を有し、着用者の背面側の腰回り部から臀部にかけた部分にあてがわれる。このため、この後背部3は、着用者の背面側の腰回り部に主に位置する平面視略横長帯状の腰回り部3aと、その腰回り部3aの下側に連なり着用者の臀部に主に位置する平面視略台形状の臀部3bとを備えている。腰回り部3aの上縁部13には、ウエスト用弾性部材51が左右方向に伸張された状態で取り付けられており、腰回り部3aのそれ以外の領域には、ボディ用弾性部材52が左右方向に伸張された状態で取り付けられている。後背部3の左斜め下の傾斜状の縁部15aには、脚用弾性部材53aが縁部15aに沿って伸張された状態で取り付けられており、後背部3の右斜め下の傾斜状の縁部15bには、脚用弾性部材53bが縁部15bに沿って伸張された状態で取り付けられている。これらの弾性部材51,52,53a,53bの収縮、伸張により後背部3が着用者の後背部及び臀部にフィットしやすくなっている。
なお、前腹部2に設ける左右の弾性部材19a,19b、弾性部材20a,20b及び弾性部材21a,21bについては、前記脚用弾性部材53a,53bの場合と同様に、弾性部材20a,20b,21a,21bを中前腹部2cを介して左右方向に連続的に前腹部2に設けた後、弾性部材20a,20b,21a,21bの中前腹部2cに位置する部分について、弱化処理を施すのが好ましい。
次に、図10を参照して左右の付着片22a,22bの前腹部2への貼着工程について説明する。本実施形態では、前腹部2を形成するための前腹基材76が、所定の搬送方向A1に沿って連続的に連なった状態で搬送され、その各単位区間B1ごとに前腹部2の構造が順次形成されてゆくようになっている。前腹部2の構造が形成された各単位区間B1の前腹基材76は、後背部3を構成する図示しない後背基材と貼り合わされて、各単位区間後B1ごとに切断されるようになっている。つまり、複数の前腹部2を前腹部2の左右方向に連ねた状態で各前腹部2の構造を形成してゆき、後背部3との貼着に伴って各前腹部2を切り離すようになっている。
以上のように、本実施形態によれば、左右の付着片22a,22bと前腹部2との接合を2段階の接合工程により行うため、付着片22a,22bの前腹部2への接合を確実かつ強固に行うことができる。その結果、使い捨てパンツ1における付着片22a,22bの取付強度及び信頼性の向上が図れる。
本実施形態の変形例として、付着片22a,22bを前腹部2に接合するための第1及び第2接合手段71,72として、同種の接合手段を採用してもよい。例えば、第1及び第2接合手段71,72として、いずれもホットメルト接着剤を使用してもよい。
Claims (6)
- 略環状に連なる前腹部及び後背部と、その前腹部及び後背部間に連なって設けられる股部とを備え、前記股部に吸収体が設けられ、前記前腹部における前記股部が連なる部分の左右両側に前記前腹部を破断するための左右の破断部が形成され、前記前腹部における前記左右の破断部よりも左右方向外方側の部分に接合された左右の付着片が設けられ、その左右の付着片が前記前腹部の外面側における前記左右の破断部の間の付着部に対して着脱される使い捨てパンツの製造方法であって、
前記左右の付着片と前記前腹部との接合を、第1接合手段により予備的な接合を行う第1接合工程と、第2接合手段により本接合を行う第2接合工程とを含む複数段階の接合工程により行い、
前記第1接合手段を設ける領域の面積が、前記第2接合手段を設ける領域の面積よりも大きく、かつ、前記第2接合手段が施される領域を覆うように前記第1接合手段による予備的な接合を行うことを特徴とする使い捨てパンツの製造方法。 - 請求項1に記載の使い捨てパンツの製造方法において、
前記第1接合手段の単位面積当たりの接合強度は、前記第2接合手段の単位面積当たりの接合強度よりも小さいことを特徴とする使い捨てパンツの製造方法。 - 請求項2に記載の使い捨てパンツの製造方法において、
前記第1接合手段として、ホットメルト接着剤を用いることを特徴とする使い捨てパンツの製造方法。 - 請求項2又は3に記載の使い捨てパンツの製造方法において、
前記第2接合手段として、加熱溶着又は超音波溶着を用いることを特徴とする使い捨てパンツの製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の使い捨てパンツの製造方法により製造された使い捨てパンツ。
- 略環状に連なる前腹部及び後背部と、その前腹部及び後背部間に連なって設けられる股部とを備え、前記股部に吸収体が設けられ、前記前腹部における前記股部が連なる部分の左右両側に前記前腹部を破断するための左右の破断部が形成され、前記前腹部における前記左右の破断部よりも左右方向外方側の部分に接合された左右の付着片が設けられ、その左右の付着片が前記前腹部の外面側における前記左右の破断部の間の付着部に対して着脱される使い捨てパンツであって、
前記左右の付着片と前記前腹部との接合が、予備的な接合である第1接合手段と、本接合である第2接合手段とを含む複数種類の接合手段を用いて行われており、
前記第1接合手段を設ける領域の面積が、前記第2接合手段を設ける領域の面積よりも大きく、かつ、前記第2接合手段が施される領域を覆うように前記第1接合手段による予備的な接合が行われていることを特徴とする使い捨てパンツ。
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