JP4259216B2 - 自動車およびその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車およびその制御方法に関し、詳しくは、搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動車としては、シフト位置に対して駆動用のモータの回転方向が逆方向のときにずり下がりが生じていると判断し、ずり下がりを抑制する方向のトルクをモータから作用するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、ずり下がりが生じているときにはずり下がりが停止するまでモータから出力するトルクを漸増し、停止状態のときにはモータから出力するトルクを漸少することにより、ずり下がりの抑制と過大なトルクの作用の防止とを図っている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−322404号公報(図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした自動車では、ずり下がりが生じたときにはモータから出力するトルクを漸増するから、急な坂路ではずり下がりへの対応が遅れる場合が生じる。こうした問題に対して増加するトルク量やトルクの増加速度を大きくすることに対応することも考えられるが、この場合、トルク増加におけるオーバーシュートによりモータから過大なトルクが出力される場合も生じる。
【0005】
本発明の自動車およびその制御方法は、坂路におけるずり下がりにより適正に対応することを目的の一つとする。また、本発明の自動車およびその制御方法は、より適正な坂路走行を実現することを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の自動車およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の第1の自動車は、
搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車であって、
運転者のアクセル操作に基づいて要求トルクを設定する要求トルク設定手段と、
車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算する釣合トルク演算手段と、
前記要求トルク設定手段により設定された要求トルクと前記釣合トルク演算手段により演算された釣合トルクとに基づいて前記動力出力装置から出力すべき実行トルクを設定する実行トルク設定手段と、
該設定された実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の第1の自動車では、車両の加速度と搭載した動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、この演算した釣合トルクと運転者のアクセル操作に応じた要求トルクとに基づいて実行トルクを設定し、この実行トルクが動力出力装置から出力されるよう制御する。したがって、路面勾配と運転者のアクセル操作とに応じたトルクを出力することができる。
【0009】
こうした本発明の第1の自動車において、車両が停止状態にあるか否かを判定する停止状態判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、該検出された車速に基づいてクリープトルクを設定するクリープトルク設定手段と、を備え、前記実行トルク設定手段は、前記停止状態判定手段により停止状態であると判定されたときには略値0のトルクを前記実行トルクとして設定し、前記停止状態判定手段により停止状態でないと判定されると共にアクセルオフのときには前記演算した釣合トルクに基づくトルクと前記クリープトルク設定手段により設定されたクリープトルクとのうち大きい方のトルクを前記実行トルクとして設定し、前記停止状態判定手段により停止状態でないと判定されると共にアクセルオンのときには前記要求トルクに基づいて前記実行トルクを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、アクセルオフ時に作用させるトルクに釣合トルクを反映させることができる。この結果、坂路におけるずり下がりにより適正に対応することができる。
【0010】
このクリープトルク設定手段を備える態様の本発明の第1の自動車において、前記実行トルク設定手段は、前記停止状態判定手段により停止状態でないと判定されると共にアクセルオフのときには、前記検出された車速に応じた反映率を前記演算した釣合トルクに乗じたトルクと前記設定されたクリープトルクとのうち大きい方のトルクを前記実行トルクとして設定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記反映率は、前進方向の所定前進車速で値0となると共に後進方向の所定後進車速で値1となるよう設定されてなるものとすることもできる。こうすれば、釣合トルクをより適正な状態として実行トルクに反映することができる。
【0011】
また、クリープトルク設定手段を備える態様の本発明の第1の自動車において、前記停止状態判定手段は、車軸または該車軸に連結された駆動軸の単位時間当たりの回転角が所定角度未満の状態および/またはブレーキトルクが前記演算した釣合トルクに応じて設定される所定トルク以上の状態のときに停止状態と判定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記所定トルクは、前記演算された釣合トルクが大きいほど大きな傾向に設定されてなるものとすることもできる。
【0012】
本発明の第2の自動車は、
搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車であって、
運転者のアクセル操作に基づいてアクセル要求開度を設定するアクセル要求開度設定手段と、
車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算する釣合トルク演算手段と、
該演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定するアクセル補正開度設定手段と、
前記設定されたアクセル要求開度と前記設定されたアクセル補正開度とに基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定手段と、
該設定された実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0013】
この本発明の第2の自動車では、車両の加速度と搭載した動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、この演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定し、更に、この設定したアクセル補正開度と運転者のアクセル操作に応じたアクセル要求開度とに基づいてアクセル開度を設定し、設定した実行トルクが動力出力装置から出力されるよう制御する。したがって、路面勾配と運転者のアクセル操作とに応じたトルクを出力して走行することができる。
【0014】
こうした本発明の第2の自動車において、前記アクセル補正開度設定手段は、前記演算した釣合トルクに基づいて制限開度を設定する制限開度設定手段と、運転者のアクセル操作の変化に基づいてオフセット開度を設定するオフセット開度設定手段と、を備え、該設定したオフセット開度を前記設定した制限開度により制限することによりアクセル補正開度を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、運転者のアクセル操作の変化に応じたオフセット開度を釣合トルクにより制限することができる。この結果、過剰なアクセル補正開度が設定されるのを抑制することができ、より適正なアクセル開度を設定してこれに応じたトルクを出力して走行することができる。ここで、前記制限開度設定手段は、運転者のアクセル操作が開操作のときには増加する方向に前記制限開度を設定し、運転者のアクセル操作が閉操作のときには減少する方向に前記制限開度を設定する手段であるものとすることもできる。また、前記オフセット開度設定手段は、前記運転者のアクセル操作の変化が開方向に大きいほど大きなオフセット開度を設定する手段であるものとすることもできる。
【0015】
また、本発明の第2の自動車において、車速を検出する車速検出手段と、該検出された車速で巡航走行するためのアクセル開度としての巡航開度を設定する巡航開度設定手段と、を備え、前記アクセル補正開度設定手段は、前記設定されたアクセル要求開度が前記設定された巡航開度以上のときには前記演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定し、前記設定されたアクセル要求開度が前記設定された巡航開度未満のときには略値0のアクセル補正開度を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、巡航走行や減速をスムーズに行なうことができる。
【0016】
本発明の第1または第2の自動車において、前記釣合トルク演算手段は、前記設定された実行トルクを前記動力出力装置から出力したトルクとして釣合トルクを演算する手段であるものとすることもできる。こうすれば、釣合トルクの演算を容易に迅速に行なうことができる。
【0017】
また、本発明の第1または第2の自動車において、前記釣合トルク演算手段は、車両に所定人数乗車したときの釣合トルクを演算する手段であるものとすることもできる。こうすれば、釣合トルクの演算を容易に迅速に行なうことができる。ここで、所定人数乗車としては、例えば1人乗車や2人乗車,3人乗車,4人乗車など如何なる人数としてもよい。
【0018】
本発明の第1または第2の自動車において、前記動力出力装置は、車軸に動力を入出力可能な電動機を備えるものとすることもできる。こうすれば、実行トルクの出力を迅速に行なうことができる。
【0019】
本発明の第1または第2の自動車において、前記動力出力装置は、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備え、前記制御手段は、前記設定した実行トルクが前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。この場合、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し該第1の回転子に対して該第2の回転子の相対的な回転を伴って該第1の回転子と該第2の回転子の電磁作用による電力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子発電機であるものとすることもできる。
【0020】
本発明の第1の自動車の制御方法は、
搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車の制御方法であって、
(a)運転者のアクセル操作に基づいて要求トルクを設定し、
(b)車両の加速度を検出し、
(c)該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、
(d)前記設定した要求トルクと前記演算した釣合トルクとに基づいて前記動力出力装置から出力すべき実行トルクを設定し、
(e)該設定した実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する
ことを要旨とする。
【0021】
この本発明の自動車の制御方法によれば、車両の加速度と搭載した動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、この演算した釣合トルクと運転者のアクセル操作に応じた要求トルクとに基づいて実行トルクを設定し、この実行トルクが動力出力装置から出力されるよう制御するから、路面勾配と運転者のアクセル操作とに応じたトルクを出力することができる。
【0022】
本発明の第2の自動車の制御方法は、
搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車の制御方法であって、
(a)運転者のアクセル操作に基づいてアクセル要求開度を設定し、
(b)車両の加速度を検出し、
(c)該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、
(d)該演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定し、
(e)前記設定したアクセル要求開度と前記設定したアクセル補正開度とに基づいてアクセル開度を設定し、
(f)該設定した実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する
ことを要旨とする。
【0023】
この本発明の第2の自動車の制御方法によれば、車両の加速度と搭載した動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、この演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定し、更に、この設定したアクセル補正開度と運転者のアクセル操作に応じたアクセル要求開度とに基づいてアクセル開度を設定し、設定した実行トルクが動力出力装置から出力されるよう制御するから、路面勾配と運転者のアクセル操作とに応じたトルクを出力して走行することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、駆動輪28a,28bに動力を出力する走行用のモータ22と、このモータ22を駆動する駆動回路としてのインバータ24と、インバータ24を介してモータ22と電力のやり取りを行なうバッテリ26と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット30とを備える。
【0025】
モータ22は、例えば発電機としても機能する周知の同期発電電動機として構成されているが、発電可能な電動機であれば如何なる種類の電動機であっても構わない。。インバータ24は、6個の半導体スイッチング素子を有する周知のインバータ回路として構成されており、この6個の半導体スイッチング素子のスイッチングによりバッテリ26からの直流電力を擬似的な三相交流電力に変換してモータ22の三相コイルに供給する。また、バッテリ26としては、例えばニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの充放電可能な二次電池など種々のものを用いることができる。
【0026】
電子制御ユニット30は、CPU32を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU32の他に処理プログラムを記憶するROM34と、データを一時的に記憶するRAM36と、図示しない入出力ポートとを備える。電子制御ユニット30には、モータ22の回転軸に取り付けられた回転位置センサ23からの回転軸の回転位置θやインバータ24からモータ22への三相の電力ラインに取り付けられたた図示しない電流センサからの相電流,シフトレバー41の操作位置を検出するシフトポジションセンサ42からのシフトポジションSP,アクセルペダル43の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ44からのアクセル要求開度Ausr,ブレーキペダル45の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ46からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ48からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット70は、インバータ24へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
【0027】
こうして構成された電気自動車20は、基本的には、運転者によるアクセルペダル43の踏み込みにより検出されるアクセル要求開度Ausrと車速センサ48により検出される車速Vとに基づいてモータ22から出力すべきトルクを設定し、このトルクがモータ22から出力されるようインバータ24の6個の半導体スイッチング素子をスイッチング制御することにより走行する。
【0028】
次に、実施例の電気自動車20の動作、特に停車時にアクセルオフしたときの動作と、登坂路面を走行する際の動作について説明する。図2は、実施例の電子制御ユニット30により実行されるトルク制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0029】
トルク制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット30のCPU32は、まず、アクセルペダルポジションセンサ44からのアクセル要求開度Ausrやブレーキペダルポジションセンサ46からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ48からの車速V,回転位置センサ23からの回転位置θなどの制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。そして、入力した回転位置θに基づいてモータ22の回転軸の回転数Nmと加速度αとを計算する(ステップS110)。モータ22の回転数Nmは、入力した回転位置θと前回このルーチンが実行されたときに入力した回転位置θとの偏差を2πとこのルーチンの起動間隔時間で割ることによって計算することができる。また、加速度αは、計算した回転数Nmと前回このルーチンを実行したときに計算した回転数Nmとの偏差をこのルーチンの起動間隔時間で割ると共にモータ22の回転軸の1回転当たりの移動距離を乗じることによって計算することができる。なお、加速度αの計算は、入力した車速Vに基づいても計算することができるのは勿論である。
【0030】
続いて、路面勾配に対する車両の釣合トルクTgradを次式(1)により計算する(ステップS120)。路面勾配θのときの車両の釣り合いを図3に示す。図3中、mは車両総質量であり、gは重力加速度であり、Fは車両に作用している力であり、T*はこのルーチンにより設定されるモータ22から出力する実行トルクT*であり、lは回転軸から作用点までの距離である。式(1)は、図3に示す釣り合いから容易に求めることができる。ここで、実施例では、車両総質量mとして1名乗車時の総重量を用いた。したがって、式(1)中、m,lは定数となるから、前回このルーチンが実行されたときに設定された実行トルクT*と今回計算した加速度αとを用いることにより釣合トルクTgradを計算することができる。
【0031】
【数1】
Tgrad=m・g・sinθ・l=前回T*−m・α・l … (1)
【0032】
こうして釣合トルクTgradを計算すると、アクセル要求開度Ausrに基づいてアクセルオフか否か、ブレーキペダルポジションBPに基づいてブレーキオンか否か、回転数Nmが値0か否かを判定する(ステップS130〜S150)。アクセルオフでないとき、即ち、運転者がアクセルペダル43を踏み込んでいるときにはアクセルオン時制御を実行して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。このアクセルオン時制御については後述する。また、アクセルオフであり、ブレーキオンであり、且つ、回転数Nmが値0のときには、運転者に走行の意思がなく車両も移動していないから、モータ22からトルクの出力を行なう必要がないため、モータ22から出力すべきトルクとしての実行トルクT*に値0を設定して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。このように実行トルクT*が設定されると、電子制御ユニット30は、モータ22から実行トルクT*が出力されるようインバータ24にスイッチング制御信号を出力することにより、モータ22を駆動制御する。
【0033】
一方、アクセルオフであるがブレーキオンでないときや、アクセルオフでブレーキオンであるが回転数Nmが値0でないときには、制動しているかこれから発進しようとしてずり下がりが生じていると判断し、アクセル要求開度AusrやブレーキペダルポジションBP,車速Vに基づいて要求トルクTd*を設定する(ステップS180)。要求トルクTd*は、実施例では、アクセル要求開度AusrとブレーキペダルポジションBPと要求トルクTd*との関係を求めて要求トルク設定用マップとして予めROM34に記憶しておき、アクセル要求開度AusrとブレーキペダルポジションBPとが与えられると、マップから対応する要求トルクTd*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。
【0034】
こうして要求トルクTd*を設定すると、モータ22の回転数Nmに基づいて釣合トルクTgradの反映率qを設定する(ステップS190)。反映率qは、実施例では、図5に例示する反映率設定用マップを用いて設定した。このマップでは、反映率qは、モータ22の回転数Nmが負の値N1以下では値1が設定され、回転数Nmが負の値N1より大きくなるにしたがって小さくなり、回転数Nmが正の値N2以上になると負の値が設定される。即ち、モータ22の回転数Nmが負となるずり下がりのときに、ずり下がり速度に応じて釣合トルクTgradが作用するように設定されるのである。
【0035】
そして、要求トルクTd*の値を調べ(ステップS200)、要求トルクTd*が値0以上のときには、釣合トルクTgradに反映率qを乗じたものと要求トルクTd*とを比較して大きい方を実行トルクT*として設定し(ステップS210)、要求トルクTd*が値0未満のときには、要求トルクTd*をそのまま実行トルクT*に設定して(ステップS220)、トルク制御ルーチンを終了する。要求トルクTd*は、図4の要求トルク設定用マップから解るように、ブレーキペダル45が踏み込まれていないときには車速Vがある程度の値以上のときに負の値となり、ブレーキペダル45が踏み込まれているときには車速Vが正のときである。したがって、要求トルクTd*が負の値のときには制動トルクを作用させる必要から、要求トルクTd*をそのまま実行トルクT*に設定するのである。
【0036】
いま、比較的急な登坂路面でブレーキペダル45を踏み込んで停車している状態からブレーキオフしたときを考える。運転者がブレーキオフすると、モータ22からはアクセル要求開度Ausrが0%で車速Vが値0のときのトルクと比較的小さな反映率qを釣合トルクTgradに乗じたトルクとのうちの大きい方のトルクが出力される程度であるから、車両はずり下がる。車両のずり下がりが生じると、その速度(モータ22の回転数Nm)に応じて反映率qが大きくなり、この反映率qに釣合トルクTgradを乗じたトルクがモータ22から出力される。この結果、車両のずり下がりの加速度は減少する。ずり下がりの速度がある程度(モータ22の回転数Nmが値N1)になると、反映率qには値1が設定される。このため、車両のずり下がりの加速度は値0となる。なお、上述したように、実施例では釣合トルクTgradを計算する際の車両総質量mとして1名乗車時の総重量を用いているから、車両のずり下がりの加速度は完全には値0にはならず、値0近傍になる。しかし、この程度の誤差は、坂路発進の際にはブレーキオフの直後にアクセルペダル43が踏み込まれることを考慮すれば問題ない。また、ブレーキオフした状態でずり下がりを用いて後進するような運転の場合では、必要に応じてブレーキペダル45が踏み込まれることになるから、反映率qが値1のときに完全に車両の加速度が値0となる必要がない。このように、モータ22から出力するトルクに登坂路面における車両の釣り合いから計算した釣合トルクTgradを反映させることにより、登坂路面で停車している状態でブレーキオフしたときに、穏やかな自然なずり下がり感を運転者に与えることができる。
【0037】
次に、ステップS130でアクセルオンと判定されたときに実行されるアクセルオン時制御について説明する。アクセルオン時制御は、図6に例示するアクセルオン時制御ルーチンにより行なわれる。アクセルオン時制御では、まず、モータ22の回転数Nmに基づいてそのときの車速Vで巡航するために必要なアクセル開度としての巡航開度Acrsを設定する(ステップS300)。実施例では、所定人数乗車時(例えば、1名乗車時)のモータ22の回転数Nmとそのときの車速で巡航するためのアクセル開度との関係を実験などにより求めて巡航開度設定用マップとして予めROM34に記憶しておき、モータ22の回転数Nmが与えられると、記憶したマップから対応するアクセル開度を導出し、これを巡航開度Acrsとして設定するものとした。図7に巡航開度設定用マップの一例を示す。
【0038】
続いて、釣合トルクTgradとモータ22の回転数Nmとに基づいてオフセット開度ターゲットAgradmxを設定する(ステップS310)。オフセット開度ターゲットAgradmxの設定は、実施例では、釣合トルクTgradとモータ22の回転数Nmとオフセット開度ターゲットAgradmxとの関係を定めてターゲット設定用マップとして予めROM34に記憶しておき、釣合トルクTgradとモータ22の回転数Nmとが与えられると、マップから対応するオフセット開度ターゲットAgradmxを導出することにより行なうものとした。図8にターゲット設定用マップの一例を示す。実施例では、オフセット開度ターゲットAgradmxは、図示するように、釣合トルクTgradが大きいほど大きくなる傾向に、且つ、釣合トルクTgradが所定の大きさ(図中、Tgrad=T3)以上ではその釣合トルクに相当する大きさに制限されるよう、また、モータ22の回転数Nmが大きくなるほど大きくなる傾向に、且つ、モータ22の回転数Nmが所定の大きさ(図中、N1)以上ではその回転数N1に相当する大きさに制限されるよう、設定される。なお、ターゲット設定用マップは、こうした傾向に限定されるものではない。
【0039】
そして、運転者のアクセル操作の方向とオフセット開度ターゲットAgradmxの増減に基づいてオフセット開度ターゲットAgradmxの増減を制限する(ステップS320,S330)。具体的には、運転者がアクセルペダル43を踏み込んだときにオフセット開度ターゲットAgradmxが減少しているときや運転者が踏み込んでいたアクセルペダル43を戻したときにオフセット開度ターゲットAgradmxが増加しているときには前回設定したオフセット開度ターゲットAgradmxの値を今回の値として再設定するのである。これにより運転者のアクセル操作に応じたオフセット開度ターゲットAgradmxを設定することができる。
【0040】
次に、アクセル要求開度Ausrと巡航開度Acrsとを比較し(ステップS340)、アクセル要求開度Ausrが巡航開度Acrs以上のときには、アクセル要求開度Ausrと巡航開度Acrsとの偏差ΔAccを計算すると共に(ステップS350)、この計算した偏差ΔAccに係数kを乗じた値をオフセット開度Agradに設定し(ステップS360)、アクセル要求開度Ausrが巡航開度Acrs未満のときにはオフセット開度Agradに値0を設定する(ステップS370)。ここで、係数kは、適正なオフセット開度Agradを設定するために実験などにより適合する値を設定することができる。そして、設定したオフセット開度Agradを値0とオフセット開度ターゲットAgradmxとにより上下限を制限し(ステップS380)、アクセル要求開度Ausrと上下限制限されたオフセット開度Agradとの和としてアクセル開度Accを計算し(ステップS390)、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて実行トルクT*を設定する(ステップS400)。このように、オフセット開度Agradを登坂路面における車両の釣り合いから計算した釣合トルクTgradを反映したオフセット開度ターゲットAgradmxによって制限することにより、過度のオフセット開度を設定することを抑止することができ、自然な感じでトルクをアシストするアクセル開度Accを設定することができる。なお、実行トルクT*の設定は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと実行トルクT*との関係を求めて実行トルク設定用マップとして予めROM34に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると、マップから対応する実行トルクT*を導出することにより行なうものとした。実行トルク設定用マップの一例を図9に示す。
【0041】
以上説明した実施例の電気自動車20によれば、アクセルオフ時には、モータ22から出力するトルクに登坂路面における車両の釣り合いから計算した釣合トルクTgradを反映させることにより、登坂路面で停車している状態でブレーキオフしたときには穏やかな自然なずり下がり感を運転者に与えることができる。また、アクセルオン時には、オフセット開度Agradを登坂路面における車両の釣り合いから計算した釣合トルクTgradを反映したオフセット開度ターゲットAgradmxによって制限することにより、過度のオフセット開度が設定されるのを抑止し、自然な感じで車両を加速させるトルクをアシストすることができる。この結果、坂路走行におけるトルクのアシストをより適切なものとすることができる。
【0042】
実施例の電気自動車20では、加速度αの計算の際や釣合トルクTgradの反映率qの設定の際,巡航開度Acrsの設定の際,オフセット開度ターゲットAgradmxの設定の際などにモータ22の回転数Nmを用いたが、モータ22の回転数Nmは駆動輪28a,28bに連結されているから、モータ22の回転数Nmに代えて車速Vを用いてもよいのは勿論である。
【0043】
実施例の電気自動車20では、アクセルオフ時には、モータ22の回転数Nmに基づいて設定された反映率qを釣合トルクTgradに乗じた値と要求トルクTd*とを比較して実行トルクT*を設定するものとしたが、反映率qはモータ22の回転数Nmに基づいて設定する必要はなく、0.7や0.8などのように一律な値としても構わない。
【0044】
実施例の電気自動車20では、アクセルオン時には、アクセル要求開度Ausrと巡航開度Acrsとの偏差ΔAccに係数kを乗じてアクセル開度Accを設定する際にアクセル要求開度Ausrに加えるオフセット開度Agradを設定したが、これに加えてアクセル要求開度Ausrの変化速度に基づいてオフセット開度Agradを設定するものとしてもよい。
【0045】
実施例の電気自動車20では、アクセルオン時には、オフセット開度Agradの上下限制限値としてのオフセット開度ターゲットAgradmxの設定に釣合トルクTgradを用いるものとしたが、オフセット開度Agradの設定に直接釣合トルクTgradを用いるものとしてもよい。
【0046】
実施例の電気自動車20では、アクセルオン時には、アクセル開度Accの設定に釣合トルクTgradを反映するものとしたが、アクセル開度Accに基づいて設定される実行トルクT*に直接釣合トルクTgradを反映するものとしてもよい。
【0047】
実施例の電気自動車20では、釣合トルクTgradの計算に車両総質量mとして1名乗車時の総重量を用いたが、如何なる人数の乗車時の総重量を用いるものとしてもよく、あるいは、総重量を走行状態から計算するものとしてもよい。
【0048】
実施例の電気自動車20では、駆動輪28a,28bに動力を出力する走行用のモータ22とこのモータ22に電力を供給するバッテリ26とを備えるシンプルな電気自動車の構成としたが、駆動輪28a,28bに動力を出力可能なモータを備えるものであれば如何なる構成としてもよい。例えば、図10に例示する変形例の電気自動車120に示すように、エンジン122と、このエンジン122のクランクシャフトに接続されると共に駆動輪28a,28bに連結された駆動軸に接続された遊星歯車機構124と、この遊星歯車機構124に接続されたモータMG1と駆動輪28a,28bに連結された駆動軸に取り付けられたモータMG2とを備えるものとしてもよいし、図11に例示する変形例の電気自動車220に示すように、エンジン222と、このエンジン222のクランクシャフトに取り付けられたインナロータ224aと駆動輪28a,28bに連結された駆動軸に取り付けられたアウタロータ224bとを有しインナロータ224aとアウタロータ224bとの相対的な回転として駆動する対ロータ電動機224と、駆動輪28a,28bに連結された駆動軸に取り付けられたモータ226とを備えるものとしてもよい。また、図12に例示する変形例の電気自動車320に示すように、駆動輪28a,28bに連結された駆動軸に変速機326を介して取り付けられたモータ324と、このモータ324の回転軸にクラッチを介して取り付けられたエンジン322とを備えるものとしてもよい。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、例えば、
形態など、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 実施例の電子制御ユニット30により実行されるトルク制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】 路面勾配θのときの車両の釣り合いの様子を示す説明図である。
【図4】 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。
【図5】 反映率設定用マップの一例を示す説明図である。
【図6】 実施例の電子制御ユニット30により実行されるアクセルオン時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図7】 巡航開度設定用マップの一例を示す説明図である。
【図8】 ターゲット設定用マップの一例を示す説明図である。
【図9】 実行トルク設定用マップの一例を示す説明図である。
【図10】 変形例の電気自動車120の構成の概略を示す構成図である。
【図11】 変形例の電気自動車220の構成の概略を示す構成図である。
【図12】 変形例の電気自動車320の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20 電気自動車、22 モータ、23 回転位置センサ、24 インバータ、26 バッテリ、28a,28b 駆動輪、30 電子制御ユニット、32 CPU、34 ROM、36 RAM、41 シフトレバー、42 シフトポジションセンサ、43 アクセルペダル、44 アクセルペダルポジションセンサ、45 ブレーキペダル、46 ブレーキペダルポジションセンサ、48 車速センサ、122,222,322 エンジン、124 遊星歯車機構、224 対ロータ電動機、224a インナロータ、224b アウタロータ、226,324,MG1,MG2 モータ、326 変速機。

Claims (17)

  1. 搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車であって、
    運転者のアクセル操作に基づいて要求トルクを設定する要求トルク設定手段と、
    車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
    該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算する釣合トルク演算手段と、
    車両が停止状態にあるか否かを判定する停止状態判定手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    該検出された車速に基づいてクリープトルクを設定するクリープトルク設定手段と、
    アクセルオンのときには前記設定された要求トルクと前記演算された釣合トルクとに基づいて前記動力出力装置から出力すべき実行トルクを設定し、アクセルオフであって前記停止状態判定手段により停止状態であると判定されたときには略値0のトルクを前記実行トルクとして設定し、アクセルオフであって前記停止状態判定手段により停止状態でないと判定されたときには前記演算された釣合トルクに基づくトルクと前記設定されたクリープトルクとのうち大きい方のトルクを前記実行トルクとして設定する実行トルク設定手段と、
    該設定された実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する制御手段と、
    を備える自動車。
  2. 前記実行トルク設定手段は、アクセルオフであって前記停止状態判定手段により停止状態でないと判定されたときには、前記検出された車速に応じた反映率を前記演算した釣合トルクに乗じたトルクと前記設定されたクリープトルクとのうち大きい方のトルクを前記実行トルクとして設定する手段である請求項1記載の自動車。
  3. 前記反映率は、前進方向の所定前進車速で値0となると共に後進方向の所定後進車速で値1となるよう設定されてなる請求項2記載の自動車。
  4. 前記停止状態判定手段は、ブレーキオンで且つ車軸または該車軸に連結された駆動軸の単位時間当たりの回転角が所定角度未満の状態のときに停止状態と判定する手段である請求項1ないし3いずれか記載の自動車。
  5. 搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車であって、
    運転者のアクセル操作に基づいてアクセル要求開度を設定するアクセル要求開度設定手段と、
    車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
    該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算する釣合トルク演算手段と、
    該演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定するアクセル補正開度設定手段と、
    前記設定されたアクセル要求開度と前記設定されたアクセル補正開度とに基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定手段と、
    該設定されたアクセル開度に基づいて前記動力出力装置から出力すべき実行トルクを設定すると共に該設定した実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する制御手段と、
    を備える自動車。
  6. 請求項記載の自動車であって、
    前記アクセル補正開度設定手段は、前記演算した釣合トルクに基づいて制限開度を設定する制限開度設定手段と、運転者のアクセル操作の変化に基づいてオフセット開度を設定するオフセット開度設定手段と、を備え、該設定したオフセット開度を前記設定した制限開度により制限することによりアクセル補正開度を設定する手段である
    自動車。
  7. 前記制限開度設定手段は、運転者のアクセル操作が開操作のときには増加する方向に前記制限開度を設定し、運転者のアクセル操作が閉操作のときには減少する方向に前記制限開度を設定する手段である請求項記載の自動車。
  8. 前記オフセット開度設定手段は、前記運転者のアクセル操作の変化が開方向に大きいほど大きなオフセット開度を設定する手段である請求項6または7記載の自動車。
  9. 請求項5ないし8いずれか記載の自動車であって、
    車速を検出する車速検出手段と、
    該検出された車速で巡航走行するためのアクセル開度としての巡航開度を設定する巡航開度設定手段と、
    を備え、
    前記アクセル補正開度設定手段は、前記設定されたアクセル要求開度が前記設定された巡航開度以上のときには前記演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定し、前記設定されたアクセル要求開度が前記設定された巡航開度未満のときには略値0のアクセル補正開度を設定する手段である
    自動車。
  10. 前記釣合トルク演算手段は、前記設定された実行トルクを前記動力出力装置から出力したトルクとして釣合トルクを演算する手段である請求項1ないし9いずれか記載の自動車。
  11. 前記釣合トルク演算手段は、車両に所定人数乗車したときの釣合トルクを演算する手段である請求項1ないし10いずれか記載の自動車。
  12. 前記動力出力装置は、車軸に動力を入出力可能な電動機を備える請求項1ないし11いずれか記載の自動車。
  13. 請求項1ないし11いずれか記載の自動車であって、
    前記動力出力装置は、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と車軸に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備え、
    前記制御手段は、前記設定した実行トルクが前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する手段である
    自動車。
  14. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電機とを備える手段である請求項13記載の自動車。
  15. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し該第1の回転子に対して該第2の回転子の相対的な回転を伴って該第1の回転子と該第2の回転子の電磁作用による電力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子発電機である請求項13記載の自動車。
  16. 搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車の制御方法であって、
    (a)運転者のアクセル操作に基づいて要求トルクを設定し、
    (b)車両の加速度を検出し、
    (c)前記検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、
    (d)車両が停止状態にあるか否かを判定し、
    (e)車速を検出し、
    (f)前記検出した車速に基づいてクリープトルクを設定し、
    (g)アクセルオンのときには前記設定した要求トルクと前記演算した釣合トルクとに基づいて前記動力出力装置から出力すべき実行トルクを設定し、アクセルオフであって前記車両が停止状態にあると判定したときには略値0のトルクを前記実行トルクとして設定し、アクセルオフであって前記車両が停止状態にないと判定したときには前記演算した釣合トルクに基づくトルクと前記設定したクリープトルクとのうち大きい方のトルクを前記実行トルクとして設定し、
    (h)該設定した実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する
    自動車の制御方法。
  17. 搭載した動力出力装置からの動力により走行する自動車の制御方法であって、
    (a)運転者のアクセル操作に基づいてアクセル要求開度を設定し、
    (b)車両の加速度を検出し、
    (c)該検出した加速度と前記動力出力装置から出力したトルクとに基づいて路面勾配に対する車両の釣合トルクを演算し、
    (d)該演算した釣合トルクに基づいてアクセル補正開度を設定し、
    (e)前記設定したアクセル要求開度と前記設定したアクセル補正開度とに基づいてアクセル開度を設定し、
    (f)該設定したアクセル開度に基づいて前記動力出力装置から出力すべき実行トルクを
    設定すると共に該設定した実行トルクが前記動力出力装置から出力されるよう該動力出力装置を制御する
    自動車の制御方法。
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