JP4251940B2 - フラットケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、パソコン等の情報機器、AV機器や事務機器等の電子機器用の内部配線、プリンタ、複写機、CDプレーヤ等の摺動部分の配線に用いるようなフラットケーブルに関する。
近年の各種の電子、電気機器は、小形、軽量、高機能化が求められ、これらの要求を満たすものとして、複数本の導体を平行に並べて絶縁フィルム等で一体化したフレキシブルなフラットケーブルが多用されている。このフラットケーブルとして、形状的には平型導体を用いたもの、丸線導体を用いたものがあり、機能的にはシールド機能を備えたものやワイヤハーネス機能等を備えたものがある。
図9は、従来のフラットケーブルの端末形状を説明する図で、図9(A)はフラットケーブルの断面を示す図、図9(B)は端末部の形状を示す図、図9(C)はコネクタとの接続を示す図ある。図中、1は端末部、1aは先端部、2は平型導体、3a,3bは絶縁フィルム、3cは接着剤、4は補強フィルム、5はコネクタ、6は接触片、6aは接触部、6bはテーパ端を示す。
フラットケーブルは、図9(A)に示すように、例えば、複数本の平型導体2を平行に並べ、上下から絶縁フィルム3a,3bで挟んで接着一体化して形成されている(例えば、特許文献1参照)。また、図9(B)に示すようにフラットケーブルの端末部1は、例えば、一方のフィルム面側で平型導体2の端部が露出され、反対のフィルム面側にポリエステル等からなる厚めの補強フィルム4が貼り付けられ、コネクタ5への挿入接続が可能にされている(例えば、特許文献2参照)。絶縁フィルム3a,3bは、通常、ポリエステルフィルムが用いられ、そのフィルム内面に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の各種接着剤3cを塗布して積層される。
また、平型導体2は、特許文献1に開示のように、例えば、厚さ0.035μm、幅0.8mm程度の錫メッキ軟銅が用いられる。この平型導体2は、所定のピッチ(例えば、1.25mm程度)で、絶縁フィルム3a,3b間で平行に配列されて樹脂接着剤3cで電気的に絶縁される。フラットケーブルの主体部分の厚みは、0.12mm前後で、全体として柔軟性と摺動性を備えたフレキシブルなフラットケーブルとして形成される。
上述のフラットケーブルは、例えば、図10に示すような方法で作製される。図中、7はラミネートローラ、8はスリッタ、9はカッター、10a,10bはテープ状フィルム、11は開口穴を示す。その他の符号は図9と同じ符号を用いることにより説明を省略する。図10(A)に示すように、フラットケーブルの絶縁フィルム3a,3bは、内側に接着剤層を有するテープ状フィルム10a,10bの形態で連続供給される。一方のテープ状フィルム10aには、例えば、予め開口穴11が所定の間隔で形成され、他方のテープ状フィルム10bには、補強フィルム4が開口穴11と一致するように予め貼り付けられている。
線条の形態で連続供給される多数本の平型導体2は、テープ状フィルム10a,10bで両面から挟まれ、ラミネートローラ7により接着一体化されて巻き取られる。この巻き取り時に、スリッタ8により長手方向に沿って分断され、所定の導体本数を有する長尺のフラットケーブルの形態で一旦巻き取られる。この後、図10(B)に示すように、開口穴11の中心で長尺のフラットケーブルをカッター9で切断することにより、図9に示すような一方のフィルム面で平型導体2の端部が露出され、反対側のフィルム面に補強フィルム4が貼り付けられた端末部1を備えたフラットケーブルが得られる。
特許第2870348号公報 特開2001−236841号公報(図1参照)
上述のフラットケーブルで、図9(B)に示すように端末部1の先端1aは、平型導体2、絶縁フィルム3b及び補強フィルム4の先端は同じ位置に揃った状態で形成されている。これは、その作製工程で補強フィルム4を接着した後、平型導体2と絶縁フィルム3bと一体に切断するという製造上の容易性から生じる形状である。このように形成された端末部1は、図9(C)に示すように、ジャック型のコネクタ5に挿入され、コネクタ内の接触片6が露出されている平型導体2の表面に接触して、電気的接続が得られるようになっている。
しかしながら、コネクタ5の接触片6は、通常、接触部6aが露出されている導体面を弾性的に押圧して良好な電気接触と保持力を維持するようにされている。このため、端末部1をコネクタ5内に挿入するに際して、端末部の1の先端部1aは、その挿入初期において接触片6のテーパ端6bをその弾圧力に抗して押し開く必要があり、平型導体2の先端は大きな応力を受ける。平型導体2は上述したように一方の絶縁フィルム3bに接着剤で接着された程度で、しかも薄い軟銅で形成されていることから、機械的な強度は必ずしも大きくなく、コネクタ5への挿入接続時に、接触片6の弾圧力と摩擦摺接により、絶縁フィルム3bから剥がれることがある。
フラットケーブル端末部1をコネクタ5に挿入する際に、平型導体2が支持基材の絶縁フィルムから剥離されたりすると、コネクタとの電気接続が損なわれる。このため、接続時にこのような状態に気がつかずに接続が行なわれ、また、当初は接続不備がないように見えても、いずれ、断線や隣接導体との短絡等を起こすこととなる。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、フラットケーブル端末部を電気コネクタに挿入接続する際に、コネクタの接触片による弾圧力により、平型導体が支持基材から剥離するのを防止できるフラットケーブルの提供を課題とする。
本発明によるフラットケーブルは、平行に配置された複数本の平型導体を絶縁フィルムで被覆し、端末部において一方の面側に平型導体端部を露出させ、他方の面側に補強フィルムを接着固定したフラットケーブルである。この構成において、補強フィルムの端部が平型導体端部の先端より突き出るようにする。また、他の構成として、平型導体端部と絶縁フィルムとの長手方向の接着界面が露出しないように覆う構成とする。接着界面を覆う形態として、平型導体端部の先端を絶縁フィルムの先端又は樹脂を付与して覆うようにする。さらに、他の形態として平型導体端部を絶縁フィルムの先端より突き出させ、絶縁フィルムの先端に折り曲げて覆うようにする。そして、本発明のうち、特許を受けようとする発明は、以下の通りである。平行に配置された複数本の平型導体の両面を絶縁フィルムで被覆し、端末部において、一方の面側に前記複数本の平型導体全ての端部を露出させ、他方の面側の絶縁フィルムに補強フィルムを接着固定したフラットケーブルであって、前記平型導体端部と他方の面側の前記絶縁フィルムとの接着界面が露出しないように覆われているフラットケーブルにおいて、
前記平型導体端部が、他方の面側の前記絶縁フィルムの先端より突き出て、前記絶縁フィルムの先端部において折り曲げられ、前記絶縁フィルムの先端より突き出ている前記補強フィルムと接着固定されることにより、前記接着界面が露出しないように覆われていることを特徴とするフラットケーブル。
補強フィルムの端部を導体端部より突き出す構成とすることにより、コネクタへの挿入初期に補強フィルムによりある程度コネクタの接触片を押し開き、次いで平型導体端部で接触片を押し開くので、接触抵抗を小さくするとともに導体端部に強い弾性力が直接及ぶのを軽減することができる。
また、平型導体端部と絶縁フィルムとの長手方向の接着界面が露出しないようにすることにより平型導体端部を絶縁フィルムから剥がれにくくすることができる。さらに平型導体端部の先端を前記絶縁フィルムで覆う構成、又は、平型導体端部を絶縁フィルムの先端で折り曲げる構成とすることにより、平型導体端部の先端が直接コネクタの接触片に当たらず平型導体の損傷と剥がれを抑制することができる。
図1により本発明の第1の実施形態を説明する。図1(A)はフラットケーブル全体の概略を説明する図、図1(B)はコネクタとの接続を説明する図、図1(C)は応用例を説明する図である。図中の符号は、図9で用いたのと同じ符号を用いることにより説明省略する。なお、図示したもののうち、図5に記載の第2の実施形態のみが、特許請求の範囲に記載の発明の具体例である。
本発明における、フラットケーブルとは、断面が平坦な複数本の平型導体を平面上に並べ、平型導体の上下面に薄い絶縁フィルムを貼り合わせて被覆すると共に、接着一体化した形状のケーブルを主体部分とし、その主体部分の少なくとも一方の端部に、コネクタに接続するための端末部を備えた構成のものとする。ケーブルの主体部分は、多数の平型導体を直線状に平行一列に並べた形態のもの、又は多数の平型導体の導体間隔を維持した状態あるいは導体間隔を変えて非直線状に平面上に並べた種々の形態のものを含むものとする。さらに、ケーブルの主体部分は、複数の平型導体を絶縁フィルムで一体化した後、これを複数層に積層した形態や平面状に配列したものを複数層に積層した形態や、束ねるように筒状に丸めた形態での使用を含むものとする。
本発明のフラットケーブルの主体部分は、図9で説明したのと同様に、複数本の平型導体2(以下、単に導体という)を平行に並べ、上下から絶縁フィルム3a,3bを貼り合わせて被覆すると共に、接着一体化して形成される。絶縁フィルム3a,3bは、例えば、ポリエステル樹脂系のフィルムが用いられ、そのフィルム内面に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の各種接着剤3cを塗布して積層一体化(以下、絶縁フィルム3a,3b、接着剤3cを含めて絶縁被覆3という)される。また、補強フィルム4もポリエステル樹脂系のフィルムが用いられ、絶縁フィルム3a,3bより、例えば、5倍程度の厚さのフィルムが用いられる。
導体2は、従来と同様に、例えば、厚さ0.035μm、幅0.8mm程度の錫メッキ軟銅が用いられる。この導体2は、所定のピッチ(例えば、1.25mm程度)で、上下の絶縁フィルム3a,3b間で平行に配列されてフィルム間に介在する接着剤3c等で電気的に絶縁される。フラットケーブルの主体部分の厚みは、例えば、0.12mm前後で、全体として柔軟性と摺動性を備えたフレキシブルなフラットケーブルとして形成される。
フラットケーブルの端末部1は、絶縁被覆3の一方の面側で導体2の端部が、例えば、3mm程度露出され、反対側の面側に、例えば、長さ5mm程度の補強フィルム4を貼り付けて補強され、コネクタ5への挿入接続が可能な構成とされる。本発明の第1の実施形態としては、図1(A)に示すように、補強フィルムの先端部4aは、導体の先端部2a及び絶縁被覆の先端部3dより突き出た形状とする。なお、平型導体の先端部2aと絶縁被覆の先端部3dは、一致しているものとする
以上のように構成された端末部1は、図1(B)に示すように、多数の接触片6を収納したジャック型のコネクタ5に挿入され、絶縁被覆3の一方の面側に露出されている導体2の端部は、接触片6の接触部6aと接触して電気接続が形成される。端末部1の挿入に際しては、先ず、補強フィルムの先端部4aが接触片6のテーパ端6bに当たって押し開く。次いで、導体の先端部2aがテーパ端6bに当たって、さらに接触片6を押し開いて、端末部1は接触片6内に深く押し込まれる。
補強フィルム4によって、接触片6がある程度押し開かれ、初期挿入力が軽減された状態で導体2が挿入されるため、図9(C)の初期挿入力が直接に導体2に加わる場合と比べて、導体の先端部2aに加わる弾圧力が低減される。このため、導体2が剥がれるのを抑制でき、損傷を防止することができる。また、導体2と絶縁被覆3との接着界面が先端部で露出していると、剥がれやすいということもあるので、図1(C)に示すように、補強フィルムの先端部4aが突き出ることにより生じる段部に充填樹脂13を付与する。これにより、先端形状の急激な変化を緩和して挿入時の挿入力変化を緩やかなものとし、また、導体2と絶縁被覆3との接着界面が充填樹脂13により塞がれるので、さらに接着剥がれを抑制することができる。
図2〜図5は第2の実施形態を説明する図である。この第2の実施形態は、フラットケーブルの端末部における導体と絶縁フィルムとの長手方向の接着界面が、外部に露出されていないように構成するものである。すなわち、具体的には図2〜図5により詳述するが、導体の先端部がコネクタの接触片等に接触して、導体と絶縁フィルムとの接着界面で剥がれるのを抑制するものである。
図2は、補強フィルム4が貼り付けられる面側の絶縁被覆の先端部3dを、導体2の先端部2aより突き出させ、導体の先端部2aを覆うように折り曲げて、導体2と絶縁フィルム(絶縁被覆3)との接着界面を覆う構成としたものである。図中の符号は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。絶縁被覆の先端部3dは、折り曲げた際に導体2の平坦面から突き出ず、ほぼ平坦面に揃う程度で形成されているのが望ましい。なお、補強フィルムの先端部4aは、図1の場合と同様に、導体の先端部2a及び絶縁被覆の先端部3dから突き出ていてもよいが、突き出ていなくてもよい。
以上のように構成された端末部1は、図2(B)に示すように、多数の接触片6を収納したジャック型のコネクタ5に挿入され、絶縁被覆3の一方の面側に露出されている導体2の端部は、接触片6の接触部6aと接触して電気接続が形成される。端末部1の挿入に際しては、補強フィルムの先端部4a及び絶縁被覆の先端部3dが、接触片6のテーパ端6bに当たって押し開く。端末部1をさらに押し込むことにより、導体2の端部表面が接触部6aに摺接して電気的、機械的に接触が保たれる。
導体の先端部2aは、絶縁被覆の先端部3dで覆われ、また、絶縁被覆3との接着界面も覆われることにより、接触片6のテーパ端6bに当たることなく挿入される。このため、図9(C)のように、コネクタ5への挿入時に導体2の先端に接触片6が直接接触する場合と比べて、導体の先端部2aに作用する弾圧力が低減される。このため、導体2が剥がれるのを抑制でき、損傷を防止することができる。また、導体2と絶縁被覆3との接着界面が折り曲げられた絶縁被覆の先端部3dにより塞がれるので、さらに接着剥がれを抑制することができる。
図3は、図9で説明したように端末部1の先端は、導体の先端部2a、絶縁被覆の先端部3d及び補強フィルムの先端部4aが同じ位置とし、少なくとも、導体の先端部2aと絶縁被覆の先端部3で形成される接着界面を樹脂で覆う構成としたものである。図中の符号は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。導体2と絶縁被覆3との接着界面を覆う樹脂14には、熱硬化性又は熱可塑性の接着性の樹脂が用いられる。なお、樹脂14は導体の先端部2aと絶縁被覆の先端部3における接着界面のみに付与されていればよいが、補強フィルムの先端部4aに跨って付与されていてもよい。
以上のように構成された端末部1は、図3(B)に示すように、多数の接触片6を収納したジャック型のコネクタ5に挿入され、絶縁被覆3の一方の面側に露出されている導体2の端部は、接触片6の接触部6aと接触して電気接続が形成される。端末部1の挿入に際しては、補強フィルムの先端部4a及び樹脂14が、接触片6のテーパ端6bに当たって押し開く。端末部1をさらに押し込むことにより、導体2の端部表面が接触部6aに摺接して電気的、機械的に接触が保たれる。
導体の先端部2a及びその接着界面は樹脂14で覆われているので、導体の先端部2aは接触片6のテーパ端6bに直接接触することなく挿入され、また、接着力も補強されることとなるので、機械的強度も補強される。したがって、図9(C)のように、コネクタ5への挿入時に導体2の先端に接触片6が直接接触する場合と比べて、導体の先端部2aに作用する弾圧力が低減され、導体2が剥がれるのを抑制でき、損傷を防止することができる。
図4及び図5は、導体の先端部2aを絶縁被覆の先端部3dより突き出させ、絶縁被覆の先端部3dを覆うように折り曲げて、導体2と絶縁フィルム(絶縁被覆3)との接着界面を覆う構成としたものである。図中の符号は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。
図4(A)においては、補強フィルムの先端部4aが絶縁被覆の先端部3dに一致する形態で、突き出た状態にある導体の先端部2aを折り曲げて、補強フィルムの先端部4aと絶縁被覆の先端部3dを同時に覆っている。この場合の端末部1は、図4(B)に示すように、端末部1の挿入に際しては、前端部で折り曲げられた導体の先端部2aが、コネクタ5の接触片6のテーパ端6bに当たって押し開く。端末部1をさらに押し込むことにより、導体2の端部表面が接触部6aに摺接して電気的、機械的に接触が保たれる。
導体の先端部2aは、コネクタ5への挿入初期において、接触片6のテーパ端6bに直接当たる形態となるが、導体の先端部2aを、補強フィルムの先端部4aと絶縁被覆の先端部3dに押付けるように弾圧力が作用する。このため、図9(C)のように、コネクタへの挿入時に接触片6が導体2の先端を引き剥がすように作用する場合と比べて、導体の先端部2aが引き剥がされるのを抑制でき、損傷を防止することができる。また、導体2と絶縁被覆3との接着界面が折り曲げられた導体の先端部2aで塞がれ、導体2の先端ではない途中部分で接触片6と接触するので、さらに剥がれにくくすることができる。
図5(A)においては、導体の先端部2aを絶縁被覆の先端部3dより突き出させるとともに、補強フィルムの先端部4aも突き出させている。そして、導体の先端部2aは、絶縁被覆の先端部3dを覆うように折り曲げられると共に、補強フィルム4の突き出た内側に接着される。この端末部1は、図5(B)に示すように、端末部1の挿入に際しては、図1(B)で説明したのと同様に、前端から突き出た補強フィルムの先端部4aが、接触片6のテーパ端6bに当たって押し開く。次いで、導体の2の折り曲げられた先端部2aがテーパ端6bに当たって、さらに接触片6を押し開き、端末部1は接触片6内に深く押し込まれ、導体2の表面が接触部6aに摺接して電気的、機械的に接触が保たれる。
接触フィルム4によって、接触片6がある程度押し開かれ、初期挿入力が軽減された状態で導体2が挿入されるため、図9(C)の初期挿入力が直接に導体2に加わる場合と比べて、導体の先端部2aに加わる弾性力が低減される。このため、導体2の端部が剥がれるのを抑制でき、損傷を防止することができる。また、導体2と絶縁被覆3との接着界面が折り曲げられた導体の先端部2aで塞がれ、導体2の先端ではない途中部分で接触片6と接触するので、さらに剥がれにくくすることができる。
図6〜図8は、本発明によるフラットケーブルを製造する一例を説明する図で、図6はフラットケーブルのラミネートと分断方法の概略を説明する図、図7は図4に示した端末部の形成例を示す図、図8は図5に示した端末部の形成例を示す図である。図中、7はラミネートローラ、8はスリッタ、9はカッター、10a,10bはテープ状フィルム、11、12は開口穴を示す。その他の符号は図1〜図5で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。
図1〜図5で説明したフラットケーブルは、例えば、図6に示すような方法で作製される。フラットケーブルの絶縁フィルム3a,3bは、内側に接着剤層を有するテープ状フィルム10a,10bの形態で連続供給される。一方のテープ状フィルム10aには、例えば、予め開口穴11が所定の間隔で形成され、他方のテープ状フィルム10bには、開口穴12が開口穴11の中央に位置するように形成される。開口穴12は、例えば、長さ方向(テープ状フィルムの長さ方向)の幅が開口穴11側より小さく形成する。また、必要に応じて補強フィルム4で開口穴12を塞ぐか、塞がないようにして予め貼り付けておいてもよい。なお、開口穴12を塞がないよう貼り付けるには、補強フィルム4を2枚に分けて、一方の端部が開口穴12の前後のエッジに一致するように貼り付ければよい。
線条の形態で連続供給される多数本の導体2は、テープ状フィルム10a,10bで上下面から挟まれ、ラミネートローラ7により接着一体化されて巻き取られる。ラミネートローラ7は、テープ状フィルムに付与されている接着剤の種類に応じて加熱ローラを用いることもできる。接着一体化されたテープ状フィルム10a,10bは、巻取り手前で、スリッタ8により長手方向に沿って分断され、所定の導体本数を有する連続する長尺のフラットケーブルの形態で一旦巻き取られる。この後、図6(B)に示すように、開口穴11の中心で長尺のフラットケーブルをカッター9で切断することにより、両端に端末部1を有するフラットケーブルが得られる。
図7(A)は図4に示した形状の端末部を形成する例で、図6(B)のカッター切断の状態を示している。テープ状フィルム10a側に設けた開口穴11は、端末部1で絶縁被覆3の一方の絶縁フィルム3a側で導体2を露出させるためのもので、開口穴11の中心部で切断することにより、コネクタとの接続される導体面を形成することができる。テープ状フィルム10b側に設けた開口穴12は、テープ状フィルム10a側に設けた開口穴11より穴の長さ方向幅が短く、開口穴11の中央に重なるように設けられる。開口穴11,12の中心で切断したとき、導体の先端部2aを絶縁被覆の先端部3dより突き出させることができる。
図7(B)に示すように、この突き出た導体の先端部2aは、絶縁被覆の先端部3dを覆うように折り曲げられる。また、開口穴12側には補強フィルム4が貼り付けられていて、その先端部4aは絶縁被覆の先端部3dと一致した端部を形成している。導体の先端部2aは、この補強フィルムの先端部4aも覆うように折り曲げるが、先端部4aの全面が覆われていなくてもよい。しかし、折り曲げられた導体の先端部2aは接着固定されていることが望ましい。
図8(A)は、図5に示した形状の端末部を形成する例で、図6(B)のカッター切断の状態を示している。テープ状フィルム10a側に設けた開口穴11及びテープ状フィルム10b側に設けた開口穴12は、上述の図7で説明したのと同様の機能を有するものである。補強フィルム4は、端末部切断後に貼り付けてもよいが、開口穴12を塞ぐ形で予め貼り付けておき、カッター9で同時に切断するようにしてもよい。開口穴11,12の中心で切断したとき、導体の先端部2aが絶縁被覆の先端部3dより突き出し、また補強フィルム4の先端部4aも突き出た形態で形成することができる。
図8(B)に示すように、この突き出た導体の先端部2aは、絶縁被覆の先端部3dを覆うように折り曲げられ、補強フィルム4の突き出た端部上に重ねて接着固定する。なお、導体の先端部2aは補強フィルムの先端部4aに一致していなくてもよく、先端部4aより突き出ていても、引っ込んでいてもよい。
図1に示す端末部1の形成方法については、従来技術である図9の方法を用い、補強フィルム4をフラットケーブルの切断後に貼り付けることにより作製することができる。また、図2に示す端末部1の形成方法についても、従来技術である図9の方法を用い、補強フィルム4は、予めテープ状フィルムに貼り付けてあっても、フラットケーブルの切断後に貼り付けてもよい。しかし、テープ状フィルム(絶縁フィルム)の切断時に、導体2の端部が多少短くなるように打ち抜ける特殊な切断具が用いられる。
本発明の第1の実施形態を説明する図である。 本発明の第2の実施形態による具体例を説明する図である。 本発明の第2の実施形態による他の具体例を説明する図である。 本発明の第2の実施形態によるその他の具体例を説明する図である。 本発明の第2の実施形態によるその他の具体例を説明する図である。 本発明によるフラットケーブルの製造例を説明する図である。 図4のフラットケーブル端末部の形成方法の一例を説明する図である。 図5のフラットケーブル端末部の形成方法の一例を説明する図である。 従来のフラットケーブルの一例を示す図である。 従来のフラットケーブルの製造例を示す図である。
符号の説明
1…端末部、1a…先端部、2…平型導体、2a…導体の先端部、3…絶縁被覆、3a,3b…絶縁フィルム、3c…接着剤、3d…絶縁被覆の先端部、4…補強フィルム、4a…補強フィルムの先端部、5…コネクタ、6は接触片、6a…接触部、6b…テーパ端、7…ラミネートローラ、8…スリッタ、9…カッター、10a,10b…テープ状フィルム、11,12…開口穴、13…充填樹脂、14…樹脂。

Claims (1)

  1. 平行に配置された複数本の平型導体の両面を絶縁フィルムで被覆し、端末部において、一方の面側に前記複数本の平型導体全ての端部を露出させ、他方の面側の絶縁フィルムに補強フィルムを接着固定したフラットケーブルであって、前記平型導体端部と他方の面側の前記絶縁フィルムとの接着界面が露出しないように覆われているフラットケーブルにおいて、
    前記平型導体端部が、他方の面側の前記絶縁フィルムの先端より突き出て、前記絶縁フィルムの先端部において折り曲げられ、前記絶縁フィルムの先端より突き出ている前記補強フィルムと接着固定されることにより、前記接着界面が露出しないように覆われていることを特徴とするフラットケーブル。
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