JP4239393B2 - 一方向クラッチおよびそれを備える動力伝達装置 - Google Patents

一方向クラッチおよびそれを備える動力伝達装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方向クラッチならびにそれを備える動力伝達装置に関する。この動力伝達装置は、例えばプーリユニットとして構成され、例えば自動車エンジンなどのクランクシャフトからベルトを介して駆動される補機に装備される。補機としては、例えばエアコンディショナ用の圧縮機、オルタネータ、ウォーターポンプ、冷却ファンなどが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、自動車のエアコンディショナ用の圧縮機は、いろいろなタイプのものがあるが、いずれも、自動車エンジンのクランクシャフトの回転動力を駆動源としている。なお、クランクシャフトから圧縮機の回転軸までの動力伝達は、ベルトを介して行われる。
【0003】
このクランクシャフトは、エンジンの燃焼サイクルに応じて回転変動しているため、このクランクシャフトから圧縮機の回転軸に対して回転変動が伝達される。この回転変動が大きくなると、ベルトの張力変動が大きくなるとともに、前記回転軸に装着されるプーリに対してベルトが滑ったりして、ベルトの寿命低下につながる。
【0004】
上記クランクシャフトの回転変動を圧縮機の回転軸に対して伝達させないようにするために、例えば前記回転軸に装着されるプーリに回転変動を吸収するための要素を装備させることが考えられている。
【0005】
その一例として、特開平10−238607号公報に示すように、プーリなどの駆動部材から圧縮機の回転軸などの従動部材までの動力伝達経路にゴムダンパを介装したものがある。
【0006】
なお、上記従来技術では、ゴムの衝撃吸収特性を活用して回転変動を吸収する機能の他、過負荷を受けたときに、前記ゴムを大きく変形させて駆動部材と従動部材との相対回転を許容させるトルクリミッタ機能を併せ持つ構成にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では、トルクリミッタ機能が働いたときに、ゴムが変形された状態で両部材間でひきずられるなど、回転抵抗が大きくなることが指摘される。その他、直噴エンジン、ディーゼルエンジンや、全ての補機部品を1本のベルトで駆動させる場合のように回転変動が大きくなる状況だと、当該変動を吸収する能力を上げるためにゴムの質量を大きくする必要があるなど、サイズアップを余儀なくされる。
【0008】
このような事情に鑑み、本発明は、一方向クラッチにおいて、トルクリミッタとして動作したときの回転抵抗を小さく抑制できるようにするとともに、サイズを大きくすることなく回転変動の吸収能力を十分なものとすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る一方向クラッチは、径方向内外に同心状に配設される駆動環体および従動環体の対向環状空間に介装され、これら両環体の回転速度差に応じて駆動環体に対して従動環体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換える一方向クラッチであって、前記一方環体の周面の円周数カ所に、他方環体の周面との間で周方向一方で狭くかつ周方向他方で広くなったくさび状空間を形成するカム面が設けられていて、各くさび状空間にころが周方向転動可能に1つずつ配置されており、前記一方環体の周面においてカム面上のころのロック位置を越えた領域に、ころが他方環体に対して非接触または転接させられる状態に入り込む凹部が設けられているとともに、この凹部は断面ほぼ半円形に形成されて形成されており、過負荷を受けたときに、前記ロック状態から前記両環体を相対回転させたうえで前記ころが前記凹部に入り込むことにより前記ロック位置に戻ることがなくなって、上記切り換え動作の不可能な状態に前記ころが拘束されるトルクリミッタとして動作する、ことを特徴としている。
【0013】
本発明に係る一方向クラッチを備える動力伝達装置は、プーリとその内周に挿通されるロータ軸との間に配設される転がり軸受と、プーリからロータ軸までの動力伝達経路に配設される上記請求項1に記載の一方向クラッチとを有している動力伝達装置において、前記ロータ軸が自動車エンジンに付設されるエアコンディショナ用の圧縮機の回転軸と一体的に連結され、前記プーリがそれに巻き掛けられるベルトにより駆動され、前記一方クラッチが、ベルトの張力変動に応じてロック、フリー状態に切り換わってプーリの回転変動を吸収するとともに、過負荷を受けたときに、前記ころがプーリとロータ軸とを相対回転させたうえで、前記凹部に入り込むことにより上記切り換え動作の不可能な状態に拘束されるとともにロック位置に戻ることがないトルクリミッタとして動作する。
【0014】
以上、本発明の構成では、過負荷を受けたときに、くさび部材をくさび部材として機能させない状態に拘束することにより、両環体を相対回転させて動力伝達を遮断させた状態にしてクラッチ動作を喪失させるトルクリミッタ機能を持たせている。
【0015】
これにより、過負荷を受けたときに各環体が動力伝達を遮断して、各環体に連結される駆動源や動力伝達対象に悪影響を与えないようにできる。
【0017】
また、本発明の動力伝達装置では、上述したような一方向クラッチを組み込んだ構成であるから、過負荷を受けたときにプーリに対するベルトの滑りを抑制または防止できるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】
図1ないし図4は本発明の実施形態である。図1は、プーリユニットの縦断面図、図2は、図1の(2)−(2)線断面の矢視図、図3は、一方向クラッチのポケット内を示す平面展開図、図4は、一方向クラッチにおける要部を示す断面図である。
【0020】
図中、1は補機としてのエアコンディショナ用の圧縮機、2は動力伝達装置としてのプーリユニット、3はベルトである。
【0021】
圧縮機1は、その詳細な構成の図示を省略しているが、一般的に周知の連続可変容量タイプと呼ばれるもので、例えば斜板型、ワッフル型のように往復動ピストンのストロークをピストン駆動機構の斜板の傾斜角度を変化させて、圧縮機吐出容量を0〜100%の間で連続的に可変するものである。なお、この圧縮機1では、斜板を中立姿勢にすることで圧縮動作をしないオフ状態となるものであって、一般的なオン・オフ制御される圧縮機の前記電磁クラッチを装備していない構成になっている。このようなタイプの圧縮機1において、万一の焼き付き故障が発生することに伴いその回転軸4がロックすると、以下で説明するプーリユニット2のトルクリミッタの機能が働いて、圧縮機1への動力伝達を遮断することにより、圧縮機1が保護されるようになっている。
【0022】
プーリユニット2は、圧縮機1の回転軸4に対して取り付けられて、図示しない自動車エンジンのクランクシャフトからベルト3を介して回転させられるもので、プーリ5、中空軸6、複列転がり軸受7、一方向クラッチ8を有している。
【0023】
このプーリユニット2は、一方向クラッチ8を用いることにより、ベルト3の張力変動に伴うプーリ5の回転変動を吸収する機能と、過負荷の作用時においてベルト3から圧縮機1の回転軸4に対する動力伝達を遮断するトルクリミッタ機能とを発揮するように構成されている。
【0024】
具体的に、プーリ5の外周には、上記ベルト3が巻き掛けられる波状溝が形成されており、また、中空軸6は、プーリ5の内周に挿通されて、上記圧縮機1の回転軸4に対して固定されている。
【0025】
複列転がり軸受7は、プーリ5と中空軸6との間に介装されており、単一の内輪71および外輪72と、複数のボールなどの転動体73と、転動体73群を2列に配設する2つの保持器74,75とを有する複列アンギュラ玉軸受などとされている。この複列転がり軸受7には、内部のグリースなどの潤滑剤が漏洩することを防止するシール(符号省略)が装着されている。
【0026】
一方向クラッチ8は、プーリ5から圧縮機1の回転軸4までの動力伝達経路に配設されるもので、外輪81、合成樹脂製の円環状の保持器82、複数のころ83、弾性部材としての断面楕円形のコイルバネ84とを備えている。
【0027】
この一方向クラッチ8を詳細に説明する。
【0028】
まず、一方向クラッチ8の内輪は、プーリ5が一体的に外嵌固定される複列転がり軸受7の外輪72で代用されており、この外輪72の外周面における円周数カ所には平坦なカム面76が設けられている。このカム面76と外輪81の円筒形内周面との対向部分が周方向一方に向けて狭くなるくさび状空間となる。そして、この各カム面76には、過負荷の作用時にころ83を嵌入保持する断面ほぼ半円形の凹部77が設けられている。
【0029】
また、外輪81は、中空軸6が固定される圧縮機1の回転軸4の軸端に袋ナット9により固定される環状板10の円筒部10a内周に嵌合固定されている。この外輪81と複列転がり軸受7の外輪72との間には、一方向クラッチ8の内部に対する泥水などの侵入を防止するために、シール11が取り付けられている。なお、中空軸6と圧縮機1の回転軸4との間には、さらに圧縮機1内部を密封するためのシール12が取り付けられている。
【0030】
保持器82は、上記複列転がり軸受7の外輪72に対して周方向ならびに軸方向に位置決めされた状態で外装されており、その円周数カ所つまり複数のカム面76に対応する領域には、径方向内外に貫通形成されるポケット82aが設けられている。
【0031】
ころ83は、保持器82の各ポケット82aに1つずつ周方向転動可能に収納される。
【0032】
コイルバネ84は、保持器82の各ポケット82aの内壁面に突設される突起82bに対して装着されて、ころ83をカム面76と外輪81の内周面とで形成するくさび状空間の狭い側(ロック側)へ押圧するものである。
【0033】
次に、上記プーリユニット2の動作を説明する。つまり、ベルト3によりプーリ5が回転駆動されて、このプーリ5から一方向クラッチ8および環状板10を介して圧縮機1の回転軸4に対して動力伝達される形態になっている。
【0034】
ここで、プーリ5の回転速度が圧縮機1の回転軸4よりも相対的に速くなると、一方向クラッチ8のころ13がくさび状空間の狭い側へ転動させられてロック状態となるので、プーリ5と環状板10と圧縮機1の回転軸4との三者が一体化して同期回転する。しかし、プーリ5の回転速度が圧縮機1の回転軸4よりも相対的に遅くなると、一方向クラッチ8のころ83がくさび状空間の広い側へ転動させられてフリー状態となるので、プーリ5から圧縮機1の回転軸4に対する回転動力の伝達が遮断されることになって回転軸4が回転慣性力のみで回転を継続するようになる。これにより、図示しないクランクシャフトからプーリ5に伝達される回転変動が吸収されて、回転軸4の回転がほぼ一定に保たれるようになる。
【0035】
そして、例えば圧縮機1の焼き付き故障に伴い回転軸4および環状板10がロックすることによって負荷トルクが所要の規定値(例えば60Nm)に到達すると、ころ83がくさび状空間におけるロック位置のさらに狭い側へロールオーバーさせられることになってカム面76の凹部77に対して入り込むことになる。これに伴い、ころ83がプーリ5に対して非接触あるいは空転する状態になるので、プーリ5のみが回転することになって、プーリ5から圧縮機1の回転軸4に対する動力伝達が遮断されるトルクリミッタの機能を果たす。このように、過負荷を受けたときでもプーリ5の回転を継続させるので、プーリ5上でベルト3が滑らずに済んでベルト3の寿命向上に貢献できるとともに、圧縮機1やベルト3を通じて連結される機器に悪影響を及ぼさずに済むなど、フェイルセーフとして役だつことになる。しかも、トルクリミッタの機能を発揮した状態では、プーリ5に対してゴムダンパを用いる従来例のような引きずりトルクは発生しないので、クランクシャフトの回転損失が防げるようになる。
【0036】
但し、ころ83が凹部77に嵌入すると、ころ83はそこから離脱してロック位置に戻ることはない。つまり、このような状態になると、一方向クラッチ8を分解してころ83の位置を元に戻すか、あるいは一方向クラッチ8そのものを交換するのがよい。
【0037】
このように、プーリユニット2について回転変動の吸収機能と、クラッチ機能を喪失させるトルクリミッタ機能とを有する構成でありながら、特に回転変動が大きくなるような状況でも従来例のようにゴムを大型化する必要がない。
【0038】
図5ないし図9に参考例としてのスプラグを用いるタイプの一方向クラッチの実施形態を示している。図5は、プーリユニットの縦断面図、図6は、図5の(6)−(6)線断面の矢視図、図7は、一方向クラッチにおけるスプラグの動作を示す説明図、図8は、一方向クラッチにおけるばね体を示す斜視図、図9は、一方向クラッチにおけるスプラグの設計要件を示す説明図である。
【0040】
ここでの一方向クラッチ20は、一般的に周知の構成であるが、複数のスプラグ21と、保持器22と、ばね体23とを備えている。
【0041】
スプラグ21は、鼓状断面を有する形状とされ、複列転がり軸受7の外輪72と環状板10の円筒部10aとの間に配置される。
【0042】
保持器22は、例えば合成樹脂などで円環状に形成されており、その円周数ヶ所に各スプラグ21が挿通されるポケット22aが設けられている。
【0043】
ばね体23は、薄肉のばね鋼材などで円環状に形成されており、図8に示すように、その円周数ヶ所に各スプラグ21が挿通される貫通孔23aが設けられているとともに、この貫通孔23a内においてスプラグ21を起立姿勢に押圧する押さえ片23bが設けられている。このばね体23は、保持器22の内径側に嵌合装着される。
【0044】
この一方向クラッチ20では、上述した実施形態1と同様の機能を持たせるために、プーリ5や中空軸6に対するスプラグ21の各ストラト角度α、βが、ロック方向に所要角度以上傾いた姿勢のときにロック状態から滑り状態に変化させるように設定されている。
【0045】
具体的に、スプラグ21が起立姿勢となるように傾いてその径方向寸法が最も大きくなるとロック状態になるが、その状態において、所要の規定値以上の回転トルクが作用したときに、スプラグ21がロック状態の起立姿勢からさらに倒れてその径方向寸法が若干小さくなると、滑り状態になって、動力伝達が遮断されるトルクリミッタの機能を果たし、フェイルセーフとして役だつことになる。このようにスプラグ21が滑り状態になると、そのまま元の姿勢には戻らなくなる。なお、スプラグ21のロック状態から滑り状態への倒れを許容するために、保持器22におけるポケット22aの開口およびばね体23における貫通孔23aの開口が、一般的なものよりも拡大されている。
【0046】
ここで、上記スプラグ21を用いた一方向クラッチ20の設計条件について説明する。
【0047】
まず、図9に示すように、スプラグ21が複列転がり軸受7の外輪72と環状板10の円筒部10aとに対して接する点をそれぞれA,Bとすると、直線ABと、外輪72と円筒部10aの軌道径の中心Oからひかれる直線OA,OBとのなす角α,βをストラト角という。なお、直線OAとOBのなす角度をγとすると、α=β+γとなり、常に、α>βとなる。
【0048】
スプラグ21が軌道輪とかみ合い、トルクを伝達するためには、tanαが接触面の摩擦係数μより小さくなければならない。つまり、tanα<μとなる。
【0049】
スプラグ21がトルクを受けると、ストラト直線A,B上に力Qを生じ、接触点Aにおいて垂直分力をP、接触分力をFとすると、
F=P・tanαとなる。
【0050】
このときの伝達トルクTは、
T=N・P・tanα・R1・lとなる。
【0051】
ここで、Nはスプラグ21の数、R1は中空軸3の軌道半径、lはスプラグ21の有効長さである。
【0052】
以上のようなスプラグ式の一方向クラッチ20を備えるプーリユニット2では、スプラグ21の各ストラト角度α、βを、ロック方向に所要角度以上傾いた姿勢のときにロック状態から滑り状態に変化させるように大きく設定すれば、上記実施形態1で説明したことと同様に、回転変動の吸収機能と、クラッチ機能を喪失させるトルクリミッタ機能とを有する構成でありながら、特に回転変動が大きくなる場合でもゴムダンパを用いる従来例のように装置を大型化する必要がなくなる。
【0053】
なお、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0054】
(1)上記実施形態では、一方向クラッチ8をプーリユニット2に内蔵した形態で説明したが、一方向クラッチ8は、種々な用途の装置利用することができ、よって使用対象としてプーリユニット2だけに限定されない。
【0055】
(2)上記実施形態での一方向クラッチ8における細部の構成についても限定されるものでなく、種々な変形が考えられる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の一方向クラッチは、本来のクラッチ動作の他に、クラッチ機能を喪失させるトルクリミッタとして動作する構成にしているから、過負荷を受けたときに一方向クラッチを用いるいろいろな機器の保護が確実に行えるようになるとともに、クラッチ機能の喪失時において従来例のような引きずりトルクを無くせるようになる。
【0057】
本発明の動力伝達装置は、上述したように過負荷時にトルクリミッタとして動作する一方向クラッチを備えているから、過負荷を受けたときに、プーリに対するベルトの滑りを無くすことができて、ベルトの寿命向上に貢献できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプーリユニットを示す縦断面図
【図2】図1の(2)−(2)線断面の矢視図
【図3】図1の実施形態の一方向クラッチのポケット内を示す平面展開図
【図4】図1の実施形態の一方向クラッチにおける要部を示す断面図
【図5】参考例の実施形態に係るプーリユニットを示す縦断面図
【図6】図5の(6)−(6)線断面の矢視図
【図7】図5の実施形態の一方向クラッチにおけるスプラグの動作を示す説明図
【図8】図5の実施形態の一方向クラッチにおけるばね体を示す斜視図
【図9】図5の実施形態の一方向クラッチにおけるスプラグの設計要件を示す説明図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 プーリユニット
3 ベルト
4 圧縮機の回転軸
5 プーリ
6 中空軸
7 複列転がり軸受
72 複列転がり軸受の外輪(一方向クラッチの内輪と兼用)
76 一方向クラッチのカム面
77 カム面の凹部
8 一方向クラッチ
81 一方向クラッチの外輪
82 一方向クラッチの保持器
82a 保持器のポケット
83 一方向クラッチのころ
84 コイルバネ

Claims (2)

  1. 径方向内外に同心状に配設される駆動環体および従動環体の対向環状空間に介装され、これら両環体の回転速度差に応じて駆動環体に対して従動環体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換える一方向クラッチであって、
    前記一方環体の周面の円周数カ所に、他方環体の周面との間で周方向一方で狭くかつ周方向他方で広くなったくさび状空間を形成するカム面が設けられていて、各くさび状空間にころが周方向転動可能に1つずつ配置されており、
    前記一方環体の周面においてカム面上のころのロック位置を越えた領域に、ころが他方環体に対して非接触または転接させられる状態に入り込む凹部が設けられているとともに、この凹部は断面ほぼ半円形に形成されており、
    過負荷を受けたときに、前記ロック状態から前記両環体を相対回転させたうえで前記ころが前記凹部に入り込むことにより前記ロック位置に戻ることがなくなって、上記切り換え動作の不可能な状態に前記ころが拘束されるトルクリミッタとして動作する、ことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. プーリとその内周に挿通されるロータ軸との間に配設される転がり軸受と、プーリからロータ軸までの動力伝達経路に配設される上記請求項1に記載の一方向クラッチとを有している動力伝達装置において、
    前記ロータ軸が自動車エンジンに付設されるエアコンディショナ用の圧縮機の回転軸と一体的に連結され、前記プーリがそれに巻き掛けられるベルトにより駆動され、前記一方クラッチが、ベルトの張力変動に応じてロック、フリー状態に切り換わってプーリの回転変動を吸収するとともに、過負荷を受けたときに、前記ころがプーリとロータ軸とを相対回転させたうえで、前記凹部に入り込むことにより上記切り換え動作の不可能な状態に拘束されるとともにロック位置に戻ることがないトルクリミッタとして動作する、ことを特徴とする動力伝達装置。
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