JP4232773B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、制動力制御装置に係り、特に、緊急ブレーキ操作が行われた際に、ブレーキ操作に応じた制動力に所定のアシスト力を加算した制動力を発生させる制動力制御装置に関する。
従来から、運転者によって制動力の速やかな立ち上がりを意図するブレーキ操作(以下、この操作を緊急ブレーキ操作と称す)が行われた際に、通常時に比して大きな制動力を発生させる制動力制御装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。以下、かかる制御をブレーキアシスト制御(BA制御)と称す。上記した特許文献1記載の装置は、緊急ブレーキ操作が行われた場合に、車両において許容される最大の制動力(以下、最大制動力と称す)が生じるようにブレーキ液圧を増圧させる。このため、上記の装置によれば、緊急ブレーキ操作時に、車両に常に大きな制動力を発生させることができる。
上述の如く、上記した特許文献1記載の制動力制御装置は、緊急ブレーキ操作時に常に最大制動力を発生させる。このため、かかる装置では、運転者があまり大きな制動力を要求していない場合でも大きな制動力が発生してしまい、運転者の要求に適正に応える制動力を発生させることができない。
また、上記した特許文献2記載の装置では、緊急ブレーキ操作が行われた場合に、ブレーキ操作に応じた制動力に略一定のアシスト力が加算されるようにブレーキ液圧を増圧させる。このため、かかる装置によれば、緊急ブレーキ操作時に、運転者の意思を反映した制動力を発生させることができる。
特開平8−295224号公報 特開平10−273023号公報
しかし、上記した特許文献2記載の装置の如くブレーキ操作に応じた制動力に略一定のアシスト力を加算する構成では、運転者によってBA制御の開始条件を満たすブレーキ操作が行われても、運転者のブレーキ踏力が小さい場合には、制動力を十分に大きくすることができないおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、緊急ブレーキ操作が行われた際に、運転者のブレーキ操作量が少ない状況下でも十分に大きな制動力を発生させることが可能な制動力制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、運転者によって緊急ブレーキ操作が行われた際に、ブレーキ操作に応じた制動力にアシスト力を加算した制動力を発生させるブレーキアシスト制御を実行し得る制動力制御装置において、アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力を検出する制動力検出手段と、前記ブレーキアシスト制御の開始後、所定のアシスト力が加算された時点で、前記制動力検出手段により検出される制動力が所定値以上であるときには、以後、アシスト力を前記所定のアシスト力に維持し、一方、前記制動力検出手段により検出される制動力が前記所定値未満であるときには、以後、アシスト力を前記所定のアシスト力から増大させるアシスト力制御手段と、を備える制動力制御装置により達成される。
この態様の発明において、緊急ブレーキ操作が行われた際には、ブレーキ操作に応じた制動力にアシスト力を加算した制動力が発生する。制動力検出手段は、アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力を検出する。アシスト力制御手段は、ブレーキアシスト制御の開始後、所定のアシスト力が加算された時点で、検出される車両の制動力が所定値以上であるときは、以後アシスト力を一定に維持し、一方、検出される車両の制動力が所定値未満であるときは、以後アシスト力をその所定のアシスト力から増大させる。このため、本発明によれば、ブレーキアシスト制御が実行されている状況下で初期のアシスト力では制動力が不足する場合には、アシスト力を増大させることで、十分に大きな制動力を確保することができる。
この場合、上記した制動力制御装置において、前記アシスト力制御手段は、アシスト力を増大させることにより前記制動力検出手段により検出される制動力が前記所定値に到達した後は、アシスト力を該到達時点でのアシスト力に維持することとすれば、十分に大きな制動力が確保された後は、運転者のブレーキ操作に応じた制動力に増大後の一定のアシスト力を加算した制動力が車両に発生するので、運転者の意思が反映された大きな制動力を発生させることができる。
尚、上記した制動力制御装置において、前記制動力検出手段は、ホイルシリンダ圧を、アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力として検出することとしてもよい。
また、上記した制動力制御装置において、前記制動力検出手段は、車両の減速度を、アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力として検出することとしてもよい。
また、上記の目的は、上記した制動力制御装置において、前記アシスト力制御手段は、マスタシリンダとホイルシリンダとの間に配設され、前記ホイルシリンダ側から前記マスタシリンダ側へのリリーフ圧を変化させることが可能な制御弁と、前記制御弁によるリリーフ圧を変化させるリリーフ圧変更手段と、を備える制動力制御装置により達成される。
この態様の発明において、リリーフ圧変更手段は、マスタシリンダとホイルシリンダとの間に配設される制御弁のリリーフ圧を変化させる。制御弁のリリーフ圧(すなわち、ブレーキフルードがホイルシリンダ側から制御弁を介してマスタシリンダ側に向けて流出し始める際のホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧との差圧)が大きくなると、ホイルシリンダ圧を、リリーフ圧が上昇する直前の液圧よりも高圧に導くことが可能となる。制御弁のリリーフ圧の上昇によってホイルシリンダ圧が高圧に導かれると、上記のアシスト力が増大される。従って、本発明によれば、アシスト力を変化させつつブレーキアシスト制御を実行できることで、運転者のブレーキ操作量が少ない状況下でも十分に大きな制動力を確保することが可能となる。
本発明によれば、ブレーキアシスト制御が実行されている状況下で初期のアシスト力では制動力が不足する場合には、アシスト力を増大させることで、十分に大きな制動力を確保することができる。
図1は、本発明の一実施例である制動力制御装置のシステム構成図を示す。本実施例の制動力制御装置は、電子制御ユニット(以下、ECUと称す)10を備えており、ECU10に制御されることにより、車両を制動させる制動力を発生する。尚、図1においては、本実施例の制動力制御装置のうち、右前輪FR,右後輪RRに対応する部分のみが示されている。
本実施例の制動力制御装置は、ブレーキペダル12を備えている。ブレーキペダル12の近傍には、ブレーキスイッチ14が配設されている。ブレーキスイッチ14は、ブレーキペダル12が踏み込まれることによりオン信号を出力する。ECU10は、ブレーキスイッチ14の出力信号に基づいて、ブレーキペダル12が踏み込まれているか否かを判別する。
ブレーキペダル12には、バキュームブースタ16が連結されている。バキュームブースタ16は、ブレーキペダル12が踏み込まれた場合に、ブレーキ踏力Fに対して所定の倍力比を有するアシスト力Faを発生する。バキュームブースタ16には、マスタシリンダ18が固定されている。マスタシリンダ18の内部には、第1液圧室および第2液圧室が形成されている。これらの液圧室には、共にブレーキ踏力Fとアシスト力Faとの合力に応じたマスタシリンダ圧が発生する。
マスタシリンダ18の上部には、リザーバタンク20が配設されている。リザーバタンク20とマスタシリンダ18とは、ブレーキペダル12の踏み込みが解除されている場合にのみ導通状態となる。マスタシリンダ18の第1液圧室および第2液圧室には、それぞれ、第1液圧通路22,第2液圧通路24が連通している。第1液圧通路22は、右側の前後輪FR,RRに導かれる第1液圧回路を構成している。また、第2液圧通路24は、左側の前後輪FL,RLに導かれる第2液圧回路を構成している。尚、第1液圧回路と第2液圧回路とは構成に関して実質的に同一であるため、以下の記載においては、第1液圧回路の構成および動作について説明する。
第1液圧通路22には、液圧センサ26が配設されている。液圧センサ26は、第1液圧通路22の内圧、すなわち、マスタシリンダ18に生じるマスタシリンダ圧に応じた信号をECU10に向けて出力する。ECU10は、液圧センサ26の出力信号に基づいてマスタシリンダ圧Pmcを検出する。
第1液圧通路22には、リニアソレノイド28を介して高圧通路30が連通している。リニアソレノイド28は、常態で開弁状態を維持し、ECU10から駆動信号が供給されることにより閉弁状態となると共に、閉弁状態で高圧通路30の液圧が第1液圧通路22の液圧に比して所定のリリーフ圧を越えて高圧である場合に開弁する制御弁である。リニアソレノイド28は、ECU10から供給される駆動信号に応じてリリーフ圧をリニアに変化させる。リニアソレノイド28には、逆止弁32が並列に配設されている。逆止弁32は、第1液圧通路22側から高圧通路30側へ向かうブレーキフルードの流れのみを許容する一方向弁である。
高圧通路30には、保持ソレノイド34を介して制御液圧通路36が連通していると共に、保持ソレノイド38を介して制御液圧通路40が連通している。保持ソレノイド34,38は、常態で開弁状態を維持し、ECU10から駆動信号が供給されることにより閉弁状態となる2位置の電磁弁である。保持ソレノイド34,38には、それぞれ、逆止弁42,44が並列に配設されている。逆止弁42,44は、制御液圧通路36,40側から高圧通路30側へ向かうブレーキフルードの流れのみを許容する一方向弁である。
制御液圧通路36,40には、それぞれ、右後輪RRのホイルシリンダ46または右前輪FRのホイルシリンダ48が連通している。制御液圧通路36,40には、液圧センサ47,49が配設されている。液圧センサ47は、制御液圧通路36の内圧、すなわち、右後輪RRのホイルシリンダ46に生じるホイルシリンダ圧に応じた信号をECU10に出力する。また、液圧センサ49は、制御液圧通路40の内圧、すなわち、右前輪FRのホイルシリンダ48に生じるホイルシリンダ圧に応じた信号をECU10に出力する。ECU10は、液圧センサ47,49の出力信号に基づいて、マスタシリンダ圧Pwc/rr,Pwc/frを検出する。尚、マスタシリンダ圧を総称する場合は、Pwc/**と表す。
ホイルシリンダ46,48には、共に、減圧ソレノイド50,52を介して低圧通路54が連通している。減圧ソレノイド50,52は、常態で閉弁状態を維持し、ECU10から駆動信号が供給されることにより開弁状態となる2位置の電磁弁である。低圧通路54は、補助リザーバ56に連通している。補助リザーバ56は、その内部にピストン58およびスプリング60を備えている。補助リザーバ56は、スプリング60を収縮させつつ、その内部に所定量のブレーキフルードを貯留することができる。補助リザーバ56には、また、吸入通路62が連通している。吸入通路62は、リザーバカットソレノイド(以下、SRCと称す)64を介して上記第1液圧通路22に連通している。SRC64は、常態で閉弁状態を維持し、ECU10から駆動信号が供給されることにより開弁状態と
なる2位置の電磁弁である。
低圧通路54は、また、逆止弁66を介してポンプ68の吸入口に連通している。逆止弁66は、低圧通路54側からポンプ68の吸入口側へ向かうブレーキフルードの流れのみを許容する一方向弁である。ポンプ68の吐出口は、逆止弁70、ダンパ72、および、オリフィス74を介して高圧通路30に連通している。逆止弁70は、ポンプ68の吐出口側から高圧通路30側へ向かうブレーキフルードの流れのみを許容する一方向弁である。ポンプ68は、補助リザーバ56からブレーキフルードを吸入し、吸入したブレーキフルードを所定の吐出圧で高圧通路30側に吐出する。
次に、本実施例の制動力制御装置の動作について説明する。
ECU10は、通常時は、制動力制御装置が備えるすべての制御弁をオフ状態に維持する。この場合、制動力制御装置において、図1に示す状態が実現される。図1に示す状況下では、ホイルシリンダ46,48はマスタシリンダ18に連通するため、ホイルシリンダ46,48には、マスタシリンダ圧と等しいホイルシリンダ圧が導かれる。従って、本実施例の制動力制御装置によれば、通常時にブレーキ踏力Fに応じた制動力を発生させることができる。
ECU10は、運転者によってブレーキ操作が行われる毎に、液圧センサ26の出力信号に基づいてマスタシリンダ圧Pmcを検出し、かかるマスタシリンダ圧Pmcとその変化率ΔPmcとに基づいて、運転者のブレーキ操作が制動力の速やかな立ち上がりを意図する操作(以下、この操作を緊急ブレーキ操作と称す)であるか否かを判別する。そして、かかる判別の結果、緊急ブレーキ操作が実行されたと判別された場合は、ブレーキアシスト制御(以下、BA制御と称す)を開始する。
BA制御は、リニアソレノイド28を閉弁状態にし、SRC64を開弁状態とし、かつ、ポンプ68を作動状態とすることにより実現される。リニアソレノイド28が閉弁状態となると、第1液圧通路22と高圧通路30との間が遮断される。また、SRC64が開弁状態となり、かつ、ポンプ68が作動状態となると、マスタシリンダ18側のブレーキフルードが、ポンプ68によって補助リザーバ56を介して高圧通路30に圧送される。このように、上記のBA制御によれば、ホイルシリンダ46,48に、ポンプ68による吐出圧が導かれる。
BA制御は、運転者によってブレーキペダル12の踏み込みが行われている状況下で、すなわち、マスタシリンダ圧がある程度高圧に昇圧されている状況下で実行される。このため、BA制御の実行中は、マスタシリンダ18から補助リザーバ56にブレーキフルードが流入する。ポンプ68は、上述の如く、補助リザーバ56のブレーキフルードを汲み上げて高圧通路30に吐出する。このため、BA制御が実行される場合は、高圧通路30に、マスタシリンダ圧に比して高圧の液圧が導かれる。従って、上記のBA制御によれば、運転者によって緊急ブレーキ操作が行われた場合に、ホイルシリンダ圧をマスタシリンダ圧に比して高い液圧に制御することができる。
ところで、運転者によっては、緊急時にブレーキペダル12を大きく踏み込むことができない場合がある。このような運転者によって緊急ブレーキ操作が行われた場合でも確実にBA制御を実行させるためには、BA制御の開始条件、具体的には、マスタシリンダ圧Pmcおよびその変化率ΔPmcのしきい値を低く設定する必要がある。本実施例においては、かかる点を考慮して、BA制御の開始条件としてのしきい値が低く設定されている。
本実施例の制動力制御装置は、運転者によって緊急ブレーキ操作が行われた際に、ブレーキ踏力Fに応じた制動力に所定のアシスト力を加算するBA制御を実行する。すなわち、本実施例の制動力制御装置は、運転者の意思が反映された制動力を発生させるコントロール式のシステムである。しかし、かかる装置において、運転者のブレーキ操作によって上記のしきい値を僅かに上回るマスタシリンダ圧Pmcしか発生しない場合には、BA制御が実行されても大きな制動力を確保することができないおそれがある。
コントロール式の制動力制御装置において、運転者のブレーキ操作に応じたマスタシリンダ圧Pmcが小さい状況下で大きな制動力を確保するためには、BA制御中に大きなアシスト力を加算することが有効である。本実施例のシステムは、ブレーキ踏力Fに応じた制動力に大きなアシスト力を加算すべく、リニアソレノイド28のリリーフ圧を変化させる点に特徴を有している。以下、図2および図3を参照して、その特徴部について説明する。
図2は、上記の機能を実現すべく、本実施例の制動力制御装置においてECU10が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図2に示すルーチンは、その処理が終了するごとに繰り返し起動される。図2に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の処理が実行される。
ステップ100では、BA制御の開始条件が成立しているか否か、具体的には、マスタシリンダ圧Pmcが所定値P0以上であり、かつ、その変化率ΔPmcが所定値ΔP0以上であるか否かが判別される。本ステップ100の処理は、上記の条件が成立すると判別されるまで繰り返し実行される。その結果、Pmc≧P0が成立し、かつ、ΔPmc≧ΔP0が成立する場合は、運転者がブレーキペダル12を速やかにかつ大きく踏み込んだ、すなわち、運転者によって緊急ブレーキ操作が行われたと判断できる。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ102の処理が実行される。
ステップ102では、リニアソレノイド28をオン状態(閉弁状態)にする処理が実行される。具体的には、リニアソレノイド28に供給する駆動信号ISLを所定値I0にする処理が実行される。本ステップ102の処理が実行されると、リニアソレノイド28が駆動信号ISLに応じたリリーフ圧を維持しつつ閉弁され、マスタシリンダ18とホイルシリンダ46,48とが遮断される。
ステップ104では、SRC64をオン状態(開弁状態)にする処理が実行されると共に、ポンプ68を作動状態にする処理、具体的には、ポンプ68を駆動するモータに供給する駆動電圧Vpを所定値Vp0にする処理が実行される。本ステップ104の処理が実行されると、以後、第1液圧通路22と吸入通路62とが導通状態となり、マスタシリンダ18側から補助リザーバ56にブレーキフルードが供給されると共に、補助リザーバ56に貯留されていたブレーキフルードがポンプ68を介して高圧通路30側に駆動電圧Vpに応じた吐出圧で吐出される。
ステップ106では、BA制御が開始された後所定時間が経過したか否かが判別される。尚、この所定時間は、高圧通路30の液圧と第1液圧通路22の液圧との差圧が上記のリリーフ圧近傍に到達すると判断できる時間に設定されている。本ステップ106の処理は、上記の所定時間が経過したと判別されるまで繰り返し実行される。そして、上記の所定時間が経過したと判別されると、次にステップ108の処理が実行される。
ステップ108では、液圧センサ47,49の出力信号に基づいて、ホイルシリンダ圧Pwc/**が検出される。
ステップ110では、上記ステップ108で検出されたホイルシリンダ圧Pwc/**が所定値Paを下回っているか否かが判別される。尚、所定値Paは、車両が速やかに停車できるほどに十分に大きな制動力が発生していると判断できるホイルシリンダ圧であり、予めECU10に記憶されている。Pwc/**<Paが成立しない場合は、車両に十分に大きな制動力が生じていると判断できる。この場合は、ホイルシリンダ圧Pwc/**を更に増圧する必要はない。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ116の処理が実行される。
一方、Pwc/**<Paが成立が成立する場合は、車両に大きな制動力が生じていないと判断できる。この場合は、ホイルシリンダ圧Pwc/**を更に増圧する必要がある。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ112の処理が実行される。
ステップ112では、リニアソレノイド28に供給する駆動信号ISLを、前回の処理サイクルで供給された駆動信号ISLに所定値bを加算した信号にする処理が実行される。本ステップ112の処理が実行されると、リニアソレノイド28は閉弁状態を継続しつつ、そのリリーフ圧が大きくなる。
ステップ113では、ポンプ68を駆動するモータに供給する駆動電圧Vpを、前回の処理サイクルで供給した駆動電圧Vpから所定値cを減算した値にする処理が実行される。本ステップ113の処理が実行されると、補助リザーバ56から高圧通路30側へのブレーキフルードの吐出圧が小さくなり、単位時間当たりに吐出されるブレーキフルードの量が減少する。これにより、ホイルシリンダ圧Pwc/**の増圧勾配は小さくなる。
ステップ114では、マスタシリンダ圧Pmcの、前回の処理サイクルから今回の処理サイクルにかけての変化率ΔPmcが所定値ΔPdを下回っているか否かが判別される。尚、所定値ΔPdは、運転者が制動力を調整しながらブレーキ操作を行っていると判断できるマスタシリンダ圧Pmcの最大の変化率であり、予めECU10に記憶されている。ΔPmc<ΔPdが成立しない場合は、運転者が更にホイルシリンダ圧Pwc/**の増圧を望んでいると判断できる。この場合は、ホイルシリンダ圧Pwc/**を更に増圧させる必要がある。従って、かかる判別がなされた場合は、上記ステップ108の処理が繰り返し実行される。
一方、ΔPmc<ΔPdが成立する場合は、運転者が制動力を調整しながらブレーキ操作を行っていると判断できる。この場合は、ホイルシリンダ圧Pwc/**を増圧させる必要はない。従って、かかる判別がなされた場合は、次にステップ116の処理が実行される。
ステップ116では、BA制御の終了条件が成立しているか否かが判別される。BA制御の終了条件は、ブレーキペダル12の踏み込みが解除されていること、車速が十分に低下していること、または、BA制御が開始された後所定時間が経過したこと等が認められる場合に成立する。本ステップ116の処理は、上記の条件が成立すると判別されるまで繰り返し実行される。その結果、上記の条件が成立すると判別されると、次にステップ118の処理が実行される。
ステップ118では、BA制御を終了させるための処理、具体的には、リニアソレノイド28をオフ状態(開弁状態)とし、SRC64をオフ状態(閉弁状態)とし、かつ、ポンプ68を非作動状態とする処理が実行される。本ステップ118の処理が実行されると、制動力制御装置は、図1に示す状態、すなわち、ホイルシリンダ圧がマスタシリンダ圧と等圧に制御される状態に復帰する。本ステップ118の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
上記の処理によれば、BA制御が開始された後、ホイルシリンダ圧Pwc/**が十分に上昇しない場合に、ホイルシリンダ圧Pwc/**が所定値Paに到達するまでリニアソレノイド28のリリーフ圧を段階的に大きくすることができる。リリーフ圧が大きくなると、ポンプ68が作動することによってホイルシリンダ圧Pwc/**をマスタシリンダ圧Pmcに比して更に高圧に導くことが可能になる。このため、本実施例によれば、BA制御の実行中に十分に大きな制動力が発生していない場合に、リニアソレノイド28のリリーフ圧を変化させることで、かかるリリーフ圧の増加分だけ制動力を増大させることができる。従って、本実施例の制動力制御装置によれば、BA制御の実行中に、運転者のブレーキ踏力Fが小さい場合でも十分に大きな制動力を発生させることができる。
また、上記の処理によれば、所定値Pa以上の大きなホイルシリンダ圧が発生した後は、すなわち、十分に大きな制動力が確保された後は、上記のリリーフ圧を維持することができる。BA制御の実行中にリリーフ圧が維持されると、その後、運転者のブレーキ踏力Fに応じた制動力に、かかるリリーフ圧に応じた一定のアシスト力が加算される。このため、本実施例によれば、運転者の意思が反映された大きな制動力を発生させることができる。
図3は、BA制御が行われる際のマスタシリンダ圧Pmcに対するホイルシリンダ圧Pwc/**の時間的変化を、本実施例の制動力制御装置の場合と、フル・アプライ式の制動力制御装置(以下、第1対比装置と称す)の場合と、一定のアシスト力が加算されるコントロール式の制動力制御装置(以下、第2対比装置)の場合とで比較した図を示す。尚、図3においては、運転者のブレーキ踏力Fに応じて変化するマスタシリンダ圧Pmcの時間的変化が破線で示されていると共に、本実施例については実線で、第1対比装置については一点鎖線で、また、第2対比装置については二点鎖線で、それぞれ示されている。
運転者によって緊急ブレーキ操作が行われる(図3において時刻t0)と、本実施例の装置、第1対比装置、および、第2対比装置においては、BA制御を実行すべく、ホイルシリンダ圧Pwc/**がマスタシリンダ圧Pmcに比して高圧に向けて昇圧される。ホイルシリンダ圧Pwc/**の昇圧が継続すると、やがてマスタシリンダ圧とホイルシリンダ圧との差圧が所定値ΔPになる(図3において時刻t1)。
第2対比装置において、かかる差圧がΔPになると、ホイルシリンダ圧の昇圧が中止される。そして、マスタシリンダ圧とホイルシリンダ圧との差圧がΔPに維持された状態でBA制御の実行が継続される。すなわち、BA制御の実行中は、マスタシリンダ圧PmcをΔPに応じた量だけ増圧したホイルシリンダ圧Pwc/**が発生する。しかし、第2対比装置では、BA制御時にΔPに応じた量だけを増圧するのみであるので、マスタシリンダ圧Pmcが小さい場合には大きな制動力を発生させることができないおそれがある。
一方、第1対比装置においては、マスタシリンダ圧とホイルシリンダ圧との差圧にかかわらず、ホイルシリンダ圧Pwc/**は、かかる装置において最大限許容される制動力が生じるまで増圧される(Pwc/**=Pmax)。しかし、第1対比装置では、BA制御時に常に最大の制動力が生じるため、運転者があまり大きな制動力を要求していない場合でも大きな制動力が生じてしまう。
これに対して、本実施例の制動力制御装置において、マスタシリンダ圧Pmcとホイルシリンダ圧Pwc/**との差圧がΔPになった時点のホイルシリンダ圧Pwc/**が所定値Paを下回る場合に、ホイルシリンダ圧Pwc/**は、所定値Paに到達するまで増圧される。従って、本実施例によれば、BA制御の実行中に大きな制動力が発生しない場合に、ホイルシリンダ圧が増圧されることで、大きな制動力を確保することができる。
また、本実施例の制動力制御装置において、ホイルシリンダ圧Pwc/**が所定値Paになる(図3において時刻t2 )と、ホイルシリンダPwc/**の増圧が停止される。そして、その後は、ホイルシリンダ圧Pwc/**の増圧が停止された際のマスタシリンダ圧とホイルシリンダ圧との差圧が維持されたまま、BA制御の実行が継続される。従って、本実施例の制動力制御装置によれば、BA制御の実行中に一旦大きな制動力が確保された後は、上記の差圧を所定の大きさに維持しつつ、運転者の要求に応える制動力、すなわち、運転者の意思が正確に反映された制動力を発生させることができる。
尚、上記の実施例においては、リニアソレノイド28が特許請求の範囲記載の「制御弁」に相当していると共に、ECU10が、液圧センサ47,49の出力信号に基づいてホイルシリンダ圧Pwc/**を検出することにより特許請求の範囲記載の「制動力検出手段」が、上記ステップ112においてリニアソレノイド28に供給する駆動信号を変化させる処理を実行することにより特許請求の範囲記載の「リリーフ圧変更手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の実施例においては、BA制御が実行されている状況下でホイルシリンダ圧Pwc/**が所定値を下回っている場合に、アシスト力を増大させる処理を実行することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、緊急ブレーキ操作が行われた時点で運転者のブレーキ踏力Fに応じて変化するマスタシリンダ圧Pmcが所定値を下回っている場合に、アシスト力を増大させる処理を実行することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、ホイルシリンダ圧Pwc/**に応じて、アシスト力を増大させる処理を実行することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両の減速度を検出し、その減速度に応じて、アシスト力を増大させる処理を実行することとしてもよい。
更に、上記の実施例においては、車輪FL,RLに配設されたホイルシリンダ46,48にホイルシリンダ圧Pwc/**を導くことにより制動力を発生させる液圧ブレーキ装置に適用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、車輪FL,RLに電動モータを配設し、その電動モータに供給する駆動信号を変化させることにより制動力を発生させる電動ブレーキ装置に適用することも可能である。
すなわち、電動ブレーキ装置において、緊急ブレーキ操作が行われた際に、運転者のブレーキ操作量に対応する駆動信号に所定のアシスト力に対応する駆動信号が重畳された指令信号を電動モータに供給するのみでは所定の制動力が確保できない場合に、アシスト力が増大されるように駆動信号が上記の指令信号に重畳される。かかる手法によれば、電動ブレーキ装置においても、アシスト力を変化させつつブレーキアシスト制御を実行できることで、運転者のブレーキ操作量が少ない状況下でも十分に大きな制動力を確保することができる。
本発明の一実施例である制動力制御装置のシステム構成図である。 本実施例の制動力制御装置において実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。 BA制御が行われる際のマスタシリンダ圧Pmcに対するホイルシリンダ圧Pwc/**の時間的変化を、本実施例の制動力制御装置の場合と、フル・アプライ式の制動力制御装置の場合と、一定のアシスト力が加算されるコントロール式の制動力制御装置の場合とで比較した図である。
符号の説明
10 電子制御ユニット(ECU)
18 マスタシリンダ
28 リニアソレノイド
46,48 ホイルシリンダ

Claims (5)

  1. 運転者によって緊急ブレーキ操作が行われた際に、ブレーキ操作に応じた制動力にアシスト力を加算した制動力を発生させるブレーキアシスト制御を実行し得る制動力制御装置において、
    アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力を検出する制動力検出手段と、
    前記ブレーキアシスト制御の開始後、所定のアシスト力が加算された時点で、前記制動力検出手段により検出される制動力が所定値以上であるときには、以後、アシスト力を前記所定のアシスト力に維持し、一方、前記制動力検出手段により検出される制動力が前記所定値未満であるときには、以後、アシスト力を前記所定のアシスト力から増大させるアシスト力制御手段と、
    を備えることを特徴とする制動力制御装置。
  2. 前記アシスト力制御手段は、アシスト力を増大させることにより前記制動力検出手段により検出される制動力が前記所定値に到達した後は、アシスト力を該到達時点でのアシスト力に維持することを特徴とする請求項1記載の制動力制御装置。
  3. 前記制動力検出手段は、ホイルシリンダ圧を、アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力として検出することを特徴とする請求項1又は2記載の制動力制御装置。
  4. 前記制動力検出手段は、車両の減速度を、アシスト力が加算される結果として車両に生じる制動力として検出することを特徴とする請求項1又は2記載の制動力制御装置。
  5. 前記アシスト力制御手段は、マスタシリンダとホイルシリンダとの間に配設され、前記ホイルシリンダ側から前記マスタシリンダ側へのリリーフ圧を変化させることが可能な制御弁と、
    前記制御弁によるリリーフ圧を変化させるリリーフ圧変更手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の制動力制御装置。
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